JP2023036352A - 導電層付き基材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製のナノファイバーを含む織布または不織布である基材と、該基材上に、回転粘度測定法による25℃で50rpmにおける粘度が1~500Pa・sである導電性組成物から形成された導電層とを有し、下記要件(1)を満たす、導電層付き基材。
要件(1):前記導電層付き基材のガーレー透気度が10秒/100ml以下である
【選択図】なし
Description
本発明の構成例は以下の通りである。
該基材上に、回転粘度測定法による25℃で50rpmにおける粘度が1~500Pa・sである導電性組成物から形成された導電層と
を有し、下記要件(1)を満たす、導電層付き基材。
要件(1):前記導電層付き基材のガーレー透気度が10秒/100ml以下である
また、本発明によれば、本来、非接着性であるPTFE製の基材上に、屈曲試験等を経ても剥離や断線しない所望の導電層を形成することができ、熱収縮による形状変化が起り難く、PTFEが有する、クリーン性、絶縁性、低誘電率等の特性を活かした導電層付き基材を提供することができる。
さらに、本発明に係る導電層付き基材は、前記のように耐熱性に優れるため、該導電層付き基材を、例えば、ヘルスケア用途で使用する際に、オートクレーブ殺菌等の殺菌処理をすることもできる。
本発明に係る導電層付き基材(以下「本導電層付き基材」ともいう。)は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製のナノファイバーを含む織布または不織布である基材と、該基材上に、回転粘度測定法による25℃で50rpmにおける粘度が1~500Pa・sである導電性組成物から形成された導電層とを有し、下記要件(1)を満たす。
要件(1):本導電層付き基材のガーレー透気度が10秒/100ml以下である
基材上に導電層を有しながらも、前記ガーレー透気度を有する本導電層付き基材は、通気性に優れるといえ、特に、ウェアラブルデバイスに好適に使用でき、さらには、生体に密着して使用するヘルスケア分野などに用いられるデバイスに好適に使用できる。
前記ガーレー透気度は、具体的には、下記実施例に記載の方法で測定することができる。
本導電層付き基材では、織布または不織布である基材を用いるため、片面に形成した導電層(回路)と裏面に形成した導電層(回路)や電子部品等とを、例えば、該基材の空隙に導電性組成物を充填させることによって、接続することができる。
基材上に形成される導電層の数は特に制限されず、形成したい導電層(回路)に応じて、適宜導電層を設ければよい、
前記基材と導電層とは、接着層等を介して接着してもよいが、本発明の効果がより発揮され、該接着層がなくても、十分に基材と導電層とは接着することができるため、基材と導電層とは接している(基材上に直接導電性組成物を形成する)ことが好ましい。
また、本導電層付き基材は、柔軟性および通気性に優れるため、さらには、撥水性に優れ汚れにくいため、特に、ウェアラブルデバイスに好適に使用でき、さらには、生体に密着して使用するヘルスケア分野などに用いられるデバイスに好適に使用できる。
前記基材は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製のナノファイバーを含む織布または不織布であり、PTFE製ナノファイバー(のみ)からなる織布または不織布であることが好ましく、PTFE製ナノファイバー(のみ)からなる不織布であることがより好ましい。
PTFE製ナノファイバーを含む織布または不織布は、ノードを有する延伸基材とは異なる基材である。
本導電層付き基材では、このような基材を用いるため、導電層を形成する際や、電子部品等を実装する際に高温(例:200℃)をかけたとしても、基材の収縮が起り難く、耐熱性に優れる。
基材の目付が前記範囲にあると、導電層と基材とが十分な接着強度で接着した導電層付き基材を容易に得ることができる。これは、バインダーを含む導電性組成物を用いて導電層を形成する場合、該バインダーが基材に染み込み、そのアンカー効果が発揮されやすいことによると推測される。
前記目付は、紡糸時間を長くする、紡糸ノズル数を増やすなどにより、増大する傾向にある。
平均繊維径が前記範囲内にある場合には、高い柔軟性を示す不織布または織布を形成でき、ファイバーの表面積が大きくなることで、導電層と基材とが十分な接着強度で接着した導電層付き基材を容易に得ることができ、薄い不織布または織布を形成した場合でも繊維の分布均一性を高くすることができる点で好ましい。
繊維径変動係数=標準偏差/平均繊維径
(なお、「標準偏差」とは、前記20本の繊維の繊維径の標準偏差である。)
前記紡糸液中に含まれるPTFEの割合は、好ましくは5~80質量%、より好ましくは10~70質量%である。
前記溶媒は、紡糸液中に、好ましくは10~90質量%、より好ましくは20~80質量%含まれる。
前記紡糸液において、PTFEの前記溶媒への溶解度が低い場合(例えば、溶媒が水である場合)、紡糸時にPTFEをファイバー形状に保持させやすい等の点から、1種または2種以上の繊維形成剤を含むことが好ましい。
前記繊維形成剤を使用する場合の使用量は、溶媒の粘度、溶媒への溶解度にもよるが、紡糸液中に例えば0.1~15質量%、好ましくは1~10質量%である。
紡糸液(1):PTFEを30~70質量%、好ましくは35~60質量%含み、繊維形成剤を0.1~10質量%、好ましくは1~7質量%含み、合計が100質量%となるよう溶媒を含む紡糸液
PTFE、繊維形成剤および溶媒を含み、少なくとも50,000cPの粘度を有する紡糸液、好ましくは紡糸液(1)を提供するステップと;
紡糸液をノズルより紡糸し静電的牽引力によりファイバー化するステップと;
前記ファイバーをコレクター(例:巻き取りスプール)の上に集め、前駆体を形成するステップと;
前記前駆体を焼成して前記溶媒および前記繊維形成剤を除去することでPTFE製ナノファイバーからなる不織布を形成するステップとを含む方法
前記導電層は、導電性組成物から形成される導電性を有する層であれば特に制限されないが、例えば、回路である。該導電性組成物としては、回転粘度測定法による25℃で50rpmにおける粘度が1~500Pa・sである組成物であれば特に制限されず、従来公知の組成物を用いることができ、導電性フィラーとバインダーとを含む導電性組成物が好ましい。
本発明において、「導電性組成物」とは、該組成物から得られる導電層が、1×10-3Ω・cm未満の比抵抗を有することをいう。該比抵抗は、デジタルマルチメーターで抵抗を測定し、下記式により算出することができる。
比抵抗(Ω・cm)=R×S/l
[R:デジタルマルチメーターの抵抗値、S:導電層の断面積、l:電極間距離]
粘度が前記範囲にあると、本来非接着性であるPTFE製の基材に対しても、導電層と基材とが十分な接着強度で接着した導電層付き基材を容易に得ることができる。これは、粘度が前記範囲にあるバインダーを含む導電性組成物を用いて導電層を形成する場合、該バインダーが基材に染み込み、そのアンカー効果が発揮されやすいことによると推測される。
前記導電性組成物に用いる導電性フィラーは、1種でもよく、形状、大きさ、材質等の異なる2種以上でもよい。
なお、前記導電性フィラーとしては、ある材料の表面を前記金属や合金等でメッキなどすることにより得られるフィラーであってもよい。
前記導電性組成物に用いるバインダーは、1種でも2種以上でもよい。
これらの中でも、基材に染み込んだ状態で硬化し、アンカー効果により、より導電層と基材との接着強度に優れる導電層付き基材を容易に得ることができる等の点から、熱硬化性樹脂が好ましい。
このような添加剤としては、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸;リノレン酸、リノール酸、オレイン酸等の不飽和脂肪酸;これらの金属塩(金属の例:ナトリウム、カリウム);乳酸、酒石酸等のヒドロキシ基を有する有機酸;アルキルスルホン酸類、アルキルベンゼンスルホン酸等のスルホン酸基を有する有機酸;金属キレート形成剤;硬化性樹脂を硬化させるための硬化剤;分散剤;造膜助剤;表面調整剤;可塑剤;老化防止剤;顔料が挙げられる。
これらの添加剤はそれぞれ、1種でもよく、2種以上でもよい。
なお、本導電層付き基材では、基材の内部にも導電性組成物の乾燥体または硬化体が形成される可能性があるが、この場合であっても、前記導電性層の厚みは、基材の表面からの厚みのことをいう。
本導電層付き基材の製造方法は特に制限されないが、前記基材に、前記導電性組成物を塗装し、該塗装された組成物を乾燥または硬化させる工程を含むことが好ましい。
この塗装の際には、形成される導電層が所望の導電層の形状、厚みとなるように塗装することが好ましい。
また、前記乾燥または硬化は、必要により、減圧下で行ってもよく、窒素ガス雰囲気下等の不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。
基材として、PTFEナノファイバーからなる不織布(厚み:55μm、目付:24g/m2、平均孔径[Porous Materials Inc.製のPerm-Porometer(CFP-1200-AEL)を用いて測定(以下の平均孔径も同様に測定)]:2μm、平均繊維径:900nm、主面の大きさ:縦100mm×横100mm)を用い、該基材の主面上に、スクリーンとスキージとを用いて、導電性インク1((株)スリーボンド製、回転粘度計(回転数条件:50rpm)を用いた25℃における粘度:20Pa・s、銀粒子含有)を、得られる導電層(回路)が、線幅0.5mm、導電層間隔1.0mm、長さ100mm、厚み25μmとなるようにスクリーン印刷した。
印刷した導電性インク1を160℃で1時間加熱することで、導電層付き基材を作製した。
実施例1において、導電性インク1の代わりに、導電性インク2(CR-5200(化研テック(株)製)、回転粘度計(回転数条件:50rpm)を用いた25℃における粘度:20Pa・s、銀粒子含有)を用い、硬化条件を100℃で1時間加熱に変更した以外は実施例1と同様にして、導電層付き基材を作製した。
基材として、PTFEナノファイバーからなる不織布(厚み:72μm、目付:32g/m2、平均孔径:2μm、平均繊維径:900nm)を用いた以外は実施例1と同様にして、導電層付き基材を作製した。
基材として、PTFEナノファイバーからなる不織布(厚み:92μm、目付:40g/m2、平均孔径:2μm、平均繊維径:900nm)を用いた以外は実施例1と同様にして、導電層付き基材を作製した。
実施例1において、スクリーン印刷の代わりに、卓上型精密塗布装置(SSI Japan(株)製)を用いて、得られる導電層(回路)が、線幅0.5mm、導電層間隔1.0mm、長さ100mm、厚み150μmとなるように導電性インク1をインクジェット印刷した以外は実施例1と同様にして、導電層付き基材を作製した。
基材として、PTFEフィルム(バルフロン切削テープ((株)バルカー製)、中実フィルム、厚み:100μm、主面の大きさ:縦100mm×横100mm)を用いた以外は実施例1と同様にして、導電層付き基材を作製した。
基材として、延伸PTFEフィルム(sa-PTFE((株)バルカー製)、厚み:25μm、平均孔径:0.1μm、主面の大きさ:縦100mm×横100mm)を用いた以外は実施例1と同様にして、導電層付き基材を作製した。
導電性インクを塗布する前の基材(PTFEナノファイバーからなる不織布、PTFEフィルムまたは延伸PTFEフィルム)の主面における横方向の長さと、作製した導電層付き基材の主面における横方向の長さとから、以下の式に基づいて、収縮率を算出した。
収縮率が5%未満の場合を○と評価し、収縮率が5%を超えた場合を×と評価した。結果を表1に示す。
収縮率(%)=(導電性インクを塗布する前の基材の主面における横方向の長さ-作製した導電層付き基材の主面における横方向の長さ)×100/導電性インクを塗布する前の基材の主面における横方向の長さ
連続屈曲試験を行うための支持体として紙(厚み:93μm、70g/m2)を用い、該紙を作製した導電層付き基材の導電層が付いた側とは反対側に、テープを用いて貼り付けることで、屈曲試験用試験体を作製した。
屈曲試験機(MIT-D、(株)東洋精機製作所製)を用い、試験速度:90cpm、折り曲げ角度:135°、曲率半径:0.38mmの条件で、作製した試験体を導電層が屈曲するように2000回折り曲げた。
このように折り曲げた前後の導電層の状態を目視で確認し、また、該導電層の電気抵抗をSK-6555(カイセ(株)製)を用いて測定し、以下の基準に基づいて評価した。結果を表1に示す。
○:連続屈曲試験前後で、導電層の電気抵抗値の変化率((1-連続屈曲試験後の電気抵抗値)×100/連続屈曲試験前の電気抵抗値)の絶対値が50%以下であり、導電層が基材から剥離しておらず、かつ、導電層にクラックが無い
×:連続屈曲試験前後で、導電層の電気抵抗値の変化率((1-連続屈曲試験後の電気抵抗値)×100/連続屈曲試験前の電気抵抗値)の絶対値が50%を超える、導電層が基材から剥離していた、または、導電層にクラックが生じた、の少なくとも1つを満たす
(株)東洋精機製作所製のG-B3Cを用い、JIS P 8117:2009に基づいて、作製した導電層付き基材のガーレー透気度を測定した。結果を表1に示す。
なお、比較例1では、透気しないことにより、ガーレー透気度を測定できなかったため、表1には×と記載している。
Claims (3)
- ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製のナノファイバーを含む織布または不織布である基材と、
該基材上に、回転粘度計(回転数条件:50rpm)を用いた25℃における粘度が1~500Pa・sである導電性組成物から形成された導電層と
を有し、下記要件(1)を満たす、導電層付き基材。
要件(1):前記導電層付き基材のガーレー透気度が10秒/100ml以下である - 前記導電性組成物が導電性フィラーおよび熱硬化性樹脂を含む、請求項1に記載の導電層付き基材。
- 前記導電層が形成される前の基材の目付が10~200g/m2である、請求項1または2に記載の導電層付き基材。
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