JP2025002017A - チーズ風味調味料、並びに、加工食品の製造方法 - Google Patents

チーズ風味調味料、並びに、加工食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】乳原料及び香料不使用でありながら、食材に豊かなチーズの風味を付与することができるチーズ風味調味料、及びその用途を提供する。
【解決手段】チーズ風味を付与するために用いられるチーズ風味調味料であって、乳原料及び香料を含有せず、酪酸含量が5~2300mg/kgであり、カプロン酸含量が1~870mg/kgであり、カプリル酸含量が20~11000mg/kgである、チーズ風味調味料が提供される。2-ヘプタノン含量が0.5~230mg/kgであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、チーズ風味調味料、並びに、加工食品の製造方法に関する。本発明のチーズ風味調味料は、乳原料及び香料不使用でありながら、濃厚なチーズ風味を付与することができるものである。
チーズは、牛、羊、山羊などから採れる乳を原料として、凝固や発酵などの加工をして製造される、独特の風味を有する乳製品である。チーズには、そのまま食用とするほか、パンに練り込む、サンドイッチの具とする、ピザやパスタなどに利用する、などのさまざまな用途がある。またチーズは、ケーキやクッキーなどの菓子の原料としてもよく使用されている。
近年、世界的なチーズ価格の上昇という背景から、チーズを代替する食品素材の開発が行われている。これらの中には、純粋にチーズの代替としての機能を果たすものや、それ自体はチーズの風味を持っておらず、チーズの風味を強化するものがある。
加えて、健康や環境問題に対する関心の高まり、あるいは宗教上の理由等によって、プラントベースフードと呼ばれる、植物由来の原料で作られた食品の需要が増加している。特に、チーズを含む乳原料食品については乳アレルギーの問題も付随しており、必然的に、乳原料を用いない、あるいはその使用量を低減したプラントベースのチーズ代替食品を求める消費者の声も大きくなっている。そして、多くの企業等が、こうしたプラントベースのチーズ代替食品の開発を行っている。
特許文献1には、大豆乳化物と大豆タンパク素材を原料とするフレッシュチーズ様食品の製造方法が開示されている。特許文献2には、ナッツを原料とする発酵チーズに類似した植物性食品製品が開示されている。特許文献3には、ジャガイモ繊維とエンドウ豆タンパク質分解物を原料とする非乳性アナログチーズ組成物が開示されている。
国際公開第2018/159406号 特開2022-27688号公報 特表2022-506260号公報
しかし、こうしたチーズ代替食品の存在にも関わらず、より強いチーズ風味を備えた食品を求める声は多い。この要求への一対応として、香料を用いてチーズ風味を強化した食品がある。しかし、香料を好まない消費者も存在し、全ての消費者に広く受け入れられるものとはいえない。そこで本発明は、乳原料及び香料不使用でありながら、食材に豊かなチーズの風味を付与することができるチーズ風味調味料、及びその用途を提供することを目的とする。
本発明者らは、乳原料と香料のいずれも使用することなく、食材に豊かなチーズの風味を付与できる調味料を開発すべく鋭意検討を行った。その結果、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、及び2-ヘプタノンの各成分が、チーズの風味に寄与していることを見出した。そして、これらの各成分を所定量含有させることで、乳原料及び香料不使用でありながら、食材に豊かなチーズの風味を付与することができる調味料を開発することに成功した。
本発明の1つの様相は、チーズ風味を付与するために用いられるチーズ風味調味料であって、乳原料及び香料を含有せず、酪酸含量が5~2300mg/kgであり、カプロン酸含量が1~870mg/kgであり、カプリル酸含量が20~11000mg/kgである、チーズ風味調味料である。
本様相のチーズ風味調味料は、チーズ風味を付与するために用いられるものであり、乳原料及び香料を含有せず、かつ酪酸、カプロン酸、及びカプリル酸の含量が特定の範囲内であることを特徴としている。本様相のチーズ風味調味料は、乳原料及び香料不使用でありながら、食材に豊かなチーズの風味を付与することができる。
好ましくは、2-ヘプタノン含量が0.5~230mg/kgである。
本発明の1つの様相は、チーズ風味を付与するために用いられるチーズ風味調味料であって、乳原料及び香料を含有せず、酪酸、カプロン酸、及びカプリル酸を含有し、酪酸含量をA(mg/kg)、カプロン酸含量をB(mg/kg)、カプリル酸含量をC(mg/kg)としたとき、Aが5mg/kg以上であり、B:Aが1:2300~870:5であり、C:Aが20:2300~11000:5である、チーズ風味調味料である。
本様相のチーズ風味調味料は、乳原料及び香料を含有せず、かつ酪酸、カプロン酸、及びカプリル酸を特定の構成比で含有している。本様相のチーズ風味調味料は、乳原料及び香料不使用でありながら、食材に豊かなチーズの風味を付与することができる。
好ましくは、さらに2-ヘプタノンを含有し、2-ヘプタノン含量をD(mg/kg)としたとき、D:Aが0.5:2300~230:5である。
好ましくは、ヤシ科植物の果実の米麹分解物、又はヤシ科植物の果実の加工物の米麹分解物を含有する。
本発明の1つの様相は、上記のチーズ風味調味料を食材に接触させて、チーズ風味が付与された加工食品を得る、加工食品の製造方法である。
本様相は加工食品の製造方法に係るものであり、上記したチーズ風味調味料を食材に接触させて加工食品を得るものである。本様相によれば、豊かなチーズの風味が付与された高品質の加工食品を提供することができる。
本発明のチーズ風味調味料によれば、乳原料及び香料を使用せずに、食材に豊かなチーズの風味を付与することができる。
本発明の加工食品の製造方法によれば、乳原料及び香料を使用せずに、豊かなチーズの風味が付与された加工食品を得ることができる。
以下、本発明を実施するための形態について具体的に説明する。
本発明のチーズ風味調味料は、チーズ風味を付与するために用いられるものであり、乳原料及び香料を含有せず、酪酸含量、カプロン酸含量、及びカプリル酸含量が特定範囲のものである。
本発明における「乳原料」とは、乳タンパク質、乳清(ホエイ)、牛乳、脱脂粉乳、乳脂肪等のことをいう。
本発明における「香料」とは、「食品表示法第4条第1項の規定に基づく食品表示基準」に示された、「食品の製造又は加工の工程で,香気を付与又は増強するため添加される添加物及びその製剤」のことをいう。
本発明のチーズ風味調味料における酪酸含量は、通常、5~2300mg/kg(5mg/kg以上2300mg/kg以下)である。換言すれば、チーズ風味調味料全体に対する酪酸の含有割合が0.0005~0.23重量%(0.0005重量%以上0.23重量%以下)である。前記酪酸含量は、好ましくは5~2200mg/kg、より好ましくは5~2000mg/kg、さらに好ましくは5~1000mg/kgである。前記酪酸含量が5mg/kg未満であると、食材に付与されるチーズの風味が不足して、所望の効果が得られないおそれがある。前記酪酸含量が2300mg/kg超であると、食材に対する皮脂様の不快な官能の原因となるおそれがある。
本発明のチーズ風味調味料におけるカプロン酸含量は、通常、1~870mg/kgである。換言すれば、チーズ風味調味料全体に対するカプロン酸の含有割合が0.0001~0.087重量%である。前記カプロン酸含量は、好ましくは1~860mg/kg、より好ましくは1~600mg/kg、より好ましくは1~300mg/kg、より好ましくは1~150mg/kgである。前記カプロン酸含量が1mg/kg未満であると、食材に付与されるチーズの風味が不足して、所望の効果が得られないおそれがある。前記カプロン酸含量が870mg/kg超であると、食材に対する皮脂様の不快な官能の原因となるおそれがある。
本発明のチーズ風味調味料におけるカプリル酸含量は、通常、20~11000mg/kgである。換言すれば、チーズ風味調味料全体に対するカプリル酸の含有割合が0.002~1.1重量%である。前記カプリル酸含量は、好ましくは20~10000mg/kg、より好ましくは20~5000mg/kg、より好ましくは20~2500mg/kgである。前記カプリル酸含量が20mg/kg未満であると、食材に付与されるチーズの風味が不足して、所望の効果が得られないおそれがある。前記カプリル酸含量が11000mg/kg超であると、食材に対する皮脂様の不快な官能の原因となるおそれがある。
なお本発明者らが知る限り、市販のチーズ代替素材で、酪酸、カプロン酸、及びカプリル酸の全てを上記した数値範囲で含み、かつ乳原料も香料も使用していないものは見当たらない。
好ましい実施形態では、本発明のチーズ風味調味料は、所定量の2-ヘプタノンを含有する。2-ヘプタノン含量は、例えば0.5~230mg/kg(チーズ風味調味料全体に対する2-ヘプタノンの含有割合が0.00005重量%~0.023重量%以下)であり、好ましくは0.5~200mg/kg、より好ましくは0.5~150mg/kg、さらに好ましくは0.5~100mg/kgである。
本発明のチーズ風味調味料は、酪酸、カプロン酸、及びカプリル酸を所定の構成比で含有するものであってもよい。例えば、チーズ風味調味料における酪酸含量をA(mg/kg)、カプロン酸含量をB(mg/kg)、カプリル酸含量をC(mg/kg)としたとき、B:A(BとAの比)を1:2300~870:5の範囲、換言すれば、B/A(Aに対するBの比)を0.000435~174の範囲に設定することができる。また、C:Aを20:2300~11000:5の範囲、換言すれば、C/Aを0.00870~2200の範囲に設定することができる。また、B:Cを1:11000~870:20の範囲、換言すれば、B/Cを0.0000909~43.5の範囲に設定することができる。この場合、A、B、又はCの下限値を設定することが好ましく、例えば、Aを5mg/kg以上に設定することができる。また、Bを1mg/kg以上に設定することができる。また、Cを20mg/kg以上に設定することができる。
1つの実施形態では、Aが5mg/kg以上であり、B:Aが1:2300~870:5(B/Aが0.000435~174)の範囲であり、かつC:Aが20:2300~11000:5(C/Aが0.00870~2200)の範囲である。さらに2-ヘプタノンを含む場合には、例えば、2-ヘプタノン含量をD(mg/kg)としたとき、D:Aを0.5:2300~230:5の範囲、換言すれば、D/Aを0.000217~46の範囲に設定することができる。
1つの実施形態では、Bが1mg/kg以上であり、A:Bが5:870~2300:1(A/Bが0.00575~2300)の範囲であり、かつC:Bが20:870~11000:1(C/Bが0.0230~11000)の範囲である。さらに2-ヘプタノンを含む場合(含量D(mg/kg))には、例えば、D:Bを0.5:870~230:1(D/Bを0.000575~230)の範囲に設定することができる。
1つの実施形態では、Cが20mg/kg以上であり、A:Cが5:11000~2300:20(A/Cが0.000455~115)の範囲であり、かつB:Cが1:11000~870:20(B/Cが0.0000909~43.5)の範囲である。さらに2-ヘプタノンを含む場合(含量D(mg/kg))には、例えば、D:Cを0.5:11000~230:20(D/Cを0.000455~11.5)の範囲に設定することができる。
酪酸、カプロン酸、及びカプリル酸を所定の構成比で含有させることにより、希釈して使用する、いわゆる濃縮タイプのチーズ風味調味料に適用することができる。
本発明のチーズ風味調味料の原料としては、乳原料及び香料を含有しないものであれば特に限定はない。1つの実施形態として、ヤシ科植物の果実またはヤシ科植物の果実の加工物が挙げられる。ヤシ科植物の果実の例としては、ココナッツ(ココヤシ)、パームフルーツ(アブラヤシ)、デーツ(ナツメヤシ)等が挙げられる。ヤシ科植物の果実の加工物の例としては、ココナッツミルク、ココナッツクリーム、ココナッツオイル、ココナッツミルク粉末、パーム油(パームオイル)、パーム核油(パームカーネルオイル)、デーツシロップ、デーツペースト等が挙げられる。
他の原料の例としては、米麹が挙げられる。米麹の種類は、例えば白麹、黄麹、黒麹といった従来公知のものが挙げられる。
白麹とは、麹菌としてアスペルギルス・リュウキュウエンシスの変異株であるアスペルギルス・カワチ(Aspergillus luchuensis mutant kawachii)、及び/又はアスペルギルス・シロウサミ(Aspergillus usamii mutant shirousamii)を用いた米麹を指すものとする。当該白麹としては、例えば、アスペルギルス・カワチである麹菌を蒸米あるいはアルファ化米に接種し、常法により、33℃~40℃で約40時間かけて固体製麹したものが挙げられる。麹菌が接種される米の形状としては、丸米、砕米、米粉等、特に限定はない。また、本発明で用いる白麹は、生のものでもよいし、乾燥したものでもよい。白麹は、主に焼酎の製造で従来から使用されている。
黄麹とは、麹菌としてアスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス・ソーヤ(Aspergillus sojae)、及びアスペルギルス・タマリ(Aspergillus tamarii)からなる群より選ばれた少なくとも1種を用いた米麹を指すものとする。当該黄麹としては、例えば、アスペルギルス・オリゼーである麹菌を蒸米あるいは吸水させたアルファ化米に接種し、常法により、30℃~40℃で約40時間かけて固体製麹したものが挙げられる。麹菌が接種される米の形状としては、丸米、砕米、米粉等、特に限定はない。また、本発明で用いる黄麹は、生のものでもよいし、乾燥したものでもよい。黄麹は、主に清酒、みりん、醤油、味噌の製造で従来から使用されている。
その他の米麹としては、黒麹菌であるアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)やアスペルギルス・リュウキュウエンシス(Aspergillus luchuensis)を用いた米麹が挙げられる。
また、ヤシ科植物の果実又はヤシ科植物の果実の加工物と、米麹の双方を原料として用いた場合に、ヤシ科植物の果実又はヤシ科植物の果実の加工物の一部又は全部が、米麹の働きにより、最終的に分解物として存在していてもよい。好ましい実施形態では、本発明のチーズ風味調味料は、ヤシ科植物の果実の米麹分解物、又はヤシ科植物の果実の加工物の米麹分解物を含有する。
本発明のチーズ風味調味料の形態としては特に限定はなく、例えば、粉末状、液体状、等の形態とすることができる。その他、顆粒状、錠剤状、乳液状、ペースト状、等の形状とすることができる。
本発明のチーズ風味調味料は、例えば以下のようにして製造することができる。まず、ヤシ科植物の果実又はその加工物と、米麹を用意する。ヤシ科植物の果実としては、例えば、ココナッツ(ココヤシ)、パームフルーツ(アブラヤシ)、デーツ(ナツメヤシ)からなる群より選択することができる。ヤシ科植物の果実の加工物としては、例えば、ココナッツミルク、ココナッツクリーム、ココナッツオイル、ココナッツミルク粉末、パーム油(パームオイル)、パーム核油(パームカーネルオイル)、デーツシロップ、デーツペーストからなる群より選択することができる。米麹としては、例えば、白麹、黄麹、黒?等を用いることができる。必要に応じて、アルコール、食塩等といった原料や、米、小麦、サトウキビの酪酸菌発酵物のような酪酸含有原料を準備する。各原料を混合し、ヤシ科植物の果実又はその加工物と米麹とを反応させて、カプロン酸とカプリル酸を生成させる。また、必要に応じて酵素を添加したり、酵素反応や殺菌等の目的で加熱を行ったりしてもよい。その後、酪酸、カプロン酸、カプリル酸の最終濃度が所定値となるように、必要量の水を加えて混合する。こうして、酪酸、カプロン酸、及びカプリル酸を含有するチーズ風味調味料を得ることができる。
香料を用いずに上記範囲の酪酸含量を実現する方法としては、例えば、原料の一部に、酪酸菌発酵液を用いることが挙げられる。酪酸菌としては、クロストリジウム属の細菌類、特にクロストリジウム・ブチリカム(Clostridium butyricum)が挙げられる。酪酸菌の炭素源としては、グルコース、フルクトース、キシロースのような単糖や、スクロース、ラクトースのような二糖、あるいはそのような糖類またはそれらが結合した多糖類を含有する米、麦、サトウキビのような植物を用いることができる。また、酪酸菌に発酵をさせるにあたっては、人工的に培養したものを播種してもよいし、空気中に存在するものに自然な発酵を促してもよい。
香料を用いずに上記範囲のカプロン酸含量を実現する方法としては、例えば、原料の一部に、ヤシ科植物の果実又はその加工物を用いることが挙げられる。その他、ノニ(ヤエヤマアオキ)の果実やその果汁のような、中鎖脂肪酸を含む原材料を用いることも挙げられる。また、そうした原料を酵素処理することにより、さらにカプロン酸含量を増強することもできる。
香料を用いずに上記範囲のカプリル酸含量を実現する方法としては、例えば、原料の一部に、ヤシ科植物の果実又はその加工物を用いることが挙げられる。その他、ノニ(ヤエヤマアオキ)の果実やその果汁のような、中鎖脂肪酸を含む原材料を用いることも挙げられる。また、そうした原料を酵素処理することにより、さらにカプリル酸含量を増強することもできる。
香料を用いずに上記範囲の2-ヘプタノン含量を実現する方法としては、例えば、ヤシ科植物の果実又はその加工物に由来するカプリル酸を、麹菌やその他のカビ類で発酵させる方法が挙げられる。その他、酵素剤を添加することでカプリル酸の反応と2-ヘプタノンの生成を促進することもできる。
本発明の加工食品の製造方法は、上記のチーズ風味調味料を食材に接触させて加工食品を得ることを特徴とする。例えば、上記のチーズ風味調味料を食材に添加して、チーズの風味が付与された加工食品を得る。この場合のチーズ風味調味料の使用量についても特に限定はなく、例えば、食材の風味を損なわない範囲で適宜設定すればよい。
前記食材としては特に限定はないが、例えば、パンやクッキーなどの菓子類、惣菜類等が挙げられる。パスタ、ピザ、シチュー、カレー、ソース類、スープ類なども対象となり得る。
前記惣菜類としては、穀類、イモ類、種実類、豆類、獣鳥鯨肉類、魚介類、卵類、野菜類、キノコ類、藻類、及びこれらの混合物を調理したものが挙げられる。ここでいう調理の方法は、焼く、煎る、炒める、揚げる、蒸す、茹でる、煮るなど、いずれの方法でもよい。
前記獣鳥鯨肉類は、食用できる肉であれば特に限定はなく、例えば、牛、豚、馬、羊、山羊、鹿、猪、熊、鶏、アヒル、七面鳥、雉、鴨、鯨などが挙げられる。同様に、前記魚介類は、食用できる魚介類であれば特に限定はなく、魚類及び貝類などの水中にすむ水産動物が例として挙げられる。さらに、エビ、カニなどの節足動物、イカ、タコなどの軟体動物、クラゲなどの腔腸動物、ウニ、ナマコなどの棘皮動物、ホヤなどの原索動物なども対象となる。
また本発明で得られるチーズ風味調味料は、他の調味料と混合して使用しても好適に調理効果を得ることができる。
本発明におけるチーズ風味調味料は、チーズ風味付与剤と称することができる。
以下に、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ココナッツクリーム100gと米麹22gを温水20gに入れて混合し、原料混合物を得た。これにプロテアーゼを添加し、55℃で16時間反応させた。さらに、乳酸3gとリパーゼを添加し、40℃で8時間反応させた後、90℃で90分間加熱した。これに、ブドウ糖を炭素源として酪酸菌(クロストリジウム・ブチリカム)に発酵させた発酵液1.1gと食塩11gを加え、80℃で30分殺菌し、チーズ風味調味料160gを得た(実験例1)。得られたチーズ風味調味料は、豊かなチーズ風味が感じられた。
得られたチーズ風味調味料の酪酸、カプロン酸、カプリル酸、2-ヘプタノンの各含量を測定した。各成分の分析は、キャピラリーカラムDB-WAX(J&W社製)を接続したガスクロマトグラフ7890A(アジレント・テクノロジー社製)に質量検出器5975C(アジレント・テクノロジー社製)を連結したものを用い、常法通り行った。を用い、常法通り行った。その結果、得られたチーズ風味調味料の酪酸含量は109mg/kg、カプロン酸含量は27mg/kg、カプリル酸含量は485mg/kg、2-ヘプタノン含量は10mg/kgであった。
ココナッツオイル30gと米麹22gを温水90gに入れて混合し、原料混合物を得た。これにプロテアーゼを添加し、55℃で16時間反応させた。さらに、乳酸3gとリパーゼを添加し、40℃で8時間反応させた後、90℃で90分間加熱した。これに、実施例1と同様の酪酸菌発酵液21gと食塩11gを加え、80℃で30分殺菌し、チーズ風味調味料190gを得た(実験例2)。得られたチーズ風味調味料は、豊かなチーズ風味が感じられた。
実施例1と同様の手法で、得られたチーズ風味調味料の酪酸、カプロン酸、カプリル酸、2-ヘプタノンの各含量を測定した。その結果、得られたチーズ風味調味料の酪酸含量は2204mg/kg、カプロン酸含量は868mg/kg、カプリル酸含量は10845mg/kg、2-ヘプタノン含量は224mg/kgであった。
表1に、各実験例で作製したチーズ風味調味料の酪酸含量A、カプロン酸含量B、カプリル酸含量C、及び2-ヘプタノン含量D、並びに、B/A等の値をまとめた。
Figure 2025002017000001
例えば、実験例1では、B:Aは27:109(B/A=0.248)、C:Aは485:109(C/A=4.45)、D:Aは10:109(D/A=0.0917)となる。実験例2において、B:Aは868:2204(B/A=0.394)、C:Aは10845:2204(C/A=4.92)、D:Aは224:2204(D/A=0.102)となる。
実施例1及び2で得られたチーズ風味調味料を用いて、プラントベースのホワイトソース(加工食品)を調理し、熟練したパネリスト6名により官能評価試験を行った。具体的には、表1に示した各原料を混合して5分間加熱したものをそれぞれ作成し、それらの官能を比較した。評価方法は、チーズ風味の強さについて、チーズ風味調味料を用いない比較例1を1点とし、それより風味が強ければ高い点数(最大5点)をつけるものとした。6名の平均値を評点として採用した。
表2に、各試料の配合と、評価結果を示す。チーズ風味調味料を用いた実験例1及び実験例2は、いずれも比較例1よりも高い評点(4.0)であり、チーズ風味が強く感じられることが示された。
Figure 2025002017000002

Claims (7)

  1. チーズ風味を付与するために用いられるチーズ風味調味料であって、
    乳原料及び香料を含有せず、
    酪酸含量が5~2300mg/kgであり、
    カプロン酸含量が1~870mg/kgであり、
    カプリル酸含量が20~11000mg/kgである、チーズ風味調味料。
  2. 2-ヘプタノン含量が0.5~230mg/kgである、請求項1に記載のチーズ風味調味料。
  3. チーズ風味を付与するために用いられるチーズ風味調味料であって、
    乳原料及び香料を含有せず、
    酪酸、カプロン酸、及びカプリル酸を含有し、
    酪酸含量をA(mg/kg)、カプロン酸含量をB(mg/kg)、カプリル酸含量をC(mg/kg)としたとき、
    Aが5mg/kg以上であり、
    B:Aが1:2300~870:5であり
    C:Aが20:2300~11000:5である、チーズ風味調味料。
  4. さらに2-ヘプタノンを含有し、
    2-ヘプタノン含量をD(mg/kg)としたとき、D:Aが0.5:2300~230:5である、請求項3に記載のチーズ風味調味料。
  5. ヤシ科植物の果実の米麹分解物、又はヤシ科植物の果実の加工物の米麹分解物を含有する、請求項1~4のいずれかに記載のチーズ風味調味料。
  6. 請求項1~4のいずれかに記載のチーズ風味調味料を食材に接触させて、チーズ風味が付与された加工食品を得る、加工食品の製造方法。
  7. 請求項5に記載のチーズ風味調味料を食材に接触させて、チーズ風味が付与された加工食品を得る、加工食品の製造方法。
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