JP2025172995A - タンク、およびレドックスフロー電池システム - Google Patents
タンク、およびレドックスフロー電池システムInfo
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Abstract
【課題】タンク内の電解液などの物質がタンク外に漏れることを抑制できるタンクを提供する。
【解決手段】タンク本体と、前記タンク本体の内面に配置された内層とを備え、前記タンク本体に対する前記内層の剥離強度は、前記内層の破断強度よりも小さい、タンク。
【選択図】図2
【解決手段】タンク本体と、前記タンク本体の内面に配置された内層とを備え、前記タンク本体に対する前記内層の剥離強度は、前記内層の破断強度よりも小さい、タンク。
【選択図】図2
Description
本開示は、タンク、およびレドックスフロー電池システムに関する。
特許文献1、2は、電解液が貯留されるレドックスフロー電池用タンクを開示する。特許文献1には、金属製のタンクの内面に樹脂膜をライニングすることが記載されている。特許文献2には、タンクをコンテナ内に収納することが記載されている。特許文献2のタンクは、樹脂またはゴムなどで構成されている。コンテナは金属製である。上記コンテナは、例えばISO(International Organization for Standardization)規格の国際海上貨物用コンテナである。コンテナの内面には、樹脂などからなる被覆層を設けることが記載されている。以下の説明では、特許文献1の「金属製タンク」、および特許文献2の「コンテナ」を「タンク本体」と呼ぶことがある。特許文献1の「樹脂膜」、および特許文献2の「被覆層」を「内層」と呼ぶことがある。
地震などによってタンクが予期しない衝撃力を受けた場合、タンク本体に亀裂が発生するおそれがある。タンク本体に発生した亀裂が内層まで進展すると、タンク内の電解液が亀裂から漏れ出る可能性がある。
本開示は、タンク内の電解液などの物質がタンク外に漏れることを抑制できるタンクを提供することを目的の一つとする。
本開示のタンクは、
タンク本体と、
前記タンク本体の内面に配置された内層とを備え、
前記タンク本体に対する前記内層の剥離強度は、前記内層の破断強度よりも小さい。
タンク本体と、
前記タンク本体の内面に配置された内層とを備え、
前記タンク本体に対する前記内層の剥離強度は、前記内層の破断強度よりも小さい。
本開示のタンクは、タンク内の電解液などの物質がタンク外に漏れることを抑制できる。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の実施態様に係るタンクは、
タンク本体と、
前記タンク本体の内面に配置された内層とを備え、
前記タンク本体に対する前記内層の剥離強度は、前記内層の破断強度よりも小さい。
タンク本体と、
前記タンク本体の内面に配置された内層とを備え、
前記タンク本体に対する前記内層の剥離強度は、前記内層の破断強度よりも小さい。
本開示のタンクによれば、内層の剥離強度が内層の破断強度よりも小さいことで、タンク本体に亀裂が発生したとしても、内層に亀裂が発生することを抑制できる。その理由は、タンク本体に発生した亀裂によって内層が破断する前にタンク本体から内層が剥離するからである。したがって、本開示のタンクは、タンク内の電解液などの物質がタンク外に漏れることを抑制できる。上記剥離強度は、タンク本体と内層との間の接着力を示す指標である。
(2)上記(1)のタンクにおいて、
前記剥離強度が500MPa以下であってもよい。
前記剥離強度が500MPa以下であってもよい。
上記(2)の構成によれば、内層が破断する前に内層がタンク本体から剥離し易い。
(3)上記(1)または(2)のタンクにおいて、
前記内層の材質が樹脂またはゴムであってもよい。
前記内層の材質が樹脂またはゴムであってもよい。
上記(3)の構成によれば、電解液によるタンク本体の腐食を抑制できる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかのタンクにおいて、
前記内層の厚さが0.5mm以上20mm以下であってもよい。
前記内層の厚さが0.5mm以上20mm以下であってもよい。
上記(4)の構成によれば、内層の機能を十分に発揮できる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかのタンクにおいて、
前記タンク本体の材質がコンクリートまたは金属であってもよい。
前記タンク本体の材質がコンクリートまたは金属であってもよい。
上記(5)の構成によれば、タンク本体が長期にわたって劣化し難い。
(6)上記(1)から(5)のいずれかのタンクにおいて、
前記タンク本体の内面の平面度が5mm以下であってもよい。
前記タンク本体の内面の平面度が5mm以下であってもよい。
上記(6)の構成によれば、剥離強度を小さくすることができるので、内層が破断する前に内層がタンク本体から剥離し易い。
(7)上記(1)から(6)のいずれかのタンクにおいて
前記タンク本体は、基体と、前記基体の内側の表面に設けられたプライマ層を有し、
前記プライマ層が前記タンク本体の内面を構成していてもよい。
前記タンク本体は、基体と、前記基体の内側の表面に設けられたプライマ層を有し、
前記プライマ層が前記タンク本体の内面を構成していてもよい。
上記(7)の構成によれば、剥離強度を小さくすることができるので、内層が破断する前に内層がタンク本体から剥離し易い。
(8)本開示の実施態様に係るレドックスフロー電池システムは、
正極電解液が貯留される正極タンクと、負極電解液が貯留される負極タンクとを備え、
前記正極タンクおよび前記負極タンクの少なくとも一方は、上記(1)から(7)のいずれか1つのタンクである。
正極電解液が貯留される正極タンクと、負極電解液が貯留される負極タンクとを備え、
前記正極タンクおよび前記負極タンクの少なくとも一方は、上記(1)から(7)のいずれか1つのタンクである。
本開示のレドックスフロー電池システムは、本開示のタンクを備えることで、タンク内の電解液が漏れ出ることを抑制できる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、図面を参照して、本開示の実施形態に係るタンク、およびレドックスフロー電池システムの具体例を説明する。図中の同一符号は同一または相当部分を示す。以下、レドックスフロー電池システムを「RF電池システム」と呼ぶ場合がある。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下、図面を参照して、本開示の実施形態に係るタンク、およびレドックスフロー電池システムの具体例を説明する。図中の同一符号は同一または相当部分を示す。以下、レドックスフロー電池システムを「RF電池システム」と呼ぶ場合がある。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<RF電池システム>
図1を参照して、実施形態に係るRF電池システム1について説明する。RF電池システム1は、電解液循環型の二次電池である。RF電池システム1は、正極電解液に含まれる正極活物質の酸化還元電位と負極電解液に含まれる負極活物質の酸化還元電位との差を利用して充電および放電を行う。
図1を参照して、実施形態に係るRF電池システム1について説明する。RF電池システム1は、電解液循環型の二次電池である。RF電池システム1は、正極電解液に含まれる正極活物質の酸化還元電位と負極電解液に含まれる負極活物質の酸化還元電位との差を利用して充電および放電を行う。
電解液は、公知のものを使用することができる。正極電解液は正極活物質を含む。正極活物質は、例えばマンガンイオン、バナジウムイオン、鉄イオン、ポリ酸、キノン誘導体、およびアミンからなる群より選択される1種以上である。負極電解液は負極活物質を含む。負極活物質は例えば、チタンイオン、バナジウムイオン、クロムイオン、ポリ酸、キノン誘導体、およびアミンからなる群より選択される1種以上である。電解液の具体例は、正極電解液および負極電解液の双方がバナジウムイオンを含む。電解液の別の例は、正極電解液がマンガンイオンを含み、負極電解液がチタンイオンを含む。正極電解液および負極電解液の溶媒は、例えば、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸からなる群より選択される1種以上の酸または酸塩を含む水溶液である。
RF電池システム1は、代表的には、交流/直流変換器7や変電設備71を介して発電部8および負荷9に接続される。RF電池システム1は、発電部8で発電された電力を充電したり、充電した電力を負荷9に放電したりすることが可能である。発電部8は、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを利用した発電設備やその他一般の発電所である。RF電池システム1は、例えば、負荷平準化用途、瞬低補償、非常用電源といった用途、自然エネルギー発電の出力平滑化用途に利用される。
RF電池システム1は、電池セル100と、正極タンク2pと、負極タンク2nとを備える。RF電池システム1は、さらに、電池セル100と正極タンク2pとをつなぐ配管3pと、電池セル100と負極タンク2nとをつなぐ配管3nと、各配管3p、3nに設けられたポンプ40とを備える。正極タンク2pは正極電解液が貯留されている。負極タンク2nは負極電解液が貯留されている。正極電解液は、配管3pを通って正極タンク2pと電池セル100との間を循環する。負極電解液は、配管3nを通って負極タンク2nと電池セル100との間を循環する。
(電池セル)
電池セル100は、正極電極104と負極電極105と隔膜101とを備える。隔膜101は正極電極104と負極電極105との間に配置される。電池セル100は、隔膜101によって正極セル102と負極セル103とに分離されている。正極電極104は正極セル102に配置されている。負極電極105は負極セル103に配置されている。正極セル102には正極電解液が供給される。負極セル103には負極電解液が供給される。電池セル100の構成は、公知の構成を適宜利用できる。
電池セル100は、正極電極104と負極電極105と隔膜101とを備える。隔膜101は正極電極104と負極電極105との間に配置される。電池セル100は、隔膜101によって正極セル102と負極セル103とに分離されている。正極電極104は正極セル102に配置されている。負極電極105は負極セル103に配置されている。正極セル102には正極電解液が供給される。負極セル103には負極電解液が供給される。電池セル100の構成は、公知の構成を適宜利用できる。
配管3pおよび配管3nは同じ構成である。各配管3p、3nは、第一配管31と第二配管32とを備える。ポンプ40は第一配管31に設けられている。ポンプ40は、タンク2p、2n内の電解液を電池セル100へ循環させる。配管3pにおける第一配管31は、正極タンク2pから電池セル100に正極電解液を送る配管である。配管3pにおける第二配管32は、電池セル100から正極タンク2pに正極電解液を戻す配管である。即ち、正極電解液は、正極タンク2pから第一配管31を通って正極セル102に供給される。正極セル102から排出された正極電解液は、第二配管32を通って正極タンク2pに戻される。配管3nにおける第一配管31は、負極タンク2nから電池セル100に負極電解液を送る配管である。配管3nにおける第二配管32は、電池セル100から負極タンク2nに負極電解液を戻す配管である。即ち、負極電解液は、負極タンク2nから第一配管31を通って負極セル103に供給される。負極セル103から排出された負極電解液は、第二配管32を通って負極タンク2nに戻される。充電または放電を行うときは、電解液がポンプ40によって循環される。充電および放電を行わないときは、ポンプ40が停止され、電解液が循環されない。
RF電池システム1は、単数の電池セル100を備える構成でもよいし、複数の電池セル100を備える構成でもよい。本実施形態では、図1に示すように、複数の電池セル100が積層されたセルスタック200を備える。セルスタック200は、セルフレーム120、正極電極104、隔膜101、負極電極105が順に繰り返し積層されて構成される。セルスタック200の両端にはエンドプレート210が配置される。エンドプレート210間を締付部材230で締め付けることによりセルスタック200が一体化される。セルスタック200の構成は、公知の構成を適宜利用できる。
セルフレーム120は双極板121と枠体122とを有する。双極板121は正極電極104と負極電極105との間に配置される。枠体122は双極板121の周囲に設けられる。枠体122の内側には、双極板121と枠体122により凹部が形成される。凹部は、双極板121の両方の面にそれぞれ設けられている。各凹部には、双極板121を挟んで正極電極104と負極電極105とがそれぞれ収納される。
図1に示すように、隣り合う各セルフレーム120の双極板121の間に、隔膜101を挟んで正極電極104および負極電極105が配置されることにより、1つの電池セル100が形成される。各セルフレーム120の枠体122の間には、例えば環状のシール部材127が配置される。セルスタック200における電池セル100の積層数は適宜選択できる。
詳細な図示は省略するが、枠体122は、各電解液を供給する給液マニホールドおよび各電解液を排出する排液マニホールドを有する。各マニホールドは、枠体122を貫通するように設けられており、セルフレーム120が積層されることで各電解液の流路を構成する。これら各流路は、第一配管31および第二配管32とそれぞれつながっている。
<タンク>
図2および図3を参照して、実施形態に係るタンク2について説明する。実施形態に係るタンク2は、図1に示すRF電池システム1に備える正極タンク2pおよび負極タンク2nである。タンク2は、図2に示すように、タンク本体10と、内層20とを備える。図2は、タンク2を縦方向に切断した断面図である。この縦方向は、タンク2の天面部からタンク2の底部に向かう方向である。図2では、図1に示す配管3p、3nなどは図示を省略している。図3は、図2に示すタンク2の断面の一部を拡大して示す図である。タンク2には、正極電解液および負極電解液のいずれか一方の電解液5が貯留されている。タンク2の特徴の一つは、タンク本体10に対する内層20の剥離強度が内層20の破断強度よりも小さい点にある。内層20の剥離強度が内層20の破断強度よりも小さいことで、タンク本体10に亀裂が発生したとしても、内層20に亀裂が発生することを抑制できる。内層20に亀裂が発生し難いことで、内層20が破断し難い。したがって、タンク2内の電解液5が漏れ出ることを抑制できる。
図2および図3を参照して、実施形態に係るタンク2について説明する。実施形態に係るタンク2は、図1に示すRF電池システム1に備える正極タンク2pおよび負極タンク2nである。タンク2は、図2に示すように、タンク本体10と、内層20とを備える。図2は、タンク2を縦方向に切断した断面図である。この縦方向は、タンク2の天面部からタンク2の底部に向かう方向である。図2では、図1に示す配管3p、3nなどは図示を省略している。図3は、図2に示すタンク2の断面の一部を拡大して示す図である。タンク2には、正極電解液および負極電解液のいずれか一方の電解液5が貯留されている。タンク2の特徴の一つは、タンク本体10に対する内層20の剥離強度が内層20の破断強度よりも小さい点にある。内層20の剥離強度が内層20の破断強度よりも小さいことで、タンク本体10に亀裂が発生したとしても、内層20に亀裂が発生することを抑制できる。内層20に亀裂が発生し難いことで、内層20が破断し難い。したがって、タンク2内の電解液5が漏れ出ることを抑制できる。
RF電池システム1では、タンク2に貯留されている電解液5が多いほど、電池容量が増加する。つまり、タンク2の容積が大きいほど、RF電池システム1の電池容量を増やすことができる。タンク2の容積は、RF電池システム1の電池容量に応じて適宜選択できる。タンク2の容積は、例えば10m3以上である。
(タンク本体)
タンク本体10は、タンク2を構成する躯体である。タンク本体10は、タンク2に加わる力を支える役割を担っている。タンク本体10は、電解液5が貯留された状態であっても、タンク2の形状を維持する強度を有する。図2に示すタンク本体10は、底部と天面部と壁部とを備える。壁部は底部と天面部とをつなぐ。
タンク本体10は、タンク2を構成する躯体である。タンク本体10は、タンク2に加わる力を支える役割を担っている。タンク本体10は、電解液5が貯留された状態であっても、タンク2の形状を維持する強度を有する。図2に示すタンク本体10は、底部と天面部と壁部とを備える。壁部は底部と天面部とをつなぐ。
〈材質〉
タンク本体10は、長期にわたって劣化し難い耐久性を有する材料で構成されている。タンク本体10の材質は、例えば、コンクリートまたは金属である。ここでいうコンクリートには、鉄筋コンクリートも含まれる。金属は、例えば、鉄、鉄合金、アルミニウム、またはアルミニウム合金である。鉄合金には、炭素鋼またはステンレス鋼などの鋼が含まれる。
タンク本体10は、長期にわたって劣化し難い耐久性を有する材料で構成されている。タンク本体10の材質は、例えば、コンクリートまたは金属である。ここでいうコンクリートには、鉄筋コンクリートも含まれる。金属は、例えば、鉄、鉄合金、アルミニウム、またはアルミニウム合金である。鉄合金には、炭素鋼またはステンレス鋼などの鋼が含まれる。
コンクリート製のタンク本体10は、容積が大きいタンク2を構築し易い。また、コンクリート製のタンク本体10は、金属製のタンク本体10に比較して、コストダウンを図ることができる。タンク本体10のコストは、基本的に材料の使用量によって決まる。タンク2の容積が大きいほど、タンク本体10をコンクリートによって構築した方が、コストダウンに有利である。金属製のタンク本体10には、例えば、既存のコンテナを利用できる。既存のコンテナの具体例は、ISO規格に準拠する国際海上貨物用コンテナである。一般に、これらのコンテナは、一般構造用圧延鋼材などの炭素鋼で構成されている。
(内層)
内層20は、タンク本体10の内面11に配置されている。内層20は、タンク本体10に接着されている。内層20は、内面11と向かい合う面に接着部21を有する。内層20は、接着部21によってタンク本体10の内面11に接着されている。内層20は、タンク2の内部空間に面する表面を有する。内層20は、電解液5によるタンク本体10の腐食を抑制する役割を担っている。内層20は、少なくとも電解液5と接触する部分に設けられていればよい。内層20は、図2に示すように、タンク本体10の内面11の全部を覆うように設けられていてもよい。つまり、内層20は、タンク本体10における底部の内面、壁部の内面、および天面部の内面の全てを覆うように設けられていてもよい。本実施形態では、図3に示すように、内層20がタンク本体10の内面11に直接接している。
内層20は、タンク本体10の内面11に配置されている。内層20は、タンク本体10に接着されている。内層20は、内面11と向かい合う面に接着部21を有する。内層20は、接着部21によってタンク本体10の内面11に接着されている。内層20は、タンク2の内部空間に面する表面を有する。内層20は、電解液5によるタンク本体10の腐食を抑制する役割を担っている。内層20は、少なくとも電解液5と接触する部分に設けられていればよい。内層20は、図2に示すように、タンク本体10の内面11の全部を覆うように設けられていてもよい。つまり、内層20は、タンク本体10における底部の内面、壁部の内面、および天面部の内面の全てを覆うように設けられていてもよい。本実施形態では、図3に示すように、内層20がタンク本体10の内面11に直接接している。
〈材質〉
内層20は、電気的絶縁性を有し、電解液5に対する耐性を有する材料で構成されている。内層20の材質は、例えば、樹脂またはゴムである。ここでいう樹脂には、樹脂と繊維とが複合化された繊維強化樹脂(FRP)も含まれる。内層20を構成する樹脂は、例えば、ポリエチレン(PE)、またはポリ塩化ビニル(PVC)である。内層20を構成するゴムは、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、またはフッ素ゴム(FKM)である。FRPに含有する繊維は、例えば、ガラス繊維および炭素繊維の少なくとも一方である。
内層20は、電気的絶縁性を有し、電解液5に対する耐性を有する材料で構成されている。内層20の材質は、例えば、樹脂またはゴムである。ここでいう樹脂には、樹脂と繊維とが複合化された繊維強化樹脂(FRP)も含まれる。内層20を構成する樹脂は、例えば、ポリエチレン(PE)、またはポリ塩化ビニル(PVC)である。内層20を構成するゴムは、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、またはフッ素ゴム(FKM)である。FRPに含有する繊維は、例えば、ガラス繊維および炭素繊維の少なくとも一方である。
〈厚さ〉
内層20の厚さは、例えば0.5mm以上20mm以下である。内層20の厚さが大きいほど、内層20にピンホールなどの欠陥が生じ難い。内層20の厚さが大きいほど、内層20の強度が高くなる。内層20の厚さが0.5mm以上であれば、タンク本体10の腐食を抑制し易い。内層20の厚さが20mm以下であれば、内層20の材料およびコストを削減できる。内層20の厚さは、更に1mm以上15mm以下、2mm以上10mm以下でもよい。
内層20の厚さは、例えば0.5mm以上20mm以下である。内層20の厚さが大きいほど、内層20にピンホールなどの欠陥が生じ難い。内層20の厚さが大きいほど、内層20の強度が高くなる。内層20の厚さが0.5mm以上であれば、タンク本体10の腐食を抑制し易い。内層20の厚さが20mm以下であれば、内層20の材料およびコストを削減できる。内層20の厚さは、更に1mm以上15mm以下、2mm以上10mm以下でもよい。
〈形成方法〉
内層20は、例えば、塗工法によって形成することができる。塗工法は、例えば、塗布法、または吹き付け法を用いることができる。具体的には、内層20を構成する樹脂などの材料を溶融させた状態でタンク本体10の内面11に塗布または吹き付けた後、材料を固化させることで、内層20が形成される。内層20が所定の厚さとなるまで、塗布または吹き付けを繰り返し行う。塗工法によって内層20を形成した場合、内層20に含まれる樹脂などの接着力によってタンク本体10の内面11に内層20が接着される。この場合、内層20自体が接着力を有しており、内面11と向かい合う面に接着部21が形成される。つまり、接着部21は、内層20自体の構成材料によって構成されていてもよい。内層20における内面11と接する部分が接着部21を構成している。FRPからなる内層20は、樹脂に短繊維を混ぜた混合材料を塗布して形成する場合と、樹脂の塗布と繊維シートの貼り付けとを繰り返して形成する場合とがある。本実施形態では、内層20が塗工法によって形成されている。
内層20は、例えば、塗工法によって形成することができる。塗工法は、例えば、塗布法、または吹き付け法を用いることができる。具体的には、内層20を構成する樹脂などの材料を溶融させた状態でタンク本体10の内面11に塗布または吹き付けた後、材料を固化させることで、内層20が形成される。内層20が所定の厚さとなるまで、塗布または吹き付けを繰り返し行う。塗工法によって内層20を形成した場合、内層20に含まれる樹脂などの接着力によってタンク本体10の内面11に内層20が接着される。この場合、内層20自体が接着力を有しており、内面11と向かい合う面に接着部21が形成される。つまり、接着部21は、内層20自体の構成材料によって構成されていてもよい。内層20における内面11と接する部分が接着部21を構成している。FRPからなる内層20は、樹脂に短繊維を混ぜた混合材料を塗布して形成する場合と、樹脂の塗布と繊維シートの貼り付けとを繰り返して形成する場合とがある。本実施形態では、内層20が塗工法によって形成されている。
その他、内層20は、内層20を構成する樹脂などの材料を加工したシートをタンク本体10の内面11に接着剤によって接着することで形成されていてもよい。この場合、内層20における内面11と向かい合う面に接着層(図示せず)が形成されることで、内層20がタンク本体10の内面11に接着層によって接着される。接着層は、タンク本体10と内層20との間に配置される。つまり、タンク本体10の内面11に接着層が配置され、接着層の上に内層20配置される。接着層の材質は内層20の材質と異なる。内層20がタンク本体10に接着層によって接着されている場合、内層20自体が接着力を有していなくてもよい。内層20が接着層を有する構成では、内層20がベース層と接着層とを備えて、接着層が接着部21を構成する。接着層は接着剤によって構成されている。接着剤は、例えば、二液反応型のエポキシ系接着剤、またはシリコーン系の弾性接着剤である。
(タンク本体に対する内層の剥離強度)
タンク本体10に対する内層20の剥離強度は、内層20の破断強度よりも小さい。剥離強度は、タンク本体10の内面11に沿う方向に内層20が引っ張られたときにタンク本体10から内層20が剥がれるときの強度である。破断強度は、タンク本体10の内面11に沿う方向に内層20が引っ張られたときに内層20が破断するときの強度である。タンク本体10の内面11に沿う方向は、内面11に平行な方向である。
タンク本体10に対する内層20の剥離強度は、内層20の破断強度よりも小さい。剥離強度は、タンク本体10の内面11に沿う方向に内層20が引っ張られたときにタンク本体10から内層20が剥がれるときの強度である。破断強度は、タンク本体10の内面11に沿う方向に内層20が引っ張られたときに内層20が破断するときの強度である。タンク本体10の内面11に沿う方向は、内面11に平行な方向である。
内層20の剥離強度が内層20の破断強度よりも小さいことで、タンク本体10に亀裂が発生したとしても、内層20に亀裂が発生することを抑制できる。その理由は次のとおりである。タンク本体10に亀裂が発生すると、この亀裂が開く方向に内層20が引っ張られる。つまり、タンク本体10に発生した亀裂によって、タンク本体10の内面11に沿った方向の引張荷重が内層20に作用する。内層20の剥離強度が内層20の破断強度よりも小さい場合、内層20が引張荷重によって破断する前に内層20がタンク本体10から剥離する。その結果、タンク本体10に発生した亀裂が内層20まで進展し難い。つまりタンク本体10に亀裂が発生しても、内層20に亀裂が発生し難い。一方、内層20の剥離強度が内層20の破断強度以上の場合、内層20が引張荷重によってタンク本体10から剥離せずに、内層20に亀裂が発生する。
剥離強度は、例えば0超500MPa以下である。剥離強度が500MPa以下であることで、タンク本体10から内層20が剥離し易い。剥離強度は、更に300MPa以下、100MPa以下であってもよい。剥離強度は、0より大きい値であり、タンク本体10に対して内層20を支持できる強度があればよい。剥離強度の下限は、例えば1MPaである。剥離強度が1MPa以上であれば、タンク本体10に対して内層20が支持された状態を維持し易い。剥離強度は、例えば1MPa以上500MPa以下、2MPa以上300MPa以下、3MPa以上150MPa以下、3MPa以上100MPa以下でもよい。剥離強度は、後述する試験例1において説明する剥離強度の測定に従って測定したものである。
剥離強度の上限は、破断強度よりも小さい範囲であればよく、内層20の材質によって異なってもよい。内層20の材質がPEである場合、剥離強度は、例えば35MPa未満、更に30MPa以下であってもよい。内層20の材質がPVCである場合、剥離強度は、例えば60MPa未満、更に50MPa以下であってもよい。内層20の材質がFRPである場合、剥離強度は、例えば500MPa未満、更に300MPa以下であってもよい。内層20の材質がEPDMである場合、剥離強度は、例えば20MPa未満、更に15MPa以下であってもよい。内層20の材質がFKMである場合、剥離強度は、例えば20MPa未満、更に15MPa以下であってもよい。
(内層の破断強度)
内層20の破断強度は、内層20の材質によって異なる。PEからなる内層20の破断強度は、例えば20MPa以上35MPa以下の範囲である。PVCからなる内層20の破断強度は、例えば40MPa以上60MPa以下の範囲である。FRPからなる内層20の破断強度は、例えば300MPa以上500MPa以下の範囲である。EPDMからなる内層20の破断強度は、例えば5MPa以上20MPa以下の範囲である。FKMからなる内層20の破断強度は、例えば7MPa以上20MPa以下の範囲である。破断強度は、後述する試験例1において説明する破断強度の測定に従って測定したものである。
内層20の破断強度は、内層20の材質によって異なる。PEからなる内層20の破断強度は、例えば20MPa以上35MPa以下の範囲である。PVCからなる内層20の破断強度は、例えば40MPa以上60MPa以下の範囲である。FRPからなる内層20の破断強度は、例えば300MPa以上500MPa以下の範囲である。EPDMからなる内層20の破断強度は、例えば5MPa以上20MPa以下の範囲である。FKMからなる内層20の破断強度は、例えば7MPa以上20MPa以下の範囲である。破断強度は、後述する試験例1において説明する破断強度の測定に従って測定したものである。
(タンク本体の内面の平面度)
剥離強度が小さいほど、タンク本体10から内層20が剥離し易くなる。例えば、タンク本体10の内面11が平滑であると、剥離強度が小さくなる。タンク本体10の内面11の平面度が小さいほど、タンク本体10から内層20が剥離し易くなる。内面11の平面度は、例えば、内面11を研磨などによって平滑化することで小さくすることができる。剥離強度を小さくする観点から、内面11の平面度は、例えば5mm以下である。内面11の平面度は、更に4mm以下、2mm以下であってもよい。ここでいう平面度は、100mm四方の領域での平面度である。100mm四方とは、1辺が100mmの正方形を意味する。平面度は、JIS B 0621:1984「幾何偏差の定義及び表示」に準拠して測定する。
剥離強度が小さいほど、タンク本体10から内層20が剥離し易くなる。例えば、タンク本体10の内面11が平滑であると、剥離強度が小さくなる。タンク本体10の内面11の平面度が小さいほど、タンク本体10から内層20が剥離し易くなる。内面11の平面度は、例えば、内面11を研磨などによって平滑化することで小さくすることができる。剥離強度を小さくする観点から、内面11の平面度は、例えば5mm以下である。内面11の平面度は、更に4mm以下、2mm以下であってもよい。ここでいう平面度は、100mm四方の領域での平面度である。100mm四方とは、1辺が100mmの正方形を意味する。平面度は、JIS B 0621:1984「幾何偏差の定義及び表示」に準拠して測定する。
その他、内層20自体の接着強度が小さい場合、剥離強度が小さくなる。また、上述したように、内層20がタンク本体10の内面11に接着層によって接着されている場合、接着層の接着強度が小さいことで、剥離強度が小さくなる。接着層の接着強度が内層20の破断強度よりも小さい場合、上記引張荷重が作用したとき、内層20と接着層との界面、または、タンク本体10と接着層との界面で界面破壊が起こることで、タンク本体10から内層20が剥離し易くなる。接着層の破断強度が内層20の破断強度よりも小さくてもよい。この場合、上記引張荷重が作用したときに接着層自体が凝集破壊することで、タンク本体10から内層20が剥離し易くなる。
〈剥離強度の試験方法〉
内層20の剥離強度が内層20の破断強度よりも小さいことは、以下に示す剥離強度の試験方法によって評価できる。図4および図5を参照して、内層20の剥離強度の試験方法について説明する。図4は、図3と同じように、図2に示すタンク2の断面の一部を拡大して示す図である。図5は、図2に示すタンク2を内側から見た図である。即ち、図5は、内層20の表面を正面から見た図である。剥離強度の試験は次のように行う。図5に示すように、内層20の表面のうち、100mm四方の領域Aを選択する。領域Aの周囲の内層20を除去して、領域A内の内層20と領域A外の内層20とを縁切りする。図4および図5に示すように、内層20を除去した部分はタンク本体10の内面11が露出している。領域Aを半分に分け、領域Aの半分に治具6を固定する。図5では、領域Aを左右半分に分け、右半分に治具6を固定している。図5中、領域Aのうち、治具6が固定される右半分をハッチングで示している。治具6は、例えば、接着剤によって領域Aの半分に固定されている。この接着剤は、治具6と領域Aとの接着強度がタンク本体10と内層20との剥離強度よりも十分高くなるような接着剤である。治具6を内面11に平行な方向に一定の速度で動かして、領域Aの内層20を引っ張る。図5に示すように、領域Aの右半分に治具6が固定されている場合は、治具6を右方向に動かす。治具6は、領域Aの左半分に固定されていてもよい。その場合、治具6を左方向に動かす。領域Aを上下半分に分け、上半分または下半分に治具6を固定してもよい。治具6が領域Aの上半分に固定されている場合、治具6を上方向に動かす。治具6が領域Aの下半分に固定されている場合、治具6を下方向に動かす。
内層20の剥離強度が内層20の破断強度よりも小さいことは、以下に示す剥離強度の試験方法によって評価できる。図4および図5を参照して、内層20の剥離強度の試験方法について説明する。図4は、図3と同じように、図2に示すタンク2の断面の一部を拡大して示す図である。図5は、図2に示すタンク2を内側から見た図である。即ち、図5は、内層20の表面を正面から見た図である。剥離強度の試験は次のように行う。図5に示すように、内層20の表面のうち、100mm四方の領域Aを選択する。領域Aの周囲の内層20を除去して、領域A内の内層20と領域A外の内層20とを縁切りする。図4および図5に示すように、内層20を除去した部分はタンク本体10の内面11が露出している。領域Aを半分に分け、領域Aの半分に治具6を固定する。図5では、領域Aを左右半分に分け、右半分に治具6を固定している。図5中、領域Aのうち、治具6が固定される右半分をハッチングで示している。治具6は、例えば、接着剤によって領域Aの半分に固定されている。この接着剤は、治具6と領域Aとの接着強度がタンク本体10と内層20との剥離強度よりも十分高くなるような接着剤である。治具6を内面11に平行な方向に一定の速度で動かして、領域Aの内層20を引っ張る。図5に示すように、領域Aの右半分に治具6が固定されている場合は、治具6を右方向に動かす。治具6は、領域Aの左半分に固定されていてもよい。その場合、治具6を左方向に動かす。領域Aを上下半分に分け、上半分または下半分に治具6を固定してもよい。治具6が領域Aの上半分に固定されている場合、治具6を上方向に動かす。治具6が領域Aの下半分に固定されている場合、治具6を下方向に動かす。
治具6によって領域Aの内層20を引っ張ったとき、領域Aの内層20が破断せずにタンク本体10から剥離した場合、内層20の剥離強度が内層20の破断強度よりも小さいとみなす。また、領域Aの内層20が剥離するまでの最大引張荷重を領域Aの面積で割った値を内層20の剥離強度とみなす。治具6を引っ張ったとき、領域Aの内層20がタンク本体10から剥離せずに破断した場合、内層20の剥離強度が内層20の破断強度以上とみなす。この場合、領域Aの内層20の一部がタンク本体10の内面11に残っている。
(プライマ層)
図6に示すように、タンク本体10はプライマ層15を有していてもよい。タンク本体10がプライマ層15を有する構成では、タンク本体10が基体10aとプライマ層15とを備えて、プライマ層15がタンク本体10の内面11を構成する。基体10aの材質とプライマ層15の材質とは異なる。基体10aは、上述したタンク本体10の材質によって構成されている。プライマ層15は、後述するように、樹脂によって構成されている。プライマ層15は、基体10aの内側の表面に設けられている。プライマ層15は、内層20と向かい合う表面を有する。タンク本体10がプライマ層15を有する場合、内層20はプライマ層15の表面に配置されている。つまり、プライマ層15は内層20よりも下層に位置しており、タンク本体10と内層20との間にプライマ層15が配置されている。プライマ層15の主な役割は、タンク本体10から内層20を剥離し易くする、即ち剥離強度を小さくすることである。
図6に示すように、タンク本体10はプライマ層15を有していてもよい。タンク本体10がプライマ層15を有する構成では、タンク本体10が基体10aとプライマ層15とを備えて、プライマ層15がタンク本体10の内面11を構成する。基体10aの材質とプライマ層15の材質とは異なる。基体10aは、上述したタンク本体10の材質によって構成されている。プライマ層15は、後述するように、樹脂によって構成されている。プライマ層15は、基体10aの内側の表面に設けられている。プライマ層15は、内層20と向かい合う表面を有する。タンク本体10がプライマ層15を有する場合、内層20はプライマ層15の表面に配置されている。つまり、プライマ層15は内層20よりも下層に位置しており、タンク本体10と内層20との間にプライマ層15が配置されている。プライマ層15の主な役割は、タンク本体10から内層20を剥離し易くする、即ち剥離強度を小さくすることである。
〈材質〉
プライマ層15の材質は、例えば樹脂である。プライマ層15を構成する樹脂は、例えば、エポキシ(EP)、アクリル(PMMA)、ポリエステル(PET)、ポリアセタール(POM)、フッ素樹脂(PTFE)、またはポリウレタン(PUR)である。EP、PMMAまたはPETは平滑性に優れることから、平滑性が高いプライマ層15を形成できる。POMまたはPTFEは潤滑性に優れることから、潤滑性が高いプライマ層15を形成できる。平滑性または潤滑性が高いプライマ層15を有することで、上記引張荷重が作用したときに、内層20とプライマ層15との界面で界面破壊が起こり易くなる。その結果、剥離強度が小さくなり、タンク本体10から内層20が剥離し易くなる。PURからなるプライマ層15は強度が低い。上記引張荷重が作用したときにプライマ層15が凝集破壊することで、タンク本体10から内層20が剥離し易くなる。
プライマ層15の材質は、例えば樹脂である。プライマ層15を構成する樹脂は、例えば、エポキシ(EP)、アクリル(PMMA)、ポリエステル(PET)、ポリアセタール(POM)、フッ素樹脂(PTFE)、またはポリウレタン(PUR)である。EP、PMMAまたはPETは平滑性に優れることから、平滑性が高いプライマ層15を形成できる。POMまたはPTFEは潤滑性に優れることから、潤滑性が高いプライマ層15を形成できる。平滑性または潤滑性が高いプライマ層15を有することで、上記引張荷重が作用したときに、内層20とプライマ層15との界面で界面破壊が起こり易くなる。その結果、剥離強度が小さくなり、タンク本体10から内層20が剥離し易くなる。PURからなるプライマ層15は強度が低い。上記引張荷重が作用したときにプライマ層15が凝集破壊することで、タンク本体10から内層20が剥離し易くなる。
〈厚さ〉
プライマ層15の厚さは、例えば0.1mm以上5mm以下である。プライマ層15の厚さが大きいほど、タンク本体10の内側の表面の凹をプライマ層15によって埋めることができる。その結果、タンク本体10の内面11が平滑化され、タンク本体10の内面11の平面度が小さくなる。プライマ層15の厚さは、プライマ層15の機能を発揮できる限りにおいて、小さくてよい。プライマ層15の厚さが0.1mm以上であれば、タンク本体10の内面11が平滑化され易い。内層20の厚さが5mm以下であれば、プライマ層15の材料およびコストを削減できる。プライマ層15の厚さは、更に0.5mm以上2mm以下でもよい。
プライマ層15の厚さは、例えば0.1mm以上5mm以下である。プライマ層15の厚さが大きいほど、タンク本体10の内側の表面の凹をプライマ層15によって埋めることができる。その結果、タンク本体10の内面11が平滑化され、タンク本体10の内面11の平面度が小さくなる。プライマ層15の厚さは、プライマ層15の機能を発揮できる限りにおいて、小さくてよい。プライマ層15の厚さが0.1mm以上であれば、タンク本体10の内面11が平滑化され易い。内層20の厚さが5mm以下であれば、プライマ層15の材料およびコストを削減できる。プライマ層15の厚さは、更に0.5mm以上2mm以下でもよい。
〈形成方法〉
プライマ層15は、例えば、塗工法によって形成することができる。塗工法については、内層20と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
プライマ層15は、例えば、塗工法によって形成することができる。塗工法については、内層20と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
[試験例1]
タンク本体に対する内層の剥離強度を評価するため、以下の模擬試験を行った。
タンク本体に対する内層の剥離強度を評価するため、以下の模擬試験を行った。
この試験では、図7に示す試験片T2を用意する。試験片T2は、タンク本体を模擬した第一部材T10と、内層を模擬した第二部材T20とを有する。第一部材T10と第二部材T20のそれぞれの面積は100mm四方である。第一部材T10と第二部材T20とは、幅100mm×長さ10mmの範囲で重なっている。第一部材T10の幅100mm×長さ90mmの残りの部分は第二部材T20と重なっていない。
試験片T2は次のようにして作製する。第一部材T10と補助基材(図示せず)とを用意する。補助基材の面積は、幅100mm×長さ90mmである。補助基材の厚さは第一部材T10と同じである。第一部材T10と補助基材の互いの100mmの端面同士を突き合わせ、第一部材T10と補助基材とが隣り合うように並べる。第一部材T10の表面のうち、補助基材と接する辺から幅100×長さ10mmの範囲を除く領域にマスキングフィルムを貼る。補助基材の表面の全面にマスキングフィルムを貼る。マスキングフィルムは剥離性に優れる材料で形成されている。第一部材T10と補助基材とが並んだ状態で、第一部材T10と補助基材のそれぞれの表面に第二部材T20の材料を一連に塗布した後、材料を固化させる。第二部材T20が所定の厚さとなるまで、この作業を繰り返し行う。第二部材T20が形成された後、補助基材を取り外す。第一部材T10のマスキングフィルムで覆われた領域に形成された第二部材は切断して、マスキングフィルムごと取り外す。このような方法により、試験片T2を作製できる。
この試験では、試料No.1からNo.7の試験片と、試料No.101およびNo.102の試験片をそれぞれ用意した。各試料の仕様は表1のとおりである。表1中、第一部材の材質の「C」は鉄筋コンクリートを示し、「S」は炭素鋼を示す。鉄筋コンクリートの厚さは50mmである。炭素鋼の厚さは10mmである。炭素鋼は圧延材である。平面度は、第一部材の表面における100mm四方の領域での平面度を示す。第二部材の材質の「FRP」は、PVCにガラスの短繊維が混合されたものである。
試料No.1、およびNo.7の試験片は、第一部材T10の表面を機械研磨した。試料No.1およびNo.7以外の試験片は、第一部材T10の表面を機械研磨していない。試料No.2からNo.6、およびNo.8の試験片は、第一部材T10の表面に、図6に示すプライマ層15が設けられている。プライマ層15は、第二部材T20の材料を塗布する前に形成する。プライマ層15は、第一部材T10の表面にプライマ層15の材料を塗布した後、材料を固化させることで形成している。プライマ層15が所定の厚さとなるまで、この作業を繰り返し行う。
(剥離強度の測定)
各試料の試験片について、第二部材の剥離強度を測定した。剥離強度の測定は次のようにして行う。第一部材T10と第二部材T20とをそれぞれクランプで掴んで引張試験を実施する。引張試験は、第一部材T10の表面に沿って第一部材T10と第二部材T20とが離れる方向に、第一部材T10と第二部材T20とを引っ張る。第二部材T20が第一部材T10から剥離するまでの最大引張荷重を測定する。第二部材T20が第一部材T10から剥離せずに破断した場合は測定不能とする。最大引張荷重を、第一部材T10と第二部材T20とが重なる面積で割った値を第二部材の剥離強度とする。各試料の試験片について、第一部材T10に対する第二部材T20の剥離性を評価した。剥離性の評価は、上記引張試験において、第二部材T20が破断せずに第一部材T10から剥離した場合を「A」とし、第二部材T20が剥離せずに破断した場合を「B」とする。各試料の第二部材の剥離強度、および剥離性の評価を表1に示す。
各試料の試験片について、第二部材の剥離強度を測定した。剥離強度の測定は次のようにして行う。第一部材T10と第二部材T20とをそれぞれクランプで掴んで引張試験を実施する。引張試験は、第一部材T10の表面に沿って第一部材T10と第二部材T20とが離れる方向に、第一部材T10と第二部材T20とを引っ張る。第二部材T20が第一部材T10から剥離するまでの最大引張荷重を測定する。第二部材T20が第一部材T10から剥離せずに破断した場合は測定不能とする。最大引張荷重を、第一部材T10と第二部材T20とが重なる面積で割った値を第二部材の剥離強度とする。各試料の試験片について、第一部材T10に対する第二部材T20の剥離性を評価した。剥離性の評価は、上記引張試験において、第二部材T20が破断せずに第一部材T10から剥離した場合を「A」とし、第二部材T20が剥離せずに破断した場合を「B」とする。各試料の第二部材の剥離強度、および剥離性の評価を表1に示す。
(破断強度の測定)
さらに、100mm四方の第二部材のみを作製し、第二部材の破断強度を測定した。第二部材の破断強度は、第二部材について引張試験を行い、第二部材が破断するまでの最大引張応力を測定することによって求めた。各試料における第二部材の破断強度を表1に示す。
さらに、100mm四方の第二部材のみを作製し、第二部材の破断強度を測定した。第二部材の破断強度は、第二部材について引張試験を行い、第二部材が破断するまでの最大引張応力を測定することによって求めた。各試料における第二部材の破断強度を表1に示す。
試料No.1からNo.8はいずれも剥離性の評価がAであった。試料No.101、102は、剥離性の評価がBであった。試料No.1とNo.101との比較、および試料No.7とNo.102との比較から、タンク本体の内面の平面度は5mm以下が好ましいと考えられる。
1 レドックスフロー電池システム(RF電池システム)
7 交流/直流変換器、71 変電設備
8 発電部、9 負荷
2 タンク
2p 正極タンク、2n 負極タンク
10 タンク本体、10a 基体
11 内面
15 プライマ層
20 内層、21 接着部
3p、3n 配管
31 第一配管、32 第二配管
40 ポンプ
5 電解液
6 治具
100 電池セル
101 隔膜、102 正極セル、103 負極セル
104 正極電極、105 負極電極
120 セルフレーム
121 双極板、122 枠体
127 シール部材
200 セルスタック、210 エンドプレート、230 締付部材
A 領域
T2 試験片、T10 第一部材、T20 第二部材
7 交流/直流変換器、71 変電設備
8 発電部、9 負荷
2 タンク
2p 正極タンク、2n 負極タンク
10 タンク本体、10a 基体
11 内面
15 プライマ層
20 内層、21 接着部
3p、3n 配管
31 第一配管、32 第二配管
40 ポンプ
5 電解液
6 治具
100 電池セル
101 隔膜、102 正極セル、103 負極セル
104 正極電極、105 負極電極
120 セルフレーム
121 双極板、122 枠体
127 シール部材
200 セルスタック、210 エンドプレート、230 締付部材
A 領域
T2 試験片、T10 第一部材、T20 第二部材
Claims (8)
- タンク本体と、
前記タンク本体の内面に配置された内層とを備え、
前記タンク本体に対する前記内層の剥離強度は、前記内層の破断強度よりも小さい、
タンク。 - 前記剥離強度が500MPa以下である、請求項1に記載のタンク。
- 前記内層の材質が樹脂またはゴムである、請求項1に記載のタンク。
- 前記内層の厚さが0.5mm以上20mm以下である、請求項1に記載のタンク。
- 前記タンク本体の材質がコンクリートまたは金属である、請求項1に記載のタンク。
- 前記タンク本体の内面の平面度が5mm以下である、請求項1に記載のタンク。
- 前記タンク本体は、基体と、前記基体の内側の表面に設けられたプライマ層を有し、
前記プライマ層が前記タンク本体の内面を構成している、請求項1に記載のタンク。 - 正極電解液が貯留される正極タンクと、負極電解液が貯留される負極タンクとを備え、
前記正極タンクおよび前記負極タンクの少なくとも一方は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のタンクである、
レドックスフロー電池システム。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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