JP2025188024A - ビールテイスト飲料 - Google Patents
ビールテイスト飲料Info
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Abstract
【課題】そのまま飲用した場合や低い希釈倍率で希釈して飲用した場合にも、麦芽的なえぐみが目立たず、香味バランスが良好なビールテイスト飲料及びその製造方法を提供する。【解決手段】原料として麦芽を含み、真正エキスの割合が、5.0%Plato以上であり、真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が、100以上であり、プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、0.50以上である、ビールテイスト飲料、発酵ビールテイスト飲料である、前記記載のビールテイスト飲料、濃縮タイプビールテイスト飲料である、前記記載のビールテイスト飲料、アルコール濃度が、5.0容量%以上である、前記記載のビールテイスト飲料。【選択図】なし
Description
本発明は、飲用時に水や炭酸水等で希釈して飲用されることが想定されている濃縮タイプのビールテイスト飲料に関する。
ビールをはじめとするビールテイスト飲料は、世界中で愛飲されている、代表的な酒類であり、一般的なアルコール濃度は4~6容量%である。しかし、近年の嗜好の多様化により、アルコール濃度が4容量%より低い低アルコールビールテイスト飲料や、1.0容量%未満の微アルコールビールテイスト飲料、ノンアルコールビールテイスト飲料(アルコール濃度0.05容量%未満)なども広く上市されている。また、アルコール濃度が6容量%超と比較的高アルコールのビールテイスト飲料、いわゆるストロング系ビールテイスト飲料も注目されている。
一方で、環境保全への関心の高さから、製造時の環境負荷の低減への各種の取り組みがなされている。例えば、ビールテイスト飲料においては、一般的なビールテイスト飲料に比べて水の含有割合が低減された、いわゆる濃縮タイプビールテイスト飲料が提案されている。濃縮タイプビールテイスト飲料は、水や炭酸水等で、一般的なビールテイスト飲料と同程度にまで希釈して喫飲されることが想定されている。製造や輸送時の重量・容量を削減することができ、貯蔵・輸送コストや環境負荷を低減することが可能となる。
濃縮タイプビールテイスト飲料の製造方法としては、発酵ビールテイスト飲料の場合、例えば、通常よりもエキス濃度の高い麦汁を発酵させる高濃度醸造法(特許文献1及び2)がある。また、非発酵ビールテイスト飲料の場合には、ホップ、麦芽エキス、香料等の各原材料を、一般的な非発酵ビールテイスト飲料よりも高濃度で配合する方法により、濃縮タイプの非発酵ビールテイスト飲料が製造できる(特許文献3)。その他、従来の製造方法で製造されたビールテイスト飲料に対して、凍結濃縮や膜分離などの処理を行って水分の一部を取り除く方法によっても、濃縮タイプビールテイスト飲料が製造できる。脱水のための膜分離方法としては、例えば、逆浸透(RO)膜による濾過処理(特許文献4)や、正浸透(FO)膜による濾過処理(特許文献5)が挙げられる。
濃縮タイプビールテイスト飲料は、飲用時に好みの濃度に希釈することができ、嗜好の多様性にも対応できる。例えば、希釈せずにそのまま、又は一般的なビールテイスト飲料よりも高濃度になるように希釈して飲用されることも想定される。しかしながら、多くの濃縮タイプビールテイスト飲料では、製造者が推奨する希釈倍率で希釈した場合に良好な香味バランスとなるように調製されている。このため、製造者が推奨する希釈倍率よりも低い倍率で希釈するような飲用形態では、香味バランスが崩れてしまい、特に麦芽的なえぐみが目立つ場合がある。また、濃縮タイプビールテイスト飲料は、多くの場合、炭酸ガスを含まないため、飲用時の希釈を炭酸水ではなく水で行った場合には、ビールらしい香味が損なわれるおそれがより高まる。
本発明は、そのまま飲用した場合や低い希釈倍率で希釈して飲用した場合にも、麦芽的なえぐみが目立たず、香味バランスが良好なビールテイスト飲料及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が1.0以上である濃縮タイプビールテイスト飲料を、そのまま或いは一般的なビールよりも高濃度になるように希釈して飲用すると、麦芽的なえぐみが目立ってしまい、香味バランスが大きく損なわれることがわかった。さらに研究を進めた結果、プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比を50.0以上とすることによって、低い希釈倍率で希釈した場合にも、麦芽的なえぐみが改善されることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、下記の通りである。
[1] 原料として麦芽を含み、
真正エキスの割合が、5.0%Plato以上であり、
真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が、100以上であり、
プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、0.50以上である、ビールテイスト飲料。
[2] 真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が、200以下である、前記[1]のビールテイスト飲料。
[3] プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、200.0以下である、前記[1]又は[2]のビールテイスト飲料。
[4] 真正発酵度が65質量%以上である、前記[1]~[3]のいずれかのビールテイスト飲料。
[5] 発酵ビールテイスト飲料である、前記[1]~[4]のいずれかのビールテイスト飲料。
[6] 濃縮タイプビールテイスト飲料である、前記[1]~[5]のいずれかのビールテイスト飲料。
[7] アルコール濃度が、5.0容量%以上である、前記[1]~[6]のいずれかのビールテイスト飲料。
[8] リナロール濃度(μg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、30.0以下である、前記[1]~[7]のいずれかのビールテイスト飲料。
[9] リナロール濃度(μg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、1.0以上である、前記[1]~[8]のいずれかのビールテイスト飲料。
[10] イソα酸濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、20.0以下である、前記[1]~[9]のいずれかのビールテイスト飲料。
[11] イソα酸濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、10.0以上である、前記[1]~[10]のいずれかのビールテイスト飲料。
[12] 炭酸ガスのガスボリュームが、1.5GV以下である、前記[1]~[11]のいずれかのビールテイスト飲料。
[13] 麦芽を原料とし、
真正エキスの割合が5.0%Plato以上、真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が100以上、かつプロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が50.0以上となるように、真正エキス、アルコール濃度、プロリン濃度、及び乳酸濃度を調整する、ビールテイスト飲料の製造方法。
[14] さらに、真正発酵度が65質量%以上となるように、真正エキス及びアルコール濃度を調整する、前記[13]のビールテイスト飲料の製造方法。
[15] 原料として麦芽を含むビールテイスト飲料の麦芽的なえぐみを低減する方法であって、
前記ビールテイスト飲料が、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、かつ、真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が100以上であり、
プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、50.0以上となるように、プロリン濃度及び乳酸濃度を調整する、方法。
[16] 前記ビールテイスト飲料が、真正発酵度が65質量%以上である、前記[15]の方法。
[1] 原料として麦芽を含み、
真正エキスの割合が、5.0%Plato以上であり、
真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が、100以上であり、
プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、0.50以上である、ビールテイスト飲料。
[2] 真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が、200以下である、前記[1]のビールテイスト飲料。
[3] プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、200.0以下である、前記[1]又は[2]のビールテイスト飲料。
[4] 真正発酵度が65質量%以上である、前記[1]~[3]のいずれかのビールテイスト飲料。
[5] 発酵ビールテイスト飲料である、前記[1]~[4]のいずれかのビールテイスト飲料。
[6] 濃縮タイプビールテイスト飲料である、前記[1]~[5]のいずれかのビールテイスト飲料。
[7] アルコール濃度が、5.0容量%以上である、前記[1]~[6]のいずれかのビールテイスト飲料。
[8] リナロール濃度(μg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、30.0以下である、前記[1]~[7]のいずれかのビールテイスト飲料。
[9] リナロール濃度(μg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、1.0以上である、前記[1]~[8]のいずれかのビールテイスト飲料。
[10] イソα酸濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、20.0以下である、前記[1]~[9]のいずれかのビールテイスト飲料。
[11] イソα酸濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、10.0以上である、前記[1]~[10]のいずれかのビールテイスト飲料。
[12] 炭酸ガスのガスボリュームが、1.5GV以下である、前記[1]~[11]のいずれかのビールテイスト飲料。
[13] 麦芽を原料とし、
真正エキスの割合が5.0%Plato以上、真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が100以上、かつプロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が50.0以上となるように、真正エキス、アルコール濃度、プロリン濃度、及び乳酸濃度を調整する、ビールテイスト飲料の製造方法。
[14] さらに、真正発酵度が65質量%以上となるように、真正エキス及びアルコール濃度を調整する、前記[13]のビールテイスト飲料の製造方法。
[15] 原料として麦芽を含むビールテイスト飲料の麦芽的なえぐみを低減する方法であって、
前記ビールテイスト飲料が、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、かつ、真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が100以上であり、
プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、50.0以上となるように、プロリン濃度及び乳酸濃度を調整する、方法。
[16] 前記ビールテイスト飲料が、真正発酵度が65質量%以上である、前記[15]の方法。
本発明により、そのまま飲用した場合や低い希釈倍率で希釈して飲用した場合にも、麦芽的なえぐみが目立たず、香味バランスが良好なビールテイスト飲料を提供できる。
本発明及び本願明細書において、「X~Y(XとYはX<Yを満たす実数)」は、「X以上Y以下」の数値範囲を意味する。
本発明及び本願明細書において、ビールテイスト飲料とは、ビールらしさを有する飲料である。本発明及び本願明細書においては、「ビールらしさ」とは、製品名称・表示にかかわらず、香味上ビールを想起させる呈味のことを意味する。つまり、ビールテイスト飲料とは、アルコールの含有の有無や含有量、麦芽の使用の有無、ホップの使用の有無、発酵の有無等に関わらず、ビールと同等の又はそれと似た風味・味覚及びテクスチャーを有し、高い止渇感・ドリンカビリティー(飽きずに何杯も飲み続けられる性質)を有する発泡性飲料を意味する。
本発明及び本願明細書においては、特に記載のない限り、「ホップ」には、生ホップ、乾燥ホップ、ホップペレット等に加えて、ホップ加工品も含まれる。ホップ加工品としては、例えば、ホップから苦味成分を抽出したホップエキス、イソ化ホップエキス、テトラハイドロイソフムロン、ヘキサハイドロイソフムロン等のホップ中の苦味成分をイソ化した成分を含むホップ加工品が挙げられる。
本発明及び本願明細書において、ビールテイスト飲料には、アルコール飲料とアルコールを含有していないノンアルコール飲料(アルコール濃度が0.05容量%未満の飲料)の両方が含まれる。本発明に係るビールテイスト飲料としては、具体的には、ビールや、発泡酒、低アルコールビールテイスト飲料、ノンアルコールビール等が挙げられる。
本発明及び本願明細書において、発酵ビールテイスト飲料とは、発酵工程を経て製造されるビールテイスト飲料である。発酵方法は特に限定されるものではなく、単発酵であってもよく、単行複発酵であってもよく、並行複発酵であってもよいが、伝統的なビールの製造と同様に、麦芽等の原料に含まれるでんぷんを1~3糖に分解する糖化工程と、酵母により糖からアルコールを生成する発酵工程を、別個に経て製造される単行複発酵であることが好ましい。その他、発酵工程を経て製造された飲料を、アルコール含有蒸留液と混和して得られたリキュール類も、発酵ビールテイスト飲料に含まれる。
本発明及び本願明細書において、非発酵ビールテイスト飲料とは、発酵工程を経ずに製造されるビールテイスト飲料である。
本発明及び本願明細書において、非発酵ビールテイスト飲料とは、発酵工程を経ずに製造されるビールテイスト飲料である。
なお、アルコール含有蒸留液とは、蒸留操作により得られたアルコールを含有する溶液であり、一般に蒸留酒に分類されるものを用いることができる。例えば、原料用アルコールであってもよく、スピリッツ、ウィスキー、ブランデー、ウオッカ、ラム、テキーラ、ジン、焼酎等の蒸留酒等を用いることができる。
本発明に係るビールテイスト飲料は、そのまま飲用されることが想定されている通常のビールテイスト飲料であってもよいが、濃縮タイプのビールテイスト飲料であることが好ましい。濃縮タイプビールテイスト飲料は、そのまま飲用することもできるが、水又は炭酸水によって希釈された状態で飲用されることが想定されているビールテイスト飲料である。
本発明に係るビールテイスト飲料は、希釈して適切な濃さに調整することが可能であるように、真正エキスの割合が5.0%Plato以上である。本発明に係るビールテイスト飲料の真正エキスの割合は、5.0%Plato以上であれば特に限定されるものではなく、例えば、7.5%Plato以上が好ましく、10.0%Plato以上がより好ましく、12.0%Plato以上がさらに好ましい。本発明に係るビールテイスト飲料の真正エキスの割合の上限は、特に限定されるものではなく、例えば、25.0%Plato以下が好ましく、22.5%Plato以下がより好ましく、20.0%Plato以下がさらに好ましく、18.0%Plato以下がよりさらに好ましい。
ビールテイスト飲料の真正エキス濃度は、「BCOJビール分析法(2013改訂版)(ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編集)」の「8.4.1 蒸留-ピクノメーター法」に規定されている方法に従って測定することができる。
本発明に係るビールテイスト飲料は、原料として麦芽を含み、真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比(以下、「Pro/RE」と称することがある。)が100以上である。麦芽はプロリンを多く含有する原料であり、麦芽の使用量が多いほど、ビールテイスト飲料中のプロリン濃度は高くなる傾向にある。後記参考例に示すように、真正エキスの割合が5.0%Plato以上であり、かつPro/REが100以上であるビールテイスト飲料では、麦芽的なえぐみが強いが、乳酸能度を適切に調整することによって、麦芽的なえぐみを低減させて香味バランスを改善させることができる。
本発明に係るビールテイスト飲料のPro/REは、100以上であれば特に限定されるものではないが、本発明の香味バランス改善効果がより強く期待できる点から、本発明に係るビールテイスト飲料のPro/REは、110以上が好ましく、120以上がより好ましい。本発明に係るビールテイスト飲料のPro/REの上限値は、特に限定されるものではないが、ビールらしい香味がより良好である点から、200以下が好ましく、180以下がより好ましく、160以下がさらに好ましい。
ビールテイスト飲料のプロリン濃度は、飲料中のアミノ酸濃度の測定に汎用されている各種の方法で測定することができる。本発明に係るビールテイスト飲料のプロリン濃度は、具体的には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析法により測定することができる。
本発明に係るビールテイスト飲料は、プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比(以下、「LA/Pro」と称することがある。)が0.50以上である。LA/Proが0.50以上になるほど、麦芽原料に対して十分量の乳酸を含有していることにより、本発明に係るビールテイスト飲料は、原料として麦芽を含み、真正エキスの割合が5.0%Plato以上であり、Pro/REが100以上であるにもかかわらず、麦芽的なえぐみが目立たず、香味バランスが良好なビールテイスト飲料となる。
本発明に係るビールテイスト飲料のLA/Proは、0.50以上であれば特に限定されるものではないが、より高い香味バランス改善効果が得られる点から、0.52以上が好ましく、0.53以上がより好ましく、0.65以上がさらに好ましく、0.71以上がよりさらに好ましく、0.88以上が特に好ましい。本発明に係るビールテイスト飲料のLA/Proの上限値は、特に限定されるものではないが、ビールらしい香味がより良好である点から、2.00以下が好ましく、1.50以下がより好ましく、1.25以下がさらに好ましい。
本発明に係るビールテイスト飲料のプロリン濃度(mg/L)は、LA/Proが0.50以上になる量であれば特に限定されるものではない。本発明に係るビールテイスト飲料のプロリン濃度(mg/L)としては、例えば、600mg/L以上が好ましく、800mg/L以上がより好ましく、1000mg/L以上がさらに好ましい。本発明に係るビールテイスト飲料のプロリン濃度(mg/L)の上限は、特に限定されるものではないが、例えば、2500mg/L以下が好ましく、2250mg/L以下がより好ましく、2000mg/L以下がさらに好ましい。
ビールテイスト飲料の乳酸濃度は、飲料中の有機酸濃度の測定に汎用されている各種の方法で測定することができる。本発明に係るビールテイスト飲料の乳酸濃度は、具体的には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析法により測定することができる。
本発明に係るビールテイスト飲料のLA/Proは、乳酸やプロリンを含有する原料の種類や使用量を適宜調整することによって、所望の範囲に調整することができる。例えば、麦芽は、乳酸とプロリンを比較的多く含有する原料であり、このため、使用する麦芽の種類や使用量を適宜調整することによって、LA/Proが所望の範囲内であるビールテイスト飲料を得ることができる。また、乳酸は飲食品用の酸味料として汎用されており、適量の乳酸を含有させることによっても、ビールテイスト飲料のLA/Proを所望の範囲内に調整することができる。
本発明に係るビールテイスト飲料は、アルコールを含有する飲料(アルコール濃度が0.05容量%以上の飲料)であることが好ましい。LA/Proの最適化による香味バランス改善効果がより充分に発揮される点から、本発明に係るビールテイスト飲料のアルコール濃度は、5.0容量%以上が好ましく、7.5容量%以上がより好ましく、10.0容量%以上がさらに好ましく、12.5容量%以上がよりさらに好ましく、15.0容量%以上が特に好ましく、17.5容量%以上が最も好ましい。本発明に係るビールテイスト飲料のアルコール濃度の上限値は、特に限定されるものではないが、35.0容量%以下が好ましく、30.0容量%以下がより好ましく、25.0容量%以下がさらに好ましい。
ビールテイスト飲料のアルコール濃度は、「BCOJビール分析法(2013改訂版)(ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編集)」の「8.3.1 蒸留-浮ひょう法」に規定されている方法に従って測定することができる。
本発明に係るビールテイスト飲料は、真正発酵度が65.0質量%以上であることが好ましく、67.0質量%以上であることがより好ましい。本発明に係るビールテイスト飲料の真正発酵度の上限値は、特に限定されるものではないが、80.0質量%以下であることが好ましく、78.0質量%以下であることがより好ましく、75.0質量%以下であることがさらに好ましく、73.0質量%以下であることがよりさらに好ましい。
ビールテイスト飲料の真正発酵度は、「BCOJビール分析法(2013改訂版)(ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編集)」の「8.5」に規定されている方法に従って、アルコール濃度と真正エキス濃度から算出することができる。
ビールテイスト飲料の真正発酵度は、アルコール濃度と真正エキス濃度を調整することにより、所望の範囲内に調整することができる。
ビールテイスト飲料の真正発酵度は、アルコール濃度と真正エキス濃度を調整することにより、所望の範囲内に調整することができる。
本発明に係るビールテイスト飲料のリナロール濃度(μg/L)は、特に限定されるものではない。乳酸による酸刺激が和らげられてより香味バランスが改善される点から、本発明に係るビールテイスト飲料のリナロール濃度(μg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比(以下、「LA/L」と称することがある。)は、30.0以下が好ましく、20.0以下がより好ましく、10.0以下がさらに好ましい。本発明に係るビールテイスト飲料のLA/Lの下限値は、特に限定されるものではないが、1.0以上が好ましく、2.0以上がより好ましく、4.0以上がさらに好ましい。
本発明に係るビールテイスト飲料のLA/Lは、乳酸やリナロールを含有する原料の種類や使用量を適宜調整することによって、所望の範囲に調整することができる。例えば、リナロールは、主にホップに含まれており、このため、使用するホップの種類や加工の態様、使用量、添加時期等を適宜調整することによって、LA/Lが所望の範囲内であるビールテイスト飲料を得ることができる。また、リナロールは飲食品用香料又はその含有成分として汎用されており、リナロールやリナロールを含有する香料を含有させることによっても、ビールテイスト飲料のLA/Lを所望の範囲内に調整することができる。
ビールテイスト飲料のリナロール濃度は、飲料中の香気成分の濃度の測定に汎用されている各種の方法で測定することができる。本発明に係るビールテイスト飲料のリナロール濃度は、具体的には、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)法により測定することができる。
本発明に係るビールテイスト飲料のイソα酸濃度(mg/L)は、特に限定されるものではない。イソα酸は、ビールテイスト飲料の苦味の主たる成分であるため、本発明に係るビールテイスト飲料のイソα酸濃度(mg/L)は、求める製品品質に応じて適宜調整される。本発明に係るビールテイスト飲料のイソα酸濃度(mg/L)としては、ビールらしい苦味が得られる点から、例えば、25.0mg/L以上が好ましく、50.0mg/L以上がより好ましく、70.0mg/L以上がさらに好ましい。本発明に係るビールテイスト飲料のイソα酸濃度(mg/L)としては、例えば、150.0mg/L以下が好ましく、120.0mg/L以下がより好ましい。
ビールテイスト飲料のイソα酸濃度は、「BCOJビール分析法(2013改訂版)(ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編集)」の「8.25 HPLC法」に規定されている方法に従って測定することができる。
本発明に係るビールテイスト飲料のイソα酸濃度(mg/L)としては、乳酸による酸刺激が和らげられてより香味バランスが改善される点から、イソα酸濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比(以下、「LA/Iso」と称することがある。)が、20.0以下が好ましく、18.0以下がより好ましく、16.0以下がさらに好ましい。本発明に係るビールテイスト飲料のLA/Isoの下限値は、特に限定されるものではないが、10.0以上が好ましく、13.0以上がより好ましい。
本発明に係るビールテイスト飲料のLA/Isoは、乳酸やイソα酸を含有する原料の種類や使用量を適宜調整することによって、所望の範囲に調整することができる。例えば、イソα酸は、主にホップに含まれており、このため、使用するホップの種類や加工の態様、使用量、添加時期等を適宜調整することによって、LA/Isoが所望の範囲内であるビールテイスト飲料を得ることができる。
本発明に係るビールテイスト飲料の炭酸ガスのガスボリュームは、特に限定されるものではなく、求める製品品質に応じて適宜調整することができる。例えば、本発明に係るビールテイスト飲料のガスボリュームとしては、20℃における炭酸ガス含有量が1.5ガスボリューム(GV)以下であることが好ましく、炭酸ガスを含有していなくてもよい。本発明に係るビールテイスト飲料が炭酸ガスを含有していない場合でも、炭酸水で希釈したり、水で希釈後に炭酸ガスを圧入することにより、ビールらしい炭酸感のあるビールテイスト飲料を調製することができる。
本発明に係るビールテイスト飲料は、発酵ビールテイスト飲料であってもよく、非発酵ビールテイスト飲料であってもよい。
本発明に係るビールテイスト飲料は、麦芽を原料とし、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、Pro/REが100以上、LA/Proが0.50以上となるように調整する以外は、一般的な発酵ビールテイスト飲料や非発酵ビールテイスト飲料と同様にして製造できる。
発酵ビールテイスト飲料は、仕込(発酵原料液調製)、発酵、貯酒、濾過の工程で製造することができる。
本発明においては、発酵原料の少なくとも一部として麦芽を使用する。発酵原料として用いる麦芽は、大麦麦芽であってもよく、小麦麦芽であってもよく、両者を併用してもよい。本発明に係る発酵ビールテイスト飲料の製造方法においては、発酵原料として麦芽のみを使用していてもよく、麦芽と麦芽以外の原料を併用するもの、すなわち、麦芽使用比率(発酵原料全体に占める麦芽の使用量の割合)が100質量%未満であってもよい。よりビールらしい香味に優れる点から、麦芽使用比率が50~100質量%であることが好ましく、70~100質量%であることがより好ましく、90~100質量%であることがさらに好ましい。
用いられる麦芽以外の穀物原料としては、1種類の穀物原料であってもよく、複数種類の穀物原料を混合したものであってもよい。麦芽以外の発酵原料としては、穀物原料のみを用いてもよく、糖質原料のみを用いてもよく、両者を混合して用いてもよい。穀物原料としては、例えば、麦芽以外の麦類、米、トウモロコシ、大豆等の豆類、イモ類等が挙げられる。糖質原料としては、例えば、液糖、ショ糖等の糖類が挙げられる。
麦芽をはじめとする各穀物原料は、穀物シロップ、穀物エキス等として用いることもできるが、粉砕処理して得られる穀物粉砕物として用いることが好ましい。穀物類の粉砕処理は、常法により行うことができる。穀物粉砕物としては、麦芽破砕物、コーンスターチ、コーングリッツ等のように、粉砕処理の前後において通常なされる処理を施したものであってもよい。
仕込工程(発酵原料液調製工程)として、発酵原料から発酵原料液を調製する。具体的には、まず、発酵原料と原料水とを含む混合物を調製して加温し、発酵原料の澱粉質を糖化させる。当該混合物には、発酵原料等と水以外の副原料を加えてもよい。当該副原料としては、例えば、ホップ、酵母エキス、タンパク質分解物、水溶性食物繊維、甘味料、苦味料、果汁、着色料、香草、香料等が挙げられる。
原料としてホップ又はホップ加工品を用いることにより、イソα酸を含む発酵ビールテイスト飲料を製造できる。ホップには、イソα酸の前駆物質であるα酸が含まれている。原料として用いるホップとしては、生ホップであってもよく、乾燥ホップであってもよく、ホップペレットであってもよい。また、原料として用いるホップ加工品としては、ホップから苦味成分を抽出したホップエキスであってもよい。また、イソ化ホップエキス、テトラハイドロイソフムロン、ヘキサハイドロイソフムロン等のホップ中の苦味成分をイソ化した成分を含むホップ加工品であってもよい。
水溶性食物繊維とは、水に溶解し、かつヒトの消化酵素により消化されない又は消化され難い炭水化物を意味する。本発明において用いられる水溶性食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリン、ポリデキストロース、大豆食物繊維、ガラクトマンナン、イヌリン、グアーガム分解物、ペクチン、アラビアゴム等が挙げられる。これらの水溶性食物繊維は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
甘味料としては、砂糖であってもよく、比較的甘味度の低いものであってもよく、高甘味度甘味料であってもよい。比較的甘味度の低い甘味料としては、具体的には、多糖類、甘味系アミノ酸が挙げられる。多糖類とは、3以上の単糖が重合した糖質を意味する。多糖類は、主にその大きさによって、でんぷん、デキストリン、及びオリゴ糖に大別される。オリゴ糖は、3~10個程度の単糖が重合した糖質であり、デキストリンは、でんぷんを加水分解して得られる糖質であって、オリゴ糖よりも大きなものを指す。甘味系アミノ酸としては、アラニンやグリシンが挙げられ、アラニンが好ましい。高甘味度甘味料としては、アセスルファムカリウム、ネオテーム、アスパルテーム、スクラロース、ステビア、酵素処理ステビア等が挙げられる。これらの甘味料は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
苦味料としては、製品である発酵ビールテイスト飲料において、ビールと同質若しくは近似する苦味を呈するものであれば特に限定されるものではなく、ホップ中に含まれている苦味成分であってもよく、ホップには含まれていない苦味成分であってもよい。当該苦味料としては、具体的には、マグネシウム塩、カルシウム塩、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、ナリンジン、クワシン、イソα酸、テトライソα酸、β酸の酸化物、キニーネ、モモルデシン、クエルシトリン、テオブロミン、カフェイン等の苦味付与成分、及びゴーヤ、センブリ茶、苦丁茶、ニガヨモギ抽出物、ゲンチアナ抽出物、キナ抽出物等の苦味付与素材が代表的に挙げられる。これらの苦味料は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
タンパク質分解物としては、例えば、大豆タンパク分解物等が挙げられる。
着色料としては、例えば、カラメル色素等が挙げられる。
香料としては、例えば、ビールフレーバー、ビール香料、ホップ香料等が挙げられる。
着色料としては、例えば、カラメル色素等が挙げられる。
香料としては、例えば、ビールフレーバー、ビール香料、ホップ香料等が挙げられる。
真正エキスの割合が5.0%Plato以上となるビールテイスト飲料を調製するために、仕込工程においては、高濃度の発酵原料液を調製する。発酵原料液としては、得られるビールテイスト飲料の原麦汁エキス濃度が20.0%Plato以上となるものが好ましく、25.0%Plato以上となるものがより好ましく、30.0%Plato以上となるものがさらに好ましく、35.0%Plato以上となるものがよりさらに好ましい。
発酵ビールテイスト飲料の原麦汁エキス濃度は、日本醸造協会が発行している分析法で規定されている方法(「BCOJビール分析法(2013改訂版)(ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編集)」の「8.5 エキス関係測定法」)に従って測定することができる。具体的には、発酵ビールテイスト飲料のアルコール濃度と真正エキス濃度から測定することができる。
仕込工程においては、α-アミラーゼ、グルコアミラーゼ、プルラナーゼ等の糖化酵素やプロテアーゼ等の酵素剤を添加することが好ましい。これらの酵素により、発酵原料中の非資化性糖を、資化性糖への分解反応が促進され、麦芽使用比率が高い発酵原料を用いた場合でも、非資化性糖の含有量が低く抑えられた発酵原料液を調製することができる。
糖化処理は、穀物原料等由来の酵素や、別途添加した酵素を利用して行う。糖化処理時の温度や時間は、用いた穀物原料等の種類、発酵原料全体に占める穀物原料の割合、添加した酵素の種類や混合物の量、目的とする発酵ビールテイスト飲料の品質等を考慮して、適宜調整される。例えば、糖化処理は、穀物原料等を含む混合物を35~70℃で20~90分間保持する等、常法により行うことができる。糖化処理の時間を調節することにより、糖化効率を制御し、最終的に得られる発酵ビールテイスト飲料の糖質含有量を所望の範囲内に調整することもできる。
糖化処理後に得られた糖液を煮沸することにより、煮汁(糖液の煮沸物)を調製することができる。糖液は、煮沸処理前に濾過し、得られた濾液を煮沸処理することが好ましい。また、この糖液の濾液の替わりに、麦芽エキスに温水を加えたものを用い、これを煮沸してもよい。煮沸方法及びその条件は、適宜決定することができる。
煮沸処理前又は煮沸処理中に、香草等を適宜添加することにより、所望の香味を有する発酵ビールテイスト飲料を製造することができる。特にホップは、煮沸処理前又は煮沸処理中に添加することが好ましい。ホップの存在下で煮沸処理することにより、ホップの風味・香気成分を効率よく煮出することができる。ホップの添加量、添加態様(例えば数回に分けて添加するなど)及び煮沸条件は、適宜決定することができる。
仕込工程後、発酵工程前に、調製された煮汁から、沈殿により生じたタンパク質等の粕を除去することが好ましい。粕の除去は、いずれの固液分離処理で行ってもよいが、一般的には、ワールプールと呼ばれる槽を用いて沈殿物を除去する。この際の煮汁の温度は、15℃以上であればよく、一般的には50~100℃程度で行われる。粕を除去した後の煮汁(濾液)は、プレートクーラー等により適切な発酵温度まで冷却する。この粕を除去した後の煮汁が、発酵原料液となる。
次いで、発酵工程として、冷却した発酵原料液に酵母を接種して、発酵を行う。冷却した発酵原料液は、そのまま発酵工程に供してもよく、所望のエキス濃度に調整した後に発酵工程に供してもよい。発酵に用いる酵母は特に限定されるものではなく、通常、酒類の製造に用いられる酵母の中から適宜選択して用いることができる。上面発酵酵母であってもよく、下面発酵酵母であってもよいが、大型醸造設備への適用が容易であることから、下面発酵酵母であることが好ましい。
さらに、貯酒工程として、得られた発酵液を、貯酒タンク中で熟成させ、0℃程度の低温条件下で貯蔵し安定化させた後、濾過工程として、熟成後の発酵液を濾過することにより、酵母及び当該温度域で不溶なタンパク質等を除去して、目的の発酵ビールテイスト飲料を得ることができる。当該濾過処理は、酵母を濾過除去可能な手法であればよく、例えば、珪藻土濾過、平均孔径が0.4~1.0μm程度のフィルターによるフィルター濾過等が挙げられる。また、所望のアルコール濃度とするために、濾過前又は濾過後に適量の加水を行って希釈してもよい。
濾過処理前又は濾過処理後に、さらに、水を除去するための膜濾過処理を行うこともできる。膜濾過処理としては、RO膜処理やFO膜処理等の、濃縮処理に用いられる公知の膜処理を行うことができる。
その他、酵母による発酵工程以降の工程において、例えばアルコール含有蒸留液と混和することにより、酒税法におけるリキュール類に相当する発酵ビールテイスト飲料を製造することもできる。アルコール含有蒸留液の添加は、アルコール濃度の調整のための加水前であってもよく、加水後であってもよい。添加するアルコール含有蒸留液は、より好ましい麦感を有する発酵ビールテイスト飲料を製造し得ることから、麦スピリッツが好ましい。
発酵工程を経ずに製造される非発酵ビールテイスト飲料は、一般的には、各原料を混合する方法(調合法)によって製造できる。例えば、具体的には、各原料を混合することにより、調合液を調製する調合工程と、得られた調合液に炭酸ガスを加えるガス導入工程と、により製造することができる。
まず、調合工程において、原料を混合することにより、調合液を調製する。調合工程においては、炭酸ガス以外の全ての原料を混合した調合液を調製することが好ましい。各原料を混合する順番は特に限定されるものではない。原料水に、全ての原料を同時に添加してもよく、先に添加した原料を溶解させた後に残る原料を添加する等、順次原料を添加してもよい。また、例えば、原料水に、固形(例えば粉末状や顆粒状)の原料及びアルコールを混合してもよく、固形原料を予め水溶液としておき、これらの水溶液、及びアルコール、必要に応じて原料水を混合してもよい。さらに、原料水に原料を加熱したものを入れてもよく、調製した調合液を加熱してもよい。
原料としては、苦味料、酸味料、甘味料、カラメル色素、香味料、エタノール(原料アルコール)、乳化剤、多糖類、水溶性食物繊維、タンパク質又はその分解物等が挙げられる。
苦味料としては、前記で挙げられたものを用いることができる。
苦味料としては、前記で挙げられたものを用いることができる。
甘味料としては、ショ糖、ブドウ糖、果糖、異性化液糖、及び高甘味度甘味料を例示することができるが、これらに限定されるものではない。これらの甘味料は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。高甘味度甘味料としては、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、ネオテーム、ステビア、及び酵素処理ステビアを例示することができる。
酸味料としては、乳酸、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、リン酸、アジピン酸、及びフマル酸等の有機酸が挙げられる。
香味料としては、ビール抽出物、ビール香料、ホップ香料等が挙げられる。
香味料としては、ビール抽出物、ビール香料、ホップ香料等が挙げられる。
乳化剤としては、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート等が挙げられる。
多糖類としては、でんぷん、デキストリン等が挙げられる。デキストリンは、でんぷんを加水分解して得られる糖質であって、オリゴ糖(3~10個程度の単糖が重合した糖質)よりも大きなものを指す。
水溶性食物繊維とは、水に溶解し、かつヒトの消化酵素により消化されない又は消化され難い炭水化物を意味する。水溶性食物繊維としては、例えば、大豆食物繊維(可溶性大豆多糖類)、ポリデキストロース、難消化性デキストリン、ガラクトマンナン、イヌリン、グアーガム分解物、ペクチン、アラビアゴム等が挙げられる。
調合工程において調製された調合液に、不溶物が生じた場合には、ガス導入工程の前に、当該調合液に対して濾過等の不溶物を除去する処理を行うことが好ましい。不溶物除去処理は、特に限定されるものではなく、濾過法、遠心分離法等の当該技術分野で通常用いられている方法で行うことができる。本発明においては、不溶物は濾過除去することが好ましく、珪藻土濾過により除去することがより好ましい。
次いで、ガス導入工程として、調合工程により得られた調合液に炭酸ガスを加える。これにより、非発酵ビールテイスト飲料を得る。炭酸を加えることによって、ビールと同様の爽快感が付与される。なお、炭酸ガスの添加は、常法により行うことができる。例えば、調合工程により得られた調合液、及び炭酸水を混合してよく、調合工程により得られた調合液に炭酸ガスを直接加えて溶け込ませてもよい。
炭酸ガスを添加した後、得られた非発酵ビールテイスト飲料に対して、さらに濾過等の不溶物を除去する処理を行ってもよい。不溶物除去処理は、特に限定されるものではなく、当該技術分野で通常用いられている方法で行うことができる。
本発明に係るビールテイスト飲料が炭酸ガスを含有していない場合には、ガス導入工程を省略することができる。この場合には、調合工程において調製された調合液に対して、濾過等の不溶物を除去する処理を行うことで、目的の非発酵ビールテイスト飲料が得られる。
製造されたビールテイスト飲料を容器に充填して密封することにより、容器詰ビールテイスト飲料が製造できる。容器への充填及び密封は、常法により行うことができる。また、容器詰ビールテイスト飲料の空寸部には、窒素、二酸化炭素等の不活性ガスを充填させてもよい。これらの不活性ガスにより、容器内に存在する酸素を減少させることができる。
容器詰ビールテイスト飲料を充填する容器としては、特に限定されるものではない。具体的には、ガラス瓶、缶、可撓性容器等が挙げられる。缶としては、ツーピース飲料缶、スリーピース飲料缶、ボトル缶等が挙げられる。可撓性容器としては、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、EVOH(エチレン-ビニルアルコール共重合体)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の可撓性樹脂を成形してなる容器が挙げられる。可撓性容器は、単層樹脂からなるものであってもよく、多層樹脂からなるものであってもよい。
本発明に係るビールテイスト飲料は、その製造工程において、必要に応じて加熱殺菌処理を行う。加熱殺菌処理は、容器に充填前に行ってもよく、容器充填後に行ってもよい。殺菌方法としては、UHT(超高温)殺菌処理、パストライザー殺菌処理、レトルト殺菌処理等の常法により行うことができる。
次に実施例及び参考例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例等に限定されるものではない。
特に記載のない限り、ビールテイスト飲料中の各種の成分は以下の方法により測定した。
アルコール濃度は、蒸留-浮ひょう法(改訂BCOJ ビール分析法 8.3.1参照)により測定した。
真正エキス濃度は、ピクノメーター法(改訂BCOJ ビール分析法 8.4.1参照)により測定した。
原麦汁エキス濃度は、測定したアルコール濃度と真正エキス濃度から算出した(改訂BCOJ ビール分析法 8.5参照)。
真正発酵度は、測定したアルコール濃度と真正エキス濃度から算出した(改訂BCOJ ビール分析法 8.5参照)。
イソα酸濃度は、HPLC法により定量した(改訂BCOJ ビール分析法 8.25参照)。
アルコール濃度は、蒸留-浮ひょう法(改訂BCOJ ビール分析法 8.3.1参照)により測定した。
真正エキス濃度は、ピクノメーター法(改訂BCOJ ビール分析法 8.4.1参照)により測定した。
原麦汁エキス濃度は、測定したアルコール濃度と真正エキス濃度から算出した(改訂BCOJ ビール分析法 8.5参照)。
真正発酵度は、測定したアルコール濃度と真正エキス濃度から算出した(改訂BCOJ ビール分析法 8.5参照)。
イソα酸濃度は、HPLC法により定量した(改訂BCOJ ビール分析法 8.25参照)。
<リナロール濃度の測定>
飲料中のリナロール濃度は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)をコーティングさせた撹拌子(Twister)を試料液中で撹拌させることにより、試料中に含まれるリナロールを捕集し、加熱脱着してGC-MS装置へ導入し分析した(SBSE(スターバー抽出)法)。化合物の同定及び定量は、化合物に特有の保持時間及びフラグメントイオンの強度から行った。リナロールは、M/Z=136(T.I)、RT=9.372)であった。GC条件、検量線範囲は以下のとおりである。
飲料中のリナロール濃度は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)をコーティングさせた撹拌子(Twister)を試料液中で撹拌させることにより、試料中に含まれるリナロールを捕集し、加熱脱着してGC-MS装置へ導入し分析した(SBSE(スターバー抽出)法)。化合物の同定及び定量は、化合物に特有の保持時間及びフラグメントイオンの強度から行った。リナロールは、M/Z=136(T.I)、RT=9.372)であった。GC条件、検量線範囲は以下のとおりである。
(GC条件)
装置:HP 6890 GC HP 5973 MSD(アジレント・テクノロジー社製)
カラム:DB-WAX(Agilent121-7022)(20m×0.18mm(I.D.)×0.18μm(F.T.))D(アジレント・テクノロジー社製)
カラム温度:35℃(2分間)→13.5℃/分→240℃(4.5分間)
トランスファライン温度:240℃
注入口(CIS):ソルベントベント(ベント時間:0.01分間、ベント流量:50.0mL/分、ベント圧:99.25kPa、パージ流量:50mL/分、パージ時間:2.0分間、トータルフロー:53.72mL/分)
ガス:ヘリウムガス(コンスタントフローモード、キャリアガス流量:0.72mL/分)
MSD:SIMモード(四重極:150℃、イオン源:240℃)
コンフィグ:切り替えバルブをLowsplitに設定。
装置:HP 6890 GC HP 5973 MSD(アジレント・テクノロジー社製)
カラム:DB-WAX(Agilent121-7022)(20m×0.18mm(I.D.)×0.18μm(F.T.))D(アジレント・テクノロジー社製)
カラム温度:35℃(2分間)→13.5℃/分→240℃(4.5分間)
トランスファライン温度:240℃
注入口(CIS):ソルベントベント(ベント時間:0.01分間、ベント流量:50.0mL/分、ベント圧:99.25kPa、パージ流量:50mL/分、パージ時間:2.0分間、トータルフロー:53.72mL/分)
ガス:ヘリウムガス(コンスタントフローモード、キャリアガス流量:0.72mL/分)
MSD:SIMモード(四重極:150℃、イオン源:240℃)
コンフィグ:切り替えバルブをLowsplitに設定。
<プロリン濃度の測定>
飲料中のプロリン濃度は、Waters ACQUITY UPLCシステムを用いて分析した。
まず、各飲料100mLを超音波にかけ、炭酸ガスを脱気した。濁っていたり、沈殿物が認められる場合には親水性フィルタ(0.45μm)で濾過した。次いで、各200μLに、水160μLとNorvaline(1000pmol/μL)40μLと混合した。得られた溶液のうちの10μLに、ホウ酸塩緩衝液70μLとAQC誘導体化試薬20μLを混合して反応させた。
飲料中のプロリン濃度は、Waters ACQUITY UPLCシステムを用いて分析した。
まず、各飲料100mLを超音波にかけ、炭酸ガスを脱気した。濁っていたり、沈殿物が認められる場合には親水性フィルタ(0.45μm)で濾過した。次いで、各200μLに、水160μLとNorvaline(1000pmol/μL)40μLと混合した。得られた溶液のうちの10μLに、ホウ酸塩緩衝液70μLとAQC誘導体化試薬20μLを混合して反応させた。
(分析条件)
装置:ACQUITY UPLC / TUV +Empower2ソフトウェア
カラム:ACQUITY UPLC AccQ・Tag Ultra(2.1×100mm)
カラム温度:60℃
流速:0.7mL/分
測定波長:260nm
移動相条件:細胞培養液メソッドを使用した(移動相A:AccQ・Tag Ultra溶離液A(濃縮)100mL+水900mL、移動相B:AccQ・Tag Ultra溶離液B)
装置:ACQUITY UPLC / TUV +Empower2ソフトウェア
カラム:ACQUITY UPLC AccQ・Tag Ultra(2.1×100mm)
カラム温度:60℃
流速:0.7mL/分
測定波長:260nm
移動相条件:細胞培養液メソッドを使用した(移動相A:AccQ・Tag Ultra溶離液A(濃縮)100mL+水900mL、移動相B:AccQ・Tag Ultra溶離液B)
<酸濃度の測定>
飲料中に含まれるリン酸及び有機酸の濃度を、HPLC有機酸分析システム(Prominence、島津製作所製)を用いて分析した。
飲料中に含まれるリン酸及び有機酸の濃度を、HPLC有機酸分析システム(Prominence、島津製作所製)を用いて分析した。
(分離条件)
分離法:イオン排除クロマトグラフィー
カラム:Shim-pack SCR-102H(300mmL×8mm(I.D.))、2本直列接続
移動相:5mmol/L p-トルエンスルホン酸水溶液
流量:0.8mL/分
温度:40℃
分離法:イオン排除クロマトグラフィー
カラム:Shim-pack SCR-102H(300mmL×8mm(I.D.))、2本直列接続
移動相:5mmol/L p-トルエンスルホン酸水溶液
流量:0.8mL/分
温度:40℃
(検出条件)
検出法:ポストカラムpH緩衝化電気伝導度検出法
試薬:5mmol/L p-トルエンスルホン酸水溶液及び100μmol/L EDTAを含む20mmol/L Bis-tris水溶液
流量:0.8mL/分
検出法:ポストカラムpH緩衝化電気伝導度検出法
試薬:5mmol/L p-トルエンスルホン酸水溶液及び100μmol/L EDTAを含む20mmol/L Bis-tris水溶液
流量:0.8mL/分
[参考例1]
市販のピルスナースタイルビールを、RO膜濃縮し、さらに炭酸ガスを脱気することで、表3に示す試験区1-1~1-6のビールテイスト飲料を得た。
市販のピルスナースタイルビールを、RO膜濃縮し、さらに炭酸ガスを脱気することで、表3に示す試験区1-1~1-6のビールテイスト飲料を得た。
得られたビールテイスト飲料について、麦芽的なえぐみの程度を比較するために、官能評価試験を実施した。試験は、15名の訓練されたパネリストによって、日を変えて3回繰り返して評価した。
試験では、麦芽的なえぐみの程度を0~6の尺度(0が最も弱く、6が最も強い)で評価した。なお、標準見本を用いて尺度上の3と5を固定した。
パネリストは、予備討議と予備試験を実施して、麦芽的なえぐみの定義について共通の認識を得るとともに、各評点の心理的間隔が等しくなるようにすり合わせを行った。
パネリストは、個々の試料の詳細については説明されなかった。また、パネリストは、個々のブース内で試飲し、試飲後に討議は催されなかった。
試料は、透明な250mL容のグラスに70mL注がれ、12℃で提示された。6点の試料は、同時に無作為な並びで提示され、パネリストは試料を飲み込んで評価を行った。
各試料の評点(平均値)を表3中に示す。
試験では、麦芽的なえぐみの程度を0~6の尺度(0が最も弱く、6が最も強い)で評価した。なお、標準見本を用いて尺度上の3と5を固定した。
パネリストは、予備討議と予備試験を実施して、麦芽的なえぐみの定義について共通の認識を得るとともに、各評点の心理的間隔が等しくなるようにすり合わせを行った。
パネリストは、個々の試料の詳細については説明されなかった。また、パネリストは、個々のブース内で試飲し、試飲後に討議は催されなかった。
試料は、透明な250mL容のグラスに70mL注がれ、12℃で提示された。6点の試料は、同時に無作為な並びで提示され、パネリストは試料を飲み込んで評価を行った。
各試料の評点(平均値)を表3中に示す。
官能評価の結果を、二元配置の分散分析法を用いて解析した。各要因(パネリスト、試料)のF値と自由度からp値を求めた結果、パネリスト間は5%水準で有意であるが、パネリストと試料の交互作用は有意ではないため、パネリスト間の有意差は二次的なものであると判断した。
さらに、試料についてBonferroniの方法による多重比較(下位検定)を行った。その結果、麦芽的なえぐみについて、試験区1-1~1-3と試験区1-4~1-6は、5%水準で有意差があることを確認した。
さらに、試料についてBonferroniの方法による多重比較(下位検定)を行った。その結果、麦芽的なえぐみについて、試験区1-1~1-3と試験区1-4~1-6は、5%水準で有意差があることを確認した。
以上の評価結果から、真正エキスの割合が5.0%Plato以上のビールテイスト飲料において、Pro/REが100以上である場合に、麦芽的なえぐみを強く感じることが確認された。
[実施例1]
参考例1の試験区1-4のビールテイスト飲料に、リン酸、クエン酸、ピルビン酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、乳酸の各酸を表4に記載の濃度になるように添加して、ビールテイスト飲料を調製した。得られた各飲料について、参考例1と同様にして、官能評価試験によって麦芽的なえぐみの程度を比較した。評価結果を表4に示す。
参考例1の試験区1-4のビールテイスト飲料に、リン酸、クエン酸、ピルビン酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、乳酸の各酸を表4に記載の濃度になるように添加して、ビールテイスト飲料を調製した。得られた各飲料について、参考例1と同様にして、官能評価試験によって麦芽的なえぐみの程度を比較した。評価結果を表4に示す。
各飲料の官能評価の結果を、二元配置の分散分析法を用いて解析した。各要因(パネリスト、試料)のF値と自由度からp値を求めた結果、パネリスト間は5%水準で有意であるが、パネリストと試料の交互作用は有意ではないため、パネリスト間の有意差は二次的なものであると判断した。
さらに、試料についてBonferroniの方法による多重比較(下位検定)を行った。その結果、麦芽的なえぐみについて、試験区1-4と、これにリン酸、クエン酸、ピルビン酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸をそれぞれ添加した試験区2-1~2-6は、有意差はなかった。一方で、試験区1-4に乳酸を添加した試験区2-7は、試験区1-4、試験区2-1~2-6と、5%水準で有意差があることを確認した。これらの結果から、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、かつPro/REが100以上のビールテイスト飲料に対して、乳酸濃度を高めることにより、麦芽的なえぐみを低減させられることがわかった。
さらに、試料についてBonferroniの方法による多重比較(下位検定)を行った。その結果、麦芽的なえぐみについて、試験区1-4と、これにリン酸、クエン酸、ピルビン酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸をそれぞれ添加した試験区2-1~2-6は、有意差はなかった。一方で、試験区1-4に乳酸を添加した試験区2-7は、試験区1-4、試験区2-1~2-6と、5%水準で有意差があることを確認した。これらの結果から、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、かつPro/REが100以上のビールテイスト飲料に対して、乳酸濃度を高めることにより、麦芽的なえぐみを低減させられることがわかった。
[実施例2]
参考例1の試験区1-4及び試験区1-6のビールテイスト飲料に、それぞれ乳酸を表5及び6に記載の濃度になるように添加して、ビールテイスト飲料を調製した。得られた各飲料について、参考例1と同様にして、官能評価試験によって麦芽的なえぐみの程度を比較した。評価結果を表5及び6に示す。
参考例1の試験区1-4及び試験区1-6のビールテイスト飲料に、それぞれ乳酸を表5及び6に記載の濃度になるように添加して、ビールテイスト飲料を調製した。得られた各飲料について、参考例1と同様にして、官能評価試験によって麦芽的なえぐみの程度を比較した。評価結果を表5及び6に示す。
各飲料の官能評価の結果を、二元配置の分散分析法を用いて解析した。各要因(パネリスト、試料)のF値と自由度からp値を求めた結果、パネリスト間は5%水準で有意であるが、パネリストと試料の交互作用は有意ではないため、パネリスト間の有意差は二次的なものであると判断した。
さらに、試料についてBonferroniの方法による多重比較(下位検定)を行った。その結果、麦芽的なえぐみについて、試験区1-4と、これに乳酸を添加した試験区3-1~3-5は、5%水準で有意差があることを確認した。同様に、試験区1-6と、これに乳酸を添加した試験区3-6~3-10は、5%水準で有意差があることを確認した。これらの結果から、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、かつPro/REが100以上のビールテイスト飲料に対して、LA/Proが0.50以上になるように乳酸濃度を高めることにより、麦芽的なえぐみを低減させられることがわかった。
さらに、試料についてBonferroniの方法による多重比較(下位検定)を行った。その結果、麦芽的なえぐみについて、試験区1-4と、これに乳酸を添加した試験区3-1~3-5は、5%水準で有意差があることを確認した。同様に、試験区1-6と、これに乳酸を添加した試験区3-6~3-10は、5%水準で有意差があることを確認した。これらの結果から、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、かつPro/REが100以上のビールテイスト飲料に対して、LA/Proが0.50以上になるように乳酸濃度を高めることにより、麦芽的なえぐみを低減させられることがわかった。
[実施例3]
実施例1及び2に示すように、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、Pro/REが100以上のビールテイスト飲料において、LA/Proが0.50以上になるように乳酸濃度を増量させることによって、麦芽的えぐみを低減させられたが、増量した乳酸により、酸刺激も増大した。そこで、この酸刺激に対するリナロールの影響を調べた。
実施例1及び2に示すように、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、Pro/REが100以上のビールテイスト飲料において、LA/Proが0.50以上になるように乳酸濃度を増量させることによって、麦芽的えぐみを低減させられたが、増量した乳酸により、酸刺激も増大した。そこで、この酸刺激に対するリナロールの影響を調べた。
具体的には、実施例2の試験区3-3のビールテイスト飲料に、リナロールを表7に記載の濃度になるように添加して、ビールテイスト飲料を調製した。得られた各飲料について、官能評価試験によって酸刺激の程度を比較した。
官能評価試験は、15名の訓練されたパネリストによって、日を変えて3回繰り返して評価した。
試験では、酸刺激の程度を0~6の尺度(0が最も弱く、6が最も強い)で評価した。なお、標準見本を用いて尺度上の3と5を固定した。
パネリストは、予備討議と予備試験を実施して、酸刺激の定義について共通の認識を得るとともに、各評点の心理的間隔が等しくなるようにすり合わせを行った。
パネリストは、個々の試料の詳細については説明されなかった。また、パネリストは、個々のブース内で試飲し、試飲後に討議は催されなかった。
試料は、透明な250mL容のグラスに70mL注がれ、12℃で提示された。6点の試料は、同時に無作為な並びで提示され、パネリストは試料を飲み込んで評価を行った。
各試料の評点(平均値)を表7中に示す。
試験では、酸刺激の程度を0~6の尺度(0が最も弱く、6が最も強い)で評価した。なお、標準見本を用いて尺度上の3と5を固定した。
パネリストは、予備討議と予備試験を実施して、酸刺激の定義について共通の認識を得るとともに、各評点の心理的間隔が等しくなるようにすり合わせを行った。
パネリストは、個々の試料の詳細については説明されなかった。また、パネリストは、個々のブース内で試飲し、試飲後に討議は催されなかった。
試料は、透明な250mL容のグラスに70mL注がれ、12℃で提示された。6点の試料は、同時に無作為な並びで提示され、パネリストは試料を飲み込んで評価を行った。
各試料の評点(平均値)を表7中に示す。
各飲料の官能評価の結果を、二元配置の分散分析法を用いて解析した。各要因(パネリスト、試料)のF値と自由度からp値を求めた結果、パネリスト間は5%水準で有意であるが、パネリストと試料の交互作用は有意ではないため、パネリスト間の有意差は二次的なものであると判断した。
さらに、試料についてBonferroniの方法による多重比較(下位検定)を行った。その結果、酸刺激について、試験区3-3と、これにリナロールを添加した試験区4-1~4-5は、5%水準で有意差があることを確認した。これらの結果から、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、Pro/REが100以上、かつLA/Proが0.50以上のビールテイスト飲料に対して、リナロール濃度をLA/Lが30.0以下になるように調整することによって、酸刺激を低減させることができ、ビールらしい香味バランスがより改善されることがわかった。
さらに、試料についてBonferroniの方法による多重比較(下位検定)を行った。その結果、酸刺激について、試験区3-3と、これにリナロールを添加した試験区4-1~4-5は、5%水準で有意差があることを確認した。これらの結果から、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、Pro/REが100以上、かつLA/Proが0.50以上のビールテイスト飲料に対して、リナロール濃度をLA/Lが30.0以下になるように調整することによって、酸刺激を低減させることができ、ビールらしい香味バランスがより改善されることがわかった。
[実施例4]
真正エキスの割合が5.0%Plato以上、Pro/REが100以上、かつLA/Proが0.50以上のビールテイスト飲料の酸刺激に対するイソα酸の影響を調べた。
真正エキスの割合が5.0%Plato以上、Pro/REが100以上、かつLA/Proが0.50以上のビールテイスト飲料の酸刺激に対するイソα酸の影響を調べた。
具体的には、実施例2の試験区3-3のビールテイスト飲料に、イソα酸及びリナロールを表8に記載の濃度になるように添加して、ビールテイスト飲料を調製した。得られた各飲料について、実施例3と同様にして、官能評価試験によって酸刺激の程度を比較した。
各飲料の官能評価の結果を、二元配置の分散分析法を用いて解析した。各要因(パネリスト、試料)のF値と自由度からp値を求めた結果、パネリスト間は5%水準で有意であるが、パネリストと試料の交互作用は有意ではないため、パネリスト間の有意差は二次的なものであると判断した。
さらに、試料についてBonferroniの方法による多重比較(下位検定)を行った。その結果、酸刺激について、試験区3-3と、これにイソα酸を添加した試験区5-1~5-4は、5%水準で有意差があることを確認した。これらの結果から、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、Pro/REが100以上、かつLA/Proが0.50以上のビールテイスト飲料に対して、イソα酸濃度をLA/Isoが20.0以下になるように調整することによって、酸刺激を低減させることができ、ビールらしい香味バランスがより改善されることがわかった。
さらに、試料についてBonferroniの方法による多重比較(下位検定)を行った。その結果、酸刺激について、試験区3-3と、これにイソα酸を添加した試験区5-1~5-4は、5%水準で有意差があることを確認した。これらの結果から、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、Pro/REが100以上、かつLA/Proが0.50以上のビールテイスト飲料に対して、イソα酸濃度をLA/Isoが20.0以下になるように調整することによって、酸刺激を低減させることができ、ビールらしい香味バランスがより改善されることがわかった。
Claims (16)
- 原料として麦芽を含み、
真正エキスの割合が、5.0%Plato以上であり、
真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が、100以上であり、
プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、0.50以上である、ビールテイスト飲料。 - 真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が、200以下である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、2.00以下である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- 真正発酵度が65質量%以上である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- 発酵ビールテイスト飲料である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- 濃縮タイプビールテイスト飲料である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- アルコール濃度が、5.0容量%以上である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- リナロール濃度(μg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、30.0以下である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- リナロール濃度(μg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、1.0以上である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- イソα酸濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、20.0以下である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- イソα酸濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、10.0以上である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- 炭酸ガスのガスボリュームが、1.5GV以下である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- 麦芽を原料とし、
真正エキスの割合が5.0%Plato以上、真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が100以上、かつプロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が50.0以上となるように、真正エキス、アルコール濃度、プロリン濃度、及び乳酸濃度を調整する、ビールテイスト飲料の製造方法。 - さらに、真正発酵度が65質量%以上となるように、真正エキス及びアルコール濃度を調整する、請求項13に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
- 原料として麦芽を含むビールテイスト飲料の麦芽的なえぐみを低減する方法であって、
前記ビールテイスト飲料が、真正エキスの割合が5.0%Plato以上、かつ、真正エキス(%Plato)に対するプロリン濃度(mg/L)の比が100以上であり、
プロリン濃度(mg/L)に対する乳酸濃度(mg/L)の比が、50.0以上となるように、プロリン濃度及び乳酸濃度を調整する、方法。 - 前記ビールテイスト飲料が、真正発酵度が65質量%以上である、請求項15に記載の方法。
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|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|
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Citations (5)
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| JP2011254731A (ja) * | 2010-06-07 | 2011-12-22 | Kirin Brewery Co Ltd | アルコール感が付与された非アルコール飲料およびその製造方法 |
| JP2022152968A (ja) * | 2021-03-29 | 2022-10-12 | サッポロビール株式会社 | ビールテイスト飲料 |
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-
2025
- 2025-06-03 JP JP2025092965A patent/JP2025188024A/ja active Pending
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