JP2025540077A - ナチュラルキラー細胞エンゲージャー - Google Patents

ナチュラルキラー細胞エンゲージャー

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JP2025540077A
JP2025540077A JP2025531299A JP2025531299A JP2025540077A JP 2025540077 A JP2025540077 A JP 2025540077A JP 2025531299 A JP2025531299 A JP 2025531299A JP 2025531299 A JP2025531299 A JP 2025531299A JP 2025540077 A JP2025540077 A JP 2025540077A
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polypeptide
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フェリセス,マーティン
スティーブン ミラー,ジェフリー
ピー. ハウチンズ,ジェフリー
ボネヴィエ、ジョディ
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リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミネソタ
バイオ-テクネ コーポレーション
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Abstract

本文書は、がんの処置に関わる方法及び材料に関するものである。例えば、本文書は、ナチュラルキラー(NK)細胞に結合し、がん細胞に結合する細胞エンゲージャーを提供する。場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、NK細胞群2アイソフォームC(NKG2C)ポリペプチドに結合する能力を有する第一の抗原結合性ドメインと、がん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する第二の抗原結合性ドメインとを含み得る。場合によっては、がん(例えば、急性骨髄性白血病(AML)などの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)に、がんを処置するために、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを投与することができる。
【選択図】図13A

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2022年11月30日に提出された米国特許出願番号63/428,983の利益を主張する。先行出願の開示は、本出願の開示の一部であるとみなされ、参照により本出願に組み込まれる。
連邦政府資金に関する声明
本発明は、医療研究開発司令部より付与されたW81XWH-16-1-0380、及び国立衛生研究所より付与されたCA197292及びCA111412の政府支援を受けてなされたものである。政府は、本発明に関する一定の権利を有する。
配列リスト
本出願には、「09531-0483WO1_SL.xml」と名付けられたXMLファイルとして電子的に提出された配列リストが含まれている。2023年11月22日に作製されたこのXMLファイルのサイズは68,000バイトである。XMLファイルの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
技術分野
本文書は、がんの処置に関与する方法及び材料に関する。例えば、本文書は、ナチュラルキラー(NK)細胞に結合し、がん細胞に結合する細胞エンゲージャーを提供する。場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、NK細胞グループ2アイソフォームC(NKG2C)ポリペプチドに結合する能力を有する第一の抗原結合性ドメインと、がん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する第二の抗原結合性ドメインを含み得る。場合によっては、がん(例えば、急性骨髄性白血病(AML)などの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)に、がんを処置するために、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを投与し得る。
背景情報
NK細胞は、主な機能がウイルスに感染した及び悪性の細胞について体内を調査することである、先天性リンパ球である。標的細胞を認識すると、十分な活性化により機能的応答が引き起こされ、サイトカイン及び細胞溶解性分子の分泌をもたらし、これらは標的細胞のアポトーシスを開始させる。しかし、多くの腫瘍はMHC-Iのレベルを比較的正常に維持し、NK細胞の監視及び排除を回避している。
概要
本文書は、がんの処置に関与する方法及び材料を提供する。例えば、本文書は、NK細胞に結合し、がん細胞に結合する細胞エンゲージャーを提供する。場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する第一の抗原結合性ドメインと、がん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する第二の抗原結合性ドメインとを含み得る。場合によっては、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)に、がんを処置するために、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを投与することができる。
本文書はまた、NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有し、かつがん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する、1つ以上の細胞エンゲージャーを発現するように設計された細胞(例えば、宿主細胞)を提供し、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)を処置するためにこのような細胞を使用する方法及び材料を提供する。
本文書に記載するように、1つ以上の細胞エンゲージャーは、NKG2Cポリペプチドに結合する能力と、がん細胞の表面に存在するポリペプチド(例えば、CD33ポリペプチド)に結合する能力を有するように設計することができる。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、SEQ ID NO:1若しくはSEQ ID NO:2に記載されるヒトNKG2Cポリペプチドのアミノ酸配列(例えば、実施例2を参照)を含む、それから本質的になる、又はそれからなるポリペプチドに結合する能力を有し得、SEQ ID NO:3若しくはSEQ ID NO:4に記載されるヒトCD33ポリペプチドのアミノ酸配列(例えば、実施例5を参照)を含む、それから本質的になる、又はそれからなるポリペプチドに結合する能力を有し得る。
場合によっては、NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する第一の抗原結合性ドメインと、がん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する第二の抗原結合性ドメインとを、細胞エンゲージャー、例えば、二重特異性キラーエンゲージャー(例えば、BiKE)及び/又は三重特異的キラーエンゲージャーに組み込むことにより、NKG2C細胞(例えば、NKG2CNK細胞)を標的とし、NK細胞を標的細胞(例えば、がん細胞)に方向づけることで、標的細胞に対する1つ以上の免疫応答(例えば、T細胞免疫応答及び/又は抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC))を誘導する能力を有する細胞エンゲージャーを作製することができる。なお、BiKE及び三重特異性キラーエンゲージャーによる殺傷は、本文書で提供される細胞エンゲージャーがFcドメインを欠くように設計されている場合に、Fcドメインによって開始されなくとも、ADCCとして参照し得る。
また本文書に記載されるように、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーは、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)を処置するために使用することができる。例えば、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)に、哺乳動物内のがん細胞の数を低減するため、哺乳動物内のがん細胞に対する免疫応答を誘導するため、及び/又はがんからの哺乳動物の生存期間を増加させるために、本文書に記載される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む組成物を投与することができる。
一般的に、本文書の一態様は、第一の抗原結合性ドメインと第二の抗原結合性ドメインとを含む細胞エンゲージャーを特徴とし、第一の抗原結合性ドメインは、NKG2Cポリペプチドに結合し得、第二の抗原結合性ドメインは、がん細胞の表面に発現するポリペプチドに結合し得る。
第一の抗原結合性ドメインは、
SEQ ID NO:5(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:5)、SEQ ID NO:6(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:6)、及びSEQ ID NO:7(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:7)に記載されたアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、並びに
SEQ ID NO:8(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:8)、SEQ ID NO:9(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:9)、及びSEQ ID NO:10(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:10)に記載されたアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、
を含み得る。
第一の抗原結合性ドメインは、(a)SEQ ID NO:19に記載されたアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び(b)SEQ ID NO:20に記載されたアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み得る。
第一の抗原結合性ドメインは、scFvであり得る。がん細胞の表面に発現するポリペプチドは、CD33ポリペプチドであり得る。
第二の抗原結合性ドメインは、
SEQ ID NO:24(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:24)、SEQ ID NO:25(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:25)、及びSEQ ID NO:26(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:26)に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、並びに
SEQ ID NO:27(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:27)、SEQ ID NO:28(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:28)、及びSEQ ID NO:29(又は、1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:29)を含む軽鎖可変ドメイン、
を含み得る。
第二の抗原結合性ドメインは、(a)SEQ ID NO:38に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び(b)SEQ ID NO:39に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み得る。
第二の抗原結合性ドメインは、scFvであり得る。細胞エンゲージャーは、第一の抗原結合性ドメインと第二の抗原結合性ドメインとの間に位置するリンカーを含み得る。リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:21)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:22)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:23)、GGGGSGGGGS (SEQ ID NO:63)、GSTSGSGKPGSGEGSTKG (SEQ ID NO:41)、PSGQAGAAASESLFVSNHAY (SEQ ID NO:64)、EASGGPE (SEQ ID NO:65)、EPKSSDKTHTSPPSPEL (SEQ ID NO:66)、RATPSHNSHQVPSAGGPTANSGTSG (SEQ ID NO:67)、及びSSGGGGSGGGGGGSSRSSL (SEQ ID NO:68)から選択されるリンカー配列を含み得る。
細胞エンゲージャーは、IL-15ポリペプチド又はIL-15ポリペプチドの生物学的に活性な断片を含み得る。IL-15ポリペプチド又はIL-15ポリペプチドの生物学的に活性な断片は、第一の抗原結合性ドメインと第二の抗原結合性ドメインとの間に位置し得る。IL-15ポリペプチドは、第一のリンカーによって第一の抗原結合性ドメインから分離され得、IL-15ポリペプチドは、第二のリンカーによって第二の抗原結合性ドメインから分離される。第一のリンカー及び第二のリンカーは、それぞれGSTSGSGKPGSGEGSTKG(SEQ ID NO:41)を含んでいてもよい。
別の態様では、本文書は、第一の抗原結合性ドメインと第二の抗原結合性ドメインとを含む細胞エンゲージャーをコードする核酸配列を含む核酸構築物を特徴とし、第一の抗原結合性ドメインはNKG2Cポリペプチドに結合し得、第二の抗原結合性ドメインはがん細胞の表面に発現するポリペプチドに結合し得る。核酸は、ウイルスベクターであり得る。核酸は、ファージミドであってもよい。
別の態様では、本文書は、第一の抗原結合性ドメインと第二の抗原結合性ドメインとを含む細胞エンゲージャーをコードする核酸配列を含む宿主細胞を特徴とし、第一の抗原結合性ドメインはNKG2Cポリペプチドに結合し得、第二の抗原結合性ドメインはがん細胞の表面に発現するポリペプチドに結合し得る。
別の態様では、本文書は、第一の抗原結合性ドメインと第二の抗原結合性ドメインとを含む細胞エンゲージャーを含む組成物を特徴とし、第一の抗原結合性ドメインは、NKG2Cポリペプチドに結合し得、第二の抗原結合性ドメインはがん細胞の表面に発現するポリペプチドに結合し得る。
別の態様において、本文書は、がんを有する哺乳動物を処置する方法を特徴とする。この方法は、がんを有する哺乳動物に、第一の抗原結合性ドメインと第二の抗原結合性ドメインとを含む細胞エンゲージャーを投与することを含む、又はそれから本質的になり得、第一の抗原結合性ドメインはNKG2Cポリペプチドに結合し得、第二の抗原結合性ドメインはがん細胞の表面に発現するポリペプチドに結合し得る。哺乳動物は、ヒトであり得る。がんは、CD33がんであり得る。がんは、白血病、リンパ腫、骨髄異形成症候群、又は全身性肥満細胞症であってもよい。哺乳動物内のがん細胞の数は、投与ステップに続いて低減され得る。
別の態様において、本文書は、がんを有する哺乳動物を処置する方法を特徴とする。この方法は、以下のステップを含み得る、又はそれらから本質的になり得る:
(a)がんを有する哺乳動物に、第一の抗原結合性ドメインと第二の抗原結合性ドメインとを含む細胞エンゲージャーを投与するステップであって、第一の抗原結合性ドメインは、NKG2Cポリペプチドに結合することができ、第二の抗原結合性ドメインは、がん細胞の表面に発現するポリペプチドに結合することができる、及び
(b)哺乳動物に、NK細胞の集団を投与するステップ。
哺乳動物は、ヒトであり得る。がんは、CD33がんであり得る。がんは、白血病、リンパ腫、骨髄異形成症候群、又は全身性肥満細胞症であってもよい。NK細胞の少なくとも一部は、NKG2CNK細胞であり得る。NKG2CNK細胞は、NKG2Cポリペプチドが発現する条件下で、NKG2Cポリペプチドをコードする核酸を含み得る。NK細胞の少なくとも一部は、DAP12ポリペプチドが発現する条件下で、DAP12ポリペプチドをコードする核酸を含み得る。哺乳動物内のがん細胞の数は、投与ステップ(a)及び(b)に続いて低減され得る。
別段の定義がない限り、本文書で使用される全ての技術的及び科学的な用語は、本発明が属する技術分野における当業者が通常理解するのと同じ意味を有する。本発明を実施するために、本文書に記載されたものと同様又は同等の方法及び材料を使用することができるが、適切な方法及び材料について以下に記載する。本文書で言及される全ての公開文献、特許出願、特許、及びその他の参照は、その全体が参照により組み込まれる。齟齬がある場合は、定義を含む本文書が優先する。加えて、材料、方法、及び例は、例示的なものに過ぎず、限定することを意図するものではない。
本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の記述に記載されている。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、明細書及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかになる。
図1A~1C:NKG2Cの頻度が高い、サイトメガロウイルス(CMV)血清陽性の健康ドナーからの適応NK細胞は、抗NKG2C/IL-15/抗CD33キラーエンゲージャー(本文書ではNKG2C-KEとも呼ぶ)に応答する。CMV血清陽性ドナーは、NKG2CNK細胞が10%未満又は10%を超える発現に基づいて群に分別された。次いで、これらの集団をTHP1腫瘍細胞株とともに5時間インキュベートし、CD107aによる脱顆粒(図1A)及びIFNγ産生(図1B)について染色した。グラフは、図1Aと図1Bについて二元配置分散分析を用いて分析した平均値±標準誤差(SEM)を示す。P値は以下のように示される:****p<0.0001、***p<0.01、**p<0.01、*p<0.05。 NKG2Cの頻度と、脱顆粒又はIFNγ産生との相関を図1Cに示す。図1Cにおける相関は線形回帰分析で分析した。 図2A~2G:CMVを再活性化した患者内では、移植6ヶ月後の末梢血単核球(PBMC)において、NKG2C-KEがより高い機能を示す。造血移植後の患者から採取したPBMCを、CMV血清陰性及びCMVを再活性化しなかった患者、又は移植後最初の100日以内にCMVが再活性化された患者に階層化した。それぞれのサンプルをTHP1腫瘍標的と共に5時間のアッセイにおいてインキュベートし、CD107a脱顆粒(図2A)及びIFNγ産生(図2B)について染色した。グラフは、図2A及び2Bについては二元配置分散分析及び混合効果分析、図2C及び2Dについては線形回帰、図2F及び2Gについては対応のあるt検定を用いて分析した平均値±SEMを示す。P値は以下のように示される:****p<0.0001、***p<0.01、**p<0.01、*p<0.05。 NK細胞におけるCD107a脱顆粒(図2C)及びIFNγ産生(図2D)と、NKG2C発現との相関を示す。グラフは、図2A及び2Bについては二元配置分散分析及び混合効果分析、図2C及び2Dについては線形回帰、図2F及び2Gについては対応のあるt検定を用いて分析した平均値±SEMを示す。 CellTrace標識後、示された処置により7日間インキュベートした後の、CMVが再活性化された、及びCMV血清陰性染色の代表的なサンプル(図2E)。グラフは、図2A及び2Bについては二元配置分散分析及び混合効果分析、図2C及び2Dについては線形回帰、図2F及び2Gについては対応のあるt検定を用いて分析した平均値±SEMを示す。 CMV再活性化(n=9)及び血清陰性(n=4)患者における移植後6ヶ月時点の増殖したNK細胞の集計データであって、NKG2Cのパーセント(図2F)及びNKG2C:NKG2C-の比(図2G)を示す。グラフは、図2A及び2Bについては二元配置分散分析及び混合効果分析、図2C及び2Dについては線形回帰、図2F及び2Gについては対応のあるt検定を用いて分析した平均値±SEMを示す。 図3A~3E:NKG2C-KEは、NK細胞上のCD16及び腫瘍細胞上のCD33に結合する161533 TriKEと同等に効率的に腫瘍を制御する。図3A)マウスモデルの概略図。NOD scidガンマ(NSG)マウスに750,000個のHL60-Luc細胞を注射し、次いで、3日後に5百万個の解凍した、拡大したNK細胞を注射した。マウスは、3週間にわたって週5回の薬物の腹腔内(i.p.)注射、6、13、20及び27日目に生物発光イメージング(BLI)、14及び28日目に採血を受けた。図3B)凍結された、拡大したNK細胞を解凍し、CD16及びNKG2Cについて染色した。グラフは二元配置分散分析を用いて分析した平均値±SDを示し、図3Cと図3Dには反復測定(RM)分析が使用された。 図3C)6日、13日、20日、27日及び34日からの群に分けられた個々の生物発光画像。グラフは二元配置分散分析を用いて分析した平均値±SDを示し、図3Cと図3Dには反復測定(RM)分析が使用された。 図3D)0日、6日、13日、20日、27日及び34日に測定された発光の定量化。グラフは二元配置分散分析を用いて分析した平均値±SDを示し、図3Cと図3Dには反復測定(RM)分析が使用された。P値は以下のように示される:****p<0.0001、***p<0.01、**p<0.01、*p<0.05。 図3E)14日目と28日目のマウスからの、CD16及びNKG2Cで染色した血液。 図4A~4C:NKG2Cを発現するように遺伝子改変した誘導多能性幹細胞(iPSC)由来NK細胞(iNK細胞)。図4A)分化最終段階のiNK細胞をCD56及びNKG2Cで染色し、フローサイトメトリーで分析した。 図4B)示された系統の分化最終段階のiNK 5バッチについて、%NKG2Cの定量。図4C)示されたiNKのMFIを示すNKG2Cヒストグラム。グラフは、図4Bで用いられた一元配置分散分析とRM分析を用いて分析された平均値±SDを示す。P値は以下のように示される:****p<0.0001、***p<0.01、**p<0.01、*p<0.05。 図5A~5E:NKG2CとDAP12により形質導入し、NK細胞に分化させたiPSC(iNK)は、急性骨髄性白血病(AML)標的に対して、NKG2C-KEによるCD33特異的機能を示す。非形質導入、NKG2C形質導入、及びNKG2C/DAP12形質導入iNKを、IL-15若しくはNKG2C-KEと共に、THP1(図5A及び図5B)又はHL60(図5C及び図5D)と5時間インキュベートした。NK細胞は、このグラフ内に統合された3つの分離された実験において、CD107a脱顆粒(図5A及び図5C)及びIFNγ産生(図5B及び図5D)について染色された。グラフは、図5A~5Dについて使用された二元配置分散分析及びRM分析を用いて分析した平均±SDを示す。P値は以下のように示される:****p<0.0001、***p<0.01、**p<0.01、*p<0.05。 非形質導入、NKG2C形質導入、及びNKG2C/DAP12形質導入iNKを、IL-15若しくはNKG2C-KEと共に、THP1(図5A及び図5B)又はHL60(図5C及び図5D)と5時間インキュベートした。NK細胞は、このグラフ内に統合された3つの分離された実験において、CD107a脱顆粒(図5A及び図5C)及びIFNγ産生(図5B及び図5D)について染色された。 示されたiNK系統は、CellTraceで染色され、増殖の測定として示された処置により37oCで7日間インキュベートされた(図5E)。 図6A~6C:NKG2C-KE及びNKG2C/DAP12 iNKによる迅速な殺傷動態。追跡のためにCellTraceで染色した腫瘍標的を、iNK及び示された処置とともにIncucyteライブイメージングシステムにおいてインキュベートした。図6A)NKG2C-KE処置iNKについて、示された時間における代表的な実験からの画像。 図6B)代表的な実験から30分ごとに画像を取得することで、時間経過に伴う細胞数を追跡した。グラフは、二元配置分散分析とRM分析により分析された平均±SDを示す。 図6C)5つの独立した実験における代表的な時間での、時間経過に伴う細胞数。グラフは、二元配置分散分析とRM分析により分析された平均±SDを示す。P値は以下のように示される:****p<0.0001、***p<0.01、**p<0.01、*p<0.05。 図7A~7C:NKG2C-KE及びNKG2C/DAP12 iNKは初代AML標的を殺傷する。5人の患者からの初代AML細胞を、示されたiNKと5時間インキュベートし、CD107a脱顆粒(図7A)及びIFNγ産生(図7B)について染色した。グラフは、二元配置分散分析とRM分析を用いて分析した平均値±SEMを示す。P値は以下のように示される:****p<0.0001、***p<0.01、**p<0.01、*p<0.05。 初代AML細胞(n=3)をCellTraceで染色し、iNKと48時間インキュベートし、フローサイトメトリーでカウントした(図7C)。 NKG2C DAP12 iNKはより多くのDAP12を発現する。2週間の拡大終了時の解凍iNK、非形質導入細胞、NKG2C、及びNKG2C DAP12を、細胞内DAP12について染色した。 図9A~9B:NKG2CとDAP12により形質導入したiNKは適応NK細胞表現型を発現しない。図9A)解凍iNKと適応NK細胞を、FcεRIγ、EAT2、及びPLZFについて細胞内染色した。 図9B)解凍iNKは、NKp44、KIRs、NKG2D、及びNKG2Aで染色された。陽性iNKのMFIはゲーティングボックス下に示された。 図10A~10B:NKG2C-KEはNK細胞をCD33細胞に方向づける。<10%NKG2C及び>10%NKG2C(図10A)に分別された健康な末梢血NK細胞、並びに、NKG2C DAP12 iNK(図10B)を、Raji(CD33-)又はTHP1(CD33)、及び示された処置(薬剤なし、rhIL-15、又はNKG2C-KE)と共に5時間インキュベートし、脱顆粒マーカーCD107aで染色した。 初代AML及び細胞株HL-60及びTHP1はHLA-Eを発現する。細胞株及び初代AMLサンプルを解凍し、一晩静置し、蛍光マイナスの対照との比較においてHLA-Eについて染色した。 CD33AMLなどのCD33がん細胞を含むがんを有するヒトを処置するためにNKG2C-KEを使用する例示的な方法の概略図。 図13A~13B:NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合(例えば、特異的に結合)するように設計された、例示的なNKG2C-KE細胞エンゲージャーの概略図である。図13Aは、抗CD33 scFvに連結された抗NKG2C scFvを用いて設計されたNKG2C-KE細胞エンゲージャーを示す。 図13Bは、抗CD33 scFvに連結された抗NKG2C scFv、IL-15ポリペプチドに連結された抗NKG2C scFvを用いて設計されたNKG2C-KE細胞エンゲージャーを示す。
詳細な記載
本文書は、がんの処置に関与する方法及び材料を提供する。例えば、本文書は、NK細胞に結合し、がん細胞に結合する細胞エンゲージャーを提供する。場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する第一の抗原結合性ドメインと、がん細胞の表面に存在するポリペプチド(例えば、CD33ポリペプチド)に結合する能力を有する第二の抗原結合性ドメインとを含み得る。場合によっては、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)に、がんを処置するために、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを投与し得る。
本文書に記載するように、細胞エンゲージャーは、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有する少なくとも1つの抗原結合性ドメインと、少なくとも1つの他の抗原結合性ドメインとを含むように設計し得る。少なくとも1つの他の抗原結合性ドメインは、がん細胞の表面に発現する任意の適切な抗原に結合する能力を有することができる。例えば、NKG2CNK細胞とがん細胞を連結するBiKEなどの細胞エンゲージャーを設計する場合、細胞エンゲージャーは、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインと、がん細胞の表面に発現するポリペプチド(例えば、CD33ポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインとを含み得る。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、SEQ ID NO:1若しくはSEQ ID NO:2に記載されたアミノ酸(例えば、実施例2を参照)を含む、それから本質的になる、又はそれからなるポリペプチドに結合することができる(例えば、特異的に結合する)第一の抗原結合性ドメイン、及びSEQ ID NO:3若しくはSEQ ID NO:4に記載されたアミノ酸(例えば、実施例5を参照)を含む、それから本質的になる、又はそれからなるポリペプチドに結合することができる(例えば、特異的に結合する)第二の抗原結合性ドメインを含み得る。
本文書で使用される「細胞エンゲージャー」という用語は、2つ以上の抗原結合性ドメイン(例えば、2つ、3つ、又は4つの抗原結合性ドメイン)を含み、2つの細胞をともに連結する能力を有するポリペプチドを指す。細胞エンゲージャーの例としては、BiTE、BiKE、三重特異性キラーエンゲージャー、三重特異性NKエンゲージャー(TriNKET)、再誘導最適化細胞殺傷(redirected optimized cell killing;ROCK(登録商標))エンゲージャー、ダイアボディ、二重親和性再標的化抗体(dual affinity retargeting antibody;DART)、及びNK細胞エンゲージャー(NKCE)などが含まれるが、これらに限定されない。一般的に、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有する少なくとも1つの抗原結合性ドメインと、標的細胞(例えば、がん細胞)の表面に発現するポリペプチド(例えば、抗原)に結合する能力を有する少なくとも1つの抗原結合性ドメインを含むように設計し得る。場合によっては、本文書に記載される細胞エンゲージャーは、細胞エンゲージャーの2つ以上の抗原結合性ドメインを介して、NKG2C細胞(例えば、NKG2CNK細胞)を別の細胞(例えば、がん細胞)に連結することができる。本文書で提供される細胞エンゲージャーの細胞エンゲージャー構造の例としては、図13に記載される構造が含まれるが、これに限定されない。場合によっては、図13に示される抗NKG2C scFVは、NK細胞の表面に発現するポリペプチドに結合する能力を有する別の抗原結合性ドメインと置換し得る。場合によっては、図13に示される抗CD33 scFvは、細胞(例えば、がん細胞)の表面に発現するポリペプチド(例えば、抗原)に結合する能力を有する別の抗原結合性ドメインと置換し得る。
本文書で提供される細胞エンゲージャーに含まれる抗原結合性ドメインは、本文書に記載されるように(例えば、表1及び表2に記載されるように)CDRを含み得、ヒト又はヒト化抗原結合性ドメインとして構成され得る。場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに含まれる抗原結合性ドメインは、本文書に記載されるように(例えば、表1及び表2に記載されるように)CDRを含み、scFvとして構成され得る。
NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有する任意の適切なタイプの抗原結合性ドメインとし得る。本文書で提供される細胞エンゲージャー(例えば、BiKE又は三重特異性キラーエンゲージャー)の製造に使用できる、がん細胞の表面に発現するポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメインの例としては、抗NKG2C scFv、抗NKG2C単一ドメイン抗体(sdAb)、及びNKG2C特異的ペプチドをロードしたHLA-E細胞外ドメインが含まれるが、これらに限定されない。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーの製造に使用し得る、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは、VHドメインからのCDR1、VHドメインからのCDR2、及びVHドメインからのCDR3を含み得、VLドメインからのCDR1、VLドメインからのCDR2、及びVLドメインからのCDR3を含み得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャー内で使用できるNKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメインは、以下に記載されるCDRアミノ酸配列を含み得る:
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有し、以下を含む抗原結合性ドメインは、任意の適切なフレームワーク領域を含み得る:
(a)SEQ ID NO:5に記載されたアミノ酸配列(又は、1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:5のバリアント)を有するCDR1、SEQ ID NO:6に記載されたアミノ酸配列(又は、1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:6のバリアント)を有するCDR2、及びSEQ ID NO:7に記載されたアミノ酸配列(又は、1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:7のバリアント)を有するCDR3、を有する重鎖可変ドメイン;及び/又は
(b)SEQ ID NO:8に記載されたアミノ酸配列(又は、1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:8のバリアント)を有するCDR1、SEQ ID NO:9に記載されたアミノ酸配列(又は、1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:9のバリアント)を有するCDR2、SEQ ID NO:10に記載されたアミノ酸配列(又は、1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:10のバリアント)を有するCDR3、を有する軽鎖可変ドメイン。
例えば、このような抗原結合性ドメインは以下を含み得る:
(a)SEQ ID NO:11に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:11のバリアント)を有するフレームワーク領域1、SEQ ID NO:12に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:12のバリアント)を有するフレームワーク領域2、SEQ ID NO:13に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:13のバリアント)を有するフレームワーク領域3、及びSEQ ID NO:14に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:14のバリアント)を有するフレームワーク領域4、を含む重鎖可変ドメイン;及び/又は
(b)SEQ ID NO:15に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:15のバリアント)を有するフレームワーク領域1、SEQ ID NO:16に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:16のバリアント)を有するフレームワーク領域2、SEQ ID NO:17に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:17のバリアント)を有するフレームワーク領域3、及びSEQ ID NO:18に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:18のバリアント)を有するフレームワーク領域4、を含む軽鎖可変ドメイン。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは、SEQ ID NO:19を含む重鎖可変ドメイン及びSEQ ID NO:20を含む軽鎖可変ドメインを含み得る。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは以下を含み得る:
(a)SEQ ID NO:19に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び/又は
(b)SEQ ID NO:20に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含み得る。
例えば、このような抗原結合性ドメインは以下を含み得る:
(a)SEQ ID NO:19に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98又は99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び/又は
(b)SEQ ID NO:20に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98又は99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは以下を含み得る:
(a)SEQ ID NO:19に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(ただし、重鎖可変ドメインはSEQ ID NO:5、6、及び7に記載されたアミノ酸配列を含む)、及び/又は
(b)SEQ ID NO:20に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(ただし、軽鎖可変ドメインはSEQ ID NO:8、9、及び10に記載されたアミノ酸配列を含む)。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは、以下を含み得る:
(a)SEQ ID NO:19に記載されたアミノ酸配列に1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のアミノ酸改変(例えば、アミノ酸置換、アミノ酸欠失、及び/又はアミノ酸付加)を有する重鎖可変ドメイン、及び/又は
(b)SEQ ID NO:20に記載されたアミノ酸配列に1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のアミノ酸改変(例えば、アミノ酸置換、アミノ酸欠失、及び/又はアミノ酸付加)を有する軽鎖可変ドメインを含み得る。
例えば、このような抗原結合性ドメインは、SEQ ID NO:19に記載されたアミノ酸配列に1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のアミノ酸改変(例えば、アミノ酸置換、アミノ酸欠失、及び/又はアミノ酸付加)を有する重鎖可変ドメイン(ただし、重鎖可変ドメインがSEQ ID NO:5、6、及び7に記載されたアミノ酸配列を含む)を含み得、かつSEQ ID NO:20に記載されたアミノ酸配列に1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のアミノ酸改変(例えば、アミノ酸置換、アミノ酸欠失、及び/又はアミノ酸付加)を有する軽鎖可変ドメイン(ただし、軽鎖可変ドメインがSEQ ID NO:8、9、及び10に記載されたアミノ酸配列を含む)を含み得る。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは以下を含み得る:
(a)(i)SEQ ID NO:5に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR1、(ii)SEQ ID NO:6に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR2、及び(iii)SEQ ID NO:7に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR3、を含む重鎖可変ドメイン、並びに/或いは
(b)(i)SEQ ID NO:8に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR1、(ii)SEQ ID NO:9に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR2、及び(iii)SEQ ID NO:10に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR3、を含む軽鎖可変ドメイン。
抗原結合性ドメインを、重鎖可変ドメイン及び軽鎖可変ドメインを有するscFvとして設計する場合、2つの領域は直接的に接続、又は任意の適切なリンカー配列を用いて接続し得る。場合によっては、SEQ ID NO:5~7のCDRを有する重鎖可変ドメインを、SEQ ID NO:8~10のCDRを有する軽鎖可変ドメインに直接的に接続してもよい。場合によっては、SEQ ID NO:5~7のCDRを有する重鎖可変ドメインを、リンカー配列を介して、SEQ ID NO:8~10のCDRを有する軽鎖可変ドメインに接続してもよい。例えば、NKG2Cポリペプチドを標的とする抗原結合性ドメインは、SEQ ID NO:19を含む重鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:20を含む軽鎖可変ドメインを含み得る。別の例では、NKG2Cポリペプチドを標的とする抗原結合性ドメインは、SEQ ID NO:20を含む軽鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:19を含む重鎖可変ドメインを含み得る。リンカーは、任意の適切な長さにし得る。例えば、重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインを接続するために使用できるリンカーは、約3から約100(例えば、約3から約90、約3から約80、約3から約70、約3から約60、約3から約50、約3から約40、約3から約30、約3から約20、約3から約15、約5から約100、約10から約100、約20から約100、約30から約100、約40から約100、約50から約100、約60から約100、約70から約100、約10から約50、約10から約40、約10から約30、約10から約20、又は約12から約17)アミノ酸残基の長さであってもよい。重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインを接続して抗原結合性ドメインを生成するために使用し得るリンカー配列の例としては、GGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:21)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:22)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:23)、GGGGSGGGGS (SEQ ID NO:63)、GSTSGSGKPGSGEGSTKG (SEQ ID NO:41)、PSGQAGAAASESLFVSNHAY (SEQ ID NO:64)、EASGGPE (SEQ ID NO:65)、EPKSSDKTHTSPPSPEL (SEQ ID NO:66)、RATPSHNSHQVPSAGGPTANSGTSG (SEQ ID NO:67)、及び SSGGGGSGGGGGGSSRSSL (SEQ ID NO:68)が含まれるが、これらに限定されない。
標的細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメインは、任意の適切な種類の細胞の、表面に存在するポリペプチドに結合することができる。場合によっては、標的細胞はがん細胞であってもよい。
標的細胞(例えば、がん細胞)の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメインは、標的細胞の表面にある任意の適切なポリペプチドに結合し得る。場合によっては、がん細胞の表面に発現するポリペプチドは、腫瘍関連抗原であってもよい。場合によっては、がん細胞の表面に発現するポリペプチドは、腫瘍特異的抗原であってもよい。標的細胞(例えば、がん細胞)の表面に存在し得、かつ本文書で提供される細胞エンゲージャーの抗原結合性ドメインの標的となり得るポリペプチドの例としては以下を含むが、これらに限定されない:CD33ポリペプチド、B7-H3ポリペプチド、PSMAポリペプチド、TEM-8ポリペプチド、HER2ポリペプチド、メソテリンポリペプチド、EPCAMポリペプチド、CD133ポリペプチド、CSPG4ポリペプチド、CLEC12Aポリペプチド、CD19ポリペプチド、CD22ポリペプチド、ROR1ポリペプチド、IGF1Rポリペプチド、IRAポリペプチド、及びPD-L1ポリペプチド。本文書で提供される細胞エンゲージャー(例えば、BiKE又は三重特異性キラーエンゲージャー)の製造に使用し得る、がん細胞の表面に発現するポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメインの例としては、抗CD33 scFv及び抗CD33 sdAbが含まれるが、これらに限定されない。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、CD33ポリペプチド(例えば、ヒトCD33ポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは、VHドメインからのCDR1、VHドメインからのCDR2、及びVHドメインからのCDR3を含み得、VLドメインからのCDR1、VLドメインからのCDR2、及びVLドメインからのCDR3を含み得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得るCD33ポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメインは、表2に記載されたCDRアミノ酸配列を含んでいてもよい。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、CD33ポリペプチド(例えば、ヒトCD33ポリペプチド)に結合する能力を有し、以下を含む抗原結合性ドメインは、任意の適切なフレームワーク領域を含み得る:
(a)SEQ ID NO:24に記載されたアミノ酸配列(又は1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:24のバリアント)を有するCDR1、SEQ ID NO:25に記載されたアミノ酸配列(又は1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:25のバリアント)を有するCDR2、及びSEQ ID NO:26に記載されたアミノ酸配列(又は1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:26のバリアント)を有するCDR3、を有する重鎖可変ドメイン;及び/又は
(b)SEQ ID NO:27に記載されたアミノ酸配列(又は1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:27のバリアント)を有するCDR1、SEQ ID NO:28に記載されたアミノ酸配列(又は1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:28のバリアント)を有するCDR2、及びSEQ ID NO:29に記載されたアミノ酸配列(又は1つ、2つ、3つ、若しくは4つのアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:29のバリアント)を有するCDR3、を有する軽鎖可変ドメイン。
例えば、このような抗原結合性ドメインは以下を含み得る:
(a)SEQ ID NO:30に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:30のバリアント)を有するフレームワーク領域1、SEQ ID NO:31に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:31のバリアント)を有するフレームワーク領域2、SEQ ID NO:32に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:32のバリアント)を有するフレームワーク領域3、及びSEQ ID NO:33に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:33のバリアント)を有するフレームワーク領域4、を含む重鎖可変ドメイン;及び/又は
(b)SEQ ID NO:34に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:34のバリアント)を有するフレームワーク領域1、SEQ ID NO:35に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:35のバリアント)を有するフレームワーク領域2、SEQ ID NO:36に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:36のバリアント)を有するフレームワーク領域3、及びSEQ ID NO:37に記載されたアミノ酸配列(又は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上のアミノ酸改変を有するSEQ ID NO:37のバリアント)を有するフレームワーク領域4、を含む軽鎖可変ドメイン。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、CD33ポリペプチド(例えば、ヒトCD33ポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは、SEQ ID NO:38を含む重鎖可変ドメイン及びSEQ ID NO:39を含む軽鎖可変ドメインを含み得る。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、CD33ポリペプチド(例えば、ヒトCD33ポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは以下を含み得る:
(a)SEQ ID NO:38に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び/又は(b)SEQ ID NO:39に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン。
例えば、このような抗原結合性ドメインは以下を含み得る:
(a)SEQ ID NO:38に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び/又は(b)SEQ ID NO:39に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、CD33ポリペプチド(例えば、ヒトCD33ポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは以下を含み得る:
(a)SEQ ID NO:38に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(ただし、重鎖可変ドメインはSEQ ID NO:24、25、及び26に記載されたアミノ酸配列を含む)、及び/又は
(b)SEQ ID NO:39に記載されたアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(ただし、軽鎖可変ドメインはSEQ ID NO:27、28、及び28に記載されたアミノ酸配列を含む)。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、CD33ポリペプチド(例えば、ヒトCD33ポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは以下を含み得る:
(a)SEQ ID NO:38に記載されたアミノ酸配列に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のアミノ酸改変(例えば、アミノ酸置換、アミノ酸欠失、及び/又はアミノ酸付加)を有する重鎖可変ドメイン、及び/又は
(b)SEQ ID NO:39に記載されたアミノ酸配列に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のアミノ酸改変(例えば、アミノ酸置換、アミノ酸欠失、及び/又はアミノ酸付加)を有する軽鎖可変ドメイン。
例えば、このような抗原結合性ドメインは、SEQ ID NO:38に記載されたアミノ酸配列に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のアミノ酸改変(例えば、アミノ酸置換、アミノ酸欠失、及び/又はアミノ酸付加)を有する重鎖可変ドメイン(ただし、重鎖可変ドメインがSEQ ID NO:24、25、及び26に記載されたアミノ酸配列を含む)、及びSEQ ID NO:39に記載されたアミノ酸配列に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のアミノ酸改変(例えば、アミノ酸置換、アミノ酸欠失、及び/又はアミノ酸付加)を有する軽鎖可変ドメイン(ただし、軽鎖可変ドメインがSEQ ID NO:27、28、及び29に記載されたアミノ酸配列を含む)を含み得る。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーに使用し得る、CD33ポリペプチド(例えば、ヒトCD33ポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメインは以下を含み得る:
(a)(i)SEQ ID NO:24に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR1、(ii)SEQ ID NO:25に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR2、及び(iii)SEQ ID NO:26に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR3、を含む重鎖可変ドメイン;並びに/或いは
(b)(i)SEQ ID NO:27に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR1、(ii)SEQ ID NO:28に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR2、及び(iii)SEQ ID NO:29に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなるCDR3、を含む軽鎖可変ドメイン。
抗原結合性ドメインを、重鎖可変ドメイン及び軽鎖可変ドメインを有するscFvとして設計する場合、2つの領域は直接的に接続し得、又は任意の適切なリンカー配列を用いて接続し得る。場合によっては、SEQ ID NO:24~26のCDRを有する重鎖可変ドメインを、SEQ ID NO:27~29のCDRを有する軽鎖可変ドメインに直接的に接続してもよい。場合によっては、SEQ ID NO:24~26のCDRを有する重鎖可変ドメインを、SEQ ID NO:27~29のCDRを有する軽鎖可変ドメインにリンカー配列を介して接続してもよい。例えば、CD33ポリペプチドを標的とする抗原結合性ドメインは、SEQ ID NO:38を含む重鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:39を含む軽鎖可変ドメインを含んでいてもよい。例えば、CD33ポリペプチドを標的とする抗原結合性ドメインは、SEQ ID NO:39を含む軽鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:38を含む重鎖可変ドメインを含んでいてもよい。リンカーは、任意の適切な長さにし得る。例えば、重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインを接続するために用いることができるリンカーは、約3から約100(例えば、約3から約90、約3から約80、約3から約70、約3から約60、約3から約50、約3から約40、約3から約30、約3から約20、約3から約15、約5から約100、約10から約100、約20から約100、約30から約100、約40から約100、約50から約100、約60から約100、約70から約100、約10から約50、約10から約40、約10から約30、約10から約20、又は約12から約17)アミノ酸残基の長さであり得る。重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインを接続して抗原結合性ドメインを生成するために使用し得るリンカー配列の例としては、GGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:21)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:22)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:23)、GGGGSGGGGS (SEQ ID NO:63)、GSTSGSGKPGSGEGSTKG (SEQ ID NO:41)、PSGQAGAAASESLFVSNHAY (SEQ ID NO:64)、EASGGPE (SEQ ID NO:65), EPKSSDKTHTSPPSPEL (SEQ ID NO:66)、RATPSHNSHQVPSAGGPTANSGTSG (SEQ ID NO:67)、及び SSGGGGSGGGGGGSSRSSL (SEQ ID NO:68)を含むが、これらに限定されない。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、1つ以上の追加成分(例えば、1つ以上の追加ポリペプチド)を含み得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、NK細胞の表面に存在するポリペプチド(例えば、NKG2Cポリペプチド)に結合(例えば、特異的に結合)できる第一の抗原結合性ドメイン、がん細胞の表面に存在するポリペプチド(例えば、CD33ポリペプチド)に結合(例えば、特異的に結合)できる第二の抗原結合性ドメインを含み得、かつ1つ以上の追加のポリペプチドを含み得る。本文書で提供される細胞エンゲージャーに含まれ得る追加のポリペプチドの例としては、NK細胞の増殖及び/又は生存を促進することができるポリペプチド(例えば、IL-15ポリペプチド)、シグナルポリペプチド、及び検出可能なポリペプチドが含まれるが、これらに限定されない。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、IL-15ポリペプチドを含むように設計し得る。IL-15ポリペプチドは、任意の適切なIL-15ポリペプチドとし得る。場合によっては、IL-15ポリペプチドは、ヒトIL-15ポリペプチド(例えば、組換えヒトIL-15(rhIL-15)ポリペプチド)であってもよい。本文書で提供される細胞エンゲージャーに含まれ得るIL-15ポリペプチドの例としては、SEQ ID NO:40に記載されたアミノ酸配列(例えば、実施例8を参照)が含まれるが、これらに限定されない。場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、SEQ ID NO:40に記載されたアミノ酸配列の機能的断片又はバリアントを含むように設計し得る(ただし、そのバリアント又は断片は、増殖、プライミング、及び生存の基本的な能力を維持する)。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、2個以下、3個以下、4個以下、5個以下、6個以下、7個以下、8個以下、9個以下、若しくは10個以下のアミノ酸の欠失、付加、置換、又はこれらの組み合わせを有するSEQ ID NO:40に記載されたアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、或いはそれからなるIL-15ポリペプチドを含むように設計してもよい。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、シグナルポリペプチドを含むように設計し得る。本文書に記載される細胞エンゲージャーの設計には、任意の適切なシグナルポリペプチドを使用することができる。本文書に記載される細胞エンゲージャーの製造に使用できるシグナルポリペプチドの例としては、BLK Albシグナルポリペプチド、tPAシグナルポリペプチド、BiPシグナルポリペプチド、及びCD8αシグナルポリペプチドが含まれるが、これらに限定されない。
本文書で提供される細胞エンゲージャーが1つ以上の追加成分(例えば、1つ以上の追加ポリペプチド)を含む場合、追加成分は、細胞エンゲージャー内の任意の適切な位置に配置し得る。場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する第一の抗原結合性ドメインと、がん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する第二の抗原結合性ドメインとの間に、IL-15ポリペプチドを有することができる。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン、それに続くIL-15ポリペプチド、それに続くがん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン、を含み得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、がん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン、それに続くIL-15ポリペプチド、それに続くNKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン、を含み得る。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する第一の抗原結合性ドメインと、がん細胞の表面に存在するポリペプチド(例えば、CD33ポリペプチド)に結合する能力を有する第二の抗原結合性ドメインの両方のN末端側に位置するシグナルポリペプチドを有し得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、シグナルポリペプチド、それに続くNKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン、それに続くがん細胞の表面に存在するポリペプチド(例えば、CD33ポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメイン、を含んでいてもよい。
本文書で提供される細胞エンゲージャーが1つ以上の追加成分(例えば、1つ以上の追加ポリペプチド)を含む場合、1つ以上の追加成分は、直接的に接続し得、又は任意の適切なリンカー配列を用いて接続し得る。場合によっては、抗原結合性ドメイン(例えば、NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン及び/又はがん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン)は、IL-15ポリペプチドに直接的に接続してもよい。場合によっては、抗原結合性ドメイン(例えば、NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン及び/又はがん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン)は、リンカー配列を介してIL-15ポリペプチドに接続してもよい。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン、それに続くリンカー、それに続くIL-15ポリペプチド、それに続くリンカー、それに続くがん細胞の表面に存在するポリペプチド(例えば、CD33ポリペプチド)に結合する能力を有する抗原結合性ドメイン、を含み得る。リンカーは、任意の適切な長さであり得る。例えば、抗原結合性ドメイン(NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン及び/又はがん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン)と追加のポリペプチド(例えば、IL-15ポリペプチド)とを接続するために使用され得るリンカーは、約3から約100(例えば約3から約90、約3から約80、約3から約70、約3から約60、約3から約50、約3から約40、約3から約30、約3から約20、約3から約15、約5から約100、約10から約100、約20から約100、約30から約100、約40から約100、約50から約100、約60から約100、約70から約100、約10から約50、約10から約40、約10から約30、約10から約20、又は約12から約17)アミノ酸残基の長さであってもよい。IL-15ポリペプチドを抗原結合性ドメイン(例えば、NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン及び/又はがん細胞の表面に存在するポリペプチドに結合する能力を有する抗原結合性ドメイン)に接続するために使用できるリンカー配列の例としては、GGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:21)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:22)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS (SEQ ID NO:23)、GGGGSGGGGS (SEQ ID NO:63)、GSTSGSGKPGSGEGSTKG (SEQ ID NO:41)、PSGQAGAAASESLFVSNHAY (SEQ ID NO:64)、EASGGPE (SEQ ID NO:65)、EPKSSDKTHTSPPSPEL (SEQ ID NO:66)、RATPSHNSHQVPSAGGPTANSGTSG (SEQ ID NO:67)、及び SSGGGGSGGGGGGSSRSSL (SEQ ID NO:68)が含まれるが、これらに限定されない。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャー(例えば、BiKE又は三重特異性キラーエンゲージャー)は、NKG2Cポリペプチドを標的とし、かつがん細胞の表面に発現するポリペプチド(例えば、CD33ポリペプチド)を標的とするように設計し得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、scFv(SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、及びSEQ ID NO:7を含む重鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、及びSEQ ID NO:10を含む軽鎖可変ドメインを有する)、それに続くリンカー、それに続くscFv(SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:25、及びSEQ ID NO:26を含む重鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:27、SEQ ID NO:28、及びSEQ ID NO:29を含む軽鎖可変ドメインを有する)を含むように設計し得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、scFv(SEQ ID NO:19を含む重鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:20を含む軽鎖可変ドメインを有する)、それに続くリンカー、それに続くscFv(SEQ ID NO:38を含む重鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:39を含む軽鎖可変ドメインを有する)を含むように設計してもよい。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャー(例えば、BiKE又は三重特異性キラーエンゲージャー)は、NKG2Cポリペプチドを標的とし、かつがん細胞の表面に発現するポリペプチド(例えば、CD33ポリペプチド)を標的とし、さらにまたIL-15ポリペプチドを含むように設計し得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、scFv(SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、及びSEQ ID NO:7を含む重鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、及びSEQ ID NO:10を含む軽鎖可変ドメインを有する)、それに続くリンカー、それに続くIL-15ポリペプチド(例えば、ヒトIL-15ポリペプチド)、それに続くリンカー、それに続くscFv(SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:25、及びSEQ ID NO:26を含む重鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:27、SEQ ID NO:28、及びSEQ ID NO:29を含む軽鎖可変ドメインを有する)を含むように設計し得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、scFv(SEQ ID NO:19を含む重鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:20を含む軽鎖可変ドメインを有する)、それに続くリンカー、それに続くIL-15ポリペプチド(例えば、ヒトIL-15ポリペプチド)、それに続くリンカー、それに続くscFv(SEQ ID NO:38を含む重鎖可変ドメイン、それに続くリンカー、それに続くSEQ ID NO:39を含む軽鎖可変ドメインを有する)を含むように設計してもよい。
本文書に示されたように、本文書に記載されるアミノ酸配列は、アミノ酸改変(例えば、連結された数のアミノ酸改変)を含み得る。このようなアミノ酸改変は、アミノ酸置換、アミノ酸欠失、アミノ酸付加、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。場合によっては、抗原との結合及び/若しくは接触を改善するため、並びに/又は本文書で提供される細胞エンゲージャーの機能活性を改善するために、アミノ酸改変を行うことができる。場合によっては、連結された配列識別子内のアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換であり得る。例えば、保存的アミノ酸置換は、1つのアミノ酸残基を類似の側鎖を有する別のアミノ酸残基に置換することによりなされ得る。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、以下を有するアミノ酸群を含み得る:塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、β分枝側鎖(例:トレオニン、バリン、イソロイシン)、及び芳香族側鎖(例:チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)。
場合によっては、連結された配列識別子内のアミノ酸置換は、非保存的アミノ酸置換であり得る。非保存的アミノ酸置換は、1つのアミノ酸残基を非類似の側鎖を有する別のアミノ酸残基に置換することによってなされ得る。非保存的置換の例としては以下が含まれるが、これらに限定されない:(a)親水性残基(例えば、セリン又はスレオニン)を疎水性残基(例えば、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、バリン、又はアラニン)に置換すること、(b)システイン又はプロリンを他の任意の残基に置換すること、(c)塩基性側鎖を有する残基(例えば、リジン、アルギニン、又はヒスチジン)を酸性側鎖を有する残基(例えば、アスパラギン酸又はグルタミン酸)に置換すること、及び(d)大きい側鎖を有する残基(例えば、フェニルアラニン)をグリシン又は他の小さい側鎖を有する残基に置換すること。
アミノ酸配列のバリアント(例えば、連結された配列識別子に関して1つ以上の改変を含むアミノ酸配列)を生成する方法としては、細胞エンゲージャー若しくはその一部をコードする核酸の部位特異的突然変異誘発又はランダム突然変異誘発(例えば、PCRによる)が含まれ得る。例えば、Zoller, Curr. Opin. Biotechnol. 3: 348-354 (1992)を参照のこと。天然に存在する及び天然に存在しないアミノ酸(例えば、人工的に誘導体化されたアミノ酸)の両方が、本文書で提供されるアミノ酸配列バリアントを生成するために使用し得る。
NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有し、かつCD33ポリペプチド(例えば、ヒトCD33ポリペプチド)に結合する能力を有する代表的な細胞エンゲージャーは、実施例8にさらに記載されている。
本文書で提供される細胞エンゲージャーは、任意の適切な方法を用いて製造し得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、組換え宿主細胞において製造し得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーをコードする核酸を構築し、発現ベクターに導入し、適切な宿主細胞において発現させることができる。実施例4、実施例7、及び実施例9は、本文書に記載する例示的な細胞エンゲージャーをコードする核酸配列の配列リストである。場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、原核生物宿主(例えば、大腸菌(E. coli)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、枯草菌(Bacillus subtilis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、ラクトバチルス・ゼアエ/カゼイ(Lactobacillus zeae/casei)、又はラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei))において組換え技術により生産し得る。本文書で提供される細胞エンゲージャーはまた、以下のような真核細胞宿主においても組み換え技術により生産し得る:酵母(例えば、ピヒア・パストリス(Pichia pastoris)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、シュワニオマイセス・オクシデンタリス(Schwanniomyces occidentalis)、クルイベロマイセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)、又はヤロウィア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica))、トリコデルマ(Trichoderma)属(例えば、T.リーゼイ(T.reesei))及びアスペルギルス(Aspergillus)属(例えば、A.ニジェール(A.niger)及びA.オリゼ(A.oryzae))の糸状菌、リーシュマニア・タレントラエ(Leishmania tarentolae)などの原生動物、昆虫細胞、又は哺乳動物細胞(例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、Per.C6細胞、マウス骨髄腫NS0細胞、幼ハムスター腎臓(BHK)細胞、又はヒト胚腎臓細胞株HEK293)。例えば、Frenzel et al.(Front Immunol., 4:217(2013))を参照のこと。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、実質的に純粋であり得る。細胞エンゲージャーを指して本文書で使用される「実質的に純粋」という用語は、細胞エンゲージャーを、他のポリペプチド、脂質、炭水化物、及び核酸を実質的に含まないものとして指す。したがって、本文書で提供される実質的に純粋な細胞エンゲージャーは、少なくとも60%の純度である任意の細胞エンゲージャーである。本文書で提供される実質的に純粋な細胞エンゲージャーは、少なくとも約65、70、75、80、85、90、95、又は99%の純度であり得る。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、別のポリペプチド又は他の部分と融合又はコンジュゲート(例えば、共有結合又は非共有結合により)して、融合タンパク質又はコンジュゲートを提供し得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、重合体(例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、PEGで改変されたポリエチレンイミン(PEI)(PEI-PEG)、及び/又はポリグルタミン酸(PGA)(N-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド(HPMA)共重合体)、ヒアルロン酸、蛍光物質、発光物質、ハプテン、酵素、金属キレート、薬品、放射性同位元素、及び/又は細胞傷害性剤)にコンジュゲート(例えば、共有結合又は非共有結合により)してもよい。別のポリペプチド又は他の部分を、本文書で提供される細胞エンゲージャーにコンジュゲート(例えば、共有結合又は非共有結合により)するために、任意の適切な方法を使用し得る。例えば、別のポリペプチド又は他の部分は、米国特許第8,021,661号に記載された方法を用いて、本文書で提供されるエンゲージャーにコンジュゲートすることができる。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、循環中(例えば、血液、血清、又は他の組織中)におけるその安定性及び/又は保持性を、例えば、少なくとも1.5倍、2倍、5倍、10倍、又は50倍に改善する部分により改変し得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、実質的な非抗原性重合体などの重合体に付着(例えば、共有結合又は非共有結合により)させてもよい。本文書に記載されるように使用し得る実質的な非抗原性重合体の例としては、ポリアルキレンオキシド及びポリエチレンオキシドが含まれるが、これらに限定されない。場合によっては、本文書で使用される重合体は、任意の適切な分子量を有し得る。例えば、平均分子量が約200ダルトンから約35,000ダルトン(例えば、約1,000から約15,000ダルトン、又は約2,000から約12,500ダルトン)の重合体を使用することができる。場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、水溶性重合体に(例えば、共有結合又は非共有結合により)付着させ得る。本文書に記載されるように使用し得る水溶性重合体の例としては以下を含むが、これらに限定されない:親水性ポリビニル重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキシドホモ重合体、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、及びポリオキシエチレン化ポリオール、並びにこれらの共重合体及び/又はブロック共重合体(ただし、共重合体又はブロック共重合体の水溶性が維持されている)。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、1つ以上のポリオキシアルキレン(例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、又はポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのブロック共重合体)、ポリメタクリレート、カルボマー、分岐又は非分岐の多糖類、又はこれらの組み合わせに付着(例えば、共有結合又は非共有結合により)させ得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、ポリオキシエチレンに共有結合により付着させてもよい。
本文書はまた、本文書で提供される細胞エンゲージャーの少なくとも一部をコードする核酸配列を有する核酸分子(例えば、単離核酸分子)も提供する。例えば、本文書で提供される単離核酸分子は、重鎖可変ドメイン(例えば、実施例3又は実施例5に記載された重鎖可変ドメイン)をコードする核酸配列を含み得る。場合によっては、本文書で提供される重鎖可変ドメインをコードし得る単離核酸分子は、実施例4又は実施例7に記載されたものであり得る。別の例では、本文書で提供される単離核酸分子は、軽鎖可変ドメイン(例えば、実施例3又は実施例5に記載された軽鎖可変ドメイン)をコードする核酸配列を含み得る。場合によっては、本文書で提供される軽鎖可変ドメインをコードし得る単離核酸分子は、実施例4又は実施例7に記載されたものであり得る。場合によっては、本文書で提供される単離核酸分子は、(a)重鎖可変ドメインと(b)軽鎖可変ドメインの両方をコードする核酸配列であって、リンカーポリペプチドをコードする、又は、コードしないものを含み得る。本文書で提供される核酸(例えば、単離核酸分子)は、任意の適切な種類(例えば、DNA、RNA、又はDNA/RNAハイブリッド)の一本鎖又は二本鎖の核酸であり得る。
また、本文書は、本文書で提供される1つ以上の核酸を含む核酸構築物も提供する。場合によっては、本文書で提供される1つ以上の核酸を含む核酸構築物は、ベクター(例えば、プラスミドベクター又はウイルスベクター)であり得る。本文書で提供される細胞エンゲージャーの少なくとも一部をコードする核酸配列を有する1つ以上の核酸を含むように設計し得るプラスミドベクターの例としては、ファージミドが含まれるが、これに限定されない。本文書で提供される細胞エンゲージャーの少なくとも一部をコードする核酸配列を有する1つ以上の核酸を含むように設計し得るウイルスベクターの例としては、レトロウイルスベクター、パルボウイルスを基とするベクター(例えば、アデノウイルスを基とするベクター及びアデノ随伴ウイルス(AAV)を基とするベクター)、レンチウイルスベクター(例えば、単純ヘルペス(HSV)を基とするベクター)、ポックスウイルスベクター(例えば、ワクシニアウイルスを基とするベクター及び鶏痘ウイルスを基とするベクター)、及び、ハイブリッド又はキメラウイルスベクターが含まれるが、これらに限定されない。例えば、他の場所に記載されているような、レンチウイルス成分を伴い、アデノウイルスバックボーンを有するウイルスベクター(Zheng et al.,Nat. Biotech.,18(2):176-80(2000);WO98/22143;WO98/46778;及びWO00/17376)、又は、他の場所に記載されているような、AAV成分を伴い、アデノウイルスバックボーンを有するウイルスベクター(Fisher et al.,Hum. Gene Ther.,7:2079-2087(1996))を、本文書で提供される細胞エンゲージャーの少なくとも一部をコードする核酸配列を有する1つ以上の核酸を含むように設計してもよい。
場合によっては、本文書で提供される核酸構築物(例えば、プラスミドベクター又はウイルスベクターなどのベクター)は、本文書で提供される全長細胞エンゲージャーをコードする核酸配列を含み得る。本文書で提供される核酸構築物(例えば、プラスミドベクター又はウイルスベクターなどのベクター)は、本文書で提供される細胞エンゲージャーの少なくとも一部をコードする核酸配列に機能的に連結された、任意の適切なプロモーター及びその他の調節配列(例えば、転写及び翻訳開始及び停止コドン)を含み得る。場合によっては、発現を駆動するために使用されるプロモーターは、構成的プロモーター又は調節可能プロモーターであってもよい。本文書に記載されるように使用し得る調節可能なプロモーターの例としては、誘導性プロモーター、抑制性プロモーター、及び組織特異的プロモーターが含まれるが、これらに限定されない。本文書に記載されるように使用し得るウイルスプロモーターの例としては、アデノウイルスプロモーター、ワクシニアウイルスプロモーター、CMVプロモーター(例えば、最初期CMVプロモーター)、及びAAVプロモーターが含まれるが、これらに限定されない。
任意の適切な方法を用いて、本文書で提供される細胞エンゲージャーの少なくとも一部をコードする核酸配列を有する、本文書で提供される核酸構築物(例えば、プラスミドベクター又はウイルスベクターなどのベクター)を製造し得る。例えば、分子クローニング技術を用いて、他の場所(例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd edition,Cold Spring Harbor Laboratory,NY(1989);及びAusubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,Green Publishing Associates and John Wiley & Sons,New York,N.Y.(1994)を参照)に記載されたように、本文書で提供される細胞エンゲージャーの少なくとも一部をコードする核酸配列を有する、本文書で提供される核酸構築物(例えば、プラスミドベクター又はウイルスベクターなどのベクター)を作製し得る。
本文書はまた、本文書で提供される核酸(例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーの少なくとも一部をコードする核酸配列を有する核酸)を含む宿主細胞も提供する。本文書で提供される1つ以上の核酸を含むように設計し得る宿主細胞は、原核細胞又は真核細胞であり得る。本文書で提供される核酸を含むように設計し得る原核細胞の例としては、大腸菌(E.coli)(例えば、Tb-1、TG-1、DH5α、XL-BlueMRF(Stratagene)、SA2821、又はY1090細胞)、枯草菌(Bacillus subtilis)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)、又はシュードモナス属(Pseudomonas)(例えば、緑膿菌(P. aerugenosa))細胞が含まれるが、これらに限定されない。本文書で提供される核酸を含むように設計し得る真核細胞の例としては、昆虫細胞(例えば、Sf9又はEa4細胞)、酵母細胞(例えば、S.セレビシエ(S. cerevisiae)細胞)、及び哺乳動物細胞(例えば、マウス、ラット、ハムスター、サル、又はヒト細胞)が含まれるが、これらに限定されない。例えば、VERO細胞、HeLa細胞、3T3細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、W138 BHK細胞、COS-7細胞、及びMDCK細胞は、本文書に提供する核酸を含むように設計し得る。任意の適切な方法を使用して、本文書で提供される1つ以上の核酸(例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーの少なくとも一部をコードする核酸配列を有するプラスミドベクター又はウイルスベクターなどのベクター)を宿主細胞に導入し得る。例えば、塩化カルシウムによる形質転換、形質導入、コンジュゲート、三親交配、DEAE、デキストラン媒介性トランスフェクション、感染、リポソームとの膜融合、DNA被覆マイクロプロジェクタイルによる高速衝撃、単一細胞への直接マイクロインジェクション、エレクトロポレーション、又はこれらの組み合わせを用いて、本文書で提供される核酸を宿主細胞に導入することができる(例えば、Sambrook et al.,Molecular Biology:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,NY(1989);Davis et al.,Basic Methods in Molecular Biology(1986);及びNeumann et al.,EMBO J.,1:841(1982)を参照)。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーは、以下のステップを含む方法を用いて製造し得る:(a)ポリペプチドをコードする核酸を宿主細胞に導入するステップ、(b)ポリペプチドを発現するのに十分な条件下で宿主細胞を培地中で培養するステップ、(c)細胞又は培地からポリペプチドを回収するステップ、及び(d)ポリペプチドを精製するステップ(例えば、少なくとも50、60、70、80、90、95、97、98、又は99%の純度に達するように)。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャー、本文書で提供される核酸(例えば、本文書で提供される全長細胞エンゲージャーをコードする核酸)、本文書で提供されるベクター(例えば、本文書で提供される全長細胞エンゲージャーを発現するように設計されたウイルスベクター)、及び/又は本文書で提供される宿主細胞(例えば、本文書で提供される全長細胞エンゲージャーを発現するように設計された宿主細胞)は、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)を処置するために哺乳動物への投与のための医薬組成物として製剤化し得る。場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャー、本文書で提供される核酸(例えば、本文書で提供される全長細胞エンゲージャーをコードする核酸)、本文書で提供されるベクター(例えば、本文書で提供される全長細胞エンゲージャーを発現するように設計されたウイルスベクター)、及び/又は本文書で提供される宿主細胞(例えば、本文書で提供される全長細胞エンゲージャーを発現するように設計された宿主細胞)は、哺乳動物(例えば、ヒト)のがん細胞の数を低減する、及び/又はがんに罹患している哺乳動物の生存を増加させるために、哺乳動物への投与のための医薬組成物として製剤化し得る。例えば、NKG2Cポリペプチド(例えば、ヒトNKG2Cポリペプチド)に結合する能力を有し、かつがん細胞の表面に存在するポリペプチド(例えば、CD33ポリペプチド)に結合する能力を有する、本文書で提供される細胞エンゲージャーを、哺乳動物(例えば、ヒト)への投与のための医薬組成物として製剤化し得る。場合によっては、本文書で提供される医薬組成物は、例えば、他の場所(Gervasi et al.,Eur. J. Pharmaceutics and Biopharmaceutics,131:8-24(2018))に記載されるような、緩衝液、塩、界面活性剤、糖、浸透圧調整剤、又はこれらの組み合わせなどの、医薬上許容される担体を含んでいてもよい。本文書で提供される医薬組成物を製造するために使用し得る医薬上許容される担体の例としては、水、乳酸、クエン酸、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、界面活性剤(例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート80、又はポロキサマー188)、デキストラン40、若しくは糖(例えば、ソルビトール、マンニトール、ショ糖、デキストロース、又はトレハロース)、又はこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャー(又は本文書で提供される核酸、ベクター、若しくは宿主細胞)を含むように設計された医薬組成物は、緩衝液(例えば、酢酸、クエン酸、ヒスチジン、コハク酸、リン酸、又はヒドロキシメチルアミノメタン(Tris)緩衝剤)、界面活性剤(例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート80、又はポロキサマー188)、及びスクロースなどの糖、を含むように製剤化してもよい。本文書で提供される医薬組成物に含まれ得る他の成分としては以下が含まれるが、これらに限定されない:
グリシン又はアルギニンなどのアミノ酸、
アスコルビン酸、メチオニン、又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)などの抗酸化剤、
エンザルタミド、イマニチブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ(erlotini)、スニチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、ソラフェニブ、テムシロリムス、エベロリムス、パゾパニブ、クリゾチニブ、ルクソリチニブ、アキシチニブ、ボスチニブ、カボザンチニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、イブルチニブ、トラメチニブ、ペリフォシン、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、バティマスタット、ガネテスピブ、オバトクラックス、ナビトクラックス、タキソール、パクリタキセル、又はベバシズマブなどの抗がん剤、
又はこれらの組み合わせ。
例えば、本文書で提供される医薬組成物は、抗PD-1抗体又はPD-1阻害剤(例えば、セミプリマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、JTX-4014、スパルタリズマブ、カムレリズマブ、シンチリマブ、チスレリズマブ、トリパリマブ、ドスタルリマブ、INCMGA00012、AMP-224、又はAMP-514)、抗PD-L1抗体又はPD-L1阻害剤(例えば、アベルマブ、デュルバルマブ、アテゾリズマブ、KN035、CK-301、AUNP12、CA-170、又はBMS-986189)及び/又は抗CTLA-4抗体(例:イピリムマブ)などの1つ以上のチェックポイント阻害剤と組み合わせて、1つ以上の本文書で提供される細胞エンゲージャーを含むように製剤化してもよい。
場合によっては、医薬組成物が本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを含むように製剤化する場合、細胞エンゲージャーの任意の適切な濃度を使用し得る。例えば、本文書で提供される医薬組成物は、1mLあたり約1mgから約500mg(例えば、約1mgから約500mg、約10mgから約500mg、約50mgから約500mg、約100mgから約500mg、約0.5mgから約250mg、約0.5mgから約150mg、約0.5mgから約100mg、約0.5mgから約50mg、約1mgから約300mg、約2mgから約200mg、約10mgから約300mg、約25mgから約300mg、約50mgから約150mg、又は約150mgから約300mg)の、本文書で提供される細胞エンゲージャーを含む液体に製剤化し得る。別の例では、本文書で提供される医薬組成物は、約0.5mgから約500mg(例えば、約1mgから約500mg、約10mgから約500mg、約50mgから約500mg、約100mgから約500mg、約0.5mgから約250mg、約0.5mgから約150mg、約0.5mgから約100mg、約0.5mgから約50mg、約1mgから約300mg、約10mgから約300mg、約25mgから約300mg、約50mgから約150mg、又は約150mgから約300mg)の、本文書で提供される細胞エンゲージャーを含む固体又は半固体に製剤化し得る。場合によっては、医薬組成物が、本文書で提供される細胞エンゲージャー(例えば、本文書で提供される全長細胞エンゲージャー)の少なくとも一部をコードする1つ以上の核酸(例えば、ウイルスベクターなどのベクター)を含むように製剤化される場合、核酸の任意の適切な濃度を使用し得る。例えば、本文書で提供される医薬組成物は、1mLあたり約0.5mgから約500mg(例えば、約1mgから約500mg、約10mgから約500mg、約50mgから約500mg、約100mgから約500mg、約0.5mgから約250mg、約0.5mgから約150mg、約0.5mgから約100mg、約0.5mgから約50mg、約1mgから約300mg、約2mgから約200mg、約10mgから約300mg、約25mgから約300mg、約50mgから約150mg、又は約150mgから約300mg)の本文書で提供される核酸を含む液体に製剤化し得る。別の例では、本文書で提供される医薬組成物は、約0.5mgから約500mg(例えば、約1mgから約500mg、約10mgから約500mg、約50mgから約500mg、約100mgから約500mg、約0.5mgから約250mg、約0.5mgから約150mg、約0.5mgから約100mg、約0.5mgから約50mg、約1mgから約300mg、約10mgから約300mg、約25mgから約300mg、約50mgから約150mg、又は約150mgから約300mg)の、本文書で提供される核酸を含む固体又は半固体に製剤化し得る。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャーを含むように設計された医薬組成物は、製剤化時に細胞エンゲージャーの凝集を低減することができる1つ以上の薬剤を含むように製剤化し得る。本文書に記載されるように使用し得るこのような薬剤の例としては、メチオニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、及びこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。場合によっては、これらのアミノ酸のうちの1つ以上を、約0.5mMから約145mM(例えば、約1mMから約145mM、約10mMから約145mM、約100mMから約145mM、約0.5mMから約125mM、約0.5mMから約100mM、約0.5mMから約75mM、又は約10mMから約100mM)の濃度で製剤内に含み得る。
本文書で提供される医薬組成物は、任意の適切な形態であり得る。例えば、本文書で提供される医薬組成物は、液体、半固体、又は固体となるように設計され得る。場合によっては、本文書で提供される医薬組成物は、液体液剤(例えば、注射及び/又は注入可能な溶液)、分散剤、懸濁剤、錠剤、丸剤、粉剤、マイクロエマルジョン剤、リポソーム剤、又は坐剤であり得る。場合によっては、本文書で提供される医薬組成物は、凍結乾燥され得る。場合によっては、本文書で提供される医薬組成物(例えば、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む医薬組成物)は、急速な放出から保護するように設計された担体又はコーティングとともに製剤化されてもよい。例えば、本文書で提供される医薬組成物は、他の文献(米国特許出願公開第2019/0241667号、2019/0233522号、及び2019/0233498号)に記載されるように、制御放出型製剤又は調節放出型製剤として製剤化し得る。
また、本文書は、1つ以上の本文書で提供される細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)を、哺乳動物(例えば、ヒト)に投与する方法も提供する。例えば、1つ以上の、本文書で提供される細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、及び/若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)は、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)に投与することで、その哺乳動物を処置し得る。場合によっては、1つ以上の本文書で提供される細胞エンゲージャー(又は本文書で提供される核酸、ベクター、及び/若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)を、哺乳動物(例えば、ヒト)に投与することで、その哺乳動物内のがん細胞の数を低減し、及び/又はがんに罹患している哺乳動物の生存を増加させ得る。
場合によっては、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、及び/若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)を、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)に投与することで、がんの1つ以上の症状を低減又は排除し得る。本文書で記載される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む組成物を使用して低減し得るがん(例えば、AMLなどの白血病)の症状の例としては、発熱、骨の痛み、倦怠感及び疲労感、息切れ、皮膚の蒼白、頻繁な感染症、容易な打撲傷、異常な出血(例えば、頻繁な鼻血及び歯茎からの出血)、及び好中球減少症が含まれるが、これらに限定されない。
任意の適切ながんを、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)を用いて処置し得る。例えば、がんを有する哺乳動物(例えば、ヒト)は、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む組成物(例えば、医薬組成物)をその哺乳動物に投与することにより処置することができる。場合によっては、本文書に記載されるように処置し得るがんは、1つ以上の固形腫瘍を含み得る。場合によっては、本文書に記載されるように処置可能ながんは、血液がんであってもよい。本文書に記載されるように処置可能ながんの例としては、白血病(例えば、AML)、リンパ腫、骨髄異形成症候群(MDS)、及び全身性肥満細胞症を含むが、これらに限定されない。場合によっては、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)に、その哺乳動物を処置するため(例えば、その哺乳動物内のがん細胞の数を低減するため)、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む組成物(例えば、医薬組成物)を投与することができる。
任意の適切な方法を使用して、本文書で提供される組成物(例えば、医薬組成物)を哺乳動物(例えば、ヒト)に投与し得る。例えば、本文書で提供される組成物(例えば、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む医薬組成物)は、哺乳動物(例えば、ヒト)に、静脈内(例えば、静脈内注射又は注入により)、皮下(例えば、皮下注射により)、腹腔内(例えば、腹腔内注射により)、経口、吸入を介して、又は筋肉内(例えば、筋肉内注射により)投与し得る。場合によっては、組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)の投与経路及び/又は投与様式は、処置される哺乳動物に合わせて調整し得る。
場合によっては、本文書で提供される細胞エンゲージャー(又は本文書で提供される核酸、ベクター、若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)の有効量は、哺乳動物に著しい毒性を生じさせることなく、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物内のがん細胞の数を低減する量であり得る。場合によっては、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)の有効量は、同等のがんを有するが、組成物で処置されていない対照哺乳動物と比較して、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物の生存を増加させる量であり得る。例えば、本文書で提供される細胞エンゲージャーの有効量は、約0.001mg/kgから約100mg/kg(例えば、約0.001mg/kgから約90mg/kg、約0.001mg/kgから約80mg/kg、約0.001mg/kgから約70mg/kg、約0.001mg/kgから約60mg/kg、約0.001mg/kgから約50mg/kg、約0.001mg/kgから約40mg/kg、約0.001mg/kgから約30mg/kg、約0.005mg/kgから約100mg/kg、約0.01mg/kgから約100mg/kg、約0.05mg/kgから約100mg/kg、約0.1mg/kgから約100mg/kg、約0.5mg/kgから約100mg/kg、約1mg/kgから約100mg/kg、約5mg/kgから約100mg/kg、約0.01mg/kgから約25mg/kg、約0.1mg/kgから約30mg/kg、約0.15mg/kgから約25mg/kg、約0.2mg/kgから約20mg/kg、約0.5mg/kgから約20mg/kg、約1mg/kgから約30mg/kg、約1mg/kgから約25mg/kg、約1mg/kgから約20mg/kg、約2mg/kgから約20mg/kg、約5mg/kgから約30mg/kg、約10mg/kgから約30mg/kg、約15mg/kgから約30mg/kg、約20mg/kgから約30mg/kg、約3mg/kgから約30mg/kg、約0.5mg/kgから約10mg/kg、約1mg/kgから約10mg/kg、約1mg/kgから約5mg/kg、又は約1mg/kgから約3mg/kg)であり得る。有効量は一定に保たれてもよく、又は処置に対する哺乳動物の応答に応じたスライディングスケール若しくは可変投与量として調整されてもよい。様々な要因が、特定の用途に使用される実際の有効量に影響し得る。例えば、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物を処置する場合のがんの重症度、投与経路、哺乳動物の年齢及び一般的な健康状態、賦形剤の使用、ほかの薬剤(例えば、チェックポイント阻害剤)の使用などの他の治療的又は予防的処置との併用可能性、並びに処置を行う医師の判断によって、投与される、本文書で提供される組成物(例えば、本文書で提供する1つ以上の細胞エンゲージャーを含む医薬組成物)の実際の有効量の増加又は減少が必要となる場合がある。
場合によっては、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)の有効投与頻度は、哺乳動物に著しい毒性を生じさせることなく、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物内のがん細胞の数を低減する頻度であり得る。場合によっては、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)の有効投与頻度は、同等のがんを有するが組成物で処置されていない対照哺乳動物と比較して、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物の生存時間を増加させる頻度であり得る。例えば、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む医薬組成物などの、本文書で提供される医薬組成物の有効投与頻度は、1日約2回から1年約1回(例えば、1日約2回から1ヶ月約1回、1日約2回から1週間約1回、1日約1回から1ヶ月約1回、又は1日約1回から1週間約1回)であり得る。場合によっては、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む医薬組成物などの、本文書で提供される医薬組成物の投与頻度は、日毎とすることができる。本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む医薬組成物などの、本文書で提供される医薬組成物の投与頻度は、処置期間中、一定に保たれてもよく、変化させてもよい。様々な要因が、特定の用途に使用される実際の有効頻度に影響し得る。例えば、がん(例えば、AMLなどの白血病)の重症度、投与経路、哺乳動物の年齢及び一般的な健康状態、賦形剤の使用、他の薬剤(例えば、チェックポイント阻害剤)の使用などの他の治療的又は予防的処置との併用可能性、並びに処置を行う医師の判断によって、本文書で提供される組成物(例えば、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む医薬組成物)の実際の有効投与頻度の増加又は減少が必要となる場合がある。
場合によっては、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)の有効投与期間は、哺乳動物に著しい毒性を生じさせることなく、哺乳動物内のがん細胞の数を低減させる期間であり得る。場合によっては、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)の有効投与期間は、同等のがんを有するが組成物で処置されていない対照哺乳動物と比較して、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物の生存時間を増加させる期間であり得る。例えば、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む医薬組成物などの、本文書で提供される医薬組成物の有効投与期間は、単一の投与時点から、数週間から数ヶ月(例えば、4から12週間)まで変化し得る。複数の要因が、特定の用途に使用される実際の有効期間に影響し得る。例えば、がん(例えば、AMLなどの白血病)の重症度、投与経路、哺乳動物の年齢及び一般的な健康状態、賦形剤の使用、他の薬剤(例えば、チェックポイント阻害剤)の使用などの他の治療的又は予防的処置との併用可能性、並びに処置を行う医師の判断により、本文書で提供される組成物(例えば、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャーを含む医薬組成物)の実際の有効投与期間の増加又は減少が必要になる場合がある。
場合によっては、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、及び/若しくは宿主細胞)を含む組成物(例えば、本文書で提供される医薬組成物)を、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)に、NK細胞の集団とともに(例えば、養子細胞療法において)投与し得る。任意の適切なNK細胞を、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)に、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、及び/若しくは宿主細胞)とともに投与し得る。場合によっては、哺乳動物に投与されるNK細胞集団中の少なくとも一部のNK細胞は、NKG2CNK細胞であり得る(例えば、NKG2CNK細胞になるように操作され得る)。場合によっては、哺乳動物に投与されるNK細胞集団中の少なくとも一部のNK細胞は、iNK細胞であり得る。場合によっては、哺乳動物に投与されるNK細胞集団中の少なくとも一部のNK細胞は、1つ以上のシグナル伝達ポリペプチド(例えば、DAP12ポリペプチド)を発現するように操作され得る。
NK細胞の集団は、任意の適切な数のNK細胞を含み得る。例えば、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)に、本文書で提供される1つ以上の細胞エンゲージャー(又は、本文書で提供される核酸、ベクター、及び/若しくは宿主細胞)とともに投与し得るNK細胞(例えば、NKG2CNK細胞)の有効量は、哺乳動物の体重1キログラム(kg)あたり約1億NK細胞(細胞/kg)から約9億NK細胞/kg(例えば、約1億から約8億NK細胞/kg、約1億から約7億NK細胞/kg、約1億から約6億NK細胞/kg、約1億から約5億NK細胞/kg、約1億から約4億NK細胞/kg、約1億から約3億NK細胞/kg、約1億から約2億NK細胞/kg、約2億から約9億のNK細胞/kg、約3億から約9億のNK細胞/kg、約4億から約9億のNK細胞/kg、約5億から約9億のNK細胞/kg、約6億から約9億のNK細胞/kg、約7億から約9億NK細胞/kg、約8億から約9億NK細胞/kg、約2億から約8億NK細胞/kg、約3億から約7億NK細胞/kg、約4億から約6億NK細胞/kg、約2億から約4億NK細胞/kg、約3億から約5億NK細胞/kg、約4億から約6億NK細胞/kg、約5億から約7億NK細胞/kg、又は約6億から約8億NK細胞/kg)であり得る。
本発明は、以下の実施例でさらに説明されるが、これらは特許請求の範囲に記載した本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1:抗NKG2C/IL-15/抗CD33キラーエンゲージャーは、初代及びiPSC由来NKG2CNK細胞を標的である骨髄性白血病に特異的に方向づける
この実施例では、NKG2Cポリペプチドに結合し得る分子の設計及び特性評価について記載する。抗NKG2C/IL-15/抗CD33キラーエンゲージャー(NKG2C-KE)を、NKG2C細胞をCD33(AML細胞によって発現される腫瘍関連抗原)細胞に方向づけ、NKG2CNK細胞から腫瘍指向性応答を誘発するように、設計した。
結果
新規NKG2C-KEの機能的評価
NKG2CのエンゲージメントをNK細胞の特異的活性化に利用できるかどうかを判定するため、抗NKG2C抗体をコードする配列を用いてNKG2C-KEを生成した(Cichocki et al.,Sci. Transl. Med., 12:eaaz5618(2020))。抗NKG2C抗体の可変重鎖及び軽鎖の配列を、AMLを標的化する抗CD33短鎖可変断片(scFv)成分をコードする配列及び2つのscFvを連結する野生型IL-15成分配列を含む構築物にクローニングした。CMV血清陽性の健康ドナーの末梢血を、フローサイトメトリーによりNKG2CNK細胞の存在についてスクリーニングし、次いで、NKG2CがNK細胞の10%より多いか(NKG2Chigh)、又は10%未満であるか(NKG2Clow)に基づいて2群に分類した。各ドナーから末梢血単核細胞(PBMC)を分離し、CD33AML細胞株THP-1と、処置無し、rhIL-15、又はNKG2C-KEと共に、5時間のフローサイトメトリー機能性アッセイにおいて共培養した。rhIL-15と培養されたNKG2Chigh細胞と比較して、NKG2C-KEと培養されたNKG2Chigh細胞は、0.3nM(18.5%対13.3%、p=0.05)、3nM(21.9%対13.9%、p=0.0001)、及び30nM濃度(22.6%対13.6%、p<0.0001)において増加した脱顆粒を示した(図1A)。NKG2ClowとNKG2ChighのNK細胞を比較すると、NKG2C-KEはNKG2ChighのNK細胞に対して、3nM(10.7%対21.9%、p=0.009)及び30nM(12.2%対22.6%、p=0.02)の濃度で、より強固な脱顆粒を引き起こした(図1A)。脱顆粒応答と同様に、NKG2ChighNK細胞は、NKG2C-KEに反応して、rhIL-15と比較してより多くのIFNγを産生した。rhIL-15と比較して、IFNγは、3nM(8.1%対16.1%、p=0.0001)及び30nM(8.0%対15.9%、p=0.0002)の濃度のNKG2C-KEにより増加した。NKG2ClowとNKG2Chighの頻度のドナーを比較すると、NKG2ChighNK細胞は、3nM(4.4%対16.1%、p=0.01)及び30nM(5.5%対15.9%、p=0.04)のNKG2C-KEにより、より多くのIFNγを産生した。NKG2C-KEで処置したNKG2ClowNK細胞について観察された脱顆粒又はIFNγ産生に、rhIL-15と比較して、統計的に有意な差はなかった(図1B)。NK細胞の機能がNKG2C発現の頻度と相関しているかを評価するために、線形回帰分析を行った。rhIL-15培養におけるNK細胞の脱顆粒とNKG2C発現頻度との間には関連はなかったが、NKG2C-KEで刺激したNK細胞は、全ての濃度(0.3nM(R2=0.7、p=0.0002)、3nM(R2=0.7,p=0.0003)及び30nM(R2=0.6,p=0.0009))で、NKG2C発現のパーセンテージと相関するより高頻度の脱顆粒を示した(図1C)。IFNγ産生頻度もまた、NK細胞をさまざまな濃度のNKG2C-KEで刺激した際に、NKG2C頻度と関連していた。全体として、これらのデータは、NKG2C-KEがNKG2C発現に基づいて、NK細胞を特異的に活性化することを示す。
NKG2C-KEは、CMV再活性化を経験したHCT患者からのNKG2C+NK細胞を活性化及び拡大させる
「適応」NK細胞(CD57NKG2Cと定義)サブセットの再構成は、CMV血清陽性で移植後にCMV再活性化を経験した移植レシピエントで優勢に認められた。この関連は、NKG2C発現を欠く古典的NK細胞と比較した、適応NKG2CNK細胞による抗腫瘍機能の増強を示唆している。したがって、CMVを再活性化した移植レシピエントにおいて、CMV血清陰性患者と比較して、NKG2C-KEがNK細胞機能を優先的に活性化するか評価した。移植後6ヶ月後の患者から収集したPBMCを、高レベルのCD33を発現するTHP-1 AML細胞と、NKG2C-KEの存在下又は非存在下において、共培養した。対照の無処置条件と比較すると、CMVが再活性化された患者のNK細胞は、NKG2C-KEの存在下で2倍以上(16%対48.2%、p<0.0001)脱顆粒し(図2A)、有意に多くのIFNγを産生した(4.3%対29.8%、p=<0.0001、図2B)。しかし、この影響は、低頻度のNKG2CNK細胞により再構成した、移植後のCMV血清陰性患者からのNK細胞を試験した場合は観察されなかった(図2A及び2B)。
CMV血清陰性患者とCMVを再活性化した患者におけるNKG2CNK細胞の頻度及び品質の違いのため、NKG2C-KEに対する応答性がNKG2Cの頻度と相関するかどうかを判定することが求められた。NKG2Cの発現と脱顆粒(R2=0.6,p<0.0001)との間、同様にIFNγ産生(R2=0.9,p<0.0001)との間で高い相関が認められ、NKG2C-KEの特異性がさらに確認された(図2C及び2D)。次いで、移植後のPBMCを使用し、NKG2C-KEが適応NK細胞の選択的増殖を誘導できるかどうかを試験した。rhIL-15と比較して、NKG2C-KEにより、CMVが再活性化された患者からのNKG2CNK細胞の特異的増殖が認められ、NKG2C-KEによるIL-15の標的化された送達を示唆した(図2E)。rhIL-15は全てのNK細胞の広範な増殖をもたらしたが、NKG2C-KEの文脈におけるIL-15はNKG2C集団に選択的であった。NKG2C-KEに反応して増殖したNK細胞の割合を評価すると、NKG2C細胞はrhIL-15で処置した場合よりも大きい増殖細胞割合を構成し(図2F:65.2%対34.8%、p<0.0001)、NKG2C-KEにより高いNKG2C:NKG2C-比をもたらした(図2G)。NK細胞にNKG2Cが含まれていない、又はその頻度が低いサンプルでは、rhIL-15とNKG2C-KEは同様の割合のNK細胞増殖を誘発した。
NKG2C-KEはCD33AMLを制御し、in vivoでNKG2C適応NK細胞の持続性を増強する
NKG2CNK細胞とNKG2C-KEの特異性を示すin vitroデータに基づき、in vivoにおいて知見を検証した。マウスリンパ球(T細胞、B細胞、NK細胞)を欠くNOD scid gamma(NSG)マウスに、ルシフェラーゼ標識CD33HL-60骨髄腫を注射した、骨髄性白血病モデルを使用した。AMLを確立し、3日後に、CMV陽性の正常ドナーからの、13.5%のNKG2C及び91.3%のCD16NK細胞を含む拡大したPB NK細胞により、動物を処置した(図3A及び3B)。週1回実施される生物発光イメージング(BLI)と共に、NKG2C-KE又はCD161533 TriKEを週5回、3週間投与した。血液は14日目と28日目に採取し、NK細胞の持続性と拡大を評価した。対照動物(平均放射輝度:4.8e9+/-2.1e9)と比較すると、拡大したPB NK細胞上の免疫エンゲージャーのCD16対NKG2C標的における7倍の差にもかかわらず(図3B)、161533 TriKE又はNKG2C-KEとNK細胞との併用はどちらも強力な腫瘍制御(1.2e8+/-2.3e8対1.3e8+/-1.8e8、p=0.99)を媒介した(図3C及び3D)。28日後の適応トランスファーNK細胞は、NKG2C-KE処置で刺激した場合に、161533 TriKEと比較して、NKG2CNK細胞の高い持続性を示し、in vivoにおいて適応NK細胞の優先的な持続性/拡大を示した。14日目の、NKG2C-KE処置を受けたNK細胞におけるNKG2Cの減少は、活性NKG2C-KE処置を受けたマウスがフローサイトメトリーによるNKG2C検出を妨害した(図3E)ように、受容体が占有された結果である。
NKG2Cのトランスジェニック発現を有するiPSC由来NK細胞の生成と機能的特性
NKG2Cを発現する適応NK細胞の頻度は、一般的な集団では高いばらつきがあり、少数派の個体が末梢血中において10%を超える頻度でこれらの細胞を有する。NKG2C-KEの適用を拡大するため、iPSC由来NK細胞を用いて、NKG2C-KEと組み合わせるための理想的な既製NK細胞を開発した。このプラットフォームを用いて、2種類の異なるiNK細胞株を作製した。1つのiNK細胞株はNKG2C単独により、もう1つは、NKG2Cの発現と応答を強化するため、NKG2Cとそのシグナル伝達アダプター分子であるDAP12により操作した。iPSCに形質導入し、NKG2Cの発現を豊富にし、保存して再生可能な開始材料を作製した。次いで、細胞をCD34段階を通して段階的に分化させた。次いで、CD34細胞をNK細胞系譜に沿って分化させた。拡大後、非形質導入の親iNKは低レベルのNKG2Cを発現した。NKG2Cを形質導入したiNK細胞は、有意に高いNKG2Cの表面発現を示し、NKG2CとDAP12の両方を発現するiNK細胞ではさらに増加した(図4A)。NKG2Cを発現する細胞におけるこの増加は、非形質導入、及びDAP12無しのNKG2Cと比較してNKG2C集団が有意に高かった(65.32%対10.86及び45.52、p>0.01及び0.001)(図4B)、NKG2C及びDAP12 iNKにより再現可能であり、DAP12もまた増加していた(図8)。NKG2C及びDAP12 iNK細胞は、DAP12無しのNKG2C iNKと比較して、MFIによって示されるように、一細胞当たりより多くNKG2Cを発現した(図4C)。DAP12を伴うNKG2Cは、適応NK細胞の細胞内マーカー(PLZF、EAT2又はFcεRIγ)を発現しなかったが、わずかに多いDAP12関連受容体であるNKp44及びKIRを、より高密度で発現した(図9)。
NKG2C-KEとNKG2C遺伝子編集iNK細胞の併用時の治療能力を試験するために、CD33を高発現する2つのAML細胞株(HL-60及びTHP-1)を、一連の機能性アッセイにおいて標的として使用した。非形質導入及び遺伝子編集iNK細胞を、標的細胞単独と共に、rhIL-15と共に、又はNKG2C-KEと共に共培養し、脱顆粒とサイトカイン産生を評価した(図5A-D)。形質導入iNK細胞において、NKG2C-KEはrhIL-15と比べて、THP-1標的に対する有意に高い脱顆粒(NKG2C:16.1%対6.9%,p<0.0001;NKG2C/DAP12:17.2%対4.6%,p<0.0001)及びより高いIFNγの産生を誘導した(NKG2C:14.4%対6.9%、p=0.003;NKG2C/DAP12:23.0%対4.9%、p<0.0001)(図5A及び5B)。CD33-標的とのインキュベートは、脱顆粒又はIFNγの増加をもたらさなかった(図10)。非形質導入細胞の機能的応答はNKG2C-KEによって影響を受けず、NKG2Cの低頻度は増強された応答を生じさせるのに不十分であることが示唆された。HL-60細胞において同様の結果が観察された(図5C及び5D)。遺伝子編集されたiNK細胞(NKG2C+/-DAP12)は、両腫瘍細胞株に対して同様の脱顆粒レベルを示した一方、NKG2CとDAP12により共に形質導入したiNK細胞は、THP-1細胞に対して、DAP12無しのNKG2C形質導入細胞より有意に多いIFNγを産生したが、HL-60細胞に対しては同様ではなかった。rhIL-15による刺激は、形質導入iNKと非形質導入iNKの両方で強い増殖シグナルを引き起こしたが、NKG2C-KEはNKG2CとDAP12を共に形質導入したiNK細胞においてさらなる増殖を媒介した(図5E)。増強された脱顆粒、IFNγ産生、及び増殖応答は、iNK細胞産物内のNKG2C媒介機能におけるDAP12の重要な役割を示す。したがって、NKG2CとDAP12の両方により操作したiNK細胞をさらなる実験に用いた。
腫瘍の殺傷を直接的に評価するために、細胞死の際の蛍光標識された標的細胞の損失を、ライブイメージングにより24時間にわたって連続的に定量できる動的in vitroシステムを利用した。非形質導入及びNKG2C/DAP12形質導入iNK細胞を、rhIL-15又はNKG2C-KEの存在下並びに非存在下で、THP-1標的と共培養し、30分ごとに画像化した(図6A及び6B)。非形質導入iNK細胞はTHP-1細胞に対して軽度の自然細胞傷害性を示したが、rhIL-15の添加によってほぼ変化せず、統計的には差異があるものの、NKG2C-KEでも同様であった。対照的に、NKG2C/DAP12形質導入iNK細胞にNKG2C-KEを添加すると、曝露の最初の18時間において増加した殺傷動態をもたらし、6時間及び12時間で一貫して統計的に有意であった(図6C)。
NKG2C-KEを標的としたNKG2C/DAP12形質導入iNK細胞は、初代AMLに対して細胞傷害性を媒介する
上記の機能性アッセイでは、AML細胞株の標的化を試験した。NKG2C-KEで活性化されたNKG2C/DAP12 iNK細胞の、より生理的な標的に対する機能的能力を試験するために、初代AML芽球を用いた追加の機能実験を行った。CD33芽球を47~97%含む5人のAML患者サンプルを、フローサイトメトリーに基づく機能性アッセイの標的として使用し、その全てがHLA-Eを発現していた(図11)。非形質導入iNK細胞は、rhIL-15若しくはNKG2C-KEの存在下又は非存在下の処置において、芽球に対して低レベルの脱顆粒を示した(図7A)。rhIL-15はNKG2C-KEよりも強いIL-15シグナルを有しているが、rhIL-15の存在下又は非存在下において、NKG2C/DAP12 iNK細胞では同様の機能的応答が観察された。しかし、NKG2C-KEと組み合わせた場合、NKG2C/DAP12 iNK細胞は、初代AML芽球に対して2倍高い脱顆粒を示した。rhIL-15は両方のiNK細胞株によるIFNγ産生を増強したが、最も強い誘導はNKG2C-KEにより標的化されたNKG2C/DAP12形質導入細胞で観察された(図7B)。初代AML芽球の殺傷はまた、共培養2日後の生存AML細胞数を決定することで評価された(図7C)。rhIL-15又はNKG2C-KEの非存在下で、非形質導入iNK細胞の共培養物とNKG2C/DAP12形質導入iNK細胞の共培養物を比較した場合、AML細胞数に差は観察されなかった。rhIL-15単独では、両方のiNK細胞株から強い自然細胞傷害性応答を誘導し、AMLの著しい殺傷をもたらした。NKG2C/DAP12形質導入iNK細胞をNKG2C-KEによりCD33抗原に方向づけると、初代AML標的の強力でほぼ完全な排除をもたらした(rhIL-15、3298;NKG2C-KE、486.7;p=0.02)。
総合すると、これらの結果は、NKG2Cポリペプチドに結合し得、かつCD33ポリペプチドに結合し得る細胞エンゲージャーは、NK細胞をCD33がん細胞に方向づけ、それらのCD33がん細胞に対する免疫応答を誘発し得ることを示す。また、本文書で実証されたように、これらの細胞エンゲージャーは、がん(例えば、AMLなどの白血病)を有する哺乳動物(例えば、ヒト)の処置に使用することができる。
材料と方法
タンパク質生産
NKG2C-KEの最終構築物は、CMVプロモーターをマルチクローニングサイトに有するミニサークルプラスミド(SBI:MN502A-1)に接合された。NKG2C-KE部分は、開始コドン、搬出配列(export sequence)、抗NKG2C scFv、野生型IL-15と隣接する18アミノ酸配列、抗CD33 scFv、及び10xHis-Tagを含む。NKG2C-KEプラスミドは、Expifectimine(Thermofisher:A14524)を使用してExpi293F細胞(Thermofisher,Waltham,MA:A14527)にトランスフェクションされた。トランスフェクション後4~5日目に、細胞生存率が80%未満に低下した時点で上清を回収した。次いで、上清をHisPurコボルト樹脂(ThermoFisher:89965)と共に1時間インキュベートした。樹脂を3回洗浄し、次いで、250mMイミダゾールを用い、カラムを通してHisPur樹脂からNKG2C-KEを溶出した。PD-10カラム(GE healthcare、シカゴ、IL)を用いてタンパク質を脱塩した。タンパク質をTrisベースのゲル上で電気泳動し、GelCode Blue(Thermofisher;24592)染色により純度を評価した。161533 TriKEは、他の場所(Hermanson et al.,Stem Cells,34: 93-101(2016))に記載されているように作製した。簡単にいえば、プラスミドをEscherichia coli BL21株(DE3)(EMD)に形質転換し、次いで、2時間後にペレッティングによって回収した。次いで、細菌を再懸濁し、封入体を回収し、次いで、エンドトキシンを除去するために洗浄した。次いで、タンパク質に再折り畳みを行い、FPLCイオン交換クロマトグラフィーを用いて精製した。
健康なドナー及び患者サンプル
健康なドナーの血液を処理し、密度勾配Ficoll-Paque(GE Healthcare)を用いて、末梢血単核細胞(PBMC)を分離した。PBMCは、液体窒素中で凍結保存するか、又は新鮮なまま使用した。AML芽球は、細胞遺伝学的に正常かつAML芽球の頻度が45~93%のde novo(化学療法歴なし)AML患者のアフェレーシスから取得し、凍結保存した。全ての細胞は、10%熱不活化胎仔ウシ血清とペニシリン/ストレプトマイシン添加液を伴うRPMI-1640(Thermofisher)において、37℃及び5% CO2の条件下で培養した。PBMC及びAMLサンプルは、使用前に解凍し、一晩静置した。
拡大したNK細胞の生成
上記のプロトコルで得られたヒトPBMCを、NK細胞(Stemcell)について濃縮した。次いで、41BBL及び膜結合型IL21を伴う照射されたK562のフィーダー細胞と共に、10%熱不活性化FBS、PenStrep、及び50IU/mL IL2を伴うRPMI中で、14日間培養した。培地は2~3日ごとに交換した。フィーダー細胞は、0日目と7日目の2回追加した。
iPSCからのNKG2CNK細胞の生成
ヒトiPSCの培養及びiCD34及びiNK細胞への分化は、他の場所(Cichocki et al.、Sci. Transl. Med.、12:eaaz5618(2020))に記載されたように実施した。iNK細胞分化培養の開始時に、iCD34細胞を、造血前駆細胞からのNK細胞分化を補助するサイトカインを添加したB0培地中の、間質細胞上に播種した。iNK細胞の指定後、iNK細胞を回収し、拡大のために、改変K562と共に添加済みB0培地中で共培養した。K562細胞は、10%FBS(Hyclone)を含むRPMI1640培地(ThermoFisher)で増殖させた。
細胞株、抗体、及び試薬
THP-1及びHL-60細胞は、10%熱不活化胎仔ウシ血清とペニシリン/ストレプトマイシン添加液を伴うRPMI-1640培地(Gibco)において培養された。THP-1及びHL-60細胞は、0.2~2百万細胞/mLの密度まで培養された。細胞株はATCCから購入した。蛍光色素コンジュゲート抗体は、BioLegend(サンディエゴ、CA)から購入した:抗CD56(クローンHCD56)、抗IFNγ(クローンXMG1.2)、抗CD45(クローンHI30)、抗CD34(クローン561)、抗NKp44(クローンP44-8)、及び抗KIRs(クローンHP-MA4、DX27、及びDX9)、抗NKG2D(クローン1D11)、抗HLA-E(クローン3D12);BD Biosciences(サンノゼ、CA):抗CD3(クローンUCHT1);ThermoFisher(ウォルサム、MA):Live/Dead Aqua(製品#L34966)、CellTrace Violet(C34557)、Live/Dead NearIR(L34976)、CellTrace FarRed(C34564);R&D Systems(ミネアポリス、MN):抗NKG2C(クローン134591)、抗PLZF(クローン6318100)、抗DAP12(クローン406288);Millipore(バーリントン、MA):抗FcεRIγ(ポリクローナル);Proteintech(ローズモント、IL):抗EAT2(SH2D1B)(ポリクローナル);Beckman Coulter(インディアナポリス、インディアナ):抗NKG2A(クローンz199);Sartorius(フランス):カスパーゼ3/7アポトーシスアッセイ試薬FITC(Satorius4440)。
NK細胞機能アッセイ
エフェクターを、標的と、NKG2C-KE存在下又は非存在下で、エフェクター:標的(E:T)比2:1でインキュベートした。共培養の開始時に、抗CD107a抗体を添加した。インキュベート開始1時間後に、GolgiStop及びGolgiPlugを各ウェルに添加し、さらに4時間インキュベートした。5時間のインキュベート終了時に、CD3及びCD56について表面染色する前に、細胞をLive/Dead Aquaにより染色した。次いで、細胞をPBS中の2%パラホルムアルデヒドで20分間固定し、0.1%TritonXにより5分間透過性処理した。その後、IFNγの細胞内染色を行った。サンプルをLSRIIフローサイトメーター(BD)上で分析し、FlowJoソフトウェア(BD、アッシュランド、OR)により分析した。増殖の分析では、細胞をCellTrace Violetにより染色し、次いで、NKG2C-KE又は組換えヒトIL-15(R&D Systems、ミネソタ州ミネアポリス)と共に37℃、5%CO2で7日間インキュベートした。7日間の終了時に細胞を洗浄し、Live/Dead Near IRで染色し、次いで、CD3、CD56、NKG2Cに対する抗体で表面染色した。ライブイメージングでは、プレートに播種する前にTHP-1細胞をCellTrace Far Redで染色した。IncuCyte カスパーゼ3/7アポトーシスアッセイ試薬を各ウェルに加えた。iNK細胞を5:1のE:T比で加えた。次いで、プレートをIncucyte S3(SatorusInc.、フランス)内に24時間置いた。30分ごとに画像を撮影した。エフェクター無しの対照値及び最初に播種された細胞数に対して正規化した生THP-1細胞数の値を用いてグラフを作製した。全ての条件は3回反復で実行された。初代AML細胞をCellTrace Violetで染色し、次いで、iNK細胞及びNKG2C-KEと2日間共培養した。次いで、細胞をCD45及びCD34に対する抗体により染色し、フローサイトメトリーによって分析した。CellTrace CD45intermediate CD34細胞を含む残りのAML細胞を数えた。
in vivoマウス研究
HL60-Lucモデルは、他の文献(Dezell et al., Biol. Blood Marrow Transplant., 18: 536-545 (2012);Miller et al., Blood, 83: 2594-2601 (1994);及び Hermanson et al., Stem Cells, 34:93-101 (2016))に記載されたものである。簡単にいえば、雌のNOD-SCID-gamma(NSG)マウスに750,000個のHL60-lucを静脈注射した。次いで、3日後に、マウスに対して生物発光イメージング(BLI)を行い、腫瘍負荷が等しいマウスの群に分けた。マウスに5百万個の拡大したNK細胞を静脈注射し、3週間にわたり週5回の薬品処置を開始した。処置は腹腔内注射で行った。次いで、BLIを6、13、27、35日目に測定し、14、28日目に顔面静脈採血を行った。赤血球を溶解し、次いで、hCD45、mCD45、CD3、CD56、NKG2C及びCD16について染色した。
統計
GraphPad Prism(GraphPad Prism Software,Inc,ラホヤ,CA)を使用して、適切な場合には平均±SEM又は±SDを示すエラーバーを伴うグラフ及び95%CIを伴う相関曲線を作製した。GraphPadもまた使用し、適切な場合には反復測定(RM)分析を伴う又は伴わない、線形回帰t検定、一元配置分散分析、及び二元配置分散分析を計算し、統計的有意性を*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、及び****P<0.0001として判定した。各グラフに使用した具体的な統計分析は、図の説明文に示す。
実施例2:例示的なNKG2Cポリペプチド
この実施例は、ヒトNKG2Cポリペプチドのアミノ酸配列(SEQ ID NO:1)を提供する。このヒトNKG2Cポリペプチドの下線と太字で示したアミノ酸配列は、NKG2C細胞外ドメイン(SEQ ID NO:2)を表している。
実施例3:NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する例示的なscFv
この実施例は、例示的なscFvの重鎖可変ドメインおよび軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列を提供する。また、それぞれのCDR、フレームワーク配列、および定常ドメインも提供され、記述されている。
抗NKG2C VH(CDRに下線付き):
重鎖可変ドメインのフレームワーク領域1:
重鎖可変ドメインのCDR1:
重鎖可変ドメインのフレームワーク領域2:
重鎖可変ドメインのCDR2:
重鎖可変ドメインのフレームワーク領域3:
重鎖可変ドメインのCDR3:
重鎖可変ドメインのフレームワーク領域4:
抗NKG2C VL(CDRに下線付き):
軽鎖可変ドメインのフレームワーク領域1:
軽鎖可変ドメインのCDR1:
軽鎖可変ドメインのフレームワーク領域2:
軽鎖可変ドメインのCDR2:
軽鎖可変ドメインのフレームワーク領域3:
軽鎖可変ドメインのCDR3:
軽鎖可変ドメインのフレームワーク領域4:
実施例4:例示的なNKG2C scFvをコードする核酸
この実施例は、実施例3に示した例示的なNKG2C scFvをコードする核酸配列を提供する。
SEQ ID NO:19(NKG2C scFv重鎖)をコードする核酸:
SEQ ID NO:20(NKG2C scFv軽鎖)をコードする核酸:
実施例5:例示的なCD33ポリペプチド
この実施例は、ヒトCD33ポリペプチドのアミノ酸配列(SEQ ID NO:3)を提供する。このヒトCD33ポリペプチドの下線と太字で示したアミノ酸配列は、CD33ポリペプチド細胞外ドメイン(SEQ ID NO:4)を表す。
実施例6:CD33ポリペプチドに結合する能力を有する例示的なscFv
この実施例は、例示的なscFvの重鎖可変ドメインおよび軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列を提供する。また、それぞれのCDR、フレームワーク配列、および定常ドメインも提供され、記述されている。
抗CD33 VH(CDRに下線付き):
重鎖可変ドメインのフレームワーク領域1:
重鎖可変ドメインのCDR1:
重鎖可変ドメインのフレームワーク領域2:
重鎖可変ドメインのCDR2:
重鎖可変ドメインのフレームワーク領域3:
重鎖可変ドメインのCDR3:
重鎖可変ドメインのフレームワーク領域4:
抗CD33 VL(CDRに下線付き):
軽鎖可変ドメインのフレームワーク領域1:
軽鎖可変ドメインのCDR1:
軽鎖可変ドメインのフレームワーク領域2:
軽鎖可変ドメインのCDR2:
軽鎖可変ドメインのフレームワーク領域3:
軽鎖可変ドメインのCDR3:
軽鎖可変ドメインのフレームワーク領域4:
実施例7:例示的なCD33 scFvをコードする核酸
この実施例は、実施例6に示した例示的なCD33 scFvをコードする核酸配列を提供する。
SEQ ID NO:38(CD33 scFv重鎖)をコードする核酸:
SEQ ID NO:39(CD33 scFv軽鎖)をコードする核酸:
実施例8:例示的な細胞エンゲージャー
この実施例は、CD33ポリペプチドにも結合し得、IL-15ポリペプチドを含む抗NKG2C細胞エンゲージャーのアミノ酸配列を提供する。この細胞エンゲージャーの様々な成分(例えば、ドメインおよびリンカー)が提供され、記述されている。
BLK Albシグナルポリペプチド:
抗NKG2C VH(CDRに下線付き):
リンカー:
NKG2C VL(CDRに下線付き):
ウィットローリンカー(Whitlow linker):
IL-15ポリペプチド:
抗CD33 VH(CDRに下線付き):
リンカー:
抗CD33 VL(CDRに下線付き):
スペーサー:
10x Hisポリペプチドタグ:
実施例9:例示的な抗NKG2C細胞エンゲージャーをコードする核酸
この実施例は、実施例5に示した例示的なNKG2C細胞エンゲージャーをコードする核酸配列を提供する。この細胞エンゲージャーのさまざまな成分(ドメインやリンカーなど)をコードする核酸配列が提供され、記述されている。
コザック配列:
開始コドン:
BLK Albシグナルポリペプチドをコードする核酸配列:
抗NKG2C VHをコードする核酸配列:
リンカーをコードする核酸配列:
抗NKG2C VLをコードする核酸配列:
ウィットローリンカーをコードする核酸配列:
IL-15ポリペプチドをコードする核酸配列:
抗CD33 VHをコードする核酸配列:
リンカーをコードする核酸配列:
抗CD33 VLをコードする核酸配列:
スペーサーをコードする核酸配列:
10xHisポリペプチドタグをコードする核酸配列:
停止コドン:
実施例10:例示的なNKG2Cポリペプチドをコードする核酸
実施例11:例示的なDAP12配列
例示的なDAP12ポリペプチド配列
例示的なDAP12ポリペプチド配列をコードする核酸
実施例12:がんの処置
(a)NKG2Cポリペプチドおよび(b)CD33ポリペプチドに結合する能力を有する1つ以上の細胞エンゲージャーを、白血病(例えば、AML)を有すると特定されたヒトに投与する。NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する1つ以上の細胞エンゲージャーを、静脈注射を用いて投与する。NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する1つ以上の細胞エンゲージャーを投与した後、ヒト内のがん細胞の数が低減される。NKG2Cポリペプチドに結合する能力を有する1つ以上の細胞エンゲージャーを投与した後、ヒト内の1つ以上の腫瘍のサイズが低減される。
実施例13:がんの処置
(a)NKG2Cポリペプチドおよび(b)CD33ポリペプチドに結合する能力を有する1つ以上の細胞エンゲージャーおよびNKG2C+NK細胞の集団(例えば、養子細胞療法として)を、白血病(例えば、AML)を有すると特定されたヒトに投与する。(1)(a)NKG2Cポリペプチドおよび(b)CD33ポリペプチドに結合する能力を有する1つ以上の細胞エンゲージャーと、(2)NKG2C+NK細胞の集団の両方を、静脈注射(例えば、単回注射のように)を用いて投与する。NKG2CポリペプチドおよびCD33ポリペプチドに結合する能力を有する1つ以上の細胞エンゲージャーの投与後、ヒト内のがん細胞の数が低減される。NKG2CポリペプチドおよびCD33ポリペプチドに結合する能力を有する1つ以上の細胞エンゲージャーの投与後、ヒト内の1つ以上の腫瘍のサイズが低減される。
その他の実施形態
本発明は、その詳細な説明と併せて記載されているが、上記の説明は、添付の特許請求の範囲の範囲によって定義される本発明の範囲を限定するものではなく、解説することを意図するものであることを理解されたい。その他の態様、利点、および改変は、以下の特許請求の範囲の範囲内である。

Claims (32)

  1. 第一の抗原結合性ドメインと第二の抗原結合性ドメインとを含む細胞エンゲージャーであって、第一の抗原結合性ドメインはNKG2Cポリペプチドに結合し、第二の抗原結合性ドメインはがん細胞の表面に発現するポリペプチドに結合する、細胞エンゲージャー。
  2. 第一の抗原結合性ドメインは、SEQ ID NO:5(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:5)、SEQ ID NO:6(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:6)、及びSEQ ID NO:7(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:7)に記載されたアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインと、SEQ ID NO:8(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:8)、SEQ ID NO:9(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:9)、及びSEQ ID NO:10(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:10)に記載されたアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項1に記載の細胞エンゲージャー。
  3. 第一の抗原結合性ドメインは、(a)SEQ ID NO:19に記載されたアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインと(b)SEQ ID NO:20に記載されたアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項1~2のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャー。
  4. 第一の抗原結合性ドメインは、scFvを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャー。
  5. がん細胞の表面に発現するポリペプチドは、CD33ポリペプチドである、請求項1~4のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャー。
  6. 第二の抗原結合性ドメインは、SEQ ID NO:24(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:24)、SEQ ID NO:25(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:25)、及びSEQ ID NO:26(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:26)に記載されたアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインと、SEQ ID NO:27(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:27)、SEQ ID NO:28(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:28)、及びSEQ ID NO:29(又は1つ、2つ、若しくは3つのアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有するSEQ ID NO:29)を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャー。
  7. 第二の抗原結合性ドメインは、(a)SEQ ID NO:38に記載されたアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインと(b)SEQ ID NO:39に記載されたアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャー。
  8. 第二の抗原結合性ドメインは、scFvを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャー。
  9. 細胞エンゲージャーは、第一の抗原結合性ドメインと第二の抗原結合性ドメインとの間に位置するリンカーを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャー。
  10. リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGS(SEQ ID NO:21)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(SEQ ID NO:22)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(SEQ ID NO:23)、GGGGSGGGGS(SEQ ID NO:63)、GSTSGSGKPGSGEGSTKG(SEQ ID NO:41)、PSGQAGAAASESLFVSNHAY(SEQ ID NO:64)、EASGGPE(SEQ ID NO:65)、EPKSSDKTHTSPPSPEL(SEQ ID NO:66)、RATPSHNSHQVPSAGGPTANSGTSG(SEQ ID NO:67)、及びSSGGGGSGGGGGGSSRSSL(SEQ ID NO:68)から選択されるリンカー配列を含む、請求項9に記載の細胞エンゲージャー。
  11. 細胞エンゲージャーは、IL-15ポリペプチド又はIL-15ポリペプチドの生物学的に活性な断片をさらに含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャー。
  12. IL-15ポリペプチド又はIL-15ポリペプチドの生物学的に活性な断片は、第一の抗原結合性ドメインと第二の抗原結合性ドメインとの間に位置する、請求項11に記載の細胞エンゲージャー。
  13. IL-15ポリペプチドは、第一の抗原結合性ドメインから第一のリンカーによって分離されており、第二の抗原結合性ドメインから第二のリンカーによって分離されている、請求項12に記載の細胞エンゲージャー。
  14. 第一のリンカー及び第二のリンカーは、それぞれGSTSGSGKPGSGEGSTKG(SEQ ID NO:41)を含む、請求項13に記載の細胞エンゲージャー。
  15. 請求項1~14のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャーをコードする核酸配列を含む、核酸構築物。
  16. 核酸がウイルスベクターである、請求項15に記載の核酸構築物。
  17. 核酸がファージミドである、請求項15に記載の核酸構築物。
  18. 請求項15~17のいずれか1項に記載の核酸を含む、宿主細胞。
  19. 請求項1~14のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャーを含む、組成物。
  20. がんを有する哺乳動物を処置する方法であって、哺乳動物に請求項1~14のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャー又は請求項19に記載の組成物を投与するステップを含む、方法。
  21. 哺乳動物はヒトである、請求項20に記載の方法。
  22. がんはCD33がんである、請求項20又は21に記載の方法。
  23. がんは、白血病、リンパ腫、骨髄異形成症候群、及び全身性肥満細胞症からなる群から選択される、請求項20~22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 投与ステップ後に、哺乳動物内のがん細胞の数が低減される、請求項20~23のいずれか1項に記載の方法。
  25. がんを有する哺乳動物を処置する方法であって、
    (a)哺乳動物に、請求項1から14のいずれか1項に記載の細胞エンゲージャー、又は請求項19に記載の組成物を投与するステップと、
    (b)哺乳動物に、ナチュラルキラー(NK)細胞の集団を投与するステップ、
    を含む方法。
  26. 哺乳動物はヒトである、請求項25に記載の方法。
  27. がんはCD33がんである、請求項25~26のいずれか1項に記載の方法。
  28. がんは、白血病、リンパ腫、骨髄異形成症候群、及び全身性肥満細胞症からなる群から選択される、請求項25~27のいずれか1項に記載の方法。
  29. NK細胞の少なくとも一部は、NKG2CNK細胞である、請求項25~28のいずれか1項に記載の方法。
  30. NKG2CNK細胞は、NKG2Cポリペプチドが発現する条件下で、NKG2Cポリペプチドをコードする核酸を含む、請求項29に記載の方法。
  31. NK細胞の少なくとも一部は、DAP12ポリペプチドが発現する条件下で、DAP12ポリペプチドをコードする核酸を含む、請求項25~30のいずれか1項に記載の方法。
  32. 投与ステップ(a)と(b)の後、哺乳動物内のがん細胞の数が低減される、請求項25~31のいずれか1項に記載の方法。
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