JP2026049672A - レンズ鏡筒 - Google Patents
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Abstract
【課題】レンズ鏡筒において、モータなどの電子部品を使用することなく、ユーザが回転操作する回転操作連動部材の回転方向に対するレンズの移動方向を切り換える。【解決手段】レンズ鏡筒10は、光軸C1を中心にして回転してレンズ16、18を光軸C1の略延在方向に移動させるレンズ駆動部材28と、レンズ駆動部材28を囲み、ユーザによって光軸C1を中心にして回転される回転操作連動部材30と、レンズ駆動部材28の外周面28cと回転操作連動部材30の内周面30aとに係合し、光軸C1に対して平行な回転中心線を中心とする外周面28cおよび内周面30a上の転動動作と光軸C1周りの周回動作とを実行可能な回転体32と、ユーザによって操作されて回転体の転動動作と周回動作のいずれか一方を許可して他方を制限することにより、回転操作連動部材30の回転方向に対するレンズ16、18の移動方向を切り換えるレンズ移動方向切換部材36とを有する。【選択図】図3
Description
本開示は、レンズ鏡筒に関する。
従来より、レンズ鏡筒に設けられた筒状部材(回転操作連動部材)をユーザが回転操作することにより、撮影条件を調整可能なレンズ鏡筒が知れられている。例えば、焦点距離を調整可能なレンズ鏡筒、ピント位置を調整可能なレンズ鏡筒、絞り量を調整可能なレンズ鏡筒などが知れられている。
焦点距離が調整可能なレンズ鏡筒、すなわちズーム機能付きレンズ鏡筒は、光軸方向に移動可能なレンズと、レンズを光軸の延在方向に移動させるズームリング(回転操作連動部材)とを有する。ユーザがズームリングに対して回転操作を行うと、レンズが光軸の延在方向に移動し、焦点距離が調整される。ピント位置が調整可能なレンズ鏡筒、すなわちフォーカス機能付きレンズ鏡筒は、光軸方向に移動可能なレンズと、レンズを光軸の延在方向に移動させるフォーカスリング(回転操作連動部材)とを有する。ユーザがフォーカスリングに対して回転操作を行うと、レンズが光軸の延在方向に移動し、ピント位置が調整される。レンズを透過する光量を調整可能なレンズ鏡筒、すなわち絞り量(F値)可変機能付きレンズ鏡筒は、少なくとも1つの絞り羽根と少なくとも1つの絞り羽根を回転駆動する絞りリング(回転操作連動部材)とを有する。ユーザが絞りリングに対して回転操作を行うと、少なくとも1つの絞り羽根それぞれが光軸と交差する方向に移動し、それらの間を通過する光量を調整する絞り量(F値)が調整される。
上述のズーム機能付きレンズ鏡筒、フォーカス機能付きレンズ鏡筒や絞り量(F値)可変機能付きレンズ鏡筒は、回転操作連動部材を一方の回転方向に回転させると焦点距離や絞り量(F値)が増加し、回転操作連動部材を他方の回転方向に回転させると減少する。すなわち、調整量を増減するときの回転操作連動部材の回転方向が決まっており、変更することはできない。しかしながら、調整量を増減するときの回転操作連動部材の回転方向を変更可能なレンズ鏡筒が存在する。
例えば、特許文献1、および特許文献2には、筒状のズームリング(回転操作連動部材)をユーザが回転操作することにより、レンズが光軸の延在方向に移動するレンズ鏡筒が記載されている。これらのレンズ鏡筒は、ズームリングの回転方向に対するレンズの移動方向を前方向(被写体側方向)から後方向(カメラ本体側方向)またはその逆にユーザが切り換えるためのズーム方向切換スイッチを備える。
特許文献1に記載されたレンズ鏡筒は、ユーザがズーム方向切換スイッチを操作することにより、ズームリングの回転方向に対するレンズを駆動するモータの回転方向が正転から逆転または逆転から正転に切り換わり、それによりズームリングの回転方向に対するレンズの移動方向が切り換わる。
また、特許文献2に記載されたレンズ鏡筒は、光学素子を動作させる連動体(レンズ駆動部材)に光学素子の動作方向を切り換える切換機構が設けられ、ユーザがモード変更スイッチを操作することにより、ズームリングの回転方向に対する連動体の回転方向が正転から逆転または逆転から正転に切り換わり、それによりズームリングの回転方向に対するレンズの移動方向が切り換わる。
しかしながら、特許文献1に記載されたレンズ鏡筒の場合、モータなどの電子部品が必要である。また、特許文献2に記載されたレンズ鏡筒の場合、複雑な切換機構が必要である。
そこで、本開示は、レンズ鏡筒に設けられた回転操作連動部材をユーザが回転操作することによって撮影条件を調整可能なレンズ鏡筒において、モータなどの電子部品を使用することなく、また複雑な切換機構を備えることなく、調整量を増減するときの回転操作連動部材の回転方向を容易に変更することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本開示の一態様によれば、
略円筒部を有した本体と、
1つまたは複数のレンズと、
前記1つまたは複数のレンズを支持する1つまたは複数のレンズ支持部材と、
前記1つまたは複数のレンズの光軸を略中心にした前記本体に対する回転に連動して前記1つまたは複数のレンズ支持部材を前記光軸の略延在方向に移動させる略円筒部を有したレンズ駆動部材と、
前記レンズ駆動部材よりも前記光軸を略中心とした径方向外側に配置され、マニュアル操作に連動して前記光軸を略中心にして前記本体に対して回転される略円筒部を有した回転操作連動部材と、
前記レンズ駆動部材の外周面と前記回転操作連動部材の内周面とに係合し、前記光軸に対して平行な回転中心線を軸とする前記外周面上および前記内周面上の転動動作と前記光軸周りの周回動作と、を実行可能な奇数個の回転体と、
前記奇数個の回転体の前記転動動作を制限して前記周回動作を許可する状態から、前記転動動作を許可して前記周回動作を制限する状態に、またはその逆に切り換える、レンズ移動方向切換部材と、を備え、
前記レンズ移動方向切換部材の切り換えを実行することにより、前記回転操作連動部材の回転方向に対する前記レンズの移動方向を切り換える、レンズ鏡筒が提供される。
略円筒部を有した本体と、
1つまたは複数のレンズと、
前記1つまたは複数のレンズを支持する1つまたは複数のレンズ支持部材と、
前記1つまたは複数のレンズの光軸を略中心にした前記本体に対する回転に連動して前記1つまたは複数のレンズ支持部材を前記光軸の略延在方向に移動させる略円筒部を有したレンズ駆動部材と、
前記レンズ駆動部材よりも前記光軸を略中心とした径方向外側に配置され、マニュアル操作に連動して前記光軸を略中心にして前記本体に対して回転される略円筒部を有した回転操作連動部材と、
前記レンズ駆動部材の外周面と前記回転操作連動部材の内周面とに係合し、前記光軸に対して平行な回転中心線を軸とする前記外周面上および前記内周面上の転動動作と前記光軸周りの周回動作と、を実行可能な奇数個の回転体と、
前記奇数個の回転体の前記転動動作を制限して前記周回動作を許可する状態から、前記転動動作を許可して前記周回動作を制限する状態に、またはその逆に切り換える、レンズ移動方向切換部材と、を備え、
前記レンズ移動方向切換部材の切り換えを実行することにより、前記回転操作連動部材の回転方向に対する前記レンズの移動方向を切り換える、レンズ鏡筒が提供される。
また、本開示の別態様によれば、
1つまたは複数のレンズと、
前記1つまたは複数のレンズを透過する光量を調節する1つまたは複数の絞り羽根と、
前記1つまたは複数の絞り羽根を前記1つまたは複数のレンズの光軸に平行な回動中心線を中心にして回動可能に支持する略環状のベース部材と、
前記1つまたは複数のレンズの光軸を略中心にした前記ベース部材に対する回転に連動して、前記1つまたは複数の絞り羽根を開閉動作させる絞り羽根駆動部材と、
前記絞り羽根駆動部材よりも前記光軸を略中心とした径方向外側に配置され、マニュアル操作に連動して、前記光軸を略中心にして前記本体に対して回転される略円筒部を有した回転操作連動部材と、
前記絞り羽根駆動部材の外周面と前記回転操作連動部材の内周面とに係合し、前記光軸に対して略平行な回転中心線を軸とする前記外周面上および前記内周面上の転動動作と、前記光軸周りの周回動作と、を実行可能な奇数個の回転体と、
前記奇数個の回転体の前記転動動作を制限して前記周回動作を許可する状態から、前記転動動作を許可して前記周回動作を制限する状態に、またはその逆に切り換える、切換部材と、を備え、
前記切換部材の切り換えを実行することにより、前記回転操作連動部材の回転方向に対する前記1つまたは複数の絞り羽根の開閉方向を切り換える、レンズ鏡筒が提供される。
1つまたは複数のレンズと、
前記1つまたは複数のレンズを透過する光量を調節する1つまたは複数の絞り羽根と、
前記1つまたは複数の絞り羽根を前記1つまたは複数のレンズの光軸に平行な回動中心線を中心にして回動可能に支持する略環状のベース部材と、
前記1つまたは複数のレンズの光軸を略中心にした前記ベース部材に対する回転に連動して、前記1つまたは複数の絞り羽根を開閉動作させる絞り羽根駆動部材と、
前記絞り羽根駆動部材よりも前記光軸を略中心とした径方向外側に配置され、マニュアル操作に連動して、前記光軸を略中心にして前記本体に対して回転される略円筒部を有した回転操作連動部材と、
前記絞り羽根駆動部材の外周面と前記回転操作連動部材の内周面とに係合し、前記光軸に対して略平行な回転中心線を軸とする前記外周面上および前記内周面上の転動動作と、前記光軸周りの周回動作と、を実行可能な奇数個の回転体と、
前記奇数個の回転体の前記転動動作を制限して前記周回動作を許可する状態から、前記転動動作を許可して前記周回動作を制限する状態に、またはその逆に切り換える、切換部材と、を備え、
前記切換部材の切り換えを実行することにより、前記回転操作連動部材の回転方向に対する前記1つまたは複数の絞り羽根の開閉方向を切り換える、レンズ鏡筒が提供される。
本開示によれば、レンズ鏡筒に設けられた回転操作連動部材をユーザが回転操作することによって撮影条件を調整可能なレンズ鏡筒において、モータなどの電子部品を使用することなく、また複雑な切換機構を備えることなく、調整量を増減するときの回転操作連動部材の回転方向を容易に変更することができる。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
以下、本開示の一実施の形態に係る撮像装置について図面を参照しながら説明する。
図1および図2は、本開示の一実施の形態に係るレンズ鏡筒の斜め前方から見た斜視図であって、図3および図4は、レンズ鏡筒の側面から見た断面図である。また、図5は、レンズ鏡筒の斜め前方から見た分解斜視図であって、図6は、レンズ鏡筒の斜め後方から見た分解斜視図である。
ここで、図に示すX-Y-Z直交座標系は、本開示の実施の形態の理解を容易にするためのものであって、本開示の実施の形態を限定するものではない。X軸方向はレンズ鏡筒の前後方向であって、Y軸方向は左右方向であって、Z軸方向は高さ方向である。また、撮影時に被写体が存在する側をレンズ鏡筒の前側とし、レンズ鏡筒が着脱可能に取り付けられる撮像装置(カメラボディ)が存在する側をレンズ鏡筒の後側とする。
図1~図4に示すレンズ鏡筒10は、2枚以上のレンズを相対的に光軸の略延在方向に移動させることにより、2枚以上のレンズ同士の光軸の略延在方向の間隔を変更して、ズーム(焦点距離変更)動作を行なう例を示しており、具体的には、複数のレンズ14、16、18の間隔を変更することで、広角写真および望遠写真の撮影が可能に構成されている。図1および図3は、広角撮影時(最短光学系)の状態であるレンズ鏡筒10を示している。また、図2および図4は、望遠撮影時(最長光学系)の状態であるレンズ鏡筒10を示している。
なお、本開示の一実施の形態に係るレンズ鏡筒においては、光学系全長が最短の状態で広角撮影状態となり、光学系全長が最長の状態で望遠撮影状態となっているが、その限りではない。光学設計の都合やレンズ焦点距離、ズーム倍率等の特性や諸所の制約により、光学系全長が最短の状態で望遠撮影状態となり、光学系全長が最長の状態で広角撮影状態となってもよい。また、光学系全長が最長の状態で望遠撮影状態、または、広角撮影状態となり、光学系全長が最短の状態で広角と望遠の間の焦点距離での撮影状態となってもよい。その場合、広角撮影状態から望遠撮影状態にズーム操作すると、光学系全長は長い状態から短い状態を経て再度長い状態に遷移し、少なくとも1つのレンズはUターン軌跡となるが、この状態でも本実施例と同様の効果が得られる。
さらに、本開示の一実施の形態に係るレンズ鏡筒においては、2枚以上のレンズを相対的に光軸の略延在方向に移動させることで焦点距離を調整可能なズーム(焦点距離変更)動作を行なう例を示したが、その限りではない。少なくとも1枚のレンズを光軸の略延在方向に移動させることでピント位置を調整可能なフォーカス(焦点位置調整、ピント調節)動作を行なってもよい。あるいは、少なくとも1枚の絞り羽根を光軸の略直交方向に開閉動作することによって絞り羽根で形成される開口の大きさを変化させてレンズを透過する光量を調整可能な絞り動作を行ってもよい。これらの場合でも本実施例と同様の効果が得られる。
図3~図6に示すように、レンズ鏡筒10は、本体12と、複数のレンズ14、16、18とを有する。レンズ鏡筒10は、本体12に固定されたレンズマウント(図示せず)を介して、撮像装置(カメラボディ)のボディマウント(図示せず)に着脱可能に取り付けられる。
本実施の形態の場合、本体12は、2つの筒状体20、22とから構成されている。
本体12における内側筒状体20は、略円筒部を有した筒状の部材であって、その前端側でレンズ14を保持する。また、内側筒状体20は、後端側にフランジ部20aを備える。レンズマウントは、内側筒状体20のフランジ部20aの後側、または外側筒状体22の後端側、の面に、直接的または別部材を介して間接的に、取り付けられる。具体的には、ボディマウントにレンズマウントを装着した状態において、撮像装置(カメラボディ)に搭載された撮像素子の受光面の略中心を光軸C1が通過するように且つ受光面に対して光軸C1が略直交するように、レンズ鏡筒10の本体12がレンズマウントに固定される。
本体12の外側筒状体22は、略円筒部を有した筒状の部材であって、その内周面22aと内側筒状体20の外周面20bとの間に、光軸C1を中心に全周に渡って、隙間をあけた状態で、内側筒状体20を収容する。外側筒状体22の後端は、内側筒状体20のフランジ部20aに固定されている。
レンズ14、16、および18は、それぞれの光軸が略同一直線(レンズ鏡筒10の光軸C1)上に略位置するように配置されている。
レンズ14(固定レンズ)は、上述したように本体12における内側筒状体20の前端側に設けられている。すなわち、レンズ14は、本体12に対して固定されているレンズであって、レンズ鏡筒10の光軸C1の略延在方向(X軸方向)には移動しない。
レンズ16、18(第1および第2の可動レンズ)は、本体12に対してレンズ鏡筒10の光軸C1の略延在方向(X軸方向)に移動可能にレンズ鏡筒10に設けられている。
レンズ16は、レンズ14に対して後方に位置する。また、レンズ16は、光軸C1の略延在方向(X軸方向)に移動可能な環状の第1のレンズ支持部材24に支持されている。
具体的には、第1のレンズ支持部材24は、本体12における内側筒状体20内、すなわち内側筒状体20の光軸C1を中心とした内径側、に収容されている。内側筒状体20には、光軸C1の略延在方向(X軸方向)に直線状に延在し、光軸C1を中心とした径方向に貫通する1つ、または複数のガイド溝20cが形成されている。第1のレンズ支持部材24は、1つ、または複数のガイド溝20cと係合する1つ、または複数のカムフォロア24aを備えている。1つ、または複数のカムフォロア24aが対応するガイド溝20cに係合してガイドされることにより、第1のレンズ支持部材24は、本体12における内側筒状体20によって光軸C1の略延在方向に移動可能に支持されている。なお、第1のレンズ支持部材24を移動させる方法については後述する。
レンズ18は、レンズ14に対して前方に位置する。レンズ18は、光軸C1の略延在方向(X軸方向)に移動可能な略円筒部を有した筒状の第2のレンズ支持部材26の前端側に設けられている。
具体的には、第2のレンズ支持部材26は、略円筒部の少なくとも一部が、本体12における内側筒状体20と外側筒状体22との間の空間、すなわち光軸C1を中心とした径方向において、内側筒状体20の外側で、かつ、外側筒状体22の内側、に収容されている。外側筒状体22の内周面22aには、光軸C1の略延在方向(X軸方向)に延在する1つ、または複数のガイド溝22bが形成されている。第2のレンズ支持部材26は、光軸C1を中心とした径方向において外側に向かって突出し、1つ、または複数のガイド溝22bとそれぞれ係合する1つ、または複数の凸部26aを備えている。1つ、または複数の凸部26aが対応するガイド溝22bに係合してガイドされることにより、第2のレンズ支持部材26は、本体12における外側筒状体22によって光軸C1の略延在方向に移動可能に支持されている。なお、第2のレンズ支持部材26を移動させる方法については、後述する。
なお、本実施の形態の場合、レンズ14、16、および18それぞれは一枚で図示されているが、その限りではない。レンズ14、16、および18の一つ、または複数は、種類が異なる複数枚のレンズからなるレンズ群あってもよい。
また、本実施の形態の場合、レンズ鏡筒10に設けられている固定レンズは、レンズ14(固定レンズ)の1つであるが、その限りではない。レンズ14以外に1つ、または複数のレンズ、またはレンズ群が、固定されていてもよいし、固定レンズの合計が0個であってもよい。
また、本実施の形態の場合、レンズ鏡筒10に設けられている光軸C1の略延在方向(X軸方向)に移動可能なレンズは、レンズ16、18(第1および第2の可動レンズ)の2つであるが、その限りではない。レンズ16、18以外に1つ、または複数のレンズ、またはレンズ群が、光軸C1の略延在方向(X軸方向)に移動可能に支持されていてもよいし、移動可能なレンズの合計が1つであってもよい。
レンズ16を支持する第1のレンズ支持部材24とレンズ18を支持する第2のレンズ支持部材26は、レンズ駆動部材28によって光軸C1の略延在方向(X軸方向)に駆動される。さらに言うと、第1のレンズ支持部材24は、レンズ駆動部材28と内側筒状体20とで構成される公知のカム機構により光軸C1の略延在方向(X軸方向)に移動し、同様に、第2のレンズ支持部材26は、レンズ駆動部材28と外側筒状体22とで構成される公知のカム機構により光軸C1の略延在方向(X軸方向)に移動する。従って、本願の目的の1つである、光軸C1の略延在方向(X軸方向)におけるレンズ16およびレンズ18の移動方向を切り換えるためには、レンズ駆動部材28の光軸C1を略中心とした回転方向を切り換えればよい。レンズ駆動部材28の回転方向を逆向きに(反対向きに)、すなわち回転方向を正転から逆転またはその逆に切り換えると、カム機構に含まれるカム溝が逆回転し、カムの軌跡が逆方向(反対方向)にトレースされるので、第1のレンズ支持部材24と第2のレンズ支持部材26の光軸C1の略延在方向(X軸方向)の移動方向は、逆向きに(反対向きに)、すなわち前方向(繰り出し方向)から後方向(繰り込み方向)にまたはその逆に、切り換わる。
レンズ駆動部材28は、略円筒部を有した筒状の部材であって、本体12における内側筒状体20と第2のレンズ支持部材26の略円筒部との間、すなわち光軸C1を中心とした径方向において、内側筒状体20の外側で、かつ、第2のレンズ支持部材26の略円筒の内側、に収容されている。また、レンズ駆動部材28は、内側筒状体20の外周面20bに内周面28eが略径篏合することにより径方向を規制され、外周面20bに沿って、光軸C1を中心として回転可能に支持されている。また、レンズ駆動部材28は、内側筒状体20の外周面20bから突出したバヨネット爪20dがバヨネット溝28fに略嵌まることにより光軸C1方向を規制された状態で光軸C1を中心として回転可能に支持されている。
図3および図4に示すように、レンズ駆動部材28は、本実施の形態の場合、1つ、または複数の第1および第2のカム溝28a、28bを備える。第1および第2のカム溝28a、28bそれぞれは、公知のカム溝形状を有しており、光軸C1の略延在方向(X軸方向)に延在しつつ、レンズ駆動部材28の略円筒部の周方向に延在している、すなわち光軸C1と直交する方向視(Y軸方向およびZ軸方向視)で、光軸C1に対して斜め方向に延在している。言い換えると、第1および第2のカム溝28a、28bそれぞれは、レンズ駆動部材28の略円筒部に光軸C1を中心とした略螺旋状の軌跡に沿って延在している。なお、図5および図6では、図面の簡略化のために、第1および第2のカム溝28a、28bは示されていない。
また、本実施の形態の場合、第1および第2のカム溝28a、28bそれぞれは、光軸C1と直交する方向視(Y軸方向およびZ軸方向視)で、光軸C1に対して斜め方向に延在しているが、その限りではない。同様の方向視において、光軸C1に対して直交する方向、すなわち光軸C1と成す角度が+90°等で一定、に延在する部分を含んでいてもよいし、光軸C1に対して斜め方向の角度が変化する部分、例えば光軸C1と成す角度が+45°~-60°(Uターン軌跡)等を含んでいてもよい。
レンズ駆動部材28の1つ、または複数の第1のカム溝28aは、本体12における内側筒状体20のガイド溝20cを貫通した第1のレンズ支持部材24の外周側に設けられた1つ、または複数のカムフォロア24aそれぞれと係合する。レンズ駆動部材28が回転すると、第1のレンズ支持部材24のカムフォロア24aは、第1のカム溝28aとの係合を維持した状態のまま、第1のカム溝28aの軌跡に沿って、第1のカム溝28aの内側を相対的に移動する。それと同時に、上述の通り、第1のレンズ支持部材24のカムフォロア24aは、内側筒状体20のガイド溝20cに係合してガイドされることにより、光軸C1の略延在方向に移動可能に支持されている。従って、第1のレンズ支持部材24は、レンズ駆動部材28が回転すると、第1のカム溝28aとカムフォロア24aの係合、およびガイド溝20cとカムフォロア24aの係合によって構成される公知のカム機構により、光軸C1の略延在方向(X軸方向)に移動する。その結果、レンズ駆動部材28の回転により、レンズ16が光軸C1の略延在方向に移動する。
レンズ駆動部材28の1つ、または複数の第2のカム溝28bは、第2のレンズ支持部材26の内周面26bに設けられた1つ、または複数のカムフォロア26cそれぞれと係合する。レンズ駆動部材28が回転すると、第2のレンズ支持部材26のカムフォロア26cは、第2のカム溝28bとの係合を維持した状態のまま、第2のカム溝28bの軌跡に沿って、第2のカム溝28bの内側を相対的に移動する。それと同時に、上述の通り、第2のレンズ支持部材26の凸部26aは、外側筒状体22のガイド溝22bに係合してガイドされることにより、光軸C1の略延在方向に移動可能に支持されている。従って、第2のレンズ支持部材26は、レンズ駆動部材28が回転すると、第2のカム溝28bとカムフォロア26cの係合、およびガイド溝22bと凸部26aの係合によって構成される公知のカム機構により、光軸C1の略延在方向(X軸方向)に移動する。その結果、レンズ駆動部材28の回転により、レンズ18が光軸C1の略延在方向に移動する。
レンズ駆動部材28の回転により、第1および第2のレンズ支持部材24、26が連動して光軸C1の略延在方向(X軸方向)に移動する。具体的には、図3および図4に示すように、広角撮影から望遠撮影へ移行する場合、すなわち広角から望遠にズームする場合、レンズ16がレンズ14に接近しつつ、レンズ18がレンズ14から離れるように、第1および第2のレンズ支持部材24、26が連動して移動する。その状態では、第1および第2のレンズ支持部材24、26は、本体12に対して光軸C1の略延在方向に繰り出していく。その結果、レンズ鏡筒10の光軸C1の略延在方向の全長は伸びていく。また、望遠撮影から広角撮影へ移行する場合、すなわち望遠から広角にズームする場合、レンズ16がレンズ14から離れつつ、レンズ18がレンズ14に接近するように、第1および第2のレンズ支持部材24、26が連動して移動する。その状態では、第1および第2のレンズ支持部材24、26は、本体12に対して光軸C1の略延在方向に繰り込んでいく。その結果、レンズ鏡筒10の光軸C1の略延在方向の全長は縮んでいく。
本実施の形態の場合、光学系全長が最短の状態で広角撮影状態となり、光学系全長が最長の状態で望遠撮影状態となっているが、その限りではない。上述の通り、光学系全長が最短の状態で望遠撮影状態となり、光学系全長が最長の状態で広角撮影状態となってもよい。その場合、広角から望遠にズームすると、レンズ18がレンズ14に接近するように移動し、レンズ鏡筒10の光軸C1の略延在方向の全長は縮んでいく。また、望遠から広角にズームすると、レンズ18がレンズ14から離れるように移動し、レンズ鏡筒10の光軸C1の略延在方向の全長は伸びていく。
また、上述の通り、光学系全長が最長の状態で望遠撮影状態、または、広角撮影状態となり、光学系全長が最短の状態で広角と望遠の間の焦点距離での撮影状態となってもよい。その場合、広角から望遠にズームすると、レンズ18は、最初にレンズ14に接近するように移動し、その後、レンズ14から離れるように移動する。レンズ鏡筒10の光軸C1の略延在方向の全長は、最初に縮んでいき、その後、伸びていく(Uターン動作)。望遠から広角にズームした場合も同様のUターン動作が行われる。
レンズ駆動部材28は、本体12における内側筒状体20と略円筒部を有した筒状の第2のレンズ支持部材26との間に収容されているので、ユーザは直接的にマニュアル操作により回転させることができない。ユーザがレンズ駆動部材28をマニュアル操作に連動して回転させるために、レンズ駆動部材28と駆動連結する回転操作連動部材30が、レンズ鏡筒10の光軸C1を中心とした外周側(径方向外側)に設けられている。
回転操作連動部材30は、略円筒部を有した筒状の部材であって、本体12における外側筒状体22の外周面22cに内周面30aが略径篏合することにより径方向を規制され、外周面22cに沿って、光軸C1を中心として回転可能に支持されている。すなわち、回転操作連動部材30は、レンズ駆動部材28の光軸C1を中心とした径方向外側に配置され、レンズ駆動部材28を間隔をあけて囲んでいる。また、回転操作連動部材30は、外側筒状体22の外周面22cから突出したバヨネット爪22fがバヨネット溝30eに略嵌まることにより光軸C1方向を規制された状態で光軸C1を中心として回転可能に支持されている。回転操作連動部材30は、ユーザによるマニュアル操作によって外周面に対して回転駆動力を与えることにより回転する。
本実施の形態の場合、回転操作連動部材30は、ユーザによるマニュアル操作によって外周面に直接的に回転駆動力を与えることにより回転するが、その限りではない。回転操作連動部材30には直接的にマニュアル操作による回転駆動力を与えなくとも、回転操作連動部材30の光軸C1を中心とした径方向の更に外側または内側、あるいは、回転操作連動部材30の光軸C1方向前側または後ろ側、にマニュアル操作部材等を配置し、マニュアル操作部材に回転操作連動部材30をキー結合等により、直接的またはさらに別部材を介して間接的に、係合することで、両者は連動することが可能となり、マニュアル操作部材から回転操作連動部材30に回転駆動力を与えることができる。
また、回転操作連動部材30は、ギヤ(回転体)32を介して、レンズ駆動部材28に駆動連結されている。本実施の形態の場合、ギヤ(回転体)32は、光軸C1と平行な自らの回転中心線C2を中心軸として回転する回転体である。ギヤ(回転体)32は、本願の目的を達成するために必要な、光軸C1を略中心としたレンズ駆動部材28の回転方向の切り換えを行なうための部材の1つである。ギヤ(回転体)32を、後述する転動動作から周回動作、またはその逆に切り換えることで、回転操作連動部材30の回転方向に対するレンズ駆動部材28の回転方向が切り換わる。ギヤ(回転体)32が転動動作の状態に切り換わっていると、回転操作連動部材30に対してレンズ駆動部材28は逆方向(反対方向)に回転し、ギヤ(回転体)32が周回動作の状態に切り換わっていると、回転操作連動部材30に対してレンズ駆動部材28は同じ方向に回転する。上述の通り、レンズ駆動部材28の光軸C1を略中心とした回転方向が切り換わると、光軸C1の略延在方向(X軸方向)におけるレンズ16およびレンズ18の移動方向が切り換わる。
ギヤ(回転体)32に対向するレンズ駆動部材28の外周面28cの部分に、ギヤ(回転体)32と常時係合する外周回転係合部として外周ギヤ(外周回転係合部)28dが設けられている。外周回転係合部としては、外周ギヤのようにギヤを用いたギヤ係合以外に接触摩擦を用いた摩擦係合も含まれる。また、ギヤ(回転体)32に対向する回転操作連動部材30の内周面30aの部分に、ギヤ(回転体)32と常時係合する内周回転係合部として内周ギヤ(内周回転係合部)30bが設けられている。内周回転係合部としては、内周ギヤのようにギヤを用いたギヤ係合以外に接触摩擦を用いた摩擦係合も含まれる。
ギヤ(回転体)32と外周ギヤ(外周回転係合部)28dと内周ギヤ(内周回転係合部)30bは、本実施例の場合、すべてのギヤのモジュールmは同じである。レンズ駆動部材28は、回転操作連動部材30の光軸C1を中心とした径方向内側に配置されているので、外周ギヤ(外周回転係合部)28dは、内周ギヤ(内周回転係合部)30bと比べて、ピッチ円径は小さく歯数は少ない。ギヤ(回転体)32は、外周ギヤ(外周回転係合部)28dおよび内周ギヤ(内周回転係合部)30bよりもピッチ円径が小さく歯数の少ないピニオンギヤである。
そして、本実施の形態の場合、1つのギヤ(回転体)32が、後述する転動動作および周回動作、およびそれら2つの動作の間を遷移させる(切り換える)動作、の全ての状態において、内周ギヤ(内周回転係合部)30bおよび外周ギヤ(外周回転係合部)28dと常時係合している。従って、ユーザが回転操作する回転操作連動部材30の回転方向に対するレンズの移動方向を前方向から後方向またはその逆に切り換える場合に、ギヤ(回転体)32の状態を転動動作から周回動作または周回動作から転動動作に切り換える必要があるが、ギヤ(回転体)32を、内周ギヤ(内周回転係合部)30bまたは外周ギヤ(外周回転係合部)28dと、接続したり切り離したりする複雑な切換機構を備える必要がない。ギヤ(回転体)32が回転操作連動部材30の内周面30aと、レンズ駆動部材28の外周面28cと、の両方に常に係合しているので、ユーザによるマニュアル操作による回転駆動力は、常に回転操作連動部材30からギヤ(回転体)32を介して、レンズ駆動部材28に伝達される。言い換えると、後述する転動動作および周回動作のいずれの状態においても、ユーザによるマニュアル操作による回転駆動力は、複雑な切換機構による動作を行なうことなく、ギヤ(回転体)32を介して回転操作連動部材30からレンズ駆動部材28に伝達される。
ただし、後述するように、回転操作連動部材30の回転方向に対するレンズ駆動部材28の回転方向は、転動動作と周回動作とで異なる方向となる。転動動作においては、両者の回転方向は反対(逆)方向となり、周回動作においては、両者の回転方向は同じ(正)方向となる。これは、ギヤ(回転体)32が、転動動作においては、アイドルギヤ(アイドル回転体)として作用しているからであり、1つのアイドルギヤ(アイドル回転体)を挟んで係合する2つのギヤ(回転係合部)同士の回転方向は、ギヤを間に挟まない状態に対して、反対(逆)方向となり、減速比または増速比またはギヤ比は両者が直結された状態と同じとなる。また、奇数個の回転体が間に挿入されると、1つの回転体の場合と同様に、駆動側回転係合部に対する被駆動側回転係合部の回転の向きが変更される。
本実施例の場合は、回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30bは内歯車、ギヤ(回転体)32のギヤは外歯車、レンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28dは外歯車なので、回転方向としては、回転操作連動部材30に対してギヤ(回転体)32は同じ方向となり、ギヤ(回転体)32に対してレンズ駆動部材28は逆になる。従って、本実施例の場合はレンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28dと回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30b、の回転する方向は、反対(逆)方向となる。内周ギヤ(内周回転係合部)30bに対する外周ギヤ(外周回転係合部)28dの回転方向は、偶数個のギヤ(回転体)で構成されたギヤ列(回転体列)が間に挿入された場合は、転動動作においては、同じ(正)方向となるので、本願目的を達成することはできない。
ここで言うアイドルギヤとは、2つの伝動軸間に挿入される中間のギヤであり、同じ歯形の歯が1つのピッチ円上に等ピッチで並んだ歯数が決まった1種類のギヤから構成されるギヤのことで、駆動ギヤから伝達された動力を被駆動ギヤに伝える役割を果たし、間に挿入されても駆動ギヤに対する被駆動ギヤの速度または回転数、すなわち減速比または増速比またはギヤ比、は変更されない。また、1つまたは奇数個のアイドルギヤが間に挿入されると駆動ギヤに対する被駆動ギヤの回転の向きが変更される。
ここで言うアイドル回転体とは、2つの伝動軸間に挿入される中間の回転体であり、外周面の周長が決まった1種類の回転体から成る回転体のことで、駆動側回転係合部から伝達された動力を被駆動側回転係合部に伝える役割を果たし、間に挿入されても駆動側回転係合部に対する被駆動側回転係合部の速度または回転数、すなわち減速比または増速比または回転速度比、は変更されない。また、1つまたは奇数個のアイドル回転体が間に挿入されると駆動側回転係合部に対する被駆動側回転係合部の回転の向きが変更される。
なお、本実施の形態の場合、ユーザによるマニュアル操作は回転操作連動部材30に直接加えられる構成としているが、この限りではない。ユーザが直接操作する部材が別にあって、その部材に連動して回転操作連動部材30が回転する構成であってもよい。本実施の形態と同じ効果が得られる。
ギヤ(回転体)支持部材34は、光軸C1を中心とした略環状の部材であって、本体12における内側筒状体20の外周面20bに内周面34eが略径篏合することにより径方向を規制され、外周面20bに沿って、光軸C1を中心にして回転可能に支持されている。本実施の形態の場合、図3および図4に示すように、ギヤ(回転体)支持部材34は、光軸C1の略延在方向において、レンズ駆動部材28と本体12における内側筒状体20のフランジ部20aとの間に略挟まれて嵌まった状態で光軸C1方向の位置を規制され配置されている。
具体的には、ギヤ(回転体)支持部材34は、光軸C1を中心とする径方向において、本体12における内側筒状体20と外側筒状体22との間に挟まれて配置される環状の本体部34aと、本体部34aから光軸C1を中心とする外径側(径方向外側)に向かって突出した舌片部34bと、舌片部34bから光軸C1の略延在方向に突出してギヤ(回転体)32を回転可能に支持するギヤ中心軸部34dと、を備える。ギヤ中心軸部34dは、回転中心線C2構成する。ギヤ(回転体)32と舌片部34bの少なくとも一部は、光軸C1を中心とする径方向において、本体12における外側筒状体22と略同じ位置、すなわち互いに干渉する位置、に配置されている。
ここで、転動動作および周回動作について説明する。ギヤ(回転体)32は、ギヤ支持部材34(回転体支持部材)のギヤ中心軸部34dによって回転中心線C2を中心にして回転可能に支持されている。言い換えると、ギヤ(回転体)32は、回転中心線C2の周りを自転する。ギヤ(回転体)32の転動動作とは、ギヤ(回転体)32が自らの回転中心線C2を回転中心軸としてその周りを回転する自転動作である。ギヤ(回転体)支持部材34が光軸C1を中心にして内側筒状体20に対して回転すると、舌片部34bおよびギヤ中心軸部34dおよび回転中心線C2も光軸C1を中心に回転し、ギヤ(回転体)32もそれらと共に光軸C1を中心にして回転する。言い換えると、ギヤ(回転体)32は、光軸C1の周りを公転する。ギヤ(回転体)32の周回動作とは、ギヤ(回転体)32の回転中心線C2を光軸C1の周りを回転させることでギヤ(回転体)32が光軸C1の周りを回転する公転動作である。
転動動作に切り換えた状態、すなわち転動動作を許可して周回動作を制限する状態、においては、ギヤ(回転体)32は、回転中心線C2を中心に回転(自転)するが、光軸C1を中心には回転(公転)しない。そして、この状態においては、ギヤ(回転体)32は、外周ギヤ(外周回転係合部)28dおよび内周ギヤ(内周回転係合部)30bに対して相対的に転がる。転がっている状態においては、ギヤ(回転体)32の歯と噛み合う外周ギヤ(外周回転係合部)28dの歯および内周ギヤ(内周回転係合部)30bの歯は、順次隣の歯へと移動していく。
周回動作に切り換えた状態、すなわち周回動作を許可して転動動作を制限する状態においては、ギヤ(回転体)32は、回転中心線C2を中心には回転(自転)しないが、光軸C1を中心には回転(公転)する。そして、この状態においては、ギヤ(回転体)32は、外周ギヤ(外周回転係合部)28dおよび内周ギヤ(内周回転係合部)30bに対して相対的に転がらない。転がらない状態においては、ギヤ(回転体)32の歯と噛み合う外周ギヤ(外周回転係合部)28dの歯および内周ギヤ(内周回転係合部)30bの歯は、隣の歯に移動することはなく、言い換えると互いに噛み合う歯は変化せず、常に同じ歯同士が噛み続ける。ギヤ(回転体)32は、周回動作の状態において、ギヤ移動溝22d内を移動する、すなわち、ギヤ移動溝22dが上述のように光軸C1を中心とした周方向に延在することにより、光軸C1周りを周回する周回動作が実行可能となる。その理由については後述する。
図7は、回転操作連動部材30、およびレンズ移動方向切換部材36を取り除いた状態のレンズ鏡筒の斜め前方から見た斜視図である。
上述のように、ギヤ(回転体)32と舌片部34bの少なくとも一部は、本体12における外側筒状体22と径方向において干渉する位置に配置されているので、図7に示すように、本体12における外側筒状体22には、ギヤ(回転体)支持部材34の舌片部34bとギヤ中心軸部34dとそれに支持されているギヤ(回転体)32が干渉しないよう、逃げ穴としての、ギヤ移動溝22dが形成されている。外側筒状体22は、ギヤ(回転体)32が転動動作、周回動作のいずれの状態にあっても上述の干渉を回避する必要があるため、ギヤ移動溝22dは、ギヤ(回転体)32が少なくとも周回動作によってズーム(焦点距離変更)のために光軸C1を略中心に回転する角度範囲にギヤ(回転体)32と舌片部34bのサイズ分を加えた角度範囲に渡って、光軸C1を中心とする周方向に延在し、光軸C1を中心とする径方向に貫通した穴となっている。
このギヤ移動溝22dにより、ギヤ(回転体)32は、転動動作および周回動作のいずれの状態にあっても、外側筒状体22の外側に位置する回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30bと外側筒状体22の内側に位置するレンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28dとの両方に係合することができる。すなわち、ギヤ移動溝22d内に位置するギヤ(回転体)32の部分に対して外側(光軸C1を中心とした外径側)の部分は回転操作連動部材30の内ギヤ(内周回転係合部)30bと係合し、内側(光軸C1を中心とした内径側)の部分はレンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28dと係合する。
上述したように、ギヤ(回転体)32は、回転操作連動部材30の内周面30aおよびレンズ駆動部材28の外周面28c上を回転中心線C2を中心に転動する(転がる)転動動作(自転動作)と、ギヤ(回転体)支持部材34を介して光軸C1周りを周回する周回動作(公転動作)を実行可能である。図1~図6に示すように、本実施の形態の場合、レンズ鏡筒10は、ギヤ(回転体)32の転動動作と周回動作のいずれか一方を許可し、他方を制限することにより、回転操作連動部材30の回転方向に対するレンズ駆動部材28の回転方向を切り換え、レンズ16、18の移動方向を切り換えるレンズ移動方向切換部材36を有する。
言い換えると、レンズ移動方向切換部材36は、ギヤ(回転体)32が転動動作を行なう状態と周回動作を行なう状態とを選択的に切り換える。レンズ鏡筒10は、ギヤ(回転体)32の転動動作を制限して周回動作を許可する状態から、転動動作を許可して周回動作を制限する状態に、またはその逆に切り換える、レンズ移動方向切換部材36を有する。ギヤ(回転体)32の転動動作のみを行なう状態から周回動作のみを行なう状態への切り換え、またはその逆への切り換えは、レンズ移動方向切換部材36の切り換えの実行にともない、ギヤ(回転体)支持部材34が光軸C1周りに回転しない状態から、回転する状態に、またはその逆に切り換わることにより行われる。
そして、ギヤ(回転体)支持部材34は、外側筒状体22(本体12)に対して略固定されることにより回転しない状態となり、回転操作連動部材30に対して固定されることにより回転する状態となる。レンズ移動方向切換部材36により、ギヤ(回転体)32が転動動作のみを行なう状態に切り換わると、回転操作連動部材30の回転方向に対してレンズ駆動部材28は逆方向(反対方向)に回転し、ギヤ(回転体)32が周回動作のみを行なう状態に切り換わると、回転操作連動部材30の回転方向に対してレンズ駆動部材28は正方向(同じ方向)に回転する。レンズ駆動部材28の回転方向が切り換わることで、レンズ16、18の移動方向も切り換わる。
図8は、レンズ移動方向切換部材の斜め後方から見た斜視図である。また、図9は、広角撮影時(最短光学系)の状態において、レンズ移動方向切換部材を取り外した状態のレンズ鏡筒の斜め後方から見た斜視図である。
レンズ移動方向切換部材36は、本実施の形態の場合、略円筒部を有した筒状の部材であって、回転操作連動部材30の後端側の縮径部30cの外周面に略径篏合し、外周面に沿って、光軸C1を中心として回転可能に支持されるとともに、光軸C1の略延在方向(X軸方向)に移動可能に支持されている。
レンズ移動方向切換部材36は、ギヤ(回転体)支持部材34に対して、回転操作連動部材30、または外側筒状体22を光軸C1を中心とした回転方向において選択的に連結(相互に略固定、一体化、一体的に接続)可能としている。レンズ移動方向切換部材36の切り換えを実行することにより、ギヤ(回転体)支持部材34に対して回転操作連動部材30を連結(相互に略固定)する、または連動させる、状態から、ギヤ(回転体)支持部材34に対して外側筒状体22を連結(相互に略固定)、または連動させる、状態に、またはその逆に切り換える。
ギヤ(回転体)支持部材34に対して回転操作連動部材30を連結(相互に略固定)する、または連動させる、と、ギヤ(回転体)支持部材34が光軸C1周り(光軸C1を中心に)に回転する状態(回転可能な状態)となり、周回動作が許可される状態になるとともに、ギヤ(回転体)支持部材34に支持されたギヤ(回転体)32は回転操作連動部材30に対して転がることができない状態、すなわち転動動作が制限される状態となる。ギヤ(回転体)支持部材34に対して外側筒状体22を連結(相互に略固定)する、または連動させる、と、ギヤ(回転体)支持部材34が光軸C1周り(光軸C1を中心に)に回転しない状態(回転不可能な状態)となり、周回動作が制限される状態になるとともに、ギヤ(回転体)支持部材34に支持されたギヤ(回転体)32は回転操作連動部材30に対して転がることができる状態、すなわち転動動作が許可される状態となる。
さらに具体的には、ギヤ(回転体)支持部材34は、回転操作連動部材30、または外側筒状体22を選択的に、光軸C1を中心とした回転方向(周方向)に対して略固定(一体化、不動状態で係合)可能としている。レンズ移動方向切換部材36により、ギヤ(回転体)支持部材34と回転操作連動部材30との連結(相互に略固定)が選択されると、ギヤ(回転体)32の回転中心線C2(ギヤ中心軸部34dの中心)を中心軸として回転する転動動作(自転動作)は、制限される(許容されない)とともに、ギヤ(回転体)32の回転中心線C2(ギヤ中心軸部34dの中心)が光軸C1の周りを回転する周回動作(公転動作)は、許容される(制限されない)。レンズ移動方向切換部材36により、ギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22との連結(相互に略固定)が選択されると、ギヤ(回転体)32の回転中心線C2(ギヤ中心軸部34dの中心)を中心軸として回転する転動動作(自転動作)は、許容される(制限されない)とともに、ギヤ(回転体)32の回転中心線C2(ギヤ中心軸部34dの中心)が光軸C1の周りを回転する周回動作(公転動作)は、制限される(許容されない)。
そのレンズ移動方向切換部材36による連結(相互に略固定)の選択、すなわち切り換え動作、を行なうために、図8に示すように、本実施の形態の場合、レンズ移動方向切換部材36は、その内周面36aに光軸C1の略延在方向(X軸方向)に延在するキー36bを備える。
それに対して、図9に示すように、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22、それぞれには、キー36bと係合するキー溝30d、34c、22eが形成されている。具体的には、回転操作連動部材30の縮径部30cの外周面(光軸C1を中心とした径方向外側)の後端から光軸C1の略延在方向(X軸方向)に延在するように、キー溝30dが回転操作連動部材30に形成されている。また、ギヤ(回転体)支持部材34の舌片部34bの光軸C1を中心とした外径側(径方向外側)先端に、光軸C1の略延在方向に延在するキー溝34cが形成されている。また、外側筒状体22の後端側の光軸C1を中心とした外径側(径方向外側)に、光軸C1の略延在方向に延在するキー溝22eが形成されている。
図10は、広角撮影時(最短光学系)の状態における、レンズ駆動部材28、回転操作連動部材30、およびギヤ(回転体)32の位置関係を示す、レンズ鏡筒10の正面から見た場合(正面視)、すなわち被写体側からレンズ鏡筒10を見た場合、における断面図である。本実施の形態の場合、広角撮影時の状態が最短光学系の状態となっている。なお、図10は、図3に示すA-A線に沿った断面図である。また、図11Aおよび図11Bは、望遠撮影時(最長光学系)の状態における、レンズ駆動部材28、回転操作連動部材30、およびギヤ(回転体)32の第1および第2の位置関係をそれぞれ示す、レンズ鏡筒10の正面から見た場合(正面視)における断面図である。本実施の形態の場合、望遠撮影時の状態が最長光学系の状態となっている。
本実施の形態では、図9に示すように、広角撮影時の状態において、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22のキー溝30d、34c、22eが光軸C1の略延在方向(X軸方向)に並んだ状態、すなわち溝の幅方向(光軸C1を中心とした周方向)の位置が略合致した状態、となっている。この状態において、レンズ移動方向切換部材36を切り換え操作して、回転操作連動部材30またはギヤ(回転体)支持部材34または外側筒状体22に対して、相対的に光軸C1方向前側(被写体側)に移動させると、図1、図3および図10に示すように、レンズ移動方向切換部材36のキー36bが、キー溝30d、34cに係合する。すなわち、公知のキー結合として、キー36bがキー溝30d、34cに対してキーの幅方向(光軸C1を中心とした周方向)に嵌まることで連結(相互に略固定)される。なお、この状態においてキー36bは、キー溝22eとは係合していない。この係合により、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34とは、光軸C1を中心とした回転方向(周方向)において、互いに連結(相互に略固定)され、光軸C1を中心に略一体的に回転可能となる。
なお、本開示における技術で言うキー結合とは、鍵と鍵穴をあわせるように、2つの物体において、一方の少なくとも一部の形状を凸型にし、他方の少なくとも一部の形状を凹型にして、その凸型部分と凹型部分を嵌め合わせることで互いを結合する方法の総称として用いている。従って、本開示の技術におけるキー結合としては、本実施の形態に記載しているキーとキー溝の形状に限らず、例えば、複数の凹凸形状を有する櫛歯形状を2つの物体のそれぞれに形成し、その2つの櫛歯形状の凸型部分と凹型部分が嵌まりあうことで2つの物体が互いに噛み合い、2つの物体が結合されるような形態も、ここで言うキー結合に含まれている。
図1に示すような広角撮影時の状態から図2に示すような望遠撮影時の状態に移行する場合、本実施の形態の場合、レンズ16,18を支持する第1および第2のレンズ支持部材24、26を光軸C1の略延在方向(X軸方向)に繰り出すために、レンズ駆動部材28を、図10に示すようにレンズ鏡筒10の正面から見て(正面視)で、正転方向R1(時計方向)に回転させて、上述のカム機構を動作させる必要がある。図1、図3および図10に示す広角撮影時の状態では、ユーザによるマニュアル操作によってレンズ移動方向切換部材36が光軸C1方向の相対的前側(被写体側)に位置した状態となっており、回転操作連動部材30がユーザのマニュアル操作によって正転方向R1に回転されると、図11Aに示すように、レンズ駆動部材28も正転方向R1に回転し、本実施形態の場合は、レンズ16,18は前方向に移動する。
具体的に説明すると、図10および図11Aに示すように、レンズ移動方向切換部材36が光軸C1方向前側(被写体側)に操作され、キー結合により回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34とがレンズ移動方向切換部材36によって互いに連結(相互に略固定)されている状態では、ギヤ(回転体)32は転動動作が制限される。その状態においては、レンズ移動方向切換部材36は外側筒状体22とはキー結合されておらず、ギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22、および回転操作連動部材30と外側筒状体22、とは連結(相互に略固定)されていないため、ギヤ(回転体)32は周回動作が許可される。
すなわち、レンズ移動方向切換部材36が光軸C1方向前側(被写体側)に操作されると、ギヤ(回転体)支持部材34は、回転操作連動部材30に対して、相対的には回転できない状態、すなわち、連結(相互に略固定)し略一体となって、固定部(本体12、外側筒状体22)に対しては回転できる状態になる。その状態においては、そのギヤ(回転体)支持部材34のギヤ中心軸部34dに支持されているギヤ(回転体)32と回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30bとは、常に同じ歯が噛み合ったままとなるので、互いに相対的に転がること(転動動作)ができない。また、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34は、外側筒状体22とは連結(相互に略固定)されていないので、互いに連結(相互に略固定)した状態で一体的に光軸C1を中心に回転することができる。
ギヤ(回転体)32は、回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30bとだけでなくレンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28dとも噛み合っているが、上述の通り、ギヤ中心軸部34dに対して転動(回転)できない。その結果、ギヤ(回転体)32と外周ギヤ(外周回転係合部)28dも互いに相対的に転がること(転動)ができず、ギヤ(回転体)32と外周ギヤ(外周回転係合部)28dとも、常に同じ歯が噛み合ったままとなる。この状態において、ギヤ(回転体)32は、転動(自転)動作はできないが、回転操作連動部材30およびギヤ(回転体)支持部材34と一体的に光軸C1を中心とした周回(公転)動作は可能である。そのため、回転操作連動部材30がユーザによるマニュアル操作により回転されると、ギヤ(回転体)32がギヤ中心軸部34d(回転中心線C2)に対して回転(転動、自転)せずに、回転操作力は、回転操作連動部材30の外周操作部から内周ギヤ(内周回転係合部)30b、ギヤ(回転体)32、外周ギヤ(外周回転係合部)28dを経由して、レンズ駆動部材28に伝達される。
その結果、レンズ駆動部材28は、内側筒状体20の外周面20bに略径篏合した状態で、回転操作連動部材30に連動して、光軸C1を中心に回転操作連動部材30と同じ回転方向に回転することができる。この状態では、それぞれのギヤ同士、すなわち内周ギヤ(内周回転係合部)30bとギヤ(回転体)32、ギヤ(回転体)32と外周ギヤ(外周回転係合部)28dは、互いに相対的に転がることで作動するいわゆるギヤ駆動によって力を伝達するのではなく、互いに相対的には転がらず、歯形状の凹凸部を利用して互いを係合させただけで力を伝達している。言い換えると、噛み合っているそれぞれのギヤ同士は、転がりながら歯から歯へ力を伝達するのではなく、転がらないままで歯から歯へ力を伝達している。
回転操作連動部材30が正転方向R1に回転すると、ギヤ(回転体)32は、ギヤ中心軸部34dの回転中心線C2を中心として回転(転動、自転)することなく光軸C1周りを正転方向R1に周回(公転)する。この状態において、ギヤ(回転体)32は、転動していないのでアイドルギヤのような中間ギヤとしては作用しない。そのため、ギヤ(回転体)32を間に挟んでいても、内周ギヤ(内周回転係合部)30bに対して外周ギヤ(外周回転係合部)28dの回転方向は反転せず同じ方向となる。それにより、ギヤ(回転体)32に対して外周ギヤ(外周回転係合部)28dを介して係合するレンズ駆動部材28も、正転方向R1、すなわち回転操作連動部材30と同じ方向、に回転する。
ユーザによるマニュアル操作によってレンズ移動方向切換部材36が光軸C1方向の相対的前側(被写体側)に切り換えられ、キー36bがキー溝30d、34cに係合することによって回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34が連結(相互に略固定)した状態において、図11Aに示すように、マニュアル操作によって回転操作連動部材30が正転方向R1(時計方向)に回転されると、レンズ駆動部材28はその同一方向、すなわち正転方向R1(時計方向)に回転する。その結果、本実施の形態の場合、駆動部材28が正転方向R1(時計方向)に回転すると、レンズ鏡筒10は、広角撮影(最短光学系)側の状態から望遠撮影(最長光学系)側の状態に遷移し、レンズ16、18の移動方向は前方向となり、第1および第2のレンズ支持部材24、26は、本体12に対して光軸C1の略延在方向に繰り出していく。それにより、レンズ鏡筒10の光軸C1の略延在方向の全長は伸びていく。
このレンズ移動方向切換部材36が光軸C1方向の相対的前側(被写体側)に切り換えられた状態で、回転操作連動部材30が正転方向R1(時計方向)に回転された後にマニュアルによる反転操作によって逆転方向R2に回転されると、レンズ駆動部材28はその同一方向、すなわち逆転方向R2(反時計方向)に回転し、レンズ鏡筒10は、望遠撮影(最長光学系)側の状態から広角撮影(最短光学系)側の状態に遷移し、レンズ16、18の移動方向は後ろ方向となり、第1および第2のレンズ支持部材24、26は、本体12に対して光軸C1の略延在方向に繰り込んでいく。それにより、レンズ鏡筒10の光軸C1の略延在方向の全長は縮んでいく。
上述の通り、図9に示すように、広角撮影時の状態において、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22のキー溝30d、34c、22eが光軸C1の略延在方向(X軸方向)に並んだ状態、すなわち溝の幅方向(光軸C1を中心とした周方向)の位置が略合致した状態、となっている。この状態において、レンズ移動方向切換部材36を切り換え操作して、回転操作連動部材30またはギヤ(回転体)支持部材34または外側筒状体22に対して、相対的に光軸C1方向後ろ側(撮像面側)に移動させると、レンズ移動方向切換部材36のキー36bが、キー溝34c、22eに係合する。(図1、図3の状態からレンズ移動方向切換部材36を撮像面側に移動させた状態)すなわち、公知のキー結合として、キー36bがキー溝34c、22eに対してキーの幅方向(光軸C1を中心とした周方向)に嵌まることで連結(相互に略固定)される。なお、この状態においてキー36bは、キー溝30dとは係合していない。この係合により、ギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22とは、光軸C1を中心とした回転方向(周方向)において、互いに連結(相互に略固定)される。外側筒状体22は、レンズマウントに固定された本体12の一部分なので、外側筒状体22に連結(相互に略固定)されたギヤ(回転体)支持部材34は、光軸C1を中心に回転できない状態で略固定される。この場合、ギヤ(回転体)32は転動動作が許可され、周回動作が制限される。すなわち、回転操作連動部材30の回転により、ギヤ(回転体)32がギヤ中心軸部34dの回転中心線C2を中心にして回転する。
具体的に説明すると、図10および図11A状態からレンズ移動方向切換部材36が光軸C1方向後ろ側(撮像面側)に操作され、キー結合によりギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22とがレンズ移動方向切換部材36によって互いに連結(相互に略固定)されている状態では、ギヤ(回転体)32は光軸C1を中心とした周回動作(公転動作)が制限される。その状態においては、レンズ移動方向切換部材36は、回転操作連動部材30とはキー結合されておらず、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34、および回転操作連動部材30と外側筒状体22、とは連結(相互に略固定)されていないため、ギヤ(回転体)32は、ギヤ中心軸部34dまたは回転中心線C2を中心とした転動動作が許可される。
すなわち、レンズ移動方向切換部材36が光軸C1方向後ろ側(被写体側)に操作されると、ギヤ(回転体)支持部材34は、外側筒状体22に対して、相対的には回転できない状態、すなわち連結(相互に略固定)し略一体となって、回転操作連動部材30に対しては相対的に回転できる状態になる。その状態においては、ギヤ(回転体)支持部材34のギヤ中心軸部34dも外側筒状体22に対して、略一体となって相対的には光軸C1を中心として回転できないので、ギヤ中心軸部34dに支持されたギヤ(回転体)32は、相対的に光軸C1を中心に回転(周動動作)ができない。また、回転操作連動部材30は、ギヤ(回転体)支持部材34および外側筒状体22に対して、互いに連結(相互に略固定)されていないので、相対的には光軸C1を中心に回転できる。
回転操作連動部材30がギヤ(回転体)支持部材34に対して光軸C1を中心に回転すると、回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30bもギヤ(回転体)支持部材34のギヤ中心軸部34dに沿って相対的に光軸C1を中心に回転する。その結果、ギヤ中心軸部34dに支持され、内周ギヤ(内周回転係合部)30bと歯同士が噛み合っているギヤ(回転体)32は、順次隣の歯へと噛み合い部を移動させながら、内周ギヤ(内周回転係合部)30bに対して相対的に転がること(転動)ができる。この状態において、ギヤ(回転体)32は、周回(公転)動作はできないが、転動(自転)動作は可能となる。そのため、回転操作連動部材30がユーザによるマニュアル操作により回転されると、ギヤ(回転体)32がギヤ中心軸部34d(回転中心線C2)に対して回転(転動、自転)し、回転操作力は、回転操作連動部材30の外周操作部から内周ギヤ(内周回転係合部)30b、ギヤ(回転体)32、外周ギヤ(外周回転係合部)28dを経由して、レンズ駆動部材28に伝達される。この状態では、ギヤ(回転体)32は、転動(自転)動作を行なっているので、レンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28dに対しても相対的に転がる転動動作が可能となる。
その結果、レンズ駆動部材28は、内側筒状体20の外周面20bに略径篏合した状態で、回転操作連動部材30に連動して、光軸C1を中心に回転操作連動部材30とは逆の(反対の)回転方向に回転することができる。この状態では、それぞれのギヤ同士、すなわち内周ギヤ(内周回転係合部)30bとギヤ(回転体)32、ギヤ(回転体)32と外周ギヤ(外周回転係合部)28dは、互いに相対的に転がることで作動するいわゆるギヤ駆動によって力を伝達している。言い換えると、噛み合っているそれぞれのギヤ同士は、転がらないままで歯から歯へ力を伝達しているのではなく、転がりながら歯から歯へ力を伝達している。
回転操作連動部材30が正転方向R1に回転すると、ギヤ(回転体)32は、光軸C1周りの回転(周回動作)を停止した状態で、ギヤ中心軸部34d(回転中心線C2)を中心として回転(転動、自転)する。それにより、ギヤ(回転体)32に対して外周ギヤ(外周回転係合部)28dを介して係合するレンズ駆動部材28は、逆転方向R2に回転する。すなわちギヤ(回転体)32は、上述の通り、転動しているのでアイドルギヤのような中間ギヤとして作用する。本実施形態の場合は、ギヤ(回転体)32をアイドルギヤとして間に挟んでいるので、内周ギヤ(内周回転係合部)30bに対して外周ギヤ(外周回転係合部)28dの回転方向は反転して逆方向(反対方向)となる。
内歯車である内周ギヤ(内周回転係合部)30bと外歯車であるギヤ(回転体)32は、互いに歯が噛み合った状態でギヤ駆動されると、同じ方向に回転する。また、外歯車であるギヤ(回転体)32と外歯車である外周ギヤ(外周回転係合部)28dは、互いに歯が噛み合った状態でギヤ駆動されると、互いに反対(逆)方向に回転する。従って、回転操作連動部材30が時計方向に回転するとギヤ(回転体)32は時計方向に回転し、レンズ駆動部材28は反時計方向に回転する。
ユーザによるマニュアル操作によってレンズ移動方向切換部材36が光軸C1方向の相対的後ろ側(撮像面側)に切り換えられ、キー36bがキー溝34c、22eに係合することによってギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22が連結(相互に略固定)した状態において、図11Bに示すように、ユーザによるマニュアル操作によって回転操作連動部材30が逆転方向R2(反時計方向)に回転されると、レンズ駆動部材28はその反対(逆)方向、すなわち正転方向R1(時計方向)に回転する。その結果、本実施の形態の場合、駆動部材28が正転方向R1(時計方向)に回転すると、上述の通り、レンズ鏡筒10は、広角撮影(最短光学系)側の状態から望遠撮影(最長光学系)側の状態に遷移し、レンズ16、18の移動方向は前方向となり、第1および第2のレンズ支持部材24、26は、本体12に対して光軸C1の略延在方向に繰り出していく。それにより、レンズ鏡筒10の光軸C1の略延在方向の全長は伸びていく。
このレンズ移動方向切換部材36が光軸C1方向の相対的後ろ側(撮像面側)に切り換えられた状態で、回転操作連動部材30が逆転方向R2(反時計方向)に回転された後にマニュアルによる反転操作によって正転方向R1に回転されると、レンズ駆動部材28はその反対(逆)方向、すなわち逆転方向R2(反時計方向)に回転し、レンズ鏡筒10は、望遠撮影(最長光学系)側の状態から広角撮影(最短光学系)側の状態に遷移し、レンズ16、18の移動方向は後ろ方向となり、第1および第2のレンズ支持部材24、26は、本体12に対して光軸C1の略延在方向に繰り込んでいく。それにより、レンズ鏡筒10の光軸C1の略延在方向の全長は縮んでいく。
なお、本実施の形態の場合、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34の連結(相互に略固定)、ギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22との連結(相互に略固定)、を上述の公知のキー結合で行っているが、この限りではなく、摩擦力を用いた方法でもよい。その場合、レンズ移動方向切換部材36と回転操作連動部材30の間、レンズ移動方向切換部材36とギヤ(回転体)支持部材34の間、レンズ移動方向切換部材36と外側筒状体22の間、で摩擦力を作用させて、互いに光軸C1を中心とした回転方向(周方向)に連結(相互に略固定、一体化)し固定すれば、本実施例と同様の効果が得られる。
この摩擦力を用いた方法をさらに詳しく設明する。レンズ移動方向切換部材36の内周面の一部および回転操作連動部材30の外周面の一部が互いに対向するように配置し、この互いに対向する内周面および外周面それぞれに光軸C1に対して角度を持ったテーパー面(円錐面)を形成する。さらに、レンズ移動方向切換部材36の内周面の一部および外側筒状体22の外周面の一部にも上述と同様のテーパー面(円錐面)を形成する。さらに、レンズ移動方向切換部材36の内周面の一部とギヤ(回転体)支持部材34の外周面の一部を篏合させて、レンズ移動方向切換部材36の位置が前方後方いずれにあっても、この篏合部が互いに常に接触して摩擦力が発生するようにする。
この状態において、レンズ移動方向切換部材36を前方に移動すると、レンズ移動方向切換部材36のテーパー面と回転操作連動部材30のテーパー面は互いが接触するまで接近し、テーパー面(円錐面)同士が接触するとその接触面には摩擦力が発生する。レンズ移動方向切換部材36とギヤ(回転体)支持部材34の間には常に摩擦力が発生しているので、その結果、回転操作連動部材30とレンズ移動方向切換部材36とギヤ(回転体)支持部材34は、それぞれが互いに摩擦力により接続され、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34は連結(相互に略固定)された状態となる。この時、レンズ移動方向切換部材36のテーパー面と外側筒状体22のテーパー面は互いが離反して接触していないので摩擦力は発生しない。従って、外側筒状体22とギヤ(回転体)支持部材34は非連結(相互に固定されない)状態となる。
次に、レンズ移動方向切換部材36を後方に移動すると、レンズ移動方向切換部材36のテーパー面と外側筒状体22のテーパー面は互いが接触するまで接近し、テーパー面(円錐面)同士が接触するとその接触面には摩擦力が発生する。レンズ移動方向切換部材36とギヤ(回転体)支持部材34の間には常に摩擦力が発生しているので、その結果、外側筒状体22とレンズ移動方向切換部材36とギヤ(回転体)支持部材34は、それぞれが互いに摩擦力により接続され、外側筒状体22とギヤ(回転体)支持部材34は連結(相互に略固定)された状態となる。この時、レンズ移動方向切換部材36のテーパー面と回転操作連動部材30のテーパー面は互いが離反して接触していないので摩擦力は発生しない。従って、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34は非連結(相互に固定されない)状態となる。
この摩擦力を用いた方法の場合、キーとキー溝が存在しないので、レンズ移動方向切換部材36の切換えを行なう前に、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22は、それぞれの光軸C1を中心とした周方向の位置(回転方向位置)を一定の位置に揃えてキーとキー溝を合わせる必要は無く、互いの光軸C1を中心とした周方向の位置関係がどこにあっても、レンズ移動方向切換部材36の切換えは光軸C1の略延在方向(X軸方向)前方後方どちら側へも可能となる。そうすることで、レンズが光軸の略延在方向のどの位置やどの状態にあっても、例えば、広角撮影の状態、望遠撮影の状態またはその他の焦点距離のどの状態においても、レンズ移動方向切換部材36の切換えは光軸C1の略延在方向(X軸方向)の前方後方どちら側へも可能となる。本開示における技術の例示としてこの実施形態を用いれば、本実施例と同様の効果に加えて、ユーザがレンズ移動方向切換部材36の切り換え操作を任意のタイミングで行うことができるという効果が付加される。
本開示における技術の例示として、レンズ移動方向切換部材36とギヤ(回転体)支持部材34の回転方向接続のみをキー結合とし、レンズ移動方向切換部材36と回転操作連動部材30、および、レンズ移動方向切換部材36と外側筒状体22の回転方向接続は、上述の摩擦力を用いた方法を採用してもよい。この実施例においては、上述のように全ての接続箇所に摩擦力を用いる場合に比べて、レンズ移動方向切換部材36の内周面の一部とギヤ(回転体)支持部材34の外周面との間に発生させる摩擦力の調整作業が不要となる。また、レンズ移動方向切換部材36とギヤ(回転体)支持部材34との間の摩擦力が小さくなるので、レンズ移動方向切換部材36の前方後方への移動させる切り換え操作に必要な操作力を小さくできる。本開示における技術の例示としてこの実施形態を用いれば、本実施例と同様の効果に加えて、ユーザがレンズ移動方向切換部材36の切り換え操作を小さい操作力にて任意のタイミングで行うことができるという効果が付加される。
本開示における技術の例示として、レンズ移動方向切換部材36とギヤ(回転体)支持部材34の回転方向接続のみをキー結合とし、レンズ移動方向切換部材36と回転操作連動部材30、および、レンズ移動方向切換部材36と外側筒状体22の回転方向接続は、接続される2部材の対向する部分のそれぞれに複数の凹凸形状を有する櫛歯形状を用いた方法を採用してもよい。この実施例においては、上述のように全ての接続箇所に摩擦力を用いる場合に比べて、摩擦力を発生させるための調整作業が全て不要となる。また、全ての接続箇所の摩擦力が小さくなるので、レンズ移動方向切換部材36の前方後方への移動させる切り換え操作に必要な操作力を小さくできる。本開示における技術の例示としてこの実施形態を用いれば、本実施例と同様の効果に加えて、ユーザがレンズ移動方向切換部材36の切り換え操作を小さい操作力にて任意のタイミングで行うことができるという効果が付加される。
また、本実施の形態の場合、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34の連結(相互に略固定)、ギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22との連結(相互に略固定)、のそれぞれのキー結合は、光軸C1を中心とした周方向において、1本のキーと1つのキー溝により構成されているが、この限りではない。周方向において、複数本のキーと複数本のキー溝でキー結合を構成してもよい。本実施例と同様の効果が得られる。
また、本実施の形態の場合、広角撮影の状態において、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22のキー溝30d、34c、22eが光軸C1の略延在方向(X軸方向)に並んだ状態、すなわち溝の幅方向(光軸C1を中心とした周方向)の位置が略合致した状態、となっているが、この限りではない。広角撮影の状態以外の望遠撮影の状態またはその他の焦点距離の状態いずれかにおいて、キー溝30d、34c、22eが光軸C1の略延在方向(X軸方向)に並んだ状態としてもよい。本実施例と同様の効果が得られる。
また、本実施の形態の場合、広角撮影の状態において、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22のキー溝30d、34c、22eが光軸C1の略延在方向(X軸方向)に並んだ状態、すなわち溝の幅方向(光軸C1を中心とした周方向)の位置が略合致した状態、となっているが、この限りではない。広角撮影の状態加えて望遠撮影の状態、さらにはその他の焦点距離の状態も加えた複数の焦点距離の状態において、キー溝30d、34c、22eが光軸C1の略延在方向(X軸方向)に並んだ状態としてもよい。本実施例と同様の効果が得られる。
この場合、1つのキー36bに係合できるキー溝30d、22eの数が光軸C1を中心とした周方向において十分多ければ、おおよそいずれの焦点距離状態においても、または、レンズが光軸C1の略延在方向(X軸方向)おおよそどこにあっても、レンズ移動方向切換部材36の切換えが光軸C1の略延在方向(X軸方向)の前方から後方、またはその逆へも可能となる。なお、キー溝34cについては、レンズ移動方向切換部材36の光軸C1の略延在方向(X軸方向)の前方または後方いずれの切換え位置においても常にキー36bと係合しているので、光軸C1を中心とした周方向において多くの数を配置しなくともよい。本開示における技術の例示としてのこの実施形態を用いれば、ユーザがレンズ移動方向切換部材36の切り換え操作を任意のタイミングで行うことができる。
また、本実施の形態の場合、ギヤ(回転体)支持部材34の舌片部34bは、光軸C1を中心とした周方向において、1つ(1か所)となっているが、この限りではなく、周方向において複数個あってもよい。その場合、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34の連結(相互に略固定)、ギヤ(回転体)支持部材34と外側筒状体22との連結(相互に略固定)、は、複数の舌片部34bの位置に合わせてそれぞれ複数個所で行なうことが可能となる。また、回転中心線C2構成するギヤ中心軸部34dも複数の舌片部34bの位置に合わせて複数個設けることが可能となり、ギヤ(回転体)32およびそれと係合する回転操作連動部材30の内周回転係合部とレンズ駆動部材28の外周回転係合部も、ギヤ中心軸部34dの位置に合わせて複数個設けることが可能となる。本実施例と同様の効果が得られる。
また、本実施の形態の場合、回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30bとレンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28dに挟まれて両者に係合するギヤ(回転体)32は、アイドルギヤ(アイドル回転体)1つで構成され、ギヤ(回転体)32を間に挟んだ内周ギヤ(内周回転係合部)30bと外周ギヤ(外周回転係合部)28dの減速比または増速比またはギヤ比が、両者が直結された状態と同じとなっているが、この限りではない。ギヤ(回転体)32を1つの2段ギヤ(2段回転体)で構成し、内周ギヤ(内周回転係合部)30bと外周ギヤ(外周回転係合部)28dの減速比または増速比またはギヤ比を両者が直結された状態から変更してもよい。
ここで言うアイドルギヤとは、歯数が決まった1つのギヤから成る普通のギヤのことで、駆動ギヤから伝達された動力を被駆動ギヤに伝える役割を果たし、間に挿入されても駆動ギヤに対する被駆動ギヤの速度または回転数、すなわち減速比または増速比、は変更されない。また、1つのアイドルギヤが間に挿入されると駆動ギヤに対する被駆動ギヤの回転の向きが変更される。
ここで言うアイドル回転体とは、外周面の周長が決まった1つの回転体から成る回転体のことで、駆動側回転係合部から伝達された動力を被駆動側回転係合部に伝える役割を果たし、間に挿入されても駆動側回転係合部に対する被駆動側回転係合部の速度または回転数、すなわち減速比または増速比、は変更されない。また、1つのアイドル回転体が間に挿入されると駆動ギヤに対する被駆動ギヤの回転の向きが変更される。
ここで言う2段ギヤとは、第1ギヤと第1ギヤよりもピッチ円径が大きく、歯数の多い第2ギヤとを両者の回転中心を合わせた状態で回転軸に沿って隣接させ、2つのギヤを一体化したギヤである。2段ギヤは、駆動ギヤから伝達された動力を被駆動ギヤに伝える役割を果たし、間に挿入されると駆動ギヤに対する被駆動ギヤの速度または回転数、すなわち減速比または増速比またはギヤ比、が変更される。
ここで言う2段回転体とは、第1回転体と第1回転体よりも外周面の周長が長い第2回転体とを両者の回転中心を合わせた状態で回転軸に沿って隣接させ、2つの回転体を一体化した回転体である。2段回転体は、駆動側回転係合部から伝達された動力を被駆動側回転係合部に伝える役割を果たし、間に挿入されると駆動側回転係合部に対する被駆動側回転係合部の速度または回転数、すなわち減速比または増速比または回転速度比、が変更される。回転体同士の回転駆動力の伝達には、両者の間に働く、摩擦力または磁力または電気力または粘着力等が用いられる。
本実施例の場合、回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30bのピッチ円は、レンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28dのピッチ円より直径が大きいので、アイドルギヤ(アイドル回転体)であるギヤ(回転体)32を間に挟んで転動動作を行なった場合、光軸C1を中心とした回転角度は、レンズ駆動部材28の方が回転操作連動部材30より大きくなる。このアイドルギヤ(アイドル回転体)を2段ギヤ(2段回転体)に置き換えると、回転操作連動部材30とレンズ駆動部材28の光軸C1を中心とした回転角度が略同じになるように補正できる。さらに言うと、2段ギヤの第1ギヤ(ピッチ円径小さい、歯数少ない)をレンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28dに係合させるとともに、第2ギヤ(ピッチ円径大きい、歯数多い)を回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30bに係合させれば上述の補正は可能となる。
具体的には、例えばアイドルギヤを2段ギヤに置き換えた場合、以下のような条件を設定すると光軸C1を中心とした回転角度は補正できる。
アイドルギヤを間に挟んだ場合、回転操作連動部材30の内周ギヤ30bがピッチ円直径D30、モジュールm、歯数Z30=D30/mであって、レンズ駆動部材28の外周ギヤ28dがピッチ円直径D28、モジュールm、歯数Z28=D28/mであって、アイドルギヤがピッチ円直径D32、モジュールm、歯数Z32=D32/mである条件で、光軸C1を中心とした回転操作連動部材30の回転角θ30と、レンズ駆動部材28の回転角θ28の関係は、数式1に示す関係になる。
2段ギヤを間に挟んだ場合、回転操作連動部材30の内周ギヤ30bがピッチ円直径D30、モジュールm、歯数Z30=D30/mであって、レンズ駆動部材28の外周ギヤ28dがピッチ円直径D28、モジュールm、歯数Z28=D28/mであって、2段ギヤの第1ギヤ(ピッチ円径小さい、歯数少ない)がピッチ円直径D321、モジュールm、歯数Z321=D321/mであって、2段ギヤの第2ギヤ(ピッチ円径大きい、歯数多い)がピッチ円直径D322、モジュールm、歯数Z322=D322/mである条件で、光軸C1を中心とした回転操作連動部材30の回転角θ30と、レンズ駆動部材28の回転角θ28の関係は、数式2、3に示す関係になる。
よって、θ28=θ30になる条件は、(D30/D28)×(D321/D322)=1、または、(Z30/Z28)×(Z321/Z322)=1となる。これらを書き換えると、D30/D28=D322/D321、または、Z30/Z28=Z322/Z321となる。
このように、アイドルギヤを間に挟んだ場合には、回転操作連動部材30の回転角θ30に対して、レンズ駆動部材28の回転角θ28は、ピッチ円径の比または歯数の比に応じて大きくなってしまうが、2段ギヤを間に挟んだ場合には、2段ギヤの第1ギヤと第2ギヤのピッチ円径の比または歯数の比により、回転操作連動部材30の回転角θ30に対するレンズ駆動部材28の回転角θ28は補正されるので、両者の回転角差を小さくすることができる。
上述の2段ギヤのθ28=θ30になる条件を採用すれば、レンズ移動方向切換部材36が操作されることにより、回転操作連動部材30の回転方向に対するレンズの移動方向を切り換えても、レンズを移動範囲全域(ズームの場合は広角から望遠まで)移動させるための回転操作連動部材30の回転角度は変わらない。それにより、ユーザは、レンズ移動方向を切り換えても違和感なく回転操作を行なうことができる。
もちろん、θ28=θ30になる条件、例えば、Z30/Z28=Z322/Z321、に厳密に当てはめる必要はない。これらの条件に近似する、または大略これらの条件となる、またはこれらの条件に近づく、よう設定してもよい。すなわち、第1ギヤ(ピッチ円径小さい、歯数少ない)と第1ギヤよりもピッチ円径が大きく、歯数の多い第2ギヤ(ピッチ円径大きい、歯数多い)とを一体化したギヤである2段ギヤを用いて、第1ギヤをレンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28dに係合させるとともに、第2ギヤを回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30bに係合させれば、厳密にZ30/Z28=Z322/Z321でなくとも、同様の効果が得られる。
また、例えばアイドル回転体を2段回転体に置き換えた場合、2段回転体の第1回転体(外周面の周長が短い)をレンズ駆動部材28の外周回転係合部28dに係合させるとともに、第2回転体(外周面の周長が長い)を回転操作連動部材30の内周回転係合部30bに係合させれば上述の補正は可能となる。
具体的には、例えば以下のような条件を設定すると光軸C1を中心とした回転角度は補正できる。
アイドル回転体を間に挟んだ場合、回転操作連動部材30の内周回転係合部が内周円直径DD30、内周長DC30であって、レンズ駆動部材28外周回転係合部が外周円直径DD28、外周長DC28であって、アイドル回転体の外周係合部が外周円直径DD32、外周長DC32の条件で、光軸C1を中心とした回転操作連動部材30の回転角θ30と、レンズ駆動部材28の回転角θ28の関係は、数式4に示す関係になる。
2段回転体を間に挟んだ場合、回転操作連動部材30の内周回転係合部が内周円直径DD30、内周長DC30であって、レンズ駆動部材28の外周回転係合部が外周円直径DD28、外周長DC28であって、2段回転体の第1回転体(外周円径小さい、外周長短い)の外周係合部が外周円直径DD321、外周長DC321であって、2段回転体の第2回転体(外周円径大きい、外周長長い)の外周係合部が外周円直径DD322、外周長DC322である条件で、光軸C1を中心とした回転操作連動部材30の回転角θ30と、レンズ駆動部材28の回転角θ28の関係は、数式5、6に示す関係になる。
よって、θ28=θ30になる条件は、(DD30/DD28)×(DD321/DD322)=1、または、(DC30/DC28)×(DC321/DC322)=1、これらを書き換えると、DD30/DD28=DD322/DD321となる。
また、第1回転体(外周面の周長が短い)と第1回転体よりも外周面の周長が長い第2回転体(外周面の周長が長い)とを一体化した回転体である2段回転体を用いて、第1回転体をレンズ駆動部材28の外周回転係合部28dに係合させるとともに、第2回転体を回転操作連動部材30の内周回転係合部30bに係合させれば、厳密にDD30/DD28=DD322/DD321でなくとも、同様の効果が得られる。
本実施の形態の場合、回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30bとレンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28dに係合するギヤ(回転体)32は1つになっているが、この限りではなく、複数個でかつ奇数個のギヤ(回転体)32で構成されたギヤ列(回転体列)であってもよい。1つを含む奇数個のギヤ(回転体)で構成されたギヤ列(回転体列)が間に挿入されると、内周ギヤ(内周回転係合部)30bに対する外周ギヤ(外周回転係合部)28dの回転の向きが変更される。従って、レンズ駆動部材28の外周面の部分にある外周ギヤ(外周回転係合部)28dと回転操作連動部材30の内周面の部分にある内周ギヤ(内周回転係合部)30bの間に、隣同士が係合した奇数個のギヤ(回転体)32で構成されるギヤ列(回転体列)を挟んだ構成でも、本実施例と同様の効果が得られる。
また、上述の形態の場合、ギヤ(回転体)32は、奇数個のアイドルギヤ(アイドル回転体)から構成され、奇数個のギヤ(回転体)32を挟んで係合する2つのギヤ(回転係合部)、本実施例では回転操作連動部材30の内周ギヤ(内周回転係合部)30bとレンズ駆動部材28の外周ギヤ(外周回転係合部)28d、同士のギヤ比または回転速度比は両者が直結された状態と同じとなっているが、この限りではない。奇数個のギヤ(回転体)32は、1つまたは複数の2段ギヤ(2段回転体)を含んでいてもよい。ここで言う2段ギヤ(2段回転体)とは、上述している通りである。
1つまたは複数の2段ギヤ(2段回転体)の内の1つに形成された第1ギヤ(第1回転体)には、外周ギヤ(外周回転係合部)28dまたは内周ギヤ(内周回転係合部)30bの一方が係合し、1つまたは複数の2段ギヤ(2段回転体)の内の1つに形成された第2ギヤ(第2回転体)には、外周ギヤ(外周回転係合部)28dまたは内周ギヤ(内周回転係合部)30bのもう一方が係合し、1つまたは複数の2段ギヤ(2段回転体)が係合した状態では、外周ギヤ(外周回転係合部)28dまたは内周ギヤ(内周回転係合部)30bのギヤ比または回転速度比は、両者が直結された状態とは異なっていてもよい。この場合の回転操作連動部材30の回転角θ30に対するレンズ駆動部材28の回転角θ28は、複数の2段ギヤ(2段回転体)のそれぞれの第1ギヤ(第1回転体)と第2ギヤ(第2回転体)のピッチ円径の比または歯数の比または外周面の周長の比に応じて、公知の2段歯車減速(増速)機構の考え方に基づき、補正される。
なお、上述の形態の場合、2段ギヤ(2段回転体)に形成されたピッチ円径が小さい側の第1ギヤ(第1回転体)が外周ギヤ(外周回転係合部)28dまたは内周ギヤ(内周回転係合部)30bに係合しようとすると、第1ギヤ(第1回転体)と隣接するピッチ円径が大きい側または外周面の周長が長い側の第2ギヤ(第2回転体)が外周ギヤ(外周回転係合部)28dまたは内周ギヤ(内周回転係合部)30bと先に干渉してしまう。
この干渉を回避するには、1つ目の方法として、第2ギヤ(第2回転体)と対向する位置にあり干渉する部分である外周ギヤ(外周回転係合部)28dの外径部または内周ギヤ(内周回転係合部)30bの内径部に、光軸C1方向および径方向において干渉量よりも大きい、すなわち第2ギヤ(第2回転体)の外形を避けた、凹部(減肉部、逃げ部)を設ければよい。
2つ目の方法として、1つまたは複数のアイドルギヤ(アイドル回転体)を追加して、第1ギヤ(第1回転体)と外周ギヤ(外周回転係合部)28dまたは内周ギヤ(内周回転係合部)30bの間にギヤ列(回転体列)の1部として係合させながら挟めばよい。この場合でも、外周ギヤ(外周回転係合部)28dと内周ギヤ(内周回転係合部)30bの間に係合しながら挟まるギヤ列(回転体列)は、奇数個である必要があるため、最低数としては、2段ギヤ(2段回転体)と干渉回避用のアイドルギヤ(アイドル回転体)以外にもう1つのアイドルギヤ(アイドル回転体)または2段ギヤ(アイドル回転体)を加えて、3つのギヤ(回転体)をギヤ列(回転体列)として間に挟まるようにすればよい。
このように、図1に示す広角撮影時(最短光学系)の状態から図2に示す望遠撮影時(最長光学系)の状態に移行させる場合、レンズ移動方向切換部材36の切り換え状態に応じて、ギヤ(回転体)32の転動動作と周回動作のいずれか一方を許可して他方を制限することにより、言い換えると、ギヤ(回転体)32の転動動作を制限して周回動作を許可する状態から、転動動作を許可して周回動作を制限する状態に、またはその逆に切り換えることにより、回転操作連動部材30を正転方向R1または逆転方向R2のいずれに回転させても、レンズ駆動部材28を正転方向R1に回転させて、図1に示す広角撮影時の状態から図2に示す望遠撮影時の状態に移行、すなわち同じズーム方向(焦点距離の変更方向)に駆動、させることができる。同様に、回転操作連動部材30を正転方向R1または逆転方向R2のいずれに回転させても、図1に示す最短光学系の状態から図2に示す最長光学系の状態に移行、すなわちレンズ16、18を同じ移動方向(繰り出し方向)に駆動、させることができる。
また、図2に示す望遠撮影時の状態から図1に示す広角撮影時の状態に移行させる場合も同様に、レンズ移動方向切換部材36を切り換えることで、回転操作連動部材30を正転方向R1または逆転方向R2のいずれに回転させても、レンズ駆動部材28を逆転方向R2に回転させることができ、図2に示す望遠撮影時(最長光学系)の状態から図1に示す広角撮影時(最短光学系)の状態に移行、すなわちレンズ16、18を同じ移動方向(繰り込み方向)に駆動、させることができる。
言い換えると、ユーザが、好みに応じた切り換え操作によって、回転操作連動部材30の回転方向に対するレンズ駆動部材28の回転方向を切り換え、レンズ16、18の移動方向を前方向から後方向またはその逆に切り換えることで、焦点距離の変更方向(ズーム方向)、すなわち望遠撮影に向かった方向から広角撮影へ向かった方向(倍率拡大方向から倍率縮小方向)またはその逆に切り換えることができる。
なお、ギヤ(回転体)支持部材34とこれを支持する本体12における内側筒状体20の外周面20bとの間の摩擦力または磁力または電気力または粘着力などにより、回転操作連動部材30をギヤ(回転体)支持部材34との連結(相互に略固定)を解除した状態で回転させてもそのギヤ(回転体)支持部材34が回転しない場合、ギヤ(回転体)支持部材34と本体12における外側筒状体22とは内側筒状体20を介して摩擦力または磁力または電気力または粘着力等により略固定されているので、キー結合等のように固定と解除が選択可能な連結手段は省略可能である。
同様に、ギヤ(回転体)32とこれを支持するギヤ(回転体)支持部材34のギヤ中心軸部34dとの間の摩擦力または磁力または電気力または粘着力などにより、本体12における外側筒状体22とギヤ(回転体)支持部材34との連結(相互に略固定)を解除した状態で回転操作連動部材30を回転させてもギヤ(回転体)支持部材34が連動して回転する場合、回転操作連動部材30とギヤ(回転体)支持部材34とは摩擦力または磁力または電気力または粘着力等により略固定されているので、キー結合等のように固定と解除が選択可能な連結(相互に略固定)は省略可能である。言い換えると、ギヤ(回転体)支持部材34の光軸C1周りの回転、すなわち周回動作、と、ギヤ(回転体)32のギヤ中心軸部34d、または回転中心線C2、周りの回転、すなわち転動動作のいずれか一方を制限する方法として、固定と解除が選択不可能な摩擦力または磁力または電気力または粘着力等の連結手段を用いることができる。
したがって、本実施の形態の場合、レンズ移動方向切換部材36が前方(被写体側)に移動すると、回転操作連動部材30のキー溝30dとギヤ(回転体)支持部材34のキー溝34cとにキー36bが係合し、レンズ移動方向切換部材36が後方(撮像面側)に移動するとギヤ(回転体)支持部材34のキー溝34cと外側筒状体22のキー溝22eにキー36bが係合する。すなわち、レンズ移動方向切換部材36が前方(被写体側)に移動するとギヤ(回転体)32の転動動作が制限されつつ周回動作が許可され、レンズ移動方向切換部材36が後方(撮像面側)に移動するとギヤ(回転体)32の転動動作が許可されつつ周回動作が制限される。また、本開示における技術の例示としての上述の別実施形態の場合、レンズ移動方向切替部材36の前方または後方への移動は、ユーザが任意のタイミングで行うことができる。つまり、レンズ駆動部材28、回転操作連動部材30、ギヤ(回転体)32のそれぞれが、相対的にどのような位置にあっても、レンズ移動方向切替部材36を前方または後方へ移動させることができる。
以上のような複数の実施の形態によれば、レンズ鏡筒において、モータなどの電子部品を使用することなく、また、光学素子を動作させる連動体(レンズ駆動部材)に複雑な切換機構を備えることなく、ユーザがマニュアル回転操作する回転操作連動部材の回転方向に対するレンズの移動方向を前方向から後方向またはその逆に切り換えることができる。
以上、上述の実施の形態を挙げて本開示の実施の形態を説明したが、本開示の実施の形態は上述の実施の形態に限定されない。
例えば、上述の実施の形態の場合、図10に示すように、レンズ16、18を駆動するレンズ駆動部材28とユーザによって回転操作される回転操作連動部材30を駆動連結する回転体の例としてギヤを挙げている。しかしながら、本実施の形態はこれに限らない。例えば、回転体として弾性ローラまたは磁性ローラまたは静電気ローラまたは粘着ローラ等を用いてもよい。レンズ駆動部材28の外周面の部分の外周回転係合部28dと回転操作連動部材30の内周面の部分の内周回転係合部30bとに摩擦力または磁力または電気力または粘着力等を作用させて係合する外周係合部を有するローラを介して、レンズ駆動部材28と回転操作連動部材30とが駆動連結されてよい。
また、上述の実施の形態の場合、レンズ移動方向切換部材36がキー36bを備えている。そして、回転操作連動部材30、ギヤ(回転体)支持部材34、および本体12における外側筒状体22それぞれが、キー36bと係合するキー溝30d、34c、22eを備えている。しかしながら、本開示の実施の形態はこれに限らない。例えば、レンズ移動方向切換部材36がキー溝を備え、回転操作連動部材30、ギヤ(回転体)支持部材34、および本体12それぞれがキーを備えてもよい。
すなわち、本開示の一実施の形態に係るレンズ鏡筒は、広義には、略円筒部を有した本体と、1つまたは複数のレンズと、前記1つまたは複数のレンズを支持する1つまたは複数のレンズ支持部材と、前記1つまたは複数のレンズの光軸を略中心にした前記本体に対する回転に連動して前記1つまたは複数のレンズ支持部材を前記光軸の略延在方向に移動させる略円筒部を有したレンズ駆動部材と、前記レンズ駆動部材よりも前記光軸を略中心とした径方向外側に配置され、マニュアル操作に連動して、前記光軸を略中心にして前記本体に対して回転される略円筒部を有した回転操作連動部材と、前記レンズ駆動部材の外周面と前記回転操作連動部材の内周面とに係合し、前記光軸に対して略平行な回転中心線を軸とする前記外周面上および前記内周面上の転動動作と、前記光軸周りの周回動作と、を実行可能な奇数個の回転体と、前記奇数個の回転体の前記転動動作を制限して前記周回動作を許可する状態から、前記転動動作を許可して前記周回動作を制限する状態に、またはその逆に切り換える、レンズ移動方向切換部材と、を備え、前記レンズ移動方向切換部材の切り換えを実行することにより、前記回転操作連動部材の回転方向に対する前記レンズの移動方向を切り換える。
なお、本開示の実施の形態は、上述のようにレンズが移動可能なレンズ鏡筒、いわゆるズーム量やフォーカス量を調整可能なレンズ鏡筒に限らない。上述の実施の形態の構成を、絞り量を調整可能なレンズ鏡筒にも適用可能である。
別の実施の形態に係るレンズ鏡筒について説明する。すなわち、絞り羽根を光軸の略直交方向に開閉動作することによってレンズを透過する光量を調整する絞り量(F値)を調整するレンズ鏡筒に対して、本開示における技術を適用する場合を説明する。別の実施の形態に係るレンズ鏡筒は、光軸の略直交方向に開閉動作によって開口の大きさを変化させて光量を調整する少なくとも1枚の絞り羽根と、その絞り羽根を開閉動作させるために光軸を略中心に回転駆動される駆動リングと、絞り羽根と駆動リングを支持する環状ベース部材とを有する。
具体的には、少なくとも1枚の絞り羽根それぞれは、レンズ鏡筒の光軸に略平行な回動中心線を中心にして回動可能に、略環状のベース部材に支持されている。駆動リングは、光軸を略中心にして回転可能にベース部材に支持されている。また、駆動リングは、少なくとも1つの絞り羽根それぞれに対して、カム機構を介して連結されている。例えば、少なくとも1つの絞り羽根それぞれには、カム溝が形成され、駆動リングには少なくとも1つの絞り羽根のカム溝と係合する少なくとも1つのカムフォロアが形成されている。
駆動リングがベース部材に対して光軸を略中心に回転すると、カム機構を介して、少なくとも1つの絞り羽根は、回動して光軸の略直交方向に開閉動作を行なう。この駆動リングは、上述の実施の形態でのレンズ駆動部材28に相当し、同様の機能をもつ。すなわち、別の実施の形態に係るレンズ鏡筒は、上述の実施の形態のレンズ鏡筒10におけるレンズ18、内側筒状体20、およびレンズ駆動部材28を、少なくとも1つの絞り羽根、ベース部材、および駆動リングに置き換えたものに相当する。駆動リングと絞りリング(回転操作連動部材(絞り用))の間に奇数個の回転体(絞り用)を係合させた状態で、移動方向切換部材(絞り用)を前方から後方へ、またはその逆に移動させる操作を行なえば、本開示の実施の形態と同様に、回転体(絞り用)を転動動作から周回動作へ、またはその逆に切り換えることが可能となる。その結果、絞りリング(回転操作連動部材(絞り用))の回転方向に対する駆動リングの回転方向を切り換えることができ、絞りリング(回転操作連動部材(絞り用))の回転方向に対する絞り羽根の開閉方向を任意に切り換えることができる。
したがって、本開示の別の実施の形態に係るレンズ鏡筒は、広義には、1つまたは複数のレンズと、前記1つまたは複数のレンズ透過する光量を調節する1つまたは複数の絞り羽根と、前記1つまたは複数の絞り羽根を前記1つまたは複数のレンズの光軸に平行な回動中心線を中心にして回動可能に支持する略環状のベース部材と、前記光軸を中心にした前記ベース部材に対する回転に連動して、前記1つまたは複数の絞り羽根を開閉動作させる絞り羽根駆動部材(駆動リング)と、前記絞り羽根駆動部材よりも前記光軸を略中心とした径方向外側に配置され、マニュアル操作に連動して、前記光軸を略中心にして前記本体に対して回転される略円筒部を有した回転操作連動部材(絞りリング)と、前記絞り羽根駆動部材の外周面と前記回転操作連動部材の内周面とに係合し、前記光軸に対して略平行な回転中心線を軸とする前記外周面上および前記内周面上の転動動作と、前記光軸周りの周回動作と、を実行可能な奇数個の回転体と、前記奇数個の回転体の前記転動動作を制限して前記周回動作を許可する状態から、前記転動動作を許可して前記周回動作を制限する状態に、またはその逆に切り換える、切換部材と、を備え、前記絞り羽根駆動部材が、一方の方向に回転すると前記1つまたは複数の絞り羽根が開き、他方の方向に回転すると前記1つまたは複数の羽根が閉じ、前記切換部材の切り換えを実行することにより、回転操作連動部材の回転方向に対する絞り羽根駆動部材の回転方向が切り換わり、その結果、前記1つまたは複数の羽根の開閉方向が切り換わる。具体的には、前記切換部材の切り換えを実行することにより、前記回転操作連動部材の回転方向に対する前記1つまたは複数の絞り羽根の開閉方向が、開方向(開いた状態から閉じた状態へ遷移する方向)から閉方向(閉じた状態から開いた状態へ遷移する方向)、またはその逆に切り換わる。
ここからは、ズーム動作における焦点距離の表示について説明する。
従来技術における焦点距離の表示は、本体12の内側筒状体20または外側筒状体22に対する回転操作連動部材30の光軸C1を中心とする相対的な回転方向位置を読み取ることで行われる。本体12の内側筒状体20または外側筒状体22の光軸C1を中心とする円筒部には、広角側から望遠側まで焦点距離の目盛りが表記され、回転操作連動部材30には、焦点距離目盛りに対向して配置され、目盛りの位置を指し示す指標が表記されている。目盛りおよび指標を表記している部材が逆の場合もある。ズーム動作では、本体12に対する回転操作連動部材30の相対的な回転に連動してレンズが移動し、焦点距離が変化する。同時に、その相対回転により、焦点距離目盛りと指標の位置関係も変化するので、結局、焦点距離変化に合わせて焦点距離目盛りと指標の位置関係も変化する。このようにして、ズーム動作で変化する焦点距離(ズーム位置)の表示がリアルタイムで可能となる。
従来技術においては、回転操作連動部材30とレンズに駆動力を直接加えるレンズ駆動部材28は、回転方向において直結されているので、回転操作連動部材30とレンズ駆動部材28の回転方向の位相はずれることなく完全に同期する。そのため、回転操作連動部材30の回転位置に対して、レンズの光軸C1の略延在方向(X軸方向)の位置もずれることなく、1対1の関係で決まり、その結果、焦点距離も確定する。これらにより、本体12の内側筒状体20または外側筒状体22に対する回転操作連動部材30の光軸C1を中心とする相対的な回転方向位置を読み取ることで焦点距離の表示が可能となる。
この従来技術による焦点距離の表示方法を本開示における技術を採用したレンズ鏡筒に適用しようとすると、焦点距離表示が正しくできないという問題が発生する。本開示における技術を採用したレンズ鏡筒は、回転操作連動部材30とレンズに駆動力を直接加えるレンズ駆動部材28は、回転方向において直結されていないので、回転操作連動部材30とレンズ駆動部材28の回転方向の位相はずれることがあり同期しない。そのため、回転操作連動部材30の回転位置に対して、レンズの光軸C1の略延在方向(X軸方向)の位置もずれることがあり特定できない。その結果、焦点距離も確定できない。本開示における技術を採用したレンズ鏡筒は、回転操作連動部材30とレンズ駆動部材28の間に、周回動作と転動動作が可能な奇数個のギヤ(回転体)32が挿入されている。回転操作連動部材30とレンズ駆動部材28の回転方向は、ギヤ(回転体)32が周回動作中は同じ方向となり、ギヤ(回転体)32が転動動作中は反対方向となるため、周回動作と転動動作がズーム動作途中で切り換わると、回転操作連動部材30とレンズ駆動部材28は、互いの回転方向や位相はずれてしまい、同期できない。
この問題を解決する為に、焦点距離の表示は、本体12の内側筒状体20または外側筒状体22に対するレンズ駆動部材28の光軸C1を中心とする相対的な回転方向位置を読み取ることで行なう。
図12は、焦点距離の目盛りを備えた一例のレンズ鏡筒の側面図である。
レンズ鏡筒10の本体12の内側筒状体20または外側筒状体22の光軸C1を中心とする円筒部には、広角側から望遠側まで焦点距離の目盛り100が表記され、レンズ駆動部材28には、焦点距離目盛り100に対向して配置され、目盛り100の位置を指し示す指標102が表記されている。
図12に示す例では、外側筒状体22に目盛り100が表記されている。なお、これとは逆に、目盛り100がレンズ駆動部材28に表記され、指標102が外側筒状体22(または内側筒状体20)に表記されてもよい。ズーム動作では、本体12に対するレンズ駆動部材28の相対的な回転に連動してレンズが移動し、焦点距離が変化する。同時に、その相対回転により、焦点距離目盛り100と指標102の位置関係も変化するので、結局、焦点距離変化に合わせて焦点距離目盛り100と指標102の位置関係も変化する。このようにして、ズーム動作で変化する焦点距離(ズーム位置)の表示がリアルタイムで可能となる。
この実施例においては、本体12の内側筒状体20または外側筒状体22に対して、レンズに駆動力を直接加えるレンズ駆動部材28の回転位置を直接読み取ることで焦点距離の表示を行なうので、レンズ駆動部材28の回転位置に対して、レンズの光軸C1の略延在方向(X軸方向)の位置は、ずれることは無く、1対1の関係で決まる。その結果、焦点距離も確定する。レンズ駆動部材28からレンズまでの間には、ギヤ(回転体)32のように回転方向を変えたり、回転方向の位相をずらすような部材は介在しないため、本体12(内側筒状体20、外側筒状体22)とレンズ駆動部材28の一方に焦点距離目盛100、他方に指標102を設けることによって、焦点距離表示が可能となる。このようにすれば、本開示における技術を採用したレンズ鏡筒においても、焦点距離表示を正しく行なうことができる。
図3に示す通り、本体12(内側筒状体20、外側筒状体22)とレンズ駆動部材28はレンズ鏡筒10の比較的内径側(半径方向内側)に配置されており、外径側(半径方向外側)にある部材が邪魔になって、レンズ鏡筒10の表面側(外径側、半径方向外側)から見えにくくなっている。そのため、本体12(内側筒状体20、外側筒状体22)とレンズ駆動部材28に焦点距離目盛り100と指標102を表記しても目視できない場合がある。この対策としては、本体12(内側筒状体20、外側筒状体22)とレンズ駆動部材28の焦点距離目盛り100と指標102を表記している部分よりも外径側(半径方向外側)にある部材、具体的には外側筒状体22、または回転操作連動部材30、またはレンズ移動方向切換部材36、またはそれら2つの部材、またはそれら3つの部材に、穴、または切り欠き、または透明部、で構成される窓(22g、36c)を設けて、その窓(22g、36c)より内径側(半径方向内側)が覗けるようにすればよい。そのようにすれば、焦点距離目盛り100と指標102を表記している部分をレンズ鏡筒10の表面側(外径側、半径方向外側)から目視することが可能となる。
図12に示す例では、レンズ移動方向切換部材36に、貫通穴状の窓36cが形成されつつ、外側筒状体22に貫通穴状の窓22gが形成されている。窓36cを介して外側筒状体22の焦点距離目盛100が視認可能に露出しつつ、2つの窓36c、22gを介してレンズ駆動部材28の指標102が視認可能に露出している。貫通穴状の窓(22g、36c)からレンズ鏡筒10の内部へ異物やごみの侵入が懸念される場合には、貫通穴状の窓(22g、36c)を透明部材により覆えば対策できる。
上述の本開示における技術を採用したレンズ鏡筒において、焦点距離表示を正しく行なう方法については、ズーム動作以外にフォーカス動作や絞り動作にも適用できる。フォーカス動作の場合には撮影距離目盛りと指標、絞り動作の場合には絞り値(F値)目盛りと指標、を本体12(内側筒状体20、外側筒状体22)とレンズ駆動部材28に表記すればよい。ズーム動作の場合と同様の効果が得られる。
以上のように、本開示における技術の例示として、上述の実施の形態を説明してきた。そのために、図面および詳細な説明を提供している。したがって、図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上述の技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略等を行うことができる。
本開示は、手動によってレンズを光軸の略延在方向に移動させる構造のレンズ鏡筒に適用可能である。
10 レンズ鏡筒
12 本体
14 レンズ
16 レンズ
18 レンズ
20 内側筒状体
20a フランジ部
20b 外周面
20c ガイド溝
20d バヨネット爪
22 外側筒状体
22a 内周面
22b ガイド溝
22c 外周面
22d ギヤ移動溝
22e キー溝
22f バヨネット爪
22g 窓
24 第1のレンズ支持部材
24a カムフォロア
26 第2のレンズ支持部材
26a 凸部
26b 内周面
26c カムフォロア
28 レンズ駆動部材
28a 第1のカム溝
28b 第2のカム溝
28c 外周面
28d 外周ギヤ(外周回転係合部)
28e 内周面
28f バヨネット溝
30 回転操作連動部材
30a 内周面
30b 内周ギヤ(内周回転係合部)
30c 縮径部
30d キー溝
30e バヨネット溝
32 ギヤ(回転体)
34 ギヤ(回転体)支持部材
34a 本体部
34b 舌片部
34c キー溝
34d ギヤ中心軸部
34e 内周面34e
36 レンズ移動方向切換部材
36a 内周面
36b キー
36c 窓
100 焦点距離目盛り
102 指標
C1 光軸
C2 回転中心線
12 本体
14 レンズ
16 レンズ
18 レンズ
20 内側筒状体
20a フランジ部
20b 外周面
20c ガイド溝
20d バヨネット爪
22 外側筒状体
22a 内周面
22b ガイド溝
22c 外周面
22d ギヤ移動溝
22e キー溝
22f バヨネット爪
22g 窓
24 第1のレンズ支持部材
24a カムフォロア
26 第2のレンズ支持部材
26a 凸部
26b 内周面
26c カムフォロア
28 レンズ駆動部材
28a 第1のカム溝
28b 第2のカム溝
28c 外周面
28d 外周ギヤ(外周回転係合部)
28e 内周面
28f バヨネット溝
30 回転操作連動部材
30a 内周面
30b 内周ギヤ(内周回転係合部)
30c 縮径部
30d キー溝
30e バヨネット溝
32 ギヤ(回転体)
34 ギヤ(回転体)支持部材
34a 本体部
34b 舌片部
34c キー溝
34d ギヤ中心軸部
34e 内周面34e
36 レンズ移動方向切換部材
36a 内周面
36b キー
36c 窓
100 焦点距離目盛り
102 指標
C1 光軸
C2 回転中心線
Claims (14)
- 略円筒部を有した本体と、
1つまたは複数のレンズと、
前記1つまたは複数のレンズを支持する1つまたは複数のレンズ支持部材と、
前記1つまたは複数のレンズの光軸を略中心にした前記本体に対する回転に連動して前記1つまたは複数のレンズ支持部材を前記光軸の略延在方向に移動させる略円筒部を有したレンズ駆動部材と、
前記レンズ駆動部材よりも前記光軸を略中心とした径方向外側に配置され、マニュアル操作に連動して、前記光軸を略中心にして前記本体に対して回転される略円筒部を有した回転操作連動部材と、
前記レンズ駆動部材の外周面と前記回転操作連動部材の内周面とに係合し、前記光軸に対して略平行な回転中心線を軸とする前記外周面上および前記内周面上の転動動作と、前記光軸周りの周回動作と、を実行可能な奇数個の回転体と、
前記奇数個の回転体の前記転動動作を制限して前記周回動作を許可する状態から、前記転動動作を許可して前記周回動作を制限する状態に、またはその逆に切り換える、レンズ移動方向切換部材と、を備え、
前記レンズ移動方向切換部材の切り換えを実行することにより、前記回転操作連動部材の回転方向に対する前記レンズの移動方向を切り換える、レンズ鏡筒。
- 前記回転中心線に対して回転可能に前記奇数個の回転体を支持し、前記光軸を略中心にして回転可能な回転体支持部材を、さらに有し、
前記レンズ移動方向切換部材の切り換えを実行することにより、前記回転体支持部材が前記光軸周りに回転する状態から、回転しない状態に、またはその逆に切り換わる、請求項1に記載のレンズ鏡筒。
- 前記レンズ移動方向切換部材の切り換えを実行することにより、前記回転体支持部材に対して前記回転操作連動部材を略固定する状態から、前記回転体支持部材に対して前記本体を略固定する状態に、またはその逆に切り換わる、請求項2に記載のレンズ鏡筒。
- 前記レンズ移動方向切換部材が、前記光軸の略延在方向に移動可能に前記回転操作連動部材の外周面に支持される略円筒部を有した部材であって、
前記レンズ移動方向切換部材が、内周面に前記光軸の略延在方向に延在する1つまたは複数のキーを備え、
前記回転操作連動部材および前記回転体支持部材および前記本体それぞれが、前記レンズ移動方向切換部材の前記1つまたは複数のキーと係合する1つまたは複数のキー溝を備え、
前記1つまたは複数のキーが前記回転操作連動部材および前記回転体支持部材の両方の前記1つまたは複数のキー溝と係合することにより、前記回転体支持部材に対して前記回転操作連動部材が略固定され、前記1つまたは複数のキーが前記本体および前記回転体支持部材の両方の前記1つまたは複数のキー溝と係合することにより、前記回転体支持部材に対して前記本体が略固定される、請求項3に記載のレンズ鏡筒。
- 前記奇数個の回転体と対向する前記レンズ駆動部材の外周面の部分に、前記奇数個の回転体のうちの1つと係合する外周回転係合部が設けられ、
前記奇数個の回転体と対向する前記回転操作連動部材の内周面の部分に、前記奇数個の回転体のうちの1つと係合する内周回転係合部が設けられ、
前記外周回転係合部および前記奇数個の回転体および前記内周回転係合部が、直列配置されて隣同士係合し、回転を伝達している、請求項1に記載のレンズ鏡筒。
- 前記奇数個の回転体が、奇数個のギヤであり、
前記外周回転係合部が、前記レンズ駆動部材の外周面の部分に形成された外周ギヤであり、
前記内周回転係合部が、前記回転操作連動部材の内周面の部分に形成された内周ギヤである、請求項1から5のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
- 前記奇数個の回転体が、1つまたは複数のアイドル回転体を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
- 前記奇数個の回転体が、奇数個のギヤであり、
前記外周回転係合部が、前記レンズ駆動部材の外周面の部分に形成された外周ギヤであり、
前記内周回転係合部が、前記回転操作連動部材の内周面の部分に形成された内周ギヤである、請求項7に記載のレンズ鏡筒。
- 前記奇数個の回転体が、第1回転体と前記第1回転体より外径の大きい第2ギヤが同軸の状態で一体的に形成された1つまたは複数の2段回転体を含む、請求項1または5のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
- 前記奇数個の回転体が、奇数個のギヤであり、
前記外周回転係合部が、前記レンズ駆動部材の外周面の部分に形成された外周ギヤであり、
前記内周回転係合部が、前記回転操作連動部材の内周面の部分に形成された内周ギヤである、請求項9に記載のレンズ鏡筒。
- 前記レンズ駆動部材が、1つまたは複数のカム溝を備え、
前記1つまたは複数のレンズ支持部材が、前記レンズ駆動部材の前記1つまたは複数のカム溝と係合するカムフォロアを備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
- 前記レンズが、前記光軸の略延在方向に相対的に移動可能に設けられている2つ以上のレンズを含み、
前記2つ以上のレンズを相対的に光軸の略延在方向に移動させることにより、焦点距離が変更される、請求項1から5のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
- 前記本体および前記レンズ駆動部材の一方に撮影条件を示す目盛りが設けられ、他方に前記目盛りの位置を指し示す指標が設けられている、請求項1に記載のレンズ鏡筒。
- 1つまたは複数のレンズと、
前記1つまたは複数のレンズを透過する光量を調節する1つまたは複数の絞り羽根と、
前記1つまたは複数の絞り羽根を前記1つまたは複数のレンズの光軸に平行な回動中心線を中心にして回動可能に支持する略環状のベース部材と、
前記1つまたは複数のレンズの光軸を略中心にした前記ベース部材に対する回転に連動して、前記1つまたは複数の絞り羽根を開閉動作させる絞り羽根駆動部材と、
前記絞り羽根駆動部材よりも前記光軸を略中心とした径方向外側に配置され、マニュアル操作に連動して、前記光軸を略中心にして前記本体に対して回転される略円筒部を有した回転操作連動部材と、
前記絞り羽根駆動部材の外周面と前記回転操作連動部材の内周面とに係合し、前記光軸に対して略平行な回転中心線を軸とする前記外周面上および前記内周面上の転動動作と、前記光軸周りの周回動作と、を実行可能な奇数個の回転体と、
前記奇数個の回転体の前記転動動作を制限して前記周回動作を許可する状態から、前記転動動作を許可して前記周回動作を制限する状態に、またはその逆に切り換える、切換部材と、を備え、
前記切換部材の切り換えを実行することにより、前記回転操作連動部材の回転方向に対する前記1つまたは複数の絞り羽根の開閉方向を切り換える、レンズ鏡筒。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US19/317,232 US20260072237A1 (en) | 2024-09-06 | 2025-09-03 | Lens barrel |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2024154163 | 2024-09-06 | ||
| JP2024154163 | 2024-09-06 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2026049672A true JP2026049672A (ja) | 2026-03-18 |
Family
ID=99098655
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2025138371A Pending JP2026049672A (ja) | 2024-09-06 | 2025-08-21 | レンズ鏡筒 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2026049672A (ja) |
-
2025
- 2025-08-21 JP JP2025138371A patent/JP2026049672A/ja active Pending
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