JP2026055111A - 切断装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents

切断装置、制御方法、及びプログラム

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JP2026055111A JP2024160538A JP2024160538A JP2026055111A JP 2026055111 A JP2026055111 A JP 2026055111A JP 2024160538 A JP2024160538 A JP 2024160538A JP 2024160538 A JP2024160538 A JP 2024160538A JP 2026055111 A JP2026055111 A JP 2026055111A
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Abstract

【課題】被切断物を切断して得られる成果物における外観の劣化を防ぐ。
【解決手段】切断装置(1)は、被切断物(11)に設定される切断線(CL2)に沿って被切断物を切断するときに、切断線の前方にある角部(Q3)からカッター(3)の刃の側へ所定の距離(U3)だけ離間した所定の位置(QE)にカッターの刃が到達したときに切断線に沿った被切断物の切断を停止し、カッターを被切断物から離間させ、カッターの刃の向きを角部(Q3)から切断線(CL2)に沿った被切断物の切断を開始するときの向きに調整し、カッターを角部に位置させて被切断物にカッターの刃を食い込ませ、角部からカッターの切先(301)までの距離が角部から所定の位置までの距離(U3)以上となるまで、角部から所定の位置に向かって切断線に沿って被切断物を切断する切断動作を行うように、被切断物に対するカッターの相対位置を変化させる相対位置変化手段を制御する。
【選択図】図8

Description

本発明は、切断装置、制御方法、及びプログラムに関する。
シート状の被切断物(加工対象物)を切断する切断装置には、カッターの刃を被切断物の第1の面から被切断物に押し付けた状態で被切断物に対するカッターの相対位置を変化させることにより、被切断物から所望の形状を切り出すものがある。この種の切断装置には、カッティングラインに沿ってシート材を切断するときに加工結果物に余分な切り込みが入らないよう、一方の端部から他方の端部に向かってカッターを移動させる動作を他方の端部に到達する前に停止し、その後、シート材から離間させたカッターの刃の向きを駆動機構により逆転させ他方の端部から一方の端部に向かって移動させることで、カッティングライン全体を切断するものがある(例えば、特許文献1)。
特開2009-279702号公報
上述した切断装置には、カッターの刃を被切断物に押し付けた状態で被切断物に対するカッターの相対位置を変化させることによってカッターの刃の向きの調整と被切断物の切断とが行われるものがある。この種の切断装置は、被切断物から離間したカッターの刃の向きを変更する駆動機構が省略されており被切断物に余分な切り込みが入らないようにすることが難しい。このため、切断後に得られる成果物の角部に捲れや傷が生じて外観が劣化することがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、被切断物を切断して得られる成果物における外観の劣化を防ぐことを目的の一つとする。
本発明の一態様に係る切断装置は、相対位置変化手段により被切断物にカッターの刃を食い込ませた状態で前記被切断物に対する前記カッターの相対位置を変化させることにより前記カッターの前記刃の向きの調整と前記被切断物の切断とを行い、前記被切断物から所定の形状の成果物を得る切断装置であって、制御手段を備える。前記制御手段は、前記被切断物に設定される切断経路に含まれる切断線に沿って前記被切断物を切断するときに、前記切断線の前方にある角部から前記カッターの前記刃の側へ所定の距離だけ離間した前記切断線上の所定の位置に前記カッターの前記刃が到達したときに前記切断線に沿った前記被切断物の切断を停止し、前記カッターを前記被切断物から離間させ、前記カッターの前記刃の向きを前記角部から前記切断線に沿った前記被切断物の切断を開始するときの向きに調整し、前記カッターを前記角部に位置させて前記被切断物に前記カッターの刃を食い込ませ、前記被切断物の切断動作として、前記角部から前記カッターの切先までの距離が前記角部から前記所定の位置までの距離以上となるまで、前記角部から前記所定の位置に向かって前記切断線に沿って前記被切断物を切断する切断動作を行うように、前記相対位置変化手段の動作を制御する。
上記の態様によれば、被切断物を切断して得られる成果物における外観の劣化を防ぐことができる。
図1A及び図1Bは、一実施の形態に係る切断装置の構成例を説明する図である。 図2は、切断装置の機能構成例を説明するブロック図である。 図3A~図3Cは、キャリッジの回転動作を説明する図である。 図4A~図4Cは、カッターの回転動作を説明する図である。 図5A及び図5Bは、被切断物に設定される切断経路と成果物における角部の劣化の例を説明する図である。 図6A及び図6Bは、一実施の形態に係る切断装置における第1の角部処理モードの例を説明する図である。 図7は、第1の角部処理モードによるカッターの刃の回転範囲の例を説明する図である。 図8A~図8Cは、一実施の形態に係る切断装置における第2の角部処理モードの例を説明する図である。 図9は、切断経路の角部に対する角部処理モードの設定例を説明する図である。 図10は、角部動作設定処理の一例を説明するフローチャートである。 図11は、一実施の形態に係る切断装置が実行する切断処理の一例を説明するフローチャートである。 図12は、角部に対する切断動作の制御を開始するタイミングの例を説明する図である。 図13は、図11のステップS210の処理の例を説明するフローチャートである。 図14A及び図14Bは、切断動作の変形例を説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。参照する図面におけるX軸、Y軸、及びZ軸は、異なる図面に図示した同一の構成要素同士の平面や方向等の関係を特定する目的で示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交し、右手系をなすものとする。以下の説明では、X軸に平行な方向をX方向と称し、Y軸に平行な方向をY方向と称し、Z軸に平行な方向をZ方向と称する。また、X方向、Y方向、及びZ方向の各方向は、図示されるX軸、Y軸、及びZ軸の矢印(正負)の方向と関連付ける場合には、「+」又は「-」、あるいは「正側」又は「負側」が付される。例えば、「+X方向」及び「-X方向」は、それぞれ、X軸を示す矢印の進行方向及び進行方向とは逆の方向を意図する。また、「X方向正側」は、基準とする面、部材、位置等から見たときに+X方向となる側を意図し、及び「X方向負側」は、基準とする面、部材、位置等から見たときに-X方向となる側を意図する。
本明細書では、Z方向を上下方向と称することがある。本明細書において、「上」や「上方」は、基準となる面、部材、位置等よりもZ方向正側であることを意図し、「下」や「下方」は、基準となる面、部材、位置等よりもZ方向負側であることを意図する。例えば、「部材Aの上に部材Bが配置される」と記載されるとき、部材Bは、部材AからみてZ方向正側に配置される。また、「部材Aの上面」と記載されるとき、その面は、部材AにおけるZ方向正側の端に位置し、Z方向正側を向いた面を含む。これらの方向、及び方向と関連付けられる面の呼称は、説明の便宜上用いているに過ぎず、例示する切断装置の取付姿勢等によっては、X軸、Y軸、及びZ軸の方向のそれぞれとの対応関係が変わることがある。例えば、本明細書において「上面」と称する面が「下面」又は「側面」等と称され、それに伴い他の面の呼称が変更されてもよい。
各図における縦横比や各部材同士の大小関係は、あくまで模式的に表されており、実際に製造される切断装置等における関係とは必ずしも一致しない。説明の便宜上、各部材同士の大小関係を誇張して表現している場合も想定される。図中の符号のうちの下線が引かれた符号は、その符号により参照される構成要素の一部分が別の符号により参照される場合に構成要素の全体を参照する符号であることを示す。
また、本明細書及び参照する図面では、同一の数字の符号が割り当てられる複数の同じ構成要素を数字の符号に続くアルファベットにより区別している。本明細書では、符号中のアルファベットにより区別される複数の同じ構成要素を「第1の」、「第2の」等の記載により区別することがある。これらの記載は、複数の同じ構成要素を区別することのみを目的としており、本明細書において「第1の」と前置きされた構成要素が「第2の」構成要素と称されてもよい。文脈によっては、「第2の構成要素」がなく、「第1の構成要素」と「第3の構成要素」が記載されることもある。更に、本明細書では、複数の同じ構成要素に共通の事項について言及する場合等には、符号中のアルファベットの記載、及び「第1の」、「第2の」等の記載を省略することがある。例えば、第1の駆動部7A、第2の駆動部7B、及び第3の駆動部7Cは、「駆動部7」、「駆動部7A、7B及び7C」等と記載することがある。
図1Aに例示した切断装置1は、保持部材2と、カッター3と、キャリッジ4と、キャリッジ支持部材5と、搬送ローラ6A及び6Bと、駆動部7A、7B及び7Cと、制御盤8と、を含む。なお、図1Aには、一実施の形態に係る切断装置1を構成する部品のうちの被切断物11の切断動作に関わる主要な部品のみを例示している。切断装置1は、別の観点では、図2に例示したように、切断ユニット100と、切断ユニット100の動作を制御する制御盤8とを含み得る。切断装置1は、切断ユニット100と制御盤8とが別体でありケーブルで接続された構成であってもよいし、切断ユニット100と制御盤8とが一体化された構成であってもよい。制御盤8は、制御装置8、又は制御ユニット8等と称されてもよい。
切断ユニット100は、駆動部7A、7B及び7Cと、保持部材移動機構110と、キャリッジ移動機構120とを含み、キャリッジ移動機構120は、X方向移動機構121と、回転移動機構122とを含む。保持部材移動機構110は、第1の駆動部(例えば、ステッピングモータ)7Aの動力により保持部材2をY方向に移動させる機構であり得る。X方向移動機構121は、第2の駆動部(例えば、ステッピングモータ)7Bの動力によりカッター3が取り付けられたキャリッジ4をX方向に移動させる機構であり得る。第1の駆動部7A及び保持部材移動機構110と、第2の駆動部7B及びX方向移動機構121とは、被切断物11の上面1101と平行なXY平面における被切断物11に対するカッター3の相対位置を変化させる相対位置変化手段の一例である。回転移動機構122は、カッター3を離間位置と切断位置の間で移動させるために、第3の駆動部(例えば、ステッピングモータ)7Cの動力によりキャリッジ4をX軸と平行な第1の回転軸を回転中心として回動させる機構であり得る。切断位置は、被切断物11を切断するときのカッター3の位置(図3B及び図3C参照)を意図し、離間位置は、被切断物11が切断されないよう被切断物11から離間させたカッター3の位置(図3A参照)を意図する。図1の切断装置1において、キャリッジ4の回転中心となる第1の回転軸は、キャリッジ支持部材5の軸芯R1であり得る。以下の説明では、キャリッジ支持部材5の軸芯R1を「第1の回転軸R1」とも称する。第3の駆動部7C及び回転移動機構122は、カッター3から被切断物11に印加する押圧荷重を変化させる押圧荷重変化手段の一例である。第3の駆動部7C及び回転移動機構122は、被切断物11の厚さ方向(Z方向)における被切断物11に対するカッター3の相対位置を変化させる相対位置変化手段の一例でもある。
キャリッジ4は、キャリッジ支持部材5により、保持部材2の上方の被切断物11と接触しない位置でX方向に移動可能なように支持されている。図示したキャリッジ支持部材5は、丸棒であり、軸芯R1の延伸方向がX方向となる向きで保持部材2の上方の被切断物11と接触しない位置に配置されている。キャリッジ支持部材5に沿ったキャリッジ4のX方向の位置は、第2の駆動部7B及びX方向移動機構121により変更(制御)される。また、キャリッジ4は、キャリッジ支持部材5の軸芯R1を回転中心として回動可能なようにキャリッジ支持部材5により支持されており、軸芯R1を回転中心としたキャリッジ4の回転位置は、第3の駆動部7C及び回転移動機構122により変更(制御)される。実施の形態に係る切断装置1において、キャリッジ4の回転位置は、カッター3が切断位置にある第1の回転位置とカッター3が離間位置にある第2の回転位置との間で変更される。カッター3の切断位置は、図3B及び図3Cに例示したように、カッター3の刃(刃先)300により被切断物11を切断可能な程度に、カッター3の刃300が被切断物11に食い込む位置であり得る。キャリッジ4の第1の回転位置は、図3B及び図3Cに例示したように、下面が被切断物11の上面1101と平行になる位置であり得る。キャリッジ4の第2の回転位置は、図3Aに例示した、切断位置にあるカッター3を保持部材2(板状部材200の上面201)から離間させる方向に角度θ1だけ回動させカッター3の刃300が被切断物11から離間する位置であり得る。
上述のように、カッター3を保持するキャリッジ4は、保持部材2の上方の被切断物11と接触しない位置に配置される。このため、カッター3は、切断位置(図3B参照)にあるときにキャリッジ4の下面から下方に延伸し下端の刃300が被切断物11に食い込むようにキャリッジ4に取り付けられている。また、図示した切断装置1において、カッター3は、キャリッジ4の回転中心である第1の回転軸R1よりもY方向負側の位置でカッター3の刃300による被切断物11の切断が行われるようにキャリッジ4に取り付けられている。言い換えると、図示した切断装置1におけるカッター3は、キャリッジ4の第1の回転軸R1から-Y方向に所定の距離だけ離れた位置に配置されている。
切断装置1において、カッター3は、図3B及び図3Cに例示したように、切断位置にあるときに被切断物11の上面1101の法線方向(Z方向)と平行になる第2の回転軸R2を回転中心として回転可能なようにキャリッジ4に取り付けられている。カッター3は、例えば、図1Bに示したカッターホルダ9に第2の回転軸R2を回転中心として回転可能なように装着された状態で、キャリッジ4に取り付けられる。カッター3は、丸棒の軸芯方向の一端に2つの平面の稜線エッジによる刃(刃先)300を形成したものであり得、丸棒の軸芯が第2の回転軸R2となるようにカッターホルダ9に装着されている。カッター3の刃300は、第2の回転軸R2が刃300の延伸方向の中心を通るように形成されており、切先301が第2の回転軸R2から所定の距離(オフセット量)だけオフセットされている。カッター3(丸棒)の材料は、例えば、鋼や鉄等の磁性体であり得る。カッターホルダ9は、筒状部900と、マグネット910と、キャップ920と、ベアリング930とを含む。筒状部900は、マグネット910を収容する上方収容部とカッター3を回転可能に支持するベアリング930を収容する下方収容部とを有し、上方収容部と下方収容部とが小径孔部により連通している概略円筒形状の部材である。上方収容部に収容されたマグネット910は、上方収容部にキャップ920をはめ込むことにより上方収容部内の位置が固定される。カッター3は、軸芯方向における刃300が形成された端とは反対側の端(上端部)が筒状部900の小径孔部内に回転可能な状態で差し込まれており、上端部と刃300が設けられた端(下端部)との間の中間部分がベアリング930により回転可能に支持されている。なお、カッターホルダ9は、上述した構成のものに限定されない。
カッターホルダ9は、被切断物11を切断するときに上面1101と対向するキャリッジ4の下面から下方にカッター3が延伸しカッター3の刃300が被切断物11に食い込むように、キャリッジ4に取り付けられる。本明細書において「食い込む」という表現は、被切断物11を切断するためにカッター3の刃300から被切断物11に押圧荷重を印加すること(刃300を被切断物11に圧接させること)を意図している。すなわち、本明細書における「食い込む」、「食い込ませる」及びその他の類似の表現は、「圧接する」、「圧接させる」及びその他の類似の表現と同義であり得る。なお、カッター3の刃300を被切断物11に食い込ませることは、カッター3の刃300を被切断物11に突き刺すこと、又は被切断物11に押し付けることと読み替えられてもよい。
保持部材2は、被切断物(加工対象)11を保持する部材であり、台紙と呼ばれることがある板状部材200と、板状部材200の上面201に配置された粘着層210とを含む(図3A等参照)。被切断物11は、例えば、紙、樹脂シート、シール用紙等の、シート状又はフィルム状等と呼ばれる形状のものであり得る。板状部材200は、例えば、カッター3の刃300から被切断物11に押圧荷重が印加されたときに被切断物11に反り(たわみ)を生じさせない厚さ及び硬さのものであり得る。粘着層210は、板状部材200の上面201に配置した被切断物11の位置がずれないようにするための固定部材の例示であり得る。板状部材200は、板状部材200の上面201のうちの被切断物11が配置される領域の外側に、搬送ローラ6A及び6Bにより挟持される被挟持部を有する。図1に例示した板状部材200は、X方向正側の端部及びX方向負側の端部のそれぞれに、Y方向に沿って延伸する被挟持部を有する。第1の搬送ローラ6Aは、板状部材200の上方の被切断物11と接触しない位置にX方向と平行な回転軸を回転中心として回転するように配置され、板状部材200の上面201における被挟持部と接触する大径の挟持部を有する。第2の搬送ローラ6Bは、板状部材200の下方にX方向と平行な回転軸を回転中心として回転するように配置され、板状部材200の下面における被挟持部と接触する大径の挟持部を有する。第1の搬送ローラ6Aと第2の搬送ローラ6Bとは、図2に例示した切断ユニット100における保持部材移動機構110に含まれる。第1の搬送ローラ6A及び第2の搬送ローラ6Bは、いずれか一方のローラが第1の駆動部7Aと連結した主動ローラ(駆動ローラ)であり、いずれか他方のローラが従動ローラであり得る。保持部材移動機構110は、周知の機構のいずれかであり得、特定の機構に限定されない。保持部材移動機構110は、例えば、保持部材2を載置するステージを有し、そのステージをY方向に移動(スライド)させる機構であってもよい。
実施の形態に係る切断装置1と組み合わせて用いられる保持部材2は、板状部材200の上面201のうちの、被切断物11が配置される領域及び上述の被挟持部となる領域とは異なる領域内に、カッター3の刃300の向きを調整(変更)するための調整領域220が設けられている。切断装置1は、例えば、被切断物11に設定された切断経路の切断開始位置にカッター3を移動させる前に、調整領域220内でカッター3の刃300の向きを切断開始位置からの切断方向に調整(変更)することができる。また、切断装置1は、切断経路の角部に対する切断動作を後述する第2の角部処理モードに基づいて制御するとき(逆方向切断時)に、調整領域220内でカッター3の刃300の向きを調整(変更)する。
被切断物11の切断に用いるカッター3は、図3A~図3Cに例示したように、キャリッジ4と一体となって第1の回転軸R1を回転中心として回動し、かつ第2の回転軸R2を回転中心として回転するように、キャリッジ4に取り付けられている。キャリッジ4は、キャリッジ支持部材5により、保持部材2の上方の被切断物11と接触しない位置でX方向に移動可能なように支持されている。図示したキャリッジ支持部材5は、丸棒であり、軸芯R1の延伸方向がX方向となる向きで保持部材2の上方の被切断物11と接触しない位置に配置されている。キャリッジ支持部材5に沿ったキャリッジ4のX方向の位置は、第2の駆動部7B及びX方向移動機構121により変更(制御)される。また、キャリッジ支持部材5の軸芯(第1の回転軸)R1を回転中心としたキャリッジ4の回転位置は、第3の駆動部7C及び回転移動機構122により、カッター3が切断位置にある第1の回転位置と、カッター3が離間位置にある第2の回転位置との間で変更(制御)される。
上述のように、カッター3の切先301は、カッター3の第2の回転軸R2から所定の距離(オフセット量)だけオフセットされている。このため、実施の形態に係る切断装置1は、カッター3が切断位置にある状態で被切断物11に対するカッター3の相対位置を変化させることにより、カッター3の刃300の向きをその変化の方向に応じた向きに調整(変更)することができる。カッター3の刃300の向きは、第2の回転軸R2の延伸方向を法線方向とする平面内での刃(刃先)300の切先301から他端に向かう方向であり得る。例えば、図4Aに示したカッター3の刃300の向きは、+X方向であり、図4BのXY平面視では実線の二等辺三角形により模式的に示されている。
カッター3の刃300の向きが+X方向であるときに、例えば、被切断物11に対するカッター3の相対位置を-Y方向に変化するように相対位置変化手段を動作させると、図4Bに例示したように、カッター3は、切先301を支点として回転し刃300の向きが-Y方向に変化する。このとき、相対位置変化手段は、例えば、保持部材2を+Y方向に移動させながら、キャリッジ4をカッター3の切先301のオフセット量だけ-X方向に移動させる。刃300の向きが-Y方向になった後、相対位置変化手段が被切断物11に対するカッター3の相対位置を-Y方向に変化させる動作を続けると、図4Cに示したように、被切断物11を-Y方向に切り進めることができる。被切断物11を-Y方向に切り進めるとき、切断装置1は、キャリッジ4のX方向の位置を固定した状態で保持部材2を+Y方向に移動させる。保持部材2を+Y方向に移動させると、被切断物11におけるカッター3の刃300により切断された区間12は-Y方向に進行する。逆に、切断装置1では、保持部材2を-Y方向に移動させると、被切断物11におけるカッター3の刃300により切断された区間は+Y方向に進行する。以下の説明では、被切断物11におけるカッター3の刃300により切断された区間の進行方向を「切断方向」と称する。すなわち、刃300の向きが-Y方向であるときの切断方向は-Y方向となり、刃300の向きが+Y方向であるときの切断方向は+Y方向となる。切断方向、切断された区間の進行方向は、カッター3の刃300が被切断物11を切り進む方向と読み替えられてもよい。
実施の形態に係る切断装置1は、例えば、図5Aに示した凹六角形の輪郭で示される切断経路Cを被切断物11の上面に設定し、切断経路Cに沿って被切断物11を切断することができる。本明細書では、一例として、図5Aに示した切断経路Cに沿って被切断物11を切断する手順を説明するが、切断経路Cは特定の形状に限定されない。切断装置1は、例えば、切断経路Cの角部Q1を切断開始位置(始点)とし、まず、カッター3の刃300の切先301が切断経路Cの切断線CL1上を角部Q1から角部Q2まで移動するように被切断物11に対するカッター3の相対位置を変化させる。切断線CL1の延伸方向はX方向なので、切断装置1では、保持部材2のY方向の位置が固定された状態で、第2の駆動部7B及びX方向移動機構121によりキャリッジ4を+X方向に移動させる動作が行われる。カッター3の切先301が角部Q2に到達すると、切断装置1は、カッター3の刃300を被切断物11に食い込ませた状態のまま刃300の向きを+X方向から-Y方向に変更させ角部Q2から切断線CL2に沿って被切断物11を切断する動作を行う(図6A及び図6B参照)。
切断線CL1に沿って被切断物11を+X方向に切り進めたカッター3の切先301が角部Q2に到達したとき、カッター3の刃300は、図6Aに例示したように、被切断物11における角部Q2よりも+X方向側の領域T1内にある。このため、角部Q2において刃300の向きを変更するとき、カッター3は、角部Q2を超えて領域T1内に入り込んだ刃300が被切断物11における領域T1内の部分をかき回すように回転する。同様に、角部Q4、Q5、及びQ6においても、カッター3の刃300は領域T1内で回転する。これに対し、切断線CL2に沿って被切断物11を-Y方向に切り進めたカッター3の切先301が角部Q3に到達したとき、カッター3の刃300は、図7に例示したように、角部Q3を通り越して領域T2内に入り込んでいる。このため、角部Q3において刃300の向きを変更するとき、カッター3は、角部Q3を超えて領域T1内に入り込んだ刃300が被切断物11における領域T2内の部分をかき回すように回転する。したがって、領域T2内の角部Q3の部分では、被切断物11の上面1101におけるカッター3の刃300の長さU1を半径とする扇形の領域T9内に捲れ、傷等の外観の劣化が生じ得る。
図5Aに例示した被切断物11における切断経路Cで囲まれた領域T2を成果物とする場合、角部Q1を切断開始位置として切断した成果物は、図5Bに例示したように、角部Q1~Q6のうちの角部Q3の部分に刃300が切断線CL2に沿って被切断物11を切断したときに角部Q3を通り越して領域T2内に入り込んで切断された箇所や刃300の回転に起因する抉れ等による外観の劣化が生じ得る。逆に、領域T1を成果物とする場合、角部Q2、Q4、Q5、及びQ6の部分に刃300の回転に起因する抉れ等の外観の劣化が生じ得る。本明細書における用語「成果物」は、被切断物11を切断経路Cに沿って切断した後の、被切断物11から不必要な部分が除去されたものを意図する。
切断経路Cの角部Qにおいてカッター3の刃300の向きを変更することが成果物に影響を与えるか否かは、その角部Qの角度のうちの成果物となる領域内側の角度(以下「内角θ2」と称する)の大きさに依存する。2つの切断線の接点である角部Qの内角が0<θ2<180である場合には、成果物における角部Qにカッター3の刃300の回転に起因する捲れ等の外観の劣化が生じにくい。これに対し、角部Qの内角θ2(度)が180<θ2<360のである場合、成果物における角部Qにカッター3の刃300の回転に起因する捲れ等の外観の劣化が生じやすい。実施の形態に係る切断装置1では、上述した角部Qの内角θ2と成果物における角部Qの外観の劣化との関係に基づいて、切断経路Cにおける切断開始位置(始点)と切断終了位置(終点)との間に存在する角部Qに対する切断動作を制御する。切断装置1は、角部Qの内角θ2の大きさに応じて第1の角部処理モード及び第2の角部処理モードのいずれかを選択し、選択した角部処理モードに基づいて角部Qに対する切断動作を制御する。角部処理モードに基づいて制御される「切断動作」は、第1の切断線に沿って被切断物11を角部Qまで切断する動作と、その後のカッター3の刃300の向きを変更して角部Qから第2の切断線に沿って被切断物11を切断することが可能な状態にする動作と、を含む。
第1の角部処理モードは、角部Qに対する切断動作をカッター3に印加する押圧荷重が一定の状態で行う処理モードである。具体的には、第1の角部処理モードは、カッター3に所定の押圧荷重Pを印加した状態で被切断物11を角部Qまで切断する動作の後、カッター3に押圧荷重Pを印加した状態のまま刃300の向きを変更させる処理モードである。押圧荷重Pは、例えば、切断線に沿って被切断物11を切り進めるのに必要となるカッター3の刃300から被切断物11に印加する押圧荷重、カッター3の刃先角度及び刃厚角度、第1の回転軸R1を回転中心とした回転(回動)と関連付けられるモーメント等に基づいて設定される。第1の角部処理モードは、例えば、角部Qの内角θ2(度)が0<θ2<180であるときに選択される。第1の角部処理モードを選択した場合、切断装置1は、カッター3に所定の押圧荷重Pを印加した状態を維持し、切断データに基づいてカッター3が取り付けられたキャリッジ4のX方向の位置と保持部材2のY方向の位置とを制御する。第1の角部処理モードを選択した場合に切断装置1が行う動作は、角部Qにおいてカッター3に押圧荷重Pを印加した状態のまま刃300の向きを変更させる周知の切断装置1における動作と同一であってよい。
第2の角部処理モードは、切断線に沿って被切断物11を角部Qまで切断する動作を、角部Qに向かう第1の方向に角部Qよりも手前の位置QEまで切断する動作と、角部Qから第1の方向とは反対の第2の方向に少なくとも位置QEまで切断する動作に分けて行う。第2の角部処理モードは、例えば、角部Qの内角θ2(度)が180<θ2<360であるときに選択される。
第2の角部処理モードが選択されたとき、切断線CL2に沿って被切断物11を-Y方向に(角部Q3に向かって)切断する動作は、図8Aに例示したように、角部Q3よりも手前で終了する。図8Aには、図5Aの被切断物11における切断経路Cの角部Q3を含む部分領域を拡大して示している。図8B及び図8Cも同様である。より具体的には、角部Q3に向かって切断する動作は、カッター3の切先301が切断線CL2における角部Q3から所定の距離U3だけ手前の位置(切断停止位置)QEに到達した時点で終了する。角部Q3から位置QEまでの距離U3は、被切断物11の上面1101の平面視におけるカッター3の前端から後端までの距離U4にカッター3の前端から角部Q3までの距離U5を加えた値U4+U5と対応した距離であり得る。距離U4の代わりに、カッター3(丸棒)の直径等が用いられてもよい。距離U5は「0」であってもよい。なお、距離U3及び距離U5は、切断線CL2に沿った二点間の距離を意図しており、切断線が曲線である場合の距離U3及び距離U5は、被切断物11の上面における二点間の直線距離(最短距離)よりも長くなる。
第2の角部処理モードでは、切断線CL2の位置QEまで切断した後、カッター3を被切断物11から離間させ、図8Bに例示したように、角部Q3から切断線CL2に沿って位置QEに向かって(すなわち+Y方向に)被切断物11を切断するようにカッター3の刃300の向き及び被切断物11に対するカッター3の相対位置を変更する。カッター3を被切断物11から離間させた後、切断装置1は、例えば、保持部材2における板状部材200の上面201に設けられた調整領域220(図1参照)にカッター3の刃300を食い込ませて刃300の向きを-Y方向から+Y方向に変更する動作を行う。カッター3の刃300の向きは、調整領域220の代わりに、例えば、被切断物11における非成果物となる領域内で変更されてもよい。その後、切断装置1は、カッター3の切先301を被切断物11の角部Q3に食い込ませることが可能なように、被切断物11に対するカッター3の相対位置を変更し、カッター3を離間位置から切断位置に移動させる動作を行う。これらの動作は、被切断物11に対するカッター3の相対位置を変化させることに追従してカッター3の刃300の向きが自動的に変更される周知の切断装置で行われる動作と同一であってよい。
カッター3を角部Q3から切断線CL2に沿って位置QEに向かって被切断物11を切断可能な状態にした後、切断装置1は、被切断物11が載置された保持部材2を-Y方向に移動させて角部Q3から切断線CL2の位置QEまでの区間を切断する。このとき、切断装置1は、例えば、図8Cに示したように、カッター3の切先301が、切断線CL2における角部Q3から距離U3+U6の位置に到達するまで、保持部材2を-Y方向に移動させる。距離U6は、例えば、0.1mm~1mm程度であり得るが、特定の長さに限定されない。距離U6は、「0」であってもよい。位置QEは、角部Q2から角部Q3に向かって被切断物11を切断するカッター3の切先301が到達した位置であるため、角部Q3から位置QEに向かって被切断物11を切断する動作を開始するとき、切断線CL2は、位置QEまでの切断が完了した状態である(図6A、図7参照)。このため、角部Q3から切断線CL2に沿って+Y方向に被切断物11を切断する動作を、カッター3の切先301が位置QEを超えるまで行うことにより、被切断物11に設定された切断経路Cにおける角部Q2と角部Q3とを結ぶ切断線CL2の全体を確実に切断することができる。
上述の手順により切断線CL2の全体の切断が完了した後、切断装置1は、角部Q3から切断線CL3に沿って被切断物11を切断するためにカッター3の刃300の向き及び被切断物11に対する相対位置を変更する動作を行う。図8Cには、角部Q3から切断線CL3に沿って被切断物11を+X方向に切断するときのカッター3の刃300の向き及び被切断物11の上面1101内での位置が、点線のカッター3で示されている。カッター3の刃300の向きは、例えば、調整領域220において変更することができる。なお、上述した手順で切断線CL2を切断した後、続けて切断線CL3を切断する場合、カッター3の刃300の向きは、+Y方向から+X方向に、言い換えると刃300が領域T1内で回転するように変更することができる。このため、領域T1が非成果物となる場合には、切断線CL2の切断完了時の位置にカッター3がある状態で刃300の向きを+Y方向から+X方向に変更した後、被切断物11に対するカッター3の相対位置を切先301が角部Q3と一致するように変更してもよい。このように、切断線CL2に沿った被切断物11の切断が完了した後、被切断物11において成果物となる領域T2の外側の領域でカッター3の刃300の向きを調整することにより角部Q3から切断線CL3に沿って被切断物11を切断するときの刃300の回転による被切断物11の外観の劣化を防げる。被切断物11において非成果物となる領域T1内で刃300の向きを調整する場合、調整領域220を利用する場合と比べて、被切断物11に対するカッター3の相対位置の移動距離が短くなり、切断処理に要する時間が長時間化することを防げる。一方、保持部材2に設けた調整領域220内で刃300の向きを調整する場合、例えば、被切断物11を切断して得られるすべての領域を成果物とするとき等に、刃の向きを調整した痕跡が成果物に生じることを防げる。
図8A~図8Cを参照して上述した第2の角部処理モードでは、切断経路Cに沿って被切断物11を切断したときに、カッター3の刃300が切断経路Cの途中に存在する角部Q3を通り越して成果物となる領域T2に入り込むことがない。このため、第2の角部処理モードに基づいて切断された成果物における角部Q3には、カッター3の刃300が入り込むことにより生じる微小な切れ込み等の外観の劣化が生じない。また、第2の角部処理モードでは、内角θ2(度)が180<θ2<360の角部Qにおいてカッター3の刃300の向きを変更することに起因する傷等の外観の劣化が生じない。したがって、第2の角部処理モードに基づいて被切断物11における角部Qに対する切断動作を制御することにより、角部Qに外観の劣化が生じていない高品位の成果物が得られる。更に、第2の角部処理モードに基づいて被切断物11における角部Qに対する切断動作を制御した場合、切断線(切断経路C)を境として隣り合う2つの領域T1、T2の両方にカッター3の刃300の向きを変更することに起因する外観の劣化が生じないようにすることができる。このため、例えば、切断線により分離された2つの領域T1、T2の両方を成果物とする場合に、両方の成果物を角部Qに外観の劣化がない高品位のものにすることができる。また、領域T2を成果物とし、領域T1を非成果物とする場合、図5Bに例示したように、成果物における角部Q2、Q4、Q5、及びQ6の部分は、刃300の回転が外観の劣化に影響しない。このため、図5Aに例示した被切断物11を切断経路Cに沿って切断したときの領域T2を成果物とする場合、図9に例示したように、角部Q3に対する切断動作のみを第2の角部処理モードに基づいて制御し、角部Q2、Q4、Q5、及びQ6に対する切断動作を第1の角部処理モードに基づいて制御することができる。このような制御をすることにより、切断経路Cに沿った被切断物11の切断処理が完了するまでに要する時間が長時間化することを抑制しつつ、高品位の成果物を得ることができる。
切断装置1が行う上述した角部Qに対する切断動作を含む動作は、制御盤8により制御される。制御盤8は、図2に例示したように、制御部801、記憶部802、入力部803、表示部804、通信部805を含み、これらの構成要素はバス806により相互に接続される。制御部801は、切断ユニット100の動作を制御するための制御プログラムを実行して切断ユニット100の動作を制御する。制御部801の機能は、記憶部802に記憶させた制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより提供される。記憶部802は、切断ユニット100の動作を制御する制御プログラム、被切断物11に設定される切断線(切断経路)に関する情報を含む切断データ等を記憶する。記憶部802の機能は、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)により提供することができる。記憶部802の機能を提供する記憶装置は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置を含んでもよい。
入力部803は、切断ユニット100の動作に関する制御パラメータの入力、選択のための操作を受け付ける。表示部804は、切断ユニット100の動作に関する制御パラメータや動作状態を示す情報を可視化して表示する。入力部803及び表示部804の機能は、例えば、スイッチ、キーボード等の入力装置と液晶ディスプレイ等の表示装置とが一体化された操作パネルにより提供される。操作パネルは、入力部803としての機能と表示部804としての機能とを備えたタッチパネルディスプレイを有するものであってもよい。通信部805は、有線又は無線による切断ユニット100との通信を行い、切断ユニット100の動作状態の取得、及び切断ユニット100への制御信号の送信等を行う。通信部805は、例えば、被切断物11に設定する切断線(切断経路)を示す画像を撮像する撮像装置(図示せず)と通信可能であり、撮像装置で撮像した画像のデータを切断データ又はその元データとして取得してもよい。撮像装置で撮像した画像のデータを切断データの元データとして取得した場合、制御部801が元データ(画像)から切断線を導出する処理を行う。
なお、制御盤800は、切断ユニット100の制御に専用の装置として設計、製造されたものに限らず、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータにコンピュータ可読の制御プログラムを実行させるものであってもよい。図2の制御盤8において複数のブロックに分けて示されている複数の機能は、1つのハードウェアにより提供されてもよい。例えば、制御部801の機能と記憶部802の機能は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の集積回路デバイスにより提供されてもよい。また、図2の制御盤8において1つのブロックで示されている機能が複数の別個のハードウェアにより提供されてもよい。例えば、記憶部802の機能は、上述のように、ROM及びRAM、並びにHDD等の補助記憶装置等により提供され得る。また、制御部801の機能を提供するプロセッサが2以上であってもよい。更に、実施の形態に係る切断装置1の動作は、制御盤8の通信部805と通信可能なスマートフォンやパーソナルコンピュータにより制御されてもよい。制御盤8は、上述のように、制御装置8、又は制御ユニット8と称されてもよく、例えば、切断ユニット100とともに切断装置1の装置筐体に内蔵される小型のコンピュータ等であってもよい。
実施の形態に係る切断装置1は、上述のように、切断経路Cの角部Qに対する切断動作を第1の角部処理モード及び第2の角部処理モードのいずれかに基づいて制御することができる。どちらの角部処理モードに基づいて制御するかは、例えば、角部Qの内角θ2(度)と関連付けることができる。内角θ2は、上述のように、角部Qの周囲における成果物領域内での角部Qから延びる2つの切断線の角度である。一例として、切断経路Cの切断線を境として隣り合う2つの領域T1及びT2のいずれか一方が成果物となる場合、180<θ2<360の角部Qに対する切断動作を第2の角部処理モードに基づいて制御し、0<θ2<180の角部Qに対する切断動作を第1の角部処理モードに基づいて制御することができる。このような制御をするために、実施の形態に係る切断装置1では、例えば、図10に例示したような角部動作設定処理を行うことができる。図10の角部動作設定処理は、制御盤8の制御部801が主体となって行われる。
制御部801は、まず、切断データに基づく切断経路と成果物領域を取得する(ステップS100)。本明細書では、1つの切断経路は、一筆書きできる切断経路とする。切断経路は、図5Aに例示した切断経路Cのような被切断物11を2つの領域に分離する経路に限らず、被切断物11の上面1101における第1の位置を始点とし、第1の位置とは異なる第2の位置を終点とする経路であってもよい。成果物領域は、切断データにおいて指定されていてもよいし、制御部801が切断経路の形状を判定し、判定結果に基づいて設定してもよいし、切断装置1のユーザ(オペレータ)が制御盤8の入力部803及び表示部804を利用して指定してもよい。また、ステップS100では、切断装置1のユーザ(オペレータ)が制御盤8の入力部803及び表示部804を利用して切断経路における切断開始位置(始点)及び切断終了位置(終点)を指定すること、及び変更すること等が可能であってもよい。ステップS100の後、制御部801は、切断経路を選択し(ステップS101)、選択した切断経路の途中に角部があるか否かを判定する(ステップS102)。切断経路の途中に角部がないと判定した場合(ステップS102;NO)、制御部801は、角部に対する切断動作を制御するための角部処理モードを設定する処理(ステップS103~S108)をスキップし、未選択の切断経路があるか否かを判定する(ステップS109)。未選択の切断経路がある場合(ステップS109;YES)、制御部801は、ステップS101以降の処理を繰り返す。未選択の経路がない場合(ステップS109;NO)、制御部801は、角部動作設定処理を終了する。
選択した切断経路の途中に角部があると判定した場合(ステップS102;YES)、制御部801は、切断経路に存在する角部を選択する(ステップS103)。続けて、制御部801は、選択した角部の成果物となる領域内での角度(内角θ2)を導出し(ステップS104)、導出した内角θ2(度)が0<θ2<180であるか否かを判定する(ステップS105)。ステップS104において、制御部801は、選択した角部から延びる2つの切断線の延伸方向と、切断線を境として隣り合う2つの領域のどちらがステップS100で取得した成果物となる領域であるかと、に基づいて、内角θ2を導出する。導出する内角θ2は、ベクトル又は三角関数を利用した演算式により導出される具体的な(正確な)角度であってもよいし、内角θ2(度)が上述した0<θ2<180及び180<θ2<360のどちらであるかを示す値であってもよい。
導出した内角θ2(度)が0<θ2<180であると判定した場合(ステップS105;YES)、制御部801は、選択した角部に対する切断動作を第1の角部処理モードに基づいて制御するように設定する(ステップS106)。例えば、図5Aに示した切断経路Cにおける角部Q2の内角θ2は、領域T2が成果物となる場合には0<θ2<180である。このため、角部Q2に対する切断動作は、第1の角部処理モードに基づいて制御してよい(図5B、図9参照)。これに対し、導出した内角θ2(度)が0<θ2<180ではないと判定した場合(ステップS105;NO)、制御部801は、選択した角部に対する切断動作を第2の角部処理モードに基づいて制御するように設定する(ステップS107)。例えば、図5Aに示した切断経路Cにおける角部Q3の内角θ2は、領域T2が成果物となる場合には180<θ2<360である。このため、角部Q3に対する切断動作は、図8A~図8Cを参照して上述したように第2の角部処理モードに基づいて制御する。
ステップS106又はS107の後、制御部801は、現在選択されている切断経路の途中に未選択の角部があるか否かを判定する(ステップS108)。未選択の角部があると判定した場合(ステップS108;YES)、制御部801は、上述したステップS103以降の処理を繰り返す。未選択の角部はないと判定した場合(ステップS108)、制御部801は、未選択の切断経路があるか否かを判定する(ステップS109)。未選択の切断経路がある場合(ステップS109;YES)、制御部801は、ステップS101以降の処理を繰り返す。未選択の経路がない場合(ステップS109;NO)、制御部801は、角部動作設定処理を終了する。
図10を参照して上述した角部動作設定処理は、実施の形態に係る切断装置1が実行し得る、切断経路の角部に対する切断動作の制御方法を設定する処理の例示に過ぎない。角部動作設定処理は、例えば、選択中の角部から延伸している切断線を境として隣り合う2つの領域の両方が成果物領域である場合に、内角θ2の大きさによらず第2の角部処理モード選択した角部に対する切断動作を第2の角部処理モードに基づいて制御するように設定する追加の処理を含んでもよい。角部動作設定処理は、切断装置1の制御盤8と通信するスマートフォン、タブレット型コンピュータ、及びその他のコンピュータ等によって行われてもよい。この場合、切断装置1は、被切断物11に設定する切断経路及び切断順序等を含む切断データとともに、又は切断データに含まれた状態で、角部に対する切断動作をどの角部処理モードで制御するかを示す情報を取得することができる。
実施の形態に係る切断装置1は、図10を参照して上述した角部動作設定処理等により設定された、切断経路の角部に対する切断動作をどの角部処理モードで制御するかを示す情報を利用して、被切断物11に対する切断動作を制御する。被切断物11を切断するとき、切断装置1の制御盤8は、例えば、図11のフローチャートに沿った切断処理を行うことができる。図11の切断処理は、制御部801が主体となって行われる。
制御部801は、まず、切断ユニット100に対する初期調整処理を行う(ステップS200)。初期調整処理は、キャリッジ4(カッター3)及び保持部材2をホームポジションに移動させる動作、キャリッジ4及び保持部材2の移動に関するイニシャルチェックのための動作等の、周知の切断装置において被切断物11を切断する前に行われる複数の処理を含む。ステップS200が正常に終了すると、制御部801は、切断データから切断経路を選択し、カッター3の刃300を被切断物11の上面1101における切断開始位置に移動させ(ステップS201)、カッター3に押圧荷重Pを印加する(ステップS202)。ステップS201及びS202において、制御部801は、周知の切断装置における処理と同様の処理を行う。
ステップS201及びS202の後、制御部801は、選択した切断経路に基づいて被切断物11に対するカッター3の相対位置を移動させて被切断物11を切断し(ステップS203)、切断経路の終点に到達したか否かを判定する(ステップS204)。ステップS203において、制御部801は、周知の切断装置における処理と同様の処理を行う。切断経路の終点に到達したと判定した場合(ステップS204;YES)、制御部801は、未切断の切断経路があるか否かを判定する(ステップS211)。未切断の切断経路があると判定した場合(ステップS211;YES)、制御部801は、ステップS201以降の処理を行う。未切断の切断経路はないと判定した場合(ステップS211;NO)、制御部801は、切断処理を終了する。
一方、切断経路の終点に到達していないと判定した場合(ステップS204;NO)、制御部801は、例えば、切断中である切断線の前方に角部処理モードに基づいて切断動作を制御する角部があるか否かを判定する(ステップS205)。該当する角部がないと判定した場合(ステップS205;NO)、制御部801は、ステップS203以降の処理を繰り返す。該当する角部があると判定した場合(ステップS205;YES)、制御部801は、該当する角部に対する切断動作を制御するための角部処理モードを取得し(ステップS206)、角部に対する切断動作の制御を開始するタイミングが到来したか否かを判定する(ステップS207)。角部に対する切断動作の制御を開始するタイミングは、制御の対象となる角部に対する切断動作を第1の角部処理モードと第2の角部処理モードのいずれに基づいて制御するかに応じて異なる。例えば、図12に示したように、第1の角部処理モードに基づいて制御する場合、制御を開始するタイミングは、カッター3の切先301が制御の対象となる角部に到達したときとなる。また、第2の角部処理モードに基づいて制御する場合、制御を開始するタイミングは、切断中の切断線におけるカッター3の切先301から制御の対象となる角部までの距離が所定の距離U3(図8A参照)となる切断線上の切断停止位置に切先301が到達したときとなる。なお、図12において、第1の角部処理モードと関連付けられた「押圧荷重一定」は、角部において押圧荷重一定のまま刃の向きを調整することを示し、第2の角部処理モードと関連付けられた「逆方向切断」は、切断線に沿って前方の角部より手前の切断停止位置まで切断した後、角部から切断停止位置に向かって(切断停止位置で切断を停止する前とは逆の方向に)被切断物11を切断することを示している。制御を開始するタイミングが到来していないと判定した場合(ステップS207;NO)、制御部801は、ステップS203以降の処理を繰り返す。
制御を開始するタイミングが到来したと判定した場合(ステップS207;YES)、制御部801は、角部に対する切断動作を第1の角部処理モードに基づいて制御するか否かを判定する(ステップS208)。第1の角部処理モードに基づいて制御すると判定した場合(ステップS208;YES)、制御部801は、カッター3に押圧荷重Pが印加された状態のまま刃300の向きを変更するように切断ユニット100の動作を制御する(ステップS209)。第1の角部処理モードに基づく制御ではないと判定した場合(ステップS208;NO)、制御部801は、切断動作の制御の対象となる角部に対して設定された第2の角部処理モードに基づいて切断ユニット100の動作を制御する(ステップS210)。ステップS209又はS210の後、制御部801は、ステップS203以降の処理を繰り返す。
制御部801は、ステップS210の処理として、例えば、図13のフローチャートに沿った処理を行うことができる。制御部801は、カッター3の刃300が角部Qに到達する前に被切断物11に対するカッター3の相対位置を移動させる動作を停止し(S240)、カッター3を図3Aに例示した離間位置に移動させる(ステップS241)。ステップS240において、制御部801は、カッター3の切先301が現在切断している切断線における角部Qよりも距離U3だけ手前の位置QEに到達した時点で被切断物11に対するカッター3の相対位置を移動させる動作を停止する(図8A参照)。距離U3は、被切断物11の上面1101と平行な平面視におけるカッター3の切先301から刃300の前方端までの距離U4と対応する長さ以上(U3≧U4)とする。
続けて、制御部801は、被切断物11における成果物となる領域の外側でカッター3の刃300の向きを調整する(ステップS242)。ステップS242において、制御部801は、カッター3の刃300の向きが、角部Qから位置QEに向かう切断線に沿った被切断物11の切断を開始するときの向きになるように調整する。カッター3の刃300の向きは、保持部材2の調整領域220内で回転させてもよいし、被切断物11における非成果物となる領域内のうちの刃300の回転が成果物の外観の劣化に影響を与えない位置で回転させてもよい。その後、制御部801は、切先301が角部となる位置にカッター3を移動させてカッター3に押圧荷重Pを印加し(ステップS243)、角部から切断途中の切断線に沿って逆方向に所定の距離だけカッター3を相対移動させる(ステップS244)。ステップS244の処理における用語「逆方向」は、切断途中の切断線上での角部から切断停止位置に向かう方向を意図している。ステップS244における所定の距離は、ステップS240において動作を停止したときの位置QEから角部Qまでの距離U3と対応した距離以上とする。
ステップS244の後、制御部801は、角部から次の切断線に沿って被切断物11を切断するために、被切断物11における成果物となる領域の外側でカッター3の刃300の向きを調整し(ステップS245)、切先301が角部となる位置にカッター3を移動させてカッター3に押圧荷重Pを印加する(ステップS246)。ステップS245において、カッター3の刃300の向きは、保持部材2の調整領域220内で調整してもよいし、被切断物11における非成果物となる領域内のうちの刃300の回転が成果物の外観の劣化に影響を与えない位置で調整してもよい。例えば、図8Cに例示した領域T1が非成果物となる場合には、実線のカッター3のように切先301が切断し終えた切断線CL2上にある状態でカッター3の向きを+Y方向から+X方向に変更してもよい。ステップS210の処理として図13のフローチャートに沿った処理を行うと、制御部801は、図11のフローチャートに沿った処理に戻り、ステップS203以降の処理を繰り返す。
ステップS203以降の処理により、被切断物11に対するカッター3の相対位置が選択された切断経路の終点に到達すると(ステップS204;YES)、制御部801は、未切断の切断経路があるか否かを判定する(ステップS211)。未切断の切断経路があると判定した場合(ステップS211;YES)、制御部801は、ステップS201以降の処理を行う。未切断の切断経路はないと判定した場合(ステップS211;NO)、制御部801は、切断処理を終了する。
実施の形態に係る切断装置1では、上述のように、切断経路の途中に存在する角部Qの周囲における成果物となる領域内でカッター3の刃300を回転させないように角部Qに対する切断動作を制御することができる。具体的には、切断経路に含まれる第1の切断線に沿って被切断物11を切断するカッター3の刃300が第1の切断線の前方にある角部Qから所定の距離だけ離間した第1の切断線上の所定の切断停止位置に到達したときに、第1の切断線に沿った被切断物11の切断を停止し、その後、角部Qから第1の切断線に沿って切断停止位置に向かって被切断物11を切断する。このため、カッター3の刃300が角部Qを超えて成果物に入り込むことにより生じる切れ込み等の外観の劣化を防ぐことができる。また、角部Qから第1の切断線に沿って切断停止位置に向かって被切断物11を切断するときのカッター3の相対移動の距離を、角部Qから切断が完了している位置QEまでの長さU3と対応する距離以上にすることで、第1の切断線全体を確実に切断することができる。更に、カッター3に切断時の押圧荷重Pを印加した状態のまま角部Qにおいて刃300の向きを変更可能な第1の角部処理モードを含むので、内角θ2(度)が0<θ2<180であり刃300の回転が成果物の外観を劣化させない角部の切断処理を短時間で行うことができる。
なお、図11~図13を参照して上述した切断処理は、実施の形態に係る切断装置1において実行可能な切断処理の例示に過ぎない。実施の形態に係る切断装置1において実行可能な切断処理は、矛盾が生じない範囲において処理の順序及び内容を変更することができる。例えば、制御部801は、切断モード毎に用意された別個の切断処理プログラムのうちの、ユーザ操作により選択された切断モードについての切断処理プログラムを記憶部802から読み出して実行してもよい。切断モードは、例えば、上述した角部の内角θ2に応じて各角部の切断動作に第1の角部処理モード及び第2の角部処理モードのいずれかを設定する切断モード、角部の内角θ2によらず各角部の切断動作を第1の角部処理モードで行う切断モード、及び角部の内角θ2によらず各角部の切断動作を第2の角部処理モードで行う切断モードであり得る。
実施の形態に係る切断装置1において被切断物11に設定可能な切断経路Cは、図5Aに例示した切断線CL1~CL6のような複数の直線(線分)の組み合わせで構成される経路に限定されない。角部を有する切断経路Cは、直線と曲線の組み合わせで構成されてもよいし、曲線のみの組み合わせで構成されてもよい。また、被切断物11に設定される切断経路Cは、複数であってもよい。複数の切断経路Cは、互いに離間した別個の切断経路に限らず、1つの切断経路と、その切断経路から分岐した別の1つ以上の切断経路を含んでもよい。
被切断物11に設定された切断経路Cの切断線を境として隣り合う2つの領域は、いずれか一方の領域のみが成果物であってもよいし、両方の領域が成果物であってもよい。切断経路Cの切断線を境として隣り合う2つの領域の両方を成果物とすることが可能な場合、例えば、図14Aに示したように、成果物となる領域が一方の領域のみの場合と両方の領域の場合とで角部処理モードの設定を切り替え可能であってもよい。図14Aの表では、成果物となる領域が領域T1のみ又は領域T2のみの場合、上述した角部の内角θ2に応じて各角部の切断動作に第1の角部処理モード及び第2の角部処理モードのいずれかが設定され、領域T1及び領域T2の両方が成果物となる場合、角部の内角θ2によらず各角部の切断動作を第2の角部処理モードで行う。なお、実施の形態に係る切断装置1では、成果物となる領域が一方の領域のみの場合も全ての角部Qに対する切断動作を第2の角部処理モードに基づいて制御してもよい。
更に、上述した第2の角部処理モードは、切断経路Cの途中に存在する角部Qに対する切断動作の制御に限らず、切断経路の角部が終点(切断終了位置)となる場合の切断終了時の動作の制御にも適用できる。例えば、図5Aに例示した切断経路Cに沿った被切断物11の切断を角部Q1で終了する場合、切先301が角部Q1に到達した時点で終了するとカッター3の刃300は角部Q1を通り越して領域T1に入り込む。このため、領域T1を成果物とする場合、角部Q1の部分にカッター3の刃300が入り込んだ痕(切れ込み)が生じる。したがって、例えば、図14Bに示すように、切断経路の切断線として隣り合う2つの領域のうちの成果物となる領域が一方の領域のみの場合と両方の領域の場合とで終点角部に対する切断動作を制御するための終点角部処理モードの設定を切り替え可能であってもよい。図14Bにおける「一方向切断」は、終点となる角部Qに向かって一定の方向に被切断物11を切り進め、カッター3の切先301が角部Qに到達すると切断処理が終了することを意図する。図14Bにおける「逆方向切断」は、上述した第2の角部処理モードと同様、切断線に沿って終点となる角部Qに向かって角部Qよりも手前の切断停止位置まで被切断物11を切断した後、切断線に沿って角部Qから切断停止位置まで切断することを意図する。また、実施の形態に係る切断装置1では、成果物となる領域が一方の領域のみの場合も全ての角部Qに対する切断動作を第2の角部処理モードに基づいて制御してもよい。
上述した切断装置1における第1の駆動部7A及び保持部材移動機構110、並びに第2の駆動部7B及びX方向移動機構121は、被切断物11の上面(XY平面)の平面視において保持部材2により保持された被切断物11に対するカッター3の刃300の相対位置を変化させる相対位置変化手段の例示である。切断装置1における相対位置変化手段は、例えば、保持部材移動機構110の代わりに、キャリッジ移動機構120にキャリッジ4をY方向に移動可能な機構を追加した構成であってもよい。具体例として、切断装置1は、第1の駆動部7Aによりキャリッジ支持部材5をY方向に移動可能なように構成され、搬送ローラ6A及び6Bが省略されたものであってもよい。切断装置1における相対位置変化手段は、例えば、保持部材2(被切断物11)を板状部材200の上面と平行な平面内で回転させる機構を含んでもよい。また、上述した切断装置1における第3の駆動部7C及び回転移動機構122は、被切断物11の厚さ方向(Z方向)における被切断物11に対するカッター3の刃300の相対位置を変化させる相対位置変化手段の例示である。切断装置1は、回転移動機構122の代わりに、カッター3をZ方向に移動させる移動機構を備えたものであってもよい。すなわち、本明細書における用語「相対位置変化手段」は、被切断物11の上面1101と平行なXY平面内での被切断物11に対するカッター3の刃300の相対位置を変化させることと、被切断物11の厚さ方向(Z方向)での被切断物11に対するカッター3の刃300の相対位置を変化させることの両方が可能な手段を意図する。更に、切断装置1における第3の駆動部7Cと、回転移動機構122又はカッター3をZ方向に移動させる移動機構は、被切断物11と接するカッター3に押圧荷重を印加する押圧荷重印加手段の例示であり得る。
上述した実施の形態は、発明の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。切断装置、制御方法、及びプログラムは、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。
1…切断装置、 2…保持部材、 220…調整領域、 3…カッター、 300…刃、 301…切先、 4…キャリッジ、 5…キャリッジ支持部材、 7A…第1の駆動部、 7B…第2の駆動部、 7C…第3の駆動部、 110…保持部材移動機構、 121…X方向移動機構、 122…回転移動機構、 11…被切断物、 1101…上面、 C…切断経路、 CL1~CL6…切断線、 Q、Q1~Q6…角部、 T1~T3、T9…領域、 θ2…内角

Claims (7)

  1. 相対位置変化手段により被切断物にカッターの刃を食い込ませた状態で前記被切断物に対する前記カッターの相対位置を変化させることにより前記カッターの前記刃の向きの調整と前記被切断物の切断とを行い、前記被切断物から所定の形状の成果物を得る切断装置であって、
    前記被切断物に設定される切断経路に含まれる切断線に沿って前記被切断物を切断するときに、
    前記切断線の前方にある角部から前記カッターの前記刃の側へ所定の距離だけ離間した前記切断線上の所定の位置に前記カッターの前記刃が到達したときに前記切断線に沿った前記被切断物の切断を停止し、
    前記カッターを前記被切断物から離間させ、前記カッターの前記刃の向きを前記角部から前記切断線に沿った前記被切断物の切断を開始するときの向きに調整し、
    前記カッターを前記角部に位置させて前記被切断物に前記カッターの前記刃を食い込ませ、
    前記被切断物の切断動作として、前記角部から前記カッターの切先までの距離が前記角部から前記所定の位置までの距離以上となるまで、前記角部から前記所定の位置に向かって前記切断線に沿って前記被切断物を切断する切断動作を行うように、前記相対位置変化手段の動作を制御する制御手段、
    を備える切断装置。
  2. 前記制御手段は、前記被切断物における前記成果物となる領域内での前記角部の角度が180度よりも大きい場合に、前記切断動作を行うように、前記相対位置変化手段の動作を制御する、請求項1に記載の切断装置。
  3. 前記制御手段は、前記切断動作を行うように、前記相対位置変化手段の動作を制御した後、前記カッターの前記刃の向きを前記角部から延伸する前記切断線とは別の切断線に沿って前記被切断物を切断するときの向きに調整し、前記角部から前記別の切断線に沿って前記被切断物を切断する切断動作を行うように、前記相対位置変化手段の動作を更に制御する、請求項1に記載の切断装置。
  4. 前記制御手段は、前記被切断物のうちの前記成果物となる領域の外側の領域に前記カッターの前記刃を食い込ませて前記刃の向きを調整するように、前記相対位置変化手段の動作を制御する、請求項1~3のいずれか一項に記載の切断装置。
  5. 前記制御手段は、前記被切断物を保持する保持部材における前記被切断物を保持する領域の外側に設けられた調整領域に前記カッターの前記刃を食い込ませて前記刃の向きを調整するように、前記相対位置変化手段の動作を制御する、請求項1~3のいずれか一項に記載の切断装置。
  6. 相対位置変化手段により被切断物にカッターの刃を食い込ませた状態で前記被切断物に対する前記カッターの相対位置を変化させることにより前記カッターの前記刃の向きの調整と前記被切断物の切断とを行い、前記被切断物から所定の形状の成果物を得る切断装置の制御手段が、
    前記被切断物に設定される切断経路に含まれる切断線に沿って前記被切断物を切断するときに、
    前記切断線の前方にある角部から前記カッターの前記刃の側へ所定の距離だけ離間した前記切断線上の所定の位置に前記カッターの前記刃が到達したときに前記切断線に沿った前記被切断物の切断を停止し、
    前記カッターを前記被切断物から離間させ、前記カッターの前記刃の向きを前記角部から前記切断線に沿った前記被切断物の切断を開始するときの向きに調整し、
    前記カッターを前記角部に位置させて前記被切断物に前記カッターの前記刃を食い込ませ、
    前記被切断物の切断動作として、前記角部から前記カッターの切先までの距離が前記角部から前記所定の位置までの距離以上となるまで、前記角部から前記所定の位置に向かって前記切断線に沿って前記被切断物を切断する切断動作を行うように、前記相対位置変化手段の動作を制御する、
    制御方法。
  7. 相対位置変化手段により被切断物にカッターの刃を食い込ませた状態で前記被切断物に対する前記カッターの相対位置を変化させることにより前記カッターの前記刃の向きの調整と前記被切断物の切断とを行い、前記被切断物から所定の形状の成果物を得る切断装置の制御手段に、
    前記被切断物に設定される切断経路に含まれる切断線に沿って前記被切断物を切断するときに、
    前記切断線の前方にある角部から前記カッターの前記刃の側へ所定の距離だけ離間した前記切断線上の所定の位置に前記カッターの前記刃が到達したときに前記切断線に沿った前記被切断物の切断を停止し、
    前記カッターを前記被切断物から離間させ、前記カッターの前記刃の向きを前記角部から前記切断線に沿った前記被切断物の切断を開始するときの向きに調整し、
    前記カッターを前記角部に位置させて前記被切断物に前記カッターの前記刃を食い込ませ、
    前記被切断物の切断動作として、前記角部から前記カッターの切先までの距離が前記角部から前記所定の位置までの距離以上となるまで、前記角部から前記所定の位置に向かって前記切断線に沿って前記被切断物を切断する切断動作を行うように、前記相対位置変化手段の動作を制御する、
    処理を実行させるプログラム。
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