JP2026080997A - シート加工装置 - Google Patents

シート加工装置

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  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)

Abstract

【課題】シートの加工の精度を改善できるシート加工装置を提供する。
【解決手段】シート加工装置は、シートを搬送するための上流側搬送機構74および下流側搬送機構76と、シートの搬送方向において上流側搬送機構74および下流側搬送機構76の間に設けられ、所定の位置に停止されたシートに所定の処理を施す処理部70と、を備え、処理部70がシートに処理を施す際の、上流側搬送機構74がシートを保持する保持力である上流側保持力と、下流側搬送機構76がシートを保持する保持力である下流側保持力とが異なる。
【選択図】図5

Description

本開示は、シート加工装置に関する。
特許文献1は、シートに折り筋を付けるシート加工装置を開示する。このシート加工装置は、上流側ローラ対と下流側ローラ対でシートを所定の位置に保持し、2つのローラ対の間においてブレードと受け部でシートを挟み込むことで、シートに折り筋を付ける。
国際公開第2003/024853号
上述した従来のシート加工装置では、1枚ずつ送り込まれるシートに折り筋すなわち筋状の凹みを付けるときに、そのシートの先端側および後端側の少なくとも一方が折り筋の方に引き寄せられるが、先端側が引き寄せられることもあれば、後端側が引き寄せられることもあれば、先端側および後端側の両方が引き寄せられることもあり、シートの先端から折り筋までの距離が一律にならない。また、引き寄せられる量が幅方向で一様にならないこともあり、この場合、シートが回転してシートに対して斜めに折り筋が付けられてしまう。このように従来のシート加工装置は、筋付けの精度に改善の余地がある。
このような課題は、シートに折り筋を付けるシート加工装置に限らず、シートに他の処理を施すシート加工装置においても生じうる。
本開示はこうした状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、シートに施される処理の精度を改善できるシート加工装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のシート加工装置は、シートを搬送するための上流側搬送機構および下流側搬送機構と、シートの搬送方向において上流側搬送機構および下流側搬送機構の間に設けられ、所定の位置に停止されたシートに所定の処理を施す処理部と、を備える。処理部がシートに処理を施す際の、上流側搬送機構がシートを保持する保持力である上流側保持力と、下流側搬送機構がシートを保持する保持力である下流側保持力とが異なる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本開示の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本開示の態様として有効である。
本開示によれば、シートに施される処理の精度を改善できる。
実施の形態に係るシート加工装置の断面図である。 図1のシート給送部を拡大して示す拡大断面図である。 図1の第1加工部、第2加工部およびスタッカ部を拡大して示す拡大断面図である。 図3の第2加工部の折りナイフとその周辺を拡大して示す拡大断面図である。 図1の第1加工部を拡大して示す拡大断面図である。 図6(a)、(b)は、図5の処理部を示す図である。
以下、本開示を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。実施の形態は、開示を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも開示の本質的なものであるとは限らない。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。
図1を参照する。シート加工装置1は、シートに所定の処理を施す装置である。シートは、その限りでないが、典型的には紙である。
以降、シートが搬送される方向(図1において左から右に向かう方向)を搬送方向Xと呼び、搬送方向Xと直交する方向(図1において紙面に直交する方向)を幅方向Yと呼ぶ。
シート加工装置1は、シートを1枚ずつ送り出すシート給送部10と、それぞれシートに所定の処理を施す第1加工部12および第2加工部14と、シートが排出されるスタッカ部16と、シート加工装置1を統括的に制御する制御部18と、を備える。シート給送部10、第1加工部12、第2加工部14、スタッカ部16は、搬送方向Xに上流側(図1では左側)からこの順に並んでいる。
図2を参照する。シート給送部10は、積載台20と、レベルセンサ22と、給送機構24と、を備える。積載台20にはシート束Sが積載される。積載台20は上下動可能に構成される。図示しない駆動機構は、制御部18による制御のもと、積載台20を上下動させる。
レベルセンサ22は、積載台20に積載されているシート束Sの最上位のシートが所定の高さ以上に位置する場合に、当該最上位のシートを検知する。駆動機構は、制御部18による制御のもと、シート束Sのシートが減ってレベルセンサ22がシート束Sを検知しなくなると積載台20を上昇させ、レベルセンサ22がシート束Sを検知すると積載台20の上昇を停止する。これにより、シート束Sの最上位のシートは一定の高さに保たれる。
給送機構24は、制御部18による制御のもと、積載台20に積載されているシート束Sのうちの最上位の1枚のシートを第1加工部12に送り出す。給送機構24は、図示の例では、エアサクション式の給送機構を含み、エアの吸引力を利用して最上位のシートをそれより下位の用紙から分離して送り出す。なお、給送機構24は、フリクション式の給送機構を含んでもよく、その他の給送機構を含んでもよい。
図3を参照する。第1加工部12は、所定の位置に停止されたシートに、当該シートの主表面への力の付与を伴う処理を施す。当該処理は、本実施の形態では筋付けである。つまり、第1加工部12は、本実施の形態では、筋付け部である。
第1加工部12は、シートを搬送するための上流側搬送機構74および下流側搬送機構76と、搬送方向Xにおいて上流側搬送機構74と下流側搬送機構76との間に設けられ、シートに筋付けする処理部70と、搬送方向Xにおいて上流側搬送機構74と下流側搬送機構76との間に設けられ、シートの先端を検知するためのセンサ82と、を備える。
上流側搬送機構74および下流側搬送機構76は、制御部18の制御のもと、シート給送部10から送り込まれるシートをさらに下流側に搬送し、シートを所定の位置に停止させる。所定の位置は、折り筋を付けるべき位置が処理部70の筋付けブレード78の真下にくる位置である。シートが所定の位置に停止している状態で、詳しくは後述するように、処理部70がシートに折り筋を付ける。二つ折りする場合は、シートに折り筋を1つ付け、三つ折りまたは開き観音折りする場合は、シートに折り筋を2つ付ける。上流側搬送機構74および下流側搬送機構76は、シートの搬送を再開し、折り筋が付けられたシートを第2加工部14に送る。なお、シートの位置は、例えば、上流側搬送機構74および下流側搬送機構76を駆動する図示しないモータのエンコーダが出力するパルスであって、シートの先端がセンサ82に検知されてから出力されたパルスを計数することで特定してもよい。
図3を参照する。第2加工部14は、本実施の形態では、折り筋に沿ってシートを折りたたむ折り部である。第2加工部14は、搬送ローラ84と、第1折りローラ86と、第2折りローラ88と、第3折りローラ90と、第1折りナイフ92と、第2折りナイフ94と、一対の搬送ローラ96と、を備える。
ローラ84,86,88,90には、第1加工部12の各搬送機構74,76と同じ駆動源から駆動が付与される。したがって、第1加工部12の各搬送機構74,76が停止している間は、ローラ84,86,88,90も停止する。
一対の搬送ローラ96は、シートをスタッカ部16の第2スタッカ部104に排出するためのローラである。一対の搬送ローラ96のうちの下側のローラは駆動ローラであり、ローラ84,86,88,90と同じ駆動源から駆動が付与され、ローラ84,86,88,90とともに駆動、停止する。一対の搬送ローラ96のうちの上側のローラは、上下に移動可能に構成される。図示しない駆動機構が上側のローラを上昇または下降させることによって、上側のローラを下側のローラに対して離間させたり、接触させたりできる。
第2加工部14においてシートの折りたたみを行わない場合は一対の搬送ローラ96は互いに接触した状態にされ、第2加工部14に送り込まれたシートは、搬送ローラ84および第1折りローラ86と、一対の搬送ローラ96とにより、矢印Aの方向に搬送され、スタッカ部16の第2スタッカ部104に排出される。第2加工部14においてシートの折りたたみを行う場合は一対の搬送ローラ96は互いに離間した状態、すなわちシートの搬送能力が無い状態にされる。
シートを二つ折りする場合、エンコーダからのパルスを計数し、シートの先端が第2加工部14に到達する前、例えば搬送ローラ84と第1折りローラ86との間に到達する前に、第1折りナイフ92を上死点側に(すなわち第1折りローラ86と第2折りローラ88との間に向かって)移動させる。シートは、第1折りナイフ92のガイド面92aによって第1折りローラ86と第2折りローラ88との間に導かれ、折りガイド68の2枚のガイド板68a、68bの間に進入する。エンコーダからのパルスを計数し、第1加工部12で付けた折り筋が第2折りナイフ94の先端と対向する位置に到来したタイミングで、各ローラ84,86,88,90を停止させ、第2折りナイフ94を第2折りローラ88と第3折りローラ90との間に向かう方向に進出(移動)させる。第2折りナイフ94がシートに当接した瞬間、あるいはそれよりもわずかに前後したタイミングで、各ローラ84,86,88,90の駆動を再開し、シートを2つの折りローラ88,90の間に進入させる。シートは第2折りローラ88と第3折りローラ90との間に巻き込まれ、折り筋に沿って折りたたまれ、その折り目を先頭にしてスタッカ部16の第1スタッカ部102に排出される。
シートを三つ折りまたは開き観音折りする場合、エンコーダからのパルスを計数し、第1加工部12で付けたひとつの折り筋が第1折りナイフ92の先端と対向する位置に到来したタイミングで、各ローラ84,86,88,90を停止させ、第1折りナイフ92を第1折りローラ86と第2折りローラ88との間に向かう方向に上昇させる。第1折りナイフ92がシートに当接した瞬間、あるいはそれよりもわずかに前後したタイミングで、各ローラ84,86,88,90の駆動を再開し、シートを2つの折りローラ86,88の間に進入させる。シートは第1折りローラ86と第2折りローラ88との間に巻き込まれ、折り筋に沿って折りたたまれ、その折り目を先頭にして折りガイド68の2枚のガイド板68a、68bの間に進入する。
また、エンコーダからのパルスを計数し、第1加工部12で付けたもうひとつの折り筋が第2折りナイフ94の先端と対向する位置に到来したタイミングで、各ローラ84,86,88,90を停止させ、第2折りナイフ94を第2折りローラ88と第3折りローラ90との間に向かう方向に進出(移動)させる。第2折りナイフ94がシートに当接した瞬間、あるいはそれよりもわずかに前後したタイミングで、各ローラ84,86,88,90の駆動を再開し、シートを2つの折りローラの間に進入させる。シートは第2折りローラ88と第3折りローラ90との間に巻き込まれ、折り筋に沿って折りたたまれ、その折り目を先頭にしてスタッカ部16の第1スタッカ部102に排出される。
ローラ84,86,88,90を停止させるタイミングは、例えば、第1加工部12で付けた折り筋が、進出してくる第1折りナイフ92または第2折りナイフ94の先端が当接する位置に停止するタイミングである。また例えば、第1加工部12で付けた折り筋が、進出してくる第1折りナイフ92または第2折りナイフ94の先端が当接する位置よりも、わずかに上流側、または下流側にずれた位置に停止するタイミングであってもよい。具体的には、第1折りローラ86と第2折りローラ88、または第2折りローラ88と第3折りローラ90とで形成される折り目の搬送方向Xにおける位置が、第1加工部12で付けた折り筋の搬送方向Xにおける位置と合うように、実験等を行って、ローラ84,86,88,90を停止させるタイミングが適宜定められる。シートの質、厚み等によって折り目と折り筋の位置関係が変化する場合は、あらかじめオペレータによる入力やセンサ類、通信回線等から取得した、シートの質、厚み等に応じて、ローラ84,86,88,90を停止させるタイミングを定めてもよい。
第1加工部12の処理部70の上流側にはガイド板75、77が設けられ、第1加工部12の処理部70の下流側にはガイド板79、81、83が設けられ、各々、搬送されるシートの表裏面をガイドする。シートは上流側搬送機構74を通過すると、ガイド板75とガイド板77の間を搬送される。ガイド板75およびガイド板77は光学式のセンサ82の検知光が通過する開口部を備え、通過するシートがセンサ82の検知光を遮ることで検知位置にシートが存在することを検知する。シートはさらに処理部70を通過すると、ガイド板79、81と、ガイド板83の間を通過する。シートがセンサ82の検知位置を通過してから、ローラ84、86に挟まれるまで、処理部70を除くほぼ全長にわたって、シートの表裏面をガイドするガイド板が設けられている。さらに、上側のガイド板75、79、81と、下側のガイド板77、83との厚み方向の隙間は、通過するシートの厚み方向の反りが抑制されるように比較的狭くなっている。具体的には、例えば1.5~2.5mm程度である。また、上流側搬送機構74の下側ローラの外周面と、ガイド板77上面とが交差する点における、下流側ローラ外周面の接線の水平面に対する角度θは、12~16°程度とされており、搬送されるシートの先頭が下側のローラに衝突したときの抵抗が過大にならず、スムーズに通過できるようになっている。下流側搬送機構76の下側ローラの外周面と、ガイド板83上面と交差する点における接線の角度についても同様である。これらの構成により、ガイド板75、77、79、81、83を通過するシートの反りが抑制でき、かつスムーズに搬送できるので、シートの先端がセンサ82の検知位置を通過してから計数するパルス数と、シートの実際の搬送量との関係が安定する。その結果、第1加工部12の処理部70で付与された折り筋と、折りローラ86、88、90により付与される折り目の、互いの搬送方向Xの位置を正確に合致させることができる。
第1折りナイフ92および第2折りナイフ94の少なくとも一方の進出量は、調整可能であってもよい。シートが薄く、したがってシートの剛性が低い場合、先端の方向が安定しないため、シートを確実に折りローラのニップに導くように、折りナイフの進出量を多めにする。シートが厚く、したがってシートの剛性が高い場合、厚みの分だけシートが折りナイフに近く、また折りローラの外周面に倣いにくいため、折りナイフの先端と摺接して傷がつきやすい。そのため折りナイフの進出量を少なめにする。例えば、図示しない進出量調整機構であって、回転軸と、当該回転軸を回転させる駆動モータと、回転軸の回転を折りナイフの直線動作に変換する変換機構と、を含む進出量調整機構を備え、当該駆動モータのモータ軸または当該回転軸の回転量をエンコーダで取得することにより、折りナイフの進出量を管理してもよい。
また、第1折りナイフ92および第2折りナイフ94の少なくとも一方の駆動モータの出力トルクが調整可能であってもよい。シートが厚く、シートの剛性が高い場合、シートを折りローラのニップに導くときのシートからの抵抗がシートの剛性が低い場合よりも大きい。このため、シートの厚み等、シートの剛性によって駆動モータの出力トルクを調整可能とする。例えば、厚紙、標準紙、薄紙の3つの設定が可能である場合、その設定に応じて、厚い紙ほど駆動モータに供給する電流を大きくする制御を行い、駆動モータの出力トルクを調整してもよい。
図4を参照する。ガイド板68bの位置は、その下端が第1下端位置H1に位置する第1の位置と、その下端が第1下端位置H1よりも下方の(すなわち第2折りローラ88と第3折りローラ90との間により近い)第2下端位置H2に位置する第2の位置と、に切り替え可能であってもよい。
シートS1が厚く、したがってシートS1の剛性が高い場合、シートS1は曲がりにくいため、ガイド板68bの下端が第2下端位置H2にあると、2枚のガイド板68a、68bの間から第2折りローラ88と第3折りローラ90との間に向かってシートS1が曲がりきれず、滞留してジャムとなる。したがって、シートS1が厚い場合はガイド板68bを第1の位置に位置させればよい。
シートS1が薄く、したがってシートS1の剛性が低い場合、ガイド板68bの下端が第1下端位置H1にあると、第1折りローラ86と第2折りローラ88との間を抜けたS1の先端Eがガイド板68a、68bに挟まれないため不安定になり、二重折れやシワの原因になる。したがって、シートS1が薄い場合はガイド板68bを第2の位置に位置させればよい。
図3を参照する。スタッカ部16は、第1スタッカ部102と、第2スタッカ部104と、を備える。第2スタッカ部104は第1スタッカ部102の下方に設けられる。第1スタッカ部102は、スタッカ板106と、スタッカ板106上で間欠駆動されるベルト108と、ベルト108上で転動するローラ110と、を含む。第2折りローラ88と第3折りローラ90との間から出てきたシートは、第1スタッカ部102の間欠駆動されるベルト108上に排出され、ローラ110に押えられて半分重ね状態に積載される。折りたたみを行わない(折り筋を付けるだけの)シートは、第2スタッカ部104に排出される。また、重送のようなエラーシートや、強制排紙されたシートも第2スタッカ部104に排出される
図1を参照する。制御部18は、ハードウェア的には、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサおよびROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリといった素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現される。制御部18は、ハードウェア、ソフトウェアの組み合わせによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。制御部18は、各機構を駆動するモータなどのアクチュエータ類の動作を制御する。
以上がシート加工装置1の基本構成である。続いて、第1加工部12についてより詳細に説明する。
図5および図6を参照する。図6(a)は、筋付けブレード78を筋付けブレード受け部80から離間させた状態を示す。図6(b)は、筋付けブレード78を筋付けブレード受け部80に近接させた状態であって、筋付けブレード78が凹部80aに進入している状態を示す。
処理部70は、筋付けブレード78と、筋付けブレード受け部80と、を含む。筋付けブレード78は、幅方向Yに延在する。筋付けブレード78は、上下動可能に構成される。筋付けブレード受け部80は、幅方向Yに延在する凹部80aを有する。
図示しない駆動機構は、制御部18による制御のもと、シートが所定の位置に停止している状態において筋付けブレード78を下降させて筋付けブレード78と筋付けブレード受け部80とでシートを挟み込む。詳しくは、筋付けブレード78を下降させてシートごと筋付けブレード78を筋付けブレード受け部80の凹部80aに進入させる。これにより、シートに折り筋すなわち直線状の凹みを付けられる。
本実施の形態では、この筋付けの際の、上流側搬送機構74がシートを保持する保持力である上流側保持力と、下流側搬送機構76がシートを保持する保持力である下流側保持力とが、互いに異なる。
ここで、シートに折り筋が付けられるとき、シートが凹むため、シートの先端側および後端側の少なくとも一方が折り筋の方に引き寄せられる。このとき、上流側保持力と下流側保持力とに差がないと、シートの先端側および後端側のどちら側が引き寄せられるか管理できない。詳しくは、先端側のみが引き寄せられる場合もあれば、後端側のみが引き寄せられる場合もあれば、先端側および後端側の両方が引き寄せられる場合もある。これではシートの先端から折り筋までの距離が一律にならない。また、先端側または後端側が引き寄せられる場合において、引き寄せられる量が幅方向Yで異なる場合もある。この場合、シートがスキュー方向に回転してシートに対して斜めに折り筋が付けられる。
これに対し、本実施の形態では、上述のように上流側保持力と下流側保持力とが互いに異なることにより、保持力が低い側が必ず引き寄せられる、すなわち必ず上流側だけが引き寄せられるまたは必ず下流側だけが引き寄せられるため、シートの先端から折り筋までの距離が一律になる。また、引き寄せられる量の幅方向Yにおける差が小さくなるあるいは無くなり、したがってシートに対して斜めに折り筋が付けられることが減少するあるいは無くなる。つまり、本実施の形態によれば、加工すなわち筋付けの精度が向上する。
所定の位置にシートを停止させたときのシートの先端から折り筋を付けるべき位置(すなわち筋付けブレード78の真下の位置)までの距離をLとし、筋付けの際にシートが先端側または後端側が引き込まれる量をΔLとする場合、下流側保持力が上流側保持力よりも高く、したがってシートの上流側だけが引き寄せられる場合のシートの先端から折り筋までの距離L1と、上流側保持力が下流側保持力よりも高く、したがってシートの下流側が引き寄せられる場合のシートの先端から折り筋までの距離L2は、以下のようになる。
・L1=L
・L2=L-ΔL
後続の第2加工部14では、シートの先端の位置に基づいて、シートの折り筋の位置を把握している。これに対し、ΔLはシートの材質や厚みなどによって変化するため、ΔLひいてはL2を把握することは、不可能ではないものの、煩雑であったり、装置の複雑化を招いたりする。したがって、下流側保持力が、上流側保持力よりも大きいことが好ましい。
上流側保持力と下流側保持力とが互いに異なるという関係は、予め、すなわち上流側搬送機構74および下流側搬送機構76がシートを搬送しているときから満たされていてもよいし、シートが所定の位置に停止された後(すなわち筋付けの直前)に満たされてもよい。後者の場合、上流側保持力と下流側保持力とが互いに異なることには、上流側保持力または下流側保持力がゼロである場合が含まれてもよい。
図示の例では、上流側搬送機構74および下流側搬送機構76は、シートを挟持して搬送する挟持搬送機構である。上流側搬送機構74は、シートを挟持する挟持要素としての上ローラ40および下ローラ42と、上ローラ40を下ローラ42に押し付けるように付勢する上流側付勢バネ44と、を含む。下流側搬送機構76は、シートを挟持する挟持要素としての上ローラ50および下ローラ52と、上ローラ50を下ローラ52に押し付けるように付勢する下流側付勢バネ54と、を含む。なお、上流側付勢バネ44は下ローラ42を上ローラ40に付勢するように構成されてもよく、下流側付勢バネ54は下ローラ52を上ローラ50に付勢するように構成されてもよい。
この例では、上流側保持力は、搬送を停止した状態における上流側搬送機構74の上ローラ40と下ローラ42とがシートの上流側を挟持してシートの移動を阻害する制動力であり、下流側保持力は、搬送を停止した状態における下流側搬送機構76の上ローラ50と下ローラ52がシートの下流側を挟持してシートの移動を阻害する制動力である。
上流側保持力と下流側保持力とが互いに異なるという関係は、上流側付勢バネ44が上ローラ40を下ローラ42に押し付ける付勢力(以下、上流側付勢力という)と、下流側付勢バネ54が上ローラ50を下ローラ52に押し付ける付勢力(以下、下流側付勢力という)とが異なることにより、満たされてもよい。
この場合、上流側付勢力と下流側付勢力とが互いに異なるという関係は、予め満たされていてもよいし、シートが所定の位置に停止された後に満たされてもよい。
後者の場合、例えば、上流側付勢バネ44の一端側である上側を支持する上流側バネ受け部46を図示しない駆動機構で上昇または下降させることによって上流側付勢力を下流側付勢力よりも小さくまたは大きくしてもよい。また例えば、下流側付勢バネ54の一端側である上側を支持する下流側バネ受け部56を図示しない駆動機構で上昇または下降させることによって下流側付勢力を上流側付勢力よりも小さくまたは大きくしてもよい。また例えば、上流側搬送機構74の上ローラ40を図示しない駆動機構で上昇または下降させることによって上流側保持力を大きくまたは小さくしてもよい。この場合、上ローラ40を下ローラ42から離間させてもよい。すなわち、上流側保持力をゼロまたは略ゼロにしてもよい。また例えば、下流側搬送機構76の上ローラ50を図示しない駆動機構で上昇または下降させることによって下流側保持力を大きくまたは小さくしてもよい。この場合、上ローラ50を下ローラ52から離間させてもよい。すなわち、下流側保持力をゼロまたは略ゼロにしてもよい。
上流側保持力と下流側保持力とが互いに異なるという関係は、上流側搬送機構74のローラ40,42のシートとの間の摩擦係数(以下、上流側摩擦係数という)と、下流側搬送機構76のローラ50,52のシートとの間の摩擦係数(以下、下流側摩擦係数という)とが異なることにより、満たされてもよい。
上流側保持力と下流側保持力とが互いに異なるという関係は、上流側付勢力と下流側付勢力とが異なり、かつ、上流側摩擦係数と下流側摩擦係数とが異なることにより、満たされてもよい。
特に限定されないが、上流側保持力と下流側保持力との差は、70%以上であってもよい。すなわち、上流側保持力および下流側保持力の一方は、上流側保持力および下流側保持力の他方の30%以下であってもよい。
以上、本開示について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
(変形例1)
実施の形態とは異なり、上流側搬送機構74および下流側搬送機構76は、サクション式の搬送機構であってもよい。この場合、上流側搬送機構74および下流側搬送機構76は、シートを吸引することで保持力を発揮してもよい。
(変形例2)
実施の形態および上述の変形例では、第1加工部12の処理部70がシートに筋付けする場合について説明したが、これには限定されず、シートの上面または下面(すなわち主表面)への力の付与を伴う他の処理を施してもよい。
(変形例3)
実施の形態および上述の変形例とは異なり、シート加工装置1は、第2加工部14を備えなくてもよい。この場合、例えば第1加工部12が筋付け部であれば、シートに筋付けされるものの、シートは折りたたまれない。また、シート加工装置1は、第1加工部12を含む3つ以上の加工部を備えてもよい。
上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本開示の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。また、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施例および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
上述した実施の形態および変形例を一般化すると以下の態様が得られる。
[態様1]
シートを搬送するための上流側搬送機構および下流側搬送機構と、
シートの搬送方向において前記上流側搬送機構および前記下流側搬送機構の間に設けられ、所定の位置に停止されたシートに所定の処理を施す処理部と、
を備え、
前記処理部がシートに前記処理を施す際の、前記上流側搬送機構がシートを保持する保持力である上流側保持力と、前記下流側搬送機構がシートを保持する保持力である下流側保持力とが異なる、
シート加工装置。
[態様2]
前記下流側保持力は、前記上流側保持力よりも大きい、
態様1に記載のシート加工装置。
[態様3]
前記上流側搬送機構は、シートを挟持して搬送する挟持搬送機構であり、前記上流側保持力は、搬送を停止した当該挟持搬送機構がシートの移動を阻害する制動力であり、
前記下流側搬送機構は、シートを挟持して搬送する挟持搬送機構であり、前記下流側保持力は、搬送を停止した当該挟持搬送機構がシートの移動を阻害する制動力である、
態様1または2に記載のシート加工装置。
[態様4]
前記上流側搬送機構および前記下流側搬送機構はそれぞれ、シートを挟持する一対の挟持要素を含み、
前記上流側保持力は、搬送を停止した前記上流側搬送機構の前記一対の挟持要素がシートの移動を阻害する制動力であり、
前記下流側保持力は、搬送を停止した前記下流側搬送機構の前記一対の挟持要素がシートの移動を阻害する制動力であり、
前記上流側搬送機構の前記一対の挟持要素が互いに押し付け合う力と、前記下流側搬送機構の前記一対の挟持要素が互いに押し付け合う力とが異なることにより、前記上流側保持力と前記下流側保持力とが異なる、
態様3に記載のシート加工装置。
[態様5]
前記上流側搬送機構および前記下流側搬送機構はそれぞれ、シートを挟持する一対の挟持要素を含み、
前記上流側保持力は、搬送を停止した前記上流側搬送機構の前記一対の挟持要素がシートの移動を阻害する制動力であり、
前記下流側保持力は、搬送を停止した前記下流側搬送機構の前記一対の挟持要素がシートの移動を阻害する制動力であり、
前記上流側搬送機構の一対の挟持要素のシートに対する摩擦係数と、前記下流側搬送機構の一対の挟持要素のシートに対する摩擦係数とが異なることにより、前記上流側搬送機構の制動力と前記下流側搬送機構の制動力とが異なる、
態様3または4に記載のシート加工装置。
[態様6]
シートが前記所定の位置に停止された後に、前記上流側保持力と前記下流側保持力とが異なる関係が満たされる、
態様1から5のいずれかに記載のシート加工装置。
[態様7]
前記処理部が施す前記処理は、筋付けである、
態様1から6のいずれかに記載のシート加工装置。
[態様8]
前記処理部で付けられた折り筋が折り目となるようにシートを折りたたむ折り部をさらに備える、
態様7に記載のシート加工装置。
1 シート加工装置、 10 シート給送機構、 12 第1加工部、 14 第2加工部、 70 処理部、 74 上流側搬送機構、 76 下流側搬送機構。

Claims (8)

  1. シートを搬送するための上流側搬送機構および下流側搬送機構と、
    シートの搬送方向において前記上流側搬送機構および前記下流側搬送機構の間に設けられ、所定の位置に停止されたシートに所定の処理を施す処理部と、
    を備え、
    前記処理部がシートに前記処理を施す際の、前記上流側搬送機構がシートを保持する保持力である上流側保持力と、前記下流側搬送機構がシートを保持する保持力である下流側保持力とが異なる、
    シート加工装置。
  2. 前記下流側保持力は、前記上流側保持力よりも大きい、
    請求項1に記載のシート加工装置。
  3. 前記上流側搬送機構は、シートを挟持して搬送する挟持搬送機構であり、前記上流側保持力は、搬送を停止した当該挟持搬送機構がシートの移動を阻害する制動力であり、
    前記下流側搬送機構は、シートを挟持して搬送する挟持搬送機構であり、前記下流側保持力は、搬送を停止した当該挟持搬送機構がシートの移動を阻害する制動力である、
    請求項1に記載のシート加工装置。
  4. 前記上流側搬送機構および前記下流側搬送機構はそれぞれ、シートを挟持する一対の挟持要素を含み、
    前記上流側保持力は、搬送を停止した前記上流側搬送機構の前記一対の挟持要素がシートの移動を阻害する制動力であり、
    前記下流側保持力は、搬送を停止した前記下流側搬送機構の前記一対の挟持要素がシートの移動を阻害する制動力であり、
    前記上流側搬送機構の前記一対の挟持要素が互いに押し付け合う力と、前記下流側搬送機構の前記一対の挟持要素が互いに押し付け合う力とが異なることにより、前記上流側保持力と前記下流側保持力とが異なる、
    請求項3に記載のシート加工装置。
  5. 前記上流側搬送機構および前記下流側搬送機構はそれぞれ、シートを挟持する一対の挟持要素を含み、
    前記上流側保持力は、搬送を停止した前記上流側搬送機構の前記一対の挟持要素がシートの移動を阻害する制動力であり、
    前記下流側保持力は、搬送を停止した前記下流側搬送機構の前記一対の挟持要素がシートの移動を阻害する制動力であり、
    前記上流側搬送機構の一対の挟持要素のシートに対する摩擦係数と、前記下流側搬送機構の一対の挟持要素のシートに対する摩擦係数とが異なることにより、前記上流側搬送機構の制動力と前記下流側搬送機構の制動力とが異なる、
    請求項3に記載のシート加工装置。
  6. シートが前記所定の位置に停止された後に、前記上流側保持力と前記下流側保持力とが異なる関係が満たされる、
    請求項1に記載のシート加工装置。
  7. 前記処理部が施す前記処理は、筋付けである、
    請求項1から6のいずれかに記載のシート加工装置。
  8. 前記処理部で付けられた折り筋が折り目となるようにシートを折りたたむ折り部をさらに備える、
    請求項7に記載のシート加工装置。
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