JP2500885Y2 - 防護機能を有する携帯品 - Google Patents

防護機能を有する携帯品

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JP2500885Y2
JP2500885Y2 JP1989058552U JP5855289U JP2500885Y2 JP 2500885 Y2 JP2500885 Y2 JP 2500885Y2 JP 1989058552 U JP1989058552 U JP 1989058552U JP 5855289 U JP5855289 U JP 5855289U JP 2500885 Y2 JP2500885 Y2 JP 2500885Y2
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fiber
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portable article
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直樹 今枝
昌夫 日聖
真 工藤
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Toray Industries Inc
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、軽量の携帯品であるにも拘らず、心臓部な
ど人体の急所を弾丸や刃物から守るという防護機能を有
する携帯品に関する。
(従来技術) 従来、種々の犯罪に刃物や拳銃が使用され、多くの人
々がかかる凶器によって傷ついたり、さらには命を失っ
たりしてきた。かかる危険にさらされる特殊任務に携わ
る、たとえば護衛官や警察官などは防弾チョッキや防刃
チョッキなどの身を防護する装備を着用している。
(本考案が解決しようとする課題) しかしながら、前述の護衛官や警察官など特殊任務に
携わる人々も含め一般人の日常生活においては、かかる
防護装備を着用しているわけではなく、無防備の状態に
あるのが通常である。したがって、このような日常の一
般生活環境のときに突発的に事故が発生すると、致命的
な傷を負うことは避けられなかった。
本考案は、かかる日常生活において発生する事故、た
とえば爆発物の破片、拳銃、刃物による襲撃から身を守
るもので、特に心臓部などの急所の小領域を防護する装
備について、鋭意検討したものである。
すなわち、本考案は、防護機能を有する携帯品を携行
したり、抱えたり、ポケットに忍ばせることにより、身
を防護するものである。
(課題を解決するための手段) 本考案は、かかる目的を達成するために、次のような
構成を有する。
すなわち、本考案の防護機能を有する携帯品は、少な
くとも15g/dの引張強度と少なくとも300g/dの引張弾性
率を有する芳香族ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維お
よびポリビニルアルコール繊維から選ばれた少なくとも
1種の繊維で構成された織物を複数層含み、変性ポリビ
ニルブチラール樹脂により一体化されてなる積層構造体
を、携行または抱え込みの可能なカバンサイズからポケ
ットに収納可能なカードサイズの範囲の大きさを有する
携帯品の構成材として用いたことを特徴とするものであ
る。
(作用) 以下、本考案の防護機能を有する携帯品について更に
詳しく説明する。
本考案でいう携帯品とは、手帳や財布、さらには名刺
入れ、定期券入れ、免許証入れ、パスポート入れ、トラ
ベラーズチェック入れ、カード状電卓入れ、携帯鏡入
れ、お守りおよび写真入れなどカード状の小型物品を入
れるカード入れや煙草ケースなどの小物や書類入れ、旅
行用ケース、セカンドバッグ、ポシェット、ポーチ、洗
面道具入れ、およびカード状物など、携行したり、抱え
たり、ポケットに入れたりできるものがあげられる。す
なわち、携行したりまたは抱え込んだりすることができ
る程度のカバンサイズからポケットに収納可能な程度の
カードサイズまでの範囲の大きさの表面積を有する携帯
品である。
本考案は、かかる携帯品の防護機能を付与したもので
ある。すなわち、高強力、高弾性率を有する特定繊維か
らなる複数枚の織物あるいは一枚の織物を複数層に折畳
んだものと変性ポリビニルブチラール樹脂とを一体化し
て積層構造体とし、この積層構造体を該携帯品の構成材
として用いたものである。ここでいう構成材とは、携帯
品を構成する表面または裏面の構成部材またはその中間
部に挿入する仕切部材、カード状物そのものなどをい
う。
ここでいう積層構造体は、高強力、高弾性率を有する
特定繊維からなる織物に変性ポリビニルブチラール樹脂
を含浸したプリプレグと呼ばれるシート状物を数枚重ね
て一体に成形したものか、または、単層で成形したもの
を数枚重ねたものを言う。
高強力、高弾性率を有する特定繊維とは、少くとも15
g/d、好ましくは20g/d以上の引張強度と、少くとも300g
/d、好ましくは400g/d以上の引張弾性率とを有するとこ
ろの、芳香族ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維および
ポリビニルアルコール繊維から選ばれた少なくとも1種
の繊維を言うものである。
ここでいう芳香族ポリアミド繊維とは、ポリ−P−フ
ェニレンテレフタラミド、ポリ−m−フェニレンテレフ
タラミド、ポリ−P−ベンズアミン、ポリ−m−ベンズ
アミン、ポリアミドヒドラジッドなどの芳香族ポリアミ
ドよりなる繊維である。これらの中でもパラ系の芳香族
ポリアミド繊維が強力特性に優れていて好ましい。
また、高強力、高弾性率を有するポリエチレン繊維お
よびポリビニルアルコール繊維とは、好ましくは20万以
上、さらに好ましくは30万以上の高分子量のポリマーか
ら紡糸されたものであって、さらにこの糸を少なくとも
8倍、好ましくは12倍以上の高延伸倍率で延伸して強く
配向させた繊維である。
本考案においては、前述の特定繊維以外の繊維は本考
案の目的を阻害しない範囲内で混用することができる。
たとえば、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、炭素繊維
などを混用することができる。しかし、かかる繊維を混
用すると耐弾性能が低下してくるので、それだけ積層数
を多くしなければならず、重量、厚さの面で実用性に劣
る傾向がでてくる。
前述の高強力、高弾性率繊維は、繊維の総デニールと
して、好ましくは400〜4000デニール、さらに好ましく
は800〜3000デニールの範囲のものが用いられる。総デ
ニールが小さいと、耐弾性能が低くなる傾向がでてくる
ので、これをカバーするためには積層数を多くしなけれ
ばならなくなるし、また4000デニールを越えると、衝撃
時に目ずれを起こしやすくなり、防護性が低下する傾向
がでてくる。
また、本考案に用いられる織物の織組織としては、平
織、朱子織、斜子織、多重織などが適用できる。これら
の組織の中でも、低樹脂比率領域でも衝撃時に目ずれを
起こしにくい平織組織が最も好ましく採用される。
本考案の織物を一体化するために用いられる変性ポリ
ビニルブチラール樹脂は、防護特性に優れた樹脂であ
り、その中でも、特にフェノール変性ポリビニルブチラ
ール樹脂(フェノール樹脂とポリビニルブチラール樹脂
の混合物)が少ない樹脂付着量で優れた防護性が得られ
ることから最も好ましい。
かかる変性ポリビニルブチラール樹脂は、樹脂比率
(繊維重量に対する樹脂の比率)は好ましくは5〜20
%、さらに好ましくは8〜15%の範囲を採用する。樹脂
比率が5%未満では成形性が不十分となり、20%を越え
ると防護性が劣る傾向がでてくる。
本考案の積層構造体のプリプレグを形成するには、前
述の樹脂を織物に含浸するかあるいはコーティングする
方法が適用できる。
こうして形成されたプリプレグは所定の形状に裁断
し、必要枚数を重ねた後、通常の加熱プレス機などの加
熱加圧装置を用いて一体化し、加熱硬化させた後、板状
の積層構造体に成形する。
この積層構造体の面積密度(積層数)は目的とする防
護性能によって選ばれるが、好ましくは0.1〜1.0g/c
m2、さらに好ましくは0.2〜0.8g/cm2の範囲のものが好
ましい。すなわち、面積密度が0.1g/cm2未満では防護性
が劣り、1.0g/cm2を越えては重くて、厚くなるので携帯
用としての実用性の点から好ましくなくなる。
本考案の防護機能を有する携帯品を具体的に図面に沿
って説明する。
第1図は本考案の防護機能を有する携帯品の一例であ
る名刺入れやカード入れ用のケースの表裏面構成部材2
の中に積層構造体1を配置した断面図である。
第2図は表裏面構成部材2に積層構造体1を配置した
手帳の例である。
第3図はお守りなどの袋状ケース3の中に積層構造体
の板1を挿入した例である。
表裏面構成部材2はケースまたは手帳などの表面また
は裏面を構成する部材であって、繊維布帛、紙、フイル
ム、プラスチックス、天然皮革、合成皮革およびこれら
の複合体などで構成されているものである。本考案の積
層構造体1はかかる携帯品の構成部材の中に組込まれた
形でもよいが、かかる部材に積層してもよく、さらに該
部材とは別に仕切部材やカードとして挿入されていても
よい。
(実施例) 次に実施例により本考案をさらに具体的に説明する。
実施例1 引張強度が22g/dで、引張弾性率が525g/dである芳香
族ポリアミド繊維(“ケブラー29"デュポン社製)の総
繊度3000デニールで構成された平織物(密度:経×緯=
17×17本/in、質量:450g/m2)にフェノール変性ポリビ
ニルブチラール樹脂(“LJ−530"ロードファーイースト
社製:フェノール樹脂50部とポリビニルブチラール樹脂
50部の混合物)を含浸して、樹脂重量比率が10%のプリ
プレグを作成した。
このプリプレグを5枚積層し、160℃に加熱した加熱
プレスを用いて、加圧下で硬化させて一体成形して積層
構造体板を得た。
この積層構造体板の面積密度は0.5g/cm2、厚さは2.1m
mであった。この積層構造体板を約95×65mmに裁断して
防護板とした。
これとは別に、スエード調人工皮革(東レ製)を表裏
面部材とに用いて名刺入れを作成した。
この名刺入れの、表面部材と裏面部材のそれぞれの間
に前述の防護板を1枚ずつ挿入して、防護用名刺入れを
作成した。
こうして得られた名刺入れは外観上通常の名刺入れと
全く変わらなかった。
この名刺入れを、油粘土の支持体の上に置き、重錘落
下式貫通試験機を用いて、5kgの重錘下部に狩猟用ナイ
フを取付け、刃の先端が被試験片(名刺入れ)の表面か
ら40cmの高さになる位置から落下させて突き刺したが、
全く貫通しなかった。
また、この名刺入れの防護性を測定した。
すなわち、試験サンプルとして、前述の名刺入れを用
いて、これを金属製の枠に固定して取り付け、1.1gの質
量を有する直径5.6mmの円筒状の鋼鉄製断片を高速発射
装置を用いて2.5mの距離から発射し、試験サンプル手前
50cmでの速度を測定すると同時に試験サンプルを断片が
貫通したかどうかをチェックした。
その結果、該名刺入れは400m/秒の速度でも不貫通で
あった。
同様の試験法で各種厚みの鋼板(SS−41)の防護性を
測定したところ、2.3mm厚の鋼板が実施例の名刺入れと
同程度の防護性能を示した。
比較例1、2、3 防護板を挿入しない名刺入れについて同様にナイフで
突き刺したところ、容易に貫通した(比較例1)。
また、使用する樹脂として、軟質ポリウレタン樹脂
と、低密度ポチエチレン樹脂とを、それぞれ用いて、樹
脂比率10%となるようにして、後は実施例1と同様にし
て防護板を2種製造した。この防護板について同様にナ
イフで突き刺したところ、いずれも容易に貫通した(比
較例2、3)。
(考案の効果) 本考案は、軽量で小型で、しかも優れた防護機能を有
する携帯品であり、一般日常生活において不都合なく使
用できるので、ポケットにしのばせておくだけで身を防
護することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の防護機能を有する携帯品の一例である
カード入れ用のケースの断面図である。 第2図は本考案の手帳の例で、第3図は袋状ケースに積
層構造体を挿入した例である。 1:積層構造体 2:表裏面構成部材 3:袋状ケース

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも15g/dの引張強度と少なくとも3
    00g/dの引張弾性率を有する芳香族ポリアミド繊維、ポ
    リエチレン繊維およびポリビニルアルコール繊維から選
    ばれた少なくとも1種の繊維で構成された織物を複数層
    含み、かつ、変性ポリビニルブチラール樹脂により一体
    化されてなる積層構造体を、携行または抱え込みの可能
    なカバンサイズからポケットに収納可能なカードサイズ
    の範囲の大きさを有する携帯品の構成材として用いたこ
    とを特徴とする防護機能を有する携帯品。
  2. 【請求項2】積層構造体が、携帯品の表層部材として用
    いられている請求項(1)記載の防護機能を有する携帯
    品。
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