JP2519074B2 - α,α−トレハロ−ストリミコ−ル酸エステルおよび医薬組成物 - Google Patents

α,α−トレハロ−ストリミコ−ル酸エステルおよび医薬組成物

Info

Publication number
JP2519074B2
JP2519074B2 JP62501835A JP50183587A JP2519074B2 JP 2519074 B2 JP2519074 B2 JP 2519074B2 JP 62501835 A JP62501835 A JP 62501835A JP 50183587 A JP50183587 A JP 50183587A JP 2519074 B2 JP2519074 B2 JP 2519074B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trehalose
trimycolic
acid ester
chloroform
mycolic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62501835A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO1987005606A1 (ja
Inventor
敬香 加藤
順司 吉永
武志 正垣
聡子 藏野
郁也 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sawai Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Sawai Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sawai Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Sawai Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP62501835A priority Critical patent/JP2519074B2/ja
Publication of JPWO1987005606A1 publication Critical patent/JPWO1987005606A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2519074B2 publication Critical patent/JP2519074B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は医薬として有用な新規α,α−トレハロース
トリミコール酸エステルおよび抗腫瘍剤に関する。
背景技術 従来、アースロバクター属、コリネバクテリウム属、
ノカルジア属又はミコバクテリウム属に属し、ブドウ
糖、果糖、ショ糖又はトレハロースのような糖を資化し
てこれらの糖を含む脂質の生産能を有する微生物を、こ
れらの糖を主な炭素源とする培地で好気条件下に培養す
ると、菌体または培地中にこれらの糖脂質を蓄積し、こ
れを回収することにより、ブドウ糖、果糖、ショ糖又は
トレハロースのミコール酸エステルが得られることは知
られている(特開昭50-48186号、特開昭53-3514号、特
開昭59-89632号およびJ.of The National Cancer Insti
tute,52,95-101(1974))。
また、炭化水素資化性を有する微生物が各種n−パラ
フィンを炭素源として培地で培養するとトレハロース脂
質が得られることも知られている(特公昭47-7349
号)。
しかしこれらの糖脂質は、モノ又はジミコール酸エス
テルであり、例えば、糖がブドウ糖の場合は、そのC
(6位)−OHにおけるミコール酸エステルであり、果糖
の場合はそのC(1位)−OH又はC(6位)−OHの何れ
か又はその両方におけるミコール酸エステルであり、更
に、二糖類であるショ糖又はトレハロースの場合でも、
これらのC(6位)−OHにおけるモノミコール酸エステ
ル並びにC(6位)−OH及びC(6′位)−OHにおける
ジミコール酸エステルしか知られていない。
発明の開示 本発明者らは、これらの事実に鑑み鋭意検討を行って
きたところロドコッカス属に属する菌が従来の糖脂質と
は全く異なる糖脂質を生産することを見出し、この成分
を単離して構造解析を行い、さらにガスクロマトグラフ
ィー/マススペクトロメトリー(GC/MSと略す)分析に
より糖に結合するミコール酸の分子数と結合位置の解析
を行った結果、α,α−トレハロースの特性位置に3分
子のミコール酸がエステル結合したものであることを確
認し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。
即ち、本発明は 式 (式中、R1〜R8はそれぞれ水素原子またはミコール
酸残基を表わし、かつR1〜R8のうち3つがミコール酸
残基である。ただし、それらのミコール酸残基は同一で
あっても異なってもよい。) で示されるα,α−トレハローストリミコール酸エステ
ル〔以下、トリミコール酸エステル(I)ともいう〕、 トリミコール酸エステル(I)と製薬上許容される
添加剤とを含有することを特徴とする抗腫瘍剤、 に関する。
式(I)関して、R1〜R8で表わされるミコール酸残
基は式 (R′は炭素原子数が8〜26の直鎖状又は分岐状で不
飽和結合を0〜2程度有する鎖式炭化水素基を、R″は
炭素原子数が20〜60の直鎖状又は分岐状で不飽和結合を
1〜9程度有する鎖式炭化水素基を表わす) で表わされる基本構造を有する残基であり、不飽和結合
は通常二重結合である。本発明のトリミコール酸エステ
ル(I)は式(I)におけるR1〜R8の3つのミコール
酸残基がすべて同一のものである必要はなく、それぞれ
異なるミコール酸残基であってもよい。
しかして、ロドコッカス属に属する菌より採取されう
るミコール酸残基は主として総炭素数が60〜80である。
また、ロドコッカス属に属する菌より得られるトリミコ
ール酸エステル(I)の有するミコール酸残基の最も大
きな生化学的特徴は低温環境に適した不飽和度の高いも
のである点であり、トリミコール酸エステル(I)を、
例えば菌から取得する際に菌を低温で発育させたときこ
の傾向が一層著しくなる。
本発明において、特に好ましい化合物は、例えば次の
化合物である: 式(I)において、R1、R2及びR3がミコール酸
残基で、R3、R4、R5、R6及びR7が水素原子である
化合物。
式(I)において、R1、R4及びR8がミコール酸
残基で、R2、R3、R5、R6及びR7が水素原子である
化合物。
本発明のトリミコール酸エステル(I)は、例えばロ
ドコッカス属に属する菌、特にロドコッカス オーラン
チアカス(Rhodococcus anrantiacus)(ATCC 25938)
を培養することによって主として菌体中に当該化合物を
生成せしめ、主として菌体中から採取することによって
製造される。
その際の培養法においては、従来公知の合成培地及び
天然物使用培地であって、ロドコッカス属に属する微生
物の培養に利用できる培地であればすべて使用できる。
例えば生育炭素源としてブドウ糖、トレハロース等を用
い、窒素源としては、例えば硝酸カリウム、硝酸ナトリ
ウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸ア
ンモニウム等の無機窒素化合物、ペプトン、肉エキス、
コーンスティープリカー等の有機窒素化合物が利用でき
る。又、無機塩としてナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、亜鉛、マグネシウム、マンガン、リン酸等の塩類等
を、生長促進因子として、ビタミン類、アミノ酸類又は
それらを豊富に含む酵母エキス等を適宜加えてもよい。
培養のpHは5〜9、特に7〜7.5が至適であり、培養
温度は10〜40℃、特に25〜30℃が適している。培養は、
液体培養または固体培養で好気的条件下に行う。培養期
間は、通常3〜14日程度とするのが適当で、これにより
α,α−トレハロースに3分子のミコール酸がエステル
結合した糖脂質が通常菌体中に生産される。
かくして得られる菌体からトリミコール酸エステル
(I)を得るには菌体成分を採取する通常の方法を用い
る。例えば、溶媒抽出、吸着、溶出、溶解度差、イオン
結合力等に対する目的物の特性をそれぞれ単独で、又は
繰り返して、あるいは適当に組み合わせて利用し、採取
することができる。
例えば、培養菌体をエーテル、クロロホルム、クロロ
ホルム−メタノール(2:1、v/v)混液等の有機溶媒で抽
出し、抽出物をシリカゲルのカラム又は薄層にクロマト
グラフィーあるいはDEAEセルロースカラムクロマトグラ
フィーにかけ、展開溶媒はクロロホルム、メタノール、
アセトン、酢酸、水等の単独又は混合溶媒を使用して目
的物を分画採取できる。又、粗脂質あるいは分画物につ
いて、メタノール又はアセトン不溶性で且つジエチルエ
ーテル可溶性の分画を集めて、さらに精製することもで
きる。
このようにして得られたトリミコール酸エステル
(I)の構造を解析するには、この精製した試料につい
てIRスペクトルの測定及び水解あるいはメタノリンスを
行い、糖はトリメチルシリルエステル誘導体として、又
ミコール酸はトリメチルシリルエーテル化メチルエステ
ルとして各々GC又はGC/MS分析することにより、糖の構
造とミコール酸の組成を知ることができ、更に、試料に
ついて、完全メチル化、加水分解、単糖への分解、還元
及びアセチル化を常法により順次行い、得られた部分メ
チル化アルジトールアセテートについてGC/MA分析を行
うことにより糖へのミコール酸の結合分子数と結合位置
を知ることができる。
試験例1(肉芽腫形成試験) トリミコール酸エステル(I)の免疫促進作用を山本
らの方法〔Immunology,40,557〜564(1980)〕に準じて
試験した。0.15Mのフォスフェート・バッファード セ
ーライン(phosphate-buffered saline)(pH7.0)と、
それと等容量のフロイントの不完全アジュバント(Freu
nd's incomplete adjuvant)(Difco社製)及び実施例
1で得たトリミコール酸エステル(I)(GL−1又はGL
−2)を混合し、ホモジナイザーで均一にした後、界面
活性剤ツイーン80(Tween 80)(和光純薬製)を0.2%
含む生理食塩水を最終油濃度が3.2%となるように加
え、水中油中水型乳剤を調製し、その0.2mlをICR系雄性
マウスに1群9〜10匹として尾静脈投与した。
一週間後に肺及び脾を取り出し、体重に対する肺及び
脾の重量百分率を求めた。第1表中対照群は糖脂質を含
まない乳剤を投与した群であり、糖脂質投与群の1匹当
たりの糖脂質投与量は300μgである。表中の数値は平
均値=標準誤差を示す。
第1表から明らかなように、GL−1またはGL−2のト
リミコール酸エステル(I)を投与することにより、肺
および脾臓に肉芽腫が形成された。
そこで、Infection and Immunity,29(1),30〜35
(1980)及び同10(5),1044〜1050(1974)を参照
し、本物質に免疫賦活作用及び抗腫瘍作用のあることが
示唆された。
試験例2(抗腫瘍試験) Sarcoma-180及びMeth A細胞を鼠蹊部皮下に移植した
マウスにGL−2を試験例1の項に記載した乳剤として移
植翌日より3回/週の間隔で25μg/10g/日×10回尾静脈
内投与したところ、第2表に示したような固形腫瘍増殖
抑制率を示した。
材料と方法 i) 動物:ICR系3w、雌性(日本クレア)(Sarcoma-18
0用) BALB/c系5w、雌性(静動協)(Meth A用) 上記を入手、約1週間の予備飼育の後、実験に用い
た。
ii) 腫瘍:Sarcoma-180及びMeth A 共に腹腔内移植後1週間目の腹水を採取し、滅菌生理
食塩水で2×107cells/mlに希釈、0.05ml(1×106cell
s)/匹ずつ鼠蹊部皮下移植。移植日を0日とする。
iii) トリミコール酸エステル(I): GL−2を250μg/mlのw/o/wエマルジョンに調製し、0.
1ml(25μg)/10g Body weight×10回を1日より3回
/週尾静脈内投与する。
iv) コントロール: 無投与群コントロール及びw/o/wエマルジョンのみをi
ii)と同様に投与したw/o/wコントロールの2群。
v) 効果判定: 25日目に腫瘍結節を摘出秤量し、腫瘍増殖抑制率を計
算した。1群は10匹とした。
試験例3(毒性試験) ICR系雄性マウス(1群10匹)を用い、トリミコール
酸エステル(I)(GL−1またはGL−2)を試験例1の
項に記載した乳剤として投与し、LD50値を求めた。
トリミコール酸エステル(I)のID50値は静脈内投与
ではGL−1では>50mg/kg、GL−2は>25mg/kgであり、
腹腔内投与ではGL−1は>50mg/kg、GL−2は>25mg/kg
であった。
又、卵黄ホスファチジルコリン−牛脳ホスファチジル
セリン(7:3、モル比)のリポソームとして静脈内投与
したときのGL−2のLD50は>380mg/kgであった。
従って、Infection and Immunity,24(2),586〜588
(1979)、Journal of the National Cancer Institut
e,52(1),95〜101(1974)およびEuropean Journal o
f Biochemistry,87,497〜504(1978)を参照して得たト
レハロースジミコール酸エステルの致死毒性の値から比
べて、本物質の毒性は低いことがわかった。
以上、明らかにしたように本発明のトリミコール酸エ
ステル(I)は、ヒトをはじめとするウマ、ウシ、ブ
タ、ラット、マウス、モルモット等の動物に対して免疫
賦活作用、抗腫瘍作用を有し、かつ低毒性であるので種
々の微生物に対する感染防御や抗腫瘍剤としての応用お
よび体力減退時の免疫賦活への応用が期待される。
トリミコール酸エステル(I)の投与量は疾病、投与
ルート、患者の重篤度、薬物に対する認容度等により異
なるが、通常成人1日あたり10mg〜2g好ましくは500mg
〜1gの量であり、これを1回又は数回に分けて投与され
る。
トリミコール酸エステル(I)は慣用の製剤化手段に
よって任意の製剤に製剤化することができる。従って、
本発明はトリミコール酸エステル(I)を含有する医薬
組成物をも提供するものである。かかる医薬組成物は任
意所要の医薬上許容される添加剤(例えば、担体、賦形
剤等)を使用して常套手段によって調製される。製剤と
しては、例えば経口剤(例えば、錠剤、カプセル剤、散
剤、リポソーム等)、注射剤〔リポソーム、乳懸性注射
剤{乳化剤(例えば有機酸、有機塩基、界面活性剤、水
溶性高分子、水溶性有機溶剤等を使用)}、懸濁性注射
剤(生理食塩水等を使用)〕等が例示される。特に好ま
しい剤型としては、リポソーム剤が例示される。
リポソーム剤は自体既知の手段にて調製することが出
来るが、具体的には次の如き手段が挙げられる。
即ち、通常のホモジナイザー(例えば、加圧噴射型ホ
モジナイザー、超音波ホモジナイザー)を用いることに
より製造される。その際、まず各々所要量の油脂成分
(例えば、大豆油等の植物油)、リン脂質、トリミコー
ル酸エステル(I)及び要すれば公知の乳化補助剤、乳
剤安定化剤、等張化剤等を混合・加熱して溶液とし、ホ
モジナイザーにて均質化処理することより油中水型分散
液を作り、次いでこれに所要量の水を加え再び均質化を
行い、分散液を水中油型乳剤に変換することにより容易
に製造される〔J.Am.Oil Chem.Soc.,32,365〜370(195
0)参照〕。尚、リポソーム製剤は液状製剤としてその
まま、または凍結乾燥することによって乾燥製剤として
も提供され得る。凍結製剤の場合には注射用蒸留水等に
希釈または分散して用いられるのが一般的である。
図面の簡単な説明 第1図はGL−2の可視・紫外吸収スペクトルを、第2
図はGL−2の赤外吸収スペクトルを、第3図はGL−2の
NMRスペクトルをそれぞれ示し、第4図は2,3,4−トリ−
o−メチルグリシトールアセテートのMSスペクトルを、
第5図は4,6−ジ−o−メチルグリシトールアセテート
のMSスペクトルををそれぞれ示す。
また第6図はGL−1の可視・紫外吸収スペクトルを、
第7図はGL−1の赤外吸収スペクトルをそれぞれ示す。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
実施例1 グルコース1%、ペプトン0.5%及び酵母エキス0.2%
の組成の培地(pH7.2)5mlに、R.aurantiacus(ATCC 25
938)を接種し、28〜30℃で4日間培養(前培養)し、
この1mlをグルコース1%、ペプトン0.5%、酵母エキス
0.2%及び寒天1.5%の組成の培地(pH7.2)を平板にし
たものに接種し、28〜30℃で5日間好気的条件で培養し
た。これによって菌体約1.5g(湿重量)が得られるの
で、以上の操作を繰り返し行い、菌体100g(湿重量)を
集め、水で洗浄した後、クロロホルム−メタノール(2:
1、v/v)混液4lを加えワーリング・ブレンダー(waring
blender)で高速攪拌した。水800mlを加え、二層に分
離した下層を分取した。さらにクロロホルム−メタノー
ル(2:1、v/v)混液を加え、下層を分取し、先の下層と
併せてロータリー・エバポレーターで濃縮し、粗脂質1.
2gを得た。これは、TLC上少なくとも4つ以上の糖脂質
と思われる主スポットを含んでいる。これらの主スポッ
トのRf値の高いものからGL−1、GL−2、GL−3及びGL
−4等とする。これを、クロロホルムに溶解させ、不溶
物は濾過してシリカゲルのカラム(2.5cmφ×20cm)に
注入する。クロロホルム150ml、クロロホルム−エタノ
ール(97:3、v/v)混液150ml、クロロホルム−アセトン
(1:1、v/v)混液150ml、アセトン200ml、クロロホルム
−メタノール(2:1、v/v)混液200ml及びメタノール200
mlの順に展開し、薄層クロマトグラフィーにて、Rf値の
高い方から2番目のGL−2が検出された画分を集めて濃
縮し、アセトン不溶物を集めシリカゲル薄層板(アナル
テック社製「シリカゲルG」薄層板、20×20cm)にバン
ド状にスポットした。クロロホルム−メタノール−アセ
トン−酢酸(90:10:6:1、v/v)混液で展開し、GL−2を
含むバンドをかき取り、クロロホルム−メタノール(2:
1、v/v)混液で抽出した後、減圧下に濃縮乾固し、無色
ペースト状物質6.1mgを得た。これの物性値を次に示
す。
分子量:約3500(ゲル濾過法による。) 比旋光度:▲〔α〕24 D▼=41.15〜41.57(c=0.0
1、クロロホルム) 融点:測定できない。
可視・紫外吸収スペクトル:245nm付近に吸収あり。
(第1図参照) 赤外吸収スペクトル:(第2図参照) NMRスペクトル:CDCl3中で測定(第3図参照) 溶解性:クロロホルム、ヘキサン、ジエチルエーテ
ル、クロロホルム−メタノール(2:1)、ベンゼン、ピ
リジンに溶ける。アセトン、メタノール、エタノール、
ジメチルスルホキシド、水に不溶である。
呈色反応:アンスロン硫酸反応及びαナフトール硫酸
反応に陽性 酸性、中性、塩基性の区別:中性 薄層クロマトグラフィーにおけるRf値:0.42〜0.60
(アナルテック社製「シリカゲルG」薄層板使用) 展開液:クロロホルム−メタノール−アセトン−酢酸
(90:10:6:1、v/v)混液 このGL−2の構造解析を下記のようにして行った。
GL−2の1mgに、0.1N水酸化ナトリウム〔クロロホル
ム−メタノール(1:2、v/v)溶液〕1mlを加え、室温で
6時間加水分解した後、クロロホルム1mlおよび0.2N塩
酸2mlを加え、二層分配をして、クロロホルム層を濃縮
乾固した。これにベンゼン−メタノール−硫酸(10:20:
1、v/v)2mlを加え、90℃、2時間メチルエステル化を
行った。続いて、水及びヘキサン各2mlを加え、ヘキサ
ン層を濃縮乾固した後、少量のヘキサンに溶解し、これ
を前記のシリカゲル薄層板を用い、ヘキサン−ジエチル
エーテル(4:1、v/v)混液で展開し、分離回収した後、
N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトア
ミド−ピリジン(2:1、v/v)を150μl加え、70℃で30
分間反応させた。その後、ベンゼン2mlを数回加えなが
ら、ロータリーエバポレーターで乾固した後、少量のヘ
キサンを加え、GC/MS分析を行った。
得られた結果を解析すると、GL−2のミコール酸残基
は式(II)の構造をもち、R′は炭素原子数が8〜26の
直鎖状または分岐状で、不飽和結合を0〜1程度有する
アルキル基であり、R″は炭素原子数が20〜60の直鎖状
または分岐状で、不飽和結合を1〜7(主成分は6付
近)程度有するアルキル基であることが判明した。
更に、GL−2につきジアゾメタン−トリフッ化ホウ素
エーテラートによる完全メチル化、水酸化カリウムによ
るエステル加水分解、4%塩酸(メタノール溶液)およ
び2N−トリフルオロ酢酸による単糖への分解、水素化ホ
ウ素ナトリウムによる還元、続いてピリジン−無水酢酸
(1:1)によるアセチル化を順次行い、得られた部分メ
チル化アルジトールアセテトのGC/MS分析の結果、2,3,4
−トリ−o−メチルグリシトールアセテート(第4図参
照)及び4,6−ジ−o−メチルグリシトールアセテート
(第5図参照)が、ほぼ1:1の比で得られたので、GL−
2の構造はα,α−トレハロース−2,3,6′−トリミコ
ール酸エステルであることが判明した。
実施例2 実施例1と同様に操作し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより展開し、薄層クロマトグラフィーにて
Rf値の高い方から1番目のGL−1が検出された画分を集
めて濃縮し、以下実施例1と同様に薄層クロマトグラフ
ィーにより分取(展開液:クロロホルム−メタノール−
アセトン−酢酸(90:10:6:1、v/v))し、GL−1の無色
ペースト状物質1.0mgを得た。これらを、実施例1と同
様に分析を行い、GL−1のミコール酸残基は、GL−2と
ほぼ同じものであり、GL−1の構造はα,α−トレハロ
ース−2,6,6′−トリミコール酸エステルであることが
判明した。
なお、実施例1におけるGL−3およびGL−4は、ジま
たはモノミコール酸エステルであると推定される。以下
にGL−1の物性値を示す。
分子量:約3500(ゲル濾過法による。) 融点:測定できない。
可視・紫外吸収スペクトル:(第6図参照) 赤外吸収スペクトル:(第7図参照) 溶解性:GL−2と同様(実施例1参照) 呈色反応:アンスロン硫酸反応及びα−ナフトール硫
酸反応に陽性 酸性、中性、塩基性の区別:中性 薄層クロマトグラフィーにおけるRf値:0.73〜0.80
(アナルテック社製「シリカゲルG」薄層板使用) 展開液:クロロホルム−メタノール−アセトン−酢酸
(90:10:6:1、v/v)混液 実施例3 実施例1と同様に前培養したもの1mlを、グルコース
1%、ペプトン0.5%及び酵母エキス0.2%(pH7.2)か
ら成る培地300mlに接種し、30℃で5日間振盪培養し、
菌体4gを得、実施例1と同様に処理して、粗脂質170mg
を得た。以下実施例1及び実施例2と同様に操作し、
α,α−トレハロース−2,3,6′−トリミコール酸エス
テル38.8mg、α,α−トレハロース−2,6,6′−トリミ
コール酸エステル29.8mgを得た。
実施例4 10℃で14日間振盪培養した以外は実施例3と同様に操
作し、α,α−トレハロース−2,3,6′−トリミコール
酸エステル及びα,α−トレハロース−2,6,6′−トリ
ミコール酸エステルを得た。
なお、かくして得られた上記各トリミコール酸エステ
ル(I)におけるミコール酸残基、即ち式(II)におけ
るR′はそれぞれ炭素原子数8〜26の直鎖状又は分岐状
で、不飽和結合を0〜2程度有するアルキル基であり、
R″はそれぞれ炭素原子数20〜60の直鎖状又は分岐状
で、不飽和結合を2〜9程度有するアルキル基であるこ
とが判明した。
実施例5 下記処方よりなるリポソームの懸濁性注射剤を常套手
段にて製造した。
GL−2 300mg 卵黄ホスファチジルコリン 720mg 生理食塩水 適量 全量 5ml 実施例6 下記処方よりな非水性溶剤を用いた注射剤を常套手段
にて製造した。
GL−2 100mg オリーブ油 適量 全量 1ml 実施例7 下記成分中、水以外の成分の規定量をとり、40℃まで
加温しながら攪拌し、均一とする。このものに精製水を
加えて攪拌し、白濁した乳濁性注射液を製造した。
原薬(GL−2) 300mg オリーブ油 100mg dl−α−トコフェロール 50mg ポリソルベート80 80mg セスキオレイン酸ソルビタン 60mg 精製水 適量 全量 5ml
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 郁也 大阪府箕面市箕面4丁目16番11号

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中、R1〜R8はそれぞれ水素原子またはミコール酸
    残基を表わし、かつR1〜R8のうち3つがミコール酸残
    基である。ただし、それらのミコール酸残基は同一であ
    っても異なってもよい。) で示されるα,α−トレハローストリミコール酸エステ
    ル。
  2. 【請求項2】式(I)において、R1、R2及びR8がミ
    コール酸残基で、R3、R4、R5、R6及びR7が水素原
    子である請求の範囲第(1)項記載のα,α−トレハロ
    ーストリミコール酸エステル。
  3. 【請求項3】式(I)において、R1、R4及びR8がミ
    コール酸残基で、R2、R3、R5、R6及びR7が水素原
    子である請求の範囲第(1)項記載のα,α−トレハロ
    ーストリミコール酸エステル。
  4. 【請求項4】ロドコッカス属に属する菌から得られうる
    請求の範囲第(1)項記載のα,α−トレハローストリ
    ミコール酸エステル。
  5. 【請求項5】請求の範囲第(1)項に記載の化合物と製
    薬上許容される添加剤とを含有することを特徴とする抗
    腫瘍剤。
  6. 【請求項6】リポソームの態様である請求の範囲第
    (5)項に記載の抗腫瘍剤。
JP62501835A 1986-03-20 1987-03-19 α,α−トレハロ−ストリミコ−ル酸エステルおよび医薬組成物 Expired - Lifetime JP2519074B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62501835A JP2519074B2 (ja) 1986-03-20 1987-03-19 α,α−トレハロ−ストリミコ−ル酸エステルおよび医薬組成物

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61-63004 1986-03-20
JP6300486 1986-03-20
JP20348686 1986-08-28
JP61-203486 1986-08-28
JP62501835A JP2519074B2 (ja) 1986-03-20 1987-03-19 α,α−トレハロ−ストリミコ−ル酸エステルおよび医薬組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO1987005606A1 JPWO1987005606A1 (ja) 1988-03-03
JP2519074B2 true JP2519074B2 (ja) 1996-07-31

Family

ID=27298015

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62501835A Expired - Lifetime JP2519074B2 (ja) 1986-03-20 1987-03-19 α,α−トレハロ−ストリミコ−ル酸エステルおよび医薬組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2519074B2 (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100355470B1 (ko) 글루코사민이당류,그의제조방법,이를함유하는제약학적조성물,및그의용도
Jarvis et al. A glyco-lipide produced by Pseudomonas aeruginosa
DE69032206T2 (de) Lipid-a-derivate sowie deren verwendungen
Takayama et al. Characterization of a structural series of lipid A obtained from the lipopolysaccharides of Neisseria gonorrhoeae. Combined laser desorption and fast atom bombardment mass spectral analysis of high performance liquid chromatography-purified dimethyl derivatives.
US3956481A (en) Hydrosoluble extracts of mycobacteria, their preparation and use
DE69621776T2 (de) Antitumorpräparate, die eine lipoteichonsäure aus streptococcus enthalten
US4307229A (en) 6,6'-Diesters of trehalose and process for the synthesis thereof
Oshima et al. Chemical structure of a novel glycolipid from an extreme thermophile, Flavobacterium thermophilum
Shaw Bacterial glycolipids and glycophospholipids
EP0135820A2 (en) Antitumor agent
HU228688B1 (en) Methods for the production of 3-0-deactivated-4'-monophosphoryl lipid a (3d-mla)
Qureshi et al. Application of fast atom bombardment mass spectrometry and nuclear magnetic resonance on the structural analysis of purified lipid A
EP0261248B1 (en) $g(a), $g(a)-TREHALOSE TRIMYCOLATE AND MEDICINAL COMPOSITION
Makita et al. Glycolipids isolated from the spleen of Gaucher's disease
JP2519074B2 (ja) α,α−トレハロ−ストリミコ−ル酸エステルおよび医薬組成物
YANo et al. Isolation of mycolic acid-containing glycolipids in Nocardia rubra and their granuloma forming activity in mice
EP0132981B1 (en) Hypotriglyceridemically active polysaccharides
US5712123A (en) Mixture having antitumor activities
Batrakov et al. Unusual lipid composition of the gram-negative, freshwater, stalked bacterium Caulobacter bacteroides NP-105
Tegtmeyer et al. Chemical composition of the lipopolysaccharides of Rhodobacter sulfidophilus, Rhodopseudomonas acidophila, and Rhodopseudomonas blastica
JPWO1987005606A1 (ja) α,α−トレハロ−ストリミコ−ル酸エステルおよび医薬組成物
JP2002179577A (ja) 抗腫瘍物質及び抗腫瘍剤
JPH0278623A (ja) インターフェロン誘起剤
DE102010008353B4 (de) Archaea und daraus erhaltene Lipidzusammensetzungen
FR2497809A1 (fr) Polysaccharide mps-80 de haute masse moleculaire et sa preparation

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term