JP2529501B2 - 炭素含有耐火物 - Google Patents
炭素含有耐火物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い高温強度を有し、
熱衝撃抵抗性や熱間での耐摩耗性に優れると共に耐酸化
性に優れる炭素含有耐火物に関する。
熱衝撃抵抗性や熱間での耐摩耗性に優れると共に耐酸化
性に優れる炭素含有耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】黒鉛等の炭素材料を含む耐火物は炭素の
有する高熱伝導性、溶融金属やスラグに対して濡れ難い
性質、耐火物の過度の焼結を防ぐ性質等により、他の耐
火骨材との共存下において、その耐火骨材の長所を補完
し、製銑用耐火物、製鋼用耐火物など幅広く冶金用耐火
物として使用されている。
有する高熱伝導性、溶融金属やスラグに対して濡れ難い
性質、耐火物の過度の焼結を防ぐ性質等により、他の耐
火骨材との共存下において、その耐火骨材の長所を補完
し、製銑用耐火物、製鋼用耐火物など幅広く冶金用耐火
物として使用されている。
【0003】近年、強撹拌操業等の使用条件の苛酷化に
より炭素含有耐火物の熱間での耐摩耗性、高温強度及び
熱衝撃抵抗性向上の要求は益々強くなってきており、特
に高温強度の向上が望まれている。
より炭素含有耐火物の熱間での耐摩耗性、高温強度及び
熱衝撃抵抗性向上の要求は益々強くなってきており、特
に高温強度の向上が望まれている。
【0004】炭素含有耐火物には、炭素材料として一般
的に天然鱗状黒鉛が使用されているが、鱗状黒鉛は30
00℃に至るまで溶融することがないので、鱗状黒鉛粒
同志や鱗状黒鉛粒と他の骨材粒子の焼結による強度向上
は期待しにくい。このためバインダーに由来する炭素接
合形成の良否が該耐火物の強度を決める重要な要素とな
っている。
的に天然鱗状黒鉛が使用されているが、鱗状黒鉛は30
00℃に至るまで溶融することがないので、鱗状黒鉛粒
同志や鱗状黒鉛粒と他の骨材粒子の焼結による強度向上
は期待しにくい。このためバインダーに由来する炭素接
合形成の良否が該耐火物の強度を決める重要な要素とな
っている。
【0005】従来、炭素含有耐火物のバインダーには、
炭化収率40%以上の液状フェノール樹脂や粉末樹脂、
タール相溶性樹脂及び炭化収率50〜60%で軟化点8
0〜90℃のピッチバインダー等が使用されているが、
いずれも強度面で満足できるものではない。
炭化収率40%以上の液状フェノール樹脂や粉末樹脂、
タール相溶性樹脂及び炭化収率50〜60%で軟化点8
0〜90℃のピッチバインダー等が使用されているが、
いずれも強度面で満足できるものではない。
【0006】炭素接合を強化する方法として、例えば特
開平2−268953号公報では、アルミナ−ジルコニア−炭
化珪素系耐火物に高い炭化収率を有するメソフェーズカ
ーボン粉末を添加して熱間強度を高める方法が示されて
いるが、強度向上の効果は未だ十分ではない。
開平2−268953号公報では、アルミナ−ジルコニア−炭
化珪素系耐火物に高い炭化収率を有するメソフェーズカ
ーボン粉末を添加して熱間強度を高める方法が示されて
いるが、強度向上の効果は未だ十分ではない。
【0007】上述のバインダーは、全て温度の上昇と共
に揮発分を放出して炭化するが、生成する炭素接合部は
耐火骨材として使用されている炭素材料よりも耐酸化性
に劣っているため、炭素接合部が優先的に酸素と反応し
て消失し、耐火物の強度が低下する。
に揮発分を放出して炭化するが、生成する炭素接合部は
耐火骨材として使用されている炭素材料よりも耐酸化性
に劣っているため、炭素接合部が優先的に酸素と反応し
て消失し、耐火物の強度が低下する。
【0008】従って、炭素含有耐火物の高温強度を向上
させるには、炭素接合の接合強度を高めること及び炭素
接合部の優先的酸化、消失を防止することが、解決され
ねばならない問題として残っている。
させるには、炭素接合の接合強度を高めること及び炭素
接合部の優先的酸化、消失を防止することが、解決され
ねばならない問題として残っている。
【0009】また、炭素含有耐火物の耐酸化性を改善す
る手段としては、Al、Si、Cr、Mg、Ti等の金
属粉末あるいはそれら2種以上の合金粉末を添加し、酸
素との高い親和性等を利用して炭素材料の酸化を抑制す
る方法が公知である。更に、炭素含有耐火物に硼化物を
添加して、酸素との高い親和性によって炭素材料の酸化
を抑制すると共に、生成したB2O3が耐火骨材と低融点
化合物の被膜を形成し、炭素材料の酸化を防止する方法
が、例えば特開昭57−5811号公報には窒化硼素や炭化硼
素を添加したマグネシア−黒鉛系耐火物として開示され
ており、また、特開昭58−74579号公報には金属Al粉
末、金属Si粉末及び炭化硼素を添加した炭素含有耐火
物として開示されている。
る手段としては、Al、Si、Cr、Mg、Ti等の金
属粉末あるいはそれら2種以上の合金粉末を添加し、酸
素との高い親和性等を利用して炭素材料の酸化を抑制す
る方法が公知である。更に、炭素含有耐火物に硼化物を
添加して、酸素との高い親和性によって炭素材料の酸化
を抑制すると共に、生成したB2O3が耐火骨材と低融点
化合物の被膜を形成し、炭素材料の酸化を防止する方法
が、例えば特開昭57−5811号公報には窒化硼素や炭化硼
素を添加したマグネシア−黒鉛系耐火物として開示され
ており、また、特開昭58−74579号公報には金属Al粉
末、金属Si粉末及び炭化硼素を添加した炭素含有耐火
物として開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の何れの
酸化防止方法も、バインダー由来の炭素接合部が耐火骨
材として使用している炭素材料よりも酸化し易いという
問題は一向に解決できておらず、炭素接合部の優先的な
酸化、消失による強度低下を防止する手段は未だ提供さ
れていない状況にある。
酸化防止方法も、バインダー由来の炭素接合部が耐火骨
材として使用している炭素材料よりも酸化し易いという
問題は一向に解決できておらず、炭素接合部の優先的な
酸化、消失による強度低下を防止する手段は未だ提供さ
れていない状況にある。
【0011】バインダーにフェノール樹脂を使用した炭
素含有耐火物の強度は200〜300℃までは樹脂強度
の発現によって高いが、温度の上昇に伴って樹脂の分解
による強度低下が起こり、400〜1000℃の間で2
00℃の強度の約1/4程度になる。しかも、樹脂由来
の炭素はガラス状組織を呈する難黒鉛化性炭素で、温度
上昇による黒鉛化が進行し難いため耐火骨材として使用
している炭素材料に比較して耐酸化性が低く、優先的に
酸化、消失し易い。このような中間温度域(400〜1
000℃)の強度低下や酸化消失し易い炭素接合部は酸
化性雰囲気での繰り返し加熱条件下で使用される炭素含
有耐火物の組織の脆弱化を促進し、炭素材料の酸化損耗
や溶融金属等による摩耗損傷を助長する。
素含有耐火物の強度は200〜300℃までは樹脂強度
の発現によって高いが、温度の上昇に伴って樹脂の分解
による強度低下が起こり、400〜1000℃の間で2
00℃の強度の約1/4程度になる。しかも、樹脂由来
の炭素はガラス状組織を呈する難黒鉛化性炭素で、温度
上昇による黒鉛化が進行し難いため耐火骨材として使用
している炭素材料に比較して耐酸化性が低く、優先的に
酸化、消失し易い。このような中間温度域(400〜1
000℃)の強度低下や酸化消失し易い炭素接合部は酸
化性雰囲気での繰り返し加熱条件下で使用される炭素含
有耐火物の組織の脆弱化を促進し、炭素材料の酸化損耗
や溶融金属等による摩耗損傷を助長する。
【0012】フェノール樹脂バインダーの欠点を改良す
るものとして、タール相溶性樹脂があるが、樹脂の性質
を強く残しており、中間温度域での強度改善効果は小さ
い。
るものとして、タール相溶性樹脂があるが、樹脂の性質
を強く残しており、中間温度域での強度改善効果は小さ
い。
【0013】また、従来のピッチバインダーは揮発分量
が多く、200〜500℃の熱処理過程で膨張するた
め、緻密なれんが組織が得られ難い。
が多く、200〜500℃の熱処理過程で膨張するた
め、緻密なれんが組織が得られ難い。
【0014】メソフェーズピッチは揮発分量が少なく、
得られる炭素接合部は緻密であるために中間温度域での
強度改善効果が大きく、更に易黒鉛化性炭素であるため
に耐酸化性にも優れている。しかし、易黒鉛化性炭素と
言えども、結晶度が高く、極めて安定な炭素材料に比較
すると耐酸化性に劣るものである。従って、酸化性雰囲
気条件下で使用される炭素含有耐火物の組織中でメソフ
ェーズピッチ由来の炭素接合部が優先的に酸化されるこ
とは避けられず、耐火物の組織が脆弱化し、強度低下が
起きる。
得られる炭素接合部は緻密であるために中間温度域での
強度改善効果が大きく、更に易黒鉛化性炭素であるため
に耐酸化性にも優れている。しかし、易黒鉛化性炭素と
言えども、結晶度が高く、極めて安定な炭素材料に比較
すると耐酸化性に劣るものである。従って、酸化性雰囲
気条件下で使用される炭素含有耐火物の組織中でメソフ
ェーズピッチ由来の炭素接合部が優先的に酸化されるこ
とは避けられず、耐火物の組織が脆弱化し、強度低下が
起きる。
【0015】従って、本発明の目的は、幅広い温度範囲
で高強度を保持でき、酸化雰囲気条件下においても強度
低下の小さい炭素含有耐火物を提供するにある。
で高強度を保持でき、酸化雰囲気条件下においても強度
低下の小さい炭素含有耐火物を提供するにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高い高温
強度を有する炭素含有耐火物を開発すべく鋭意検討した
結果、メソフェーズピッチと炭化硼素を添加した炭素含
有耐火物が高温強度に優れた特性を有することを見出
し、本発明を完成するに至った。
強度を有する炭素含有耐火物を開発すべく鋭意検討した
結果、メソフェーズピッチと炭化硼素を添加した炭素含
有耐火物が高温強度に優れた特性を有することを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0017】即ち、本発明は、メソフェーズピッチと炭
化硼素とを併用することにより、接合強度が高く、かつ
耐酸化性に優れる炭素接合部を形成することで、炭素含
有耐火物の高温強度を著しく向上させることに成功した
ものである。
化硼素とを併用することにより、接合強度が高く、かつ
耐酸化性に優れる炭素接合部を形成することで、炭素含
有耐火物の高温強度を著しく向上させることに成功した
ものである。
【0018】本発明に係る炭素含有耐火物は、耐火性酸
化物、窒化物、硼化物及び炭化物の1種または2種以上
の混合物50〜97重量%及び炭素材料3〜50重量%
よりなる耐火骨材100重量部、炭化硼素0.3〜10
重量部及び光学的異方性を有するメソフェーズを60%
以上含有する炭化収率70%以上のメソフェーズピッチ
0.3〜15重量部を含有してなることを特徴とする。
化物、窒化物、硼化物及び炭化物の1種または2種以上
の混合物50〜97重量%及び炭素材料3〜50重量%
よりなる耐火骨材100重量部、炭化硼素0.3〜10
重量部及び光学的異方性を有するメソフェーズを60%
以上含有する炭化収率70%以上のメソフェーズピッチ
0.3〜15重量部を含有してなることを特徴とする。
【0019】更に、本発明に係る炭素含有耐火物は、耐
火性酸化物、窒化物、硼化物及び炭化物の1種または2
種以上の混合物50〜97重量%及び炭素材料3〜50
重量%よりなる耐火骨材100重量部、炭化硼素0.3
〜10重量部、光学的異方性を有するメソフェーズを6
0%以上含有する炭化収率70%以上のメソフェーズピ
ッチ0.3〜15重量部及び熱硬化性樹脂0.5〜5重量
部を含有してなることを特徴とする。
火性酸化物、窒化物、硼化物及び炭化物の1種または2
種以上の混合物50〜97重量%及び炭素材料3〜50
重量%よりなる耐火骨材100重量部、炭化硼素0.3
〜10重量部、光学的異方性を有するメソフェーズを6
0%以上含有する炭化収率70%以上のメソフェーズピ
ッチ0.3〜15重量部及び熱硬化性樹脂0.5〜5重量
部を含有してなることを特徴とする。
【0020】
【作用】本発明の炭素含有耐火物におけるメソフェーズ
ピッチは、炭化硼素と併用添加することにより高強度接
合剤として働く。その機構は、炭化硼素とメソフェーズ
ピッチとの反応によって硼素が炭素中に固溶し、高強度
かつ耐酸化性に優れる炭素接合部を形成することによ
る。
ピッチは、炭化硼素と併用添加することにより高強度接
合剤として働く。その機構は、炭化硼素とメソフェーズ
ピッチとの反応によって硼素が炭素中に固溶し、高強度
かつ耐酸化性に優れる炭素接合部を形成することによ
る。
【0021】該メソフェーズピッチは200〜500℃
で軟化、流動し、骨材周辺に展開して密着する。更に、
温度の上昇と共に炭化反応が進行するが、揮発分量が少
ないことから緻密な炭素接合部が得られる。該炭素接合
部は、異方性の発達した易黒鉛化性炭素であり、更に温
度が上昇するにつれて黒鉛化が進行してより強固な接合
を形成する。
で軟化、流動し、骨材周辺に展開して密着する。更に、
温度の上昇と共に炭化反応が進行するが、揮発分量が少
ないことから緻密な炭素接合部が得られる。該炭素接合
部は、異方性の発達した易黒鉛化性炭素であり、更に温
度が上昇するにつれて黒鉛化が進行してより強固な接合
を形成する。
【0022】この一連の炭化、黒鉛化過程において、炭
化硼素はメソフェーズピッチと反応する。炭化硼素中の
硼素がメソフェーズピッチ由来の炭素接合中へと拡散、
固溶し、炭素接合は極めて強固となる。更に、硼素の存
在によって黒鉛化が促進され、炭素接合は一層強化され
る。
化硼素はメソフェーズピッチと反応する。炭化硼素中の
硼素がメソフェーズピッチ由来の炭素接合中へと拡散、
固溶し、炭素接合は極めて強固となる。更に、硼素の存
在によって黒鉛化が促進され、炭素接合は一層強化され
る。
【0023】炭化硼素と炭素質物質が反応して炭素体中
に硼素が固溶することは公知である[宮崎憲治他:炭
素;No.128、第2〜6頁(1987)]。しかし、本
発明においては、炭素材料に比較してメソフェーズピッ
チの方が反応性に富み、かつ炭化硼素はメソフェーズピ
ッチ由来の炭素質中に高分散しているために、炭化硼素
が優先的にメソフェーズピッチと反応するものである。
に硼素が固溶することは公知である[宮崎憲治他:炭
素;No.128、第2〜6頁(1987)]。しかし、本
発明においては、炭素材料に比較してメソフェーズピッ
チの方が反応性に富み、かつ炭化硼素はメソフェーズピ
ッチ由来の炭素質中に高分散しているために、炭化硼素
が優先的にメソフェーズピッチと反応するものである。
【0024】また、硼素を固溶した炭素体が耐酸化性に
優れることは公知であり、炭化硼素とメソフェーズピッ
チとの反応によって生成する硼素を固溶した炭素接合部
は、耐酸化性においても優れた特性を有する。
優れることは公知であり、炭化硼素とメソフェーズピッ
チとの反応によって生成する硼素を固溶した炭素接合部
は、耐酸化性においても優れた特性を有する。
【0025】従って、本発明によれば、強固な炭素接合
の存在によって広い温度範囲で高強度を有し、更に高温
かつ酸化性雰囲気条件下で使用された場合にも炭素接合
部が優先的に酸化されず、耐火物組織の脆弱化の極めて
小さい炭素含有耐火物を提供できる。
の存在によって広い温度範囲で高強度を有し、更に高温
かつ酸化性雰囲気条件下で使用された場合にも炭素接合
部が優先的に酸化されず、耐火物組織の脆弱化の極めて
小さい炭素含有耐火物を提供できる。
【0026】更に、炭化硼素はメソフェーズピッチと反
応する一方で、炭素材料の酸化防止剤としても働く。炭
化硼素は酸素と反応してB2O3となり、耐火性原料等か
らなる粘性の高い融液を形成して耐火物表面を被覆し、
炭素材料の酸化を防止する。
応する一方で、炭素材料の酸化防止剤としても働く。炭
化硼素は酸素と反応してB2O3となり、耐火性原料等か
らなる粘性の高い融液を形成して耐火物表面を被覆し、
炭素材料の酸化を防止する。
【0027】本発明に使用される炭化硼素としては、研
磨材として一般に市販されているものでも良く、粒度は
反応性及び均一分散性の点から0.149mm以下のも
のを使用するのが好ましい。該炭化硼素の配合割合は、
耐火骨材100重量部に対して0.3〜10重量部配合
するものであるが、0.3重量部未満では添加する効果
が少なく、また、10重量部を超えると高温強度及び耐
食性が低下して耐用性が低下する。
磨材として一般に市販されているものでも良く、粒度は
反応性及び均一分散性の点から0.149mm以下のも
のを使用するのが好ましい。該炭化硼素の配合割合は、
耐火骨材100重量部に対して0.3〜10重量部配合
するものであるが、0.3重量部未満では添加する効果
が少なく、また、10重量部を超えると高温強度及び耐
食性が低下して耐用性が低下する。
【0028】また、本発明に使用されるメソフェーズピ
ッチは粉末として添加配合することもでき、メソフェー
ズピッチの軟化溶融する温度において耐火骨材や炭化硼
素と混合して添加することもでき、更には溶解油でメソ
フェーズピッチを溶解して耐火骨材や炭化硼素と混合し
て添加することもできる。
ッチは粉末として添加配合することもでき、メソフェー
ズピッチの軟化溶融する温度において耐火骨材や炭化硼
素と混合して添加することもでき、更には溶解油でメソ
フェーズピッチを溶解して耐火骨材や炭化硼素と混合し
て添加することもできる。
【0029】該メソフェーズピッチの性状は特に限定さ
れるものではないが、形成される接合の強度、耐酸化
性、緻密性の点から光学的異方性を有するメソフェーズ
を60%以上含有しているものが好ましい。
れるものではないが、形成される接合の強度、耐酸化
性、緻密性の点から光学的異方性を有するメソフェーズ
を60%以上含有しているものが好ましい。
【0030】また、該メソフェーズピッチの炭化収率
は、揮発分量や形成される炭素接合部の緻密性及び純度
の点から70%以上のものが好ましい。なお、炭化収率
は高い程良いが、200〜500℃で適性な流動性が得
られ、かつ炭化硼素との良好な反応性を有することも必
要である。
は、揮発分量や形成される炭素接合部の緻密性及び純度
の点から70%以上のものが好ましい。なお、炭化収率
は高い程良いが、200〜500℃で適性な流動性が得
られ、かつ炭化硼素との良好な反応性を有することも必
要である。
【0031】なお、該メソフェーズピッチの添加量は耐
食性の点から耐火骨材100重量部に対して15重量部
を超える範囲は好ましくない。また、0.3重量部未満
になると強度発現効果は小さくなる。また、メソフェー
ズピッチと熱硬化性樹脂を併用する場合には、メソフェ
ーズピッチの添加量を0.3〜10重量部程度とし、熱
硬化性樹脂の添加量を0.5〜5重量部程度とすること
が好ましい。
食性の点から耐火骨材100重量部に対して15重量部
を超える範囲は好ましくない。また、0.3重量部未満
になると強度発現効果は小さくなる。また、メソフェー
ズピッチと熱硬化性樹脂を併用する場合には、メソフェ
ーズピッチの添加量を0.3〜10重量部程度とし、熱
硬化性樹脂の添加量を0.5〜5重量部程度とすること
が好ましい。
【0032】更に、本発明に使用できる耐火性原料とし
てはマグネシア、スピネル、カルシア、ドロマイト、ア
ルミナ、シリカ、ジルコニア及びジルコン等の酸化物や
炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素、炭化硼素及び硼化ジル
コニウムなどの非酸化物を挙げることができる。
てはマグネシア、スピネル、カルシア、ドロマイト、ア
ルミナ、シリカ、ジルコニア及びジルコン等の酸化物や
炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素、炭化硼素及び硼化ジル
コニウムなどの非酸化物を挙げることができる。
【0033】また、本発明に使用できる炭素材料として
は鱗状黒鉛、土状黒鉛等の天然黒鉛ないし人造黒鉛、電
極屑、炭素繊維、熱分解黒鉛などが挙げられる。
は鱗状黒鉛、土状黒鉛等の天然黒鉛ないし人造黒鉛、電
極屑、炭素繊維、熱分解黒鉛などが挙げられる。
【0034】該炭素材料の配合割合は、耐火性原料の種
類、本発明の炭素含有耐火物の使用目的によっても異な
るが、炭素材料と耐火性原料からなる耐火骨材の3〜5
0重量%を構成することが好ましい。配合割合を上記範
囲内とした理由は炭素材料が3重量%未満になると炭素
材料の溶融金属やスラグに対する濡れにくいという特性
が十分発揮できない。また、該耐火物全体としてスラグ
に濡れ易く耐スラグ性も不十分となる。また、50重量
%を超えると強度的にも十分なものが望めなくなり、組
織の緻密なものが得られ難い。
類、本発明の炭素含有耐火物の使用目的によっても異な
るが、炭素材料と耐火性原料からなる耐火骨材の3〜5
0重量%を構成することが好ましい。配合割合を上記範
囲内とした理由は炭素材料が3重量%未満になると炭素
材料の溶融金属やスラグに対する濡れにくいという特性
が十分発揮できない。また、該耐火物全体としてスラグ
に濡れ易く耐スラグ性も不十分となる。また、50重量
%を超えると強度的にも十分なものが望めなくなり、組
織の緻密なものが得られ難い。
【0035】上述の耐火性原料や炭素材料は特に限定さ
れるものではなく、使用目的によって異なるが、マグネ
シア、カルシア、ドロマイト、スピネル及びアルミナを
主体とし、天然黒鉛を使用することが好ましい。
れるものではなく、使用目的によって異なるが、マグネ
シア、カルシア、ドロマイト、スピネル及びアルミナを
主体とし、天然黒鉛を使用することが好ましい。
【0036】本発明の炭素含有耐火物はこれらの粒度調
整した耐火骨材と炭化硼素及びメソフェーズピッチ粉末
を所定の配合割合で調製するか、メソフェーズピッチの
溶融温度で予め耐火骨材や炭化硼素とメソフェーズピッ
チを混合したものを所定の配合割合で調製するか、ある
いは溶解油にメソフェーズピッチを溶解して予め耐火骨
材や炭化硼素と混合したものを所定の配合割合で調製
し、高温で混練成形すれば不焼成のものが得られる。ま
た、フェノール樹脂を加えることもでき、この場合には
常温で混練成形し、200℃程度に乾燥すれば不焼成の
ものが得られる。更に、900〜1500℃程度の還元
雰囲気で焼成し、焼成耐火物として使用に供することが
できる。
整した耐火骨材と炭化硼素及びメソフェーズピッチ粉末
を所定の配合割合で調製するか、メソフェーズピッチの
溶融温度で予め耐火骨材や炭化硼素とメソフェーズピッ
チを混合したものを所定の配合割合で調製するか、ある
いは溶解油にメソフェーズピッチを溶解して予め耐火骨
材や炭化硼素と混合したものを所定の配合割合で調製
し、高温で混練成形すれば不焼成のものが得られる。ま
た、フェノール樹脂を加えることもでき、この場合には
常温で混練成形し、200℃程度に乾燥すれば不焼成の
ものが得られる。更に、900〜1500℃程度の還元
雰囲気で焼成し、焼成耐火物として使用に供することが
できる。
【0037】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の炭素含有耐火
物を説明する。 実施例1 以下の表2に記載する配合割合に調整した混合物を常温
または高温で混練し、1500kgf/cm2の圧力で
230×114×65mmの寸法に常温または高温で加
圧成形し、フェノール樹脂を加えたものについては20
0℃にて5時間乾燥した。また、表2に記載した溶解油
にはキシレンを使用した。なお、表2に記載したメソフ
ェーズピッチの諸特性を以下の表1に記載する。
物を説明する。 実施例1 以下の表2に記載する配合割合に調整した混合物を常温
または高温で混練し、1500kgf/cm2の圧力で
230×114×65mmの寸法に常温または高温で加
圧成形し、フェノール樹脂を加えたものについては20
0℃にて5時間乾燥した。また、表2に記載した溶解油
にはキシレンを使用した。なお、表2に記載したメソフ
ェーズピッチの諸特性を以下の表1に記載する。
【0038】
【表1】 軟化点(℃) 異方性含量(%) 炭化収率(%) メソフェーズピッチ1 218 100 85 メソフェーズピッチ2 252 90 80 メソフェーズピッチ3 400 60 82
【0039】
【表2】
【0040】得られた不焼成炭素含有耐火物の特性は上
記表2に示す如く、本発明品は比較品に比べて広い温度
範囲で高強度を有し、しかも、酸化性雰囲気条件下で熱
処理した後にも高い強度を維持しており、耐酸化性にも
優れていることがわかる。
記表2に示す如く、本発明品は比較品に比べて広い温度
範囲で高強度を有し、しかも、酸化性雰囲気条件下で熱
処理した後にも高い強度を維持しており、耐酸化性にも
優れていることがわかる。
【0041】実施例2 溶融金属容器用ガス吹込みノズルとして上記表2の本発
明品1のマグネシア、黒鉛を骨材とする配合にメソフェ
ーズピッチ3重量部、炭化硼素1重量部及びフェノール
樹脂3重量部を添加した耐火物中に内径1.5mm、外
径3.5mmのステンレス管を装填した不焼成のガス吹
込みノズルを製造した。180トン転炉炉底に配設し、
7kgf/cm2のアルゴンガスを8Nm3/分の割合で
吹込んで精錬を行った。フェノール樹脂を3重量部及び
メソフェーズピッチ3重量部を添加した比較品7に対し
て、損耗速度が約15%も減少し、熱スポーリングによ
る剥離及びガス洩れ等による異常損傷も認められなかっ
た。
明品1のマグネシア、黒鉛を骨材とする配合にメソフェ
ーズピッチ3重量部、炭化硼素1重量部及びフェノール
樹脂3重量部を添加した耐火物中に内径1.5mm、外
径3.5mmのステンレス管を装填した不焼成のガス吹
込みノズルを製造した。180トン転炉炉底に配設し、
7kgf/cm2のアルゴンガスを8Nm3/分の割合で
吹込んで精錬を行った。フェノール樹脂を3重量部及び
メソフェーズピッチ3重量部を添加した比較品7に対し
て、損耗速度が約15%も減少し、熱スポーリングによ
る剥離及びガス洩れ等による異常損傷も認められなかっ
た。
【0042】実施例3 スライディングノズル用プレートれんがとして表2の本
発明品3のアルミナ、黒鉛を骨材とする配合に、メソフ
ェーズピッチ50重量%と炭化硼素50重量%とからな
る混合物を300〜400℃で溶融混合し、冷却の後、
粉砕した粉末4重量部、及びフェノール樹脂4重量部を
添加し、常法によって混練、成形、乾燥して不焼成プレ
ートを製造した。2ストランドの60トンタンディッシ
ュにおいて、フェノール樹脂4重量部を添加した不焼成
プレートと比較した。両者とも6チャージの連鋳を完鋳
したが、メソフェーズピッチと炭化硼素を添加した本発
明品は従来の未添加品に対し、ノズル孔周囲の脱炭が軽
微であり、ノズル孔のコーナー欠陥、摺動面の荒れが小
さく、効果が確認できた。
発明品3のアルミナ、黒鉛を骨材とする配合に、メソフ
ェーズピッチ50重量%と炭化硼素50重量%とからな
る混合物を300〜400℃で溶融混合し、冷却の後、
粉砕した粉末4重量部、及びフェノール樹脂4重量部を
添加し、常法によって混練、成形、乾燥して不焼成プレ
ートを製造した。2ストランドの60トンタンディッシ
ュにおいて、フェノール樹脂4重量部を添加した不焼成
プレートと比較した。両者とも6チャージの連鋳を完鋳
したが、メソフェーズピッチと炭化硼素を添加した本発
明品は従来の未添加品に対し、ノズル孔周囲の脱炭が軽
微であり、ノズル孔のコーナー欠陥、摺動面の荒れが小
さく、効果が確認できた。
【0043】
【発明の効果】本発明の炭素含有耐火物は、炭化収率が
高く、光学的異方性の発達したメソフェーズピッチと炭
化硼素を併用しているため、200〜400℃で軟化、
溶融したメソフェーズピッチが耐火骨材周辺に分散した
後に炭化硼素と反応して極めて強固かつ耐酸化性に優れ
た炭素接合部を形成し、非常に強固な耐火物組織を形成
することができる。該炭素含有耐火物は、従来の樹脂結
合では強度低下の著しい400〜1000℃の温度でも
高強度を維持することができ、更に、酸化性雰囲気条件
下で使用された場合にも炭素接合部が優先的に酸化、消
失して耐火物組織を脆弱化させることがないので、高強
度を維持することができる。従って、該炭素含有耐火物
は、酸化雰囲気での繰り返し加熱条件下での使用に際
し、炭素材料の酸化損耗や溶融金属等による摩耗損傷が
大幅に低減される。
高く、光学的異方性の発達したメソフェーズピッチと炭
化硼素を併用しているため、200〜400℃で軟化、
溶融したメソフェーズピッチが耐火骨材周辺に分散した
後に炭化硼素と反応して極めて強固かつ耐酸化性に優れ
た炭素接合部を形成し、非常に強固な耐火物組織を形成
することができる。該炭素含有耐火物は、従来の樹脂結
合では強度低下の著しい400〜1000℃の温度でも
高強度を維持することができ、更に、酸化性雰囲気条件
下で使用された場合にも炭素接合部が優先的に酸化、消
失して耐火物組織を脆弱化させることがないので、高強
度を維持することができる。従って、該炭素含有耐火物
は、酸化雰囲気での繰り返し加熱条件下での使用に際
し、炭素材料の酸化損耗や溶融金属等による摩耗損傷が
大幅に低減される。
Claims (2)
- 【請求項1】 耐火性酸化物、窒化物、硼化物及び炭化
物の1種または2種以上の混合物50〜97重量%及び
炭素材料3〜50重量%よりなる耐火骨材100重量
部、炭化硼素0.3〜10重量部及び光学的異方性を有
するメソフェーズを60%以上含有する炭化収率70%
以上のメソフェーズピッチ0.3〜15重量部を含有し
てなることを特徴とする炭素含有耐火物。 - 【請求項2】 耐火性酸化物、窒化物、硼化物及び炭化
物の1種または2種以上の混合物50〜97重量%及び
炭素材料3〜50重量%よりなる耐火骨材100重量
部、炭化硼素0.3〜10重量部、光学的異方性を有す
るメソフェーズを60%以上含有する炭化収率70%以
上のメソフェーズピッチ0.3〜15重量部及び熱硬化
性樹脂0.5〜5重量部を含有してなることを特徴とす
る炭素含有耐火物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3314797A JP2529501B2 (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 炭素含有耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3314797A JP2529501B2 (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 炭素含有耐火物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05148006A JPH05148006A (ja) | 1993-06-15 |
| JP2529501B2 true JP2529501B2 (ja) | 1996-08-28 |
Family
ID=18057717
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3314797A Expired - Fee Related JP2529501B2 (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 炭素含有耐火物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2529501B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4437308C2 (de) * | 1994-10-19 | 1998-05-14 | Dolomitwerke Gmbh | Verfahren zur Herstellung von feuerfesten kohlenstoffgebundenen Steinen auf Basis von Magnesiumoxid |
| JP2005139062A (ja) * | 2003-10-14 | 2005-06-02 | Kurosaki Harima Corp | 低カーボン不焼成れんが |
| JP6300414B2 (ja) * | 2014-11-20 | 2018-03-28 | 明智セラミックス株式会社 | ランスパイプ |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS575811A (en) * | 1980-06-14 | 1982-01-12 | Kurosaki Refract Co Ltd | Refractory for upward and downward blowing converter |
| JPS62108767A (ja) * | 1985-11-06 | 1987-05-20 | 川崎製鉄株式会社 | 耐酸化性に優れ、電気比抵抗の小さい、等方性・高密度・高強度炭素材料の製造方法 |
| JPH0628780B2 (ja) * | 1989-04-10 | 1994-04-20 | 新日本製鐵株式会社 | 連続鋳造機のノズル及び同ノズル用耐火物 |
-
1991
- 1991-11-28 JP JP3314797A patent/JP2529501B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05148006A (ja) | 1993-06-15 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |