JP2532011B2 - 外部音導入装置 - Google Patents
外部音導入装置Info
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- JP2532011B2 JP2532011B2 JP3268354A JP26835491A JP2532011B2 JP 2532011 B2 JP2532011 B2 JP 2532011B2 JP 3268354 A JP3268354 A JP 3268354A JP 26835491 A JP26835491 A JP 26835491A JP 2532011 B2 JP2532011 B2 JP 2532011B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04R—LOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; ELECTRIC HEARING AIDS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
- H04R25/00—Electric hearing aids
- H04R25/65—Housing parts, e.g. shells, tips or moulds, or their manufacture
- H04R25/652—Ear tips; Ear moulds
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は外部音導入装置に関し、
特にイヤホン出力を装用者の耳穴に導音する場合に、耳
穴挿入部先端面と装用者の鼓膜間に生ずる共鳴現象に基
づく装用者の聴えの劣化を抑制しようとするものであ
る。
特にイヤホン出力を装用者の耳穴に導音する場合に、耳
穴挿入部先端面と装用者の鼓膜間に生ずる共鳴現象に基
づく装用者の聴えの劣化を抑制しようとするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば補聴器装用者が補聴器のイ
ヤホンの音道先端に取り付けたフイツテイング用耳せん
(イヤホンの音を外部に漏れないように耳穴に導くため
に外耳道を密閉するように成形された部材で、イヤモー
ルドと呼ぶ)を装着した際、イヤモールドのうち耳穴に
挿入される挿入部先端から装用者の鼓膜までの平均的な
距離はJIS C−5512により12.5〔mm〕程度とさ
れており、このためJIS規格の標準密閉形擬似耳を使
用した測定によれば、挿入部先端面と鼓膜間において生
ずる共鳴に基づいて補聴音に生じる共鳴音成分SOX
は、装用者の聴え(実用上例えば20〔Hz〕〜8〔kHz〕
の可聴範囲が聴き取れれば良いと考えられている)には
重大な影響を与えない14〔kHz〕前後の周波数をもつて
いる。これにより従来の補聴器においては、挿入部先端
面と鼓膜間に生ずる共鳴に対して具体的な対策を講じる
ことはなかつた。
ヤホンの音道先端に取り付けたフイツテイング用耳せん
(イヤホンの音を外部に漏れないように耳穴に導くため
に外耳道を密閉するように成形された部材で、イヤモー
ルドと呼ぶ)を装着した際、イヤモールドのうち耳穴に
挿入される挿入部先端から装用者の鼓膜までの平均的な
距離はJIS C−5512により12.5〔mm〕程度とさ
れており、このためJIS規格の標準密閉形擬似耳を使
用した測定によれば、挿入部先端面と鼓膜間において生
ずる共鳴に基づいて補聴音に生じる共鳴音成分SOX
は、装用者の聴え(実用上例えば20〔Hz〕〜8〔kHz〕
の可聴範囲が聴き取れれば良いと考えられている)には
重大な影響を与えない14〔kHz〕前後の周波数をもつて
いる。これにより従来の補聴器においては、挿入部先端
面と鼓膜間に生ずる共鳴に対して具体的な対策を講じる
ことはなかつた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが種々の実験に
よれば、鼓膜が外耳道に対して鉛直とはなつておらず、
ほぼ22°の角度をもつて傾斜した状態となつていること
により、外耳道に挿入される挿入部先端から装用者の鼓
膜までの平均的な距離は、装用者によつては必ずしも一
定せず、実質上20〜26〔mm〕程度にまで長くなる場合も
あることが分つた。
よれば、鼓膜が外耳道に対して鉛直とはなつておらず、
ほぼ22°の角度をもつて傾斜した状態となつていること
により、外耳道に挿入される挿入部先端から装用者の鼓
膜までの平均的な距離は、装用者によつては必ずしも一
定せず、実質上20〜26〔mm〕程度にまで長くなる場合も
あることが分つた。
【0004】このような装用者の場合には、従来14〔k
Hz〕前後において現れると思われていた補聴音内に生ず
る共鳴音成分の周波数が、実際には7〜9〔kHz〕前後
の周波数で発生していることになる。
Hz〕前後において現れると思われていた補聴音内に生ず
る共鳴音成分の周波数が、実際には7〜9〔kHz〕前後
の周波数で発生していることになる。
【0005】この8〔kHz〕前後の周波数は人間の可聴
範囲に十分含まれている値であり、従つて補聴器装用者
は高音域の補聴音を聴き取る際に、当該8〔kHz〕前後
の周波数位置にピークをもつような共鳴音成分に基づく
不快音(いわゆるキンキンした音)をも聴き取ることに
なり、この分聴えが劣化することを避け得なかつた。
範囲に十分含まれている値であり、従つて補聴器装用者
は高音域の補聴音を聴き取る際に、当該8〔kHz〕前後
の周波数位置にピークをもつような共鳴音成分に基づく
不快音(いわゆるキンキンした音)をも聴き取ることに
なり、この分聴えが劣化することを避け得なかつた。
【0006】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、比較的簡易な構成によつて、外部音導入装置の耳穴
挿入部先端面と鼓膜間において共鳴現象により生ずる聴
取音の不要な共鳴音成分のピークの発生を回避させるよ
うにし、これにより装用者の聴えを一段と改善し得るよ
うにした外部音導入装置を提案しようとするものであ
る。
で、比較的簡易な構成によつて、外部音導入装置の耳穴
挿入部先端面と鼓膜間において共鳴現象により生ずる聴
取音の不要な共鳴音成分のピークの発生を回避させるよ
うにし、これにより装用者の聴えを一段と改善し得るよ
うにした外部音導入装置を提案しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め第1の本発明においては、外耳道に挿入された挿入部
11の先端から、当該挿入部11の先端と鼓膜2とによ
つて形成される閉空間15に、音道13Bを通じて外部
音を送り込むようになされた外部音導入装置において、
閉空間15と連通する音響的な共振部14、16、7
4、76を設け、共振部14、16、74、76を、挿
入部11の先端と鼓膜間2との反射によつて生じる共振
周波数S0とほぼ等しい共振周波数で共振するように構
成するようにした。また第2の本発明においては、共振
部14、16、74、76を、挿入部11の先端の閉空
間15に臨む側に設けられたイナータンスとみなせる連
通部14、74と、この連通部14、74の他端に設け
られた音響容量とみなせる空間16、76とで構成する
ようにした。また第3の本発明においては、共振部は、
挿入部11の先端から共振部の他端方向に向けて設けら
れた盲管状の穴部21であるようにした。また第4の本
発明においては、穴部21に挿入可能な形状に形成され
たスペーサ32を有し、これを穴部21に嵌挿すること
により、穴部21の深さを変更できるようにした。
め第1の本発明においては、外耳道に挿入された挿入部
11の先端から、当該挿入部11の先端と鼓膜2とによ
つて形成される閉空間15に、音道13Bを通じて外部
音を送り込むようになされた外部音導入装置において、
閉空間15と連通する音響的な共振部14、16、7
4、76を設け、共振部14、16、74、76を、挿
入部11の先端と鼓膜間2との反射によつて生じる共振
周波数S0とほぼ等しい共振周波数で共振するように構
成するようにした。また第2の本発明においては、共振
部14、16、74、76を、挿入部11の先端の閉空
間15に臨む側に設けられたイナータンスとみなせる連
通部14、74と、この連通部14、74の他端に設け
られた音響容量とみなせる空間16、76とで構成する
ようにした。また第3の本発明においては、共振部は、
挿入部11の先端から共振部の他端方向に向けて設けら
れた盲管状の穴部21であるようにした。また第4の本
発明においては、穴部21に挿入可能な形状に形成され
たスペーサ32を有し、これを穴部21に嵌挿すること
により、穴部21の深さを変更できるようにした。
【0008】また第5の本発明においては、外耳道に挿
入された挿入部40の先端から、当該挿入部40の先端
と鼓膜とによつて形成される閉空間45に、音道43B
を通じて外部音を送り込むようになされた外部音導入装
置において、挿入部40の長さは、外耳道に挿入部40
が挿入されたとき、挿入部40の先端が骨部外耳道壁8
Aに囲まれる位置に到達する程度に設定され、挿入部4
0の先端の形状は先端にいくに従つて細く形成されてお
り、これにより骨部外耳道壁8Aに接触しないようにな
されているようにした。
入された挿入部40の先端から、当該挿入部40の先端
と鼓膜とによつて形成される閉空間45に、音道43B
を通じて外部音を送り込むようになされた外部音導入装
置において、挿入部40の長さは、外耳道に挿入部40
が挿入されたとき、挿入部40の先端が骨部外耳道壁8
Aに囲まれる位置に到達する程度に設定され、挿入部4
0の先端の形状は先端にいくに従つて細く形成されてお
り、これにより骨部外耳道壁8Aに接触しないようにな
されているようにした。
【0009】また第6の本発明においては、外耳道に挿
入された挿入部50の先端から、当該挿入部50の先端
と鼓膜とによつて形成される閉空間55Aに、音道を通
じて外部音を送り込むようになされた外部音導入装置に
おいて、挿入部50の先端面を吸音材で形成するか、ま
たは挿入部50の先端面の全面を吸音部材51で覆う構
成とし、外耳道に挿入部50が挿入された状態で、挿入
部50の先端から鼓膜方向に送り込まれた外部音が、鼓
膜及び挿入部50の先端によつて反射されるとき、鼓膜
から挿入部50の先端方向に進行する音を吸音材に吸収
させることにより、挿入部50の先端での音の反射を減
少させるようにした。また第7の本発明においては、外
耳道に挿入された挿入部60の先端から、当該挿入部6
0の先端と鼓膜2とによつて形成される閉空間65に、
音道63A、63Bを通じて外部音を送り込むようにな
された外部音導入装置において、音道63A、63Bは
互いに並列に接続された第1の音道63Aと第2の音道
63Bにより構成されており、第1の音道63Aと第2
の音道63Bとの経路長の差は挿入部60の先端から鼓
膜2までの距離とほぼ等しく設定するようにした。さら
に第8の本発明においては、音道の挿入部11、20、
30、40、50、60、70の先端側を、音響ダンパ
17、27、37、47、57、67、77によつて閉
塞するようにした。
入された挿入部50の先端から、当該挿入部50の先端
と鼓膜とによつて形成される閉空間55Aに、音道を通
じて外部音を送り込むようになされた外部音導入装置に
おいて、挿入部50の先端面を吸音材で形成するか、ま
たは挿入部50の先端面の全面を吸音部材51で覆う構
成とし、外耳道に挿入部50が挿入された状態で、挿入
部50の先端から鼓膜方向に送り込まれた外部音が、鼓
膜及び挿入部50の先端によつて反射されるとき、鼓膜
から挿入部50の先端方向に進行する音を吸音材に吸収
させることにより、挿入部50の先端での音の反射を減
少させるようにした。また第7の本発明においては、外
耳道に挿入された挿入部60の先端から、当該挿入部6
0の先端と鼓膜2とによつて形成される閉空間65に、
音道63A、63Bを通じて外部音を送り込むようにな
された外部音導入装置において、音道63A、63Bは
互いに並列に接続された第1の音道63Aと第2の音道
63Bにより構成されており、第1の音道63Aと第2
の音道63Bとの経路長の差は挿入部60の先端から鼓
膜2までの距離とほぼ等しく設定するようにした。さら
に第8の本発明においては、音道の挿入部11、20、
30、40、50、60、70の先端側を、音響ダンパ
17、27、37、47、57、67、77によつて閉
塞するようにした。
【0010】
【作用】第1〜第3の発明では、共振部14、16、7
4、76を設けたことにより、閉空間15の共振により
生じる閉空間15の音圧上昇を低減できる。また第4の
発明では、スペーサ32の嵌挿によつて穴部21の深さ
を変更すれば、容易に共振部14、16の共振周波数を
変更できる。また第5の発明では、鼓膜と挿入部40先
端の距離が短いので閉空間45の共振は高い周波数領域
(8〔kHz〕以上)に存在することになる。また挿入
部40の先端の形状が先端にいくに従つて細く形成され
ているので、このように挿入部40先端を骨部外耳道壁
8Aに囲まれる部分に位置させても、挿入部40先端が
骨部外耳道壁8Aに接触しにくくなり、挿入部40先端
が骨部外耳道壁8Aに触れることによる装用者に与える
痛みを回避できる。また第6の発明では、共振によるピ
ークをなだらかにすることができる。また第7の発明で
は、第1の音道63Aと第2の音道63Bを通して閉空
間65に導入された外部音のうち、周波数8〔kHz〕
前後の成分は、閉空間65内において互いに打ち消され
るようになる。さらに第8の発明では、音道に起因する
共振のピークの鋭さを抑制できるようになる。
4、76を設けたことにより、閉空間15の共振により
生じる閉空間15の音圧上昇を低減できる。また第4の
発明では、スペーサ32の嵌挿によつて穴部21の深さ
を変更すれば、容易に共振部14、16の共振周波数を
変更できる。また第5の発明では、鼓膜と挿入部40先
端の距離が短いので閉空間45の共振は高い周波数領域
(8〔kHz〕以上)に存在することになる。また挿入
部40の先端の形状が先端にいくに従つて細く形成され
ているので、このように挿入部40先端を骨部外耳道壁
8Aに囲まれる部分に位置させても、挿入部40先端が
骨部外耳道壁8Aに接触しにくくなり、挿入部40先端
が骨部外耳道壁8Aに触れることによる装用者に与える
痛みを回避できる。また第6の発明では、共振によるピ
ークをなだらかにすることができる。また第7の発明で
は、第1の音道63Aと第2の音道63Bを通して閉空
間65に導入された外部音のうち、周波数8〔kHz〕
前後の成分は、閉空間65内において互いに打ち消され
るようになる。さらに第8の発明では、音道に起因する
共振のピークの鋭さを抑制できるようになる。
【0011】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
する。
【0012】(1)第1実施例 図1において、11は全体としてイヤモールドを示し、
耳穴外耳道に適合した表面を有すると共に、鼓膜2に対
向する先端部分11Aと、その耳穴の出口側に配設され
る背後部分11Bとから構成されており、先端部分11
A及び背後部分11Bは所定の距離をおいて導音管13
によつて互いに連結されている。先端部分11Aには6
個の音吸収孔14が設けられ、この音吸収孔14は先端
部分11Aの厚味を貫通するように穿設されている。
耳穴外耳道に適合した表面を有すると共に、鼓膜2に対
向する先端部分11Aと、その耳穴の出口側に配設され
る背後部分11Bとから構成されており、先端部分11
A及び背後部分11Bは所定の距離をおいて導音管13
によつて互いに連結されている。先端部分11Aには6
個の音吸収孔14が設けられ、この音吸収孔14は先端
部分11Aの厚味を貫通するように穿設されている。
【0013】背後部分11Bの外観形状は、図3に示す
ように、イヤモールド11を装用者の耳穴に挿入したと
きの先端面が鼓膜2からほぼ20〔mm〕の位置に来る
ように成形され(すなわちイヤモールド11先端が所定
深さ以上に外耳道に入らないようにするためのストツパ
の役割を果たすように成形され)、この装着状態にある
とき鼓膜2からイヤモールド11方向を見ると、鼓膜2
及び先端部分11Aに挟まれた閉空間15、先端部分1
1A、先端部分11A及び背後部分11B間に挟まれた
背室空間16が順次並ぶと共に、閉空間15及び背室空
間16間が音吸収孔14によつて連通され、これにより
導音管13を通つて閉空間15内に放出されたとき鼓膜
2によつて反射を受けた補聴音が、音吸収孔14を通つ
て背室空間16に引き込まれるようになされている。
ように、イヤモールド11を装用者の耳穴に挿入したと
きの先端面が鼓膜2からほぼ20〔mm〕の位置に来る
ように成形され(すなわちイヤモールド11先端が所定
深さ以上に外耳道に入らないようにするためのストツパ
の役割を果たすように成形され)、この装着状態にある
とき鼓膜2からイヤモールド11方向を見ると、鼓膜2
及び先端部分11Aに挟まれた閉空間15、先端部分1
1A、先端部分11A及び背後部分11B間に挟まれた
背室空間16が順次並ぶと共に、閉空間15及び背室空
間16間が音吸収孔14によつて連通され、これにより
導音管13を通つて閉空間15内に放出されたとき鼓膜
2によつて反射を受けた補聴音が、音吸収孔14を通つ
て背室空間16に引き込まれるようになされている。
【0014】ここで閉空間15からみた音吸収孔14お
よび背室空間16の音響インピーダンスZNは、次式
よび背室空間16の音響インピーダンスZNは、次式
【数1】 によつて表すことができる。
【0015】ここでRはその空間に固有の特性インピー
ダンス、ωは外部音の角振動数、ρは空気密度、B0は
先端部分11Aの厚さ、D0は音吸収孔14の直径、c
は音速、Sは先端部分11Aのうち鼓膜2の方向の壁面
の音道13Bを除く音吸収孔14を含めた全面積、kは
補聴音の位相定数、L0は背室空間16の長さを表す。
ダンス、ωは外部音の角振動数、ρは空気密度、B0は
先端部分11Aの厚さ、D0は音吸収孔14の直径、c
は音速、Sは先端部分11Aのうち鼓膜2の方向の壁面
の音道13Bを除く音吸収孔14を含めた全面積、kは
補聴音の位相定数、L0は背室空間16の長さを表す。
【0016】従つて音響インピーダンスZNは、次式
【数2】 のように表現し得る条件になつたとき、すなわち(1)
式の虚数項が零となるようにω(=2πf)が定められ
たとき最小の値となり、特に補聴音の波長をλとしたと
き、L0<λ/16の条件において(2)式を補聴音の
周波数fに注目して変形すると、次式
式の虚数項が零となるようにω(=2πf)が定められ
たとき最小の値となり、特に補聴音の波長をλとしたと
き、L0<λ/16の条件において(2)式を補聴音の
周波数fに注目して変形すると、次式
【数3】 の関係が成り立つ。ここでP0は鼓膜2に対向するイヤ
モールド11の先端部壁面の開孔率、すなわち当該イヤ
モールド11の先端部壁面において音吸収孔14部分の
面積を音道13Bを除いて音吸収孔14を含めた全面積
で割つた値を表す。
モールド11の先端部壁面の開孔率、すなわち当該イヤ
モールド11の先端部壁面において音吸収孔14部分の
面積を音道13Bを除いて音吸収孔14を含めた全面積
で割つた値を表す。
【0017】また(3)式における周波数fは閉空間1
5から背室空間16の方向に見たとき音吸収孔14の音
響インピーダンスZN が最小となるときの周波数であ
り、これにより(3)式の周波数を満たす閉空間15内
の音波は音吸収孔14を通過して背室空間16に進入し
易くなる。ところで(3)式において、f=8000〔Hz〕
とし、音速C=345000〔mm/sec〕を代入すると、次式、
5から背室空間16の方向に見たとき音吸収孔14の音
響インピーダンスZN が最小となるときの周波数であ
り、これにより(3)式の周波数を満たす閉空間15内
の音波は音吸収孔14を通過して背室空間16に進入し
易くなる。ところで(3)式において、f=8000〔Hz〕
とし、音速C=345000〔mm/sec〕を代入すると、次式、
【数4】 の関係が成り立つ。
【0018】ここで周波数8000〔Hz〕の補聴音における
波長λは、λ=345000/8000 =43.25 〔mm〕となり、背
室空間16の長さL0は、L0<λ/16の条件により、
L0<43.25/16≒ 2.7〔mm〕を満たす必要がある。しか
しこの実施例の場合、計算を簡単にするためにL0=3
〔mm〕とし、またイヤモールド11の先端部分11Aの
厚さB0及び音吸収孔14の直径D0をB0=D0=1
〔mm〕として(4)式の計算を行うこととし、その結果
開孔率P0はP0=0.115 となる。
波長λは、λ=345000/8000 =43.25 〔mm〕となり、背
室空間16の長さL0は、L0<λ/16の条件により、
L0<43.25/16≒ 2.7〔mm〕を満たす必要がある。しか
しこの実施例の場合、計算を簡単にするためにL0=3
〔mm〕とし、またイヤモールド11の先端部分11Aの
厚さB0及び音吸収孔14の直径D0をB0=D0=1
〔mm〕として(4)式の計算を行うこととし、その結果
開孔率P0はP0=0.115 となる。
【0019】この開孔率P0=0.115 に基づいて、通
常、イヤモールド11の先端部壁面の直径が8〔mm〕に
なされていると共に、音道13Bの直径が 3.2〔mm〕に
なされていることを考慮して計算を行うと、イヤモール
ド11の先端部分11Aには直径1〔mm〕でなる孔を6
個穿設すればよいことになる。従つてこの実施例の場
合、イヤモールド11の先端部分11Aの厚さB0は1
〔mm〕、背室空間16の長さL0は3〔mm〕の値に選定
されていると共に、イヤモールド11の先端部分11A
には直径が1〔mm〕でなる音吸収孔14が6個穿設され
ている。
常、イヤモールド11の先端部壁面の直径が8〔mm〕に
なされていると共に、音道13Bの直径が 3.2〔mm〕に
なされていることを考慮して計算を行うと、イヤモール
ド11の先端部分11Aには直径1〔mm〕でなる孔を6
個穿設すればよいことになる。従つてこの実施例の場
合、イヤモールド11の先端部分11Aの厚さB0は1
〔mm〕、背室空間16の長さL0は3〔mm〕の値に選定
されていると共に、イヤモールド11の先端部分11A
には直径が1〔mm〕でなる音吸収孔14が6個穿設され
ている。
【0020】以上の構成において、イヤホン(図示せ
ず)から出力された補聴音は音道13B内を通り、音道
13Bの先端に嵌挿された音響ダンパ17を通過する。
この際音響ダンパ17は音道13B内で生じた共鳴音を
吸収する。かくして補聴音は音響ダンパ17を通過した
後閉空間15内に放出される。閉空間15内に放出され
た補聴音は進行波の前方方向に位置する鼓膜2を振動さ
せ、これにより補聴器装用者は補聴音を得る。
ず)から出力された補聴音は音道13B内を通り、音道
13Bの先端に嵌挿された音響ダンパ17を通過する。
この際音響ダンパ17は音道13B内で生じた共鳴音を
吸収する。かくして補聴音は音響ダンパ17を通過した
後閉空間15内に放出される。閉空間15内に放出され
た補聴音は進行波の前方方向に位置する鼓膜2を振動さ
せ、これにより補聴器装用者は補聴音を得る。
【0021】このとき鼓膜2により反射した音波はイヤ
モールド11方向に進行し、さらにイヤモールド11先
端面において反射を受ける。これにより閉空間15内で
は図4において特性曲線S0で示すように、ある周波数
(この場合9〔kHz〕)において共鳴が発生する。この
共鳴音のうち周波数が8000〔Hz〕前後の共鳴成分は、80
00〔Hz〕の周波数において閉空間15及び背室空間16
の音響インピーダンスが最小となるように先端部分11
A及び背室空間16の寸法値並びに閉空間15及び背室
空間16を連通する6個の音吸収孔14の寸法値が選定
されていることにより、当該音吸収孔14を通つて背室
空間16内に吸収される。
モールド11方向に進行し、さらにイヤモールド11先
端面において反射を受ける。これにより閉空間15内で
は図4において特性曲線S0で示すように、ある周波数
(この場合9〔kHz〕)において共鳴が発生する。この
共鳴音のうち周波数が8000〔Hz〕前後の共鳴成分は、80
00〔Hz〕の周波数において閉空間15及び背室空間16
の音響インピーダンスが最小となるように先端部分11
A及び背室空間16の寸法値並びに閉空間15及び背室
空間16を連通する6個の音吸収孔14の寸法値が選定
されていることにより、当該音吸収孔14を通つて背室
空間16内に吸収される。
【0022】従つて閉空間15内から周波数8000
〔Hz〕前後の共鳴音成分を取り除き得、これによりこ
の周波数付近で生ずる共鳴現象をなくすことができる。
以上の構成によれば、イヤモールド11の先端部分11
Aに音吸収孔14を穿設すると共に、その後方に背室空
間15を設けるようにしたことにより、図4の特性曲線
S1に示すように、閉空間15内に生ずる周波数800
0〔Hz〕前後の共鳴音のピークを抑制することがで
き、これによりトランジエントの少ない時間分解能の良
い補聴音を補聴器装用者に供給し得る。
〔Hz〕前後の共鳴音成分を取り除き得、これによりこ
の周波数付近で生ずる共鳴現象をなくすことができる。
以上の構成によれば、イヤモールド11の先端部分11
Aに音吸収孔14を穿設すると共に、その後方に背室空
間15を設けるようにしたことにより、図4の特性曲線
S1に示すように、閉空間15内に生ずる周波数800
0〔Hz〕前後の共鳴音のピークを抑制することがで
き、これによりトランジエントの少ない時間分解能の良
い補聴音を補聴器装用者に供給し得る。
【0023】(2)第2実施例 図5、図6及び図7は第2実施例を示すもので、イヤモ
ールド20は図1と同様の導音管23を有すると共に、
イヤモールド20の鼓膜2側先端面は鼓膜2からほぼ20
〔mm〕の位置まで挿入され、かくして鼓膜2及びイヤモ
ールド20間には閉空間25が形成されている。
ールド20は図1と同様の導音管23を有すると共に、
イヤモールド20の鼓膜2側先端面は鼓膜2からほぼ20
〔mm〕の位置まで挿入され、かくして鼓膜2及びイヤモ
ールド20間には閉空間25が形成されている。
【0024】かかる構成に加えて、イヤモールド20に
は6個の音吸収穴21が穿設されている。この音吸収穴
21はイヤモールド20の鼓膜2側先端から外耳道の外
側に向けて穿設されており、これにより音吸収穴21は
閉空間25と連通しかつ先端が閉塞した断面円形の穴を
構成している。ここで、音吸収穴21の開放端側、すな
わち鼓膜2の方向から音吸収穴21の閉塞端方向をみた
音響インピーダンスZMは、次式
は6個の音吸収穴21が穿設されている。この音吸収穴
21はイヤモールド20の鼓膜2側先端から外耳道の外
側に向けて穿設されており、これにより音吸収穴21は
閉空間25と連通しかつ先端が閉塞した断面円形の穴を
構成している。ここで、音吸収穴21の開放端側、すな
わち鼓膜2の方向から音吸収穴21の閉塞端方向をみた
音響インピーダンスZMは、次式
【数5】 のように表される。
【0025】ここでL1は音吸収孔21の長さを表す。
従つて(5)式において音吸収孔21の長さL1が、次
式
従つて(5)式において音吸収孔21の長さL1が、次
式
【数6】の条件を満たすとき、すなわち音吸収孔21の
長さL1が、L1=(c/4f)・N(Nは整数)とな
るようにされたとき、音吸収孔21の開放端付近の音響
インピーダンスZMはほぼ零となる。
長さL1が、L1=(c/4f)・N(Nは整数)とな
るようにされたとき、音吸収孔21の開放端付近の音響
インピーダンスZMはほぼ零となる。
【0026】その結果閉空間25を伝播する音成分のう
ち、当該条件を満足する音成分だけが音吸収穴21内に
進入して吸収される。この実施例の場合、周波数8000
〔Hz〕における波長λが40〔mm〕程度であることを考慮
すると、(6)式において例えばN=1としたとき音吸
収穴21の長さL1は10〔mm〕となる。そこでイヤモー
ルド20の先端には直径1.2〔mm〕かつ長さL1=10〔m
m〕の音吸収穴21が6個穿設されている。
ち、当該条件を満足する音成分だけが音吸収穴21内に
進入して吸収される。この実施例の場合、周波数8000
〔Hz〕における波長λが40〔mm〕程度であることを考慮
すると、(6)式において例えばN=1としたとき音吸
収穴21の長さL1は10〔mm〕となる。そこでイヤモー
ルド20の先端には直径1.2〔mm〕かつ長さL1=10〔m
m〕の音吸収穴21が6個穿設されている。
【0027】以上の構成において、イヤホン(図示せ
ず)から放出される補聴音は導音管23の先端に嵌挿さ
れた音響ダンパ27を通過し、導音管23内で生じた共
鳴成分が抑制された後、閉空間25内に送り込まれる。
閉空間25内に送り込まれた補聴音は、閉空間25内を
鼓膜2方向に進行し鼓膜2を振動させた後反射波となり
イヤモールド20方向に進行する。
ず)から放出される補聴音は導音管23の先端に嵌挿さ
れた音響ダンパ27を通過し、導音管23内で生じた共
鳴成分が抑制された後、閉空間25内に送り込まれる。
閉空間25内に送り込まれた補聴音は、閉空間25内を
鼓膜2方向に進行し鼓膜2を振動させた後反射波となり
イヤモールド20方向に進行する。
【0028】この鼓膜2による反射波のうち周波数8000
〔Hz〕前後の音成分は、8000〔Hz〕の音波を吸収するよ
うに選定された長さL1を有する音吸収穴21によつて
吸収される。従つて閉空間25内から周波数8000〔Hz〕
前後の音成分を取り除き得、これによりこの周波数付近
で生ずる共鳴をなくすことができる。
〔Hz〕前後の音成分は、8000〔Hz〕の音波を吸収するよ
うに選定された長さL1を有する音吸収穴21によつて
吸収される。従つて閉空間25内から周波数8000〔Hz〕
前後の音成分を取り除き得、これによりこの周波数付近
で生ずる共鳴をなくすことができる。
【0029】以上の構成によれば、イヤモールド20の
先端に穿設された音吸収孔21が周波数8000〔H
z〕前後の反射波だけを取り除くことにより、図7の特
性曲線S2に示すように、閉空間25を伝播する音成分
のうち周波数8000〔Hz〕前後の音成分のピークを
低減することができ、かくして当該音成分の共鳴を有効
に抑制することができる。この結果トランジエントの少
ない時間分解能の良い補聴音を補聴器装用者に提供し得
る。
先端に穿設された音吸収孔21が周波数8000〔H
z〕前後の反射波だけを取り除くことにより、図7の特
性曲線S2に示すように、閉空間25を伝播する音成分
のうち周波数8000〔Hz〕前後の音成分のピークを
低減することができ、かくして当該音成分の共鳴を有効
に抑制することができる。この結果トランジエントの少
ない時間分解能の良い補聴音を補聴器装用者に提供し得
る。
【0030】(3)第3実施例 図8及び図9は第3実施例を示すもので、イヤモールド
30は図1と同様の導音管33を有すると共に、イヤモ
ールド30の耳穴への挿入状態において鼓膜2とイヤモ
ールド30の間に閉空間35が形成される。ここで閉空
間35の長さL2、すなわち鼓膜2及びイヤモールド3
0先端面間の距離は装用者ごとに外耳道の長さが違うこ
とにより必然的にそれぞれ違つた長さになつている。
30は図1と同様の導音管33を有すると共に、イヤモ
ールド30の耳穴への挿入状態において鼓膜2とイヤモ
ールド30の間に閉空間35が形成される。ここで閉空
間35の長さL2、すなわち鼓膜2及びイヤモールド3
0先端面間の距離は装用者ごとに外耳道の長さが違うこ
とにより必然的にそれぞれ違つた長さになつている。
【0031】上述の構成に加えて、イヤモールド30の
先端部には導音管33より直径の大きい音吸収穴31が
導音管33の周囲にこれを包み込むように穿設されてい
る。この音吸収穴31は導音管33とほぼ平行になるよ
うに穿設されていると共に、イヤモールド30の先端か
らの奥行きがL3となるようになされている。また音吸
収穴31の閉塞端部には、例えばプラスチツク材料から
なるスペーサ32が嵌挿されていると共に、スペーサ3
2の長さL4は補聴器装用者ごとに装用者の耳の構造、
大きさに適合するように選択できるようになされてい
る。
先端部には導音管33より直径の大きい音吸収穴31が
導音管33の周囲にこれを包み込むように穿設されてい
る。この音吸収穴31は導音管33とほぼ平行になるよ
うに穿設されていると共に、イヤモールド30の先端か
らの奥行きがL3となるようになされている。また音吸
収穴31の閉塞端部には、例えばプラスチツク材料から
なるスペーサ32が嵌挿されていると共に、スペーサ3
2の長さL4は補聴器装用者ごとに装用者の耳の構造、
大きさに適合するように選択できるようになされてい
る。
【0032】この実施例の場合、スペーサ32を嵌挿し
ない音吸収穴31の長さL3は13.5〔mm〕に選定されて
いると共に、スペーサ32の長さL2は0〔mm〕〜 4.5
〔mm〕の範囲において可調整できるようになされてい
る。従つて音吸収穴31にスペーサ32を挿入した状態
における音吸収穴31の実質上の奥行きL5は9〔mm〕
〜13.5〔mm〕の範囲となり、この値を(6)式に代入す
ると共に、N=1として計算を行うと、音吸収穴31は
スペーサ32の長さL4を上記の範囲において調整する
ことにより周波数6400〔Hz〕から周波数9600〔Hz〕の範
囲の音波を吸収できるようになつている。
ない音吸収穴31の長さL3は13.5〔mm〕に選定されて
いると共に、スペーサ32の長さL2は0〔mm〕〜 4.5
〔mm〕の範囲において可調整できるようになされてい
る。従つて音吸収穴31にスペーサ32を挿入した状態
における音吸収穴31の実質上の奥行きL5は9〔mm〕
〜13.5〔mm〕の範囲となり、この値を(6)式に代入す
ると共に、N=1として計算を行うと、音吸収穴31は
スペーサ32の長さL4を上記の範囲において調整する
ことにより周波数6400〔Hz〕から周波数9600〔Hz〕の範
囲の音波を吸収できるようになつている。
【0033】以上の構成において、導音管33を通して
閉空間35内に送り込まれた補聴音は装用者ごとに閉空
間35の長さL2が異なることにより、閉空間35内に
おいて装用者ごとにそれぞれ異なつた周波数の共鳴を引
き起こす。ここで例えば閉空間35内に周波数9000
〔Hz〕の共鳴が生じる場合には(6)式を考慮して、
スペーサ32の長さL4を4〔mm〕程度とすることに
より音吸収穴31の実質的な奥行きL5を9.5〔m
m〕程度に設定し、また周波数7000〔Hz〕の共鳴
が生じる場合には同様にしてスペーサ32の長さL4を
1.2〔mm〕程度とすることにより音吸収穴31の実
質的な奥行きL5を12.3〔mm〕に設定する。
閉空間35内に送り込まれた補聴音は装用者ごとに閉空
間35の長さL2が異なることにより、閉空間35内に
おいて装用者ごとにそれぞれ異なつた周波数の共鳴を引
き起こす。ここで例えば閉空間35内に周波数9000
〔Hz〕の共鳴が生じる場合には(6)式を考慮して、
スペーサ32の長さL4を4〔mm〕程度とすることに
より音吸収穴31の実質的な奥行きL5を9.5〔m
m〕程度に設定し、また周波数7000〔Hz〕の共鳴
が生じる場合には同様にしてスペーサ32の長さL4を
1.2〔mm〕程度とすることにより音吸収穴31の実
質的な奥行きL5を12.3〔mm〕に設定する。
【0034】このとき9000〔Hz〕及び7000〔Hz〕に対す
る音吸収穴31方向の音響インピーダンスはほぼ零とな
り、従つて閉空間35内で生ずる周波数9000〔Hz〕及び
7000〔Hz〕の音成分は音吸収穴31によつて吸収され
る。以上の構成によれば、イヤモールド30の先端部に
穿設された音吸収穴31に、長さが可変のスペーサ32
を嵌挿することにより、音吸収穴31の実質的な長さL
5を可変にすることができる。
る音吸収穴31方向の音響インピーダンスはほぼ零とな
り、従つて閉空間35内で生ずる周波数9000〔Hz〕及び
7000〔Hz〕の音成分は音吸収穴31によつて吸収され
る。以上の構成によれば、イヤモールド30の先端部に
穿設された音吸収穴31に、長さが可変のスペーサ32
を嵌挿することにより、音吸収穴31の実質的な長さL
5を可変にすることができる。
【0035】これにより補聴器装用者ごとに必要に応じ
て所定の共鳴周波数に同調させるように音吸収穴31の
奥行きL5を選定できることにより、装用者の耳穴の構
造に対する適応性を一段と高めることができる。かくし
て補聴器装用者ごとに異なつた周波数において感じてい
た共鳴による不快な音をなくすことができ、トランジエ
ントの少ない時間分解能の良い補聴音を補聴器装用者に
提供し得る。
て所定の共鳴周波数に同調させるように音吸収穴31の
奥行きL5を選定できることにより、装用者の耳穴の構
造に対する適応性を一段と高めることができる。かくし
て補聴器装用者ごとに異なつた周波数において感じてい
た共鳴による不快な音をなくすことができ、トランジエ
ントの少ない時間分解能の良い補聴音を補聴器装用者に
提供し得る。
【0036】(4)第4実施例 図10は第4実施例を示すもので、耳穴に挿入されたイ
ヤモールド40とイヤモールド40の周辺の耳穴の関係
を表している。イヤモールド40は軟骨部外耳道壁8B
により構成される軟骨部外耳道に適合するように成形さ
れていると共に、イヤモールド40の先端部分は軟骨部
外耳道の奥に位置し、骨部外耳道壁8Aにより構成され
る骨部外耳道まで達するようになされている。またイヤ
モールド40の先端部分は軟骨部外耳道の鼓膜2側終点
付近から当該軟骨部外耳道の内壁から離間するように先
端に行くに従つて細くなるように成形され、これにより
イヤモールド40の先端部分は骨部外耳道壁8Aに触れ
ることにより生じる痛みを与えないようになされてい
る。
ヤモールド40とイヤモールド40の周辺の耳穴の関係
を表している。イヤモールド40は軟骨部外耳道壁8B
により構成される軟骨部外耳道に適合するように成形さ
れていると共に、イヤモールド40の先端部分は軟骨部
外耳道の奥に位置し、骨部外耳道壁8Aにより構成され
る骨部外耳道まで達するようになされている。またイヤ
モールド40の先端部分は軟骨部外耳道の鼓膜2側終点
付近から当該軟骨部外耳道の内壁から離間するように先
端に行くに従つて細くなるように成形され、これにより
イヤモールド40の先端部分は骨部外耳道壁8Aに触れ
ることにより生じる痛みを与えないようになされてい
る。
【0037】この実施例の場合、骨部外耳道内に突出す
るように延長されたイヤモールド40は、図18に示す
ような従来のイヤモールド1と比較して、外耳道の壁面
から離間して突出する先端部分の長さが 7.5〔mm〕程度
に選定され、これによりイヤモールド40の先端から鼓
膜2までの距離L6は、JIS C−5512によつて
規定されている標準密閉形擬似耳と同様に12.5〔mm〕程
度になる。以上の構成において、イヤホン(図示せず)
から放出された補聴音は、導音管43の先端部に嵌挿さ
れた音響ダンパ47によつて導音管43内で生じた共鳴
を抑制した後閉空間45内に送り込まれ、鼓膜2方向へ
と進行する。
るように延長されたイヤモールド40は、図18に示す
ような従来のイヤモールド1と比較して、外耳道の壁面
から離間して突出する先端部分の長さが 7.5〔mm〕程度
に選定され、これによりイヤモールド40の先端から鼓
膜2までの距離L6は、JIS C−5512によつて
規定されている標準密閉形擬似耳と同様に12.5〔mm〕程
度になる。以上の構成において、イヤホン(図示せず)
から放出された補聴音は、導音管43の先端部に嵌挿さ
れた音響ダンパ47によつて導音管43内で生じた共鳴
を抑制した後閉空間45内に送り込まれ、鼓膜2方向へ
と進行する。
【0038】ここでイヤモールド40の先端から鼓膜2
までの距離L6が、JIS C−5512によつて規定
されている標準密閉形擬似耳と同様の12.5〔mm〕程度に
なされていることにより、イヤモールド40及び鼓膜2
間には、図18に示すような従来のイヤモールド1及び
鼓膜2間において生じていた周波数8〔kHz〕前後の音
成分と比して格段に高い周波数14〔kHz〕前後の共鳴が
生じる。この周波数14〔kHz〕前後の共鳴は装用者の聴
えにほとんど影響を与えないものであり、従つて装用者
は共鳴による不快領域のない補聴音を聴き取ることがで
きる。
までの距離L6が、JIS C−5512によつて規定
されている標準密閉形擬似耳と同様の12.5〔mm〕程度に
なされていることにより、イヤモールド40及び鼓膜2
間には、図18に示すような従来のイヤモールド1及び
鼓膜2間において生じていた周波数8〔kHz〕前後の音
成分と比して格段に高い周波数14〔kHz〕前後の共鳴が
生じる。この周波数14〔kHz〕前後の共鳴は装用者の聴
えにほとんど影響を与えないものであり、従つて装用者
は共鳴による不快領域のない補聴音を聴き取ることがで
きる。
【0039】以上の構成によれば、イヤモールド40を
骨部外耳道内まで達するように、従来の場合と比較して
外耳道挿入部を長く成形するようにしたことにより、閉
空間45内で発生する共鳴音成分のピークを実用上装用
者の可聴周波数より高い周波数で発生させるようにし
得、その結果閉空間45内で発生する共鳴音が聴こえな
いように聴えを改善し得る補聴器を実現できる。
骨部外耳道内まで達するように、従来の場合と比較して
外耳道挿入部を長く成形するようにしたことにより、閉
空間45内で発生する共鳴音成分のピークを実用上装用
者の可聴周波数より高い周波数で発生させるようにし
得、その結果閉空間45内で発生する共鳴音が聴こえな
いように聴えを改善し得る補聴器を実現できる。
【0040】(5)第5実施例 図11〜図13は第5実施例を示すもので、イヤモール
ド50は図1と同様の導音管53を有すると共に、導音
管53の鼓膜2側先端は鼓膜2から約20〔mm〕の位置ま
で挿入され、鼓膜2及びイヤモールド50間には閉空間
55が形成されている。
ド50は図1と同様の導音管53を有すると共に、導音
管53の鼓膜2側先端は鼓膜2から約20〔mm〕の位置ま
で挿入され、鼓膜2及びイヤモールド50間には閉空間
55が形成されている。
【0041】これらの構成に加えて、イヤモールド50
のうち鼓膜2に向かう方向の先端部には音響ダンパ51
が装着されている。音響ダンパ51は円錐台形状を有す
ると共に、独立気泡のスポンジ状からなる多孔質吸音材
料により構成されており、これにより特に高音域の音成
分を吸収できるような音響インピーダンスを有し、又外
耳道壁8に接触しないように先端に行くに従つて細くな
るようになされている。
のうち鼓膜2に向かう方向の先端部には音響ダンパ51
が装着されている。音響ダンパ51は円錐台形状を有す
ると共に、独立気泡のスポンジ状からなる多孔質吸音材
料により構成されており、これにより特に高音域の音成
分を吸収できるような音響インピーダンスを有し、又外
耳道壁8に接触しないように先端に行くに従つて細くな
るようになされている。
【0042】この実施例は図12の予備実験に基づいて
構成されたもので、図12(A)において断面図として
示す実験装置から図12(B)に示すように得られた音
圧分布データに基づいて図12(C)に示すような粒子
速度分布を予測した。図12(A)によつて示される実
験装置は、外耳道内にイヤモールドを挿入した状態を模
して構成されており、周囲を壁面で囲まれた閉空間55
Aに右側壁位置に設けられた音道53Cから音波を送り
込むことによつて、閉空間55A内における音圧分布を
調べることができる。
構成されたもので、図12(A)において断面図として
示す実験装置から図12(B)に示すように得られた音
圧分布データに基づいて図12(C)に示すような粒子
速度分布を予測した。図12(A)によつて示される実
験装置は、外耳道内にイヤモールドを挿入した状態を模
して構成されており、周囲を壁面で囲まれた閉空間55
Aに右側壁位置に設けられた音道53Cから音波を送り
込むことによつて、閉空間55A内における音圧分布を
調べることができる。
【0043】この実験の場合、閉空間55Aの長さL8
を34.5〔mm〕に選定し、その閉空間55A内に例えば周
波数10〔kHz〕の音波を右側壁の音道53Cから左側壁
方向に送り込んだときに閉空間55A内に生ずる音圧分
布を調べるようにした。以上の装置によつて得られた音
圧分布データ(図12(B))から予想される粒子速度
分布(図12(C))によれば、周波数10〔kHz〕の音
波による粒子速度のピークはそれぞれ左側壁から 8.6
〔mm〕及び25.8〔mm〕付近で起ることが分る。
を34.5〔mm〕に選定し、その閉空間55A内に例えば周
波数10〔kHz〕の音波を右側壁の音道53Cから左側壁
方向に送り込んだときに閉空間55A内に生ずる音圧分
布を調べるようにした。以上の装置によつて得られた音
圧分布データ(図12(B))から予想される粒子速度
分布(図12(C))によれば、周波数10〔kHz〕の音
波による粒子速度のピークはそれぞれ左側壁から 8.6
〔mm〕及び25.8〔mm〕付近で起ることが分る。
【0044】これにより当該実験装置(図12(A))
において、閉空間55A内に底面が右側壁に密着すると
共に、上面が左側壁から25.8〔mm〕離れた場所に位置す
る円錐台形状の音響ダンパ51Aを設けることにより、
閉空間55A内に生ずる周波数10〔kHz〕の音波を効率
よく吸収することができる。
において、閉空間55A内に底面が右側壁に密着すると
共に、上面が左側壁から25.8〔mm〕離れた場所に位置す
る円錐台形状の音響ダンパ51Aを設けることにより、
閉空間55A内に生ずる周波数10〔kHz〕の音波を効率
よく吸収することができる。
【0045】従つて実際の耳穴内にイヤモールド50を
挿入したときの構成及び閉空間55内の粒子速度分布を
示す図13(A)及び図13(B)において、イヤモー
ルド50先端から鼓膜2までの距離が20〔mm〕でなる閉
空間55内に生ずる周波数8〔kHz〕前後の共鳴音成分
の粒子速度は、図13(B)に示すように、イヤモール
ド50先端及び鼓膜2付近位置において零となり、閉空
間55の中間点に対応する鼓膜2から10〔mm〕付近位置
において最大となるような正弦曲線となる。これにより
円錐台形状の底面がイヤモールド50の先端面に密着す
ると共に上面が鼓膜2方向に延長するように設けられた
音響ダンパ51の長さL7を、L7=10〔mm〕に選定す
ることにより、粒子速度の最大値を打ち消すことがで
き、これにより吸収効率も最大となる。
挿入したときの構成及び閉空間55内の粒子速度分布を
示す図13(A)及び図13(B)において、イヤモー
ルド50先端から鼓膜2までの距離が20〔mm〕でなる閉
空間55内に生ずる周波数8〔kHz〕前後の共鳴音成分
の粒子速度は、図13(B)に示すように、イヤモール
ド50先端及び鼓膜2付近位置において零となり、閉空
間55の中間点に対応する鼓膜2から10〔mm〕付近位置
において最大となるような正弦曲線となる。これにより
円錐台形状の底面がイヤモールド50の先端面に密着す
ると共に上面が鼓膜2方向に延長するように設けられた
音響ダンパ51の長さL7を、L7=10〔mm〕に選定す
ることにより、粒子速度の最大値を打ち消すことがで
き、これにより吸収効率も最大となる。
【0046】しかしこの実施例の場合、非常に敏感な部
分となつている骨部外耳道壁8Aと音響ダンパ51との
接触等を考慮して音響ダンパ51の長さL7は7〔mm〕
程度になされている。以上の構成において、補聴器のイ
ヤホン(図示せず)から放出された補聴音は導音管53
を通じて閉空間55内に送り込まれる。
分となつている骨部外耳道壁8Aと音響ダンパ51との
接触等を考慮して音響ダンパ51の長さL7は7〔mm〕
程度になされている。以上の構成において、補聴器のイ
ヤホン(図示せず)から放出された補聴音は導音管53
を通じて閉空間55内に送り込まれる。
【0047】閉空間55内に送り込まれた補聴音のうち
閉空間55内において生ずる周波数8〔kHz〕前後の共
鳴成分は、周波数8〔kHz〕前後の音成分を吸収するよ
うな構造を有すると共に、周波数8〔kHz〕の音波の粒
子速度を効率よく打ち消すような長さL7を有する音響
ダンパ51によつて抑制できる。
閉空間55内において生ずる周波数8〔kHz〕前後の共
鳴成分は、周波数8〔kHz〕前後の音成分を吸収するよ
うな構造を有すると共に、周波数8〔kHz〕の音波の粒
子速度を効率よく打ち消すような長さL7を有する音響
ダンパ51によつて抑制できる。
【0048】以上の構成によれば、図14の特性曲線S
3に示すように、閉空間55内に生ずる周波数8〔kH
z〕前後の音成分のピークを抑制することができ、これ
により全周波数領域に亘つて不要なピークによる不快に
悩まされることなくトランジエントの少ない時間分解能
のよい補聴音を補聴器装用者に提供し得る。
3に示すように、閉空間55内に生ずる周波数8〔kH
z〕前後の音成分のピークを抑制することができ、これ
により全周波数領域に亘つて不要なピークによる不快に
悩まされることなくトランジエントの少ない時間分解能
のよい補聴音を補聴器装用者に提供し得る。
【0049】(6)第6実施例 図15は第6実施例を示すもので、補聴器のイヤホン
(図示せず)から放出される補聴音を外耳道内へ送り込
む導音管63が2つの音道63A、63Bから構成され
ている。音道63A及び音道63Bはそれぞれ長さの異
なる径路を有し、これによりイヤホン(図示せず)から
導音管63内に送り込まれた補聴音は、音道63A及び
音道63Bを通過する際にその長さの差に相当する所定
の時間差をもつて、イヤモールド60先端位置において
別々の出口から閉空間65内に送り出されるようになさ
れている。
(図示せず)から放出される補聴音を外耳道内へ送り込
む導音管63が2つの音道63A、63Bから構成され
ている。音道63A及び音道63Bはそれぞれ長さの異
なる径路を有し、これによりイヤホン(図示せず)から
導音管63内に送り込まれた補聴音は、音道63A及び
音道63Bを通過する際にその長さの差に相当する所定
の時間差をもつて、イヤモールド60先端位置において
別々の出口から閉空間65内に送り出されるようになさ
れている。
【0050】ここで音道63Bは音道63Aより径路長
が長くなつており、これによりイヤモールド60の先端
位置において音道63A及び63Bから閉空間65に補
聴音が送り出される際の時間差T1は、次式、
が長くなつており、これによりイヤモールド60の先端
位置において音道63A及び63Bから閉空間65に補
聴音が送り出される際の時間差T1は、次式、
【数7】 のように表わされる。ここでL8は音道63Aの径路
長、L9は音道63Bの径路長、Cは音速を表す。
長、L9は音道63Bの径路長、Cは音速を表す。
【0051】また音道63Aの径路長L8及び音道63
Bの径路長L9は、次式、
Bの径路長L9は、次式、
【数8】 の関係が成り立つように選定されている。ここでλは補
聴音の波長を表す。この実施例の場合、周波数8000〔H
z〕すなわちλ=345000/8000≒43〔mm〕の音波に関し
て(8)式を適用するものとし、又導音管63部分をで
きるだけ小さくすることを考えて、n=0を選択するも
のとする。
聴音の波長を表す。この実施例の場合、周波数8000〔H
z〕すなわちλ=345000/8000≒43〔mm〕の音波に関し
て(8)式を適用するものとし、又導音管63部分をで
きるだけ小さくすることを考えて、n=0を選択するも
のとする。
【0052】このとき(8)式によれば、音道63B及
び音道63Aの径路長差L9−L8は、ほぼ20〔mm〕に
なされ、これにより補聴音のうち8〔kHz〕前後の音波
は音道63A及び63Bから閉空間65内に放出される
とき、それぞれ半波長分ずれるようになされている。以
上の構成において、補聴器のイヤホン(図示せず)から
放出された補聴音は導音管63内を伝搬するとき異なつ
た音道63A及び63Bをそれぞれ通過し、その後別々
の出口から閉空間65内に送り込まれる。
び音道63Aの径路長差L9−L8は、ほぼ20〔mm〕に
なされ、これにより補聴音のうち8〔kHz〕前後の音波
は音道63A及び63Bから閉空間65内に放出される
とき、それぞれ半波長分ずれるようになされている。以
上の構成において、補聴器のイヤホン(図示せず)から
放出された補聴音は導音管63内を伝搬するとき異なつ
た音道63A及び63Bをそれぞれ通過し、その後別々
の出口から閉空間65内に送り込まれる。
【0053】ここで音道63A及び音道63Bの長さの
差により、音道63B内を伝搬して来る補聴音は音道6
3Aを伝搬して来る補聴音と比較して半波長分遅れて閉
空間65内に送り込まれる。これにより音道63A及び
63Bをそれぞれ通過した補聴音のうち周波数8〔kH
z〕前後の主成分は、閉空間65内において互いに打ち
消し合う。この結果図16において特性曲線S4に示す
ように、当該音成分についての共鳴を抑制することがで
きる。
差により、音道63B内を伝搬して来る補聴音は音道6
3Aを伝搬して来る補聴音と比較して半波長分遅れて閉
空間65内に送り込まれる。これにより音道63A及び
63Bをそれぞれ通過した補聴音のうち周波数8〔kH
z〕前後の主成分は、閉空間65内において互いに打ち
消し合う。この結果図16において特性曲線S4に示す
ように、当該音成分についての共鳴を抑制することがで
きる。
【0054】以上の構成によれば、補聴音がイヤモール
ド60の先端面、鼓膜2及び外耳道壁8からなる閉空間
65内に入る前の導音管63内において、除去したい周
波数の音成分に関して半波長分の経路長差を設けること
により、閉空間65内から不必要な共鳴音を抑制するこ
とができ、これにより補聴器装用者はトランジエントの
少ない時間分解能の良い補聴音を得ることができる。
ド60の先端面、鼓膜2及び外耳道壁8からなる閉空間
65内に入る前の導音管63内において、除去したい周
波数の音成分に関して半波長分の経路長差を設けること
により、閉空間65内から不必要な共鳴音を抑制するこ
とができ、これにより補聴器装用者はトランジエントの
少ない時間分解能の良い補聴音を得ることができる。
【0055】(7)他の実施例 なお図1〜図4について上述した第1実施例において
は、導音管13を囲むように6個の円筒形状の音吸収孔
14を穿設することにより閉空間15と背室空間16と
を連通する連通部を形成した場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、連通部としては例えば図17に示
すように、イヤモールド70の先端部分71Aの周縁部
に閉空間と背室空間76を連通するような切欠74を設
けても良く、要は(3)式の関係を満たすような開孔率
P0を有する種々の形状及び個数の連通部を適用し得
る。
は、導音管13を囲むように6個の円筒形状の音吸収孔
14を穿設することにより閉空間15と背室空間16と
を連通する連通部を形成した場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、連通部としては例えば図17に示
すように、イヤモールド70の先端部分71Aの周縁部
に閉空間と背室空間76を連通するような切欠74を設
けても良く、要は(3)式の関係を満たすような開孔率
P0を有する種々の形状及び個数の連通部を適用し得
る。
【0056】また図5〜図7について上述した第2実施
例においては、直径 1.2〔mm〕からなる6個の音吸収穴
21を設けるようにしたが、その形状及び個数はこれに
限らず、種々の形状及び個数の音吸収穴に変更するよう
にしても上述の場合と同様の効果を得ることができる。
例においては、直径 1.2〔mm〕からなる6個の音吸収穴
21を設けるようにしたが、その形状及び個数はこれに
限らず、種々の形状及び個数の音吸収穴に変更するよう
にしても上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0057】さらに図8及び図9について上述した第3
実施例においては、導音管33を包み込むようにして音
吸収穴31を設けると共にその内部にスペーサ32を嵌
挿するようにしたが、本発明はこれに限らず、複数の音
吸収穴を設けると共にそのそれぞれにスペーサを嵌挿す
るようにしても良い。さらに上述の第3実施例において
は、音吸収穴31の閉塞端側までスペーサ32を嵌挿す
る場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音吸
収穴31内を移動可能なスペーサを適用することによ
り、音吸収穴31の実質的な奥行きL5を調整できるよ
うにしても上述の場合と同様の効果を得ることができ
る。
実施例においては、導音管33を包み込むようにして音
吸収穴31を設けると共にその内部にスペーサ32を嵌
挿するようにしたが、本発明はこれに限らず、複数の音
吸収穴を設けると共にそのそれぞれにスペーサを嵌挿す
るようにしても良い。さらに上述の第3実施例において
は、音吸収穴31の閉塞端側までスペーサ32を嵌挿す
る場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音吸
収穴31内を移動可能なスペーサを適用することによ
り、音吸収穴31の実質的な奥行きL5を調整できるよ
うにしても上述の場合と同様の効果を得ることができ
る。
【0058】さらに図11、図13及び図14について
上述した第5実施例においては、イヤモールド50先端
に鼓膜2方向に突出した音響ダンパ51を装着するよう
にしたが、本発明はこれに限らず、、イヤモールド50
自体を吸音材料により構成しても上述の場合と同様の効
果を得ることができる。さらに上述の第1〜第6実施例
においては、耳穴挿入部の外に音発生源を有するイヤモ
ールドについて述べたが、本発明はこれに限らず、例え
ば挿耳型の補聴器のように音発生源と一体となり耳穴に
挿入されるイヤモールドについても適用できる。
上述した第5実施例においては、イヤモールド50先端
に鼓膜2方向に突出した音響ダンパ51を装着するよう
にしたが、本発明はこれに限らず、、イヤモールド50
自体を吸音材料により構成しても上述の場合と同様の効
果を得ることができる。さらに上述の第1〜第6実施例
においては、耳穴挿入部の外に音発生源を有するイヤモ
ールドについて述べたが、本発明はこれに限らず、例え
ば挿耳型の補聴器のように音発生源と一体となり耳穴に
挿入されるイヤモールドについても適用できる。
【0059】さらに上述の第1〜第6実施例において
は、特に補聴器のイヤモールドについて述べたが、本発
明はこれに限らず、その他種々の音響機器により発せら
れた音波を外部音導入装置を使つて外耳道内に送り込む
ようになされたものについても広く適用できる。
は、特に補聴器のイヤモールドについて述べたが、本発
明はこれに限らず、その他種々の音響機器により発せら
れた音波を外部音導入装置を使つて外耳道内に送り込む
ようになされたものについても広く適用できる。
【0060】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、外耳道に
挿入された挿入部の先端から、当該挿入部の先端と鼓膜
とによつて形成される閉空間に、音道を通じて外部音を
送り込むようになされた外部音導入装置において、閉空
間と連通する音響的な共振部を設け、当該共振部を、挿
入部の先端と鼓膜間との反射によつて生じる共振周波数
とほぼ等しい共振周波数で共振するように構成したこと
により、外部音導入装置の耳穴挿入部先端面と鼓膜間に
おいて共鳴現象により生じる聴取音の不要な共鳴音成分
のピークの発生を回避させることができ、装用者の聴え
を一段と改善し得る外部音導入装置を実現できる。
挿入された挿入部の先端から、当該挿入部の先端と鼓膜
とによつて形成される閉空間に、音道を通じて外部音を
送り込むようになされた外部音導入装置において、閉空
間と連通する音響的な共振部を設け、当該共振部を、挿
入部の先端と鼓膜間との反射によつて生じる共振周波数
とほぼ等しい共振周波数で共振するように構成したこと
により、外部音導入装置の耳穴挿入部先端面と鼓膜間に
おいて共鳴現象により生じる聴取音の不要な共鳴音成分
のピークの発生を回避させることができ、装用者の聴え
を一段と改善し得る外部音導入装置を実現できる。
【図1】本発明によるイヤモールドの第1実施例の全体
構成を示す斜視図である。
構成を示す斜視図である。
【図2】第1実施例及び第2実施例のイヤモールド先端
部を示す正面図である。
部を示す正面図である。
【図3】第1実施例のイヤモールドの耳穴挿入状態を図
2のA−A線上にとつた断面として示す断面図である。
2のA−A線上にとつた断面として示す断面図である。
【図4】第1実施例及び従来例の周波数に対する音圧レ
ベルを示すグラフである。
ベルを示すグラフである。
【図5】第2実施例のイヤモールドの全体構成を示す斜
視図である。
視図である。
【図6】第2実施例のイヤモールドの耳穴挿入状態を図
2のA−A線上にとつた断面として示す断面図である。
2のA−A線上にとつた断面として示す断面図である。
【図7】第2実施例及び従来例の周波数に対する音圧レ
ベルを示すグラフである。
ベルを示すグラフである。
【図8】第3実施例のイヤモールドの全体構成を示す斜
視図である。
視図である。
【図9】第3実施例のイヤモールドの耳穴挿入状態をイ
ヤモールドの中心軸を含む断面として示す断面図であ
る。
ヤモールドの中心軸を含む断面として示す断面図であ
る。
【図10】第4実施例のイヤモールドの耳穴挿入状態を
イヤモールド及び耳穴外耳道の中心軸を含む断面として
示す断面図である。
イヤモールド及び耳穴外耳道の中心軸を含む断面として
示す断面図である。
【図11】第5実施例のイヤモールドの全体構成を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図12】第5実施例に関する予備実験装置及び実験結
果を示すグラフである。
果を示すグラフである。
【図13】第5実施例における音響ダンパの外耳道内占
有位置と粒子速度の関係を示す相関図である。
有位置と粒子速度の関係を示す相関図である。
【図14】第5実施例及び従来例の周波数に対する音圧
レベルを示すグラフである。
レベルを示すグラフである。
【図15】第6実施例のの導音管及びイヤモールドを示
す略線的断面図である。
す略線的断面図である。
【図16】第6実施例及び従来例の周波数に対する音圧
レベルを示すグラフである。
レベルを示すグラフである。
【図17】他の実施例の全体構成を示す斜視図である。
【図18】従来のイヤモールドの耳穴挿入時の断面図で
ある。
ある。
【図19】従来の標準密閉形擬似耳による周波数に対す
る音圧レベルを示すグラフである。
る音圧レベルを示すグラフである。
1、10、20、30、40、50、60、70……イ
ヤモールド(挿入部)、11A……イヤモールド先端
部、11B……イヤモールド背後部分、3、13、2
3、33、43、53、63、73……導音管、3B、
13B、23B、33B、43B、53B、63A、6
3B……音道、14……音吸収孔、16……背室空間、
7、17、27、37、47、、51、57、67、7
7……音響ダンパ、21、31……音吸収穴、32……
スペーサ、S0……従来の特性曲線、S1〜S4……実
施例における特性曲線。
ヤモールド(挿入部)、11A……イヤモールド先端
部、11B……イヤモールド背後部分、3、13、2
3、33、43、53、63、73……導音管、3B、
13B、23B、33B、43B、53B、63A、6
3B……音道、14……音吸収孔、16……背室空間、
7、17、27、37、47、、51、57、67、7
7……音響ダンパ、21、31……音吸収穴、32……
スペーサ、S0……従来の特性曲線、S1〜S4……実
施例における特性曲線。
Claims (8)
- 【請求項1】外耳道に挿入された挿入部の先端から、当
該挿入部の先端と鼓膜とによつて形成される閉空間に、
音道を通じて外部音を送り込むようになされた外部音導
入装置において、 上記閉空間と連通する音響的な共振部を具え、 当該共振部を、上記挿入部の先端と鼓膜間との反射によ
つて生じる共振周波数とほぼ等しい共振周波数で共振す
るように構成した ことを特徴とする外部音導入装置。 - 【請求項2】上記共振部は、挿入部の先端の閉空間に臨
む側に設けられたイナータンスとみなせる連通部と、こ
の連通部の他端に設けられた音響容量とみなせる空間と
で構成されている ことを特徴とする請求項1に記載の外
部音導入装置。 - 【請求項3】上記共振部は、挿入部の先端から共振部の
他端方向に向けて設けられた盲管状の穴部である ことを
特徴とする請求項1に記載の外部音導入装置。 - 【請求項4】上記穴部に挿入可能な形状に形成されたス
ペーサを有し、これを上記穴部に嵌挿することにより、
上記穴部の深さを変更できるようにした ことを特徴とす
る請求項3に記載の外部音導入装置。 - 【請求項5】外耳道に挿入された挿入部の先端から、当
該挿入部の先端と鼓膜とによつて形成される閉空間に、
音道を通じて外部音を送り込むようになされた外部音導
入装置において、 上記挿入部の長さは、上記外耳道に上記挿入部が挿入さ
れたとき、上記挿入部の先端が骨部外耳道壁に囲まれる
位置に到達する程度に設定され、 上記挿入部の先端の形状は先端にいくに従つて細く形成
されており、これによ り骨部外耳道壁に接触しないよう
になされている ことを特徴とする外部音導入装置。 - 【請求項6】外耳道に挿入された挿入部の先端から、当
該挿入部の先端と鼓膜とによつて形成される閉空間に、
音道を通じて外部音を送り込むようになされた外部音導
入装置において、 上記挿入部の先端面を吸音材で形成するか、または上記
挿入部の先端面の全面を吸音部材で覆う構成とし、 上記外耳道に上記挿入部が挿入された状態で、上記挿入
部の先端から上記鼓膜方向に送り込まれた上記外部音
が、上記鼓膜及び上記挿入部の先端によつて反射される
とき、上記鼓膜から上記挿入部の先端方向に進行する音
を上記吸音材に吸収させることにより、上記挿入部の先
端での音の反射を減少させる ことを特徴とする外部音導
入装置。 - 【請求項7】外耳道に挿入された挿入部の先端から、当
該挿入部の先端と鼓膜とによつて形成される閉空間に、
音道を通じて外部音を送り込むようになされた外部音導
入装置において、 上記音道は互いに並列に接続された第1の音道と第2の
音道により構成され ており、上記第1の音道と上記第2
の音道との経路長の差は上記挿入部の先端から鼓膜まで
の距離とほぼ等しく設定されていることを特徴とする外
部音導入装置。 - 【請求項8】音道の上記挿入部の先端側は音響ダンパに
よつて閉塞されている ことを特徴とする請求項2、請求
項3、請求項5、請求項6又は請求項7に記載の外部音
導入装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3268354A JP2532011B2 (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 外部音導入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3268354A JP2532011B2 (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 外部音導入装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0583797A JPH0583797A (ja) | 1993-04-02 |
| JP2532011B2 true JP2532011B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=17457366
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3268354A Expired - Fee Related JP2532011B2 (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 外部音導入装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2532011B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6772854B2 (en) | 2001-03-27 | 2004-08-10 | Shure Incorporated | Device and method for inserting acoustic dampers into earphones |
| JP4469898B2 (ja) | 2008-02-15 | 2010-06-02 | 株式会社東芝 | 外耳道共鳴補正装置 |
| JP5868808B2 (ja) * | 2012-08-02 | 2016-02-24 | リオン株式会社 | 電気音響変換器とそれを用いたこもり低減装置及び耳せん、補聴器、オーディオ用イヤホン |
| JP6986332B2 (ja) | 2016-04-28 | 2021-12-22 | 三星電子株式会社Samsung Electronics Co., Ltd. | 断熱材、真空断熱材、それらの製造方法及びそれらを備えた冷蔵庫 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AT364399B (de) * | 1980-01-31 | 1981-10-12 | Akg Akustische Kino Geraete | Tragelement zum halten eines elektroakustischen wandlers am ohr |
| JPS57171397U (ja) * | 1981-04-20 | 1982-10-28 | ||
| JPH0186799U (ja) * | 1987-11-30 | 1989-06-08 |
-
1991
- 1991-09-19 JP JP3268354A patent/JP2532011B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0583797A (ja) | 1993-04-02 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |