JP2543976B2 - ろう付け方法 - Google Patents

ろう付け方法

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JP2543976B2
JP2543976B2 JP1035940A JP3594089A JP2543976B2 JP 2543976 B2 JP2543976 B2 JP 2543976B2 JP 1035940 A JP1035940 A JP 1035940A JP 3594089 A JP3594089 A JP 3594089A JP 2543976 B2 JP2543976 B2 JP 2543976B2
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隆児 大谷
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ろう付け方法に関する。
〔従来の技術〕
複数個の部材1,2,3をろう付けする方法として、たと
えば、第4図(a)にみるように、部材1,2,3間にろう
材4,4を挟み込んだ状態にして治具5内に保持させると
ともに、部材1,2,3を、おもり6で押さえ付けた状態に
してこれらのセットを炉内に入れて加熱することで、同
図(b)にみるように、ろう材4,4を溶融させ、そのの
ち冷却してろう付けされた製品を得るようにするものが
ある。また、特開昭60−87968号公報に記載のように、
ベローズを有する保持具内に被ろう付け品を入れて加熱
にしたがって同ベローズが膨張する特性を利用してろう
付けを良好なものにする技術も開示されている。これら
をみるように、ろう付けされるものに外的な力をかけて
ろう付け後の銀ろうの厚み、いわゆる、ろう付けしろ
を、ほぼ一定に得るようにすることが良好なろう付けを
得る上で重要であると考えられてきた。これによれば、
ろう付けしろの強度を安定に得ることはできるが、多数
個の部材1,2,3を重ね合わせてろう付けするような場
合、ろう付け後の全体寸法(高さ)は、個々の部材1,2,
3の寸法の総計に左右されることになって、前記全体寸
法がかなりばらつくことが多く、製品の仕上がり精度が
悪くなるという問題があった。そのことに鑑み、たとえ
ば、第4図にみるように、部材1,2,3とろう材4,4の合計
寸法がろう付け加熱温度において一定に規制されるよう
にして製品の仕上がり寸法が常に一定に得られるように
なるものを考えた。すなわち、同図(a)は、室温時に
部材1,2,3およびろう材4,4を組み合わせて、それより低
い側部高さhとされた治具5内に入れるとともに、重ね
合わせた部材1,2,3の上におもり6を載せるようにす
る。この室温状態では、最も上の部材1の一部が、前記
治具5の上端よりも突き出すようにされ、そのまま炉内
に入れられる。炉内で所定のろう付け温度にまで加熱さ
れると、同図(b)にみるように、ろう材4,4の溶融に
伴っておもり6が下がり、治具5上にくるとそれ以上に
は下がらないように規制を受ける。これにより、部材1,
2,3およびろう材4,4の全体高さが、一定高さhに収まる
ようになって、個々の部材1,2,3の寸法のばらつきがろ
う付けしろの自動調節により吸収され、製品寸法が常に
精度良く得られるようになる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前記ろう付け方法においては、ろう材4と
して、固体相から液体相にすぐに移行する共晶組成(Ag
−28.1%Cu)(第2図参照)のものが使われていたの
で、ろう材4が779.4℃以上に加熱されると、溶融状態
になって粘性が低くなり、第4図(b)にみるように、
ろう材4,4は、部材1,2の自重により部材1,2ならびに2,3
間より流れ出すようになる。その結果、部材1,2,3の合
計高さは、おもり6からの力がかかっていないにもかか
わらず、図示Δのように、治具5の側部高さhよりも低
くなってしまい、結局、前記製品寸法の精度化が図れな
くなっていた。
前記事情に鑑みて、この発明の課題とするところは、
部材個々のもつ寸法のばらつきを吸収しながらろう付け
された製品寸法全体の寸法精度が常に一定に得られるよ
うにすることにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するため、この発明にかかるろう付け
方法は、複数の部材を、各部材間にろう材を挟むように
して治具内に積み重ねる工程と、この治具を炉に入れて
前記ろう材を加熱溶融することにより前記各部材相互を
ろう付けする工程を備えていて、前記積み重ねられた複
数の部材とろう材には前記ろう材の溶融時にこれら複数
の部材とろう材とを上から押圧してこれら積み重ねられ
た複数の部材とろう材の全体高さが一定の高さとなるよ
うにするための外的な力が加えられ、この外的な力は前
記一定の全体高さが得られた時点で加わらなくなりその
状態を保つろう付け方法であって、前記ろう材として半
溶融状態が得られるようなろう材を用い、前記加熱はこ
の半溶融状態を保つ範囲内の温度で行うようにすること
を特徴とする。
〔作用〕
ろう材として半溶融状態を得るようなものを用い、同
半溶融状態を保つよう加熱するようにすると、半溶融状
態のろう材がろう付けしろの自動調節機能を発揮して、
個々の部材の寸法のばらつき分を同調節機能により吸収
し得るし、ろう材が粘性をもつので、部材およびろう材
の全体寸法が、外的な力がかからなくなって一定の高さ
になった時点から変動しなくなる。
〔実施例〕
以下に、この発明を、その実施例をあらわす図面を参
照しつつ詳しく説明する。
第1図(a)および(b)は、この発明にかかるろう
付け方法の第1実施例をあらわす装置を正面からみたも
のである。このろう付け方法に用いられるものは、治具
25とおもり26、そしてろう材24である。治具25は、熱膨
張率の小さな材料、たとえば、カーボンやセラミックス
あるいはインバー合金等よりなり、底部と両側部を有す
る枠で、その側部は高さがh2とされている。ろう材24に
は銀ろうが用いられ、たとえば、第2図にみるように、
Ag−50〜60%Cuの組成のものを用いる。おもり26は、ろ
う付け面に1mm2当り1〜5gの負荷を与えるものを用い
る。ろう付けされる部材21,22,23はそれぞれに高さ寸法
が異なり、これらのみを上下に重ね合わせた時の寸法は
前記一定寸法h2よりも常に小さい。ろう付け前における
部材21,22,23およびろう材24,24の合計寸法は、前記一
定寸法h2よりも大きい(同一でもよい)。そして、ろう
材24,24を各間に挟むようにして部材21,22,23を重ね合
わせて被ろう付け品を構成するとともに、これらの上に
おもり26を載せて治具25内にセットする。このセットを
還元雰囲気炉内に入れて、ろう材24,24が半溶融状態に
なるように加熱する。前記組成のろう材24を選んだ場
合、第2図にみるように、779.4℃以上860℃以下の温度
でろう材24が半溶融状態になるが、たとえば、そのうち
の820〜830℃を加熱温度範囲として10秒〜5分間程加熱
するようにする。前記条件で加熱されると、820〜830℃
においてろう材24,24が半溶融状態になる。ろう材24,24
には、おもり26および部材22、あるいは、おもり26およ
び部材22,23の重さがかかることで第1図(b)にみる
ように押し潰されるようにはなるが、部材21の上面が治
具25の上面と同一レベルになると、おもり26が治具26に
乗りかかるようになって、それまでろう材24,24にかか
っていた力が加わらなくなる。この時点からは、上のろ
う材24には最上方の部材21の自重のみが加わり、また下
のろう材24には上の二つの部材21,22と上のろう材24の
合計自重のみが加わるだけであるが、従来のろう材は溶
融した時に液状になるため、前述のごとく部材21,22間
あるいは部材22,23間から余分に押し出されると言う問
題があったのに対し、この発明で用いるろう材24は溶融
した時でも液状ではなく半溶融状態であって液体中に固
体が分散した、いわばシャーベット状のものであり、粘
性の高い状態を保っているため、この高粘性により部材
21,22間あるいは部材22,23間からの余分な押し出されが
防がれる。これにより、部材21,22,23およびろう材24,2
4の全体高さは治具25の側部高さh2と同一になって望み
通りの寸法精度に仕上がる。部材21,22,23はそれぞれに
寸法的なばらつきをもつのが通例であるが、前記のよう
に一定寸法化が得られることにより、各ばらつきは、ろ
う付けしろの自動調節機能により吸収されるようにな
る。たとえば、部材21,22,23のみを重ねた場合の全体寸
法がばらつきにより小さいときには、ろう付けしろが大
きくなり、逆に、部材21,22,23のみを重ねた場合の全体
寸法がばらつきにより大きいときには、ろう付けしろは
小さくなるのである。なお、前記加熱後には冷却工程が
ある。
第3図(a)および(b)は、第2実施例をあらわし
ている。治具は、正面からみて縦長状の矩形をした枠46
と、その中の空間上部に位置するように同枠46に取付け
られたボックス状の押さえ金具45よりなっている。枠46
は、熱膨張率の小さいもの、たとえば、カーボンやセラ
ミックスあるいはインバー合金等からなるものとされ、
逆に、押さえ金具45は、熱膨張率の大きいもの、たとえ
ば、銅あるいはステンレス鋼等からなっている。常温に
おける治具は、同図(a)にみるように、部材41,42,43
およびろう材44,44でなる被ろう付け品の入れられる空
間部分の高さh3′が、同被ろう付け品の合計高さdより
も少し大きく、ろう付け温度においては、同図(b)に
みるように、被ろう付け品が入る高さh3が一定の寸法に
なり、この寸法h3は、常温で重ね合わさった被ろう付け
品の合計高さdよりも小さく部材41,42,43のみを重ねた
高さよりは大きくなるようになっている。このように、
前記治具の各寸法l1,l2と材料、およびろう材44の寸
法、さらに一定寸法h3を選定する。被ろう付け品の熱膨
張量が大きく、冷却時の熱収縮量が仕上がり寸法の要求
精度を満足しない場合には、ろう付け加熱温度における
所定寸法h3が、常温でろう付け品の仕上がり目標寸法に
熱膨張量を加えた寸法になるように定められる。前記寸
法関係を備えたうえで、第3図(a)にみるものを前記
実施例と同様に炉内に入れて加熱する。加熱条件は前記
実施例と同様であり、これにより、押さえ金具45が膨張
して被ろう付け品を上から押さえ付けるようになる。ろ
う材44,44は半溶融状態になっているので、前記押さえ
力が働くことにより、前記一定寸法h3になる。被ろう付
け品が一定寸法h3になる時点で押さえ金具45の膨張は止
まるようになっている。ろう材44,44は半溶融状態にあ
るので、粘性を高くもち、部材に働く自重で潰されるよ
うなことはなく、これにより、被ろう付け品が前記一定
寸法h3に落ち着いてそれ以上に小さくなるようなことは
ない。
前記のように、この発明にかかるろう付け方法は、ろ
う材として半溶融状態を得るようなものを用い、同半溶
融状態を保つよう加熱するようにするので、ろう材が半
溶融状態でろう付けしろを自動調節機能を発揮し、個々
の部材の寸法のばらつき分を同調節機能により吸収し得
るし、ろう材が粘性をもつので、部材およびろう材の全
体寸法が、外的な力がかからなくなって所定の高さにな
った時点から変動しなくなる。
なお、前記おもりや押さえ金具等による所定寸法への
制限手段は、他の手段であってもよい。前記ろう付け加
熱温度における所定寸法は、第2実施例で説明したよう
に、熱膨張量を考慮して選ぶことが必要である。前記ろ
う材は銀ろう以外のものを使用してもよい。
〔発明の効果〕
この発明にかかるろう付け方法は、以上のように構成
されているため、部材個々のもつ寸法のばらつきを吸収
しながらろう付けされた製品寸法全体の寸法精度が常に
一定に得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかるろう付け方法の第1実施例を
装置としてあらわし、同図(a)はその常温時の様子を
あらわす正面図、同図(b)はその加熱時の様子をあら
わす正面図、第2図は銀ろうの基本状態図、第3図は第
2実施例を装置としてあらわし、同図(a)はその常温
時の様子をあらわす装置正面図、同図(b)はその加熱
時の様子をあらわす正面図、第4図は従来のろう付け方
法をあらわし、同図(a)はその常温時の装置正面図、
同図(b)は加熱時の装置正面図である。 21,22,23,41,42,43…部材、24,44…ろう材、25,45…治
具、26,46…外的な力を加える手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の部材を、各部間にろう材を挟むよう
    にして治具内に積み重ねる工程と、この治具を炉に入れ
    て前記ろう材を加熱溶融することにより前記各部材相互
    をろう付けする工程を備えていて、前記積み重ねられた
    複数の部材とろう材には前記ろう材の溶融時にこれら複
    数の部材とろう材とを上から押圧してこれら積み重ねら
    れた複数の部材とろう材の全体高さが一定の高さとなる
    ようにするための外的な力が加えられ、この外的な力は
    前記一定の全体高さが得られた時点で加わらなくなりそ
    の状態を保つろう付け方法であって、前記ろう材として
    半溶融状態が得られるようなろう材を用い、前記加熱は
    この半溶融状態を保つ範囲内の条件下で行うようにする
    ことを特徴とするろう付け方法。
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