JP2546625B2 - 水門扉開閉機の過負荷検出装置 - Google Patents

水門扉開閉機の過負荷検出装置

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JP2546625B2 JP6038309A JP3830994A JP2546625B2 JP 2546625 B2 JP2546625 B2 JP 2546625B2 JP 6038309 A JP6038309 A JP 6038309A JP 3830994 A JP3830994 A JP 3830994A JP 2546625 B2 JP2546625 B2 JP 2546625B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダム及び堰などの水門
扉を開閉するために用いられるラック式開閉機におい
て、水門扉に異常が生じた際に、水門扉と駆動源とを連
結している動力伝達機構にかかる過大な負荷を検知し、
事故を未然防止するための過負荷検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の開閉機において異常な負
荷がかかった際の対策としては、設定値以上のトルクが
かかった際に入出力軸の縁を切るようにした一種のトル
クリミッターを水門開閉機の入力軸と出力軸との間に配
置することとしたり、あるいは図6に示すように水門開
閉機の動力伝達機構中に、ウォームホイール13と噛み
合ったウォームギア11を設け、このウォームギア11
の軸12にかかるスラスト力をその側方に配したリミッ
トスイッチ(図示せず)などで検知することにより、過
負荷時の運転を停止するようにしたものがあった。
【0003】なお図6において符号14は、横方向に摺
動可能に保持された上記ウォームギア11の軸12を所
定の圧力で弾発保持する皿ばねを示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の装置で
は、まず前者は設定値以上のトルクがかかった際に入出
力軸の縁を切るので、水門扉は開閉いずれの操作中であ
ってもその動作方向の如何にかかわらず、常に自重で降
下することとなり、開放時には再操作に時間を要する
為、緊急時に迅速な対応ができないばかりか、自重降下
の際に流木等を噛み込み、事態を一層悪くする虞れもあ
った。
【0005】更にこの装置は、内部に組み込まれた機構
により伝達できるトルク値が決まっている為、使用条件
等に応じてトルク設定値を調節することができないとい
う問題点も有していた。
【0006】また後者は、水門扉を駆動する機構中に動
力伝達効率の悪いウォームギアを用いている為、効率が
悪く、エネルギー消費が大になると共に、摩耗や騒音な
どの面においても不利であるという問題点を有してい
た。
【0007】本発明は、上記従来の問題点の解決を課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、水門扉を開
閉駆動する動力伝達機構中に差動歯車装置を設け、この
差動歯車装置に用いられた従動ベベルギア軸の先端を突
出させると共に、その両側にばねを取り付け、更にこの
軸の両回動方向に軸と所定距離々間して駆動源と接続さ
れたリミットスイッチを設けることにより、上記の課題
を解決した。
【0009】
【作用】作動歯車装置に内装された従動ベベルギアの軸
は、駆動源と連結された入力軸からの動力が、扉と連結
された出力軸に伝達される際にその抵抗力に応じた縦方
向の回転力を受ける。そして軸の両側に配されたばね
は、この回転力に抗して取付軸の回動を弾発規制する。
更に軸の両側に配されたリミットスイッチは、ばねの設
定値以上の回転力が軸に作用した際にこの軸で押動さ
れ、駆動源を停止させるように作用する。
【0010】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づき本発明を詳
細に説明する。
【0011】まず図3は、本発明装置を組み込んだ水門
扉開閉機の側面図、図4はその一部切欠正面図である。
図示したようにこの水門扉開閉機は、本体ケース1を上
下方向に挿通したラック棒10を駆動することにより、
その下端に取り付けられたダムや堰などの水門扉(図示
せず)を昇降させるようにした所謂ラック式と称される
ものである。
【0012】その構造は図5に示すように本体ケース1
の内壁1aで形成された縦方向の中空部1cに、一方か
らこの内壁1aを貫通させてギア82が嵌着された駆動
軸8を回転可能に取り付けると共に、このギア82と噛
み合ったラック棒10を摺動可能に挿通させたものであ
り、このケース1内には上記駆動軸8を駆動するギア6
1〜67などからなる減速歯車機構6が内装されると共
に、この減速歯車機構6と係合した中継軸51が一方の
外壁1bを貫通して取り付けられている。
【0013】また上記中継軸51のケース1から突出し
た箇所には、自重降下制御装置4の軸42の先端に固定
されたベベルギア44と噛み合うベベルギア52が固定
されると共に、水門扉の開閉速度を調節する為の遠心ブ
レーキ装置3が取り付けられている。そして、この自重
降下制御装置4の軸42の後端には、ギア41が固定さ
れ、このギア41は図4に示すように過負荷検出装置9
の出力軸92に取り付けられたギア97と噛み合ってい
る。この過負荷検出装置9の入力軸91は、制動装置7
を介して、駆動源となるモータ2の出力軸(図示せず)
に連結されている。
【0014】なお図4において符号71は、制動装置7
の逆転を防止する一方クラッチ、また図5において符号
5は、水門扉の駆動を手動に切り換える為の切換装置、
53は手動ハンドル、43は上記自重降下制御装置4に
内装された機械式多板クラッチ、45は自重降下切換レ
バーを示す。
【0015】図1と図2は、それぞれ上述した過負荷検
出装置の要部切欠側面図と縦断面図である。図示したよ
うに本発明の過負荷検出装置9は、入力軸91に固定さ
れたベベルギア94と出力軸92に固定されたベベルギ
ア95との間に従動ベベルギア96,96を配した通常
の差動歯車装置と全く同様の構成であるが、ここにおい
て本発明では、上記従動ベベルギア96,96が取り付
けられた軸93の先端を突出させると共に、この軸93
の両側に軸93の回動を感知し、駆動源を停止させるリ
ミットスイッチ98,98と、この軸93の回動を押圧
抑止するばね99,99とを設けている。
【0016】なお図1において符号100は、上記ばね
99の付勢力を調節する調節ボルト、101は、ばね9
9で押圧され、先端が上記従動ベベルギア軸93の側面
に当接したばね押さえを示す。
【0017】次に上記構成を有するラック式開閉機の作
動について述べると、まず駆動源となるモータ2の出力
は、モータ2に内装された減速ギア(図示せず)により
減速されて制動装置7に伝えられ、制動装置7は過負荷
検出装置9の入力軸91に動力を伝える。この過負荷検
出装置9は、図2に示すように入力側ベベルギア94と
出力側ベベルギア95を従動ベベルギア96,96を介
して連結した通常の差動歯車装置と全く同様の構成であ
り、従動ベベルギア軸93が縦(動力伝達方向と垂直な
面)方向に回転しないと仮定すると、上記制動装置7か
ら入力軸91に伝えられた回転は、入力側ベベルギア9
4から従動ベベルギア96,96を介して出力側ベベル
ギア95に伝えられ、出力軸92を逆方向に回転させ
る。
【0018】そして、この出力軸92の回転はギア9
7,41を介してブレーキ装置4の軸42に伝えられ、
更にベベルギア44,52を介して、手動切換装置5が
取り付けられた中継軸51に伝えられる。そしてこの軸
51の回転は、ギア61〜67を介してギア82が取り
付けられた駆動軸8に伝えられ、このことにより、この
ギア82と噛み合ったラック棒10が上下に駆動され、
その下端に取り付けられた水門扉(図示せず)が昇降駆
動されるものである。
【0019】このようにしてラック式開閉機では、モー
タ2の駆動力が減速歯車機構6などの動力伝達機構を介
して、開閉機の本体ケース1に昇降可能に取り付けられ
たラック棒10に伝えられ、水門扉が開閉駆動されるよ
うになっている。
【0020】ここにおいて、本発明の過負荷検出装置は
上述した通り、水門扉を開閉駆動する動力伝達機構中に
設けられ、水門に流木などが引っかかることなどによ
り、扉の開閉に無理が生じた際、あるいは水門扉閉鎖時
のショックなどを感知し、駆動源を停止するものであ
る。
【0021】次に上記過負荷検出装置の働きについて述
べると、まずモータ2を扉の開閉に応じていずれかの方
向に駆動すると、このモータ2の回転力は、制動装置7
を介して過負荷検出装置9の入力軸91に伝えられ、入
力側ベベルギア94が一方向に回転する。このことによ
り、この入力側ベベルギア94に噛み合った従動ベベル
ギア96,96が回転し、その回転力を他方側の出力側
ベベルギア95に伝える。この時、出力軸92には、減
速歯車機構6などの動力伝達機構を介してラック棒10
に吊り下げられた水門扉の荷重がかかるため常に水門扉
を閉じる方向に一定のトルクが作用している。従って、
水門扉を開放する際には、入力軸91と出力軸92のト
ルクの差により、従動ベベルギア96,96を軸支して
いる従動ベベルギア軸93は、縦方向(動力伝達方向と
垂直な面)に回転する力を受けるが、この軸93の回転
は、その側方に配されたばね99の押圧力で抑止される
為、従動ベベルギア96,96は入力軸91にかかった
トルクをそのまま出力軸92に伝えることとなる。よっ
て、この回転力は出力軸92側に接続された動力伝達機
構を介してラック棒10に伝えられ、水門扉が引き上げ
られるものである。
【0022】また水門扉の閉鎖もモータ2の回転方向を
反対にすることにより、上記と全く同様になされる。な
おこの時は、モータ2と接続された入力軸91が扉の自
重による落下を防止するブレーキのように作用する為、
従動ベベルギア軸93にかかる回転力は水門扉の引き上
げの際よりも小さくなるが、水門扉を駆動する動力伝達
機構の機能にはなんら影響を及ぼさない。
【0023】このようにして通常の水門扉の開閉操作
は、なんら問題なく行える。そして、水門扉開閉の際に
流木などが挟まることにより水門扉が円滑に昇降しなく
なると、水門扉と連結された出力軸92に抵抗がかかる
為、入力軸91との間のトルク差が大きくなり、両者間
に設けられた従動ベベルギア軸93には大きな回転力が
作用する。よって、従動ベベルギア軸93は、その側面
を押圧しているばね99,99の付勢力に抗して左右い
ずれかに回転することとなり、その先端がモータ2への
電源供給回路中に設けられたリミットスイッチ98と接
触する。このことにより、モータ2は停止し、水門扉は
その位置で停止することとなる。よってその後は、モー
タ2を逆転させるなどして水門扉の開閉を妨げている流
木などを取り除き、動作を継続させれば良い。
【0024】このようにして本発明の過負荷検出装置
は、水門扉の開閉いずれの際にも異常を感知し、その動
作を停止させるものである。またこの異常の感知は、水
門扉と動力伝達機構を介して接続された軸の抵抗による
為、従動ベベルギアの回転を抑止しているばねの付勢力
を調節ねじにより変えることにより、容易にその作動設
定値を変更することができるものである。
【0025】
【発明の効果】以上の通り、本発明の水門扉開閉機の過
負荷検出装置は、動力伝達機構中に設けた差動歯車装置
の従動ベベルギア軸が受ける回転力で、水門扉開閉駆動
時の過負荷を検出することとしているので、構造が簡単
で、開閉いずれの操作時でも確実に作動し、装置の信頼
性が向上する。また動力伝達効率が高く、摩耗や騒音も
低減されるので、メインテナンスが容易になると共に、
高効率に円滑な水門扉の開閉動作が行え、洪水時など水
門扉の開閉に緊急を要する際の開閉機自体の作動を妨げ
る虞れもない。更に従動ベベルギア軸の回動を弾発規制
しているばねの付勢力を変えることにより、容易に水門
扉の開閉時、それぞれの過負荷設定値を調節でき、使用
条件の変更などにも容易に対応できるという多くの優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の要部切欠側面図である。
【図2】同上、縦断面図である。
【図3】本発明装置を組み込んだ水門扉開閉機の側面図
である。
【図4】同上、一部切欠正面図である。
【図5】同上、横断平面図である。
【図6】従来例の簡略断面図である。
【符号の説明】 1 開閉機本体ケース 1a 内壁 1b 外壁 1c 中空部 2 モータ 3 遠心ブレーキ装置 4 自重降下制御装置 5 手動切換装置 6 減速歯車機構 7 制動装置 8 駆動軸 9 過負荷検出装置 10 ラック棒 91 入力軸 92 出力軸 93 従動ベベルギア軸 94 入力側ベベルギア 95 出力側ベベルギア 96 従動ベベルギア 98 リミットスイッチ 99 ばね 100 調節ねじ 101 ばね押さえ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平2−139928(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源と動力伝達機構を介して連結され
    たラック棒を駆動することにより、ラック棒の下端に取
    り付けられた水門扉を昇降させるようにしたラック式開
    閉機の上記動力伝達機構中に設けられ、入力側ベベルギ
    アと出力側ベベルギアとの間に配された従動ベベルギア
    の軸の先端が突出形成された差動歯車装置と、前記軸の
    両側に設けられ、軸の動力伝達方向と垂直な面での軸の
    回動を抑止するばねと、前記軸の両回動方向に所定距離
    々間して設けられ、軸の当接により駆動源を停止させる
    リミットスイッチとから成り、水門扉開閉時の動力伝達
    機構にかかる抵抗により、水門扉の異常を感知して駆動
    源を停止させるようにしたことを特徴とする水門扉開閉
    機の過負荷検出装置。
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