JP2575983Y2 - ボールエンドミルおよびスローアウェイチップ - Google Patents
ボールエンドミルおよびスローアウェイチップInfo
- Publication number
- JP2575983Y2 JP2575983Y2 JP1993059310U JP5931093U JP2575983Y2 JP 2575983 Y2 JP2575983 Y2 JP 2575983Y2 JP 1993059310 U JP1993059310 U JP 1993059310U JP 5931093 U JP5931093 U JP 5931093U JP 2575983 Y2 JP2575983 Y2 JP 2575983Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting edge
- cutting
- tip
- chip
- thickness direction
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Milling Processes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、工具本体の先端に円弧
状の切刃を備えたボールエンドミル、およびこのような
ボールエンドミルの切刃を提供するスローアウェイチッ
プ(以下、チップと称する。)に関するものである。
状の切刃を備えたボールエンドミル、およびこのような
ボールエンドミルの切刃を提供するスローアウェイチッ
プ(以下、チップと称する。)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のボールエンドミルとしては、例
えば図6ないし図8に示すようなスローアウェイ式のボ
ールエンドミルが知られている。これは特公昭56−2
0125号公報に記載されたものであって、軸線O回り
に回転される工具本体1の先端に、同形状同大の2つの
チップ2,2が軸線Oを挟んで互いに反対側に、かつ該
軸線O方向に互いにずらされて、クランプ機構3により
着脱自在に装着されて成るものである。ここで上記チッ
プ2は、図8に示すようにそのチップ本体4が上面4A
側からの平面視に略正三角形状をなす平板状のものであ
って、この上面4Aの各辺稜部には、上記平面視におい
て該上面4Aがなす上記正三角形の外接円の半径よりも
曲率半径の大きな凸円弧状を呈する切刃5…が形成され
ている。
えば図6ないし図8に示すようなスローアウェイ式のボ
ールエンドミルが知られている。これは特公昭56−2
0125号公報に記載されたものであって、軸線O回り
に回転される工具本体1の先端に、同形状同大の2つの
チップ2,2が軸線Oを挟んで互いに反対側に、かつ該
軸線O方向に互いにずらされて、クランプ機構3により
着脱自在に装着されて成るものである。ここで上記チッ
プ2は、図8に示すようにそのチップ本体4が上面4A
側からの平面視に略正三角形状をなす平板状のものであ
って、この上面4Aの各辺稜部には、上記平面視におい
て該上面4Aがなす上記正三角形の外接円の半径よりも
曲率半径の大きな凸円弧状を呈する切刃5…が形成され
ている。
【0003】そして各チップ2,2は、図7に示すよう
に上記上面4Aが軸線Oを含む平面内に位置して工具回
転方向(図7において反時計回り方向)を向くように工
具本体1に取り付けられ、それぞれの切刃5,5の軸線
O回りの回転軌跡が互いにオーバーラップして全体とし
て半球状をなすようにされている。なお、チップ2は、
そのチップ本体4の側面が上面および下面に対して垂直
とされたネガティブチップであってもよく、あるいは図
7に示されるように側面4Bが上面4Aと鋭角をなすと
ともに下面4Cとは鈍角をなして切刃5に逃げ角が付さ
れたポジティブチップであってもよい。
に上記上面4Aが軸線Oを含む平面内に位置して工具回
転方向(図7において反時計回り方向)を向くように工
具本体1に取り付けられ、それぞれの切刃5,5の軸線
O回りの回転軌跡が互いにオーバーラップして全体とし
て半球状をなすようにされている。なお、チップ2は、
そのチップ本体4の側面が上面および下面に対して垂直
とされたネガティブチップであってもよく、あるいは図
7に示されるように側面4Bが上面4Aと鋭角をなすと
ともに下面4Cとは鈍角をなして切刃5に逃げ角が付さ
れたポジティブチップであってもよい。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが上記構成のボ
ールエンドミルでは、図7に示されるように上記上面4
Aが軸線Oを含む平面内に配置されるようにチップ2が
取り付けられており、このためこの上面4Aの辺稜部に
形成される切刃5もまた軸線Oを含む平面内に配置され
ることとなる。従って、この切刃5が被削材に喰い付く
際には、円弧状の切刃5の稜線全体が同時に被削材に喰
い付くこととなるため、切刃5に衝撃的な切削負荷が作
用してしまう。その一方で、チップ2として切刃5の断
面が鋭角となるポジティブチップを用いた場合はもとよ
り、この切刃断面が直角となるネガティブチップを用い
たとしても、切刃5の刃先強度には自ずと限度があるた
め、被削材への喰い付き時に上述のような衝撃的な切削
負荷が作用することにより、切刃5に欠損が生じたり、
あるいは摩耗が一気に促進されてしまったりするという
問題があった。
ールエンドミルでは、図7に示されるように上記上面4
Aが軸線Oを含む平面内に配置されるようにチップ2が
取り付けられており、このためこの上面4Aの辺稜部に
形成される切刃5もまた軸線Oを含む平面内に配置され
ることとなる。従って、この切刃5が被削材に喰い付く
際には、円弧状の切刃5の稜線全体が同時に被削材に喰
い付くこととなるため、切刃5に衝撃的な切削負荷が作
用してしまう。その一方で、チップ2として切刃5の断
面が鋭角となるポジティブチップを用いた場合はもとよ
り、この切刃断面が直角となるネガティブチップを用い
たとしても、切刃5の刃先強度には自ずと限度があるた
め、被削材への喰い付き時に上述のような衝撃的な切削
負荷が作用することにより、切刃5に欠損が生じたり、
あるいは摩耗が一気に促進されてしまったりするという
問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、このような課
題を解決するためになされたものであって、軸線回りに
回転される工具本体の先端に、上面辺稜部に該上面側か
らみて凸円弧状を呈する切刃を備えた複数の平板状のチ
ップが、上記上面を工具回転方向に向けるとともに、上
記切刃の軸線回りの回転軌跡が略半球状をなすように互
いにずらされて着脱自在に装着されて成るボールエンド
ミルにおいて、上記切刃を、その中央部が両端部よりも
工具回転方向に膨らむように、チップの厚さ方向にも湾
曲して形成するとともに、該チップの上面には、上記切
刃に連なり、この切刃側から離間するに従い該切刃に対
して上記厚さ方向に漸次隆起する隆起面を形成したこと
を特徴とする。
題を解決するためになされたものであって、軸線回りに
回転される工具本体の先端に、上面辺稜部に該上面側か
らみて凸円弧状を呈する切刃を備えた複数の平板状のチ
ップが、上記上面を工具回転方向に向けるとともに、上
記切刃の軸線回りの回転軌跡が略半球状をなすように互
いにずらされて着脱自在に装着されて成るボールエンド
ミルにおいて、上記切刃を、その中央部が両端部よりも
工具回転方向に膨らむように、チップの厚さ方向にも湾
曲して形成するとともに、該チップの上面には、上記切
刃に連なり、この切刃側から離間するに従い該切刃に対
して上記厚さ方向に漸次隆起する隆起面を形成したこと
を特徴とする。
【0006】
【作用】このような構成のボールエンドミルでは、その
工具本体先端に装着されるチップの切刃が、中央部が両
端部よりも工具回転方向に膨らむようにチップの厚さ方
向に湾曲して形成されており、従ってこの切刃が被削材
に喰い付く際には、切刃中央部から両端部にかけて徐々
に喰い付いてゆくこととなる。このため、喰い付き時に
切刃に衝撃的な切削負荷が作用することが避けられ、切
刃の欠損や摩耗を抑えることが可能となる。しかも、こ
の切刃に連なるチップ上面には、切刃側から離間するに
従いチップ厚さ方向に漸次隆起する隆起面が形成されて
おり、この隆起面によって切刃の刃先角を大きく設定し
得て、その強度の向上を図ることができるから、欠損等
の発生をより一層効果的に防ぐことが可能となる。
工具本体先端に装着されるチップの切刃が、中央部が両
端部よりも工具回転方向に膨らむようにチップの厚さ方
向に湾曲して形成されており、従ってこの切刃が被削材
に喰い付く際には、切刃中央部から両端部にかけて徐々
に喰い付いてゆくこととなる。このため、喰い付き時に
切刃に衝撃的な切削負荷が作用することが避けられ、切
刃の欠損や摩耗を抑えることが可能となる。しかも、こ
の切刃に連なるチップ上面には、切刃側から離間するに
従いチップ厚さ方向に漸次隆起する隆起面が形成されて
おり、この隆起面によって切刃の刃先角を大きく設定し
得て、その強度の向上を図ることができるから、欠損等
の発生をより一層効果的に防ぐことが可能となる。
【0007】
【実施例】図1ないし図5は、本考案の一実施例を示す
ものである。本実施例において工具本体11は略円柱状
をなし、その先端は半球状に形成されている。この工具
本体11の先端部には、該工具本体11の周方向に互い
に反対側に一対のチップポケット12,12が形成され
ており、これらのチップポケット12,12の工具回転
方向(図2において反時計回り方向)を向く壁面には、
工具本体11の軸線Oを挟んで一方のチップポケット1
2側に3つのチップ取付座13…が、また他方のチップ
ポケット12側には2つのチップ取付座13,13がそ
れぞれ形成されている。そして、これらのチップ取付座
13…には、互いに同形状同大のチップ14…がそれぞ
れクランプネジ15によって着脱自在に取り付けられて
いる。
ものである。本実施例において工具本体11は略円柱状
をなし、その先端は半球状に形成されている。この工具
本体11の先端部には、該工具本体11の周方向に互い
に反対側に一対のチップポケット12,12が形成され
ており、これらのチップポケット12,12の工具回転
方向(図2において反時計回り方向)を向く壁面には、
工具本体11の軸線Oを挟んで一方のチップポケット1
2側に3つのチップ取付座13…が、また他方のチップ
ポケット12側には2つのチップ取付座13,13がそ
れぞれ形成されている。そして、これらのチップ取付座
13…には、互いに同形状同大のチップ14…がそれぞ
れクランプネジ15によって着脱自在に取り付けられて
いる。
【0008】このチップ14は超硬合金等の硬質材料か
ら形成されて、図3ないし図5に示すようにそのチップ
本体16が上面16A側からの平面視に略正三角形状を
なす平板状のものであり、またその側面16B…は下面
16Cに鈍角に交差するように形成されて逃げ角が付さ
れている。さらに、上面16Aの中央から下面16Cに
かけては上記クランプネジ15が挿通される取付孔17
が貫設されている。そして、このチップ本体16の上面
16Aの3つの辺稜部には、それぞれ切刃18が形成さ
れている。これらの切刃18…はいずれも、上記平面視
において互いに等しい半径Rでチップ本体16の外側に
膨らむ凸円弧状に形成されており、この半径Rは上面1
6Aが平面視に呈する正三角形の外接円の半径よりも大
きく設定されている。また、これらの切刃18…は、該
切刃18の中央部18Aが両端部18B,18Bよりも
上面16A側に膨らむように、チップ本体16の厚さ方
向にも湾曲して形成されており、特に本実施例では図4
に示すようにチップ本体16の側面16B側からみて半
径rの凸円弧状を呈するように形成されている。
ら形成されて、図3ないし図5に示すようにそのチップ
本体16が上面16A側からの平面視に略正三角形状を
なす平板状のものであり、またその側面16B…は下面
16Cに鈍角に交差するように形成されて逃げ角が付さ
れている。さらに、上面16Aの中央から下面16Cに
かけては上記クランプネジ15が挿通される取付孔17
が貫設されている。そして、このチップ本体16の上面
16Aの3つの辺稜部には、それぞれ切刃18が形成さ
れている。これらの切刃18…はいずれも、上記平面視
において互いに等しい半径Rでチップ本体16の外側に
膨らむ凸円弧状に形成されており、この半径Rは上面1
6Aが平面視に呈する正三角形の外接円の半径よりも大
きく設定されている。また、これらの切刃18…は、該
切刃18の中央部18Aが両端部18B,18Bよりも
上面16A側に膨らむように、チップ本体16の厚さ方
向にも湾曲して形成されており、特に本実施例では図4
に示すようにチップ本体16の側面16B側からみて半
径rの凸円弧状を呈するように形成されている。
【0009】さらに、チップ本体16の上面16Aの辺
稜部側の部分には、上記各切刃18…にそれぞれ連な
り、かつこられの切刃18…側から離間して上記平面視
にチップ本体16の内方の取付孔17側に向かうに従
い、当該切刃18…に対してチップ本体16の上記厚さ
方向に隆起する隆起面19…が形成されている。なお、
本実施例ではこれらの隆起面19…は、上記取付孔17
が開口する上面16Aの中央部分を避けて、切刃18…
が形成される辺稜部側の部分を周回するように形成され
ており、上面16A中央部分の取付孔17の開口部周辺
は下面16Cに平行な平坦面とされている。また、この
隆起面19は、その切刃18に直交する断面における稜
線が直線状となるように形成されている。
稜部側の部分には、上記各切刃18…にそれぞれ連な
り、かつこられの切刃18…側から離間して上記平面視
にチップ本体16の内方の取付孔17側に向かうに従
い、当該切刃18…に対してチップ本体16の上記厚さ
方向に隆起する隆起面19…が形成されている。なお、
本実施例ではこれらの隆起面19…は、上記取付孔17
が開口する上面16Aの中央部分を避けて、切刃18…
が形成される辺稜部側の部分を周回するように形成され
ており、上面16A中央部分の取付孔17の開口部周辺
は下面16Cに平行な平坦面とされている。また、この
隆起面19は、その切刃18に直交する断面における稜
線が直線状となるように形成されている。
【0010】さらにまた、本実施例ではこの隆起面19
は、図3および図5に示されるように切刃18の中央部
18Aにおいてその幅mが最小となる一方、隆起角θは
最大となるように設定されており、この中央部18Aか
ら切刃18に沿ってその両端部18B,18B側に向か
うに従い、隆起面19の幅mは漸次大きくなり、また隆
起角θは漸次小さくなるようになされている。ただし、
切刃18の両端部18B,18Bの近傍では、隣合う切
刃18の隆起面19と干渉するため、上記幅mは端部1
8Bに近づくに従い小さくなっている。ここで、上記切
刃18の中央部18Aにおいて隆起面19がなす最小の
幅mは、この切刃18が上記平面視になす円弧の半径R
の5%以上、または1mm以上に設定されるのが望まし
く、また隆起面19がなす最大の隆起角θは30°以下
とされるのが望ましい。なお、図5に示すように、隆起
面19の幅mとは、切刃18に直交する断面においてチ
ップ本体16の厚さ方向に垂直な方向の隆起面19の幅
をいい、また隆起角θとは、この断面において隆起面1
9が上記厚さ方向に垂直な面(図5では上面16A中央
部分の上記平坦面をとっている)に対してなす角度をい
うものとする。
は、図3および図5に示されるように切刃18の中央部
18Aにおいてその幅mが最小となる一方、隆起角θは
最大となるように設定されており、この中央部18Aか
ら切刃18に沿ってその両端部18B,18B側に向か
うに従い、隆起面19の幅mは漸次大きくなり、また隆
起角θは漸次小さくなるようになされている。ただし、
切刃18の両端部18B,18Bの近傍では、隣合う切
刃18の隆起面19と干渉するため、上記幅mは端部1
8Bに近づくに従い小さくなっている。ここで、上記切
刃18の中央部18Aにおいて隆起面19がなす最小の
幅mは、この切刃18が上記平面視になす円弧の半径R
の5%以上、または1mm以上に設定されるのが望まし
く、また隆起面19がなす最大の隆起角θは30°以下
とされるのが望ましい。なお、図5に示すように、隆起
面19の幅mとは、切刃18に直交する断面においてチ
ップ本体16の厚さ方向に垂直な方向の隆起面19の幅
をいい、また隆起角θとは、この断面において隆起面1
9が上記厚さ方向に垂直な面(図5では上面16A中央
部分の上記平坦面をとっている)に対してなす角度をい
うものとする。
【0011】このような構成のチップ14が、その上面
16Aを工具回転方向に向けるとともに一の切刃18を
工具本体11の外周側に突出させて上記チップ取付座1
3…にそれぞれ取り付けられ、本実施例のボールエンド
ミルにおける切刃が提供されている。ここで各チップ1
4…は、各々の切刃18の上記軸線O回りの回転軌跡が
互いにオーバーラップして全体として略半球状をなすよ
うに、上記一方のチップポケット12側のチップ14…
と他方のチップポケット12側のチップ14…とで互い
違いにずらされて配置されている。従って、これらの切
刃18…の回転軌跡がなす半球の半径は、チップ14の
上記平面視における切刃18がなす円弧の半径Rと等し
くなる。
16Aを工具回転方向に向けるとともに一の切刃18を
工具本体11の外周側に突出させて上記チップ取付座1
3…にそれぞれ取り付けられ、本実施例のボールエンド
ミルにおける切刃が提供されている。ここで各チップ1
4…は、各々の切刃18の上記軸線O回りの回転軌跡が
互いにオーバーラップして全体として略半球状をなすよ
うに、上記一方のチップポケット12側のチップ14…
と他方のチップポケット12側のチップ14…とで互い
違いにずらされて配置されている。従って、これらの切
刃18…の回転軌跡がなす半球の半径は、チップ14の
上記平面視における切刃18がなす円弧の半径Rと等し
くなる。
【0012】しかして、このような構成のボールエンド
ミルでは、チップ14に形成された切刃18が、チップ
本体16の側面視にその中央部18Aが両端部18B,
18Bよりも上面16A側に膨らむように、凸円弧を描
いて該チップ14の厚さ方向に湾曲しており、このよう
なチップ14がこの上面16Aを工具回転方向に向けて
装着されているため、結局切刃18は中央部18Aが両
端部18B,18Bよりも工具回転方向に膨らんで湾曲
するように配置される。従って、この切刃18が被削材
に喰い付く際には、まずその中央部分18Aが喰い付
き、次いで両端部18B,18B側に向けて徐々に喰い
付いてゆくこととなる。このため、上記従来のボールエ
ンドミルのように切刃全体に一度に衝撃的な切削負荷が
作用することはなく、このような衝撃的負荷によって切
刃18に欠損が生じたり、摩耗が促進されたりするよう
な事態を防止することができる。
ミルでは、チップ14に形成された切刃18が、チップ
本体16の側面視にその中央部18Aが両端部18B,
18Bよりも上面16A側に膨らむように、凸円弧を描
いて該チップ14の厚さ方向に湾曲しており、このよう
なチップ14がこの上面16Aを工具回転方向に向けて
装着されているため、結局切刃18は中央部18Aが両
端部18B,18Bよりも工具回転方向に膨らんで湾曲
するように配置される。従って、この切刃18が被削材
に喰い付く際には、まずその中央部分18Aが喰い付
き、次いで両端部18B,18B側に向けて徐々に喰い
付いてゆくこととなる。このため、上記従来のボールエ
ンドミルのように切刃全体に一度に衝撃的な切削負荷が
作用することはなく、このような衝撃的負荷によって切
刃18に欠損が生じたり、摩耗が促進されたりするよう
な事態を防止することができる。
【0013】また、チップ14の上面16Aには、切刃
18に連なり、かつ切刃18側から離間するに従い該切
刃18に対して漸次隆起する隆起面19が形成されてお
り、これによりチップ14の側面16Bに逃げ角を付し
ているにも拘らず、図5に示すように切刃18の刃先角
δを大きく設定することが可能となる。従って、これに
より切刃18に高い刃先強度を確保することが可能とな
るから、上記効果と相俟って被削材への喰い付き時にお
ける切刃18の欠損や摩耗等を一層確実に防止すること
ができる。なお、本実施例では、切刃18に直交する断
面においてこの隆起面19がチップ厚さ方向に直交する
面に対してなす隆起角θが、切刃18の中央部18Aに
おいて最大値30°をとるように設定されているが、こ
れは、この隆起角θが30°を上回ると刃先強度は高く
なるものの、チップ14を工具本体11に装着した状態
において切刃18のすくい角が負角側に大きくなり過ぎ
て切削抵抗の増大を招くおそれがあるからである。ま
た、この隆起角θの最小値については、上記切刃18に
直交する断面において隆起面19が、切刃18側から離
間するに従い該切刃18に対してチップ本体16の厚さ
方向に隆起するように形成されればよいから、結果的に
0°を上回るように設定されることとなる。
18に連なり、かつ切刃18側から離間するに従い該切
刃18に対して漸次隆起する隆起面19が形成されてお
り、これによりチップ14の側面16Bに逃げ角を付し
ているにも拘らず、図5に示すように切刃18の刃先角
δを大きく設定することが可能となる。従って、これに
より切刃18に高い刃先強度を確保することが可能とな
るから、上記効果と相俟って被削材への喰い付き時にお
ける切刃18の欠損や摩耗等を一層確実に防止すること
ができる。なお、本実施例では、切刃18に直交する断
面においてこの隆起面19がチップ厚さ方向に直交する
面に対してなす隆起角θが、切刃18の中央部18Aに
おいて最大値30°をとるように設定されているが、こ
れは、この隆起角θが30°を上回ると刃先強度は高く
なるものの、チップ14を工具本体11に装着した状態
において切刃18のすくい角が負角側に大きくなり過ぎ
て切削抵抗の増大を招くおそれがあるからである。ま
た、この隆起角θの最小値については、上記切刃18に
直交する断面において隆起面19が、切刃18側から離
間するに従い該切刃18に対してチップ本体16の厚さ
方向に隆起するように形成されればよいから、結果的に
0°を上回るように設定されることとなる。
【0014】さらに本実施例では、このように隆起面1
9の隆起角θは切刃18の中央部18Aで最大値をとる
ようにされており、チップ本体16の側面16Bに付さ
れる逃げ角は一定であるため、切刃18の刃先角δも切
刃18の中央部18Aにおいて最も大きくなることとな
る。ここで、この切刃18の中央部18Aは、上述のよ
うに最初に被削材に喰い付く部分であるため、切刃18
の中では最も大きな切削負荷が作用する部分となるが、
かかる部分においてこのように刃先角δが最も大きく設
定されることにより、上記構成のボールエンドミルのチ
ップ14では最も大きな刃先強度がこの切刃18の中央
部18Aに与えられることとなる。すなわち、本実施例
によれば、切刃18の最も大きな切削負荷が作用する部
分に最も大きな刃先強度が与えられているため、より合
理的かつ効果的に切刃18の欠損や摩耗を防止すること
ができる。また、その一方で、比較的小さな切削負荷し
か作用しない切刃18の両端部18B,18B側では、
刃先角δは小さくなるものの、これに伴いすくい角が中
央部18Aよりも正角側に設定されることとなって切削
抵抗の低減が図られるため、切刃18全体に作用する切
削抵抗が過大になるのを避けることができるという利点
も得られる。
9の隆起角θは切刃18の中央部18Aで最大値をとる
ようにされており、チップ本体16の側面16Bに付さ
れる逃げ角は一定であるため、切刃18の刃先角δも切
刃18の中央部18Aにおいて最も大きくなることとな
る。ここで、この切刃18の中央部18Aは、上述のよ
うに最初に被削材に喰い付く部分であるため、切刃18
の中では最も大きな切削負荷が作用する部分となるが、
かかる部分においてこのように刃先角δが最も大きく設
定されることにより、上記構成のボールエンドミルのチ
ップ14では最も大きな刃先強度がこの切刃18の中央
部18Aに与えられることとなる。すなわち、本実施例
によれば、切刃18の最も大きな切削負荷が作用する部
分に最も大きな刃先強度が与えられているため、より合
理的かつ効果的に切刃18の欠損や摩耗を防止すること
ができる。また、その一方で、比較的小さな切削負荷し
か作用しない切刃18の両端部18B,18B側では、
刃先角δは小さくなるものの、これに伴いすくい角が中
央部18Aよりも正角側に設定されることとなって切削
抵抗の低減が図られるため、切刃18全体に作用する切
削抵抗が過大になるのを避けることができるという利点
も得られる。
【0015】ただし、本実施例ではこのように隆起面1
9の隆起角θを切刃18の中央部18Aから両端部18
B,18B側に向かうに従い漸減するように設定した
が、これを切刃18の全体に亙って等しい隆起角θとな
るように設定してもよい。また隆起角θの幅mについて
も、本実施例では切刃18の中央部18Aで最小の幅と
なるように形成したが、必ずしもこのような構成をとら
ずとも、例えば切刃18の全周に亙って均一な幅とした
り、中央部18Aで最大の幅となるようにしてもよい。
さらに、本実施例では隆起面19をチップ本体16の上
面16Aの辺稜部を周回するように形成したが、上記上
面16全体が隆起面19で構成されるようにしても構わ
ない。さらにまた、本実施例の隆起面19は切刃18に
直交する断面における稜線が直線状となるように形成さ
れているが、この断面における稜線が曲線状となるよう
に形成してもよい。また、切刃18はチップ本体16の
側面視に半径rの凸円弧を描くように形成されている
が、その中央部18Aが両端部18B,18Bよりも上
面16A側に膨らむ曲線であれば、他の曲線であっても
構わない。
9の隆起角θを切刃18の中央部18Aから両端部18
B,18B側に向かうに従い漸減するように設定した
が、これを切刃18の全体に亙って等しい隆起角θとな
るように設定してもよい。また隆起角θの幅mについて
も、本実施例では切刃18の中央部18Aで最小の幅と
なるように形成したが、必ずしもこのような構成をとら
ずとも、例えば切刃18の全周に亙って均一な幅とした
り、中央部18Aで最大の幅となるようにしてもよい。
さらに、本実施例では隆起面19をチップ本体16の上
面16Aの辺稜部を周回するように形成したが、上記上
面16全体が隆起面19で構成されるようにしても構わ
ない。さらにまた、本実施例の隆起面19は切刃18に
直交する断面における稜線が直線状となるように形成さ
れているが、この断面における稜線が曲線状となるよう
に形成してもよい。また、切刃18はチップ本体16の
側面視に半径rの凸円弧を描くように形成されている
が、その中央部18Aが両端部18B,18Bよりも上
面16A側に膨らむ曲線であれば、他の曲線であっても
構わない。
【0016】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、被
削材への喰い付き時に切刃に衝撃的な切削負荷が作用す
るのを防ぐとともに、切刃の刃先角を大きくし得て高い
刃先強度を切刃に与えることができ、これらによって切
刃に欠損や摩耗が生じるのを効果的に防止して工具寿命
の延長を図ることが可能となる。
削材への喰い付き時に切刃に衝撃的な切削負荷が作用す
るのを防ぐとともに、切刃の刃先角を大きくし得て高い
刃先強度を切刃に与えることができ、これらによって切
刃に欠損や摩耗が生じるのを効果的に防止して工具寿命
の延長を図ることが可能となる。
【図1】本考案の一実施例を示すボールエンドミルの平
面図である。
面図である。
【図2】図1に示す実施例の工具先端側からの正面図で
ある。
ある。
【図3】図1に示す実施例のボールエンドミルに装着さ
れるチップ14の上面16A側からの平面図である。
れるチップ14の上面16A側からの平面図である。
【図4】図3に示すチップ14の側面図である。
【図5】図3に示すチップ14のZZ断面図である。
【図6】従来のボールエンドミルを示す平面図である。
【図7】図6に示す従来例の工具先端側からの正面図で
ある
ある
【図8】図6に示す従来例のボールエンドミルに装着さ
れるチップ2の上面2A側からの平面図である。
れるチップ2の上面2A側からの平面図である。
11 工具本体 14 チップ 16 チップ本体 16A チップ本体16の上面 18 切刃 18A 切刃18の中央部 18B 切刃18の端部 19 隆起面 O 工具本体11の回転軸線 θ 隆起面19の隆起角 m 隆起面19の幅 R チップ14の上面16A側からの平面視に切刃18
がなす円弧の半径 r チップ14の側面16B側からの側面視に切刃18
がなす円弧の半径 δ 切刃18の刃先角
がなす円弧の半径 r チップ14の側面16B側からの側面視に切刃18
がなす円弧の半径 δ 切刃18の刃先角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23C 5/10 B23C 5/20
Claims (2)
- 【請求項1】 軸線回りに回転される工具本体の先端
に、上面辺稜部に該上面側からみて凸円弧状を呈する切
刃を備えた複数の平板状のスローアウェイチップが、上
記上面を工具回転方向に向けるとともに、上記切刃の軸
線回りの回転軌跡が略半球状をなすように互いにずらさ
れて着脱自在に装着されて成るボールエンドミルにおい
て、 上記切刃は、その中央部が両端部よりも工具回転方向に
膨らむように、上記スローアウェイチップの厚さ方向に
も湾曲して形成されるとともに、該スローアウェイチッ
プの上面には、上記切刃に連なり、この切刃側から離間
するに従い該切刃に対して上記厚さ方向に漸次隆起する
隆起面が形成されていることを特徴とするボールエンド
ミル。 - 【請求項2】 平面視に略正三角形状をなす平板状のチ
ップ本体の上面各辺稜部に、この上面側からみて凸円弧
状を呈する切刃が形成されて成るスローアウェイチップ
において、 上記切刃は、その中央部が両端部よりも上記上面側に膨
らむように、上記チップ本体の厚さ方向にも湾曲して形
成されるとともに、上記上面には、上記切刃に連なり、
この切刃側から離間するに従い該切刃に対して上記厚さ
方向に漸次隆起する隆起面が形成されていることを特徴
とするスローアウェイチップ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993059310U JP2575983Y2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | ボールエンドミルおよびスローアウェイチップ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993059310U JP2575983Y2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | ボールエンドミルおよびスローアウェイチップ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0731223U JPH0731223U (ja) | 1995-06-13 |
| JP2575983Y2 true JP2575983Y2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=13109675
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1993059310U Expired - Lifetime JP2575983Y2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | ボールエンドミルおよびスローアウェイチップ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2575983Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9796032B2 (en) * | 2012-12-27 | 2017-10-24 | Tungaloy Corporation | Cutting insert and indexable rotary cutting tool |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61178614U (ja) * | 1985-04-25 | 1986-11-07 | ||
| JPS6231215U (ja) * | 1985-08-09 | 1987-02-25 |
-
1993
- 1993-11-04 JP JP1993059310U patent/JP2575983Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0731223U (ja) | 1995-06-13 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980317 |
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| EXPY | Cancellation because of completion of term |