JP2585471B2 - 自動走行作業車用の境界検出装置 - Google Patents

自動走行作業車用の境界検出装置

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JP2585471B2
JP2585471B2 JP3028235A JP2823591A JP2585471B2 JP 2585471 B2 JP2585471 B2 JP 2585471B2 JP 3028235 A JP3028235 A JP 3028235A JP 2823591 A JP2823591 A JP 2823591A JP 2585471 B2 JP2585471 B2 JP 2585471B2
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正彦 林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機体進行方向前方側の
所定範囲の作業地状態を撮像する撮像画像手段による撮
像情報に基づいて、機体横幅方向での未処理作業地と処
理済作業地との境界、および、機体前後方向での未処理
作業地と処理済作業地との境界を検出する自動走行作業
車用の境界検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記この種の自動走行作業車、例えば、
芝刈作業車や刈取収穫機等の作業車においては、作業予
定範囲の外周を予め人為的に処理済作業地として処理
し、この処理済作業地で囲まれた内部の未処理作業地部
分を、未処理作業地と処理済作業地との境界に沿って作
業を行いながら走行し、未処理作業地の一端より他端に
至る一つの行程を走行後、次行程方向へ回向して所定範
囲の作業地を作業を行いながら自動走行させる制御が行
われている。そして、各行程途上においては、機体横幅
方向での未処理作業地と処理済作業地の境界と、機体と
の位置関係に基づいて走行を制御し、行程端部において
は機体前後方向での境界と機体との位置関係に基づいて
次行程への回向を制御している。
【0003】そして、本出願人は、上記作業地を斜め上
方から見ると、未処理作業地は未刈り芝が有るために暗
く見え、処理済作業地は刈り取られた芝により光が反射
して明るく見えるという現象に着目して、未処理作業地
と処理済作業地との境界を、実際に走行することなく、
かつ、その形状をも検出可能な境界検出手段として、機
体進行方向前方側の作業地の所定範囲を撮像し、撮像画
像をその明度差に基づいて2値化することにより、機体
前方の境界と現在の機体との位置関係を検出する手段を
先に提案した(特願昭59−211637号、特願昭5
9−259698号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記自
動走行作業車においては、一つの行程を終了後、次行程
へ移動するためには、各走行行程における機体横幅方向
での未処理作業地と処理済作業地の境界のみならず、各
行程端における機体前後方向での境界を検出する必要が
ある。ところで、上記本出願人が先に提案した手段で
は、境界が機体進行方向に沿う方向に向かって連なる線
として認識できる点に着目して、画像情報の横方向に現
れる境界と同様な情報は境界ではありえないことから、
ノイズとして除去し、2値書画像の機体進行方向に沿う
方向に連続的に現れる線を、境界として認識する手法を
用いて、上記境界の認識率を向上させるようにしてい
る。ところが、行程端部での境界は、機体前後方向での
未処理作業地と処理済作業地の境界となり、機体横幅方
向すなわち画像情報の横方向に向かって連なる線として
現れるために、上記手法ではこの境界情報がノイズ成分
として除去されてしまい、行程端部における機体前後方
向の境界を検出することができないものである。
【0005】そこで、上記機体前後方向の境界を検出す
る手段と、機体横幅方向の境界を検出する手段を、夫々
設けることが考えられるが、この場合、画像情報から境
界を検出するための画像処理手段が複数組必要となり、
装置構成が複雑になる不利がある。
【0006】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、機体前後方向および横幅方向夫
々における未処理作業地と処理済作業地との境界を検出
するに、装置構成を簡略化することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる自動走行
作業車用の境界検出装置は、機体進行方向前方側の所定
範囲の作業地状態を撮像する撮像手段による撮像情報に
基づいて、機体横幅方向での未処理作業地と処理済作業
地との境界、及び、機体前後方向での未処理作業地と処
理済作業地との境界を検出する自動走行作業車用の境界
検出装置であって、前記画像情報の座標を90度変換す
る座標変換手段、前記撮像画像情報を設定閾値に基づい
て2値化する2値化手段、および、前記画像情報を座標
変換せずに前記2値化手段に入力する状態と前記座標変
換手段により90度座標変換して前記2値化手段に入力
する状態とに切り換える画像情報の入力形態切り換え手
段の夫々を設けてあることを特徴構成とするものであっ
て、その作用並びに効果は以下の通りである。
【0008】
【作用】すなわち、撮像手段により撮像された画像情報
を、例えば、機体横幅方向での境界を検出する場合に
は、座標変換することなくそのままで2値化手段に入力
し、機体前後方向での境界を検出する場合には、座標変
換手段により90度座標変換して2値化手段に入力する
というように、2値化手段への画像情報の入力座標系を
90度変換した状態と変換しない状態とに切り換えるこ
とができる。このようにしたことにより、一つの2値化
手段を、そのままで機体前後方向の境界と、機体横幅方
向での境界との検出の夫々において同一の処理手段とし
て兼用できるのである。
【0009】
【発明の効果】従って、機体横幅方向での境界検出と機
体前後方向での境界検出との、異なる方向の境界検出
を、同じ撮像手段で撮像された画像情報に基づいて同一
2値化手段を用いて行うことができるので、複雑になり
やすい画像処理部分の構成を簡素化できるに至った。
【0010】
【実施例】以下、本発明を自動走行作業車としての芝刈
作業車に適用した実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】図7および図8に示すように、前輪1Fお
よび後輪1Rの何れをもステアリング操作可能に構成さ
れた機体Vの中間部に、芝刈装置2を上下動自在に懸架
するとともに、機体V進行方向前方の所定範囲の作業地
状態を撮像する撮像手段としてのビデオカメラ3を設
け、このカメラ3による撮像画像情報を、後述する境界
検出装置Aにより2値化して、車体横幅方向並びに車体
前後方向夫々での未処理作業地Bと処理済作業地Cの境
界L1 ,L2 に対する機体Vの位置関係を検出し、この
境界検出装置Aによる前記境界L1 ,L2 の検出結果に
基づいて、走行制御装置Hにより機体Vが前記境界L1
に沿って自動的に走行するためのステアリング操作を行
うように、又、一行程終了後、次行程へ自動的に走行さ
せるためのステアリング操作及び変速操作を行うように
構成してある。
【0012】前記カメラ3は、機体V前方上方に向かっ
て延設された支持フレーム4の先端部に、機体前方側の
所定範囲の作業地を斜め上方より下方に向かって撮像す
るように設けてあり、機体Vがその横幅方向での境界L
1 に沿った状態において、この境界L1 が前記カメラ3
の撮像視野の上下方向中央に位置するようにしてある。
【0013】そして、機体V横幅方向での境界L1 を検
出する場合は、前記カメラ3の撮像視野下端を基準とし
て、前記カメラ3の撮像視野の上下方向中央を縦断する
基準線L0 に対する検出境界L1 位置の偏差βを機体V
横幅方向での位置ずれ情報とし、前記カメラ3の撮像視
野の上下方向中央を縦断する基準線L0 に対する検出境
界L1 の傾きαを機体V向きの偏位情報として検出す
る。
【0014】一方、前記機体V前後方向での境界L2 を
検出する場合は、詳しくは後述するが、撮像画像情報を
90度座標変換して記憶させるために、前記カメラ3の
撮像視野の上下方向中央を縦断する基準線Lに対する偏
差βが、機体Vと境界L2 との距離情報となり、前記前
記カメラ3の撮像視野の上下方向中央を縦断する基準線
Lに対する傾きαが、前記機体V前後方向での境界L2
に対する機体Vの傾きとなる。尚、この機体V前後方向
での境界L2 を検出する場合には、前記検出偏差βの値
が直ちに行程終端部の位置情報とはならないので、前記
検出偏差βの値および前記カメラ3の機体Vに対する取
り付け距離および撮像方向の角度に基づいて撮像視野下
端部から機体Vまでの距離を予め設定し、この設定距離
情報に基づいて境界L2 と機体Vとの実際の距離を算出
することとなる。
【0015】ところで、前記カメラ3による撮像画像
は、互いに隣接した画素間の明度差に基づいて2値化処
理されるために、局所的な明度変化の影響を除去して平
均化する必要があり、その手段として、前記カメラ3の
前部に撮像画像をぼかすためのソフトフォーカス用フィ
ルタ8を設けてある。そして、このフィルタ8のぼかし
具合は、前記カメラ3の撮像視野が、機体Vの上方より
前方下方の作業地を斜めに見下ろすようになるため、機
体Vに対して前方方向に扇形に広がるものとなり、撮像
画像の機体Vに対して遠方となる部分の画素密度が、機
体Vに近い部分より粗くなるために、撮像画像が撮像視
野の上方より下方に向かうほど粗くなるように連続して
変化するようにして、撮像画像全体が一様に平均化され
るようにしてある。
【0016】又、自然光によって生じる未処理芝の影等
の大きな明度変化の影響を除去するための手段として、
前記カメラ3の撮像に同期して発光されるストロボ装置
9を設けてある。
【0017】図9に示すように、エンジンEからの駆動
力は、変速装置4を介して、前記前輪1Fおよび後輪1
Rの夫々に伝達され、変速位置検出用ポテンショメータ
R3 による検出変速位置が所定の位置となるように、モ
ータ5を駆動して所定の走行速度で走行するように構成
してある。
【0018】又、前記前輪1Fおよび後輪1Rは、夫々
油圧シリンダ6F,6Rによりパワーステアリング操作
されるように構成してあり、車輪のステアリング操作に
連動するステアリング角検出用ポテンショメータR1 ,
R2 による検出ステアリング角が目標ステアリング角に
一致するように、前記油圧シリンダ6F,6Rを作動さ
せる電磁バルブ7F,7Rを駆動するようにしてある。
そして、前記機体前後方向での境界L1 に対する機体V
前後方向の傾きαを修正する場合は、機体V向きを変化
させるために、前輪1Fと後輪1Rを相対的に逆方向に
ステアリング操作する旋回ステアリングを行い、前記境
界L1 に対する機体V横幅方向の偏差βを修正する場合
は、機体V向きを変えることなく平行移動させるため
に、前輪1Fと後輪1Rが同一方向に向くようにステア
リング操作する平行ステアリングを行うようにして、機
体Vが効率良く境界L1 に沿うように制御するのであ
る。
【0019】以下、境界検出装置Aの構成およびその動
作について説明する。
【0020】図1に示すように、境界検出装置Aは、前
記カメラ3により撮像された画像情報S0 を8ビットの
分解能で量子化してデジタル値に変換するA/D変換部
10、デジタル化された画像情報を、その座標x,yを
90度変換して構成画素数が32×32の画素情報とし
て標本化して記憶する画像メモリ11、この画像メモリ
11に記憶された画像情報S2 と前記A/D変換部10
から出力される画像情報S1 (ただし、構成画素数は3
2×32として処理する)の何れの画像情報を処理する
かを切り換える入力形態切り換え手段としての画像切り
換え器12、この切り換え器12より出力される画像信
号F1 を、機体横幅方向(x座標方向)での明度変化に
基づいて微分し、明度変化の方向性とその大きさに対応
するエッジ画像データF2 に変換する微分処理部20、
この微分処理部20により微分処理されたエッジ画像デ
ータF2 の微分符号(正,負)に基づいて正負一方の符
号側のエッジ画像データF2 と設定閾値(Fref)とを比
較することにより明度差の大きさに基づいて2値化し、
明度変化が大きい画像部分を抽出する2値化処理部3
0、この2値化処理部30で2値化された2値化画像デ
ータF3 を連続した直線として近似し、画像上における
境界L1 ,L2 を特定するハフ変換部40、このハフ変
換部40からの情報に基づいて検出境界L1 ,L2 の機
体Vに対する位置関係を表す直線として近似された下記
式(i)に変換する境界パラメータ演算部50、各処理
部の動作を制御する制御部60、および、前記ストロボ
9の発光およびカメラ3の撮像を制御するITVコント
ローラ13、前記微分処理部20および2値化処理部3
0による処理画像を表示するモニタテレビ15の動作を
制御するCRTコントローラ14、の夫々より構成して
ある。
【数1】 y=ax+b……(i) ただし、 a:画像座標系での基準線L0 に対する境界L1 ,L2
の傾き、 b:画像座標系での基準線L0 に対する境界L1 ,L2
の横方向偏差、 x:機体V横幅方向画素の座標値 y:機体V前後方向画素の座標値 である。
【0021】以下、図2に示すフローチャートに基づい
て、全体的な動作を説明する。すなわち、前記ぼかし用
フィルタ8により画像全体を平均化して撮像し、その撮
像画像信号S0 をA/D変換して、一画面当たり32×
32画素で構成される直交座標系(x,y)のデジタル
化原画像信号F1 に変換する。次に、行程途上の機体横
幅方向での境界L1 を検出するか、行程端部である機体
前後方向の境界L2 を検出するかをチェックし、前記行
程端部の境界L2 を検出する場合は、前記画像メモリ1
1のアドレス座標を90度変換して与えることにより、
画像信号S1 の座標を90度変換して記憶した画像情報
S2 を使用し、行程途上の境界L1 を検出する場合は、
原画像信号S0 と同一座標系の画像信号S1 を使用し
て、微分処理部20により画像データを微分処理して、
その微分符号の方向が正負一方のもののみを2値化処理
部30において2値化する。
【0022】この、微分符号が正負何れの側のものを2
値化するかの選択は、以下に説明するように、機体Vに
対して左右何れの側に未処理作業地Bが存在するかに基
づいて、設定されるようにしてある。すなわち、例え
ば、作業方法が作業地外周部の各辺を90度方向転換し
ながら左回りに内周方向へと走行する回り刈りの場合を
例に説明すると、この場合には、機体Vは右側に処理済
作業地Cを隣接して走行する状態となる。つまり、明度
変化は、画像上左側から右側方向に走査すると、境界L
1 部分において大きく暗→明の正の変化が生じることと
なり、隣接する画素間の変化を微分すると、その微分値
の符号が正(+)のものが、未処理作業地B側から処理
済作業地C側へとその明度変化を見た場合の境界L1 の
ある方向性に対応し、負(−)のものはノイズと見なし
て除去できることとなる。
【0023】次に、この微分処理した画像データを2値
化し、更に下記式(ii)に基づいて、直交座標系
(x,y)から極座標系(ρ,θ)に変換してハフ変換
し、その各極座標(ρ,θ)において同一極座標(ρ,
θ)をとる2値化画像データの頻度を二次元ヒストグラ
ムとしてカウントしてその最大値(Dmax)を求める。
【数2】 ρ=xcosθ+ysinθ……(ii) ただし、 0度≦θ≦180度 x:機体V横幅方向画素の座標値 y:機体V前後方向画素の座標値 である。
【0024】そして、前記最大値(Dmax)となる度数D
の極座標(ρ,θ)の値から、一つの境界情報に対応す
る境界パラメータである前記(i)式を決定し、この
(i)式の係数としての傾きaおよび偏差bから、前記
走行制御装置Hにおいて、境界L1 に対する機体Vの実
際の傾きαと横幅方向の偏差βに換算し、これら傾きα
および偏差βが夫々零となるように、前輪1Fおよび後
輪1Rをステアリング操作して、機体Vが境界L1 に沿
って自動的に走行するように制御するのである。
【0025】ところで、機体横幅方向での境界L1 を検
出する場合は、カメラ3による撮像情報をそのまま微分
処理部20に入力して処理し、機体前後方向での境界L
2 を検出する場合は、原画像情報の上下方向yを左右方
向xに、左右方向xを上下方向yに、夫々変換して前記
画像メモリ11に記憶させ、元の座標系(x,y)のま
まで読み出すことにより、撮像情報の画像(x,y)を
90度変換して、微分処理部20に入力して処理させる
ので、機体Vに対して異なる方向の境界L1 ,L2 検出
を、微分処理部20以降の各処理部をそのままで使用で
きるのである。
【0026】そして、機体前後方向での境界L2 を検出
する場合は、前記同一極座標(ρ,θ)に一致する頻度
の最大値(Dmax)が設定閾値(Dref)以上でないと、機
体Vは未だ行程端の境界L2 近傍に到達していないと判
断できるのである。一方、前記最大値(Dmax)が設定閾
値(Dref)以上である場合は、前記(i)式の傾きaと
偏差bおよび撮像視野下端と機体V前端との距離に基づ
いて、機体Vから行程端部境界L2 までの距離を求め、
回向地点を正確に決定できる。
【0027】以下、各部の動作を図3〜図6に示す図面
に基づいて説明する。まず、前記制御部60の構成およ
びその動作を図3に示すブロック図に基づいて説明す
る。制御部60は、クロック発生器61aより発生され
るクロック信号CLにより、その全体の動作が同期して
行われるようにしてあり、各部の動作を制御する制御プ
ロセッサとしてのCPU162aと数値演算用プロセッ
サとしてのCPU262bの二つのプロセッサを設け、
高速処理が可能なように構成してある。そして、各制御
信号およびデータ等の演算結果はバスバッファ63を介
して、各処理部間と授受するようにしてある。同様に、
前記走行制御装置Hとの間でのデータ授受は、シリアル
インターフェース用のSIOポート64aおよびこのS
IOポート64aに接続された通信用インターフェース
64bを介してオンラインで行われるように、又、オフ
ライン用のスイッチインターフェース64cおよびパラ
レルインターフェース用PIOポート64dを介してオ
フラインで境界検出装置Aを起動させることもできるよ
うにしてある。
【0028】又、前記プロセッサであるCPU162a
およびCPU262b間でのデータ授受およびバスバッ
ファ63を介してのデータ授受やその動作の制御は入出
力コントローラ65により行われるとともに、前記各ポ
ート64a,64dからのデータ授受の制御も、この入
出力コントローラ65からの制御信号によりCTCコン
トローラ66を介して行われるようにしてある。尚、図
3中、61bはSIOポート64aおよびCTCコント
ローラ66の動作用クロック信号を発生するクロック信
号発生器、ROM67は境界検出装置Aの動作プログラ
ムが格納されているメモリ、RAM68は各データを一
時格納したり演算データのバッファ等として使用するメ
モリ、LUT69はハフ変換部15で使用する画像情報
を直交座標(x,y)から極座標(ρ,θ)に高速変換
するための演算データを予めテーブルとして記憶してあ
るメモリである。
【0029】次に、前記微分処理部20の動作を、図4
に示すブロック図および図5(イ),(ロ)に示す説明
図に基づいて説明する。前記カメラ3からの原画像情報
であるビデオ信号S0 は、ビデオ増幅器10aおよびA
/D変換器10bよりなるA/D変換部10を介して直
接に、又は、90度座標変換されて前記画像メモリ11
に記憶された画像情報として入力形態切り換え器12を
介して、32×32画素、一画素当たり8ビット長で表
現されるデジタル画像データF1 として、この微分処理
部20に入力される。
【0030】そして、カメラ3の撮像視野の左上を原点
として左から右へと順次1ラスター(一つのy座標に対
する全x座標の画素32個)分の画像データF1 を取り
込み、3ラスター(i-2,i-1,i)分の画像データF
1 が入力されると、図5(イ)に示すように、上下左右
を一つの画素でかこまれた6つの画素の互いに隣接した
画素間の明度と周りの画素の明度差を演算してその微分
値を求める処理を行い、この微分処理を32ラスター
(32画素分のy座標)夫々ついて繰り返し行って、3
2×32画素の全画像情報の明度変化の方向性とその大
きさを演算する。つまり、図5(ロ)に示すように上下
左右3画素分を左右方向に方向性のあるマスクで微分処
理し、画像の暗→明変化のエッジを抽出するのである。
【0031】すなわち、前記制御部60よりバスバッフ
ァ21を介して入力される制御信号等の情報に基づいて
その動作を制御される入出力コントローラ22からの動
作制御信号のタイミングに同期して、前記90度座標変
換しない画像信号S1 又は90度座標変換した画像信号
S2 であるデジタル化原画像データF1 の1ラスター
(i-2)中の1画素(j-2)の明度情報(D-2)が第1
レジスタ(REG1)に入力される。次のステップで、この
第1レジスタ(REG1)の内容(Dj-2)が第2レジスタ
(REG2)に転送され、同時に前記第1レジスタ(REG1)
に次の画素(j-1)の明度情報(Dj-1)が入力され
る。更に次のステップで、第1レジスタ(REG1)の内容
(Dj-1)が前記第2レジスタ(REG2)に転送され、こ
の第2レジスタ(REG2)に転送された現在の画素jに対
して2画素分前の画素(j-2)の明度情報(Dj-2)と
現在の画素jとの差分を、減算器23により演算するの
である。
【0032】そして、その結果を、データバッファ24
aを介して1ラスター(i-2)分の明度差データを記憶
する第1ラスターメモリ25aにx座標方向32画素分の
明度差データを順次転送しながら、減算器23より出力
される次のラスター(i-1)とx座標が同一の画素
(j,i-2),(j,i-1)間のデータを第一加算器
(ALU1)により加算して、その結果をデータバッファ2
4bを介して第2ラスターメモリ25bに転送する。同
様にして、この第2ラスターメモリ25bに記憶された
1ラスター(i-1)の画素(j,i-1)と同一のx座標
の画素(j,i)情報が含まれている次のラスターつま
り現在のラスター(i)画素(j,i)のデータを第二
加算器(ALU2)により加算して第3ラスターメモリ25
cに格納する。
【0033】つまり、各ラスターメモリ25a,25
b,25cには下記内容の1ラスター(x座標32画
素)分のデータが夫々格納されることとなる。 第1ラスターメモリ←D(x,i-1) 第2ラスターメモリ←D(x,i-2)+D(x,i-1) 第3ラスターメモリ←D(x,i-2)+D(x,i-1)
+D(x,i-1)D(x,i) (ただし、x=j,i=1〜32である。)
【0034】尚、前記第3ラスターメモリ25cに格納
されるデータは、最終演算データであること、および、
1ラスター前のデータが二回加算されたものとなるの
で、微分符号選択部26により予め設定した微分符号
(正負何れか一方)のみのデータを選択して格納され
る。そして、マルチプライヤ27でゲイン設定スイッチ
28により設定されたレベルのデータに変換され、1画
素分のデジタル化原画像データF1 が入力される毎にデ
ータバッファ24cを介して8ビット/1画素のエッジ
画像データF2 に変換されて次の2値化処理部30に出
力される。
【0035】以上説明した処理で、各画素毎に順次連続
的に繰り返し行うことで、いわゆるパイプライン処理を
行い、画像データをリアルタイムで微分処理するように
構成してある。尚、図4中、24dは前記エッジ画像デ
ータF2 が演算の結果、オーバーフローした場合に、8
ビット長で表現できる最大値(16進表記でFF)に置
換するためのデータバッファである。
【0036】次に、図6に示すブロック図に基づいて、
前記微分処理部20により8ビット/画素のエッジ画像
データF2 に変換された画像情報を2値化する2値化処
理部30、ハフ変換部40、および、境界パラメータ演
算部50の構成と、その動作を説明する。
【0037】すなわち、前記微分処理部20同様に、バ
スバッファ41を介して入力される制御部60からの制
御信号により全体の動作が、前記微分処理部20の動作
と同期して行われるように、入出力コントローラ42に
より、全体の動作が制御されるように構成してある。
【0038】前記、エッジ画像データF2 は、データバ
ッファ43aを介して2値化処理部30のコンパレータ
31に入力され、バッファ32を介して入力される設定
閾値(Fref)と比較されて明度変化が大きい部分が2値
化される。この2値化画像データF3 は、データバス
(BUS3)に接続されたデータバッファ43bを介して、
前記境界パラメータ演算部50のコンパレータ51に入
力されるとともに、2値化画像データメモリ33aに記
憶される。
【0039】ハフ変換部40では、前記LUT69より
データバッファ43cを介して与えられる極座標(ρ,
θ)の値をアドレスとして、前記2値化画像データF3
のアドレス値に基づいて、前記式(ii)に座標値
(x,y,θ)を代入し、同一結果が得られる頻度の度
数Dを度数カウンタ44によりカウントしながら、二次
元ヒストグラムの度数メモリ45に記憶させる。前記度
数カウンタ44でカウントされた度数Dは、データバッ
ファ43dを介して前記度数メモリ45の同一アドレス
位置の内容に加算されるとともに、その最大値(Dmax)
を検出することによって境界を特定する境界パラメータ
演算部50の最大値レジスタ52aに転送され、コンパ
レータ51により前記最大値レジスタ52aに格納され
ている値と比較され、大きいほうの度数を新たな最大値
(Dmax)として再格納する。尚、この最大値(Dmax)と
なる度数Dの前記度数メモリ45のアドレスは、最大値
アドレスレジスタ52bに同時に格納しておき、全画素
(32×32)のハフ変換終了後、最大値(Dmax)およ
びその座標(ρ,θ)から前記式(i)の係数(a,
b)を求めるようにしている。又、図6中、33bは前
記デジタル化画像データF1 を記憶する画像メモリ、3
3cはエッジ画像データF2 を記憶する画像メモリであ
り、ビデオRAM34およびCRTコントローラ14を
介して、前記モニタテレビ15に各処理状態の画像を表
示できるようにしてある。
【0040】そして、求められた式(i)の係数(a,
b)は、前記入出力コントローラ42およびバスバッフ
ァ41を介して前記制御部60に送られ、境界L1 ,L
2 の有無判別やその後の処理のためのデータとされるの
である。
【0041】次に別実施例を列記する。上記実施例で
は、機体V前後方向での境界L2 の検出を行うか否かに
基づいて、微分処理部20への入力画像情報の座標を9
0度変換したものと90度変換しないものとを、切り換
えるようにしているが、一画面分の画像情報を処理する
毎に、入力画像の座標を90度変換して、機体V横幅方
向での境界L1 検出と、機体V前後方向での境界L2 検
出とを、交互に繰り返し行うようにしてもよい。その場
合、カメラ3による撮像画像の1フィールド毎に、交互
に座標変換したものと変換しないものとを入力するよう
にすると、1フレーム毎に必要な情報が同時に得られ、
1画面分の撮像処理の間に異なる方向の境界L1 ,L2
を検出するための画像情報を得ることができる。
【0042】あるいは、機体Vにその走行距離情報を検
出する手段を設け、その検出走行距離情報と一行程の走
行予定距離情報とに基づいて、行程端近傍に達している
か否かにより、機体V前後方向での境界L2 検出処理に
切り換えるようにしてもよい。
【0043】又、上記実施例では、ハフ変換処理の式
(ii)において、角度変化を0度≦θ≦180度の間で
処理しているが、境界L1 ,L2 と機体Vと位置関係か
ら、境界L1 ,L2 の方向が機体V進行方向から大幅に
変化することはないので、ハフ変換を行う角度範囲を、
例えば0度〜180度より狭い範囲に限定して処理する
ことにより、高精度にしたり、あるいは、狭い特定範囲
のみ処理することで、処理速度を向上させたり、ノイズ
の影響を効果的に除去させることができる。
【0044】又、上記実施例では、撮像画像情報を、3
2×32画素に標本化したが、必要に応じて更に細か
く、あるいは、粗く標本化してもよい。
【0045】又、境界L1 、L2 と機体Vとの位置関係
を求めるに、上記実施例で例示した撮像視野を上下方向
に縦断する基準線L0 を基準にする他、撮像視野の下端
部、上端部、および中央、あるいは画像情報の座標原点
位置等、どこを基準にしてもよい。
【0046】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】境界検出装置の構成を示すブロック図
【図2】その全体的な動作を示すフローチャート
【図3】制御部の構成を示すブロック図
【図4】微分処理部の構成を示すブロック図
【図5】その処理動作の説明図
【図6】ハフ変換部の構成を示すブロック図
【図7】芝刈作業車の概略平面図
【図8】芝刈作業車の側面図
【図9】芝刈作業車の制御システムの全体構成を示すブ
ロック図
【符号の説明】
3 撮像手段 A 境界検出装置 B 未処理済作業地 C 処理済作業地 L1 ,L2 境界

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機体進行方向前方側の所定範囲の作業地状
    態を撮像する撮像手段3による撮像情報に基づいて、機
    体横幅方向での未処理作業地Bと処理済作業地Cとの境
    界L1 、及び、機体前後方向での未処理作業地Bと処理
    済作業地Cとの境界L2 を検出する自動走行作業車用の
    境界検出装置であって、前記画像情報の座標を90度変
    換する座標変換手段、前記撮像画像情報を設定閾値に基
    づいて2値化する2値化手段、および、前記画像情報を
    座標変換せずに前記2値化手段に入力する状態と前記座
    標変換手段により90度座標変換して前記2値化手段に
    入力する状態とに切り換える画像情報の入力形態切り換
    え手段の夫々を設けてある自動走行作業車用の境界検出
    装置。
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