JP2637155B2 - 耐摩耗性アルミニウム基複合材料及びその製造方法 - Google Patents

耐摩耗性アルミニウム基複合材料及びその製造方法

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JP2637155B2 JP63086841A JP8684188A JP2637155B2 JP 2637155 B2 JP2637155 B2 JP 2637155B2 JP 63086841 A JP63086841 A JP 63086841A JP 8684188 A JP8684188 A JP 8684188A JP 2637155 B2 JP2637155 B2 JP 2637155B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上と利用分野〕 本発明はAl基複合材に係り、特に耐摩耗性に優れたAl
基複合材料およびその製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
Al基複合材は、軽量かつ高い比剛性、比強度、耐摩耗
性を有し、高負荷化のニーズとともにFe合金の代替とし
ての自動車部品や家電製品の摺動部材として現在開発が
進められている。
一般に粉末冶金法による複合材は、原料が粉末である
ため、合金粉末とセラミック粉末との均一混合が容易で
あり、それを熱間塑性加工法により成形するというプロ
セスをとることにより、比較的複雑な形状への加工が可
能であり、部品としても鋳造法等他の方法に比べ均一か
つ高品質のものを得ることができ、実用化に期待が持た
れている。
アルミニウム合金においてもアルミニウム合金粉末に
セラミック粒子を添加して成形加工し、アルミニウムだ
けでは不足している強度、硬さ、ヤング率、熱膨張、耐
摩耗性といった諸特性を改善しようとする試みがなされ
ている(特開昭60−50137参照)。アルミニウム合金に
セラミックを添加した場合は、硬質粒子が分散して存在
するため、耐摩耗性を向上させるものの添加する粒子の
粒度、添加量が不適切であると相手材を摩耗させること
がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
このため、Al2O3、SiC等の硬質粒子の添加においては
相手材の摩耗防止の観点から、添加する粒子の大きさ、
量の制約が大きく、技術的経済的に問題が多い。
また、内部欠陥として発生し始める段階でのボイドの
寸法は極めて小さく、10〜50μmと現状の非破壊検査に
て検出される大きさ(0.1〜0.5mm)以下であり、非破壊
検査が不可能なレベルにある。従って製造工程で発生を
抑制することが極めて重要である。
本発明の目的は、粉末冶金法によって製造される耐摩
耗性Al基複合材料に関して、従来の硬質粒子よりもよよ
軟らかく、硬質粒子の添加量や粒形上の制約が少ないセ
ラミック粒子を選択することにより、耐摩耗性に優れ相
手材を傷付けることのないAl基複合材料を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは相手材の摩耗低減の観点から複合材に添
加する粒子につて種々検討した結果、形状が球状である
硬質粒子を添加すること、SiO2やZrO2のように、Al2O3
やSiCに比して比較的硬度の低い粒子の添加が有効であ
ることが判明した。
さらに、SiO2やZrO2のような粒子の添加方法を検討し
た結果、SiO2とZrO2を単独あるいは単に混合して添加す
るのではなく、化合物を形成しているジルコン(ZrO2
SiO2)の形で添加することが有効であることを見出し
た。
ジルコン(ZrO2・SiO2)は天然にジルコンサンドとし
て産出する鉱物で、ZrO2を60〜70%含有している。ジル
コンは硬さ、引張強さ、曲げ強さ、衝撃強さはアルミナ
(Al2O3)の2分の1ないし3分の2程度であり、やや
軟らかいセラミック粒子といえる。
このようにやや軟らかい粒子を使用すれば、粒子の形
状も特に丸くする必要はなく、角ばっていても支障はな
い。また粒子の大きさや量も巾広く選択して用いること
が可能である。マトリックス中に均一分散させておけ
ば、自分自身は耐摩耗性が向上し、かつ相手材を傷付け
ることもない。
本発明で使用される相手材としては鋳鉄、アルミニウ
ム合金、銅合金の場合が考えられる。
本発明で使用するジルコンの粒子径は1〜20μmが適
当である。20μmより大きいとマトリックス中に均一分
散しにくくなる。できるだけ細かい粒子を均一に分散さ
せるのが特に有効である。
添加量は複合材料全体に占める割合が1〜20wt%とな
るように添加するのが適する。20%を越えて添加しても
均一分散しにくくなるので効果の向上は期待できないか
らである。
本発明の複合材料の製造方法としては、上記ジルコン
粒子をアトマイズ法によって得られるAl合金粉末に乾式
混合した後、加圧成形することにより得られる。
Al合金としては高Si系、特に高SiにFe、Mn、Ni等の遷
移金属を添加したものが、耐摩耗性の点で特にすぐれて
いる。
本発明の複合材を得るにあたっては、α−Al2O3を1
%以上添加し高温に加熱して脱ガスした後熱間加工して
複合材とする方法も利用できる。
以下実施例をあげて本発明を説明する。
実施例 第1表に示す組成に調合されたAl合金溶湯を大気アト
マイズ法にて噴霧してAl合金粉末を製造し、この粉末を
100メッシュの篩で分級し、100メッシュ以下のAl合金粉
末とした。これらの合金粉末にセラミック粉末を第2表
に示す割合で添加し、V型ブレンダーにて混合し混合粉
末とした。
次に、これら混合粉末を250℃に予熱し、同温度に予
熱した金型にて密度比70%で、直径200mm、高さ300mmの
ビレットに成形した。このビレットを脱ガス炉に入れ48
0℃で2時間Ar雰囲気で加熱して脱ガスを行なった後430
℃、押比36にて押出成形を行ない丸棒を製造した。
次に、T6処理(480℃×2hr、WQ→175℃×8hr、AC)を
施した後、引張試験および摩耗試験を行なった。
引張試験は、平行部5φ×20l mmの試験片を用い、室
温および200℃で行なった。尚、200℃での試験は、試験
前に200℃×100hr加熱した試験片について行なった。
耐摩耗性試験は直径70mmの円板状試験片を用い、相手
材としては5×5×10mmのCrメッキを施した球状黒鉛鋳
鉄を用いた。試験機はピン−ディスク型であり、70φmm
の固定ディスクに所定の押圧力で5×5×10mmのピンを
押しつけて回転させる方式であり、慴動速度5m/sec、押
圧力100kg/cm2、潤滑油SAE20エンジンオイル、90℃、50
0ml/min、慴動距離500kmの条件で摩耗量を測定した。円
板状の試験片の摩耗量は表面粗さ計にて90度づつずれた
位置で4ケ所慴動方向と直角になるように触針を走ら
せ、摩耗痕の状況をチャート上に記録して摩耗痕の凹部
の面積を求めて算出し、ニレジストの摩耗痕の面積を1
とした時の相対比で材料間の比較を行なった。
相手材試験片の摩耗量は5×5×10mmの角状試験片の
高さ寸法を試験前後にマイクロメーターで測定し、その
差を求める方法で行った。
引張試験および摩耗試験の結果を第3表に示す。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Si:10〜30wt%を含むアルミニウム合金の
    急冷凝固粉末と、粒径3〜50μmのジルコン粒子を複合
    材料全体の1〜20wt%を含むアルミニウム合金粉末の塑
    性加工材からなることを特徴とする耐摩耗性アルミニウ
    ム基複合材料。
  2. 【請求項2】Si:10〜30wt%とCu:0.5〜5.0wt%およびM
    g:0.2〜3.0wt%を含むアルミニウム合金の急冷凝固粉末
    と、粒径3〜50μmのジルコン粒子を複合材料全体の1
    〜20wt%を含むアルミニウム合金粉末の塑性加工材から
    なることを特徴とする耐摩耗性アルミニウム基複合材
    料。
  3. 【請求項3】Si:10〜30wt%と、Fe、Mn、Niのうち少く
    とも1種を1.0〜10.0wt%含み、かつ2種以上の場合は
    合計で1.0〜15.0wt%含むアルミニウム合金の急冷凝固
    粉末と、粒径3〜50μmのジルコン粒子を複合材料全体
    の1〜20wt%を含むアルミニウム合金粉末の塑性加工材
    からなることを特徴とする耐摩耗性アルミニウム基複合
    材料。
  4. 【請求項4】Si:10〜30wt%と、Fe、Mn、Niのうち少く
    とも1種を1.0〜10.0wt%含み、かつ2種以上の場合は
    合計で1.0〜15.0wt%含み、さらにCu:0.5〜5.0wt%およ
    びMg:0.2〜3.0wt%とを含むアルミニウム合金の急冷凝
    固粉末と、粒径1〜50μmのジルコン粒子を複合材料全
    体の1〜20wt%を含むアルミニウム合金粉末の塑性加工
    材からなることを特徴とする耐摩耗性アルミニウム基複
    合材料。
  5. 【請求項5】アルミニウム合金の急冷凝固粉末にジルコ
    ン微粉末を添加して混合したのち、冷間あるいは温間で
    加圧成形し、次いで400〜520℃に加熱して脱ガスしたの
    ち、熱間塑性加工することを特徴とする耐摩耗性アルミ
    ニウム基複合材料の製造方法。
JP63086841A 1988-04-07 1988-04-07 耐摩耗性アルミニウム基複合材料及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2637155B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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