JP2647596B2 - 高温還元性ガスの精製装置 - Google Patents

高温還元性ガスの精製装置

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JP2647596B2
JP2647596B2 JP4055928A JP5592892A JP2647596B2 JP 2647596 B2 JP2647596 B2 JP 2647596B2 JP 4055928 A JP4055928 A JP 4055928A JP 5592892 A JP5592892 A JP 5592892A JP 2647596 B2 JP2647596 B2 JP 2647596B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温還元性ガスの精製装
置に関し、例えば石炭ガス化プロセスの生成ガスのよう
な高温の還元性ガスに含まれる硫化水素、硫化カルボニ
ル等の硫黄化合物を合理的に除去する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、石油資源の枯渇、価格の高騰から
燃料(又は原料)の多様化が叫ばれ、石炭や重質油(タ
ールサンド油、オイルシェール油、大慶原油、マヤ原油
あるいは減圧残油など)の利用技術の開発が進められて
いる。しかし、このガス化生成ガスには原料の石炭や重
質油によって異なるが、数100〜数1000ppm の硫
化水素(H2 S)、硫化カルボニル(COS)等の硫黄
化合物を含み、公害防止上あるいは後流機器の腐食防止
のため除去する必要がある。この除去方法としては乾式
法が熱経済的にも有利で、プロセス構成も簡素なことか
ら、金属酸化物を主成分とする吸収剤を高温で硫化物と
して吸収除去する方法が一般的になっている。
【0003】吸収剤としてはFe,Zn、Mn、Cu、
Mo、Wなどの金属酸化物が使用され、250〜500
℃で硫化水素(H2 S)、硫化カルボニル(COS)と
反応させるが、H2 SとFe3 O4 の場合を例に説明す
ると、吸収反応は(1) 〜(2)式に示すように進むとされ
ている。 Fe3 O4 +H2 +3H2 S → 3FeS+4H2 O ・・・(1) Fe3 O4 +CO+3H2 S → 3FeS+3H2 O+CO2 ・・・(2)
【0004】次いで、吸収反応後の吸収剤は酸素含有ガ
スで(3) 式に示すように金属酸化物Fe2 O3 に再生さ
れ、高温還元性ガス中の硫黄化合物SO2 ガスとして回
収除去される。 4FeS+7O2 → 2Fe2 O3 +4SO2 ・・・(3)
【0005】さらに、再生反応後、H2 SやCOを含む
還元性ガスを通すと吸収剤は(4) 〜(5) 式に示すよう
に、元のFe3 O4 になり、この吸収反応、再生反応、
還元反応のくりかえしで、金属酸化物(Fe3 O4 )は
有効利用される。 3Fe 2 O 3 +H2 → 2Fe3 O4 +H2 O ・・・(4) 3Fe 2 O 3 +CO → 2Fe3 O4 +CO2 ・・・(5)
【0006】このプロセスで使用される吸収剤は、前述
の金属酸化物を単独あるいは耐熱性の多孔質物質に担持
したものを、円柱状やハニカム状に成形したものが通常
使用される。
【0007】従来装置の一例について、図2〜図5を用
いて具体的に説明する。図2は従来装置のプロセスフロ
ー図、図3は図2の従来装置の反応塔の切り換えを行う
バルブ配置図、図4は図2の従来装置の吸収、再生、還
元サイクルのタイムチャート図表、図5は図2の従来装
置の反応塔切り換えのためのバルブ開閉を示す図表であ
る。
【0008】図2において、未精製のガス化生成ガスは
配管10,44を介して反応塔1に流入し、反応塔1内
に充填された吸収剤(Fe3 O4 )100と(1) 〜(2)
式の反応(この反応工程を吸収工程と呼ぶ)によりガス
化生成ガス中に含まれる硫化物(H2 S,COS)は吸
収除去され、配管45,11を介して精製されたガス化
生成ガスは燃料として図示省略の後続機器のガスタービ
ンに送られる。
【0009】配管45から分岐した精製済のガス化生成
ガスの一部は、配管13を介して反応塔2に流入し、ガ
ス化生成ガス中に含まれる還元性ガス(H2 ,CO)と
吸収剤(Fe2 O3 )100が(4) ,(5) 式の反応によ
りFe3 O4 に変化する。(この反応工程を還元工程と
呼ぶ。)反応塔2の流入ガス流量は流量検出調節計30
とバルブ31によって所定量一定に制御されている。
【0010】酸素含有ガスは配管15を介して、反応塔
3に流入し、吸収剤に吸着しているFeSと(3) 式の反
応を起こす。その結果、SO2 ガスが発生すると共に吸
収剤100は金属酸化物(Fe2 O3 )にもどり再生さ
れる。(この反応工程を再生工程と呼ぶ。)
【0011】吸収工程を反応塔1である時間つづける
と、吸収剤であるFe3 O4 は全量FeSに変化してし
まい、それ以上(1) 〜(2) 式の反応を起こすことができ
ず、反応塔1の出口から硫化物(H2 S,COS)が流
出するようになる。そこで、反応塔1を吸収工程から再
生工程とし、反応塔2を還元工程から吸収工程とし、反
応塔3を再生工程から還元工程とすることを考える。
【0012】図4に各工程のタイムチャートを示す。図
4では吸収工程の持続時間を4時間としたものである。
【0013】各工程を変化させる操作は図5に示すバル
ブ61〜75の開閉で行う。図5に示したバルブ61〜
75の開閉状態(白:開;黒:閉)は図4のタイムチャ
ートの0〜4時間又は12〜16時間のものを示してい
る。図5において、反応塔1に関しては、バルブ61と
68が開であり、バルブ62,67,69が閉であるの
で、未精製のガス化生成ガスが配管10,46,44を
介して反応塔1に入り、配管53,11を介して後続機
器に流出しているので、図2で示す吸収工程に相当す
る。また、反応塔2に関しては、バルブ64,70が開
であり、バルブ63,71,72が閉であるので、精製
済のガス化生成ガスが配管78,55,13と介して反
応塔2に入り、配管12,49を介して配管16に流入
しているので、図2で示す還元工程に相当する。また、
反応塔3に関しては、バルブ66,75が開であり、バ
ルブ65,73,74が閉であるので、酸素含有ガスは
配管25,60,15を介して、反応塔3に入り、配管
14,51を介して配管16に流入しているので、図2
に示す再生工程に相当する。
【0014】したがって、図3のバルブの開閉状態が図
2に相当する。
【0015】図5には図4のタイムチャートに示す時間
帯のバルブ61〜75の開閉状態を示す。図5に示すよ
うに、バルブ61〜75の操作を4時間ごとにすること
で、各反応塔1,2,3共に順次、脱流工程→再生工程
→還元工程→脱流工程というようにかえることができ
る。
【0016】次に図2において、再生工程で発生したS
O2 ガスの単体イオウとして回収するプロセスについて
説明する。反応塔3の再生工程で発生したSO2 ガスは
配管14,16を介して熱交換器4に入る。反応塔2の
還元工程の反応後のガスは配管12を介して配管16に
合流する。再生工程では酸化反応熱によって高温ガスと
なるが、熱交換器4で冷却され配管17を介してクーラ
5に入る。クーラ5によってさらに冷却され、配管18
を介して還元反応器6に入る。H2 とCOを主成分とす
る未精製のガス化生成ガスの一部は配管27を介して配
管17に合流する。前記ガス化生成ガスの一部は流量調
節計32とバルブ33によって常に一定流量に制御され
ている。還元反応器6には触媒101が充填されてお
り、(6) ,(7) 式の還元反応が起こり単体イオウSxが
生成される。 SO2 +2H2 → 1/xSx+2H2 O(x=2〜8) ・・・(6) SO2 +2CO → 1/xSx+2CO2 (x=2〜8) ・・・(7)
【0017】還元反応器6内温度は(6) ,(7) 式の反応
が進みやすい温度(例えば250℃)になるように温度
検出計34とクーラ5に冷媒28流量を操作するバルブ
35によって制御されている。還元反応器6から流出し
た単体イオウの蒸気を含むガスは配管19を介してクー
ラ7に入り、ここでさらに冷却されて配管20を介して
イオウコンデンサ8に入り、凝縮し液状の単体イオウと
なる。イオウコンデンサ8内の温度はイオウの凝縮温度
以下となるように温度検出調節計36とクーラ7の冷媒
29流量の操作するバルブ37によって制御されてい
る。
【0018】イオウコンデンサ8で液状となったイオウ
は配管77により系外に取出される。一方、イオウコン
デンサ8でイオウを除去された不活性ガス(主成分
N2 )は配管21を介して循環ブロワ9に入る。配管2
1に設置したバルブ39と流量検出調節計38によって
循環流量は一定に制御されている。循環ブロワ9から配
管22,24を介して前記熱交換器4に入り加熱され
る。配管24には空気又は酸素を配管23を介して混入
させ、配管24内の酸素濃度は酸素濃度検出調節計40
とバルブ41によって所定の値に制御されている。
【0019】酸素含有ガスは熱交換器4によって加熱さ
れ、配管25,15を介して反応器3に入る。また、配
管22から一部分岐したガスは配管26を介して配管1
0に合流する。配管26にはバルブ43が設置されてお
り、循環ブロワ9の圧力が一定になるように圧力検出調
節計42とバルブ43で制御されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】図2で示した再生工程
に相当する反応塔3内では酸素含有ガスで(3) 式で示す
ように硫化鉄FeSが酸化され、金属酸化物Fe2 O3
とSO2 ガスが生成される。ところが、反応塔3内のF
eSが全量酸化されると酸素と反応する物質がなくな
り、反応塔3の出口配管14から酸素が未反応のまま流
出することになる。反応塔3から流出したガスはSO2
ガスを還元する還元反応器6に流入する。この還元反応
器6内には触媒101が充填されており、仮に未反応の
酸素が還元反応器6内に流入すれば、触媒101が酸化
し劣化して、触媒として機能しなくなるという問題点が
ある。
【0021】本発明は上記技術水準に鑑み、従来技術に
おける不具合を解消し、還元反応器内の触媒の劣化を防
止する高温還元性ガスの精製装置を提供しようとするも
のである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は高温還元性ガス
中に含まれる硫化水素、硫化カルボニル等の硫黄化合物
を吸収剤で除去するに当って、前記硫黄化合物を前記吸
収剤で吸収除去する吸収工程と、前記硫黄化合物を吸収
した前記吸収剤を酸素含有ガスで再生する再生工程と、
再生された前記吸収剤を前記高温還元性ガスで還元する
還元工程とを、出入口に設置された複数のバルブの開閉
によって順次変更できる吸収剤を充填した少なくとも3
塔の反応塔から構成される高温還元性ガスの精製装置に
おいて、各反応塔に接続され、再生工程にある反応塔か
らの出口ガスが流入する出口配管に設置したO2 濃度
計、前記O2 濃度計の検出信号を入力とする関数発生
器、各反応塔に接続され、再生工程にある反応塔へ酸素
含有ガスを供給する入口配管に設置したO2 濃度検出調
節計、前記O2 濃度検出調節計の出力信号と前記関数発
生器の出力信号とを入力とする最小値選択器、前記再生
工程にある反応塔へ酸素含有ガスを供給する入口配管に
空気又は酸素を混入させるための空気又は酸素供給配管
に設置され、かつ前記最小値選択器の出力信号で操作す
るバルブとを具備することを特徴とする高温還元性ガス
の精製装置である。
【0023】本発明はSO2 ガスの還元反応器内に酸素
が流入し、触媒が劣化することを防止したものである。
すなわち、還元反応器の入口(再生工程の出口)で酸素
が検知されたとき、空気又は酸素の供給配管のバルブを
全閉にして、系内に酸素が余分に流入するのを防ぎ、還
元反応器内の触媒の劣化を防止したものである。
【0024】
【実施例】本発明の実施例を図1を参照して説明する。
図1の装置は図2の従来装置において、再生工程にある
反応塔3の出口に相当する配管16にO 2 濃度計79と
該O2 濃度計79の検出信号を入力とする関数発生器8
0とを設置し、反応塔3の入口に相当する配管24に設
けられているO2 濃度検出調節計40の出力信号と前記
関数発生器80の出力信号の小さい方を選択する最小値
選択器81を設け、該最小値選択器81の出力信号によ
って配管23のバルブ41を操作して、余分な酸素が系
内に流入しないようにしたもので、その他の装置構成に
違いはない。したがって、その他の装置構成については
図2と同一の部材について、同一符号を付したので説明
は省略する。
【0025】上記の関数発生器80には一例として図6
に示す関数が設定されているものとする。
【0026】再生工程の出口配管16のO2 濃度の検出
値が0.2vol%以上の値を検知すると図6より関数発生器
80の出力信号はゼロ(バルブ全閉に相当する)となり
最小値選択器81の出力信号も当然ゼロとなる。このた
め、バルブ41は全閉となり、空気又は酸素の供給がな
くなり、再生工程出口から流出する酸素はとまることに
なる。このため、還元反応器6内の触媒の劣化は最小限
にとどまることになる。なお、図6において、全閉とな
るO2 濃度は検出誤差を考えて0.2vol%としているが、
基本的にはさらに小さい値でもよい。
【0027】また、本発明の一実施例について述べた
が、要するに再生工程の出口でO2 濃度が検出されたと
き、酸素供給源を遮断するものであればよい。
【0028】
【発明の効果】本発明により、高温還元性ガスの精製装
置から採取されるSO2 中に酸素が混入することがなく
なり、高温還元性ガスを還元してイオウにする還元反応
器中の触媒の劣化を防止することができる高温還元性ガ
スの精製装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る精製装置のプロセスフロ
ー図。
【図2】従来装置のプロセスフロー図。
【図3】従来装置の反応塔の切り換えを行うバルブ配置
図。
【図4】従来装置の吸収・再生・還元サイクルのタイム
チャート図表。
【図5】従来装置の反応塔の切り換えのためのバルブ開
閉を示す図表。
【図6】図1に示す一実施例である本発明中の関数発生
器に設定する関数の一具体例を示す図。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温還元性ガス中に含まれる硫化水素、
    硫化カルボニル等の硫黄化合物を吸収剤で除去するに当
    って、前記硫黄化合物を前記吸収剤で吸収除去する吸収
    工程と、前記硫黄化合物を吸収した前記吸収剤を酸素含
    有ガスで再生する再生工程と、再生された前記吸収剤を
    前記高温還元性ガスで還元する還元工程とを、出入口に
    設置された複数のバルブの開閉によって順次変更できる
    吸収剤を充填した少なくとも3塔の反応塔から構成され
    る高温還元性ガスの精製装置において、各反応塔に接続
    され、再生工程にある反応塔からの出口ガスが流入する
    出口配管に設置したO2 濃度計、前記O2 濃度計の検出
    信号を入力とする関数発生器、各反応塔に接続され、再
    生工程にある反応塔へ酸素含有ガスを供給する入口配管
    に設置したO2 濃度検出調節計、前記O2 濃度検出調節
    計の出力信号と前記関数発生器の出力信号とを入力とす
    る最小値選択器、前記再生工程にある反応塔へ酸素含有
    ガスを供給する入口配管に空気又は酸素を混入させるた
    めの空気又は酸素供給配管に設置され、かつ前記最小値
    選択器の出力信号で操作するバルブとを具備することを
    特徴とする高温還元性ガスの精製装置。
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