JP2655893B2 - 光学活性なβ−ハロ乳酸又はグリシジル酸の合成法 - Google Patents

光学活性なβ−ハロ乳酸又はグリシジル酸の合成法

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JP2655893B2 JP63265838A JP26583888A JP2655893B2 JP 2655893 B2 JP2655893 B2 JP 2655893B2 JP 63265838 A JP63265838 A JP 63265838A JP 26583888 A JP26583888 A JP 26583888A JP 2655893 B2 JP2655893 B2 JP 2655893B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、医薬品合成中間体である光学活性なβ−ハ
ロ乳酸又は光学活性なグリシジル酸を効率良く合成する
光学活性なβ−ハロ乳酸又は光学活性なグリシジル酸の
合成法に関するものである。
(従来の技術) β−ハロ乳酸又はグリシジル酸は、不整脈薬剤など多
くの医薬品を合成する際の合成中間体として重要な化合
物である。従来、多くの合成医薬品は、光学活性体でな
く、ラセミ体の形で使用されることがほとんどであった
が、近年、光学活性体が薬効を持ち、ラセミ体は薬効が
ない例が見出され、有効な光学活性体を合成しようとい
う機運が高まってきている。しかし、よく知られている
ように、従来の有機合成法では光学活性体を合成するこ
とがきわめて困難で、通常、ラセミ体しか合成できな
い。
光学活性体である合成医薬品を得るには、合成の中間
段階で光学活性体を得て、これから最終の医薬品に誘導
する方法がしばしば用いられている。重要な医薬中間体
であるβ−ハロ乳酸又はグリシジル酸においても同様
で、光学活性なβ−ハロ乳酸や光学活性なグリシジル酸
を得る試みがなされている。例えば(イ)ヒルシュベイ
ンらは、クロロピルビン酸を乳酸脱水素酵素で還元して
β−クロロ乳酸としたのち、水酸化カリウムを加えて還
化させることで光学活性なグリシジル酸を合成している
〔ビー・エル・ヒルシュベイン、ジー・エム・ホワイト
サイド、アメリカ化学会誌、(J.Am.Chem.Soc.)104 巻
4458(1982年)〕。
また、別の例としては、(ロ)3−クロロ−1.2−プ
ロパンジオールを微生物で酸化させたのち、上記ヒルシ
ュベインらの報告と同様水酸化カリウムを加えて還化さ
せる方法を報告している〔大橋、長谷川、有機合成化学
45巻、331頁(1987年)〕。
一方、2−ハロ酸デハロゲナーゼは、L−ハロ酸をD
−ヒドロキシ酸にすることで知られている〔ジャーナル
・オブ・バイオロジカルケミストリー誌(J.Biol.Che
m.)第243巻、428頁(1968年)、ジヤーナル・オブ・ヨ
ーロピアン・バオケミストリー誌(J.Eur.Biochem.)第
21巻、99頁(1971年)及びアグリカルチュラル・バイオ
ロジカル・ケミストリー誌(Agric.Biol.Chem.)46巻,8
37頁(1982)、特開昭57−125690、125641号公報〕。特
にL−クロロプロピオン酸からのD−乳酸の製造は工業
的な光学活性乳酸の有効な方法である。また、2−ハロ
酸デハロゲナーゼを用い、ラセミ体のクロロプロピオン
酸からの光学活性乳酸の製造法も知られている(特開昭
59−31690号公報)。しかし、α位の炭素だけでなくβ
位の炭素もハロゲン化されたα、β−ジハロピロピオン
酸のα位の炭素を脱ハロゲン化することは全く知られて
いなかった。
(発明が解決しようとする課題) 前記した(イ)の方法では、高価なNADHと呼ばれる補
酵素を使用しなければならない問題があり、経済的に光
学活性なβ−ハロ乳酸又は光学活性なグリシジル酸の合
成法にはなり得ず、この欠点を改善する目的で、グルコ
ース6−りん脱水素酵素を用いる、いわゆる補酵素再生
産系と共役している方法が提案されているものの、十分
な経済的効果は得られておらず、しかも、反応系が2つ
の酵素と補酵素NADHとの共存系であるため、極めて複雑
となるという問題があり、また、(ロ)の方法では、補
酵素再生の問題点が解消されるものの、収率が10〜28%
ときわめて低いという問題があり、これらの方法は、光
学活性なβ−ハロ乳酸又は光学活性なグリシジル酸を得
るための工業的に有利な方法と言えない。
一方、前記したように2−ハロ酸デハロゲナーゼは、
L−ハロ酸をD−ヒドロキシ酸にすることで知られてい
るものの、α位の炭素だけでなく、β位の炭素もハロゲ
ン化されたα、β−ジハロプロピオン酸のα位の炭素を
脱ハロゲン化することは全く知られていなかった。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、安価にしかも工業的に有利な光学純度
の高い光学活性なβ−ハロ乳酸又は光学活性なグリシジ
ル酸の合成法を提供することを目的として鋭意研究の結
果、α、β−ジハロプロピオン酸を原料とする光学活性
なβ−ハロ乳酸又は光学活性なグリシジル酸の合成に2
−ハロ酸デハロゲナーゼを利用すれば、上記の目的が達
成しうることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、α、β−ジハロプロピオン酸に
2−ハロ酸デハロゲナーゼを作用させることを特徴とす
る光学活性なβ−ハロ乳酸の合成法、pHが9を越える条
件下でα、β−ジハロプロピオン酸に2−ハロ酸デハロ
ゲナーゼを作用させることを特徴とする光学活性なグリ
シジル酸の合成法及び請求項1で得られたβ−ハロ乳酸
とアルカリを含む溶媒とを反応させて光学活性なグリシ
ジル酸を得ることを特徴とする光学活性なグリシジル酸
の合成法を要旨とするものである。
本発明に用いられるα、β−ジハロプロピオン酸とし
ては、例えば、ジクロロプロピオン酸、ジブロモプロピ
オン酸、ジヨードプロピオン酸などのα、β−ジハロゲ
ン体があげられる。
また、本発明においては、安価なアクリル酸をハロゲ
ン化して得たものを用いることもできる。
本発明に用いられる2−ハロ酸デハロゲナーゼとは、
酵素番号E.C.3.8.1.−に分類する酵素群の総称であり、
ハロゲン置換されたカルボン酸のα位のハロゲンを脱ハ
ロゲン化する活性を有する酵素である。これらの酵素
は、カビや細菌から入手することができ、例えばトリコ
デルマ(Trichroderma)、アクロスタラグムス(Acrost
alagmus)、ペニシリウム(Pencillium)、クロレスタ
チス(Cronostachys)などのカビや、シュードモナス
(Pseudomonas)、アースロバクター(Arthrobacte
r)、リゾビウム(Rhizobium)、アグロバクテリウム
(Agrobacterium)、バチルス(Bacillus)、アルカリ
ジュネス(Alcaligenes)、ノーカルディア(Norcardi
a)、ミクロコッカス(Micrococcus)、アクロモバクタ
ー(Achromobacter)、モラゼラ(Moraxella)などの細
菌があげられる。特にシユードモナス・プチダ(Pseudo
monas putida)109株(微工研菌寄第10262号)由来の
酵素は特異性が高く有効である。この菌株は宇治市内の
畑作土壌から採取してきた土からの菌を、0.3%のα−
クロロプロピオン酸を単一の炭素源として、0.5%の硫
安、0.1%のりん酸一カリウム、0.1%のリン酸二ナトリ
ウム12水和塩、pH7.0の培地で、試験管内において、集
積培養して得たものである。またシユードモナス UK 11
3株(微工研菌寄5666号)はD型のα、β−ジハロプロ
ピオン酸の脱ハロゲンに有効である。
本発明で光学活性なβ−ハロ乳酸を合成するには、例
えば、α、β−ジハロプロピオン酸を緩衝液に溶かし、
この溶液と2−ハロ酸デハロゲナーゼ又は2−ハロ酸デ
ハロゲナーゼを含有する菌体とを混合して実施すればよ
い。このときの緩衝液としては、例えば、クエン酸、酢
酸、リン酸、トリス、イミダゾール、コリジン、バルビ
タール、炭酸、ホウ酸などの緩衝液が適宜使用され、そ
の濃度としては、10〜500mM、特に20〜200mMが適当であ
る。
そして、α、β−ジハロプロピオン酸の濃度(W/V
%)としては、0.1〜1000が適当であり、10〜500、特に
50〜300が好ましい。また、2−ハロ酸デハロゲナーゼ
の使用量としては、α、β−ジハロプロピオン酸の量と
反応が完結するのに要する時間とから決定されるが、例
えば100ミリモルのα、β−ジハロプロピオン酸を8時
間でβ−ハロ乳酸を得るためには、約210ユニットの2
−ハロ酸デハロゲナーゼを使用すればよい。
このとき、pHが9を越える条件では、グリシジル酸が
β−ハロ乳酸と共に蓄積されるので、pHを9以下にする
ことが好ましく、さらに7〜9にすることが好ましい。
反応温度としては、10℃〜70℃が適当で、20℃〜50℃が
好ましく、特に30℃〜40℃が好ましい。
このようにしてβ−ハロ乳酸水溶液が得られ、得られ
たβ−ハロ乳酸水溶液からβ−ハロ乳酸を単離するに
は、例えば得られたβ−ハロ乳酸水溶液のpHを4以下に
下げ、さらに必要ならば、食塩、塩化カリウム、塩化マ
グネシウム、硝酸ナトリウム、臭化カリウム等の無機塩
を適量加えたのち、水に溶解しない有機溶媒、例えば、
酢酸エチル、エーテル、塩化メチレン、クロロホルム、
ピロピオン酸メチルなどで抽出し、この抽出液を乾燥
後、濃縮し、β−ハロ乳酸の固形物として単離すること
ができる。
次に光学活性なグリシジル酸を合成するには、例えば
上述の光学活性なβ−ハロ乳酸を合成する方法でpHが9
を越える条件下、好ましくは9.5〜11の条件下で行うこ
とにより、一段階で合成することもできるが、グリシジ
ル酸への変換率を上げるために、2段階に分けて行うこ
とも出来る。すなわち、上述のようにして単離した光学
活性なβ−ハロ乳酸の固形物とメタノール、エタノール
などのアルコール類、ジメチルホルムアミド(DMF)や
ジメチルスルホキシド(DMSO)などのアミド溶媒などに
水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムな
どのアルカリを加えた溶媒とを反応させることによっ
て、光学活性なグリシジル酸を得ることができる。
このときのアルカリの濃度としては、0.1〜20モル/
が適当であり、0.5〜10モル/、特に1〜5モル/
が好ましい。
また、β−ハロ乳酸は連続して加えることも、少しず
つ滴下することも、数回に分けて加えることも、一度に
加えることも可能である。このときの温度としては、−
50〜30℃が適当であり、−30〜10℃、特に−20〜0℃が
好ましく、β−ハロ乳酸を加えた後の温度としては、−
30〜50℃が適当であり、−20〜30℃、特に−5〜20℃が
好ましい。
このようにして得た反応液を濾別したのち、上清中に
目的の光学活性なグリシジル酸を得ることができる。
本発明において、シユードモナス(Pseudomonas)113
株由来の2−ハロ酸デハロゲナーゼとシユードモナス・
プチダ109株由来の2−ハロ酸デハロゲナーゼを用い、
α、β−ジハロプロピオン酸から、D体とL体の光学活
性なβ−ハロ乳酸又はD体とL体の光学活性なグリシジ
ル酸を分別して合成することもできる。
すなわち、α、β−ジハロプロピオン酸ラセミ体を用
い、まず、α、β−ジハロプロピオン酸のL体のみに使
用する性質を有するシユードモナス・プチダ109株由来
の2−ハロ酸デハロゲナーゼ(以下L−2−ハロ酸デハ
ロゲナーゼという。)を用いてD体の光学活性β−ハロ
乳酸又はD体の光学活性なグリシジル酸を合成し、次に
反応系にシユードモナス(Pseudomonas)113株由来の、
α、β−ジハロプロピオン酸のD体及びL体に使用する
2−ハロ酸デハロゲナーゼ(以下D、L−2−ハロ酸デ
ハロゲナーゼという。)を作用させてL体の光学活性な
β−ハロ乳酸、又は、L体の光学活性なグリシジル酸を
得ることができる。
本発明に用いられる2−ハロ酸デハロゲナーゼは、精
製酵素、粗酵素液又は菌体をそれぞれ単独で用いること
も出来るが、これらを高分子担体に固定化するか、ある
いは架橋して水不溶性にするかして用いてもよい。その
高分子担体としては、例えば、セルロース、デキストラ
ン、アガロースなどのような多糖類の誘導体、ポリスチ
レン、エチレン−マレイン酸共重合体、架橋アクリルな
どのようなビニルポリマーの誘導体、L−アラニン−L
−グルタミン酸共重合体、ポリアスパラギン酸などのよ
うなポリアミノ酸又はポリアミド誘導体、ガラス、アル
ミナ、ヒドロキシアパタイト、セライトなどのような無
機物の誘導体などがあげられ、これらに結合、包括、あ
るいは吸着せしめればよい。
また、架橋するには、グルタルアルデヒド、ジイソシ
アナート、ビスジアゾベンジン、などの2価試薬と精製
酵素、粗酵素液又は菌体とを混合して反応させればよ
い。
上記のごとき,固定化物又は架橋物は、合成にさい
し、繰返し使用しうるだけでなく、バツチ法に加え、カ
ラム法によって実施することができ、特にカラム法によ
る場合、連続的に光学活性なβ−ハロ乳酸又は光学活性
なグリシジル酸を合成できるという大きな利点がある。
このときのカラム法の条件としては、カラムの上からで
も下からでも流すことができこのときのカラムの流速と
しては、用いるカラムの大きさ、中にある固定化物又は
架橋物によって異なるが、菌体をゼラチンとグルタルア
ルデヒドで架橋したものを、500ccの容積のカラムにつ
めたものでは、0.5ml/分〜20ml/分が適当で、1ml/分〜1
0ml/分が好ましく、特に2ml/分〜5ml/分が好ましい。
(実施例) 次に本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1 0.5%(重量%を表す,以下同様)硫酸アンモニウ
ム、0.1%りん酸一カリウム、0.1%りん酸二ナトリウ
ム、0.01%硫酸マグネシウム、0.0005%硫酸第一鉄、0.
0005%水酸化カルシウム、0.0001%硫酸マンガン、0.00
01%モリブデン酸ナトリウム、0.3%α、β−ジクロロ
プロピオン酸を含むpH7.0に調整した培地20にシユー
ドモナス・プチダ109株(微工研菌10262号)を接種し、
30℃で培養した。
次に培養して得た菌体を遠心分離によって回収した
後、超音波処理によって、菌体を破砕して破砕液を得
た。この破砕液に40%飽和になるように硫酸アンモニウ
ムを加え、沈殿を除去し、得られた上清に、さらに70%
飽和になるように硫酸アンモニウムを加え、沈殿を回収
した。沈殿をpH7.5のりん酸緩衝液を用い、懸濁し、さ
らに透析し、DEAE−セファセルカラム(6×50cm、ファ
ルマシア社製)に供与した。50mMから500mMのりん酸緩
衝液pH7.5によって展開し、活性のある分画を集め、硫
酸アンモニウム70%飽和にて沈殿化させ、pH7.5りん酸
緩衝液に透析し、ヒドロキシアパタイトカラムに供与し
た。5mMから100mMのりん酸緩衝液で展開し、活性のある
分画を集め、前述のように硫安分画したのち、セファデ
ックスG−150カラム(3×130cm、ファルマシア社製)
によってクロマトグラフィーを行ってL−2−ハロ酸デ
ハロゲナーゼを精製した。
精製した酵素20ユニットを10mgのα、β−ジクロロプ
ロピオン酸(ラセン体)を含むpH8.5の50mM炭酸緩衝液3
0mlに加え、30℃で10時間反応させた。反応液より酵素
を限外濾過器で回収したのち、塩酸でpHを約1にし、食
塩を飽和するまで加え、300mlの酢酸エチルを用いて3
回抽出したのち、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固し
た。さらにこの乾固物をトルエンとベンゼンを1:9で混
合した溶媒で再結晶化させ、白い針状結晶のD−β−ク
ロロ乳酸を2.8mg得た。
この結晶を元素分析したところ、炭素28.93%、水素
4.00%、塩素28.44%であった。用いたラセミ体、α、
β−ジクロロプロピオン酸の半量がL−α、β−ジクロ
ロプロピオン酸であったとして、収率を求めると、64%
であった。また、D−乳酸脱水素酵素とL−乳酸脱水素
酵素により、この結晶を分別定量し、D−β−クロロ乳
酸の光学純度を(D−β−クロロ乳酸−L−β−クロロ
乳酸/D−β−クロロ乳酸+L−β−クロロ乳酸)×100
として求めたところ、94%であった。
実施例2 3つの首のガラス製酵素反応器(容量150ml)の2つ
の入口に管をつけ、平膜型限外濾過膜(ミリポア社製)
につないだ。これにpH(8.5の50mMトリス硫酸緩衝液を
入れ、1時間に5の流速で循環させ、反応器を湯浴で
30℃に保った。
この反応器の別の入口から、実施例1と同様にして精
製した2−ハロ酸デハロゲナーゼを100ユニット加え、
そこへさらに管をつけ、循環液と同じ緩衝液に溶かし、
4℃に保存してある500mMのα、β−ジクロロプロピオ
ン酸(ラセミ体)を1時間に50ccの流速で加えた。
上記の限外濾過膜を通った溶液の一部を一時間に50cc
の流速で連続的に回収し、4℃に保存した。この反応を
約3日間行ったのち、3.2のβ−クロロ乳酸液を得
た。これに塩酸を加え、pH1にし、食塩を飽和するまで
加え、計5の酢酸エチルで数回に分けて抽出し、硫酸
ナトリウムで濃縮、乾固して粗β−クロロ乳酸を得た。
この粗β−クロロ乳酸をベンゼンによって再結晶化さ
せ、82gの白い針状結晶のD−β−クロロ乳酸を得た。
この結晶を元素分析したところ、炭素28.91%、水素
4.06%、塩素28.50%であった。また、D−β−クロロ
乳酸を誘導体化して1H NMRで光学純度を測定したとこ
ろ、96%であった。
次に上記で得られたD−β−クロロ乳酸50gを100mlの
メタノールに溶かしたものを、500mlのメタノールにKOH
50gを溶かしたフラスコに少しずつ滴下した。この操作
は、氷で冷やしながら、10℃を越えないように行った。
滴下終了後、室温(25℃)で約3時間かきまぜ、生じ
た塩化カリウムを濾過によって除き、氷冷したメタノー
ルで洗い、40.2gのL−グリシジル酸カリウムを得た。
このときの収率は91%であり、1H NMRでL−グリシジ
ル酸カリウムを誘導体化して光学純度を測定したとこ
ろ、88%であった。
実施例3 0.3%D,L−α、β−ジクロロプロピオン酸、0.5%硫
酸アンモニウム、0.1%りん酸一カリウム、0.1%りん酸
二ナトリウム、0.01%硫酸マグネシウム、を含むpH7.0
に調整した培地20にシユードモナスUK 113株(微工研
寄第5666号)を接種し、30℃で培養した。
次に培養して得た菌体を遠心分離によって回収し、ダ
イノミルによって菌体を破砕して粗酵素液を得た。この
粗酵素液から実施例1と同様に精製し、D,L−2−ハロ
酸デハロゲナーゼを得た。
次に0.05モルのD,L−α、β−ジクロロプロピオン酸
をpH8.5の50mMトリス塩酸緩衝液100mlに溶かし、実施例
1で精製したL−2−ハロ酸デハロゲナーゼを60ユニツ
ト加え、pHスタツトを用い、5N NaOHでpHを8.5に維持し
ながら、30℃で一昼夜反応させた。
反応後、pHを塩酸で2に下げ、エバポレーターで濃縮
した。濃縮液から酢酸エチルでD−α、β−ジクロロプ
ロピオン酸とD−β−クロロ乳酸を抽出した。エタノー
ルをエバポレーターで除いた後、残った溶液をギ酸化型
のダウエックス1(室町化学工業社製)カラム(5.0×5
0cm)に供与した。0.5Mのギ酸でD−β−クロロ乳酸を
溶出し、2Mのギ酸でD−α、β−ジクロロプロピオン酸
を溶出した。二つの画分を集め、エバポレーターでギ酸
を除いた。
濃縮したD−α、β−ジクロロプロピオン酸を約30倍
に希釈し、pHを8.5に調整し、今度はD、L−2−ハロ
酸デハロゲナーゼを60ユニット加え、前述のように、一
昼夜反応させた。反応後、pHを塩酸で2に下げ、エバポ
レーターで乾燥させた。乾固物から酢酸エチルでL−β
−クロロ乳酸を抽出した 得られたD−およびL−β−
クロロ乳酸をベンゼンを用いて再結晶化させてD−β−
クロロ乳酸を2.86mg(23m mole)、L−β−クロロ乳酸
を2.24mg(18m mole)得た。得られたD−β−クロロ乳
酸を元素分析したところ、炭素が28.92%、水素が3.99
%、塩素が28.45%であった。また、L−β−クロロ乳
酸を元素分析したところ、炭素が28.93%、水素が4.01
%、塩素が28.42%であった。
さらにそれぞれの収率は、D−β−クロロ乳酸が92
%、L−β−クロロ乳酸が72%であり、光学純度は、D
−β−クロロ乳酸が97%、L−β−クロロ乳酸は92%で
あった。
次に上記で得られたD−β−クロロ乳酸2mgを氷で冷
やしながら、0.1gのKOHを含む0.5mlのメタノールに溶か
した後、氷冷をやめ、室温(25℃)で数時間混合した。
次いで生じた塩化カリウムを遠心分離して除き、約0
℃に冷やしたメタノールで洗浄し、L−グリシジル酸カ
リウムを得た。
L−β−クロロ乳酸も同様にしてD−グリシジル酸カ
リウムを得た。
このときのL−グリシジル酸カリウム及びD−グリシ
ジル酸カリウムの収率は、それぞれ95%と96%であり、
1H NMRでL−グリシジル酸カリウム及びD−グリシジル
酸カリウムを誘導体化して光学純度を測定したところ、
それぞれ90%と87%であった。
実施例4 シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)109
株(微工研寄第10262号)の湿菌体60gに10%のゼラチン
10mlを練り込んだのち、細目の金網で裏ごしをした。得
られた粒状の菌体の塊を5%のグルタルアルデヒドに4
時間浸漬させた後、良く水洗し、カラム(直径20mm、長
さ250mm)に詰めた。
次に5gのα、β−ジブロモプロピオン酸(ラセミ体)
を含むpH8.5のホウ酸緩衝液300mlを流速2ml/分でカラム
に流した。カラムのジャケットに40℃の温水を流し、保
温した。カラムからの溶出液を集め、塩酸を加えてpHを
約4に下げ、生じた沈殿を濾別後、濾液をpH4の50mM酢
酸ナトリウム緩衝液で平衡化させた陰イオン交換樹脂
(ダウエックス1,室町化学工業社製)カラム(直径30m
m、長さ500mm)に吸着させた。同じ緩衝液の食塩濃度勾
配により、吸着した光学活性なグリシジル酸(L−グリ
シジル酸)を溶出した。グリシジル酸画分にエーテルを
加え、抽出後、濃縮、乾固してグリシジル酸を得た。
得られたグリシジル酸を元素分析したところ、炭素3
2.68%、水素2.74%、カリウム35.52%であり、α、β
−ジブロモプロピオン酸の半量がL−α、β−ジブロモ
プロピオン酸としたときの収率は82%であった。得られ
たL−グリシジル酸を誘導体化して1H NMRで光学純度を
測定したところ、87%であった。
(発明の効果) 本発明によれば、安価な原料を用いて医薬品中間体と
して重要な光学活性なβ−ハロ乳酸又は光学活性なグリ
シジル酸を効率的に合成でき、しかも従来の酵素法にみ
られた高コスト、低収率ならびに繁雑な工程を克服する
ことができるなど、工業上測り知れないものがある。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α、β−ジハロプロピオン酸に2−ハロ酸
    デハロゲナーゼを作用させることを特徴とする光学活性
    なβ−ハロ乳酸の合成法。
  2. 【請求項2】pHが9を越える条件下でα、β−ジハロプ
    ロピオン酸に2−ハロ酸デハロゲナーゼを作用させるこ
    とを特徴とする光学活性なグリシジル酸の合成法。
  3. 【請求項3】請求項1で得られたβ−ハロ乳酸とアルカ
    リを含む溶媒とを反応させて光学活性なグリシジル酸を
    得ることを特徴とする光学活性なグリシジル酸の合成
    法。
JP63265838A 1988-10-20 1988-10-20 光学活性なβ−ハロ乳酸又はグリシジル酸の合成法 Expired - Lifetime JP2655893B2 (ja)

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