JP2677413B2 - アルミニウム材の表面硬化用溶加材 - Google Patents

アルミニウム材の表面硬化用溶加材

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    • B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
    • B23K35/24—Selection of soldering or welding materials proper
    • B23K35/28—Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 950°C
    • B23K35/286—Al as the principal constituent

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は溶加材、特にアルミニウム材の表面を硬化
させて耐摩耗性に優れたアルミニウム合金材となすのに
用いられる溶加材に関する。
なお、この明細書においてアルミニウムの語はその合
金を含む意味で用いる。
従来の技術 周知のように、アルミニウムは汎用されている鉄系材
料等と比較して格段に軽量であるのに加え、熱伝導特性
に優れ、また耐食性も優れるところから、最近では自動
車等の各種機械部品として広く使用されるようになって
きている。しかしながら、一般にアルミニウムは鉄系材
料と比較して耐摩耗性に劣り、このことが自動車等にお
ける軽量化等を目的として鉄系部材をAl合金部材に代え
る際の大きな障害となっていた。
そこで従来より、耐摩耗性が要求される部位に適用さ
れるアルミニウム材の耐摩耗性向上策として、アルミニ
ウム材の表面に耐摩耗性に優れた表面硬化層を形成する
試みがなされている。このような表面硬化層の形成方法
の1つとしてて、本出願人は先に、アルミニウム材の表
面を外部から供給した1種または2種以上の硼化物ない
しは珪化物とともにレーザビーム等の高密度エネルギー
熱源を照射して局部的に溶融することにより、アルミニ
ウム材の表面を合金化させる方法を提案した(特願昭63
−304519号)。この方法によれば、硬度の高い表面合金
化層が得られしかも該層の剥離の危険がないことから、
耐摩耗性品として好適なアルミニウム材の提供が可能と
なる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記の方法では合金化層の形成に際し
て次のような欠点があった。
即ち、上記方法において、硼化物ないしは珪化物のア
ルミニウム材表面への供給は、これを粉末にしてレーザ
ビーム等の照射前に予めバインダーを用いてアルミニウ
ム材表面に塗布しておくとか、粉末をレーザビーム等の
照射中に溶融部に直接投入することにより行われるが、
前者の塗布法では溶接姿勢によっては塗布した粉末の落
下や剥れが生じる場合があった。また塗布作業性も良く
なかった。さらにはバインダーの種類によって表面硬化
層に気孔等の欠陥が残る虞れもあった。一方、後者の直
接投入法では粉末の溶融部への連続的安定供給が困難で
あり、殊に少量の場合には困難性が特に増大するもので
あった。また、直接投入法の1つとして溶融熱源のキャ
リアーガスに載せて粉末を供給する方法もあるが、この
場合には熱源の照射に影響を及ぼすとか、狙い位置に任
意の量を供給するのが難しい等の欠点があった。
この発明はかかる欠点を一挙に解決すべくなされたも
のであって、溶接姿勢に制約を受けることなく、表面硬
化層形成のための前記粉末を狙い位置へ安定して供給で
き、もってアルミニウム材の表面へ確実にかつ効率良く
表面硬化層を形成できるようにすることを目的とし、そ
のための材料を提供するものである。
課題を解決するための手段 上記目的を達成する材料として、この発明は、図面の
符号を参照して示すと、アルミニウム皮材(2)の内部
中空部(2a)に、1種または2種以上の硼化物ないしは
珪化物の粉末(3)が充填状態に収容されてなることを
特徴とするアルミニウム材の表面硬化用溶加材(1)を
提供するものである。
第1図に示すように、この発明に係る溶加材(1)
は、一般的には溶接棒あるいは溶接芯線として提供され
る。通常、TIG溶接に用いる場合は外径2.4〜3.2mm程度
に設定され、MIG溶接に用いる場合は外径1.2〜2.4mm程
度に設定される。上記溶加材(1)は軸心に中空部(2
a)を有するアルミニウム皮材(2)と、該中空部(2
a)に充填状態に収容された硼化物ないしは珪化物即ち
金属元素と硼素ないしは珪素との化合物の粉末(3)と
からなる。このように、粉末(3)をアルミニウム皮材
(2)の内部中空部に充填状態に収容させるのは、該粉
末を定形状態に保持するためである。ここに、アルミニ
ウム皮材(2)の組成は特に限定されるものではなく、
純Alや5052合金、5083合金その他の合金を、表面硬化層
を形成すべきアルミニウム材の組成等との関係で適宜採
択使用すれば良い。
アルミニウム皮材(2)の内部中空部(2a)に充填状
態に収容される硼化物ないしは珪化物粉末(3)は溶融
によってアルミニウム材の表面で合金化して硬度の高い
合金化層を形成する役割を果すものである。かかる効果
を生じさせる点で硼化物と珪化物とは相互に均等物であ
り、少なくともそれら化合物の1種を用いれば足りる。
好ましい硼化物の例としてはTiB2、ZrB2、NbB2、CrB2、
TaB2、NiB等を挙げうる。一方、好ましい珪化物の例と
してはMg2Si、TiSi2、MoSi2、NbSi2、CrSi2等を挙げう
る。このように溶加材中の硼化物ないしは珪化物粉末
は、溶接により形成された合金化層の硬度向上を図るた
めの必須構成要素であるが、単に硬度向上のためであれ
ば、同じく高い硬度を有するWC、TiC等の炭化物やTiN、
ZrN等の窒化物を用いることも考えられる。しかし、硼
化物ないしは窒化物粉末を用いるのは次の理由による。
即ち、上記WCやTiN等の粉末を用いた場合、アルミニウ
ム材との濡れ性が悪く良好な合金化層を形成することが
できないが、硼化物ないしは珪化物粉末を用いた場合に
はアルミニウム材との濡れ性が良く、表面を滑らかで極
めて良好な合金化層の形成が可能となるからである。こ
れは硼化物中のBや珪化物中のSiが合金化層形成時にAl
との濡れ性向上作用を果たすからと考えられる。
また、濡れ性の更なる向上のため硼化物や珪化物の粉
末とともに、粒径50〜200μm程度のAl粉末を5〜30%
程度混合させるものとしても良い。
第1図に示す溶加材(1)の製作は例えば次のように
して行えば良い。即ち、第2図に示すような所定厚さの
長尺板状のアルミニウム皮材(2)をロールフォーミン
グにより第3図に示す断面半円状に成形して、その凹部
に前記粉末(3)を充填したのち、第4図に示すように
さらに断面円形に成形して両端閉じ合せ部(4)を溶接
することにより行いうる。なお、その後必要に応じて引
抜き加工等を行っても良い。ここに、溶加材(1)中の
アルミニウムと粉末(3)の量的な比率は、皮材(2)
の肉厚を変えることにより変化させることができる。な
お、アルミニウム皮材(2)の肉厚を変化させることな
く、第5図に示すように溶加材(1)の軸心部に皮材と
同組成のアルミニウム心材(5)を設けることによりア
ルミニウムと粉末との比率を変えても良い。また、第6
図に示すように、アルミニウム皮材(2)の内部に軸線
方向の2以上の中空部(2a)(2a)…を設けてこれらに
粉末(3)を充填状態に収容するものとしても良い。第
5図及び第6図において第1図の溶加材と同一名称部分
は同一の符号にて示す。
この発明に係る溶加材は、通常の溶接と同様にTIG溶
接、MIG溶接等の手段によりアルミニウム材の表面溶融
部に供給される。溶融後においてはアルミニウム材の溶
融部分な短時に凝固し、アルミニウム材のAlマトリック
スに硼化物ないしは珪化物粒子が均一緻密に分散しある
いは塊状化した合金化層が表面に形成される。而して、
硼化物や珪化物はそれ自体極めて硬度が高いため、合金
化層が全体として高い硬度を示し、優れた耐摩耗性を具
有する。
表面に硬質合金化層を形成したアルミニウム材は、そ
の後必要に応じて最終製品形状に機械加工し、耐摩耗性
部品として実用に供する。なお、このアルミニウム材の
組成は特に限定されるものではなく、純Alは勿論のこと
2000系その他のアルミニウム展伸材あるいはAC8A、AC2B
等のアルミニウム鋳物材等を適宜用いうる。
発明の効果 以上説明したように、この発明は、1種または2種以
上の硼化物ないしは珪化物の粉末がアルミニウム皮材中
に充填状態に収容された溶加材を提供するものであるか
ら、該溶加材を用いてアルミニウム材の表面を溶接する
ことによって、Alマトリックスと前記硼化物ないしは珪
化物粒子が合金化した硬質合金化層を形成することがで
きる。その結果、自動車等に要請される耐摩耗性部品と
して好適なアルミニウム材の提供が可能となる。しか
も、アルミニウム材への上記表面硬化層の形成に際して
は、硼化物ないしは珪化物の粉末を溶加材として供給す
るものであるから、従来の塗布法と異なり、溶接姿勢に
よっては塗布した粉末が落下したり剥れたりすることの
あった不都合を解消しえ、溶接姿勢に制約を受けること
なく表面硬化層を形成することができ、例えばアルミニ
ウム材が回転物である場合にも表面硬化層の形成が可能
となる。また、粉末を塗布保持するためのバインダーを
全く用いる必要がないので、表面硬化層に気孔等の欠陥
が残る虞れも払拭しうる。また、塗布工程自体が不要と
なるから作業効率を向上できひいては生産性を向上でき
る。さらに、塗布法では熱源が直接粉末に照射されるの
でアルミニウム材のクリーニング作用が得られないが、
本発明に係る溶加材ではAC電源等を利用した場合のアル
ミニウム材のクリーニング作用を期待できる。さらには
また、溶加材として供給することで粉末の供給量を容易
に調整できるから、供給量の多少にかかわらず任意量の
粉末を狙い位置へ連続的に安定して供給することができ
る。
(実施例1) A1100からなるアルミニウム皮材の軸心中空部に、1
〜10μm径のTiSi2粉末が充填状態に収容された長尺溶
加材を製作した。溶加材の製作は第2図〜第4図にて説
明したようにロールフォーミングにより径大のものを製
作したのち引抜きを施すことによって行った。溶加材
(1)の外径は1.6mm,アルミニウム皮材(2)の肉厚は
0.5mmとした。
一方、表面硬化層を形成すべきアルミニウム材として
AC8A鋳物合金からなる厚さ7.5mm×幅40mm×長さ100mmの
試験片を用意した。そして、第7図に示すように、試験
片(6)の中央部長手方向に深さ0.5mmの浅溝(7)を
形成した。
次に、同図に示すようにTIG溶接機(8)を用い、溶
加材供給機(9)から連続的に前記溶加材を供給しつつ
試験片の溝(7)の部分につき半自動TIG溶接を行っ
た。図中(10)は溶接部である。溶接速度は100mm/min
とした。
溶接後、凝固した溶接部分の組織状態を調べたとこ
ろ、溝部分の全体にわたって表面が滑らかで欠陥のない
合金化層が形成されていた。かつこれらの合金化層は、
TiSi2が比較的均一緻密に分散した部分と塊状となった
部分とを有し、合金化層全体の硬さはHv81〜824(荷重1
00g)であった。しかも、合金化層内及び合金化層とア
ルミニウム材界面では割れ及び気孔の発生は全く認めら
れなかった。一方、アルミニウム材単体の硬度を調べた
ところ、Hv30(荷重5Kg)であった。
(実施例2) TiSi2粉末の代わりに、1〜5μm径のTiB2粉末を用
いた以外は実施例1と同一の条件で試験を行ったとこ
ろ、同様に表面が滑らかで欠陥のない合金化層が形成さ
れた。また合金化層の硬度はHv250〜3200(荷重500g)
であった。
(実施例3) TiSi2粉末に代えて、1〜5μm径のZrB2粉末と1〜
2μm径のMoSi2粉末との混合粉末を用いた以外は実施
例1と同一の条件で試験を行ったところ、同様に欠陥の
ない合金化層が形成された。合金化層の硬度はHv150〜2
800(荷重500g)であった。
(比較例1) TiSi2粉末の代わりに、5〜10μm径のTiC粉末を用い
た以外は実施例1と同一の条件で試験を行ったところ、
表面に亀甲状の割れが認められ、一部が剥離しており、
しかも合金化層直下には基材Alのみの溶融域が存在し、
Alとの濡れ性が悪いことが認められた。
以上の試験結果からわかるように、本発明に係る添加
材を用いると、極めて硬度が高く従って当然に耐摩耗性
にも優れた合金化層をアルミニウム材の表面に簡単かつ
確実に形成しうることを確認しえた。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る溶加材の一例を示す断面斜視
図、第2図〜第4図は第1図に示した溶加材の製造工程
を説明するためのもので、第2図は板状態のアルミニウ
ム皮材の断面図、第3図は半円状に成形して混合粉末を
充填した状態の断面図、第4図はアルミニウム材の両端
を閉じ合せた状態の断面図、第5図は溶加材の変形例を
示す断面図、第6図は他の変形例を示す断面図、第7図
は実施例における試験片の溶接工程を模式的に示す斜視
図である。 (1)……溶加材、(2)……アルミニウム皮材、(2
a)……中空部、(3)……混合粉末。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム皮材の内部中空部に、1種ま
    たは2種以上の硼化物ないしは珪化物の粉末が充填状態
    に収容されてなることを特徴とするアルミニウム材の表
    面硬化用溶加材。
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