JP2680959B2 - 超電導電界効果型素子およびその作製方法 - Google Patents
超電導電界効果型素子およびその作製方法Info
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- JP2680959B2 JP2680959B2 JP3342468A JP34246891A JP2680959B2 JP 2680959 B2 JP2680959 B2 JP 2680959B2 JP 3342468 A JP3342468 A JP 3342468A JP 34246891 A JP34246891 A JP 34246891A JP 2680959 B2 JP2680959 B2 JP 2680959B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導電界効果型素子
およびその作製方法に関する。より詳細には、超電導チ
ャネルが基板の影響を受けず、超電導チャネル、ゲート
絶縁層およびゲート電極がセルフアラインされた超電導
電界効果型素子およびその作製方法に関する。
およびその作製方法に関する。より詳細には、超電導チ
ャネルが基板の影響を受けず、超電導チャネル、ゲート
絶縁層およびゲート電極がセルフアラインされた超電導
電界効果型素子およびその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導現象を利用した素子は、従来の半
導体素子に比較して高速であり、消費電力も小さく、飛
躍的に高性能化することができると考えられている。特
に近年研究が進んでいる酸化物超電導体を使用すること
により、比較的高い温度で動作する超電導素子を作製す
ることが可能である。超電導素子としては、ジョセフソ
ン素子がよく知られているが、ジョセフソン素子は2端
子の素子であるので論理回路を構成しようとすると、回
路が複雑になる。そのため、3端子の超電導素子が実用
上有利である。
導体素子に比較して高速であり、消費電力も小さく、飛
躍的に高性能化することができると考えられている。特
に近年研究が進んでいる酸化物超電導体を使用すること
により、比較的高い温度で動作する超電導素子を作製す
ることが可能である。超電導素子としては、ジョセフソ
ン素子がよく知られているが、ジョセフソン素子は2端
子の素子であるので論理回路を構成しようとすると、回
路が複雑になる。そのため、3端子の超電導素子が実用
上有利である。
【0003】3端子の超電導素子には、近接させて配置
した超電導電極間の半導体に超電導電流を流す超電導近
接効果を利用したものと、超電導チャネルに流れる超電
導電流をゲート電極で制御するものとが代表的である。
どちらの素子も入出力の分離が可能であり、電圧制御型
の素子であって、信号の増幅作用があるという点では共
通している。しかしながら、超電導近接効果を得るため
には、超電導体電極をその超電導体のコヒーレンス長の
数倍(酸化物超電導体の場合数nm)以内の距離に配置し
なければならない。従って、非常に精密な加工が要求さ
れる。それに対し、チャネルが超電導チャネルになって
いる超電導素子は、電流密度が大きく、製造上も超電導
電極を近接させて配置するという微細加工を必要としな
い。
した超電導電極間の半導体に超電導電流を流す超電導近
接効果を利用したものと、超電導チャネルに流れる超電
導電流をゲート電極で制御するものとが代表的である。
どちらの素子も入出力の分離が可能であり、電圧制御型
の素子であって、信号の増幅作用があるという点では共
通している。しかしながら、超電導近接効果を得るため
には、超電導体電極をその超電導体のコヒーレンス長の
数倍(酸化物超電導体の場合数nm)以内の距離に配置し
なければならない。従って、非常に精密な加工が要求さ
れる。それに対し、チャネルが超電導チャネルになって
いる超電導素子は、電流密度が大きく、製造上も超電導
電極を近接させて配置するという微細加工を必要としな
い。
【0004】図2に、超電導チャネルを有する超電導電
界効果型素子の一例の概略図を示す。図2の超電導電界
効果型素子1は、基板5上に配置された酸化物超電導体
による超電導チャネル10と、超電導チャネル10の両端付
近にそれぞれ配置された超電導ソース領域2および超電
導ドレイン領域3と、超電導チャネル10上にゲート絶縁
層7を介して配置されたゲート電極4とを具備する。こ
の超電導電界効果型素子は、超電導ソース領域2および
超電導ドレイン電極3間の超電導チャネル10を流れる超
電導電流をゲート電極4に印加する電圧で制御する。
界効果型素子の一例の概略図を示す。図2の超電導電界
効果型素子1は、基板5上に配置された酸化物超電導体
による超電導チャネル10と、超電導チャネル10の両端付
近にそれぞれ配置された超電導ソース領域2および超電
導ドレイン領域3と、超電導チャネル10上にゲート絶縁
層7を介して配置されたゲート電極4とを具備する。こ
の超電導電界効果型素子は、超電導ソース領域2および
超電導ドレイン電極3間の超電導チャネル10を流れる超
電導電流をゲート電極4に印加する電圧で制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の超電導電界効果
型素子では、超電導チャネル10を流れる電流をゲート電
極4に印加する電圧で制御する。そのため、超電導チャ
ネル10のゲート部分の厚さは5nm程度にしなければなら
ず、また、ゲート絶縁層7の厚さも10〜20nmにしなけれ
ばならない。一方、この極薄の超電導チャネルは、結晶
性がよく、特性が優れた酸化物超電導薄膜で構成されて
いなければならない。
型素子では、超電導チャネル10を流れる電流をゲート電
極4に印加する電圧で制御する。そのため、超電導チャ
ネル10のゲート部分の厚さは5nm程度にしなければなら
ず、また、ゲート絶縁層7の厚さも10〜20nmにしなけれ
ばならない。一方、この極薄の超電導チャネルは、結晶
性がよく、特性が優れた酸化物超電導薄膜で構成されて
いなければならない。
【0006】しかしながら、従来は、MgO等の絶縁体基
板上に直接超電導チャネルを形成することが一般的であ
った。そのため、超電導チャネルと基板との間で相互拡
散が発生し、超電導チャネルを構成する酸化物超電導薄
膜中に絶縁体が拡散して、超電導チャネルの特性を損な
うことがあった。
板上に直接超電導チャネルを形成することが一般的であ
った。そのため、超電導チャネルと基板との間で相互拡
散が発生し、超電導チャネルを構成する酸化物超電導薄
膜中に絶縁体が拡散して、超電導チャネルの特性を損な
うことがあった。
【0007】また、相互拡散が発生しない場合でも超電
導チャネルを構成する酸化物超電導体結晶の内の基板と
接するものは、超電導電流が流れるCu−O面が完全には
形成されていないので超電導性を示さない。従って、超
電導チャネルの実際に超電導電流が流れる部分は、超電
導チャネルを構成する酸化物超電導薄膜の厚さよりもか
なり小さい場合があり、超電導素子の電流容量が制限さ
れることがあった。
導チャネルを構成する酸化物超電導体結晶の内の基板と
接するものは、超電導電流が流れるCu−O面が完全には
形成されていないので超電導性を示さない。従って、超
電導チャネルの実際に超電導電流が流れる部分は、超電
導チャネルを構成する酸化物超電導薄膜の厚さよりもか
なり小さい場合があり、超電導素子の電流容量が制限さ
れることがあった。
【0008】さらに、超電導ソース領域および超電導ド
レイン領域が比較的大きい断面積を有するのに対し、超
電導チャネルの断面積は極めて小さい。従って、広い断
面を流れてきた超電導電流を、極めて小さい断面の超電
導チャネルに絞り込むという困難がある。この超電導電
流の絞り込みのため、超電導ソース領域および超電導ド
レイン領域の形状、歪が超電導電界効果型素子の特性を
大きく左右する。
レイン領域が比較的大きい断面積を有するのに対し、超
電導チャネルの断面積は極めて小さい。従って、広い断
面を流れてきた超電導電流を、極めて小さい断面の超電
導チャネルに絞り込むという困難がある。この超電導電
流の絞り込みのため、超電導ソース領域および超電導ド
レイン領域の形状、歪が超電導電界効果型素子の特性を
大きく左右する。
【0009】そこで本発明の目的は、上記従来技術の問
題点を解決した超電導電界効果型素子およびその作製方
法を提供することにある。
題点を解決した超電導電界効果型素子およびその作製方
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、基板
と、該基板上に形成された酸化物超電導体で構成された
超電導ソース領域および超電導ドレイン領域と、前記基
板上で該超電導ソース領域および超電導ドレイン領域間
に配置され、酸化物超電導体で構成された超電導チャネ
ルと、該超電導チャネル上にゲート絶縁層を介して配置
され、該超電導チャネルを流れる電流を制御するための
ゲート電圧が印加される常電導体で構成されたゲート電
極とを備える超電導電界効果型素子において、前記基板
と前記超電導チャネルとの間に前記酸化物超電導体と類
似の結晶構造を有する非超電導酸化物層を具備し、前記
ゲート電極がSiを含む材料で構成され、該ゲート電極
と、前記超電導ソース領域および超電導ドレイン領域と
が、該ゲート電極から前記超電導ソース領域および超電
導ドレイン領域に拡散したSiにより形成された絶縁領域
により絶縁されていることを特徴とする超電導電界効果
型素子が提供される。
と、該基板上に形成された酸化物超電導体で構成された
超電導ソース領域および超電導ドレイン領域と、前記基
板上で該超電導ソース領域および超電導ドレイン領域間
に配置され、酸化物超電導体で構成された超電導チャネ
ルと、該超電導チャネル上にゲート絶縁層を介して配置
され、該超電導チャネルを流れる電流を制御するための
ゲート電圧が印加される常電導体で構成されたゲート電
極とを備える超電導電界効果型素子において、前記基板
と前記超電導チャネルとの間に前記酸化物超電導体と類
似の結晶構造を有する非超電導酸化物層を具備し、前記
ゲート電極がSiを含む材料で構成され、該ゲート電極
と、前記超電導ソース領域および超電導ドレイン領域と
が、該ゲート電極から前記超電導ソース領域および超電
導ドレイン領域に拡散したSiにより形成された絶縁領域
により絶縁されていることを特徴とする超電導電界効果
型素子が提供される。
【0011】また、本発明においては、上記本発明の超
電導電界効果型素子を作製する方法として、前記基板上
に前記超電導電界効果型素子の全長にわたる酸化物超電
導薄膜を成膜し、該酸化物超電導薄膜の中央部を除去し
て基板を露出させるとともに該酸化物超電導薄膜を前記
超電導ソース領域および超電導ドレイン領域に分離し、
前記基板の露出した部分に前記酸化物超電導体と類似の
結晶構造を有する非超電導酸化物層を形成し、該非超電
導酸化物層上に酸化物超電導薄膜の超電導チャネル、ゲ
ート絶縁層およびSiを含む材料のゲート電極を順に積層
した後、全体を加熱してゲート電極からSiを前記超電導
ソース領域および超電導ドレイン領域に拡散させて絶縁
領域を形成する工程を含むことを特徴とする方法が提供
される。
電導電界効果型素子を作製する方法として、前記基板上
に前記超電導電界効果型素子の全長にわたる酸化物超電
導薄膜を成膜し、該酸化物超電導薄膜の中央部を除去し
て基板を露出させるとともに該酸化物超電導薄膜を前記
超電導ソース領域および超電導ドレイン領域に分離し、
前記基板の露出した部分に前記酸化物超電導体と類似の
結晶構造を有する非超電導酸化物層を形成し、該非超電
導酸化物層上に酸化物超電導薄膜の超電導チャネル、ゲ
ート絶縁層およびSiを含む材料のゲート電極を順に積層
した後、全体を加熱してゲート電極からSiを前記超電導
ソース領域および超電導ドレイン領域に拡散させて絶縁
領域を形成する工程を含むことを特徴とする方法が提供
される。
【0012】
【作用】本発明の超電導電界効果型素子は、基板と超電
導チャネルとの間に形成された超電導チャネルを構成す
る酸化物超電導体と類似の結晶構造を有する非超電導酸
化物層を具備し、ゲート電極がSiを含む材料で構成さ
れ、ゲート電極と、超電導ソース領域および超電導ドレ
イン領域とが、ゲート電極から超電導ソース領域および
超電導ドレイン領域に拡散したSiにより形成された絶縁
領域により絶縁されているところにその主要な特徴があ
る。
導チャネルとの間に形成された超電導チャネルを構成す
る酸化物超電導体と類似の結晶構造を有する非超電導酸
化物層を具備し、ゲート電極がSiを含む材料で構成さ
れ、ゲート電極と、超電導ソース領域および超電導ドレ
イン領域とが、ゲート電極から超電導ソース領域および
超電導ドレイン領域に拡散したSiにより形成された絶縁
領域により絶縁されているところにその主要な特徴があ
る。
【0013】本発明の超電導電界効果型素子において、
上記の非超電導酸化物層上に形成された超電導チャネル
は、超電導チャネルを構成する酸化物超電導薄膜の結晶
状態が改善され、酸化物超電導薄膜の最下部の結晶単位
胞も超電導状態になる。これは、上記の非超電導酸化物
結晶が、酸化物超電導体結晶との格子整合性が良好で、
また、酸化物超電導薄膜下部の酸化物超電導体結晶の不
完全な部分を補うからと考えられている。また、基板と
の熱膨張率の差による歪みも上記の非超電導酸化物層で
吸収され、基板からの原子の拡散も上記の非超電導酸化
物層内だけで止まる。本発明の超電導素子では、上記の
非超電導酸化物層は、超電導ソース領域および超電導ド
レイン領域の厚さの半分程度の厚さが好ましい。この厚
さに形成された非超電導酸化物層により、超電導ソース
領域および超電導ドレイン領域からの超電導電流の絞り
込みが有効に行われる。
上記の非超電導酸化物層上に形成された超電導チャネル
は、超電導チャネルを構成する酸化物超電導薄膜の結晶
状態が改善され、酸化物超電導薄膜の最下部の結晶単位
胞も超電導状態になる。これは、上記の非超電導酸化物
結晶が、酸化物超電導体結晶との格子整合性が良好で、
また、酸化物超電導薄膜下部の酸化物超電導体結晶の不
完全な部分を補うからと考えられている。また、基板と
の熱膨張率の差による歪みも上記の非超電導酸化物層で
吸収され、基板からの原子の拡散も上記の非超電導酸化
物層内だけで止まる。本発明の超電導素子では、上記の
非超電導酸化物層は、超電導ソース領域および超電導ド
レイン領域の厚さの半分程度の厚さが好ましい。この厚
さに形成された非超電導酸化物層により、超電導ソース
領域および超電導ドレイン領域からの超電導電流の絞り
込みが有効に行われる。
【0014】本発明の超電導電界効果型素子では、上記
の非超電導酸化物層に例えばPr1Ba2Cu3O7-yを使用する
ことが好ましい。これは、Pr1Ba2Cu3O7-yが、酸化物超
電導体とほぼ等しい結晶構造を有する非超電導酸化物で
あり、酸化物超電導体結晶と格子整合性に特に優れ、酸
化物超電導体との間における相互拡散がほとんど問題に
ならない程度に少ないからである。
の非超電導酸化物層に例えばPr1Ba2Cu3O7-yを使用する
ことが好ましい。これは、Pr1Ba2Cu3O7-yが、酸化物超
電導体とほぼ等しい結晶構造を有する非超電導酸化物で
あり、酸化物超電導体結晶と格子整合性に特に優れ、酸
化物超電導体との間における相互拡散がほとんど問題に
ならない程度に少ないからである。
【0015】一方、本発明の超電導電界効果型素子で
は、ゲート電極に単結晶または多結晶Si、金属シリサイ
ド等を使用する。このゲート電極から拡散したSiによ
り、超電導ソース領域および超電導ドレイン領域を構成
する酸化物超電導体の一部が超電導性を失って絶縁領域
となる。従って、本発明の超電導電界効果型素子では、
ゲート電極が超電導ソース領域および超電導ドレイン領
域に接していても、ゲート電極と、超電導ソース領域お
よび超電導ドレイン領域とは電気的に絶縁されている。
は、ゲート電極に単結晶または多結晶Si、金属シリサイ
ド等を使用する。このゲート電極から拡散したSiによ
り、超電導ソース領域および超電導ドレイン領域を構成
する酸化物超電導体の一部が超電導性を失って絶縁領域
となる。従って、本発明の超電導電界効果型素子では、
ゲート電極が超電導ソース領域および超電導ドレイン領
域に接していても、ゲート電極と、超電導ソース領域お
よび超電導ドレイン領域とは電気的に絶縁されている。
【0015】本発明の方法では、本発明の超電導電界効
果型素子を作製する場合に、最初に基板上に素子の全長
にわたる酸化物超電導薄膜を形成する。この酸化物超電
導薄膜は、超電導ソース領域および超電導ドレイン領域
となるもので、厚さは200 〜300 nmが好ましい。この酸
化物超電導薄膜の中央部付近をエッチングにより除去し
て基板を露出させる。酸化物超電導薄膜の残りの部分
は、超電導ソース領域および超電導ドレイン領域とな
る。このように形成された超電導ソース領域および超電
導ドレイン領域は、元来は単一の酸化物超電導薄膜であ
ったので、特性が揃ったものとなる。
果型素子を作製する場合に、最初に基板上に素子の全長
にわたる酸化物超電導薄膜を形成する。この酸化物超電
導薄膜は、超電導ソース領域および超電導ドレイン領域
となるもので、厚さは200 〜300 nmが好ましい。この酸
化物超電導薄膜の中央部付近をエッチングにより除去し
て基板を露出させる。酸化物超電導薄膜の残りの部分
は、超電導ソース領域および超電導ドレイン領域とな
る。このように形成された超電導ソース領域および超電
導ドレイン領域は、元来は単一の酸化物超電導薄膜であ
ったので、特性が揃ったものとなる。
【0016】本発明の方法では、異方性エッチングによ
り上記の加工を行う。この場合、塩素系のエッチングガ
スによる反応性イオンエッチング、Arイオンミリング、
集束イオンビームエッチング等のドライエッチングプロ
セスにより、上記の加工を行うことが好ましい。
り上記の加工を行う。この場合、塩素系のエッチングガ
スによる反応性イオンエッチング、Arイオンミリング、
集束イオンビームエッチング等のドライエッチングプロ
セスにより、上記の加工を行うことが好ましい。
【0017】本発明の超電導素子においては、Pr1Ba2Cu
3O7-y層の結晶状態は良好でなければならない。結晶状
態が良好で且つ極薄のPr1Ba2Cu3O7-y層を形成するため
に、本発明の一態様ではMBE法を使用することが好ま
しい。特に、RHEED(反射高速電子線回折)によ
り、モニターしながらMBE法によりPr1Ba2Cu3O7-y層
を成長させると、正確に単分子層単位で膜厚が制御でき
るので好ましい。また、超電導チャネルを構成する酸化
物超電導薄膜もMBE法で成膜する場合には、Pr1Ba2Cu
3O7-y層を成膜後、蒸発源を切り替えることにより連続
して酸化物超電導薄膜を成膜することが可能である。
3O7-y層の結晶状態は良好でなければならない。結晶状
態が良好で且つ極薄のPr1Ba2Cu3O7-y層を形成するため
に、本発明の一態様ではMBE法を使用することが好ま
しい。特に、RHEED(反射高速電子線回折)によ
り、モニターしながらMBE法によりPr1Ba2Cu3O7-y層
を成長させると、正確に単分子層単位で膜厚が制御でき
るので好ましい。また、超電導チャネルを構成する酸化
物超電導薄膜もMBE法で成膜する場合には、Pr1Ba2Cu
3O7-y層を成膜後、蒸発源を切り替えることにより連続
して酸化物超電導薄膜を成膜することが可能である。
【0018】本発明の方法では、超電導ソース領域およ
び超電導ドレイン領域の間の基板の露出している部分上
に、非超電導酸化物層、酸化物超電導薄膜の超電導チャ
ネル、ゲート絶縁層およびゲート電極を連続して形成す
る。本発明の方法では、超電導ソース領域および超電導
ドレイン領域の間の部分に超電導チャネル、ゲート絶縁
層およびゲート電極がセルフアラインされる。
び超電導ドレイン領域の間の基板の露出している部分上
に、非超電導酸化物層、酸化物超電導薄膜の超電導チャ
ネル、ゲート絶縁層およびゲート電極を連続して形成す
る。本発明の方法では、超電導ソース領域および超電導
ドレイン領域の間の部分に超電導チャネル、ゲート絶縁
層およびゲート電極がセルフアラインされる。
【0019】本発明の方法では、上記のSiを含む材料で
ゲート電極を形成した後、全体を熱処理する。この熱処
理により、ゲート電極から超電導ソース領域および超電
導ドレイン領域にSiが拡散して絶縁領域が形成される。
ゲート電極を形成した後、全体を熱処理する。この熱処
理により、ゲート電極から超電導ソース領域および超電
導ドレイン領域にSiが拡散して絶縁領域が形成される。
【0020】本発明の超電導電界効果型素子には、任意
の酸化物超電導体が使用できるが、Y1Ba2Cu3O7-X系酸
化物超電導体は安定的に高品質の結晶性のよい薄膜が得
られるので好ましい。また、Bi2Sr2Ca2Cu3Ox 系酸化物
超電導体は、特にその超電導臨界温度Tc が高いので好
ましい。
の酸化物超電導体が使用できるが、Y1Ba2Cu3O7-X系酸
化物超電導体は安定的に高品質の結晶性のよい薄膜が得
られるので好ましい。また、Bi2Sr2Ca2Cu3Ox 系酸化物
超電導体は、特にその超電導臨界温度Tc が高いので好
ましい。
【0021】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく
説明するが、以下の開示は本発明の単なる実施例に過ぎ
ず、本発明の技術的範囲をなんら制限するものではな
い。
説明するが、以下の開示は本発明の単なる実施例に過ぎ
ず、本発明の技術的範囲をなんら制限するものではな
い。
【0022】
【実施例】本発明の方法により、本発明の超電導電界効
果型素子を作製した。図1を参照して、その工程を説明
する。まず、図1(a)に示すようなMgO基板5上に図1
(b)に示すようc軸配向のY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導
薄膜11を成膜する。成膜方法としては、各種のスパッタ
リング法、MBE法、真空蒸着法、CVD法等任意の方
法が使用可能である。スパッタリング法で成膜を行う際
の主な成膜条件を以下に示す。 基板温度 700℃ スパッタリングガス Ar 90 % O2 10 % 圧力 5×10-2Torr 膜厚 250nm
果型素子を作製した。図1を参照して、その工程を説明
する。まず、図1(a)に示すようなMgO基板5上に図1
(b)に示すようc軸配向のY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導
薄膜11を成膜する。成膜方法としては、各種のスパッタ
リング法、MBE法、真空蒸着法、CVD法等任意の方
法が使用可能である。スパッタリング法で成膜を行う際
の主な成膜条件を以下に示す。 基板温度 700℃ スパッタリングガス Ar 90 % O2 10 % 圧力 5×10-2Torr 膜厚 250nm
【0023】次に、このY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導薄
膜11の中央部付近を塩素系のエッチングガスを使用した
反応性イオンエッチング、Arイオンミリング、集束イオ
ンビームエッチング等で除去し、図1(c)に示すよう超
電導ソース領域2および超電導ドレイン領域3を形成す
る。Y1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導薄膜の除去された部分
14には、基板5が露出している。この後、図1(d)に示
すよう、基板5が露出している部分14にRHEEDでモ
ニターしながらMBE法により、厚さ約100nmのPr1Ba2C
u3O7-y層15を形成する。このとき、基板温度は700 ℃
にする。Pr蒸発源をY蒸発源に切り替え、基板温度は70
0 ℃のままで図1(e)に示すようPr1Ba2Cu3O7-y層15上
に連続してY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導薄膜による超電
導チャネル10を形成する。超電導チャネル10の厚さは、
約5nmにすることが好ましい。
膜11の中央部付近を塩素系のエッチングガスを使用した
反応性イオンエッチング、Arイオンミリング、集束イオ
ンビームエッチング等で除去し、図1(c)に示すよう超
電導ソース領域2および超電導ドレイン領域3を形成す
る。Y1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導薄膜の除去された部分
14には、基板5が露出している。この後、図1(d)に示
すよう、基板5が露出している部分14にRHEEDでモ
ニターしながらMBE法により、厚さ約100nmのPr1Ba2C
u3O7-y層15を形成する。このとき、基板温度は700 ℃
にする。Pr蒸発源をY蒸発源に切り替え、基板温度は70
0 ℃のままで図1(e)に示すようPr1Ba2Cu3O7-y層15上
に連続してY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導薄膜による超電
導チャネル10を形成する。超電導チャネル10の厚さは、
約5nmにすることが好ましい。
【0024】続いて、窒化Si、MgO等の絶縁体を使用し
て、図1(f)に示すようゲート絶縁層7をスパッタリン
グ法で超電導チャネル10上に形成する。このゲート絶縁
層7の厚さは、10〜20nmである。次に、図1(g)に示す
ようゲート絶縁層7上に真空蒸着法によりPt層41を形成
し、その上に多結晶Siでゲート電極4を形成する。最後
に、全体を800 ℃に加熱し、1時間保持して、図1(h)
に示すようゲート電極から超電導ソース領域2および超
電導ドレイン領域3に、Siを拡散させて絶縁領域50を形
成する。このとき、Pt層41は、Siが超電導チャネル10の
方に拡散することを防ぐ。さらに、超電導ソース領域2
および超電導ドレイン領域3上にそれぞれソース電極12
およびドレイン電極13を設けて、本発明の超電導電界効
果型素子が完成する。
て、図1(f)に示すようゲート絶縁層7をスパッタリン
グ法で超電導チャネル10上に形成する。このゲート絶縁
層7の厚さは、10〜20nmである。次に、図1(g)に示す
ようゲート絶縁層7上に真空蒸着法によりPt層41を形成
し、その上に多結晶Siでゲート電極4を形成する。最後
に、全体を800 ℃に加熱し、1時間保持して、図1(h)
に示すようゲート電極から超電導ソース領域2および超
電導ドレイン領域3に、Siを拡散させて絶縁領域50を形
成する。このとき、Pt層41は、Siが超電導チャネル10の
方に拡散することを防ぐ。さらに、超電導ソース領域2
および超電導ドレイン領域3上にそれぞれソース電極12
およびドレイン電極13を設けて、本発明の超電導電界効
果型素子が完成する。
【0025】以上のように、本発明の方法で作製された
本発明の超電導電界効果型素子は、酸化物超電導体で構
成された超電導チャネルが、酸化物超電導体と類似の結
晶構造を有する非超電導酸化物層上に形成されているの
で、超電導チャネルの下部が基板の影響を受けていな
い。従って、超電導チャネルの下部も良好な超電導特性
を示し、超電導チャネルの実質的な断面積が大きくなる
ので、素子の電流容量が大きくなる。また、超電導ソー
ス領域および超電導ドレイン領域の超電導電流が効果的
に超電導チャネルに絞り込まれ、良好な電流−電圧特性
を示す。さらに、本発明の方法では、上記の非超電導酸
化物層、超電導チャネル、ゲート絶縁層およびゲート電
極がセルフアラインされ、ゲート電極と超電導ソース領
域2および超電導ドレイン領域3を絶縁する絶縁領域50
の位置決めも不要である。
本発明の超電導電界効果型素子は、酸化物超電導体で構
成された超電導チャネルが、酸化物超電導体と類似の結
晶構造を有する非超電導酸化物層上に形成されているの
で、超電導チャネルの下部が基板の影響を受けていな
い。従って、超電導チャネルの下部も良好な超電導特性
を示し、超電導チャネルの実質的な断面積が大きくなる
ので、素子の電流容量が大きくなる。また、超電導ソー
ス領域および超電導ドレイン領域の超電導電流が効果的
に超電導チャネルに絞り込まれ、良好な電流−電圧特性
を示す。さらに、本発明の方法では、上記の非超電導酸
化物層、超電導チャネル、ゲート絶縁層およびゲート電
極がセルフアラインされ、ゲート電極と超電導ソース領
域2および超電導ドレイン領域3を絶縁する絶縁領域50
の位置決めも不要である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に従えば、
新規な構成の超電導電界効果型素子およびその作製方法
が提供される。本発明の方法で作製された本発明の超電
導電界効果型素子は、酸化物超電導薄膜で構成された超
電導チャネルが基板の影響を受けて劣化することがな
く、且つ超電導ソース領域および超電導ドレイン領域の
超電導電流が効果的に超電導チャネルに流れ込むので、
従来と超電導チャネルの厚さを変えずに電流容量を大き
くすることが可能である。
新規な構成の超電導電界効果型素子およびその作製方法
が提供される。本発明の方法で作製された本発明の超電
導電界効果型素子は、酸化物超電導薄膜で構成された超
電導チャネルが基板の影響を受けて劣化することがな
く、且つ超電導ソース領域および超電導ドレイン領域の
超電導電流が効果的に超電導チャネルに流れ込むので、
従来と超電導チャネルの厚さを変えずに電流容量を大き
くすることが可能である。
【図1】本発明の方法で本発明の超電導電界効果型素子
を作製する工程を説明する図である。
を作製する工程を説明する図である。
【図2】超電導電界効果型素子の構成を説明する図であ
る。
る。
1 超電導電界効果型素子 2 超電導ソース領域 3 超電導ドレイン領域 4 ゲート電極 5 基板 7 ゲート絶縁層 10 超電導チャネル
Claims (2)
- 【請求項1】 基板と、該基板上に形成された酸化物超
電導体で構成された超電導ソース領域および超電導ドレ
イン領域と、前記基板上で該超電導ソース領域および超
電導ドレイン領域間に配置され、酸化物超電導体で構成
された超電導チャネルと、該超電導チャネル上にゲート
絶縁層を介して配置され、該超電導チャネルを流れる電
流を制御するためのゲート電圧が印加される常電導体で
構成されたゲート電極とを備える超電導電界効果型素子
において、前記基板と前記超電導チャネルとの間に前記
酸化物超電導体と類似の結晶構造を有する非超電導酸化
物層を具備し、前記ゲート電極がSiを含む材料で構成さ
れ、該ゲート電極と、前記超電導ソース領域および超電
導ドレイン領域とが、該ゲート電極から前記超電導ソー
ス領域および超電導ドレイン領域に拡散したSiにより形
成された絶縁領域により絶縁されていることを特徴とす
る超電導電界効果型素子。 - 【請求項2】 請求項1に記載の超電導電界効果型素子
を作製する方法において、前記基板上に前記超電導電界
効果型素子の全長にわたる酸化物超電導薄膜を成膜し、
該酸化物超電導薄膜の中央部を除去して基板を露出させ
るとともに該酸化物超電導薄膜を前記超電導ソース領域
および超電導ドレイン領域に分離し、前記基板の露出し
た部分に前記酸化物超電導体と類似の結晶構造を有する
非超電導酸化物層を形成し、該非超電導酸化物層上に酸
化物超電導薄膜の超電導チャネル、ゲート絶縁層および
Siを含む材料のゲート電極を順に積層した後、全体を加
熱してゲート電極からSiを前記超電導ソース領域および
超電導ドレイン領域に拡散させて絶縁領域を形成する工
程を含むことを特徴とする方法。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3342468A JP2680959B2 (ja) | 1991-11-30 | 1991-11-30 | 超電導電界効果型素子およびその作製方法 |
| DE69218348T DE69218348T2 (de) | 1991-11-30 | 1992-11-30 | Supraleitendes Bauelement mit extrem dünnen supraleitenden Kanal und Herstellungsverfahren |
| US07/983,133 US5399546A (en) | 1991-11-30 | 1992-11-30 | Superconducting device having an extremely thin superconducting channel formed of oxide superconductor material |
| CA002084174A CA2084174C (en) | 1991-11-30 | 1992-11-30 | Superconducting device having an extremely thin superconducting channel formed of oxide superconductor material and method for manufacturing thesame |
| EP92403227A EP0545801B1 (en) | 1991-11-30 | 1992-11-30 | Superconducting device having an extremely thin superconducting channel formed of oxide superconductor material and method for manufacturing the same |
| US08/354,048 US5494891A (en) | 1991-11-30 | 1994-12-06 | Method for manufacturing three-terminal oxide superconducting devices |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3342468A JP2680959B2 (ja) | 1991-11-30 | 1991-11-30 | 超電導電界効果型素子およびその作製方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05152629A JPH05152629A (ja) | 1993-06-18 |
| JP2680959B2 true JP2680959B2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=18353976
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3342468A Expired - Lifetime JP2680959B2 (ja) | 1991-11-30 | 1991-11-30 | 超電導電界効果型素子およびその作製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2680959B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023523680A (ja) * | 2020-03-31 | 2023-06-07 | マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー | サイドゲート型半導体-超伝導体ハイブリッドデバイス |
-
1991
- 1991-11-30 JP JP3342468A patent/JP2680959B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05152629A (ja) | 1993-06-18 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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