JP2692015B2 - チオバチルス属菌のための水銀耐性シャトルベクタープラスミドを使用した形質転換を増強する遺伝子 - Google Patents

チオバチルス属菌のための水銀耐性シャトルベクタープラスミドを使用した形質転換を増強する遺伝子

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JP2692015B2 JP1833891A JP1833891A JP2692015B2 JP 2692015 B2 JP2692015 B2 JP 2692015B2 JP 1833891 A JP1833891 A JP 1833891A JP 1833891 A JP1833891 A JP 1833891A JP 2692015 B2 JP2692015 B2 JP 2692015B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チオバチルス属菌の遺
伝子操作に関し、詳しくは、水銀耐性をセレクションマ
ーカーとして使用する方法において、それを大幅に増強
する調節遺伝子のDNA断片、組み換えプラスミド、こ
のプラスミドを含むシャトルベクタープラスミド、およ
びこのシャトルベクタープラスミドによって形質転換さ
れる宿主細胞に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりチオバチルス(Thiobacillus)
属菌は、硫化鉱床付近によく見出され、鉱石のバクテリ
ア・リーチング(Bacterial leaching)などに利用され
ている。また、チオバチルス属菌は、第1鉄(Fe2+
を第2鉄(Fe3+)へ酸化する能力を有するため、この
酸化能力を利用して鉱山廃水の処理、湿式製錬での脱鉄
またはH2 Sガスなどの還元性ガスの処理等に利用され
ており、工業的に非常に有用な菌として用いられてき
た。
【0003】上記のような用途においてチオバチルス属
菌のうち特に独立栄養細菌(Autotrophic bacteria)であ
るチオバチルス・フェロオキシダンス(Thiobacillus f
errooxidans)の有用性が認められている。しかしなが
ら、T. ferrooxidans の生育速度は、従属栄養細菌(Het
erotrophic bacteria)等の好気性菌と比較すると極めて
遅い。例えば大腸菌と比較すると、その倍加時間は約30
倍、定量培地での菌体収量は約1/60である。そのため、
バクテリア・リーチングや廃水処理等にこの菌を利用し
た場合、大きなフィールドや容器が必要となるため、製
造コストや処理コストの上昇を招き、この菌を使用する
に当たっては著しい制限が課されていた。
【0004】そこで、他の微生物を利用する場合と同
様、ランダム・スクリーニングを行い生育速度の速い菌
の探索を行ったが大きな成果を得ることはできなかっ
た。一方、有用な菌を選択するために適切なセレクショ
ンマーカーを有するベクターを必要とする遺伝子操作に
より、新菌株を構築する試みが世界各地で行われてお
り、次に示すものがすでに公知である。Rawlings等によ
る、他の菌体のクロラムフェニコール耐性遺伝子を使用
した新菌株の構築、同人等による他の菌体の砒素耐性遺
伝子を使用した新菌株の構築、および本発明者等による
シュードモナス属菌の水銀耐性を使用した新菌株の構築
等があり、これらの詳細については、それぞれ特開昭6
0−91988、特開昭60−102189および特開
昭62−44773に開示されている。
【0005】ところが、これらはいずれもベクターのセ
レクションマーカーとなる遺伝子がチオバチルス属菌体
の遺伝子ではなく他の菌体の遺伝子であるため、チオバ
チルス属菌体の細胞内における発現効率が悪いという問
題点があった。
【0006】そこで、本発明者等は上記問題点の改善策
として、チオバチルス属のT. ferrooxidans E-15株のゲ
ノムDNA上に存在した水銀還元酵素遺伝子をセレクシ
ョンマーカーとしてクローニングし、図6、図7、図8
および図9に示す pTMB631、pTMB632 、pTMA641 および
pTMA642 などのシャトルクローニングベクターを作製し
た。なお、この詳細については特開平2−167082
に開示されている。
【0007】さらに、その後、T. ferrooxidans E-15株
の水銀耐性遺伝子(mer) 断片は、水銀還元酵素遺伝子
であるmerAと、このmerAの上流の細胞内のサイトプラズ
ムに存在し、外界と細胞内との水銀の輸送をつかさどる
蛋白質をつくるmerCと呼ばれる遺伝子とをもって構成さ
れていることが本発明者等により明らかにされた。
【0008】本発明者等による上記改善策は、水銀耐性
遺伝子を含むベクタープラスミドの作製にあたり、チオ
バチルス属のホモジニアスな遺伝子をセレクションマー
カーとして使用したため、ヘテロジニアスな遺伝子をセ
レクションマーカーとして用いて作製したベクタープラ
スミドの欠点を解消することができた。すなわち、大腸
菌体およびチオバチルス属菌体の細胞内における、水銀
耐性の発現効率が向上したのである。
【0009】しかしながら、上記改善策の水銀耐性の発
現は思いのほかシャープではなく、具体的には次のよう
な欠点があった。水銀耐性の発現は、宿主細胞の生理状
態に作用されるため、形質転換の条件を整えることが困
難である上、形質転換体の見つかる頻度が低い。また、
水銀負荷の与え方によって、宿主細胞の死滅、プラスミ
ドの脱落または水銀耐性マーカーのゲノムDNAへの移
行など、不安定な現象が起こることがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述従来の
技術の問題点を解決し、T. ferrooxidans のための水銀
耐性セレクションマーカーを有するクローニングベクタ
ーを、より高頻度に形質転換し、かつ、ベクタープラス
ミドの状態で安定させることができるDNA因子および
宿主細胞を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述従来
の技術の問題点を解決するため鋭意研究したところ、チ
オバチルス・フェロオキシダンス(T. ferrooxidans)に
おける水銀耐性オペロンの調節遺伝子の存在を見い出
し、それをクローニングしてベクタープラスミドに挿入
したことにより本発明を提供することができた。
【0012】本発明の詳細を以下に示す。
【0013】まず、T. ferrooxidans における水銀耐性
オペロンの構造を決定するため、ノーザンブロッティン
グ(Northern blotting)法によりT. ferrooxidans E-15
株のゲノムDNA中にある水銀耐性遺伝子(mer) のm
RNAの大きさを解析した。その結果、該水銀耐性遺伝
子の転写産物は、その大きさが約2.5 kbであり、これは
外界と細胞との水銀輸送をつかさどる蛋白質の遺伝子
(merC)と水銀還元酵素遺伝子(merA)がコードするよ
りわずかに大きいものであった。そのため、merCとmerA
はおそらく同時に転写されているものと推察された。た
だし、転写は、水銀による誘導のかかった細胞では行わ
れていたが、誘導をかけなかった細胞ではほとんど行わ
れていなかった。
【0014】一方、例えば図6に示すようなプラスミド
(特開平2−167082)のmerC−merA遺伝子からな
る組み換えベクターによって、大腸菌(E. coli)を形質
転換した場合、水銀耐性の発現は水銀イオンによる誘導
がなくとも構成的に発現が行われていた。
【0015】すなわち、上記のように T. ferrooxidans
において、水銀耐性(mer)の発現が転写レベルで制御
されているという事実は、T. ferrooxidans において、
何等かのレギュレーション(調節)を行う遺伝子が存在
していることを意味しているのである。
【0016】一般に細菌の水銀耐性遺伝子(mer) は水
銀耐性酵素遺伝子(merA)を含むシステムで構成されて
おり、調節遺伝子であるmerRの後にオペレーター、プロ
モーター配列が並び、さらにmerT、merP、merAおよびme
rDという遺伝子が並んでいる。また、R100 の mer
ステムにおいては、merPとmerAとの間にmerCという遺伝
子が存在する。このように、これまでに見つかった水銀
耐性遺伝子は、総じてオペロン構造をとっていた。しか
し、T. ferrooxidans においては、merCやmerAが存在し
たDNA断片の近傍に発現調節遺伝子であるmerRの存在
を認めることができなかった。
【0017】そこで、既知のmerR遺伝子をプルーブとし
てコロニーハイブリダイゼーション(colony hybridiza
tion)を行い、T. ferrooxidans のゲノムDNA中のme
rR遺伝子を探索した。
【0018】まず、T. ferrooxidans E-15株に、シュー
ドモナス(Pseudomonas)属のmerR遺伝子をプルーブとし
てコロニーハイブリダイゼーションを行った。ところ
が、非常に弱いシグナルしか得ることができず、merR遺
伝子を選択することができなかった。これは、該E-15株
において、プルーブとしたシュードモナス属のmerRとの
ホモロジーが低かったためであると推察された。
【0019】次に、上記方法をT. ferrooxidans E-6 株
に適用したところ、高いホモロジーがあり、T. ferroox
idans のゲノムDNAの BamHIライブラリーからmerR遺
伝子を選択することができた。
【0020】選択したT. ferrooxidans の水銀耐性調節
遺伝子(merR)断片は、最終的にリンカー(EcoRI、BamH
I 、SalI)の付与を行い、約0.6 kbのmerR遺伝子を含む
断片を大腸菌プラスミドのpUC18 にクローニングし、新
規なプラスミドを作製した(pTMR3B(図1)、pTMR3E
(図2)、pTMR3S(図3)と命名)。
【0021】上記コロニーハイブリダイゼーションによ
りmerR遺伝子を選択することができなかったT. ferroox
idans E-15株については、以下の方法によりmerR遺伝子
の探索を行った。
【0022】まず、大腸菌プラスミドのpUC18 と不和合
性のプラスミドであるpAYCYC184 のBamHI サイトに、pT
M314に含まれる T. ferrooxidansのmerC−merA遺伝子を
含むBamHI 断片を挿入し、キメラプラスミドpAT116を作
製した。次に、作製したpAT116で大腸菌 DH5α株を形質
転換し、これをハナハンなどの方法で処理してコンピテ
ントセルとした。
【0023】一方、EcoRI およびPstIで切断したT. fer
rooxidans E-15株のゲノムDNAとpUC18 のDNAとを
連結し、EcoRI およびPstIのライブラリーを作製した。
作製した両ライブラリーは、上記コンピテントセルにク
ローニングし、水銀耐性の上昇するクローンを選抜した
結果、約 1.0 kb のEcoRI 断片と、約1.7 kbのPstI断片
を含むクローンを得た。得られた両クローンのHgCl
2 に対するMIC(最小阻止濃度)を測定したところ、
20μg/ml以上であった。これは、pAT116のMICが 5〜
7.5 μg/ml(merC−merA遺伝子を全く含まないものでは
2.5〜5 μg/mlである)であることから、明らかにmerC
−merA遺伝子を増強する因子、すなわち水銀耐性調節遺
伝子merRが含まれていることを示した。
【0024】なお、上記得られたPstI断片を含む新規な
プラスミドをpTMR15(図4)、EcoRI断片を含む新規な
プラスミドをpTMR25(図5)と命名した。
【0025】また、上記の方法により作製したpTMR3B、
pTMR3E、pTMR3S、pTMR15およびpTMR25の、水銀耐性遺伝
子を含む各挿入断片についてDNAのシーケンスを行
い、既知のmerR遺伝子との比較により、これらのプラス
ミドのmerR遺伝子部分を決定した。
【0026】その結果、図31、図32および図33に示す部
分にmerR遺伝子がコードされていることが明らかとなっ
た。図31はpTMR3B、pTMR3EおよびpTMR3SのmerR遺伝子
(他と区別するためmerR(1)とする)、図32はpTMR15
のmerR遺伝子(他と区別するためmerR(2)とする)、
および図33はpTMR25のmerR遺伝子(他と区別するためme
rR(3)とする)である。なお、図31、図32および図33
においてRはEcoRI 、SmはSmaI、47はEcoR47 III、H
はHind III、SpはSphI、KはKpnI、XbはXbaIおよび
VはEcoRV を表わしている。
【0027】さらに、チオバチルス属菌の水銀耐性調節
遺伝子をコードするDNA断片の塩基配列、すなわち図
31、図32および図33に示す箇所にコードされているmerR
遺伝子部分、およびそれをアミノ酸に翻訳したものを化
7、化8および化9に示す。なお、これらの配列の上段
は塩基配列、下段はアミノ酸配列である。
【0028】図31に示したmerR遺伝子部分はmerR
(1)、図32に示したmerR遺伝子部分はmerR(2)、お
よび図33に示したmerR遺伝子部分はmerR(3)である。
【0029】
【化7】
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】
【0032】なお、merR(1)は、Tn501 のmerR遺伝子
と約92%という高いホモロジーをもっており、merR
(2)およびmerR(3)は、Tn501 のmerR遺伝子と約57
%という低いホモロジーであった。また、merR(2)と
merR(3)とではアミノ酸配列において違いが3ヶ所し
かなく、極めて近似したものであった。
【0033】 次に、本発明者等は上記merR(1)、me
rR(2)またはmerR(3)を図6に示す pTMB631、図7
に示す pTMB632、図8に示す pTMA641、図9に示す pTM
A642(これらは特開平2−167082に記載されてい
る公知のベクター)、または図18に示すpTMI38(複製起
点として不和合性群Q系の広宿主域ベクターであるpKT2
40にmerC−merA遺伝子を連結したベクター)に対して挿
入を行い、チオバチルス属由来のプラスミドの複製起点
および大腸菌由来のプラスミドの複製起点または不和合
性群Qに属する広宿主域ベクターの複製起点を有し、か
つ調節遺伝子、外界と細胞内との水銀輸送をつかさどる
蛋白質の遺伝子、および水銀還元酵素遺伝子からなるチ
オバチルス属の水銀耐性遺伝子群を含む新たなシャトル
ベクタープラスミドを作製した。尚、上記文中のpTMI38
とはpKT240(周知の市販品)を制限酵素EcoRI(周知の
市販品)とSphI(周知の市販品)で切断し、得られた長
いほうのDNA断片(12.4kb)を回収し、この12.4kbの
DNA断片に、PTM315(特開平2−167082に記載
されている公知のベクター)の4.6kbのEcoRI−SphI断片
(両方の切断面はpVC18(周知の市販品)のマルチクロ
ーニングサイトに由来している)を連結してこのハイブ
リッドをpTMI38(17.0kb)と名付けたものである。
【0034】なお、merR(1)、merR(2)およびmerR
(3)の挿入位置は、各ベクターにより異なるが、merC
−merA遺伝子を途中で切断せず、かつ、大腸菌やT. fer
rooxidans の複製起点に関与しない部分である。作製し
た新規なシャトルベクタープラスミド、導入したmerR遺
伝子の種類およびその導入サイト等は下記の表に示し
た。
【0035】このような新規なシャトルベクタープラス
ミドの作製にあったては、merR遺伝子を挿入する際、T.
ferrooxidans および大腸菌のプラスミド複製領域にか
からず、かつT. ferrooxidans 由来のmerC−merA遺伝子
にかからないという条件を満たす限り、その挿入位置が
異なっても作製されるシャトルベクタープラスミドの基
本的機能に大きな違いは生じない。
【0036】
【作用】本発明のプラスミドのmerR遺伝子を含むベクタ
ーの水銀耐性と、従来のプラスミドのmerC−merA遺伝子
のみからなるベクターの水銀耐性とを比較した。なお当
該比較においては、本発明のプラスミドとして、T. fer
rooxidans に対する複製起点部分として pTSB121、pTNA
33またはpKT240を含み、merC−merAシステムを持つもの
に対し、課題を解決するための手段で示したmerR(1)
またはmerR(2)を適所に組み入れたものを用いた。
【0037】まず、本発明のベクターを含む大腸菌DH
5α株を、接種量1/100 で 1.5%寒天を含むL.B.と
共にシャーレで固化させた。次いでその上に各種濃度の
HgCl2 を含む濾紙(ワットマンA.A.ディスク6.
0 mmφ)を置き、37℃で一晩放置した後に生じた阻止円
(菌体が生えることの出来なかったクリアーな部分)の
直径を測定し、元のディスクの直径(6.0 mm)を差し引
いてプロットし、その結果を表1に示した。
【0038】
【表1】
【0039】この表からも解るように、merR遺伝子を含
む本発明のプラスミドの方が、merC−merA遺伝子のみを
含む従来のプラスミドよりも生育が阻止される領域は極
めて小さく、水銀耐性が大幅に増強されていることが確
認された。
【0040】さらに、上記試験に時間的要素を加えて両
ベクターの酵素活性を比較した。
【0041】まず、本発明のベクターを含む大腸菌DH
5α株を、水銀の存在しない培地で対数増殖期まで培養
し、所定の時点で10μg/mlの塩化第2水銀を添加し、そ
の後の単位タンパク質当たりの水銀還元酵素の活性をプ
ロットした。その結果を下記表に示した。
【0042】この表からも解るように、従来のmerC−me
rA遺伝子のみを含むベクターに比べ、本発明のmerR遺伝
子を含むベクターの方が短時間で高い酵素活性を持つこ
とが確認された。
【0043】次に、エレクトロポロレーション法に基づ
いて本発明のmerR遺伝子を含むベクターと従来のmerR遺
伝子を含まないベクターの形質転換効率を比較した。ま
ず、形質転換用宿主細胞として、対数増殖期にあるT. f
errooxidans のY4−3株から集菌した鉄酸化細菌へ両
ベクターをそれぞれ導入し、0.25μg/mlのHgCl2
含むシリカゲルプレート上で培養した。次に、このプレ
ート上に出たコロニーを分離して、このベクターによる
形質転換体を選択し、その結果を下記表に示した。
【0044】この表からも解るように、本発明のmerR遺
伝子を含むベクターの形質転換体の出現数は、merC−me
rA遺伝子のみの従来のベクターの約50倍であり、形質転
換効率が著しく向上していることが確認された。なお、
pTMZ32またはpTMZ36を導入した場合の形質転換効率は、
約 4.0×102 cells/μg VectorDNAであった。
【0045】さらに、上記シリカゲルプレート上のコロ
ニーを、わずかな水銀の入った液体培地に移して増殖さ
せ、コロニーから液体培地への移行率を算出した。その
結果、merC−merA遺伝子のみのベクターの移行率は50%
以下と安定性が低く、本発明のmerR遺伝子を付加したベ
クターの移行率は 100%と安定性が高いことが示され
た。
【0046】以下実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。しかし本発明の範囲は以下の実施例に限定され
るものではない。
【0047】
【実施例1】本発明における、T. ferrooxidans からの
ゲノムDNAの回収について説明する。
【0048】まず、T. ferrooxidans E-6 株およびE-15
株をシルバーマンらの9K培地 250mlにそれぞれ接種
し、これを30℃で2日間培養した。培養後、遠心により
集菌し、低pH洗浄液(0.16MのMgSO4 ・7H2 Oを含
む9K無機塩培地;硫酸でpH 1.9に調整)で2回、高pH
洗浄液(0.3Mショ糖、10 mM EDTAを含む25mMリン酸塩緩
衝液;pH8.0)で1回、次いで50mMリン酸塩緩衝液(pH7.
4)で1回洗浄した。
【0049】次に、2.5 mg/ml リゾチーム、0.05M グル
コース、25mMトリス塩酸(pH 8.0)および10mM EDTA か
らなる溶液 4mlを加え 0℃で10分間放置した。さらに 5
00μlの0.25M EDTAを加え、0 ℃で10分間放置後、500
μlの10% SDSを加えて溶菌した。この液に50μlの20
mg/mlのプロティナーゼK(Proteinase K)を加えて37
℃で2時間インキュベートしてタンパク質を分解した。
本溶液に等容積のフェノール:クロロホルム(1:1)
混合物を加え、除タンパク操作を3回行った後、イソプ
ロピルアルコールで核酸部分を沈殿させ、これを遠心し
て集めて乾燥させた。さらに、これを精製するために、
塩化セシウムを用いた密度勾配遠心(20℃、55000rpm、
16時間)および透析(一昼夜)を行い、精製ゲノムDN
Aを得た。
【0050】
【実施例2】実施例1の方法で回収したT. ferrooxidan
s E-6 株ゲノムDNAよりのmerR遺伝子のクローニング
について以下に説明する。
【0051】まず、E-6 株のゲノムDNA 1μgおよび
大腸菌プラスミドpUC18 のDNA0.2 μgを制限酵素Ec
oRI で切断し、これらの断片をT4 −DNAリガーゼを
用いて連結した。この連結DNA混合物は、大腸菌DH
5α細胞中に取り込ませた。
【0052】一方、アンピシリン50μg/ml、X−gal 40
μg/mlおよびイソプロピル−β−D−チオガラクトピラ
ノシド 1mMを含むLB培地の平板培地(1.5 %寒天)
に、シャーレと同型のナイロンメンブランフィルター
(BNNG82、アマシャム薬品)を乗せたものを用意した。
【0053】用意した該培地の上に、上記連結DNA混
合物を取り込んだ大腸菌DH5α細胞を塗布し、37℃で
一昼夜培養した。培養後、得られたコロニーに対し、既
知のTn501 のmerR遺伝子をプルーブとして、グランシュ
タインとホグネスの方法(M.Granstein and D. S. Hogn
ess, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:3961〜3965,197
5) に従ってコロニーハイブリダイゼーションを行い、
陽性コロニーから約6.5 kbの T. ferrooxidansゲノムD
NAを含むpTMR21を得た。
【0054】得られたpTMR21のmerR遺伝子部分は、DN
Aをフィルター上に電気ブロットして行うサザーンハイ
ブリダイゼーション(P. S. Thomas, Proc. Natl. Acad.
Sci. USA 77:5201〜5205, 1980)等によりAvaI−SspI
サイトを挟む約0.6 kbの領域であることが確認された。
そこで、この断片を切り出し、BamHI 、EcoRI またはSa
lIの各リンカーを付与し、これらをそれぞれ大腸菌プラ
スミドpUC 18にクローニングして新規シャトルベクター
プラスミドを得た。得られたシャトルベクタープラスミ
ドは、pTMR3B( 図1)、pTMR3E(図2)およびpTMR3S
(図3)と命名した。
【0055】
【実施例3】実施例1の方法で回収した T. ferrooxida
ns E-15 株ゲノムDNAよりのmerR遺伝子のクローニン
グについて以下に説明する。
【0056】E-15株ゲノムDNAよりのmerR遺伝子のク
ローニングは、実施例2で説明した方法によるとコロニ
ーハイブリダイゼーションにおけるシグナルが弱く、目
的のものを得ることができない。そのため、merC-merA
遺伝子を持つ株が水銀耐性を上昇するか否かにより、選
択する方法を用いた。
【0057】まず、大腸菌プラスミドpUC18 と不和合性
のpACYC184のBamHI 断片に含まれるT. ferrooxidans の
merC-merA 遺伝子を含む断片をつなぎ合わせてキメラプ
ラスミド pAT116 を作製した。次に、このキメラプラス
ミドpAT116で大腸菌DH5α株の形質転換を行った。形
質転換により得られた菌体はハナハンなどの方法で処理
し、コンピテントセルを作製した。
【0058】一方、T. ferrooxidans E-15株のゲノムD
NA1μgおよび大腸菌プラスミドpUC18 のDNA 0.2
μgを制限酵素EcoRI およびPstIで切断し、これらの断
片をT4 −DNAリガーゼを用いて連結した。このEcoR
I 断片を含む連結DNA混合物およびPstI断片を含む連
結DNA混合物を、上記pAT116を含む大腸菌DH5α株
のコンピテントセルに対してクローニングさせた。これ
をHgCl2 10μg/mlを含むLB培地の平板培地(1.5%
寒天)に塗布し、37℃で一昼夜培養した。
【0059】培養後、得られたコロニーを解析したとこ
ろ、約1.0kb のEcoRI 断片および1.7 kbのPstI断片を含
む2つの独立したクローンが得られていることが確認さ
れた。また、上記形質転換により得られた菌体は 5〜7.
5 μg/mlHgCl2 の耐性を示すのに対して、両クロー
ンは20μg/mlHgCl2 以上の耐性を示しており、merC
-merA 遺伝子を増強するmerR遺伝子が含まれていること
が確認された。
【0060】このようにして作製されたPstI断片を含む
シャトルベクタープラスミドは、pTMR15(図4)、およ
びEcoRI 断片を含むシャトルベクタープラスミドは pTM
R25(図5)と命名した。
【0061】
【実施例4】本実施例では、T. ferrooxidans の水銀耐
性調節遺伝子merRをコードするDNAの塩基配列および
アミノ酸配列について説明する。
【0062】塩基配列の決定は、変性したプラスミドテ
ンプレート(ハットリおよびサカキ、1986)を用い、ダ
イデオキシヌクレオチドチェイン−ターミネーション法
(サンガー法)によって行った、dGTPの代りにdc7 dGTP
を含む7-deaza シーケンシングキット(宝酒造)と(α
32P)dCTP(NEWまたはアマシャム薬品:4000Ci/mmol)
を使用した。また、pUC18 のHind IIIの上流16bpとEcoR
I の上流8 bpとをハイブリダイズするプライマーM1
(15mer, 5′-AGTCACGACGTTGTA-3′)とプライマーRV
(17mer. 5′-CAGGAAACAGCTATGAC-3′)は宝酒造から入
手した。
【0063】一方、アミノ酸配列は、SDC-GENETYX 社の
genetic information processingprogram (Software d
evelopment)を用いて解析した。
【0064】以上の方法により決定されたT. ferrooxid
ans のmerR遺伝子をコードするDNA断片の塩基配列お
よびアミノ酸配列は特許請求の範囲の請求項1に記載し
た通りである。
【0065】
【実施例5】本発明におけるチオバチルス属菌由来のプ
ラスミドの複製起点および大腸菌由来のプラスミドの複
製起点を有し、かつ、調節遺伝子、外界と細胞内との水
銀輸送をつかさどる遺伝子および水銀還元酵素遺伝子か
らなるチオバチルス属の水銀耐性遺伝子群を含むシャト
ルベクタープラスミドの作製方法の一例を以下に説明す
る。
【0066】まず2ヶ所に BamHIサイトを有する pTMB6
31(図6)を部分切断により切断した(2μg)。切断
した該DNAは、2ヶ所の BamHIサイトのうちどちらか
片方が切断されているため、アガロースゲル電気泳動法
で分離し、11.3kbを示す断片のみを切り出して回収し、
約 0.5μgの目的の断片を得た。
【0067】得られた断片は、1mMのdXTPと酵素 Kleno
w fragmentの存在下において BamHIサイトが平滑末端化
された後、T4 −DNAリガーゼを用いて連結し、大腸
菌DH5α株に形質転換された。形質転換により得られ
た菌体は、アンピシリン50μg/mlを含む固体培地に塗布
して培養した。
【0068】培養後、得られたコロニーは、再度液体培
地で培養し、DNAを抽出した。抽出したDNAはBamH
I で切断し、pTMB631 に2つ存在していたBamHI サイト
の片方が残るものを選択し、pTMB633 (図10)および p
TMB634(図11)を得た。
【0069】一方、T. ferrooxidans E-6 株のmerR遺伝
子をEcoRI 断片として含んでいるpTMR3B(3μg)をBamHI
で切断した。切断したDNAを上記同様にアガロースゲ
ル電気泳動法で分離し、約0.6 kbのBamHI 断片を切り出
して回収し、約0.5 μgのmerR遺伝子を含む目的の断片
を用意した。
【0070】このようにして得られた pTMB633(図10)
および pTMB634(図11)の両DNAは、精製した後、Ba
mHI で切断し、用意したmerR遺伝子を含む断片とT4
DNAリガーゼを用いて連結した。その際、ベクター側
は 0.5μg、挿入DNA側は0.5 μg用いた。得られた
ハイブリッドDNAは、低温下でCaCl2 処理した大
腸菌DH5α株と混合し、形質転換を行った。形質転換
により得られた菌体は、アンピシリン50μg/mlを含む固
体培地に塗布して培養した。
【0071】培養後、得られたコロニーは、再度液体培
地で培養し、merR遺伝子が挿入され、11.9kbとなったも
のを選択した。なお、pTMB633 から作製された新規なシ
ャトルベクタープラスミドをpTMZ32(図19)、pTMB634
から作製された新規なシャトルベクタープラスミドをpT
MZ34(図20)と命名した。
【0072】上記と同様にして、pTMB632 (図7)から
pTMB635(図12)およびpTMB636 (図13)を得、pTMB635
から作製された新規なシャトルベクタープラスミドをpT
MZ36(図21)、pTMB636 から作製された新規なシャトル
ベクタープラスミドをpTMZ38(図22)と命名した。
【0073】
【実施例6】本実施例では、本発明におけるmerR遺伝子
を含むベクターの水銀耐性の発現の度合いを調べた結果
について以下に説明する。
【0074】水銀耐性の発現の度合いは、Disc法と酵素
アッセイ法によって調べた。
【0075】Disc法は、まず、本発明および従来の各種
ベクターを含む大腸菌DH5α株を、アンピシリン50μ
g/mlを含むLB培地で一晩培養した。培養後、これらの
菌体を含むそれぞれの培養液 200μl と、48℃に保持し
た 1.5%寒天を含むLB培地20mlとを混合し、これをシ
ャーレに移して固化した。次に、固化した平板培地上に
抗生物質アッセイ用のDisc(Wattman AA Disc 直径6m
m)を8枚置き、それぞれ0.05、0.1 、0.2 、0.5 、2.0
、5.0 、および10.0mg/lのHgCl2 溶液20μlをし
み込ませた。これらのプレートは、37℃で一晩培養し、
各Discの回りに発生した阻止円(生育阻害部分)の直径
を計測した。なお、阻止円の直径は強い水銀耐性を持つ
ものほど小さい。
【0076】計測の結果、merC−merA遺伝子のみの従来
のベクターの阻止円と比べ、merR遺伝子を含む本発明の
ベクターの阻止円は小さく、より強い耐性を持つことが
示された。
【0077】一方、酵素アッセイ法は、Disc法と同様の
各種ベクターを含む大腸菌DH5α株を、アンピシリン
50μg/mlを含むLB培地で一晩培養し、それを同培地 5
mlに1/100 の接種量で植え次ぎ、37℃で培養した。その
際、550nm のO.D.が約0.5 となったところで、培地中が
10μg/mlHgCl2 となるように水銀溶液を添加して培
養を継続し、一定時間ごとに菌体を一定量サンプリング
した。サンプリングした菌体は、pH 7.0の緩衝液中で超
音波細胞破壊装置を使用して破壊し、その抽出液のタン
パク質含量を Lowry法で測定した。また、これと同時に
NADPHの酸化速度の測定法に基づいて水銀還元酵素の活
性を計測し、単位タンパク質当たりの水銀還元酵素の活
性を算出した。
【0078】その結果、merR遺伝子を含むものは、明ら
かに短時間で水銀耐性を増強していた。
【0079】
【実施例7】本実施例では、エレクトロポレーション法
に従って行ったT. ferrooxidans の形質転換およびその
形質転換体の水銀気化活性について説明する。
【0080】まず、対数増殖期にあるT. ferooxidans Y
4-3 株の細胞を250 mlの9K培地から集菌し、菌体ペレ
ットを洗浄して培地中に含まれていた鉄イオンおよび鉄
沈殿物などを取り除き、エレクトロポレーション法によ
る形質転換用宿主細胞とした。この形質転換用宿主細胞
をエレクトロポレーションbuffer(3mM PIPES, pH=6.4,
272mM, Succrose)400 μlに懸濁した(4℃)。この
菌体懸濁液に本発明のシャトルベクタープラスミドであ
るpTMZ32を 5μg混合し、この溶液を極間0.2cmの専用
キュベットに挿入した。
【0081】次いで、25μFのコンデンサーから、パル
スコントローラー(400Ω)を通じて2500Vの電圧でパル
ス放電を行なった。放電後細胞を10mlの9K培地に接種
し、30℃で一晩培養した。培養後、該細胞を0.25μg/ml
HgCl2 を含むシリカゲルプレートで 7〜10日間、30
℃で培養した。この培養によりプレートに出現したコロ
ニーから、形質転換体T. ferrooxidans を選択した。
【0082】さらに、上記プレートに出現したコロニー
は、9K培地5mlに釣菌し、培養した。培養後、増殖し
た菌体を破壊し、その抽出液を調整し、水銀依存性のNA
DPHの酸化を調べることによって、形質転換体T. ferroo
xidans の水銀気化活性を調べた。
【0083】その結果、形質転換体T. ferrooxidans
は、水銀気化活性を有していた。また、該抽出液のplas
mid 画分にあったプラスミドは、導入処理を施したpTMZ
32と同じものであった。
【0084】
【発明の効果】本発明の開発により、T. ferrooxidans
のための水銀耐性セレクションマーカーを有するベクタ
ーの水銀耐性発現能力が著しく増強され、形質転換がよ
り効率良く行えるようになった。また、本発明のDNA
因子および宿主細胞の出現により、ベクタープラスミド
の状態で安定性を保つことが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従って作製されたシャトルベクター
プラスミドの一例を示す図である。
【図2】 本発明に従って作製されたシャトルベクター
プラスミドの別の一例を示す図である。
【図3】 本発明に従って作製されたシャトルベクター
プラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図4】 本発明に従って作製されたシャトルベクター
プラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図5】 本発明に従って作製されたシャトルベクター
プラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図6】 従来の方法により作製されたシャトルベクタ
ープラスミドの一例を示す図である。
【図7】 従来の方法により作製されたシャトルベクタ
ープラスミドの別の一例を示す図である。
【図8】 従来の方法により作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図9】 従来の方法により作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図10】 従来の方法により作製されたシャトルベク
タープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図11】 従来の方法により作製されたシャトルベク
タープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図12】 従来の方法により作製されたシャトルベク
タープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図13】 従来の方法により作製されたシャトルベク
タープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図14】 従来の方法により作製されたシャトルベク
タープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図15】 従来の方法により作製されたシャトルベク
タープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図16】 従来の方法により作製されたシャトルベク
タープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図17】 従来の方法により作製されたシャトルベク
タープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図18】 従来の方法により作製されたシャトルベク
タープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図19】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図20】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図21】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図22】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図23】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図24】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図25】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図26】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図27】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図28】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図29】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図30】 本発明に従って作製されたシャトルベクタ
ープラスミドのさらに別の一例を示す図である。
【図31】 図1、図2および図3のプラスミドのmerR
遺伝子部分を示す図である。
【図32】 図4のプラスミドのmerR遺伝子部分を示す
図である。
【図33】 図5のプラスミドのmerR遺伝子部分を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:01 1:19) (72)発明者 竹島 聡之 東京都千代田区丸の内1丁目8番2号 同和鉱業株式会社内 (72)発明者 沼田 雅彦 東京都千代田区丸の内1丁目8番2号 同和鉱業株式会社内 (72)発明者 草野 友延 秋田県南秋田郡大潟村西2−4−19 (72)発明者 菅原 和幸 秋田県南秋田郡大潟村東2−4−13

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1、化2および化3に示すアミノ酸配
    列、merR(1)、merR(2)またはmerR(3)を有する
    ことを特徴とする、チオバチルス属菌の水銀耐性調節遺
    伝子をコードするDNA断片。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 化4、化5および化6に示す塩基配列
    うち、merR(1)(塩基番号90〜567の部分)、me
    rR(2)(塩基番号117〜522の)またはmerR
    (3)(塩基番号117〜522の部分)を有すること
    を特徴とする、請求項1記載のDNA断片。
  3. 【請求項3】 請求項1および請求項2に記載のチオバ
    チルス属菌の水銀耐性調節遺伝子断片を大腸菌由来のプ
    ラスミドに組み込んだことを特徴とする新規なプラスミ
    ド。
  4. 【請求項4】 チオバチルス属由来のプラスミドの複製
    起点および大腸菌由来のプラスミドの複製起点または不
    和合成群Qに属する広宿主域ベクターの複製起点を有
    し、かつ請求項1および請求項2に記載の水銀耐性調節
    遺伝子断片、外界と細胞内との水銀輸送をつかさどる蛋
    白質の遺伝子、および水銀還元酵素遺伝子からなるチオ
    バチルス属の水銀耐性遺伝子群を含むことを特徴とする
    シャトルベクタープラスミド。
  5. 【請求項5】 水銀感受性のチオバチルス・フェロオキ
    シダンスの細胞請求項4記載のシャトルベクタープラ
    スミドによって形質転換して得た、水銀感受性チオバチ
    ルス・フェロオキシダンスの水銀耐性形質転換体
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KR100458001B1 (ko) * 2002-01-10 2004-11-18 대한민국 유기수은 대사유전자를 식물형질전환의 선발표지로이용하는 방법

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