JP2709253B2 - 孔版印刷装置の原紙クランプ装置 - Google Patents

孔版印刷装置の原紙クランプ装置

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JP2709253B2 JP4369893A JP4369893A JP2709253B2 JP 2709253 B2 JP2709253 B2 JP 2709253B2 JP 4369893 A JP4369893 A JP 4369893A JP 4369893 A JP4369893 A JP 4369893A JP 2709253 B2 JP2709253 B2 JP 2709253B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、孔版印刷装置の原紙ク
ランプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷機に用いられる感熱性孔版印刷
用の原紙は、非常に薄いポリエステル等の熱可塑性合成
樹脂フィルム(以下、単に「フィルム」という)と、多
孔質の可撓性の支持体として合成繊維や和紙、或いは和
紙及び合成繊維を混抄したものとを貼り合わせたラミネ
ート構造となっている。この原紙に対して、孔版印刷機
は、サーマルヘッド等の発熱体素子によってそのフィル
ム部に穿孔製版を行い、原紙を自動搬送して多孔性円筒
状の版胴の外周面に自動的に巻き付け、その原紙に対し
てプレスローラ等の押圧手段が印刷用紙を連続的に押し
付けて、版胴に設けられた開孔部、さらに原紙の穿孔部
よりインキを滲み出させて印刷を行っている。
【0003】上記用途に用いられる原紙は、その支持体
として和紙等を使用しているため和紙繊維が絡み合った
部分においてはインキの通過が阻害されインキが印刷用
紙に転移せずに、ベタ部に繊維模様が出たり、細線等が
かすれる俗に言う繊維目という不具合が発生する。そこ
で、支持体となる和紙等を使用しないでフィルム単体の
みからなる原紙で印刷を行うようにすることで繊維目を
発生させないようにすることができるが、そのフイルム
自体の厚さは約1〜2μm程度であり、和紙ラミネート
原紙の厚み約40乃至50μmに比べその約20分の1
程度と非常に薄く、またフイルム材質自体が高絶縁体で
あり、静電気を帯びやすく搬送ロール等に巻き付いた
り、貼り付いたりすることでジャム等が多発したり、原
紙先端部のクランプ性が低下する問題点がある。
【0004】従来、上述した不具合の解消を図った本格
的な技術は未だないが、例えば実公平1−26463号
公報に示されているように、クランプ片と、これに補強
紙片部を有していないヘッドレスの印刷原紙を挾んで接
合するステージ部とが選択的に磁気的に吸着され、この
磁気的吸着力によりクランプ片とステージ部との間に印
刷原紙を挾み、印刷用版胴に対して印刷用原紙を係止す
る方式が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術においては、原紙の腰が強い場合にはクランパで挾
持されるときに、多少波打ちした状態で搬送されても腰
が有るため、クランパが下降したときに伸ばされたり、
版胴に巻装される時に徐々に弛みが緩和吸収されて、シ
ワ等の発生が防止されていた。しかし、フィルム担体の
みからなる原紙のように原紙の腰が弱い場合には、原紙
の中央部に比べて両側の強度が低くなるので、両端が中
央部よりも垂れ下がり易くなり、かまぼこ状(逆U字
状)に搬送され、両端が垂れ下がることで中央部に比べ
て両側先端が遅れてしまい、クランパされるときに平ら
にクランプされずに巻装時に縦シワや横シワが発生する
問題がある。
【0006】従って、本発明は上述したような問題点を
解決するために、フィルム単体のみからなる原紙を用い
た場合でも、クランプ手段に確実に係止することがで
き、しかもシワの発生しない孔版印刷装置の原紙クラン
プ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の孔版印刷装置の
クランパ装置は、多孔性円筒状の版胴の外周面の一つの
母線に沿って延在する台座と、外周面の、台座に対向す
る部位に揺動可能に配置され、台座とにより製版済原紙
を挾持するクランパとを具備する孔版印刷装置の原紙ク
ランプ装置において、クランパ又は台座の原紙接触面両
端部に、製版済原紙の両側を外方に引っ張る向きの摩擦
力を与える弾性部材を設けたことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明によれば、製版済原紙はクランプ動作時
に、クランパ又は台座に設けられた弾性部材に接触し、
クランパが台座に圧接される間に弾性部材が変形し製版
済原紙の両側を外方に引っ張る向きの摩擦力が与えられ
ながら係止され、版胴に巻装される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1において、符号1は多孔性円筒状の版胴を示
す。版胴1はインキパイプ8を兼ねる回転中心軸の回り
に回転可能に支持されていて、図示しないモータによっ
て矢印の向きに回転駆動される。版胴1の外周面の母線
に沿って磁性体からなる台座5が設けられている。
【0010】版胴1の外周面の、台座5に対向する部位
には、磁石3を有するクランパ2が配置されている。ク
ランパ2は台座5と平行な枢軸4により揺動可能に支持
されており、図示しない製版装置により製版され、送り
ローラ対7により搬送される製版済原紙6を台座5との
間で挾持するクランパ2の製版済原紙6に接触する面の
両端部には、製版済原紙6の両側を外方に引っ張る摩擦
力を与える弾性部材12が設けられている。弾性部材1
2は高摩擦部材からなり、枢軸4に対して平行な向きの
外方向に徐々に傾斜しながら隆起している。ここに、原
紙クランプ装置100は、台座5と、クランパ2と、磁
石3と、弾性部材12とにより主に構成されている。
【0011】版胴1の外周面には、図示しない製版済原
紙が巻装される。版胴1の内部には版胴1の内周面にイ
ンキを供給するインキローラ9と、インキローラ9と僅
かな間隙を置いて平行に配置され、インキローラ9との
間にインキ溜り11を形成するドクターローラ10と、
インキ溜り11へインキを供給するインキパイプ8とが
配置されている。ここに、インキローラ9、ドクターロ
ーラ10及びインキパイプ8がインキ供給装置を構成す
る。インキローラ9に対向する版胴1の外周面の下方近
傍には、印刷用紙を版胴1へ押し付ける版胴1に対して
接離自在のプレスローラ16が配置されている。
【0012】送りローラ対7の下方には排版部200が
配設されている。排版部200は、版胴1の外周面から
剥離された使用済の原紙(図示しない)を収容する排版
ボックス13と、使用済の原紙(図示しない)を版胴1
の外周面から剥離する排版爪14と、排版爪14により
剥ぎ取られた使用済の原紙(図示しない)を排版ボック
ス13内へ移送する一対の排版ローラ対15a,15b
とを有する。
【0013】排版部200の下方には排紙部300が配
設されている。排紙部300は、印刷済の印刷用紙を順
次積載する排紙トレイ17と、版胴1の近傍に配置され
印刷済の印刷用紙(図示しない)を版胴1から剥離する
剥し爪18とを有する。
【0014】次に、この孔版印刷機の動作について以下
に記す。図1において、版胴1は所定の給版位置でクラ
ンパ2を開放した状態で停止している。図示しない製版
装置から搬送されてきた製版済原紙6は、送りローラ対
7により台座5と磁石3との間に挿入される。
【0015】次に所定のタイミングで図示しないクラン
パ開閉装置が作動しクランパ2が閉鎖されることによ
り、製版済原紙6の先端部が磁石3と台座5との間に挾
持される。製版済原紙6はこのクランプ閉動作時に、ク
ランパ2に設けられた弾性部材12に接触し、台座5に
圧接される間に弾性部材12が変形し製版済原紙6の先
端両側を外方に引っ張る摩擦力が与えられながら係止さ
れ、版胴に巻装される。クランプ動作が完了すると同時
に版胴1は矢印の向きに回転されることにより、製版済
原紙6が版胴1の外周面に巻きつけられる。
【0016】版胴1に製版済原紙6が所定長さ巻きつけ
られると図示しないカッター手段によって製版済原紙6
が切断され、送りローラ対7の回転が停止する。こうし
て製版済原紙6の切断後、製版済原紙6が版胴1の外周
面に巻き取られ、印刷工程が開始される。
【0017】先ず、図示しない給紙装置により1枚の印
刷用紙(図示しない)が版胴1の回転と同期した所定の
タイミングで版胴1とプレスローラ16との間に印刷用
紙(図示しない)が挿入される。そして、版胴1の外周
面から離間していたプレスローラ16が上方に移動し、
反時計回り方向に回転する版胴1の外周面に巻装された
製版済原紙6に印刷用紙(図示しない)が押圧されるこ
とにより、製版済原紙6の穿孔部分からインキが印刷用
紙(図示しない)の表面に転移されて印刷される。な
お、この時、インキローラ9も版胴1の回転方向と同一
方向に回転し、インキを版胴1の内周面に供給する。そ
して、印刷された印刷用紙(図示しない)は剥し爪18
によって版胴1の外周面から剥離され排紙トレイ17に
排出されて、最初の1枚目の印刷によりいわゆる版付け
が終了する。次に上記動作と同様の動作により所定枚数
の印刷が順次連続的に行われる。
【0018】印刷を終了し次の原稿の画像を印刷すると
きには、新たに製版済原紙6を版胴1の外周面に巻装す
る前に、先に使用した使用済の原紙(図示しない)を版
胴1の外周面から剥離する。この際、版胴1は時計回り
方向に回転され、排版爪14が版胴1の外周面に接近
し、その後端より使用済の原紙(図示しない)を剥離す
る。剥離された使用済の原紙(図示しない)は、排版ロ
ーラ対15a,15bにより排版ボックス13内に搬送
され、排出される。その後、版胴1は、定位置で停止
し、クランパ2を開いて給版待機状態となる。
【0019】以上に述べたように、図1に示す実施例に
よれば、図8に示すように、製版済原紙6はクランプ閉
動作時に、クランパ2に設けられた弾性部材12に接触
し、台座5に圧接される間に、弾性部材12が(図中、
2点鎖線の位置から実線の位置へ)変形し、弾性部材1
2の端部12aが距離ΔL間を移動することで、製版済
原紙6の先端両側を枢軸4に対して平行な向きの外方に
2・ΔL移動させる摩擦力が与えられながら係止され
る。よって、製版済原紙6は、搬送時に製版済原紙6の
先端が、上述したようにかまぼこ型に搬送されてもクラ
ンプ動作時に矯正されるので、版胴巻装時にシワ等の発
生がない。
【0020】図2、図3、図4に別の実施例を示す。こ
の実施例に示す原紙クランプ装置110は、図1に示し
た実施例に対して、磁石3をラバーマグネットやプラス
チックマグネット等により構成し、磁石3の原紙接触面
両端部に製版済原紙6の両端部を製版済原紙6の搬送方
向に対して末広がり方向に引っ張る向きの摩擦力を与え
る弾性部材121を磁石3と一体的に形成した構成(図
3参照)のみが相違する。そして、この実施例において
は、図3に示すように製版済原紙6の両端部を矢印X方
向、矢印Y方向へそれぞれ引っ張ることにより、版胴巻
装時における製版済原紙6のシワの発生を防止できる。
【0021】図5の(a)、(b)にさらに別の弾性部
材122の例を示す。図5の(a)に示すように、弾性
部材122は金属等により構成され、その基端部122
aが磁石3と製版済原紙6との接触面両端部に設けた凹
部19のクランパ2に固定され、その自由端122bが
凹部19の磁石3の側面に係止させられている。弾性部
材122の製版済原紙6の接触面は、磁石3の下面3a
よりも下方に突出させられ、弾性部材122が製版済原
紙6に接触する面には高摩擦部材20が設けられてい
る。なお、高摩擦部材20としては、摩擦係数の高いゴ
ム材や製版済原紙6に接触する面に接着剤等で付着させ
た砥粒等が用いられる。図5の(b)に示すごとく、ク
ランパ2の閉動作時に、弾性部材122は製版済原紙6
の外方へ向かって変形し、製版済原紙6に矢印Z方向へ
引っ張る摩擦力を与える。弾性部材122が製版済原紙
6の両端部を外方へそれぞれ引っ張ることにより、版胴
巻装時における製版済原紙6のシワの発生を防止でき
る。
【0022】図6の(a)、(b)に示す弾性部材12
2は、その基端部122aが磁石3と製版済原紙6との
接触面両端部に設けた凹部19のクランパ2に固定さ
れ、その自由端122bが磁石3の下面3aよりも下方
に突出させられ、金属等により略L字型に形成されてい
る。弾性部材122の製版済原紙6に接触する面には高
摩擦部材20が設けられている。図6の(b)に示すご
とく、上述の図5に示す例と同様に、クランパ2の閉動
作時に、弾性部材122は製版済原紙6の外方へ向かっ
て変形し、製版済原紙6に矢印Z方向へ引っ張る摩擦力
を与える。製版済原紙6の両端部を外方へそれぞれ引っ
張ることにより、版胴巻装時における製版済原紙6のシ
ワの発生を防止できる。
【0023】図7の(a)、(b)に示す弾性部材12
2は、その基端部122aが磁石3と製版済原紙6との
接触面両端部に設けた凹部19の磁石3に固定され、そ
の自由端122bが磁石3の下面3aよりも下方に突出
させられ、金属等により形成されている。弾性部材12
2の製版済原紙6に接触する面には高摩擦部材20が設
けられている。図7の(b)に示すごとく、上述の図
5、図6に示す例と同様に、クランパ2の閉動作時に、
弾性部材122は製版済原紙6の外方へ向かって変形
し、製版済原紙6に矢印Z方向へ引っ張る摩擦力を与え
る。製版済原紙6の両端部を外方へそれぞれ引っ張るこ
とにより、版胴巻装時における製版済原紙6のシワの発
生を防止できる。
【0024】上記各実施例では、クランパ2は台座5と
平行な枢軸4により揺動可能に支持されていたが、クラ
ンパ2は長方形状クランパ板の両端角部からそれぞれ外
方に突出し台座5と平行な突起部対により揺動可能に支
持されていてもよい。さらにクランパ2は、台座5に対
して平行に接離移動可能に設けたクランパ板を台座5に
対向する部位に配置して構成されるものであってもよ
い。
【0025】また、上記各実施例では、クランパ2は磁
石3を有しているが、磁石3を省略し、バネ等の付勢手
段によりクランパ2を台座5へ近づく方向へ付勢し、こ
の付勢力により閉鎖したクランパ2と台座5とにより製
版済原紙6の先端部を挾持するようにしてもよい。
【0026】なお、本発明による原紙クランプ装置の弾
性部材はクランパの磁石3側に設けているが台座5側の
製版済原紙6の接触面両端部に設けるようにしてもよ
い。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ク
ランパ又は台座の原紙接触面両端部に、製版済原紙の両
側を外方に引っ張る向きの摩擦力を与える弾性部材を設
けたので、製版済原紙は、搬送時に製版済原紙の両先端
が垂れ下がって、かまぼこ型に搬送されてもクランプ動
作時に外方へ引っ張る向きの摩擦力が作用させられ矯正
されるので、版胴巻装時にシワが発生せず、しかも確実
に原紙クランプ装置に係止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す孔版印刷装置の原紙ク
ランプ装置の断面図である。
【図2】本発明の別の実施例を示す孔版印刷装置の原紙
クランプ装置の断面図である。
【図3】図2の要部平面図である。
【図4】図3のB−B断面図である。
【図5】(a)本発明の他の実施例を示す弾性部材の要
部断面図である。 (b)図5の(a)の弾性部材の動作を説明する図であ
る。
【図6】(a)本発明のさらに別の実施例を示す弾性部
材の要部断面図である。 (b)図6の(a)の弾性部材の動作を説明する図であ
る。
【図7】(a)本発明のさらに別の実施例を示す弾性部
材の要部断面図である。 (b)図7の(a)の弾性部材の動作を説明する図であ
る。
【図8】弾性部材の動作を説明する図である。
【符号の説明】
1 版胴 2 クランパ 3 磁性体 4 枢軸 5 台座 6 製版済原紙 9 インキローラ 12、122 弾性部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔性円筒状の版胴の外周面の一つの母線
    に沿って延在する台座と、上記外周面の、上記台座に対
    向する部位に揺動可能に配置され、上記台座とにより製
    版済原紙を挾持するクランパとを具備する孔版印刷装置
    の原紙クランプ装置において、 上記クランパ又は上記
    台座の原紙接触面両端部に、上記製版済原紙の両側を外
    方に引っ張る向きの摩擦力を与える弾性部材を設けたこ
    とを特徴とする孔版印刷装置の原紙クランプ装置。
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