JP2736793B2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は加熱室に収納した食品にマイクロ波を照射し
て加熱する高周波加熱装置に係り、特にマグネトロンで
発生したマイクロ波を加熱室内に照射する給電装置に関
するものである。
従来の技術 高周波加熱装置に割当てられている周波数帯の一つで
ある915MHzの発振源を用いた従来の給電装置は、特公昭
63-40035号公報に記載のように給電用アンテナが加熱室
内に突き出た形となっていた。
発明が解決しようとする課題 この場合、アンテナが突き出た分だけ被加熱食品を収
納するスペース効率が低下すると共に、加熱室内を清掃
するに際して、アンテナがじゃまになって清掃しにくい
という不便があった。
課題を解決するための手段 本発明の目的は高周波加熱装置の給電装置を改良する
ことにより、スペース効率の向上と、清掃のし易い高周
波加熱装置を提供することにある。上記目的は平面アン
テナの照射素子を応用することにより達成される。
作用 平面アンテナ用の放射素子はアース平面(この場合は
加熱室壁面)と平行に置かれた平面導体の縁部からの放
射を利用する。そこで突起部分がなく、スペース効率と
清掃性を向上させることができる。
実施例 以下、本発明の一実施例の構成及び作用を第1図〜第
5図により説明する。第1図において、マグネトロン3
で発生したマイクロ波は外導体8、内導体9によって構
成される同軸線路によって導かれ、誘電体板10と金属板
(以下放射板と言う)11によって加熱室2内に放射され
て、被加熱食品5を加熱する構造となっている。なお、
1は加熱室壁面、4は被加熱食品5をむらなく加熱する
ための回転載置台、6はモータ機構であり、そして7は
その回転を伝達する駆動軸である。
第2図および第3図は第1図の要部の拡大図である。
第2図において、誘電体板10は加熱室壁面1と放射板11
にはさまれる形で取り付けられている。加熱室壁面1に
は外導体8の内径と等しい径の貫通穴23があけられてお
り、その中央を貫通導体(以下内導体と言う)9が貫通
し、同時に誘電体10をも貫通して放射板11に固定ねじ12
で固定されている。放射板11は第3図に示すように矩形
である。したがって、誘電体板もこれに見合ってやや大
きな矩形である。放射板11は導体であるから、放射板
(金属板)を図のように成形して取り付けてもよく、ま
た、誘電体板10上にあらかじめ蒸着した導体膜でもよ
い。放射板(金属板)11に対する固定ねじの位置は第3
図のように、幅Wの中央で、端からlの位置に置かれて
いる。
このような構造にすることにより、マイクロ波が加熱
室2内にすみやかに放射される理由を第4図により説明
する。
第4図は第2図の構造を概念的に示したものである。
したがって、第2図の外導体8と加熱室壁面1は一体に
して接地導体23として示している。また、固定ねじ12は
省略している。マグネトロン3で発生したマイクロ波は
内導体9と接地導体28で構成される同軸線路を伝送する
が、その時、同軸線路内には13、13Aで示される電界が
発生する。この電界がさらに進行すると図の左右に分か
れて、電界14、14Aとなる。この時、放射板(金属板)1
1の長さ(第3図の寸法L)が使用周波数の約半波長な
らば共振して、電界は15、15Aで示すごとく外部へ放射
され、やがて16、17のように図の下方へ進行して行く。
Lの長さは約半波長の時、放射すると述べたが、詳しく
は、 である。ただしλ0は使用周波数の波長、εrは誘電体板
10の比誘電率である。また、放射板(金属板)11の端部
からの距離lは同軸線路から放射板(金属板)11側を見
た放射インピーダンスを決定する要因で、lが小さい程
放射インピーダンスは大きくなり、lが増すと逆に小さ
くなる(l=L/Zで最小)。この放射インピーダンスは
同軸線路の特性インピーダンスに等しくすることが望ま
しい。もし、寸法Lが(1)式で示す寸法よりはずれて
いる場合は共振は起らず、したがって放射されずにマイ
クロ波は放射板11の端で反射され、同軸線路側にもどさ
れることとなる。したがって、第3図の寸法Wを共振し
ない寸法に選ぶことにより、同図の上下方向には放射さ
れず、左右方向にのみ放射されることとなる。
このように、本実施例によれば、マイクロ波の加熱室
2内への給電装置を極めて偏平に出来るために、スペー
ス効率を上げることが可能となると同時に、清掃性も向
上させることができる。なお、本実施例は915MHz帯の高
周波加熱装置に限るものではなく、2.45GHz帯の高周波
加熱装置にも適用できることは言うまでもない。
さらに、本実施例には次のような利点がある。第2図
において、放射する周波数は(1)式によって決定され
ることはすでに述べたが、放射し易い周波数範囲、すな
わち、帯域幅BWは BW=1280 2・t (2) で表わされる。ただし、BWの単位はMHz、0は使用周波
数で単位はGHz、tは誘電体板の厚さで、単位はインチ
である。この帯域BWをはずれる周波数に対しては放射し
にくくなって反射が増すことは言うまでもない。(1)
式から明らかなように、BWは厚さtに比例するから、t
を変えることによって自由にBWを決定することができ
る。
このことは以下に述べるような利点となる。
一般にマグネトロンは中心周波数0をはさんで上下
の周波数に比較的レベルの大きい不要な周波数を発振す
る。第5図にその様子を示す。20はマグネトロンの発振
スペクトラムである。例えば、2.45GHz帯のマグネトロ
ンでは0は2.45GHz、その上下にΔ=200〜300MHzの
不要な周波数が存在する。周知のように、この帯域の高
周波加熱装置に割当てられている周波数は2.45±0.05GH
zであるから0±Δの外部への漏洩は許されない。し
たがって、この種の高周波加熱装置の設計に際しては種
々の工夫を必要としていた。しかしながら、本実施例の
場合は先に述べたBWを自由に変えられるから、例えば第
5図19で示すような反射が得られるように、誘電体板10
の厚さを選べば0±Δのマイクロ波の放射を抑圧す
ることができる。すなわち、給電装置そのものにフィル
タ効果を持たせることが容易に可能となるわけである。
第6図は本発明の他の実施例である。放射板(金属
板)11に対する内導体9の接続される位置がコーナ寄り
になっていることと、放射板11の寸法が(1)式で示さ
れるそれと±Δだけ異なった寸法になっている点が第2
図との差異である。このようにして、Δの寸法をうまく
選ぶことにより、放射される電界21と、これと直交する
電界22は大きさが等しく、同時に、位相を90°ずらすこ
とができるので円偏波を発生させることができる。円偏
波の発生により、被加熱食品5の加熱ムラを少なくする
ことができる。
第7図は本発明の更に他の実施例である。これまでの
説明は第1図で述べたように、同軸線路を用いた場合に
ついて説明したが、第7図のごとく導波管内に設けられ
た結合導体24を放射板(金属板)11に接続することによ
って同様な効果を得ることができる。
なお、この実施例は一見、特公昭62-59436号公報の回
転アンテナと類似しているが、放射板(金属板)11の構
造並びに放射原理は全く異なるものである。
第8図は本発明の更に他の実施例である。マグネトロ
ンアンテナ26と放射板(金属板)11を直接接続したもの
で、同軸線路や導波管をはぶいた分だけ、低コスト化で
きる。なお、27、27Aはマグネトロン3を加熱室壁面に
固定するためのねじである。
発明の効果 以上述べたごとく、本発明によれば、加熱室のスペー
ス効率を向上させ、清掃し易くなるばかりではなく、マ
グネトロンの発生する不要な周波数成分を除去するフィ
ルタ効果が得られる上に、容易に円偏波を発生できるの
で、加熱ムラをも少なくした高周波加熱装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の断面図、第2、第3図は第
1図の要部の拡大図、第4図は本発明の動作説明図、第
5図は本発明のフィルタ効果の説明図、第6、第7、第
8図は本発明の他の実施例を示す図である。 9……貫通導体、10……誘電体板、11……金属板(放射
板)。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一辺が使用周波数の略半波長のほぼ正方形
    の金属板と加熱室壁面とでこの金属板とほぼ同一形状の
    誘電体板をサンドイッチ状にはさみ、この加熱室壁面を
    貫通する貫通導体の一端と上記金属板を電気的に接続せ
    しめたことを特徴とする高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】上記貫通導体を、マグネトロンで発生した
    マイクロ波を上記加熱室に導くための同軸線路の内導体
    としたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の高
    周波加熱装置。
  3. 【請求項3】上記貫通導体を、マグネトロンで発生した
    マイクロ波を上記加熱室に導くための導波管内に配置し
    たことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の高周波
    加熱装置。
  4. 【請求項4】上記貫通導体を上記マグネトロンのアンテ
    ナとしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    高周波加熱装置。
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