JP2759635B2 - 非回折光ビーム発生方法及び装置 - Google Patents

非回折光ビーム発生方法及び装置

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JP2759635B2
JP2759635B2 JP2337996A JP2337996A JP2759635B2 JP 2759635 B2 JP2759635 B2 JP 2759635B2 JP 2337996 A JP2337996 A JP 2337996A JP 2337996 A JP2337996 A JP 2337996A JP 2759635 B2 JP2759635 B2 JP 2759635B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非回折光ビームを発
生させる非回折光ビーム発生方法及び装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】レーザ光等のコヒーレントな光のビーム
は直進性に優れており、ビーム幅の小さい狭ビーム光は
位置ぎめ等多くの分野で用いられている。しかし、光を
ある開口径で伝送すると回折によりビームは拡がってし
まう。尚、回折による拡がり角は、光の波長をλ、口径
をDとすると、λ/Dに比例するので、口径の小さな細
いビーム程、回折による拡がり角が大きくなる。
【0003】
【発明が解決しようする課題】また、ビーム幅の拡がり
は拡がり角と伝搬距離Lの積に比例(従って、λ/D・
Lに比例)するので、細いビームは長距離を伝搬すると
太いビームになってしまい、例えば、0.5μmの波長
の1mmの口径のビームは1kmで約50cmに拡がっ
て、位置ぎめ等の精度が低下するという問題を有してい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑みてな
されたもので、光学系の開口面から凹状の光波面をもつ
球面波を放射すると共に、上記光学系の開口面の前面付
近において、上記球面波を光波面の周辺にいく程曲率が
小さくなるように光波面を歪ませる非回折光ビーム発生
方法を提供するものである。
【0005】本発明は、開口面から凹状の光波面をもつ
球面波を放射する光学系と、該光学系の開口面の前面付
近に、上記球面波を光波面の周辺にいく程曲率が小さく
なるように光波面を歪ませる補正光学系とからなる非回
折光ビーム発生装置を提供するものである。
【0006】本発明は、凹状の光波面をもつと共に該光
波面の周辺にいく程曲率が小さくなるように光波面を歪
ませた球面波を光学系の開口面から放射する非回折光ビ
ーム発生方法を提供するものである。
【0007】本発明は、凹状の光波面をもつと共に該光
波面の周辺にいく程曲率が小さくなるように光波面を歪
ませた球面波を開口面から放射する光学系を有する非回
折光ビーム発生装置を提供するものである。
【0008】本発明は、凸状の光波面をもつ球面波が入
射する光学系において、該光学系の開口面で上記球面波
を光波面の周辺にいく程曲率が小さくなるか或いは小さ
くなるのと等価になるように、上記光学系の前面付近か
若しくは上記光学系内にて上記光波面を歪ませる非回折
光ビーム発生方法を提供するものである。
【0009】本発明は、凸状の光波面をもつ球面波が入
射する光学系において、該光学系の開口面の前面付近で
上記球面波を光波面の周辺にいく程曲率が小さくなるか
或いは小さくなるのと等価になるように、上記光学系の
前面付近か若しくは上記光学系内にて上記光波面を歪ま
せる補正光学系を設けた非回折光ビーム発生装置を提供
するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の概要を示す。本発
明は、望遠鏡等の光学系の開口面付近で光波面を歪ませ
るか、あるいは開口面付近で歪ませたと等価的になるよ
うに光波面を他の場所で歪ませて、元の光ビームの中心
に非回折ビームを生成するものである。ここで、非回折
ビームとは、ビーム幅が伝搬中変らず、あたかも回折を
しないで伝搬するかのように見えるビームあるいはこれ
に近いビームを言う。
【0011】尚、ここでは光学系として望遠鏡と光学的
に等価な光学系を例に上げて説明する。先ず、開口面か
ら放射する光ビームを凹状の光波面もった球面波(入射
に対しては逆に凸状)にする。凹状の光波面をもつ球面
波即ち収束型の球面波の放射(あるいは発散型での球面
波の入射)は、望遠鏡と光学的に等価な光学系の対物レ
ンズと接眼レンズとの間隔(屈折型の場合)かあるいは
主鏡と副鏡との間隔(反射型の場合)を変えることによ
って可能であり、標準の平面波の入射・放射の位置より
間隔を大きくすればよい。
【0012】そして、この球面波に負の歪を加える。即
ち、周辺にゆく程(半径が大きいほど)曲率がより小さ
くなるように光波面を歪ませる(図1参照)。この歪ん
だ球面波によって非回折ビームを生成することが可能で
ある。
【0013】次に、本発明の原理を詳細に説明する。上
記したように球面波の光波面を歪ませると、光線は図2
に示すようになる。この時、互いに交差する光の干渉現
象によって中心部に非回折ビームが生成される。ここ
で、開口での光波面(歪んだ球面)の形をh(ρ)とす
る。但し、軸対象を仮定し、開口の半径をaとし、ρは
a単位の半径(中心でρ=0、半径aの端でρ=1)と
定義する。また、開口から隔った任意の点Pでの振幅を
u(P)、光強度をI(P)とすると、I(P)は下記
に示す数式1で表される。
【0014】
【数1】
【0015】一方、u(P)は、フレネル積分を用いて
表すことができ、光学系の軸対象を考慮すると、下記に
示す数式2で表される。(但し、z≫ρ、rとする。)
【0016】
【数2】
【0017】ここで、zとr(r=(x2+y21/2
は、共にP点の座標であり、開口面からの距離とz軸か
らの距離とをそれぞれ示す。また、kは波数で、k=2
π/λである。J0は0次のベッセル関数である。更
に、ζは開口での光波面上の点のz方向の座標であり、
下記に示す数式3で表される。
【0018】
【数3】
【0019】また、f(aρ)は開口での振幅であり、
代表的なものとして、一様分布(光の振幅が半径で変化
せず一定)、ガウス型分布がある。主ビームの中心部に
生成されるサブビーム(非回折ビーム)は、J0 2の形を
した強度分布となる。(正確には、数式2に示すよう
に、J0 2の積分となる)
【0020】正確にビームプロファイル(半径に沿った
光強度)を求めるには数式2によりフレネル積分の計算
を実行する。一方、J0を基に近似的に非回折ビームの
幅を求めることもできる。即ち、光軸の近くでは良い近
似となり、観測点での強度分布をI(r)とすると、下
記に示す数式4及び数式5で表される。尚、c′は定数
である。
【0021】
【数4】
【0022】
【数5】
【0023】但し、θは光線(開口での光波面上の点Q
での光波面の法線となる)のz軸とのなす角である。こ
の際、θは非常に小さいので sinθ≒θとなる。更
に、Q点の光軸からの動径をρa(ρa=aρ)とすると
下記に示す数式6が成立する。
【0024】
【数6】
【0025】ここで、0次ベッセル関数J0の値が1/
2、即ち半値となるのは変数が1.125の時である。
即ち、 J0(1.125) 2=0.5であるので光強
度が半分になるビームの半値幅(FWHM:Full Width Half
Maximum)を2rb(rbは半径)とすると、αrb
1.125となることから、下記に示す数式7が成立す
る。
【0026】
【数7】
【0027】更に、数式5及び数式7より下記に示す数
式8が導かれる。
【0028】
【数8】
【0029】例えば、波長0.5μm,直径10cm
(半径5cm)のレーザービームの開口面で、ρa=4
cmの光線が1kmでz軸と交わるような光波面の時、
θ=4×10−5である。従って、1kmの距離でのサ
ブビーム(非回折ビーム)の半値幅は、FWHM=0.44
7cmとなる。
【0030】参考として、正確なフレネル積分の計算の
一例を図3及び図4に示す。図3のような歪んだ球面の
光波面に対して、図4のようなビームパターンが得られ
る。これは、波長0.5μm、開口径10cmの時の例
であるが、中心部に細いビームが長距離(100m〜2
km)にわたって生成されることが分かる。
【0031】一般の細いレーザビームは、回折によって
大きく拡がってしまうのに対して、この中心部のサブビ
ームの拡がりは非常に小さい。更に、光波面を円錐形に
近いものにすると、純粋に非回折(光ビーム幅が距離に
よって変化せず一定)のサブビームが近似的に得られ
る。
【0032】尚、より長距離に伝搬させる非回折ビーム
は、より大きな口径の望遠鏡と光学的に等価な光学系を
使用し、より小さな曲率の球面にして適度な小さな負の
歪を加えることによって実現できる。(例、口径10c
mで100m〜10km、口径1mで1km〜100k
mが可能)
【0033】次に、本発明における具体的な実施形態を
図5(a)乃至図5(c)に示す。図5(a)は、本発
明における第一の実施形態であり、図において、望遠鏡
と光学的に等価な光学系10の開口面5の前面に補正板
6を配設し、非回折ビーム4′を発生する方法を示した
概念図である。
【0034】図5(b)は、対物レンズ系7と接眼レン
ズ系8とで構成された望遠鏡と光学的に等価な光学系に
おいて、接眼レンズ系8として、適度に小さな球面収差
をもつ凹レンズ系を用いて非回折ビーム4′を発生する
方法を示した概念図である。
【0035】図5(c)は、望遠鏡と光学的に等価な光
学系10から放射した光を可変形鏡9で反射させて光波
面を歪ませ、非回折ビーム4′を発生する方法を示した
概念図である。
【0036】尚、上記各実施形態においては、上記各光
学システムを送信装置として用いて非回折ビーム4′を
発生する方法を示したが、図5(a)乃至図5(c)に
おいて、上記各光学システムを受信装置として用い、入
射ビーム4′を受光(この場合、各図において光線の向
きは逆になる)することによって、望遠鏡と光学的に等
価な光学系における結像位置を一定とすることができ
る。
【0037】以上、本発明を実施形態に基づいて説明し
たが、本発明は上記した実施形態に限定されるものでは
なく、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限
り、どのようにでも実施できる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明における非回
折光ビーム発生方法及び装置においては、レーザ光によ
って非回折ビームを生成することにより、長距離にわた
って細いビームを作ることができ、長距離の点光源とし
て利用することができ、長距離間での高精度な位置決め
等に用いることができる。また、非回折ビームをもつ望
遠鏡を光の受信に用いれば、焦点位置を変えることなく
任意の距離の対象物をほぼ同じ分解能で見る(画像を撮
る)ことが可能である等、多大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における歪んだ球面の光波面の断面形状
を示す概念図である。
【図2】本発明における歪んだ球面の光波面における光
線の軌跡を示す概念図である。
【図3】本発明における歪んだ球面の光波面の断面形状
を示すグラフである。
【図4】本発明におけるビームパターンを示す三次元グ
ラフである。
【図5】(a)、(b)、(c)は何れも本発明の各実
施形態を示す概念図である。
【符号の説明】
1 歪んだ球面 2 球面 3 光軸 4 光線 4′ 非回折ビーム 5 開口 6 補正板 7 対物レンズ系 8 接眼レンズ系 9 可変形鏡 10 光学系

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系の開口面から凹状の光波面をもつ
    球面波を放射すると共に、上記光学系の開口面の前面付
    近において、上記球面波を光波面の周辺にいく程曲率が
    小さくなるように光波面を歪ませることを特徴とする非
    回折光ビーム発生方法。
  2. 【請求項2】 開口面から凹状の光波面をもつ球面波を
    放射する光学系と、該光学系の開口面の前面付近に、上
    記球面波を光波面の周辺にいく程曲率が小さくなるよう
    に光波面を歪ませる補正光学系とからなることを特徴と
    する非回折光ビーム発生装置。
  3. 【請求項3】 凹状の光波面をもつと共に該光波面の周
    辺にいく程曲率が小さくなるように光波面を歪ませた球
    面波を光学系の開口面から放射することを特徴とする非
    回折光ビーム発生方法。
  4. 【請求項4】 凹状の光波面をもつと共に該光波面の周
    辺にいく程曲率が小さくなるように光波面を歪ませた球
    面波を開口面から放射する光学系を有することを特徴と
    する非回折光ビーム発生装置。
  5. 【請求項5】 凸状の光波面をもつ球面波が入射する光
    学系において、該光学系の開口面で上記球面波を光波面
    の周辺にいく程曲率が小さくなるか或いは小さくなるの
    と等価になるように、上記光学系の前面付近か若しくは
    上記光学系内にて上記光波面を歪ませることを特徴とす
    る非回折光ビーム発生方法。
  6. 【請求項6】 凸状の光波面をもつ球面波が入射する光
    学系において、該光学系の開口面の前面付近で上記球面
    波を光波面の周辺にいく程曲率が小さくなるか或いは小
    さくなるのと等価になるように、上記光学系の前面付近
    か若しくは上記光学系内にて上記光波面を歪ませる補正
    光学系を設けたことを特徴とする非回折光ビーム発生装
    置。
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EP1927983A2 (en) 2006-11-29 2008-06-04 Ricoh Company, Ltd Optical head, optical disc apparatus including the optical head, and information processing apparatus including the optical disk apparatus

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