JP2796253B2 - マグネットポンプ - Google Patents
マグネットポンプInfo
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Landscapes
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、給排水等に使用される
マグネットポンプに関し、特に、そのポンプケーシング
の形状に関する。
マグネットポンプに関し、特に、そのポンプケーシング
の形状に関する。
【0002】
【従来の技術】主として家庭用などにおける温水循環又
は暖房用の小型ポンプ(目安としてモータ出力300W
以下)としては、例えば図16に示すようなディスクマ
グネットポンプが使用されている。図16において、デ
ィスクマグネットポンプ30は、モータ側ケーシング4
とポンプ側ケーシング(フロントケーシング)11を有
しており、モータ側ケーシング4の内部は原動機室25
と駆動室26とに区分され、駆動室26とフロントケー
シング11内部のインペラ室(ポンプ室)27とはOリ
ング8で液密に取り付けた隔壁板(バックケーシング)
19によって完全に隔離されている。原動機室25に
は、モータ固定子1,モータ回転子2,モータシャフト
28及びボールベアリング3等が設けられており、これ
らはモータを構成している。駆動室26にはモータシャ
フト28の軸端に締め付けネジ(図示せず)によって駆
動用カップリング5が固定されており、駆動用カップリ
ング5にはディスク状の駆動用マグネット6が固定され
ている。インペラ室27は回転中心線方向に開口する吸
込口22と円周接線方向に開口する吐出口23とに連通
しており、インペラ室27内にはインペラシャフト1
2,インペラ軸受け13,インペラスラスト受け14を
介してインペラ10が回動可能に設けられている。
は暖房用の小型ポンプ(目安としてモータ出力300W
以下)としては、例えば図16に示すようなディスクマ
グネットポンプが使用されている。図16において、デ
ィスクマグネットポンプ30は、モータ側ケーシング4
とポンプ側ケーシング(フロントケーシング)11を有
しており、モータ側ケーシング4の内部は原動機室25
と駆動室26とに区分され、駆動室26とフロントケー
シング11内部のインペラ室(ポンプ室)27とはOリ
ング8で液密に取り付けた隔壁板(バックケーシング)
19によって完全に隔離されている。原動機室25に
は、モータ固定子1,モータ回転子2,モータシャフト
28及びボールベアリング3等が設けられており、これ
らはモータを構成している。駆動室26にはモータシャ
フト28の軸端に締め付けネジ(図示せず)によって駆
動用カップリング5が固定されており、駆動用カップリ
ング5にはディスク状の駆動用マグネット6が固定され
ている。インペラ室27は回転中心線方向に開口する吸
込口22と円周接線方向に開口する吐出口23とに連通
しており、インペラ室27内にはインペラシャフト1
2,インペラ軸受け13,インペラスラスト受け14を
介してインペラ10が回動可能に設けられている。
【0003】そしてインペラ10には隔壁板19を挟ん
でディスク状の駆動用マグネット6に対峙するようにデ
ィスク状の従動用マグネット7が固定されている。モー
タ駆動によって駆動用マグネット6が回転すると、これ
に吸引追従して従動用マグネット7即ちインペラ10が
回転するため、吸込口22からインペラ室27に吸水さ
れた水(湯)は吐出口23から吐き出される。なお、1
5はインペラ室止めネジ、16はポンプ脚、18はモー
タ側ケーシング固定ネジである。
でディスク状の駆動用マグネット6に対峙するようにデ
ィスク状の従動用マグネット7が固定されている。モー
タ駆動によって駆動用マグネット6が回転すると、これ
に吸引追従して従動用マグネット7即ちインペラ10が
回転するため、吸込口22からインペラ室27に吸水さ
れた水(湯)は吐出口23から吐き出される。なお、1
5はインペラ室止めネジ、16はポンプ脚、18はモー
タ側ケーシング固定ネジである。
【0004】上述のマグネットポンプ30における駆動
用マグネット6と従動用マグネット7はディスク状であ
るが、図17に示すようなスリーブ状のマグネットを有
するマグネットポンプ40も存在する。このスリーブマ
グネットポンプ40においては、駆動室26に筒状の駆
動用カップリング5′が設けられ、これにはスリーブ状
のマグネット6′が固定されている。また隔壁板たるバ
ックケーシング9とフロントケーシング11とに挟まれ
たインペラ室27内にはインペラ10が設けられ、これ
にはスリーブ状のマグネット7′が固定されている。
用マグネット6と従動用マグネット7はディスク状であ
るが、図17に示すようなスリーブ状のマグネットを有
するマグネットポンプ40も存在する。このスリーブマ
グネットポンプ40においては、駆動室26に筒状の駆
動用カップリング5′が設けられ、これにはスリーブ状
のマグネット6′が固定されている。また隔壁板たるバ
ックケーシング9とフロントケーシング11とに挟まれ
たインペラ室27内にはインペラ10が設けられ、これ
にはスリーブ状のマグネット7′が固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなマグネット
ポンプ30,40におけるポンプケーシング(特にフロ
ントケーシング)11としては、近年、プラスチック樹
脂の成形品が多用されるようになってきている。その理
由としては、複雑形状のものでも精度良く形成でき、バ
ラツキが少なく、生産性が良好で、軽量であり、後加工
が不要であって仕上がりが美しいなど、利点が多いから
である。樹脂材料としては、機械的強度が高く、吸水性
が低くて寸法変化の少ない材料のうち、耐熱性が高く、
クリープ特性が良く、更に耐薬品性に富む材料が選定さ
れ、ガラス繊維強化の変性ポリフェニレンエーテル(変
性PPE)やガラス繊維強化のPPSが主として用いら
れる。因に、一例を挙げるとガラス繊維強化の変性PP
Eのポアソン比は0.40、ヤング率は68000Kg/cm2 であ
る。また、一例を挙げるとガラス繊維強化のPPSのポ
アソン比は0.36、ヤング率は200000Kg/cm2である。
ポンプ30,40におけるポンプケーシング(特にフロ
ントケーシング)11としては、近年、プラスチック樹
脂の成形品が多用されるようになってきている。その理
由としては、複雑形状のものでも精度良く形成でき、バ
ラツキが少なく、生産性が良好で、軽量であり、後加工
が不要であって仕上がりが美しいなど、利点が多いから
である。樹脂材料としては、機械的強度が高く、吸水性
が低くて寸法変化の少ない材料のうち、耐熱性が高く、
クリープ特性が良く、更に耐薬品性に富む材料が選定さ
れ、ガラス繊維強化の変性ポリフェニレンエーテル(変
性PPE)やガラス繊維強化のPPSが主として用いら
れる。因に、一例を挙げるとガラス繊維強化の変性PP
Eのポアソン比は0.40、ヤング率は68000Kg/cm2 であ
る。また、一例を挙げるとガラス繊維強化のPPSのポ
アソン比は0.36、ヤング率は200000Kg/cm2である。
【0006】ところで、近年では、ポンプの小型化,高
信頼性(耐久性)の向上などの要請が高まり、特に、ポ
ンプケーシング(フロントケーシング11)の疲労強度
の向上が要請されている。フロントケーシング11が疲
労破壊する原因としては、当該ポンプに接続される回路
の切換弁の開閉,ポンプ自身のオン・オフ動作,管路の
蒸気圧を調整する圧力キャップのオン・オフ等によりイ
ンペラ室27にサージ圧が繰り返して印加されるからで
ある。図18に示すように、インペラ室(ポンプ室)2
7内に内圧(動圧)が加わると、フロントケーシング1
1の端面部11bが側面部11aとの交叉部である山折
れ交叉部Bを支点として図示破線で示す如く太鼓の皮の
ように外方へ膨らむため、太鼓の皮の中央位置に相当す
る吸込口22では最大変形量ΔH(フロントケーシング
11の高さHの増分)が生じ、山折れ交叉部Bの内面側
や端面部11bの谷折れ交叉部Aの外面側に引張応力が
繰り返して発生することになり、永年使用により疲労破
壊でクラックが発生し、水漏れが起こることがあった。
信頼性(耐久性)の向上などの要請が高まり、特に、ポ
ンプケーシング(フロントケーシング11)の疲労強度
の向上が要請されている。フロントケーシング11が疲
労破壊する原因としては、当該ポンプに接続される回路
の切換弁の開閉,ポンプ自身のオン・オフ動作,管路の
蒸気圧を調整する圧力キャップのオン・オフ等によりイ
ンペラ室27にサージ圧が繰り返して印加されるからで
ある。図18に示すように、インペラ室(ポンプ室)2
7内に内圧(動圧)が加わると、フロントケーシング1
1の端面部11bが側面部11aとの交叉部である山折
れ交叉部Bを支点として図示破線で示す如く太鼓の皮の
ように外方へ膨らむため、太鼓の皮の中央位置に相当す
る吸込口22では最大変形量ΔH(フロントケーシング
11の高さHの増分)が生じ、山折れ交叉部Bの内面側
や端面部11bの谷折れ交叉部Aの外面側に引張応力が
繰り返して発生することになり、永年使用により疲労破
壊でクラックが発生し、水漏れが起こることがあった。
【0007】フロントケーシング11の疲労強度を向上
させる方策としては、ケーシングの肉厚自体を厚くした
り、高強度の樹脂材料を選定したり、又はケーシングに
リブを付随させることなどが考えられるが、これらの方
策によれば肉厚増加による重量化又は大型化や高価な原
材料,金型変更等による製造コストの上昇などに繋がっ
てしまう。
させる方策としては、ケーシングの肉厚自体を厚くした
り、高強度の樹脂材料を選定したり、又はケーシングに
リブを付随させることなどが考えられるが、これらの方
策によれば肉厚増加による重量化又は大型化や高価な原
材料,金型変更等による製造コストの上昇などに繋がっ
てしまう。
【0008】そこで上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、最適形状のフロントケーシングを見出すことによ
り、従前の樹脂材料を用いても、ケーシングの肉厚を厚
くせずとも、またリブ無しの場合でも強度が充分であ
り、疲労耐力が向上し且つ軸長化を最小限に抑えたポン
プケーシングを持つマグネットポンプを提供することに
ある。
は、最適形状のフロントケーシングを見出すことによ
り、従前の樹脂材料を用いても、ケーシングの肉厚を厚
くせずとも、またリブ無しの場合でも強度が充分であ
り、疲労耐力が向上し且つ軸長化を最小限に抑えたポン
プケーシングを持つマグネットポンプを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るマグネットポンプの基本的構造は、略
皿状の樹脂成形品で、中心線に平行の直線部としての周
壁部と上記中心線の向きに開口する突出した吸込口を備
える端面部との連結で構成され、ポンプ室の端部側を覆
うポンプケーシングを有するマグネットポンプにおい
て、上記周壁部と上記端面部との山折れ交叉部の内面を
第1の曲率面とすると共に、上記端面部自体の内面を第
2の曲率面としたものである。ここで、第2の曲率面の
曲率半径R2の方が第1の曲率面の曲率半径R1よりも
大きいが、上記端面部の第2の曲率面の曲率半径R2と
しては、上記ポンプケーシングの内径をDとすると、0.
90D〜1.20Dの範囲内に設定されていることが必要であ
る。そしてまた、かかる曲率半径R2の数値範囲におい
て、上記山折れ交叉部の第1の曲率面の曲率半径R1と
しては、0.06D〜0.10Dの範囲内に設定されていること
が望ましい。
に、本発明に係るマグネットポンプの基本的構造は、略
皿状の樹脂成形品で、中心線に平行の直線部としての周
壁部と上記中心線の向きに開口する突出した吸込口を備
える端面部との連結で構成され、ポンプ室の端部側を覆
うポンプケーシングを有するマグネットポンプにおい
て、上記周壁部と上記端面部との山折れ交叉部の内面を
第1の曲率面とすると共に、上記端面部自体の内面を第
2の曲率面としたものである。ここで、第2の曲率面の
曲率半径R2の方が第1の曲率面の曲率半径R1よりも
大きいが、上記端面部の第2の曲率面の曲率半径R2と
しては、上記ポンプケーシングの内径をDとすると、0.
90D〜1.20Dの範囲内に設定されていることが必要であ
る。そしてまた、かかる曲率半径R2の数値範囲におい
て、上記山折れ交叉部の第1の曲率面の曲率半径R1と
しては、0.06D〜0.10Dの範囲内に設定されていること
が望ましい。
【0010】
【作用】このように、突出した吸込口を持つ端面部を有
するポンプケーシングであっても、周壁部と端面部との
山折れ交叉部の内面を第1の曲率面とすると共に、端面
部自体の内面を第2の曲率面とした形状のポンプケーシ
ングによれば、第1の曲率面の存在に比して第2の曲率
面の存在が最大主応力や最大変形量の抑制に優勢的にな
り、第1の曲率面の曲率半径を考慮するよりも、第2の
曲率面の曲率半径を考慮すれば足りるようになる。
するポンプケーシングであっても、周壁部と端面部との
山折れ交叉部の内面を第1の曲率面とすると共に、端面
部自体の内面を第2の曲率面とした形状のポンプケーシ
ングによれば、第1の曲率面の存在に比して第2の曲率
面の存在が最大主応力や最大変形量の抑制に優勢的にな
り、第1の曲率面の曲率半径を考慮するよりも、第2の
曲率面の曲率半径を考慮すれば足りるようになる。
【0011】本発明では、ポンプケーシングのプロポー
ションの最適化を問題としているので、ポンプケーシン
グの内径Dを基準とすれば、第1の曲率面の曲率半径R
1は単純に角取り(アール)としての意義で、勿論、そ
の値が大きい程、応力抑制もあるが、一般に内径Dより
1オーダー低い値である。しかし、第2の曲率面の曲率
半径R2は角取りとしての意義はなく、従前は平坦面
(R2≒無限大)であったものを本発明では内径Dのオ
ーダーに設定しようとするものである。
ションの最適化を問題としているので、ポンプケーシン
グの内径Dを基準とすれば、第1の曲率面の曲率半径R
1は単純に角取り(アール)としての意義で、勿論、そ
の値が大きい程、応力抑制もあるが、一般に内径Dより
1オーダー低い値である。しかし、第2の曲率面の曲率
半径R2は角取りとしての意義はなく、従前は平坦面
(R2≒無限大)であったものを本発明では内径Dのオ
ーダーに設定しようとするものである。
【0012】上記の曲率面を特定するために、曲率半径
R1,R2の数値範囲が特に重要である。前述したよう
に、疲労破壊を有効的に防止するには、曲率半径R2の
方が優勢的で、曲率半径R1の方は角取りのアールとし
ての意義である。シュミレーション試験によれば、曲率
半径R2は0.90D〜1.20Dの範囲にあることが必要であ
ると判明した。この数値範囲で下限値は、上述の最大主
応力及び最大変形量を共に抑制でき、疲労破壊、特に第
1の曲率部での疲労破壊を抑制できる意義がある。また
上限地は、曲率部高さも充分に低く抑制でき、軸長化を
避けることができる意義がある。
R1,R2の数値範囲が特に重要である。前述したよう
に、疲労破壊を有効的に防止するには、曲率半径R2の
方が優勢的で、曲率半径R1の方は角取りのアールとし
ての意義である。シュミレーション試験によれば、曲率
半径R2は0.90D〜1.20Dの範囲にあることが必要であ
ると判明した。この数値範囲で下限値は、上述の最大主
応力及び最大変形量を共に抑制でき、疲労破壊、特に第
1の曲率部での疲労破壊を抑制できる意義がある。また
上限地は、曲率部高さも充分に低く抑制でき、軸長化を
避けることができる意義がある。
【0013】かかる曲率半径R2の適正範囲において、
曲率半径R1は0.06D〜0.10Dの範囲にあることが最も
望ましいと判明した。曲率半径R1が0.10Dよりも大き
いと曲率部高さも大きくなり、ケーシングの軸長化に繋
がってしまう。他方、曲率半径R1が0.06Dよりも小さ
いと、最大主応力が大きくなってしまいクラック発生を
招きやすくなる。上述の曲率半径R1の適正範囲であれ
ば、曲率部高さ及び最大主応力を抑制でき、疲労耐力の
向上を図ることができる。
曲率半径R1は0.06D〜0.10Dの範囲にあることが最も
望ましいと判明した。曲率半径R1が0.10Dよりも大き
いと曲率部高さも大きくなり、ケーシングの軸長化に繋
がってしまう。他方、曲率半径R1が0.06Dよりも小さ
いと、最大主応力が大きくなってしまいクラック発生を
招きやすくなる。上述の曲率半径R1の適正範囲であれ
ば、曲率部高さ及び最大主応力を抑制でき、疲労耐力の
向上を図ることができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
説明する。
【0015】〔実施例1〕 図1は本発明の実施例1に係るディスクマグネットポン
プを示す側面断面図である。本例のディスクマグネット
ポンプも従前のものと同様に、隔壁板(バックケーシン
グ)19とフロントケーシング(ポンプケーシング)5
1とで挟まれたインペラ室(ポンプ室)27は回転中心
線L方向に開口する吸込口22と円周接線方向に開口す
る吐出口(図示せず)とに連通しており、インペラ室2
7内にはインペラシャフト12,インペラ軸受け13,
インペラスラスト受け14を介してインペラ10が回動
可能に設けられている。インペラ10には隔壁板19を
挟んでディスク状の駆動用マグネット6に対峙するよう
にディスク状の従動用マグネット7が固定されている。
そして本例のフロントケーシング51は、中心線Lに関
して略皿状の回転対称体を基調とし、その中心線Lに平
行の直線部としての周壁部51aと中心線Lの向きに開
口する突出した吸込口22を備えた端面部51bとの連
結で構成され、端面部51bの内面が曲率面(第2の曲
率面)であり、フロントケーシング19は皿状体(ドー
ム形)を呈している。ここで、端面部51bの内面の曲
率半径R2は後述する範囲に設定することが望ましい。
また本例では、周壁部51aと端面部51bとの連結部
位である山折れ交叉部Bの内面を曲率面(第1の曲率
面)として成る。この山折れコーナ部Bの内面の曲率半
径R1もまた後述する範囲に設定することが望ましい。
プを示す側面断面図である。本例のディスクマグネット
ポンプも従前のものと同様に、隔壁板(バックケーシン
グ)19とフロントケーシング(ポンプケーシング)5
1とで挟まれたインペラ室(ポンプ室)27は回転中心
線L方向に開口する吸込口22と円周接線方向に開口す
る吐出口(図示せず)とに連通しており、インペラ室2
7内にはインペラシャフト12,インペラ軸受け13,
インペラスラスト受け14を介してインペラ10が回動
可能に設けられている。インペラ10には隔壁板19を
挟んでディスク状の駆動用マグネット6に対峙するよう
にディスク状の従動用マグネット7が固定されている。
そして本例のフロントケーシング51は、中心線Lに関
して略皿状の回転対称体を基調とし、その中心線Lに平
行の直線部としての周壁部51aと中心線Lの向きに開
口する突出した吸込口22を備えた端面部51bとの連
結で構成され、端面部51bの内面が曲率面(第2の曲
率面)であり、フロントケーシング19は皿状体(ドー
ム形)を呈している。ここで、端面部51bの内面の曲
率半径R2は後述する範囲に設定することが望ましい。
また本例では、周壁部51aと端面部51bとの連結部
位である山折れ交叉部Bの内面を曲率面(第1の曲率
面)として成る。この山折れコーナ部Bの内面の曲率半
径R1もまた後述する範囲に設定することが望ましい。
【0016】以下、図18に示す従来形のフロントケー
シング11と図1に示す本例のドーム形のフロントケー
シング51の比較例を示す。図2(a)に示すように、
従来形(筒形)のフロントケーシング11は、中心線L
に平行の直線部としての周壁部(フープ)11aと中心
線Lの向きに開口する吸込口22を有する直線部として
の端面部(ウェブ)11bとから成る。なお、端面部1
1bから吸込口22に連絡するテーパ部11c,11d
を有している。
シング11と図1に示す本例のドーム形のフロントケー
シング51の比較例を示す。図2(a)に示すように、
従来形(筒形)のフロントケーシング11は、中心線L
に平行の直線部としての周壁部(フープ)11aと中心
線Lの向きに開口する吸込口22を有する直線部として
の端面部(ウェブ)11bとから成る。なお、端面部1
1bから吸込口22に連絡するテーパ部11c,11d
を有している。
【0017】これに対して本例のドーム形フロントケー
シング51は、図2(b)に示すように、中心線Lに平
行の直線部としての周壁部51aと中心線Lの向きに開
口する吸込口22を有するドーム状(円弧状)の端面部
51bとから成る。ここで、ドーム状の端面部51bの
内面である第2の曲率面の曲率半径をR2とする。ま
た、周壁部51aと端面部51bとの交叉部である山折
れ交叉部Bの第1の曲率面の曲率半径をR1とする。
今、フロントケーシング11,51の内径Dを95mmと
し、ドーム状の端面部51bの内面の曲率半径R2をD
(=95mm)として、内径Dに対する山折れ交叉部Bの曲
率半径R1の比(R1/D)を変化させたとき、最大変
形量ΔHの関係を図3に、山折れ交叉部Bと、吸込口2
2側の谷折れ交叉部Aにおける最大主応力δmax の関係
を図4にそれぞれ示す。なお、この解析条件としては、
常温で内圧3Kg/cm2、樹脂材料のポアソン比0.40、ヤン
グ率68000Kg/cm2 、均一肉厚t=3mmとした。
シング51は、図2(b)に示すように、中心線Lに平
行の直線部としての周壁部51aと中心線Lの向きに開
口する吸込口22を有するドーム状(円弧状)の端面部
51bとから成る。ここで、ドーム状の端面部51bの
内面である第2の曲率面の曲率半径をR2とする。ま
た、周壁部51aと端面部51bとの交叉部である山折
れ交叉部Bの第1の曲率面の曲率半径をR1とする。
今、フロントケーシング11,51の内径Dを95mmと
し、ドーム状の端面部51bの内面の曲率半径R2をD
(=95mm)として、内径Dに対する山折れ交叉部Bの曲
率半径R1の比(R1/D)を変化させたとき、最大変
形量ΔHの関係を図3に、山折れ交叉部Bと、吸込口2
2側の谷折れ交叉部Aにおける最大主応力δmax の関係
を図4にそれぞれ示す。なお、この解析条件としては、
常温で内圧3Kg/cm2、樹脂材料のポアソン比0.40、ヤン
グ率68000Kg/cm2 、均一肉厚t=3mmとした。
【0018】図3における曲線aは従来タイプのフロン
トケーシング11の場合を示し、曲線bは本例のドーム
形のフロントケーシング51の場合を示す。この図から
明らかなように、偏平形端面部11bを持つフロントケ
ーシング11における最大変形量ΔHの値は内径対R1
比(R1/D)の変化に敏感であり、山折れ交叉部Bの
曲率半径R1が小さくなると最大変形量ΔHが大きくな
る。従って、従来タイプのフロントケーシング11にお
いては、周壁部11aと端面部11bの交叉部位である
山折れ交叉部Bの曲率半径R1は大きい方が最大変形量
ΔHの値は小さくなり好ましく、疲労耐力の向上を図る
ことができる。これは山折れ交叉部Bが端面部11bの
脹らみのための支点化が抑制される方向に働くからであ
ろう。しかし、R1/D=16%でも最大変形量ΔH=0.
3mm であり、依然として大きな変形を示している。
トケーシング11の場合を示し、曲線bは本例のドーム
形のフロントケーシング51の場合を示す。この図から
明らかなように、偏平形端面部11bを持つフロントケ
ーシング11における最大変形量ΔHの値は内径対R1
比(R1/D)の変化に敏感であり、山折れ交叉部Bの
曲率半径R1が小さくなると最大変形量ΔHが大きくな
る。従って、従来タイプのフロントケーシング11にお
いては、周壁部11aと端面部11bの交叉部位である
山折れ交叉部Bの曲率半径R1は大きい方が最大変形量
ΔHの値は小さくなり好ましく、疲労耐力の向上を図る
ことができる。これは山折れ交叉部Bが端面部11bの
脹らみのための支点化が抑制される方向に働くからであ
ろう。しかし、R1/D=16%でも最大変形量ΔH=0.
3mm であり、依然として大きな変形を示している。
【0019】他方、本例のドーム形フロントケーシング
51においては、2%≦R1/D≦16%の変域で、0.12
mm≦ΔH≦0.16mmの値域にあり、最大変形量ΔHは曲率
半径R1の変化に殆ど影響されないばかりか、最大変形
量ΔHの値は従来タイプの1/2以下に収まっている。
このように、周壁部51aと端面部51bとの交叉部位
である山折れ交叉部Bの曲率半径R1を大きく設定する
場合に比して、端面部51b自体をドーム形にすること
によって最大変形量ΔHを抑制することができ、変形量
の抑制により疲労破壊を防止できる。
51においては、2%≦R1/D≦16%の変域で、0.12
mm≦ΔH≦0.16mmの値域にあり、最大変形量ΔHは曲率
半径R1の変化に殆ど影響されないばかりか、最大変形
量ΔHの値は従来タイプの1/2以下に収まっている。
このように、周壁部51aと端面部51bとの交叉部位
である山折れ交叉部Bの曲率半径R1を大きく設定する
場合に比して、端面部51b自体をドーム形にすること
によって最大変形量ΔHを抑制することができ、変形量
の抑制により疲労破壊を防止できる。
【0020】図4における曲線a−Aは従来タイプのフ
ロントケーシング11の谷折れ交叉部Aの最大主応力を
示し、曲線a−Bはその山折れ交叉部Bの最大主応力を
示している。いずれの場合も曲率半径R1の変化に敏感
であり、曲率半径R1が大きくなると、最大主応力δ
max は減少する。山折れ交叉部Bの曲率半径R1を変化
させているため、山折れ交叉部B自体の最大主応力の増
減率は顕著であり、これに追従して谷折れ交叉部Aでの
最大主応力も変化する。しかし、R1/Dを大きくして
も、山折れ交叉部Bの最大主応力δmax の減少は限界で
あり、また依然として谷折れ交叉部Aでの最大主応力は
高い。R1/D=16%でも谷折れ交叉部Aの値は4.7Kg/
mm2 で、山折れコーナ部Bよりも谷折れコーナ部Aで疲
労破壊の発生確率が高い。
ロントケーシング11の谷折れ交叉部Aの最大主応力を
示し、曲線a−Bはその山折れ交叉部Bの最大主応力を
示している。いずれの場合も曲率半径R1の変化に敏感
であり、曲率半径R1が大きくなると、最大主応力δ
max は減少する。山折れ交叉部Bの曲率半径R1を変化
させているため、山折れ交叉部B自体の最大主応力の増
減率は顕著であり、これに追従して谷折れ交叉部Aでの
最大主応力も変化する。しかし、R1/Dを大きくして
も、山折れ交叉部Bの最大主応力δmax の減少は限界で
あり、また依然として谷折れ交叉部Aでの最大主応力は
高い。R1/D=16%でも谷折れ交叉部Aの値は4.7Kg/
mm2 で、山折れコーナ部Bよりも谷折れコーナ部Aで疲
労破壊の発生確率が高い。
【0021】他方、曲線b−Aは本例のドーム形フロン
トケーシング51の谷折れ交叉部Aの最大主応力を示
し、曲線b−Bはその山折れ交叉部Bの最大主応力を示
している。R1/Dの変化に対して山折れ交叉部Bの最
大主応力は緩やかに変化し、谷折れ交叉部Aでの最大主
応力は殆ど変化しないと言っても良い。山折れ交叉部B
の曲率半径R1を大きくするとその部位での最大主応力
はある程度減少するが、谷折れ交叉部A迄に至る曲率面
の端面部51bによって応力集中が緩和され、谷折れ交
叉部Aでは曲率半径R1の増減が殆ど影響しないものと
思われる。2%≦R1/D≦16%の変域では曲線b−A
と曲線b−Bとが交叉している。交点PはR1/D≒11
%で最大主応力δmax =1.3Kg/mm2 である。従って、R
2=D=95mmの条件で、R1が0.11Dの前後であれば、
谷折れ交叉部A及び山折れ交叉部Bでの最大主応力δ
max を共に極小化でき、同時に最大変形量ΔHも僅少化
できる。
トケーシング51の谷折れ交叉部Aの最大主応力を示
し、曲線b−Bはその山折れ交叉部Bの最大主応力を示
している。R1/Dの変化に対して山折れ交叉部Bの最
大主応力は緩やかに変化し、谷折れ交叉部Aでの最大主
応力は殆ど変化しないと言っても良い。山折れ交叉部B
の曲率半径R1を大きくするとその部位での最大主応力
はある程度減少するが、谷折れ交叉部A迄に至る曲率面
の端面部51bによって応力集中が緩和され、谷折れ交
叉部Aでは曲率半径R1の増減が殆ど影響しないものと
思われる。2%≦R1/D≦16%の変域では曲線b−A
と曲線b−Bとが交叉している。交点PはR1/D≒11
%で最大主応力δmax =1.3Kg/mm2 である。従って、R
2=D=95mmの条件で、R1が0.11Dの前後であれば、
谷折れ交叉部A及び山折れ交叉部Bでの最大主応力δ
max を共に極小化でき、同時に最大変形量ΔHも僅少化
できる。
【0022】上述のように、端面部51bを曲率面(R
2=D=95mm)としたフロントケーシング51によれ
ば、徒に曲率半径R1を大きくする場合に比して、R1
≒0.11Dで、最大変形量ΔH及びA部及びB部での最大
主応力σmax を低く抑えることができるが、次に、曲率
半径R2の最適範囲について検討する。
2=D=95mm)としたフロントケーシング51によれ
ば、徒に曲率半径R1を大きくする場合に比して、R1
≒0.11Dで、最大変形量ΔH及びA部及びB部での最大
主応力σmax を低く抑えることができるが、次に、曲率
半径R2の最適範囲について検討する。
【0023】フロントケーシング51の内径Dを95mm、
曲率半径R1を10%(9.5mm) とし、内径Dに対するドー
ム状端面部51bの内面の曲率半径R2の比(R2/
D)を変化させたとき、最大変形量ΔH,曲率部高さh
(図1に示す如く、フロントケーシング51の周壁部5
1aと曲率半径R1の曲率部Bとの接続点から端面部5
1bの吸込口22の接続点までの中心線L方向の間
隔),谷折れ交叉部A, 山折れ交叉部Bでの最大主応力
δmax の関係を図5に示す。なお、この解析条件は、常
温で内圧3Kg/cm2、樹脂材料のポアソン比0.40、ヤング
率68000Kg/cm2 、均一肉厚t=3mmとした。
曲率半径R1を10%(9.5mm) とし、内径Dに対するドー
ム状端面部51bの内面の曲率半径R2の比(R2/
D)を変化させたとき、最大変形量ΔH,曲率部高さh
(図1に示す如く、フロントケーシング51の周壁部5
1aと曲率半径R1の曲率部Bとの接続点から端面部5
1bの吸込口22の接続点までの中心線L方向の間
隔),谷折れ交叉部A, 山折れ交叉部Bでの最大主応力
δmax の関係を図5に示す。なお、この解析条件は、常
温で内圧3Kg/cm2、樹脂材料のポアソン比0.40、ヤング
率68000Kg/cm2 、均一肉厚t=3mmとした。
【0024】図5において、最大変形量ΔHはR2/D
の変化に単調増加している。ある意味ではR2/D→無
限大の限界事例が従来タイプのフロントケーシング11
に相当している。従って、最大変形量ΔHを抑制するに
は、R2/Dの値を大き過ぎないようにすることが必要
である。ここで、最大変形量ΔHは、梁構造の撓み量の
計算から導出できるが、ヤング率が小さい材料であると
最大変形量ΔHも大きくなり、形状因子よりもヤング率
の如何が主要因となっている。また、A部及びB部の最
大主応力δmax もR2/Dの変化に単調増加しているの
で、この観点からもR2/Dの値を大き過ぎないように
することが必要である。A部の最大主応力線とB部の最
大主応力線は、R2/D=100 %のP1 点で交叉してい
る。R2/Dが100 %を超えるとB部よりもA部の最大
主応力が大きく増加している。従って、ポンプケーシン
グ全体について最大主応力を考えると、D2/Dが100
%を超えるとA部の最大主応力を考慮せねばならず、D
2/Dが100 %以下になればB部の最大主応力を考慮せ
ねばならない。図5において、D2/D≦100 %のとき
はB部の曲線L1 、D2/D>100 %のときはA部の曲
線L2 を繋いだ曲線を考えると、P1 点を界にA部最大
主応力L2 が急激に増加している。従って、ポンプケー
シング全体についての最大主応力を議論するには、R2
の数値範囲としては、R1=0.1 Dの条件で、 R2≦D …(1) の上限条件を満たすことが望ましい。
の変化に単調増加している。ある意味ではR2/D→無
限大の限界事例が従来タイプのフロントケーシング11
に相当している。従って、最大変形量ΔHを抑制するに
は、R2/Dの値を大き過ぎないようにすることが必要
である。ここで、最大変形量ΔHは、梁構造の撓み量の
計算から導出できるが、ヤング率が小さい材料であると
最大変形量ΔHも大きくなり、形状因子よりもヤング率
の如何が主要因となっている。また、A部及びB部の最
大主応力δmax もR2/Dの変化に単調増加しているの
で、この観点からもR2/Dの値を大き過ぎないように
することが必要である。A部の最大主応力線とB部の最
大主応力線は、R2/D=100 %のP1 点で交叉してい
る。R2/Dが100 %を超えるとB部よりもA部の最大
主応力が大きく増加している。従って、ポンプケーシン
グ全体について最大主応力を考えると、D2/Dが100
%を超えるとA部の最大主応力を考慮せねばならず、D
2/Dが100 %以下になればB部の最大主応力を考慮せ
ねばならない。図5において、D2/D≦100 %のとき
はB部の曲線L1 、D2/D>100 %のときはA部の曲
線L2 を繋いだ曲線を考えると、P1 点を界にA部最大
主応力L2 が急激に増加している。従って、ポンプケー
シング全体についての最大主応力を議論するには、R2
の数値範囲としては、R1=0.1 Dの条件で、 R2≦D …(1) の上限条件を満たすことが望ましい。
【0025】図5からも明らかなように、勿論R2/D
の値が小さければ小さい程(最少50%)、最大主応力の
値も小さくなっているが、逆に、曲率部高さhの値が大
きくなり、ポンプケーシングの軸長化(大型化)を招
く。また、この曲率部高さhの値が大きくなることは、
インペラ室27の容積の増大を招くと共に、接触面積の
増大による粘性抵抗の増大にも繋がる。
の値が小さければ小さい程(最少50%)、最大主応力の
値も小さくなっているが、逆に、曲率部高さhの値が大
きくなり、ポンプケーシングの軸長化(大型化)を招
く。また、この曲率部高さhの値が大きくなることは、
インペラ室27の容積の増大を招くと共に、接触面積の
増大による粘性抵抗の増大にも繋がる。
【0026】今、横軸にR2/Dをとり、縦軸にB部の
最大主応力δmax と曲率部高さhの積をとったグラフを
図6に示す。ポンプケーシング全体としての最大主応力
に着目すれば、R2/D≦100 %では、L1 ×h、R2
/D>100 %では、L2 ×hである。この結果を図6に
表す。図6から明らかなように、積δmax ・hの極小点
P0 が存在する。点P0 はR2/Dが85%であり、ポン
プケーシングの曲率部高さhと最大主応力δmax を同等
に考慮した場合の最適値と言える。
最大主応力δmax と曲率部高さhの積をとったグラフを
図6に示す。ポンプケーシング全体としての最大主応力
に着目すれば、R2/D≦100 %では、L1 ×h、R2
/D>100 %では、L2 ×hである。この結果を図6に
表す。図6から明らかなように、積δmax ・hの極小点
P0 が存在する。点P0 はR2/Dが85%であり、ポン
プケーシングの曲率部高さhと最大主応力δmax を同等
に考慮した場合の最適値と言える。
【0027】また、前述の上限値はR2≦Dであり、こ
の点をP1 とすると、R2/Dの下限値を評価するに
は、上限値R2=Dの点P1 と均等の値になる点P2 が
下限値と言える。図6より点P2 のR2/Dは70%であ
るから、R2の数値範囲としては、 0.7D≦R2 …(2) 従って、式(1) ,(2) の両者を満足するR2の適正範囲
は、 0.7D≦R2≦D …(3) 以上の結果はR1/D≒10%のみについて考察した結果
であるが、図4からも明らかなように、R1/Dが8%
〜16%の範囲において、A部,B部の最大主応力の変化
は僅かであるので、この範囲内においては一般解と見做
すことができる。
の点をP1 とすると、R2/Dの下限値を評価するに
は、上限値R2=Dの点P1 と均等の値になる点P2 が
下限値と言える。図6より点P2 のR2/Dは70%であ
るから、R2の数値範囲としては、 0.7D≦R2 …(2) 従って、式(1) ,(2) の両者を満足するR2の適正範囲
は、 0.7D≦R2≦D …(3) 以上の結果はR1/D≒10%のみについて考察した結果
であるが、図4からも明らかなように、R1/Dが8%
〜16%の範囲において、A部,B部の最大主応力の変化
は僅かであるので、この範囲内においては一般解と見做
すことができる。
【0028】このようなR2の範囲においては、フロン
トケーシング51が吸込口22側の谷折れ交叉部Aがあ
る皿状の樹脂容器でありながら、その交叉部Aの破壊を
考慮せずに、専ら山折れ交叉部Bのみの破壊(最大主応
力)を考慮すればよく、曲率部高さhも抑制した状態で
高耐力のフロントケーシング51とすることができる。
上記不等式(3) は、B部の曲率半径R1が0.1 Rのとき
の最適範囲を表してある。B部の曲率半径R1が小さく
なればなる程、既に図4から明らかなように、A部及び
B部の最大主応力は共に大きくなる。このため、R1が
0.1 R以下のときは、図5の交点P1 の横軸は100 %以
上の値になる。従って、そのときのR2の上限値として
はDよりも若干大きな値であっても良い。次に、フロン
トケーシング51の内径Dを95mm、曲率半径R2=Dと
し、内径Dに対するドーム状端面部51bの山折れ交叉
部Bの曲率半径R1の比(R1/D)を変化させたと
き、最大変形量ΔH,曲率部高さh,谷折れ交叉部A,
山折れ交叉部Bでの最大主応力σmax の関係を図7に示
す。なお、この解析条件は、常温で内圧3Kg/cm2、樹脂
材料のポアソン比0.40、ヤング率68000Kg/cm2 、均一肉
厚t=3mmとした。図7から明らかなように、R1/D
が8%〜16%迄、A部,B部の最大主応力は大きくは変
化せず、緩やかに下降している。また、最大変形量ΔH
も最大主応力の下降につれて緩やかに単調減少してい
る。他方、曲率部高さhはR1/Dの増大にもなって直
線的に上昇している。これは曲率部高さhはR2が一定
のときはR1の一次関数だからである。図7では、A部
の最大主応力曲線とB部の最大主応力曲線とがP点(R
1/D=11%)で交叉しており、この交点Pの前後範囲
(10%〜16%)ではA部及びB部の最大主応力曲線が最
もバランスがとれている。しかし、この応力的には適正
範囲でも、R1/Dが大きくなると曲率部高さhも大き
くなりがちとなる。ここで、R1/Dが2%〜P点まで
はB部の最大主応力の方がA部のそれに比して高く、R
1/DがP点〜16%まではA部の最大主応力の方がB部
のそれに比して高くなっているため、大きい方の最大主
応力と曲率部高さhとの積を作り、そのグラフを図8に
示す。最大主応力と曲率部高さhの積は、交点Pがたま
たま積曲線の極小値に一致している。従って、この極小
値であることからも、R1/D=11%の前後範囲が適正
範囲であると言える。図8から判るように、同一の値を
とる5%と16%の間であれば、最大主応力も高すぎず、
また曲率部高さも大きすぎず、従前材料を用いても許容
できる範囲になっている。勿論、図8に示すように、R
1/Dが8%〜14%の範囲であれば、図7から判るよう
に、下限値での最大主応力の値も充分低く、上限値での
曲率部高さも充分小さいものとなっている。
トケーシング51が吸込口22側の谷折れ交叉部Aがあ
る皿状の樹脂容器でありながら、その交叉部Aの破壊を
考慮せずに、専ら山折れ交叉部Bのみの破壊(最大主応
力)を考慮すればよく、曲率部高さhも抑制した状態で
高耐力のフロントケーシング51とすることができる。
上記不等式(3) は、B部の曲率半径R1が0.1 Rのとき
の最適範囲を表してある。B部の曲率半径R1が小さく
なればなる程、既に図4から明らかなように、A部及び
B部の最大主応力は共に大きくなる。このため、R1が
0.1 R以下のときは、図5の交点P1 の横軸は100 %以
上の値になる。従って、そのときのR2の上限値として
はDよりも若干大きな値であっても良い。次に、フロン
トケーシング51の内径Dを95mm、曲率半径R2=Dと
し、内径Dに対するドーム状端面部51bの山折れ交叉
部Bの曲率半径R1の比(R1/D)を変化させたと
き、最大変形量ΔH,曲率部高さh,谷折れ交叉部A,
山折れ交叉部Bでの最大主応力σmax の関係を図7に示
す。なお、この解析条件は、常温で内圧3Kg/cm2、樹脂
材料のポアソン比0.40、ヤング率68000Kg/cm2 、均一肉
厚t=3mmとした。図7から明らかなように、R1/D
が8%〜16%迄、A部,B部の最大主応力は大きくは変
化せず、緩やかに下降している。また、最大変形量ΔH
も最大主応力の下降につれて緩やかに単調減少してい
る。他方、曲率部高さhはR1/Dの増大にもなって直
線的に上昇している。これは曲率部高さhはR2が一定
のときはR1の一次関数だからである。図7では、A部
の最大主応力曲線とB部の最大主応力曲線とがP点(R
1/D=11%)で交叉しており、この交点Pの前後範囲
(10%〜16%)ではA部及びB部の最大主応力曲線が最
もバランスがとれている。しかし、この応力的には適正
範囲でも、R1/Dが大きくなると曲率部高さhも大き
くなりがちとなる。ここで、R1/Dが2%〜P点まで
はB部の最大主応力の方がA部のそれに比して高く、R
1/DがP点〜16%まではA部の最大主応力の方がB部
のそれに比して高くなっているため、大きい方の最大主
応力と曲率部高さhとの積を作り、そのグラフを図8に
示す。最大主応力と曲率部高さhの積は、交点Pがたま
たま積曲線の極小値に一致している。従って、この極小
値であることからも、R1/D=11%の前後範囲が適正
範囲であると言える。図8から判るように、同一の値を
とる5%と16%の間であれば、最大主応力も高すぎず、
また曲率部高さも大きすぎず、従前材料を用いても許容
できる範囲になっている。勿論、図8に示すように、R
1/Dが8%〜14%の範囲であれば、図7から判るよう
に、下限値での最大主応力の値も充分低く、上限値での
曲率部高さも充分小さいものとなっている。
【0029】〔実施例2〕 実施例1ではフロントケーシングの内径Dを95mmとして
R1,R2の最適値を求めた。本例ではこれを一般化す
るために内径D=95mmの条件を外し、R1,R2と内径
Dとの比を一般化して評価することにする。図9は図2
と同様の図である。F部は吸込部、E部はインペラ羽根
部より寸法がそれぞれ規定される部分である。従って、
曲率部の高さhは低いほどポンプ部はコンパクトとなる
が、曲率部の高さhが低くなることはR2が無限大とな
り曲率部の偏平化が進むことになるので、図9(a)に
示す従来タイプに近づく。そのため内圧による応力が高
くなることを前述した。そこで、本例では、ポンプケー
スの解析条件は主として家庭用の給湯,暖房用等に広く
使用されているガラス繊維強化変性PPEとし、周囲温
度25°C、内圧3Kgf/cm2、内厚3mmにて、周壁部と第
1の曲率面(R1)と、第2の曲率面(R2)とから構
成される本例のドームタイプを検討する。
R1,R2の最適値を求めた。本例ではこれを一般化す
るために内径D=95mmの条件を外し、R1,R2と内径
Dとの比を一般化して評価することにする。図9は図2
と同様の図である。F部は吸込部、E部はインペラ羽根
部より寸法がそれぞれ規定される部分である。従って、
曲率部の高さhは低いほどポンプ部はコンパクトとなる
が、曲率部の高さhが低くなることはR2が無限大とな
り曲率部の偏平化が進むことになるので、図9(a)に
示す従来タイプに近づく。そのため内圧による応力が高
くなることを前述した。そこで、本例では、ポンプケー
スの解析条件は主として家庭用の給湯,暖房用等に広く
使用されているガラス繊維強化変性PPEとし、周囲温
度25°C、内圧3Kgf/cm2、内厚3mmにて、周壁部と第
1の曲率面(R1)と、第2の曲率面(R2)とから構
成される本例のドームタイプを検討する。
【0030】図10は従来タイプと本例ドームタイプの
ポンプケースのA部における最大主応力δmax の内径対
R1比(R1/D)の依存性を示すグラフである。従来
タイプについては内径対R1比の値を2〜16%まで変化
させた。当然のことながら、内径対R1比の値の増加す
るに従い、最大主応力δmax は減少するも、内径対R1
比=16%でも最大主応力δmax は4.7Kg f/mm2と高い。
これに対して、本例のドームタイプでは内径対R1比の
変化に対して最大主応力δmax は略一定である。最大主
応力δmax の値も4.7Kg f/mm2よりは遙に低い。パラメ
ータとしての内径対R2比(R2/D)を変えると、最
大主応力δmax も変化することが判る。
ポンプケースのA部における最大主応力δmax の内径対
R1比(R1/D)の依存性を示すグラフである。従来
タイプについては内径対R1比の値を2〜16%まで変化
させた。当然のことながら、内径対R1比の値の増加す
るに従い、最大主応力δmax は減少するも、内径対R1
比=16%でも最大主応力δmax は4.7Kg f/mm2と高い。
これに対して、本例のドームタイプでは内径対R1比の
変化に対して最大主応力δmax は略一定である。最大主
応力δmax の値も4.7Kg f/mm2よりは遙に低い。パラメ
ータとしての内径対R2比(R2/D)を変えると、最
大主応力δmax も変化することが判る。
【0031】内径対R2比=140 %のときは最大主応力
δmax の値は2.4Kg f/mm2で、内径対R2比=70%のと
きは最大主応力δmax の値は0.7Kg f/mm2で、従来タイ
プの場合に比し、最大主応力δmax の値は半減してい
る。内径対R2比が小さくなると最大主応力δmax も小
さくなる。A部での最大主応力δmax を抑制するには、
内径対R2比の値を低くするのが効果的である。
δmax の値は2.4Kg f/mm2で、内径対R2比=70%のと
きは最大主応力δmax の値は0.7Kg f/mm2で、従来タイ
プの場合に比し、最大主応力δmax の値は半減してい
る。内径対R2比が小さくなると最大主応力δmax も小
さくなる。A部での最大主応力δmax を抑制するには、
内径対R2比の値を低くするのが効果的である。
【0032】図11は従来タイプと本例ドームタイプの
ポンプケースのB部における最大主応力δmax の内径対
R1比(R1/D)の依存性を示すグラフである。従来
タイプも内径Dに対するR1の割合(R1/D)が大き
くなるにつれ最大主応力δmax は減少する。内径対R1
比=16%では最大主応力δmax の値は約2Kgf/mm2とな
っているが、内径対R1比=6%では4Kgf/mm2で、こ
れは高すぎる値である。これに対して本例のドームタイ
プでは、内径対R1比が増大すると、最大主応力δmax
が減少するが、パラメータR2/D=140%における
内径対R1比=6%では2.4Kg f/mm2となっており、従
来に比して最大主応力δmax は半減している。
ポンプケースのB部における最大主応力δmax の内径対
R1比(R1/D)の依存性を示すグラフである。従来
タイプも内径Dに対するR1の割合(R1/D)が大き
くなるにつれ最大主応力δmax は減少する。内径対R1
比=16%では最大主応力δmax の値は約2Kgf/mm2とな
っているが、内径対R1比=6%では4Kgf/mm2で、こ
れは高すぎる値である。これに対して本例のドームタイ
プでは、内径対R1比が増大すると、最大主応力δmax
が減少するが、パラメータR2/D=140%における
内径対R1比=6%では2.4Kg f/mm2となっており、従
来に比して最大主応力δmax は半減している。
【0033】図12は従来タイプと本例ドームタイプの
ポンプケースのC部における最大主応力δmax の内径対
R1比(R1/D)の依存性を示すグラフである。この
C部は周壁部の谷折れ屈曲部であるが、従来タイプと本
例ドームタイプとも、最大主応力δmax は低く、両者に
大差は認められない。従って、応力についてはA部とB
部のみに注目すれば良い。
ポンプケースのC部における最大主応力δmax の内径対
R1比(R1/D)の依存性を示すグラフである。この
C部は周壁部の谷折れ屈曲部であるが、従来タイプと本
例ドームタイプとも、最大主応力δmax は低く、両者に
大差は認められない。従って、応力についてはA部とB
部のみに注目すれば良い。
【0034】図13は曲率部高さhの内径対R1比の依
存性を示すグラフである。内径対R1比が増加するにつ
れ、最大主応力δmax の場合と逆に、当然のことながら
曲率部高さhの値も増加する。また内径対R2比が小さ
くなると、偏平化とは逆にドーム化が進むため、曲率部
高さhの値が大きくなる。従って、曲率部高さhと最大
主応力δmax の関係は互いに相反する関係にある。そこ
で、以下では本例のドームタイプにおいて曲率部高さh
と最大主応力δmax とが最もバランスがとれるようにR
1,R2の範囲を求める。
存性を示すグラフである。内径対R1比が増加するにつ
れ、最大主応力δmax の場合と逆に、当然のことながら
曲率部高さhの値も増加する。また内径対R2比が小さ
くなると、偏平化とは逆にドーム化が進むため、曲率部
高さhの値が大きくなる。従って、曲率部高さhと最大
主応力δmax の関係は互いに相反する関係にある。そこ
で、以下では本例のドームタイプにおいて曲率部高さh
と最大主応力δmax とが最もバランスがとれるようにR
1,R2の範囲を求める。
【0035】図14は本例ドームタイプにおけるA部の
最大主応力δmax と曲率部高さhとの相関関係を示すグ
ラフである。このグラフにおいては、内径Dに対するR
1,R2の割合をそれぞれ一定にしたときのポイントを
結んだものである。
最大主応力δmax と曲率部高さhとの相関関係を示すグ
ラフである。このグラフにおいては、内径Dに対するR
1,R2の割合をそれぞれ一定にしたときのポイントを
結んだものである。
【0036】主として家庭用の給湯,暖房用等に使用さ
れるポンプにおけるポンプケースの肉厚は2.5 〜3.5mm
が一般的であり、それよりも厚い場合も薄い場合も成形
性や機能上問題がある。また実際に製品が使用された場
合、その液温は通常80°C〜90°Cに達する。このよう
な条件を勘案すれば、本例のガラス繊維強化PPEの実
用応力は≒1.8Kg/mm2 である。なお、ガラス繊維強化P
PSの実用応力は≒5Kg/mm2である。図14中、一点鎖
線は最大主応力δmax =1.8Kg/mm2 を示す。R2/D=
140 %のラインは一点鎖線を上回っており、適切な値で
はない。他方、R2/D=90%以下の領域は、最大主応
力δmax は低くなるものの、曲率部高さhが急激に増大
しており、適切な範囲とは言えない。図14のA部の最
大主応力δmax と曲率部高さhとの相関関係において
は、グラフの原点により近いほどバランスがとれている
と言えるが、A部に関しては、R2/Dは90%〜120 %
が最もの望ましい範囲である。そしてR1/Dは6%〜
14%の範囲であれば問題はないが、R1/D=14%のと
き曲率部高さhの急激な増加があるので、できればR1
/Dは6%〜10%が望ましい。
れるポンプにおけるポンプケースの肉厚は2.5 〜3.5mm
が一般的であり、それよりも厚い場合も薄い場合も成形
性や機能上問題がある。また実際に製品が使用された場
合、その液温は通常80°C〜90°Cに達する。このよう
な条件を勘案すれば、本例のガラス繊維強化PPEの実
用応力は≒1.8Kg/mm2 である。なお、ガラス繊維強化P
PSの実用応力は≒5Kg/mm2である。図14中、一点鎖
線は最大主応力δmax =1.8Kg/mm2 を示す。R2/D=
140 %のラインは一点鎖線を上回っており、適切な値で
はない。他方、R2/D=90%以下の領域は、最大主応
力δmax は低くなるものの、曲率部高さhが急激に増大
しており、適切な範囲とは言えない。図14のA部の最
大主応力δmax と曲率部高さhとの相関関係において
は、グラフの原点により近いほどバランスがとれている
と言えるが、A部に関しては、R2/Dは90%〜120 %
が最もの望ましい範囲である。そしてR1/Dは6%〜
14%の範囲であれば問題はないが、R1/D=14%のと
き曲率部高さhの急激な増加があるので、できればR1
/Dは6%〜10%が望ましい。
【0037】図15は本例ドームタイプにおけるB部の
最大主応力δmax と曲率部高さhとの相関関係を示すグ
ラフである。この図から判るように、R1/D=10%以
上14%の領域は、最大主応力δmax は低いものの、曲率
部高さhは急激に増加しており、適切な範囲とは言えな
い。図15でも、グラフの原点により近いほどバランス
がとれていると言えるが、B部に関しては、R1/Dは
6%〜10%、R2/Dは90%〜120 %が適切な範囲と言
える。
最大主応力δmax と曲率部高さhとの相関関係を示すグ
ラフである。この図から判るように、R1/D=10%以
上14%の領域は、最大主応力δmax は低いものの、曲率
部高さhは急激に増加しており、適切な範囲とは言えな
い。図15でも、グラフの原点により近いほどバランス
がとれていると言えるが、B部に関しては、R1/Dは
6%〜10%、R2/Dは90%〜120 %が適切な範囲と言
える。
【0038】従って、A部及びB部に関して、R1/D
は6%〜10%で、R2/Dは90%〜120 %が最適であ
る。
は6%〜10%で、R2/Dは90%〜120 %が最適であ
る。
【0039】R1,R2の最適範囲はポンプケースを構
成する樹脂材料が他の樹脂に変わってもほぼ同様に適用
可能である。また、使用上、応力と曲率部高さのいずれ
か優先して設計する場合は前述の範囲の中で条件を満足
すべき適当な値を選定すれば良い。
成する樹脂材料が他の樹脂に変わってもほぼ同様に適用
可能である。また、使用上、応力と曲率部高さのいずれ
か優先して設計する場合は前述の範囲の中で条件を満足
すべき適当な値を選定すれば良い。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るマグ
ネットポンプは、突出した吸込口を持つ端面部を有する
ポンプケーシングにおいて、周壁部と端面部との山折れ
交叉部の内面を第1の曲率面とすると共に、端面部自体
の内面を第2の曲率面とし、端 面部の第2の曲率面の曲
率半径R2は山折れ交叉部の第1の曲率面の曲率半径R
1に比して大きくなっており、端面部の第2の曲率面の
曲率半径R2は、ポンプケーシングの内径をDとする
と、0.90D〜1.20Dの範囲内にあることを特徴とする。
従って、次の効果を奏する。
ネットポンプは、突出した吸込口を持つ端面部を有する
ポンプケーシングにおいて、周壁部と端面部との山折れ
交叉部の内面を第1の曲率面とすると共に、端面部自体
の内面を第2の曲率面とし、端 面部の第2の曲率面の曲
率半径R2は山折れ交叉部の第1の曲率面の曲率半径R
1に比して大きくなっており、端面部の第2の曲率面の
曲率半径R2は、ポンプケーシングの内径をDとする
と、0.90D〜1.20Dの範囲内にあることを特徴とする。
従って、次の効果を奏する。
【0041】 第1の曲率面の存在に比して第2の曲
率面の存在が最大主応力や最大変形量の抑制に優勢的に
なり、第1の曲率面の曲率半径を考慮するよりも、第2
の曲率面の曲率半径を考慮すれば足りるようになり、従
前のポンプケーシングに比べて、従前の樹脂材料を用い
ても、ケーシングの肉厚を厚くせずとも、またリブ無し
の場合でも強度が充分であり、疲労耐力が向上する。
率面の存在が最大主応力や最大変形量の抑制に優勢的に
なり、第1の曲率面の曲率半径を考慮するよりも、第2
の曲率面の曲率半径を考慮すれば足りるようになり、従
前のポンプケーシングに比べて、従前の樹脂材料を用い
ても、ケーシングの肉厚を厚くせずとも、またリブ無し
の場合でも強度が充分であり、疲労耐力が向上する。
【0042】特に、第2の曲率面の曲率半径R2が0.90
D〜1.20Dの範囲にある場合には、最大主応力及び最大
変形量を共に抑制でき、疲労破壊を抑制できる。また曲
率部高さも充分に低く抑制でき、軸長化を避けることが
できる。
D〜1.20Dの範囲にある場合には、最大主応力及び最大
変形量を共に抑制でき、疲労破壊を抑制できる。また曲
率部高さも充分に低く抑制でき、軸長化を避けることが
できる。
【0043】 第1の曲率面の曲率半径R1が0.06D
〜0.10Dの範囲にある場合には、更に、曲率部高さ及び
最大主応力の両者を抑制でき、疲労耐力の向上を図るこ
とができる。
〜0.10Dの範囲にある場合には、更に、曲率部高さ及び
最大主応力の両者を抑制でき、疲労耐力の向上を図るこ
とができる。
【図1】本発明の実施例1に係るディスクマグネットポ
ンプを示す側面断面図である。
ンプを示す側面断面図である。
【図2】(a)は従来のフロントケーシングを示す縦断
面図、(b)は実施例1におけるフロントケーシングを
示す縦断面図である。
面図、(b)は実施例1におけるフロントケーシングを
示す縦断面図である。
【図3】従来例と実施例1の比較において、フロントケ
ーシングの内径Dに対する山折れ交叉部Bの曲率半径R
1の比(R1/D)を変化させたときの最大変形量ΔH
の関係を示すグラフである。
ーシングの内径Dに対する山折れ交叉部Bの曲率半径R
1の比(R1/D)を変化させたときの最大変形量ΔH
の関係を示すグラフである。
【図4】従来例と実施例1の比較において、R1/Dを
変化させた場合のの山折れ交叉部Bと谷折れ交叉部Aの
最大主応力δmax の関係を示すグラフである。
変化させた場合のの山折れ交叉部Bと谷折れ交叉部Aの
最大主応力δmax の関係を示すグラフである。
【図5】実施例1において、内径Dに対するドーム状端
面部の内面の曲率半径R2の比(R2/D)を変化させ
たときの最大変形量ΔH,曲率部高さh及び谷折れ交叉
部A, 山折れ交叉部Bでの最大主応力δmax の関係を示
すグラフである。
面部の内面の曲率半径R2の比(R2/D)を変化させ
たときの最大変形量ΔH,曲率部高さh及び谷折れ交叉
部A, 山折れ交叉部Bでの最大主応力δmax の関係を示
すグラフである。
【図6】実施例1において、R2/Dを変化させたとき
のB部の最大主応力δmax と曲率部高さhの積を示すグ
ラフである。
のB部の最大主応力δmax と曲率部高さhの積を示すグ
ラフである。
【図7】実施例1において、R1/Dを変化させたとき
の最大変形量ΔH,曲率部高さh,谷折れ交叉部A, 山
折れ交叉部Bでの最大主応力δmax の関係を示すグラフ
である。
の最大変形量ΔH,曲率部高さh,谷折れ交叉部A, 山
折れ交叉部Bでの最大主応力δmax の関係を示すグラフ
である。
【図8】実施例1において、R1/Dを変化させたとき
のA部又はB部の最大主応力δmax の大きい方と曲率部
高さhの積を示すグラフである。
のA部又はB部の最大主応力δmax の大きい方と曲率部
高さhの積を示すグラフである。
【図9】(a)は従来のフロントケーシングを示す縦断
面図、(b)は本発明の実施例2におけるフロントケー
シングを示す縦断面図である。
面図、(b)は本発明の実施例2におけるフロントケー
シングを示す縦断面図である。
【図10】従来例と実施例2のポンプケースのA部にお
ける最大主応力δmax の内径対R1比の依存性を示すグ
ラフである。
ける最大主応力δmax の内径対R1比の依存性を示すグ
ラフである。
【図11】従来例と実施例2のポンプケースのB部にお
ける最大主応力δmax の内径対R1比の依存性を示すグ
ラフである。
ける最大主応力δmax の内径対R1比の依存性を示すグ
ラフである。
【図12】従来例と実施例2のポンプケースのC部にお
ける最大主応力δmax の内径対R1比の依存性を示すグ
ラフである。
ける最大主応力δmax の内径対R1比の依存性を示すグ
ラフである。
【図13】実施例2のポンプケースにおける曲率部高さ
hの内径対R1比の依存性を示すグラフである。
hの内径対R1比の依存性を示すグラフである。
【図14】実施例2のポンプケースにおけるA部の最大
主応力δmax と曲率部高さhとの相関関係を示すグラフ
である。
主応力δmax と曲率部高さhとの相関関係を示すグラフ
である。
【図15】実施例2のポンプケースにおけるB部の最大
主応力δmax と曲率部高さhとの相関関係を示すグラフ
である。
主応力δmax と曲率部高さhとの相関関係を示すグラフ
である。
【図16】(a)は従来のディスクマグネットポンプを
示す一部切断正面図で、(b)はその平面図である。
示す一部切断正面図で、(b)はその平面図である。
【図17】従来のスリーブマグネットポンプを示す一部
切断正面図である。
切断正面図である。
【図18】従来のディスクマグネットポンプにおけるフ
ロントケーシングの変形状態を示す一部切断正面図であ
る。
ロントケーシングの変形状態を示す一部切断正面図であ
る。
6…駆動用マグネット 7…従動用マグネット 10…インペラ 12…インペラシャフト 13…インペラ軸受け 14…インペラスラスト受け 19…隔壁板 22…吸込口 27…インペラ室(ポンプ室) 51…フロントケーシング(ポンプケーシング) 51a…周壁部 51b…端面部 A…山折れ交叉部(A部) B…谷折れ交叉部(B部) R1…第1の曲率面の曲率半径 R2…第2の曲率面の曲率半径。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04D 13/02
Claims (2)
- 【請求項1】 略皿状の樹脂成形品で、中心線に平行の
直線部としての周壁部と前記中心線の向きに開口する突
出した吸込口を備える端面部との連結で構成され、ポン
プ室の端部側を覆うポンプケーシングを有するマグネッ
トポンプにおいて、前記周壁部と前記端面部との山折れ
交叉部の内面が第1の曲率面であると共に、前記端面部
自体の内面が第2の曲率面であり、前記端面部の第2の
曲率面の曲率半径R2は前記山折れ交叉部の第1の曲率
面の曲率半径R1に比して大きくなっており、前記端面
部の第2の曲率面の曲率半径R2は、前記ポンプケーシ
ングの内径をDとすると、0.90D〜1.20Dの範囲内にあ
ることを特徴とするマグネットポンプ。 - 【請求項2】 請求項1に記載のマグネットポンプにお
いて、前記山折れ交叉部の第1の曲率面の曲率半径R1
は、0.06D〜0.10Dの範囲内にあることを特徴とするマ
グネットポンプ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6280319A JP2796253B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-11-15 | マグネットポンプ |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6039094 | 1994-03-30 | ||
| JP6-60390 | 1994-03-30 | ||
| JP6280319A JP2796253B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-11-15 | マグネットポンプ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07317692A JPH07317692A (ja) | 1995-12-05 |
| JP2796253B2 true JP2796253B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=26401457
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6280319A Expired - Lifetime JP2796253B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-11-15 | マグネットポンプ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2796253B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5047471B2 (ja) * | 2005-05-02 | 2012-10-10 | 日本電産テクノモータ株式会社 | ポンプ |
| US9790958B2 (en) * | 2015-10-14 | 2017-10-17 | Hamilton Sundstrand Corporation | Housing for air cycle machine compressor |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5340722Y2 (ja) * | 1973-09-21 | 1978-10-02 | ||
| JPS61104191A (ja) * | 1984-10-29 | 1986-05-22 | Saginomiya Seisakusho Inc | 排水ポンプ |
| JP2519265Y2 (ja) * | 1991-10-22 | 1996-12-04 | 株式会社国盛化学 | 空調装置用ドレーンポンプ |
-
1994
- 1994-11-15 JP JP6280319A patent/JP2796253B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07317692A (ja) | 1995-12-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980609 |
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