JP2802199B2 - 換気装置用フィルタ - Google Patents

換気装置用フィルタ

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JP2802199B2
JP2802199B2 JP4214888A JP21488892A JP2802199B2 JP 2802199 B2 JP2802199 B2 JP 2802199B2 JP 4214888 A JP4214888 A JP 4214888A JP 21488892 A JP21488892 A JP 21488892A JP 2802199 B2 JP2802199 B2 JP 2802199B2
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隆善 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、おもに家庭で使用され
る換気扇などに用いられる換気装置用フィルタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、換気に対する関心と需要が高まっ
ており、換気装置の普及には目ざましいものがある。そ
して台所などの油煙の発生するところに用いられる換気
装置においては、油煙によって機器が汚れるのを防止す
るためのフィルタ装形のものが主流になってきてお
り、これらに用いられる換気装置用フィルタの需要が増
えつつある。
【0003】従来、この種の換気装置用フィルタは、一
般的に図6および図7に示すように構成されていた。す
なわち、ポリエステル材などの繊維100をほぼ一様の
粗さに編み、繊維100同志をバインダなどの装着剤1
01によって互いに接着させ、不織布状に形成したフィ
ルタ102を換気装置の吸込口103Aを覆う形状に、
かつフィルタ102の外周、あるいは必要に応じて格子
状のフィルタ枠104をインサート成型などよって形成
して換気装置用フィルタ105を構成している。
【0004】そして、上記のように構成された換気装置
用フィルタ105を台所等に設置された換気扇103の
吸込口103A前方に装着して、調理時に発生する油煙
などで汚れた空気を換気扇103で排出する際、空気中
の油滴106をフィルタ102で捕集することによっ
て、換気扇103が油煙で汚れるのを防止するものであ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の換気
装置用フィルタ105では、フィルタ102がポリエス
テル材などの繊維100をほぼ一様の粗さに編んである
ので、全体的にある程度密に配されており、油滴106
の大半はフィルタ102の前面側で捕集され、そしてこ
の捕集を続けて行くと、毛管現象の大きいフィルタ10
2の内部に油があまり溜まらないうちに、毛管現象の小
さいフィルタ102の前面に油が溜まり、次第に大きな
油滴106Aに成長し、フィルタ102の前面を伝って
下方へ流下してしまい、フィルタ102全体で油を溜め
ることができず、短期間のうちに換気装置用フィルタ1
05の外部へ油が流れ出てしまうという課題があった。
【0006】本発明は上記課題を解決するもので、フィ
ルタの油捕集効率を低下させることなく、フィルタ全体
に油を溜めることによって、極力換気装置用フィルタの
交換、あるいは換気装置の清掃時期を長くすることので
きる換気装置用フィルタを提供することを第1の目的と
する。
【0007】第2の目的は、上記第1の目的を達成する
換気装置用フィルタを容易に構成することにある。
【0008】第3の目的は、使用者が換気装置用フィル
タの使用限界を容易に判断することができるようにする
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的を達
成するための第1の手段は、第1の繊維を粗に配した第
1の不織布と第2の繊維を密に配した第2の不織布を、
前記第1の不織布を前面側に、前記第2の不織布を後面
側にして一体に形成し、前記第1の不織布の密度を、調
理時に発生する油煙がほぼ面風速2m/secのとき、
油煙中の油煙の大半がその前面側に溜らず通過できる
力損失となる密度とし、前記第2の不織布の密度を前記
油煙がほぼ面風速2m/secのとき、前記油滴がその
前面付近で慣性衝突できる圧力損失となる密度とした
のである。
【0010】また、第2の目的を達成するための第2の
手段は、第1の繊維の線径を第2の繊維の線径より太く
構成したものである。
【0011】また、第3の目的を達成するための第3の
手段は、第1の不織布に淡色、第2の不織布に濃色の色
の異なる繊維を混入、または前記各不織布自体の色を淡
色、濃色に形成し、第1の不織布の色を第2の不織布の
色より淡く構成したものである。
【0012】
【作用】本発明は上記した第1手段の構成により、調
理時に発生した油煙が換気装置用フィルタを通過する
際、油煙の油滴は繊維を粗に配した第1の不織布を通
過しやすく、換気装置用フィルタの前面に油が溜まり
にくく、第1の不織布を通過した油滴の大半は、繊維を
密に配した第2の不織布の前慣性衝突し、毛管現象
の大きい換気装置用フィルタの内部に油が溜まることと
なり、短期間のうちに油が下方へ流下するのを防止する
ことができるものである。
【0013】また、第2の手段の構成により、粗に配す
る第1の繊維の線径を密に配する第2の繊維より太くし
ているので、粗に配しても腰が強くなり、また、密に配
する第2の繊維は線径の細い方が加工しやすく、粗、密
それぞれの状態に容易に加工できることとなり、換気装
置用フィルタ全体としても容易に構成されることとな
る。
【0014】また、第3の手段の構成により、第1の不
織布の色が第2の不織布の色より淡い色なので、換気装
置用フィルタに油滴やホコリなどが捕集されても十分に
溜まらないうちは、使用者が粗に加工した第1の不織布
を通して第2の不織布の色を目視によって確認すること
ができる。そして長期にわたって換気装置用フィルタで
油滴やホコリを捕集し続けているうちに、換気装置用フ
ィルタの内部、すなわち第1の不織布後面近傍に油滴や
ホコリが溜まってきて、使用限界が近づくと第1の不織
布を通して第2の不織布の色を確認できなくなることか
ら、換気装置用フィルタの使用限界(寿命)を使用者が
判断できることとなる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について、図1
〜図3を参照しながら説明する。
【0016】図に示すようにフィルタ1は、線径の太い
(20デニール)ポリエステル材などの第1の繊維2を
粗(風速2m/secの空気が通過する際の圧力損失を
約2Pa)に編んだ第1の不織布3と、線径の細い(1
0デニール)ポリエステル材などの第2の繊維4を密
(風速2m/secの空気が通過する際の圧力損失を約
4Pa)に編んだ第2の不織布5とを、第1の不織布3
を前面6側に第2の不織布5を後面7側にして、バイン
ダなどの接着剤8で互いに接着して一体に形成されてい
る。なお、第1の繊維2どうし、あるいは第2の繊維4
どうしも接着剤8で接着されている。
【0017】そしてフィルタ1は、着される換気扇9
の吸込口10を覆う形状に、かつ外枠11、あるいは必
要に応じて格子状のフィルタ枠11にインサート成型し
て、換気装置用フィルタ12に構成される。
【0018】上記のように構成された換気装置用フィル
タ12を、台所などに設置された換気扇9の吸込口10
の前方に装着し、調理時に発生する油煙などで汚れた空
気を排出するときの換気装置用フィルタ12の油煙捕集
状況を以下に説明する。
【0019】調理時に発生した油煙などで汚れた空気
は、換気扇9を運転することによって、換気装置用フィ
ルタ12の前面6側から吸引され、フィルタ1の第1の
不織布3を通過する。このとき、第1の不織布3が第1
の繊維2で上記の圧力損失となる粗に編んであることか
ら、空気中の油滴13は、比較的第1の繊維2に慣性衝
突するのが少なく大半は通過し、第2の不織布5に到達
する。そして第2の不織布5に入っていくが、第2の不
織布5が第2の繊維4で上記の圧力損失となる密に編ん
であることから、油滴13の大半が第2の不織布5の前
面付近で慣性衝突し、第1の不織布3と第2の不織布5
との間、すなわちフィルタ1の内部で捕集される。そし
て油滴13が取り除かれた空気は、換気扇9から室外へ
排出されることとなる。
【0020】さらに油滴13をフィルタ1で捕集し続け
ていくと、フィルタ1の内部に油が溜まり、次第に大き
な油滴13Aに成長し、下方へ流下しようとするが、毛
管現象によって第1の不織布3の後面側から前方に溜ま
っていき、流下するのが減少し、さらにフィルタ1から
下方へ滴下するのが阻止される。
【0021】そして、さらに油滴13が捕集されると、
やがて油滴13Aはフィルタ1の下方へ滴下するように
なるが、この滴下しはじめる時期とその滴下量を、従来
の換気装置用フィルタと比較して図3に示すが、図から
わかるように、従来のものに比して油滴13Aの滴下し
はじめる時期が約2倍となり、かつ滴下量も大幅に少な
くなる。
【0022】また、第1の不織布3を第1の繊維2で粗
に編んであるので、捕集された油滴13が、平面的でな
く通過する空気の方向、すなわち第1の不織布3の前後
方向に分散しやすいことから、使用期間が経過しても圧
力損失の上昇が少ない特長を備えており、これを従来の
換気装置用フィルタと比較実験することによって得たデ
ータを示す図を用いて以下に説明する。
【0023】図において、縦軸は圧力損失に逆比例する
換気風量を、横軸は使用期間に相関性があるフィルタ1
への油の付着量を示すが、図からわかるように、従来の
換気装置用フィルタに比べ、本発明の換気装置用フィル
タには、油の付着量が増加しても、換気風量の低下が少
なく、従来に比べ約1.5〜1.7倍の付着量でも換気
風量が同等であることがわかる。
【0024】また、第1の繊維2の線径が第2の繊維4
の線径より太いので、第1の不織布3を粗に加工して
も、第2の不織布5よりも腰が強くなり、所定の形状を
容易に得ることができ、また、密に編む第2の不織布5
は、線径が細い方がより加工しやすく、このように粗、
密それぞれの状態に容易に加工できることとなる。
【0025】また、第1の不織布3は、第2の繊維4よ
り太い第1の繊維2を配しているので、所定の圧力損失
となるようにするためには、細い繊維の場合よりも、厚
みを大きくして粗くする必要があり、これによって油滴
の保持量が増加し、しかも、線径を太くしているので、
多量に油滴を溜めても、その形状がくずれにくくなる。
【0026】このように、本発明の第1実施例の換気装
置用フィルタ12によれば、フィルタ1の油捕集効率を
低下させることなく油煙中の油滴13をフィルタ1内に
保持することで油滴13の滴下時期を遅くするととも
に、滴下量を少なくすることができ、また油滴13を多
量に保持しても換気風量の低下を少なくすることができ
る。
【0027】また、フィルタ1を容易に、かつ確実に作
製することができるとともに、油滴の保持量を、フィル
タの形状をくずすことなく増加させることができる。
【0028】なお、本実施例では第1の不織布3を第1
の繊維2によって、風速2m/secの空気が通過する
際の圧力損失を約2Paにする粗さに、また第2の不織
布5を第2の繊維4によって、風速2m/secの空気
が通過する際の圧力損失を約4Paにする密状態に編む
ことにより、フィルタ1を構成したが、換気装置用フィ
ルタ12が装着される換気装置の能力、あるいは捕集す
る油の種類などに応じて、第1の不織布3および第2の
不織布5の粗密程度を変えても、第1の不織布3を油滴
の大半がその前面側に溜まらない程度の粗に、第2の不
織布5をその前面付近で油滴の慣性衝突が起こる程度の
密にすれば、その作用効果に大きな差異を生じない。
【0029】つぎに本発明の第2実施例について図5を
参照しながら説明する。なお上記第1実施例と同じ構成
要素には、同一符号を付し、その説明は省略する。
【0030】図に示すように、本実施例は上記第1実施
例に対し、第2の不織布5に濃い色の繊維50を混入
(例えば青色などの繊維)し、第1の不織布3に淡い色
の繊維51を混入する。この結果、フィルタ1の全体と
して前方から見た色は、粗に配した第1の不織布3を通
して第2の不織布5の濃色の繊維が目立つことになる。
室内の汚染された空気は、調理時に発生する油滴13
や、ホコリ52を含みこれらが、フィルタ1に捕捉され
る。このとき、ホコリ52は比較的大きいものが多いの
で第1の不織布3の表面近くに捕捉され、油滴13は第
1の不織布3と第2の不織布5の境界部分に多く捕捉さ
れる。この結果、ホコリ52や、油滴13が、第2の不
織布5を覆うように捕捉されるので、第2の不織布5の
濃色の色は目立たなくなる。すなわち、第2の不織布5
の前面をホコリ52や油滴13が覆うことは、フィルタ
1の寿命であり、フィルタ1の全体としての色の変化が
その寿命を使用者に知らしめることになる。
【0031】このように、本発明の第2実施例の換気装
置用フィルタ12によれば、フィルタ1に付着した油滴
13やホコリ52により第2の不織布5に混入した濃色
の色繊維50が目立たなくなることで、その寿命を使用
者に知らしめることになり、容易に寿命を判別できる。
【0032】なお、本実施例では第2の不織布5に濃い
色の繊維50を混入し、第1の不織布3に淡い色の繊維
51を混入することよって、第1の不織布3の色を第2
の不織布の色より淡い色としたが、第1の不織布3に
いる第1の繊維2自体の色を第2の不織布5に用いる
2の繊維4自体の色より淡い色でフィルタ1を構成して
も、その作用効果に差異を生じない。
【0033】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、調理で発生する油滴をフィルタの油捕集効
率を低下させることなくフィルタ内部に捕捉、保持し、
油滴の成長に伴うフィルタ前面からの油滴の流下を防止
することにより、フィルタのみの交換、あるいは換気装
置の清掃時期を大幅に長くすることができるとともに、
油を多量にフィルタ内に保持しても、換気風量の低下を
少なくする換気装置用フィルタを提供できる。
【0034】また、第1の繊維の線径が第2の繊維の線
径より太いので、第1の不織布を粗に、第2の不織布を
密に編むことが容易に、かつ確実にできるとともに、そ
の形状をくずすことなく、油滴の保持量を増加させるこ
とができる。
【0035】さらに、第1の不織布の色を第2の不織布
の色より淡くすることによって、使用者がフィルタの寿
命を容易に判断することができ、その交換により換気装
置の能力を十分発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の換気装置用フィルタの要
部拡大断面図
【図2】同第1実施例の換気装置用フィルタの斜視図
【図3】同第1実施例の換気装置用フィルタと従来の換
気装置用フィルタとの使用期間に対するフィルタからの
油滴下量を比較した特性図
【図4】同第1実施例の換気装置用フィルタと従来の換
気装置用フィルタとの油付着量に対する換気風量の変化
を比較した特性図
【図5】同第2実施例の換気装置用フィルタの要部拡大
断面図
【図6】従来の換気装置用フィルタの要部拡大断面図
【図7】同換気装置用フィルタの斜視図
【符号の説明】
2 第1の繊維 3 第1の不織布 4 第2の繊維 5 第2の不織布 12 換気装置用フィルタ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 46/00 - 46/54 B01D 39/16 F24F 7/013

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の繊維を粗に配した第1の不織布と
    第2の繊維を密に配した第2の不織布を、前記第1の不
    織布を前面側に、前記第2の不織布を後面側にして一体
    に形成し、前記第1の不織布の密度を、調理時に発生す
    油煙がほぼ面風速2m/secのとき、油煙中の油煙
    の大半がその前面側に溜らず通過できる圧力損失となる
    密度とし、前記第2の不織布の密度を前記油煙がほぼ面
    風速2m/secのとき、前記油滴がその前面付近で慣
    性衝突できる圧力損となる密度とした換気装置用フィル
    タ。
  2. 【請求項2】 第1の繊維の線径を第2の繊維の線径よ
    り太くした請求項1記載の換気装置用フィルタ。
  3. 【請求項3】 第1の不織布に淡色、第2の不織布に濃
    色の色の異なる繊維を混入、または前記各不織布自体の
    色を淡色、濃色に形成し、第1の不織布の色を第2の不
    織布の色より淡くした請求項1または2記載の換気装置
    用フィルタ。
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