JP2850104B2 - 電子放出素子、それを用いた電子源、画像形成装置及びこれらの製造方法 - Google Patents

電子放出素子、それを用いた電子源、画像形成装置及びこれらの製造方法

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JP2850104B2 JP33515894A JP33515894A JP2850104B2 JP 2850104 B2 JP2850104 B2 JP 2850104B2 JP 33515894 A JP33515894 A JP 33515894A JP 33515894 A JP33515894 A JP 33515894A JP 2850104 B2 JP2850104 B2 JP 2850104B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面伝導型電子放出素
子、これを用いた電子源、表示装置や露光装置等の画像
形成装置、更には該表面伝導型電子放出素子、電子源及
び画像形成装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】表面伝導型電子放出素子は、絶縁性の基
板上に形成された導電性薄膜に、膜面に平行に電流を流
すことにより電子放出が生ずる現象を利用するものであ
る。
【0003】表面伝導型電子放出素子の典型的な構成例
としては、絶縁性の基板上に設けた一対の素子電極間を
連絡する金属酸化物等の導電性薄膜に、予めフォーミン
グと称される通電処理により電子放出部を形成したもの
が挙げられる。フォーミングは、導電性薄膜の両端に直
流電圧あるいは非常にゆっくりとした昇電圧、例えば1
V/1分程度の昇電圧を印加通電することで通常行わ
れ、導電性薄膜を局所的に破壊、変形もしくは変質させ
て構造を変化させ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部
を形成する処理である。電子放出は、上記電子放出部が
形成された導電性薄膜に電圧を印加して電流を流すこと
により、電子放出部に発生した亀裂付近から行われる。
【0004】上記表面伝導型電子放出素子は、構造が単
純で製造も容易であることから、大面積に亙って多数配
列形成できる利点がある。そこで、この特徴を活かすた
めの種々の応用が研究されている。例えば表示装置等の
画像形成装置への利用が挙げられる。
【0005】従来、多数の表面伝導型電子放出素子を配
列形成した例としては、並列に表面伝導型電子放出素子
を配列し、個々の表面伝導型電子放出素子の両端(両素
子電極)を配線(共通配線とも呼ぶ)にて夫々結線した
行を多数行配列(梯型配置とも呼ぶ)した電子源が挙げ
られる(特開平1−31332号公報、同1−2837
49号公報、同2−257552号公報)。また、特に
表示装置においては、液晶を用いた表示装置と同様の平
板型表示装置とすることが可能で、しかもバックライト
が不要な自発光型の表示装置として、表面伝導型電子放
出素子を多数配置した電子源と、この電子源からの電子
線の照射により可視光を発光する蛍光体とを組み合わせ
た表示装置が提案されている(アメリカ特許第5066
883号明細書)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、導電性薄膜
に通常のフォーミング処理により形成された電子放出部
を電子顕微鏡等で観察すると、その亀裂の形状は直線で
はなく、導電性薄膜を構成する粒子の大きさや繋がりの
大小によって蛇行する領域を持つことが判った。また、
表面伝導型電子放出素子によって亀裂の形状や位置は異
なり、電子放出点が不均一に存在することなどが判っ
た。その結果、電子放出量の不均一が生じ、特に画像形
成装置として複数の表面伝導型電子放出素子を用いる場
合には、電子放出特性のばらつきが実用化への大きな弊
害となっている。
【0007】従って、複数の表面伝導型電子放出素子に
ついて電子放出特性の均一化がなされれば、高品位な画
像が得られる画像形成装置、例えばフラットテレビを実
現することができる。また、電子放出特性の均一化に伴
い、画像形成装置を構成する駆動回路等による素子のば
らつき補正の負荷も小さくなり、安価な画像形成装置が
期待できる。
【0008】本発明は、上記問題を鑑み、複数の表面伝
導型電子放出素子について電子放出特性を均一化するこ
とができる新規な表面伝導型電子放出素子、それを用い
た電子源、高品位な画像を安価に得られる画像形成装置
及びこれらの製造方法を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】請求項1〜8の
発明は、基板上に設けられた一対の素子電極間を連絡す
る薄膜に電子放出部を有する電子放出素子に関する発明
で、基板上に対向する一対の素子電極を形成し、素子電
極間に電子放出部形成用の薄膜を形成すると共に、薄膜
中に非オーミック接合を形成し、素子電極間に非オーミ
ック接合を介して逆バイアス電圧を印加してフォーミン
グ処理することにより、薄膜の非オーミック接合部に電
子放出部を形成した点に特徴を有するものである。
【0010】請求項12の発明は、基板上に設けら
れた一対の素子電極間を連絡する薄膜に電子放出部を有
する電子放出素子の製造方法に関する発明で、基板上に
素子電極を形成すると共に、素子電極間を連絡する電子
放出部形成用の薄膜を形成する工程と、薄膜に非オーミ
ック接合を形成する工程と、素子電極間に非オーミック
接合を介して逆バイアス電圧を印加して、薄膜に電子放
出部を形成するフォーミング工程とを有する点に特徴を
有するものである。
【0011】請求項1316の発明は、一対の素子電
極間を連絡する薄膜に電子放出部を有する電子放出素子
、基板上に複数備える電子源の製造方法に関する発明
で、基板上に複数対の素子電極を形成すると共に、各対
の素子電極間を連絡する電子放出部形成用の薄膜を形成
する工程と、各薄膜に非オーミック接合を形成する工程
と、各対の素子電極間に非オーミック接合を介して逆バ
イアス電圧を印加して、薄膜に電子放出部を形成するフ
ォーミング工程とを有する点に特徴を有するものであ
る。
【0012】請求項1722の発明は、上記製造方法
で得られる電子源に関する発明である。
【0013】請求項2326の発明は、上記電子源を
用いた画像形成装置及びその製造方法に関する発明であ
る。
【0014】上記のように、本発明は、新規な表面伝導
型電子放出素子、この表面伝導型電子放出素子を複数個
備えた新規な電子源、これを用いた新規な画像形成装置
及びこれらの製造方法に係るもので、各発明の構成及び
作用を以下に更に説明する。本発明の表面伝導型電子放
出素子には平面型と垂直型がある。まず、平面型の表面
伝導型電子放出素子の基本的な構成について説明する。
【0015】図1(a)、(b)は、平面型の表面伝導
型電子放出素子の基本的な構成を示す図である。
【0016】図1において1は基板、2は電子放出部、
3と6は電子放出部形成用の薄膜、4と5は素子電極で
ある。
【0017】電子放出部形成用の薄膜3,6の接合部は
非オーミック接合であり、具体的には半導体のpn接合
が適している。
【0018】基板1としては、例えば石英ガラス、Na
等の不純物含有量を減少させたガラス、青板ガラス、青
板ガラスにスパッタ法等によりSiO2 を積層した積層
体、アルミナ等のセラミックス、Si等の半導体基板等
が挙げられる。
【0019】対向する素子電極4,5の材料としては、
一般的導体材料が用いられ、例えばNi、Cr、Au、
Mo、W、Pt、Ti、Al、Cu、Pd等の金属ある
いは合金及びPd、Ag、Au、RuO2 、Pd−Ag
等の金属あるいは金属酸化物とガラス等から構成される
印刷導体、In23 −SnO2 等の透明導電体及びポ
リシリコン等の半導体導体材料等から適宜選択される。
【0020】素子電極間隔L、素子電極長さW、薄膜
3,6の形状等は、応用される形態等によって設計され
る。
【0021】素子電極間隔Lは、数百ナノメートルから
数百マイクロメートルであることが好ましく、より好ま
しくは、素子電極4,5間に印加する電圧等により、数
マイクロメートルから数十マイクロメートルである。
【0022】素子電極長さWは、電極の抵抗値や電子放
出特性を考慮すると、好ましくは数マイクロメートルか
ら数百マイクロメートルであり、また素子電極厚dは、
数百オングストロームから数マイクロメートルである。
【0023】尚、図1に示される表面伝導型電子放出素
子は、基板1上に、素子電極4,5、薄膜3,6の順に
積層されたものとなっているが、基板1上に、薄膜3,
6、素子電極4,5の順に積層したものとしてもよい。
【0024】薄膜3,6は、良好な電子放出特性を得る
ためには、微粒子で構成された微粒子膜であることが特
に好ましく、その膜厚は、素子電極4,5へのステップ
カバレージ、素子電極4,5間の抵抗値及び後述するフ
ォーミング条件等によって適宜選択される。この薄膜
3,6の膜厚は、好ましくは数ナノメートルから数百ナ
ノメートルで、特に好ましくは50オングストロームか
ら500オングストロームであり、その抵抗値は、10
の3乗から10の7乗オーム/□のシート抵抗値であ
る。
【0025】本発明における薄膜3,6を構成する半導
体材料としては、例えばSi、Ga等の元素半導体、A
lSb、GaP、GaAs、GaSb、InP、InA
s、InSb等のIII−V族半導体、ZnS、ZnS
e、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe等のII−
VI族半導体等が挙げられる。
【0026】尚、上記微粒子膜とは、複数の微粒子が集
合した膜であり、その微細構造として、微粒子が個々に
分散配置した状態のみならず、微粒子が互いに隣接、あ
るいは重なり合った状態(島状も含む)の膜をさす。微
粒子膜である場合、微粒子の粒径は、数オングストロー
ムから数千オングストロームであることが好ましく、特
に好ましくは10オングストロームから200オングス
トロームである。
【0027】電子放出部2は、薄膜3,6の接合部に形
成された高抵抗の亀裂であり、電子放出はこの亀裂付近
から行われる。この亀裂を含む電子放出部2及び亀裂自
体は、薄膜3,6の膜厚、膜質、材料及び後述するフォ
ーミング条件等の製法に依存して形成される。
【0028】亀裂は、数オングストロームから数百オン
グストロームの粒径の微粒子を有することもある。この
微粒子は、薄膜3,6を構成する材料の元素の一部、あ
るいは総てと同様のものである。また、亀裂を含む電子
放出部2及びその近傍の薄膜3,6は炭素及び炭素化合
物を有することもある。
【0029】次に、垂直型の表面伝導型電子放出素子の
基本的な構成について説明する。
【0030】図2は、垂直型の表面伝導型電子放出素子
の基本的な構成を示す図で、図中21は段差形成部材
で、その他図1と同じ符号は同じ部材を示すものであ
る。
【0031】基板1、電子放出部2、薄膜3,6及び素
子電極4,5は、前述した平面型の表面伝導型電子放出
素子と同様の材料で構成されたものである。
【0032】段差形成部材21は、例えば真空蒸着法、
印刷法、スパッタ法等で付設されたSiO2 等の絶縁性
材料で構成されたものである。この段差形成部材21の
膜厚は、先に述べた平面型の表面伝導型電子放出素子の
素子電極間隔L(図1参照)に対応するもので、段差形
成部材21の作成法や素子電極4,5間に印加する電圧
等により設定されるが、好ましくは数百オングストロー
ムから数十マイクロメートルであり、特に好ましくは数
百オングストロームから数マイクロメートルである。
【0033】薄膜3,6は、通常、素子電極4,5の作
成後に形成されるので、素子電極4,5の上に積層され
るが、薄膜3,6の形成後に素子電極4,5を作成し、
導電性薄膜3,6の上に素子電極4,5が積層されるよ
うにすることも可能である。また、平面型の表面伝導型
電子放出素子の説明においても述べたように、電子放出
部2の形成は、薄膜3,6の膜厚、膜質、材料及び後述
するフォーミング条件等の製法に依存するので、その位
置及び形状は図2に示されるような位置及び形状に特定
されるものではない。
【0034】尚、以下の説明は、上述の平面型の表面伝
導型電子放出素子と垂直型の表面伝導型電子放出素子の
内、平面型を例にして説明するが、平面型の表面伝導型
電子放出素子に代えて垂直型の表面伝導型電子放出素子
としてもよい。
【0035】本発明の表面伝導型電子放出素子の製法と
しては様々な方法が考えられるが、その一例を図3ない
し図6に基づいて説明する。尚、図3において図1と同
じ符号は同じ部材を示すものである。
【0036】1)基板1を洗剤、純水及び有機溶剤によ
り十分に洗浄した後、真空蒸着法、スパッタ法等により
素子電極材料を堆積させた後、フォトリソグラフィー技
術により基板1の面上に素子電極4,5を形成する(図
3(a))。
【0037】2)素子電極4,5を設けた基板1上に、
真空蒸着法、スパッタ法、化学的気相堆積法、分散塗布
法、ディピング法、スピンナー法等により、素子電極4
と素子電極5間を連絡して半導体薄膜3を形成する(図
3(b))。その後、非オーミック接合を形成するた
め、熱処理、不純物拡散あるいは不純物の打ち込み等を
行う(図3(c))。更に、薄膜3,6を加熱焼成処理
し、リフトオフ、エッチング等によりパターニングされ
た薄膜3,6が形成される場合もある。
【0038】3)続いて、フォーミングと呼ばれる通電
処理を施す。素子電極4,5間に不図示の電源より通電
すると、薄膜3と6の接合部に構造の変化した電子放出
部2が形成される(図3(d))。この通電処理により
薄膜3と6を局所的に破壊、変形もしくは変質せしめ、
構造の変化した部位が電子放出部2である。
【0039】フォーミングの電圧波形の例を図4に示
す。
【0040】電圧波形は、特にパルス波形が好ましく、
パルス波高値を定電圧とした電圧パルスを連続的に印加
する場合(図4(a))と、パルス波高値を増加させな
がら電圧パルスを印加する場合(図4(b))とがあ
る。
【0041】まず、パルス波高値を定電圧とした場合に
ついて図4(a)で説明する。
【0042】図4(a)におけるT1及びT2は電圧波
形のパルス幅とパルス間隔であり、例えば、T1を1マ
イクロ秒〜10ミリ秒、T2を10マイクロ秒〜100
ミリ秒とし、波高値(フォーミング時のピーク電圧)を
前述した表面伝導型電子放出素子の形態に応じて適宜選
択して、適当な真空度、例えば10の−5乗torr程
度の真空雰囲気下で、数秒から数十分印加する。尚、印
加する電圧波形は、図示される三角波に限定されるもの
ではなく、矩形波等の所望の波形を用いることができ
る。
【0043】次に、パルス波高値を増加させながら電圧
パルスを印加する場合について図4(b)で説明する。
【0044】図4(b)におけるT1及びT2は図4
(a)と同様であり、波高値(フォーミング時のピーク
電圧)を、例えば0.1Vステップ程度ずつ増加させ、
図4(a)の説明と同様の適当な真空雰囲気下で印加す
る。
【0045】薄膜3と6は非オーミック接合を有するた
め、逆バイアスを掛けることにより電界は薄膜3と6の
接合部に集中する。逆バイアスを掛けていくと、ある電
圧付近から電流が急激に流れ始め、フォーミングが始ま
る。
【0046】尚、パルス間隔T2中に、薄膜3,6を局
所的に破壊、変形もしくは変質させない程度の電圧、例
えば0.1V程度の電圧で素子電流を測定して抵抗値を
求め、例えば1Mオーム以上の抵抗を示したときにフォ
ーミングを終了することが好ましい。
【0047】上記フォーミング工程からそれ以降の工程
は、図5に示されるような測定評価系内で行われるもの
である。この測定評価系について説明する。
【0048】図5において、図1と同じ符号は同じ部材
を示す。また、51は素子に素子電圧Vfを印加するた
めの電源、50は素子電極4,5間の薄膜3,6を流れ
る素子電流Ifを測定するための電流計、54は電子放
出部2より放出される放出電流Ieを捕捉するためのア
ノード電極、53はアノード電極54に電圧を印加する
ための高圧電源、52は電子放出部2より放出される放
出電流Ieを測定するための電流計、55は真空装置、
56は排気ポンプである。
【0049】表面伝導型電子放出素子及びアノード電極
54等は真空装置55内に設置され、この真空装置55
には不図示の真空計等の必要な機器が具備されていて、
所望の真空下で表面伝導型電子放出素子の測定評価がで
きるようになっている。
【0050】排気ポンプ56は、ターボポンプ、ロータ
リーポンプ等からなる通常の高真空装置系と、イオンポ
ンプ等からなる超高真空装置系とから構成されている。
また、真空装置55全体及び表面伝導型電子放出素子の
基板1は、ヒーターにより200℃程度まで加熱できる
ようになっている。尚、この測定評価系は、後述するよ
うな表示パネルの組み立て段階において、表示パネル及
びその内部を真空装置55及びその内部として構成する
ことで、フォーミング工程及び後述するそれ以後の工程
における側定評価及び処理に応用されるものである。
【0051】4)本発明の表面伝導型電子放出素子の場
合、更に活性化工程を施すことが好ましい。
【0052】活性化工程とは、例えば10の−4乗〜1
0の−5乗torr程度の真空度で、パルス波高値を定
電圧としたパルスの印加を繰り返す処理のことをいい、
真空雰囲気中に存在する有機物質から炭素及び炭素化合
物を電子放出部2に堆積させることで、素子電流、放出
電流の状態を著しく向上させることができる工程であ
る。この活性化工程は、例えば素子電流や放出電流を測
定しながら行って、例えば放出電流が飽和した時点で終
了するようにすれば効果的であるので好ましい。また、
活性化工程でのパルス波高値は、好ましくは駆動電圧の
波高値である。
【0053】尚、上記炭素及び炭素化合物とは、グラフ
ァイト(単結晶及び多結晶の双方を指す)、非晶質カー
ボン(非晶質カーボン及びこれと多結晶グラファイトと
の混合物を指す)である。また、その堆積膜厚は、好ま
しくは500オングストローム以下、より好ましくは3
00オングストローム以下である。
【0054】5)このようにして作成した表面伝導型電
子放出素子を、フォーミング工程、活性化工程での真空
度より高い真空度の真空雰囲気下で動作駆動する、安定
化工程を施すことが好ましい。より好ましくは、この高
い真空度の真空雰囲気下で、80〜150℃の加熱の
後、動作駆動する。
【0055】尚、フォーミング工程、活性化工程の真空
度より高い真空度の真空雰囲気とは、例えば約10の−
6乗torr以上の真空度を有する真空雰囲気であり、
より好ましくは超高真空系であり、炭素及び炭素化合物
が新たにほぼ堆積しない真空度である。
【0056】即ち、表面伝導型電子放出素子を上記真空
雰囲気中に封入してしまうことにより、これ以上の炭素
及び炭素化合物の堆積を抑制することが可能となり、こ
れによって素子電流If、放出電流Ieが安定する。
【0057】このようにして得られる表面伝導型電子放
出素子の基本特性を以下に説明する。
【0058】以下に述べる表面伝導型電子放出素子の基
本特性は、図5の測定評価系のアノード電極54の電圧
を1kV〜10kVとし、アノード電極54と表面伝導
型電子放出素子の距離Hを2〜8mmとして行った測定
に基づくものである。
【0059】まず、放出電流Ie及び素子電流Ifと、
素子電圧Vfとの関係の典型的な例を図6に示す。尚、
図6において、放出電流Ieは素子電流Ifに比べて著
しく小さいので、任意単位で示されている。尚、縦軸・
横軸ともリニアスケールである。
【0060】図6から明らかなように、表面伝導型電子
放出素子は、放出電流Ieに対する次の3つの特徴的特
性を有する。
【0061】まず第1に、表面伝導型電子放出素子はあ
る電圧(しきい値電圧と呼ぶ:図6中のVth)を超え
る素子電圧Vfを印加すると急激に放出電流Ieが増加
し、一方しきい値電圧Vth以下では放出電流Ieが殆
ど検出されない。即ち、放出電流Ieに対する明確なし
きい値電圧Vthを持った非線形素子である。
【0062】第2に、放出電流Ieが素子電圧Vfに対
して単調増加する特性(MI特性と呼ぶ)を有するた
め、放出電流Ieは素子電圧Vfで制御できる。
【0063】第3に、アノード電極54(図5参照)に
補足される放出電荷は、素子電圧Vfを印加する時間に
依存する。即ち、アノード電極54に捕捉される電荷量
は、素子電圧Vfを印加する時間により制御できる。
【0064】放出電流Ieが素子電圧Vfに対してMI
特性を有すると同時に、素子電流Ifも素子電圧Vfに
対してMI特性を有する場合もある。このような表面伝
導型電子放出素子の特性の例が図6の実線で示す特性で
ある。一方、図6に破線で示すように、素子電流Ifは
素子電圧Vfに対して電圧制御型負性抵抗特性(VCN
R特性と呼ぶ)を示す場合もある。いずれの特性を示す
かは、表面伝導型電子放出素子の製法及び測定時の測定
条件等に依存する。但し、上記実線及び破線で表わされ
る特性のスケールは互いに、縦軸,横軸ともに異なって
いる。素子電流Ifが素子電圧Vfに対してVCNR特
性を有する表面伝導型電子放出素子でも、上記3つの特
性上の特徴を有する。
【0065】次に、本発明の電子源における表面伝導型
電子放出素子の配列について説明する。
【0066】本発明の電子源における表面伝導型電子放
出素子の配列方式としては、従来の技術の項で述べたよ
うな梯型配置の他、m本のX方向配線の上にn本のY方
向配線を層間絶縁層を介して設置し、表面伝導型電子放
出素子の一対の素子電極に夫々X方向配線、Y方向配線
を接続した配置方式が挙げられる。これを以後単純マト
リクス配置と呼ぶ。まず、この単純マトリクス配置につ
いて詳述する。
【0067】前述した表面伝導型電子放出素子の基本的
特性によれば、単純マトリクス配置された表面伝導型電
子放出素子における放出電子は、しきい値電圧を超える
電圧では、対向する素子電極間に印加するパルス状電圧
の波高値とパルス幅で制御できる。一方、しきい値電圧
以下では殆ど電子は放出されない。従って、多数の表面
伝導型電子放出素子を配置した場合においても、個々の
素子に上記パルス状電圧を適宜印加すれば、入力信号に
応じて表面伝導型電子放出素子を選択し、その電子放出
量が制御でき、単純なマトリクス配線だけで個別の表面
伝導型電子放出素子を選択して独立に駆動可能となる。
【0068】単純マトリクス配置はこのような原理に基
づくもので、本発明の電子源の一例である、この単純マ
トリクス配置の電子源の構成について図7に基づいて更
に説明する。
【0069】図8において基板1は既に説明したような
ガラス板等であり、この基板1上に配列された本発明の
表面伝導型電子放出素子74の個数及び形状は用途に応
じて適宜設定されるものである。
【0070】m本のX方向配線72は、夫々外部端子D
x1,Dx2,……,Dxmを有するもので、基板1上
に、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等で形成した導電
性金属等である。また、多数の表面伝導型電子放出素子
74にほぼ均等に電圧が供給されるように、材料、膜
厚、配線幅が設定されている。
【0071】n本のY方向配線73は、夫々外部端子D
y1,Dy2,……,Dynを有するもので、X方向配
線72と同様に作成される。
【0072】これらm本のX方向配線72とn本のY方
向配線73間には、不図示の層間絶縁層が設置され、電
気的に分離されて、マトリクス配線を構成している。
尚、このm,nは共に正の整数である。
【0073】不図示の層間絶縁層は、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法等で形成されたSiO2 等であり、X方
向配線72を形成した基板1の全面或は一部に所望の形
状で形成され、特に、X方向配線72とY方向配線73
の交差部の電位差に耐え得るように、膜厚、材料、製法
が適宜設定される。
【0074】更に、表面伝導型電子放出素子74の対向
する素子電極(不図示)が、m本のX方向配線72と、
n本のY方向配線73と、真空蒸着法、印刷法、スパッ
タ法等で形成された導電性金属等からなる結線75によ
って電気的に接続されているものである。
【0075】ここで、m本のX方向配線72と、n本の
Y方向配線73と、結線75と、対向する素子電極と
は、その構成元素の一部あるいは全部が同一であって
も、また夫々異なっていてもよく、前述の素子電極の材
料等より適宜選択される。これら素子電極への配線は、
素子電極と材料が同一である場合は素子電極と総称する
場合もある。また、表面伝導型電子放出素子74は、基
板1あるいは不図示の層間絶縁層上どちらに形成しても
よい。
【0076】また、詳しくは後述するが、前記X方向配
線72には、X方向に配列された表面伝導型電子放出素
子74の行を入力信号に応じて走査するために、走査信
号を印加する不図示の走査信号印加手段が電気的に接続
されている。
【0077】一方、Y方向配線73には、Y方向に配列
された表面伝導型電子放出素子74の列の各列を入力信
号に応じて変調するために、変調信号を印加する不図示
の変調信号発生手段が電気的に接続されている。更に、
各表面伝導型電子放出素子74に印加される駆動電圧
は、当該表面伝導型電子放出素子74に印加される走査
信号と変調信号の差電圧として供給されるものである。
【0078】次に、以上のような単純マトリクス配置の
本発明の電子源を用いた本発明の画像形成装置の一例
を、図8〜図10を用いて説明する。尚、図8は表示パ
ネル101の基本構成図であり、図9は蛍光膜84を示
す図であり、図10は図8の表示パネル101で、NT
SC方式のテレビ信号に応じてテレビジョン表示を行う
ための駆動回路の一例を示すブロック図である。
【0079】図8において、1は上述のようにして本発
明の表面伝導型電子放出素子を配置した電子源の基板、
81は基板1を固定したリアプレート、86はガラス基
板83の内面に蛍光膜84とメタルバック85等が形成
されたフェースプレート、82は支持枠であり、リアプ
レート81、支持枠82及びフェースプレート86にフ
リットガラス等を塗布し、大気中あるいは窒素中で、4
00〜500℃で10分以上焼成することで封着して外
囲器88を構成している。
【0080】図8において、2は図1における電子放出
部に相当する。72、73は、表面伝導型電子放出素子
74の一対の素子電極4,5と接続されたX方向配線及
びY方向配線で、夫々外部端子Dx1ないしDxm,D
y1ないしDynを有している。
【0081】外囲器88は、上述の如く、フェースープ
レート86、支持枠82、リアプレート81で構成され
ている。しかし、リアプレート81は主に基板1の強度
を補強する目的で設けられるものであり、基板1自体で
十分な強度を持つ場合は別体のリアプレート81は不要
で、基板1に直接支持枠82を封着し、フェースプレー
ト86、支持枠82、基板1にて外囲器88を構成して
もよい。また、フェースプレート86、リアプレート8
1の間にスぺーサーと呼ばれる不図示の支持体を更に設
置することで、大気圧に対して十分な強度を有する外囲
器88とすることもできる。
【0082】蛍光膜84は、モノクロームの場合は蛍光
体92のみからなるが、カラーの蛍光膜84の場合は、
蛍光体92の配列により、ブラックストライプ(図9
(a))あるいはブラックマトリクス(図9(b))等
と呼ばれる黒色導伝材91と蛍光体92とで構成され
る。ブラックストライプ、ブラックマトリクスが設けら
れる目的は、カラー表示の場合必要となる三原色の各蛍
光体92間の塗り分け部を黒くすることで混色等を目立
たなくすることと、蛍光膜84における外光反射による
コントラストの低下を抑制することである。黒色導伝材
91の材料としては、通常良く用いられている黒鉛を主
成分とする材料だけでなく、導電性があり、光の透過及
び反射が少ない材料であれば他の材料を用いることもで
きる。
【0083】ガラス基板83に蛍光体92を塗布する方
法としては、モノクローム、カラーによらず、沈澱法や
印刷法が用いられる。
【0084】また、図8に示されるように、蛍光膜84
の内面側には通常メタルバック85が設けられる。メタ
ルバック85の目的は、蛍光体92(図9参照)の発光
のうち内面側への光をフェースプレート86側へ鏡面反
射することにより輝度を向上すること、電子ビーム加速
電圧を印加するための電極として作用すること、外囲器
88内で発生した負イオンの衝突によるダメージからの
蛍光体92の保護等である。メタルバック85は、蛍光
膜84の作製後、蛍光膜84の内面側表面の平滑化処理
(通常フィルミングと呼ばれる)を行い、その後Alを
真空蒸着等で堆積することで作製できる。
【0085】フェースプレート86には、更に蛍光膜8
4の導伝性を高めるため、蛍光膜84の外面側に透明電
極(不図示)を設けてもよい。
【0086】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体92と表面伝導型電子放出素子74とを対応させ
なくてはいけないため、十分な位置合わせを行なう必要
がある。
【0087】外囲器88内は、不図示の排気管を通じ、
10の−7乗torr程度の真空度にされ、封止され
る。また、外囲器88の封止を行う直前あるいは封止後
に、ゲッター処理を行うこともある。これは、外囲器8
8内の所定の位置に配置したゲッター(不図示)を加熱
し、蒸着膜を形成する処理である。ゲッターは通常Ba
等が主成分であり、該蒸着膜の吸着作用により、例えば
1×10の−5乗ないしは1×10の−7乗torrの
真空度を維持するためのものである。
【0088】尚、前述したフォーミング及びこれ以降の
表面伝導型電子放出素子の各製造工程は、通常、外囲器
88の封止直前又は封止後に行われるもので、その内容
は前述の通りである。
【0089】上述の表示パネル101は、例えば図10
に示されるような駆動回路で駆動することができる。
尚、図10において、101は表示パネル、102は走
査回路、103は制御回路、104はシフトレジスタ、
105はラインメモリ、106は同期信号分離回路、1
07は変調信号発生器、Vx及びVaは直流電圧源であ
る。
【0090】図10に示されるように、表示パネル10
1は、外部端子Dx1ないしDxm、外部端子Dy1な
いしDyn及び高圧端子Hvを介して外部の電気回路と
接続されている。この内、外部端子Dx1ないしDxm
には前記表示パネル101内に設けられている表面伝導
型電子放出素子、即ちm行n列の行列状にマトリクス配
置された表面伝導型電子放出素子群を1行(n素子ず
つ)順次駆動して行くための走査信号が印加される。
【0091】一方、端子Dy1ないし外部端子Dynに
は、前記走査信号により選択された1行の各表面伝導型
電子放出素子の出力電子ビームを制御するための変調信
号が印加される。また、高圧端子Hvには、直流電圧源
Vaより、例えば10kVの直流電圧が供給される。こ
れは表面伝導型電子放出素子より出力される電子ビーム
に、蛍光体を励起するのに十分なエネルギーを付与する
ための加速電圧である。
【0092】走査回路102は、内部にm個のスイッチ
ング素子(図10中S1ないしSmで模式的に示す)を
備えるもので、各スイッチング素子S1〜Smは、直流
電圧電源Vxの出力電圧もしくは0V(グランドレベ
ル)のいずれか一方を選択して、表示パネル101の外
部端子Dx1ないしDxmと電気的に接続するものであ
る。各スイッチング素子S1〜Smは、制御回路103
が出力する制御信号Tscanに基づいて動作するもの
で、実際には、例えばFETのようなスイッチング機能
を有する素子を組み合わせることにより容易に構成する
ことが可能である。
【0093】本例における前記直流電圧源Vxは、前記
表面伝導型電子放出素子の特性(しきい値電圧)に基づ
き、走査されていない表面伝導型電子放出素子に印加さ
れる駆動電圧がしきい値電圧以下となるような一定電圧
を出力するよう設定されている。
【0094】制御回路103は、外部より入力される画
像信号に基づいて適切な表示が行われるように、各部の
動作を整合させる働きを持つものである。次に説明する
同期信号分離回路106より送られる同期信号Tsyn
cに基づいて、各部に対してTscan、Tsft及び
Tmryの各制御信号を発生する。
【0095】同期信号分離回路106は、外部から入力
されるNTSC方式のテレビ信号から、同期信号成分と
輝度信号成分を分離するための回路で、よく知られてい
るように、周波数分離(フィルター)回路を用いれば、
容易に構成できるものである。同期信号分離回路106
により分離された同期信号は、これもよく知られるよう
に、垂直同期信号と水平同期信号よりなる。ここでは、
説明の便宜上Tsyncとして図示する。一方、前記テ
レビ信号から分離された画像の輝度信号成分を便宜上D
ATA信号と図示する。このDATA信号はシフトレジ
スタ104に入力される。
【0096】シフトレジスタ104は、時系列的にシリ
アル入力される前記DATA信号を、画像の1ライン毎
にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制御
回路103より送られる制御信号Tsftに基づいて作
動する。この制御信号Tsftは、シフトレジスタ10
4のシフトクロックであると言い換えてもよい。また、
シリアル/パラレル変換された画像1ライン分(表面伝
導型電子放出素子のn素子分の駆動データに相当する)
のデータは、Id1ないしIdnのn個の並列信号とし
て前記シフトレジスタ104より出力される。
【0097】ラインメモリ105は、画像1ライン分の
データを必要時間だけ記憶するための記憶装置であり、
制御回路103より送られる制御信号Tmryに従って
適宜Id1ないしIdnの内容を記憶する。記憶された
内容は、Id’1ないしId’nとして出力され、変調
信号発生器107に入力される。
【0098】変調信号発生器107は、前記画像データ
Id’1ないしId’nの各々に応じて、表面伝導型電
子放出素子の各々を適切に駆動変調するための信号源
で、その出力信号は、端子Doy1ないしDoynを通
じて表示パネル101内の表面伝導型電子放出素子に印
加される。
【0099】前述したように、表面伝導型電子放出素子
は電子放出に明確なしきい値電圧を有しており、しきい
値電圧を超える電圧が印加された場合にのみ電子放出が
生じる。また、しきい値電圧を超える電圧に対しては表
面伝導型電子放出素子への印加電圧の変化に応じて放出
電流も変化して行く。表面伝導型電子放出素子の材料、
構成、製造方法を変えることにより、しきい値電圧の値
や印加電圧に対する放出電流の変化度合いが変わる場合
もあるが、いずれにしても以下のことがいえる。
【0100】即ち、表面伝導型電子放出素子にパルス状
の電圧を印加する場合、例えばしきい値電圧以下の電圧
を印加しても電子放出は生じないが、しきい値電圧を超
える電圧を印加する場合には電子放出を生じる。その
際、第1には電圧パルスの波高値を変化させることによ
り、出力される電子ビームの強度を制御することが可能
である。第2には、電圧パルスの幅を変化させることに
より、出力される電子ビームの電荷の総量を制御するこ
とが可能である。
【0101】従って、入力信号に応じて表面伝導型電子
放出素子を変調する方式としては、電圧変調方式とパル
ス幅変調方式とが挙げられる。電圧変調方式を行う場
合、変調信号発生器107としては、一定の長さの電圧
パルスを発生するが、入力されるデータに応じて適宜パ
ルスの波高値を変調できる電圧変調方式の回路を用い
る。また、パルス幅変調方式を行う場合、変調信号発生
器107としては、一定の波高値の電圧パルスを発生す
るが、入力されるデータに応じて適宜パルス幅を変調で
きるパルス幅変調方式の回路を用いる。
【0102】シフトレジスタ104やラインメモリ10
5は、デジタル信号式のものでもアナログ信号式のもの
でもよく、画像信号のシリアル/パラレル変換や記憶が
所定の速度で行えるものであればよい。
【0103】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路106の出力信号DATAをデジタル信号化
する必要がある。これは同期信号分離回路106の出力
部にA/D変換器を設けることで行える。
【0104】また、これと関連して、ラインメモリ10
5の出力信号がデジタル信号かアナログ信号かにより、
変調信号発生器107に設けられる回路が若干異なるも
のとなる。
【0105】即ち、デジタル信号で電圧変調方式の場
合、変調信号発生器107には、例えばよく知られてい
るD/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路等を付
け加えればよい。また、デジタル信号でパルス幅変調方
式の場合、変調信号発生器107は、例えば高速の発振
器及び発振器の出力する波数を計数する計数器(カウン
タ)及び計数器の出力値と前記メモリの出力値を比較す
る比較器(コンパレータ)を組み合わせた回路を用いる
ことで容易に構成することができる。更に、必要に応じ
て、比較器の出力するパルス幅変調された変調信号を表
面伝導型電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増幅するた
めの増幅器を付け加えてもよい。
【0106】一方、アナログ信号で電圧変調方式の場
合、変調信号発生器107には、例えばよく知られてい
るオペアンプ等を用いた増幅回路を用いればよく、必要
に応じてレベルシフト回路等を付け加えてもよい。ま
た、アナログ信号でパルス幅変調方式の場合、例えばよ
く知られている電圧制御型発振回路(VCO)を用いれ
ばよく、必要に応じて表面伝導型電子放出素子の駆動電
圧にまで電圧増幅するための増幅器を付け加えてもよ
い。
【0107】以上のような表示パネル101及び駆動回
路を有する本発明の画像形成装置は、端子Dx1〜Dx
m及びDy1〜Dynから電圧を印加することにより、
必要な表面伝導型電子放出素子から電子を放出させるこ
とができ、高圧端子Hvを通じて、メタルバック85あ
るいは透明電極(不図示)に高電圧を印加して電子ビー
ムを加速し、加速した電子ビームを蛍光膜84に衝突さ
せることで生じる励起・発光によって、NTSC方式の
テレビ信号に応じてテレビジョン表示を行うことができ
るものである。
【0108】尚、以上説明した構成は、表示等に用いら
れる本発明の画像形成装置を得る上で必要な概略構成で
あり、例えば各部材の材料等、詳細な部分は上述の内容
に限られるものではなく、画像形成装置の用途に適する
よう、適宜選択されるものである。また、入力信号とし
てNTSC方式を挙げたが、本発明に係る画像形成装置
はこれに限られるものではなく、PAL、SECAM方
式等の他の方式でもよく、更にはこれらよりも多数の走
査線からなるTV信号、例えばMUSE方式を初めとす
る高品位TV方式でもよい。
【0109】次に、前述の梯型配置の電子源及びこれを
用いた本発明の画像形成装置の一例について図11及び
図12を用いて説明する。
【0110】図11において、1は基板、74は表面伝
導型電子放出素子、114は表面伝導型電子放出素子7
4を接続する共通配線で10本設けられており、各々外
部端子D1〜D10を有している。
【0111】表面伝導型電子放出素子74は、基板1上
に並列に複数個配置されている。これを素子行と呼ぶ。
そしてこの素子行が複数行配置されて電子源を構成して
いる。
【0112】各素子行の共通配線114(例えば外部端
子D1とD2の共通配線114)間に適宜の駆動電圧を
印加することで、各素子行を独立に駆動することが可能
である。即ち、電子ビームを放出させたい素子行にはし
きい値電圧を超える電圧を印加し、電子ビームを放出さ
せたくない素子行にはしきい値電圧以下の電圧を印加す
るようにすればよい。このような駆動電圧の印加は、各
素子行間に位置する共通配線D2〜D9について、夫々
相隣接する共通配線114、即ち夫々相隣接する外部端
子D2とD3,D4とD5,D6とD7,D8とD9の
共通配線114を一体の同一配線としても行うことがで
きる。
【0113】図12は、本発明の電子源の他の例であ
る、上記梯型配置の電子源を備えた表示パネル121の
構造を示す図である。
【0114】図12中122はグリッド電極、123は
電子が通過するための開口、D1〜Dmは各表面伝導型
電子放出素子に電圧を印加するための外部端子、G1〜
Gnはグリッド電極122に接続された外部端子であ
る。また、各素子行間の共通配線124は一体の同一配
線として基板1上に形成されている。
【0115】尚、図12において図8と同じ符号は同じ
部材を示すものであり、図8に示される単純マトリクス
配置の電子源を用いた表示パネル101との大きな違い
は、基板1とフェースプレート86の間にグリッド電極
122を備えている点である。
【0116】基板1とフェースプレート86の間には、
上記のようにグリッド電極122が設けられている。こ
のグリッド電極122は、表面伝導型電子放出素子74
から放出された電子ビームを変調することができるもの
で、梯型配置の素子行と直行して設けられたストライプ
状の電極に、電子ビームを通過させるために、各表面伝
導型電子放出素子74に対応して1個ずつ円形の開口1
23を設けたものとなっている。
【0117】グリッド電極122の形状や配置位置は、
必ずしも図12に示すようなものでなければならないも
のではなく、開口123をメッシュ状に多数設けること
もあり、またグリッド電極122を、例えば表面伝導型
電子放出素子74の周囲や近傍に設けてもよい。
【0118】外部端子D1〜Dm及びG1〜Gnは不図
示の駆動回路に接続されている。そして、素子行を1列
ずつ順次駆動(走査)して行くのと同期してグリッド電
極122の列に画像1ライン分の変調信号を印加するこ
とにより、各電子ビームの蛍光膜84への照射を制御
し、画像を1ラインずつ表示することができる。
【0119】以上のように、本発明の画像形成装置は、
単純マトリクス配置及び梯型配置のいずれの本発明の電
子源を用いても得ることができ、上述したテレビジョン
放送の表示装置のみならず、テレビ会議システム、コン
ピューター等の表示装置として好適な画像形成装置が得
られる。更には、感光ドラムとで構成した光プリンター
の露光装置としても用いることができるものである。
【0120】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳述す
る。
【0121】実施例1 本実施例で用いた表面伝導型電子放出素子の構成は、図
1(a),(b)に示されるものと同様である。図1と
同一の符号は同じ部材を示す。
【0122】表面伝導型電子放出素子の製法は、基本的
には図3で説明した方法と同様である。以下、図1及び
図3を用いて、本実施例で用いた表面伝導型電子放出素
子の基本的な構成及び製造法を説明する。
【0123】図1において1は基板、4と5は素子電
極、2は電子放出部、3と6は電子放出部2を含む薄膜
である。
【0124】以下、製造手順を図1及び図3に基づいて
説明する。
【0125】工程−a 清浄化したSi基板上に、真空蒸着法等によりAlの素
子電極4,5を形成する。素子電極4,5の素子電極間
隔Lは3ミクロンメートル、幅Wは300ミクロンメー
トルである。
【0126】工程−b 次に、素子電極4,5上に、CVD法を用いて膜厚10
0オングストローム程度のn−Si膜(ドーピング濃度
1×10の18乗cm-3)を堆積した。そして、pn接
合部分が電子放出部2を形成しようとする位置にくるよ
うに、6の領域を拡散あるいは不純物打ち込みによりド
ーピング濃度1×10の18乗cm-3のp型領域とし
た。
【0127】工程−c 電子放出部形成用の薄膜3,6を酸エッチャントにより
エッチングして所望のパターンを形成した。
【0128】以上の工程により、基板1上に素子電極
4,5及び電子放出部形成用の薄膜3,6等を形成し
た。
【0129】工程−d 次に、上記基板1を図5の測定評価系に設置し、真空ポ
ンプにて排気して、2×10の−6乗torrの真空度
に達した後、素子電圧Vfを印加するための電源51よ
り各素子電極4,5間に夫々電圧を印加し、通電処理
(フォーミング処理)を施した。
【0130】本実施例の薄膜3,6は電界印加方向に対
して垂直な方向にpn接合を有するため、逆バイアスを
印加すると逆方向の耐圧までは殆ど電流が流れない。逆
方向の耐圧付近から電流は急激に流れ始める。電界はp
n接合部分に集中するため、pn接合面に沿うようにし
てフォーミング処理が行われる。通常、フォーミング処
理では、亀裂が蛇行したり、亀裂の入らない領域が生じ
たりする場合があり、これが素子特性の均一性を低下さ
せる大きな原因となっていた。しかし、本発明では、p
n接合を利用してフォーミング処理を行うため、所望の
任意位置に亀裂を生じさせることが可能となった。従っ
て、電極間ギャップが広い場合には、通常のフォーミン
グ処理に対する有効性が大きい。また、本発明の表面伝
導型電子放出素子では、亀裂を生じさせたい部分(pn
接合部)に電界が集中するため、低パワーで亀裂を生じ
させることができる。
【0131】フォーミング処理の電圧波形は図4(b)
に示されるような波形とした。
【0132】図4(b)中、T1及びT2は電圧波形の
パルス幅とパルス間隔であり、本実施例ではT1を1ミ
リ秒、T2を10ミリ秒とし、三角波の波高値(フォー
ミング時のピーク電圧)は0.1Vステップで昇圧させ
てフォーミング処理を行なった。また、フォーミング処
理中は、同時に、0.1Vの電圧でT2間に抵抗測定パ
ルスを挿入して抵抗を測定した。尚、フォーミング処理
の終了は、抵抗測定パルスでの測定値が約1Mオーム以
上になった時とし、同時に、表面伝導型電子放出素子へ
の電圧の印加を終了した。
【0133】工程−e 続いて、フォーミング処理した表面伝導型電子放出素子
に、活性化電圧印加駆動を行った。電圧パルス印加は、
波高値14Vの矩形波、パルス幅100マイクロ秒、繰
り返し周波数10Hzで行った。
【0134】更に、上述の工程で作成した表面伝導型電
子放出素子の電子放出特性を、上述の図5の測定評価系
を用いて測定した。この測定は、真空オイルを使用しな
いイオンポンプ等の超高真空排気装置を用いて排気し、
有機物質の混入を極力防止した条件下で行った。
【0135】尚、図5におけるアノード電極54と表面
伝導型電子放出素子の距離を4mm、アノード電極54
の電位を1kV、電子放出特性測定時の真空装置内の真
空度は1×10の−6.5乗torrとした。
【0136】図5の測定評価系を用いて、素子電極4,
5間にフォーミング時と逆の順方向電圧を素子電圧とし
て印加し、その時に流れる素子電流If及び放出電流I
eを測定したところ図6に示したような電流電圧特性が
得られた。従来よりも素子間のばらつきが小さくなり、
特に複数の表面伝導型電子放出素子を同一基体上に作製
した場合に、電子放出特性の均一性が大きく向上した。
また、フォーミング時のパワーが減少した。
【0137】以上説明した実施例において、電子放出部
2を形成する際に素子電極4,5間に三角波パルスを印
加してフォーミング処理を行い、矩形波パルスを印加し
て活性化処理を行っているが、素子電極4,5間に印加
する波形は上記に限定するものではなく、矩形波、三角
波、台形波、正弦波等の所望の波形を用いても良い。ま
た、波高値、パルス幅及びパルス間隔等についても上記
値に限定するものではなく、所望の値を選択することが
できる。
【0138】実施例2 本実施例は、垂直型の表面伝導型電子放出素子からなる
電子源に関する。
【0139】本実施例の表面伝導型電子放出素子の断面
図を図2に示す。図2において、1は絶縁性の基板、2
は電子放出部、3と6は電子放出部を含む薄膜、4と5
は素子電極を示す。また、21は段差形成部材であり、
本実施例ではSiO2 よりなる。
【0140】本実施例の表面伝導型電子放出素子は、以
下のように作製された。
【0141】SiO2 基板1を有機溶剤により充分に洗
浄後、この基板1の面上に真空蒸着により厚さ1000
オングストロームのAlを積層し、フォトリソグラフィ
およびエッチングプロセスによってパターニングして下
部素子電極4を形成した。その上に、最終的に段差形成
部材21となるSiO2 をCVD法により2マイクロメ
ートル積層した。更に、この段差形成部材21の上に、
リフトオフ法で厚さ1000オングストロームのAlか
らなる上部素子電極5(真空蒸着法により堆積)を形成
した。その後、上部素子電極5をマスクとしてドライエ
ッチング法によりSiO2 を部分的に除去して、段差形
成部材21とした。尚、上述の素子電極4,5の幅W
は、500マイクロメートルとした。
【0142】次に、n−Si薄膜(ドーピング濃度1×
10の18乗cm-3)3を素子電極4,5間に位置する
段差形成部材21の端面を被覆するように形成し、更
に、n−Si薄膜中に熱拡散あるいはイオン打ち込みに
より電子放出形成用の薄膜6の領域をp型とした。電子
放出形成用の薄膜3,6の素子幅Wは、300マイクロ
メートルとした。
【0143】その後、素子電極4,5間に電圧を印加
し、電子放出形成用の薄膜3,6を通電処理(フォーミ
ング処理)することにより、電子放出部2を作製した。
フォーミング処理の電圧波形を図4(b)に示す。
【0144】図4(b)中、T1及びT2は電圧波形の
パルス幅とパルス間隔であり、本実施例ではT1を1ミ
リ秒、T2を10ミリ秒とし、三角形の波高値(フォー
ミング時のピーク電圧)をVformとし、0.1V/
秒の昇電圧速度で8Vまで増加させた。フォーミング処
理は、約1×10の−6乗torrの真空雰囲気下で行
った。
【0145】以上のように作製された表面伝導型電子放
出素子の電子放出特性を、実施例1で用いた測定評価系
(図5参照)を用いて測定した。この測定は、1×10
の−6.5乗torrの高真空下にて、アノード電極5
4と表面伝導型電子放出素子の距離を4mm、アノード
電極54の電位を1kVとして行った。素子電極4,5
間に電圧を印加し、その時に流れる素子電流Ifおよび
放出電流Ieを測定したところ、図6に示したような電
流電圧特性が得られた。従来よりも素子間の特性のばら
つきが小さくなり、特に複数の表面伝導型電子放出素子
を同一基体上に作製した場合に、電子放出特性の均一性
が大きく向上した。
【0146】実施例3 本実施例は、多数の表面伝導型電子放出素子を単純マト
リクス配置した電子源を用いた画像形成装置の例であ
る。
【0147】電子源の一部の平面図を図13に示す。ま
た、図中のA−A’断面図を図14に、製造手順を図1
5及び図16に示す。但し、図13、図14、図15及
び図16において同じ符号は同じ部材を示す。
【0148】ここで1は基板、72はX方向配線(下配
線とも呼ぶ)、73はY方向配線(上配線とも呼ぶ)、
3,6は電子放出部を含む薄膜、4,5は素子電極、1
31は層間絶縁層、132は素子電極5と下配線72と
電気的接続のためのコンタクトホールである。
【0149】次に製造方法を、図15及び図16に基づ
いて工程順に従って具体的に説明する。尚、以下の各工
程a〜hは図15及び図16の(a)〜(h)に対応す
るものである。
【0150】工程−a 清浄化した青板ガラス上に厚さ0.5マイクロメートル
のシリコン酸化膜をスパッタ法で形成した基板1上に、
真空蒸着により、厚さ5ナノメートルのCr、厚さ60
0ナノメートルのAuを順次積層した後、ホトレジスト
(AZ1370・ヘキスト社製)をスピンナーにより回
転塗布し、ベークした後、ホトマスク像を露光、現像し
て、下配線72のレジストパターンを形成し、Au/C
r堆積膜をウエットエッチングして、所望の形状の下配
線72を形成した。
【0151】工程−b 次に、厚さ1.0マイクロメートルのシリコン酸化膜か
らなる層間絶縁層131をRFスパッタ法により堆積し
た。
【0152】工程−c 工程bで堆積したシリコン酸化膜にコンタクトホール1
32を形成するためのホトレジストパターンを作り、こ
れをマスクとして層間絶縁層131をエッチングしてコ
ンタクトホール132を形成した。エッチングはCF4
とH2 ガスを用いたRIE(Reactive・Ion
・Etching)法によった。
【0153】工程−d その後、素子電極5と素子電極間ギャップGとなるべき
パターンをホトレジスト(RD−2000N−41・日
立化成社製)で形成し、真空蒸着法により、Alを堆積
した。ホトレジストパターンを有機溶剤で溶解し、Al
堆積膜をリフトオフし、素子電極間隔Lが3マイクロメ
ートル、幅Wが300マイクロメートルの素子電極4,
5を形成した。
【0154】工程−e 素子電極4,5の上に上配線73のホトレジストパター
ンを形成した後、厚さ5ナノメートルのTi、厚さ50
0ナノメートルのAuを順次真空蒸着により堆積し、リ
フトオフにより不要の部分を除去して、所望の形状の上
配線73を形成した。
【0155】工程−f その上に、n−Si膜(ドーピング濃度1×10の18
乗cm-3)3をCVD法により、10ナノメートル程度
成膜した。pn接合部分が2の位置にくるようにインプ
ランテーションでBを打ち込み、6の領域をドーピング
濃度約1×10の18乗cm-3のp型領域とした。
【0156】工程−g 焼成後の電子放出部形成用の薄膜3,6を酸エッチャン
トによりエッチングして所望のパターンを形成した。
【0157】工程−h コンタクトホール132部分以外にレジストを塗布して
パターンを形成し、真空蒸着により厚さ5ナノメートル
のTi、厚さ500ナノメートルのAuを順次堆積し
た。リフトオフにより不要の部分を除去することによ
り、コンタクトホール132を埋め込んだ。
【0158】以上の工程により、絶縁性基板1上に下配
線72、層間絶縁層132、上配線73、素子電極4,
5、電子放出部形成用の薄膜3,6等を形成した。
【0159】次に、以上のようにして作成した未フォー
ミングの電子源を用いて画像形成装置を構成した例を、
図8と図9を用いて説明する。
【0160】上述のようにして多数の表面伝導型電子放
出素子74を設けた基板1をリアプレート81上に固定
した後、基板1の5mm上方に、フェースプレート86
(ガラス基板83の内面に蛍光膜84とメタルバック8
5が形成されて構成される)を支持枠82を介して配置
し、フェースプレート86、支持枠82、リアプレート
81の接合部にフリットガラスを塗布し、大気中で40
0℃で10分焼成することで封着した。またリアプレー
ト81への基板1の固定もフリットガラスで行った。
【0161】図8において、72,73は夫々X方向及
びY方向配線である。
【0162】蛍光膜84は、モノクロームの場合は蛍光
体92のみからなるが、本実施例では蛍光体92はスト
ライプ形状(図9(a))を採用し、先にブラックスト
ライプを形成し、その間隙部に各色蛍光体92を塗布し
て蛍光膜84を作製した。ブラックストライプの材料と
しては、通常よく用いられている黒鉛を主成分とする材
料を用いた。
【0163】ガラス基板83に蛍光体92を塗布する方
法としてはスラリー法を用いた。また、蛍光膜84の内
面側にはメタルバック85を設けた。メタルバック85
は、蛍光膜84の作製後、蛍光膜84の内面側表面の平
滑化処理(通常フィルミングと呼ばれる)を行い、その
後、Alを真空蒸着することで作製した。
【0164】フェースプレート86には、更に蛍光膜8
4の導伝性を高めるため、蛍光膜84の外面側に透明電
極(不図示)が設けられる場合もあるが、本実施例で
は、メタルバック85のみで十分な導伝性が得られたの
で省略した。
【0165】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体92と表面伝導型電子放出素子74とを対応させ
なくてはいけないため、十分な位置合わせを行った。
【0166】以上のようにして完成したガラス容器内の
雰囲気を排気管(図示せず)を通じ真空ポンプにて排気
し、十分な真空度に達した後、外部端子Dx1ないしD
xmとDy1ないしDynを通じ、表面伝導型電子放出
素子74の素子電極4,5間に電圧を印加し、電子放出
部形成用の薄膜3,6をフォーミング処理することによ
り電子放出部2を作成した。
【0167】フォーミング処理の電圧波形は、図4
(b)と同様とした。また、本実施例ではT1を1ミリ
秒、T2を10ミリ秒とし、約1×10の−5乗tor
rの真空雰囲気下で行った。
【0168】次に、フォーミングと同一の矩形波、波高
値14Vで、素子電極4,5間に電圧を印加して、素子
電流If、放出電流Ieを測定しながら、活性化処理を
行なった。電圧印加はフォーミングと同様に、容器外端
子Dx1ないしDxmとDy1ないしDynを通じて素
子電極4,5間に電圧を印加し、電子放出部2の周囲に
カーボンを積層させる。この際、各表面伝導型電子放出
素子74ごとの素子電極4,5間に同一の電圧が印加さ
れるように、配線抵抗を考慮した電圧を外部より印加す
る。このため、時間的に電圧印加を順次走査することに
よって複数の表面伝導型電子放出素子74の活性化を行
い、各表面伝導型電子放出素子74の特性が均一になる
ようにすると良い。
【0169】以上のようにフォーミング工程、活性化工
程を行い、電子放出部2を有する電表面伝導型電子放出
素子74を作製した。
【0170】その後、10の−6.5乗torr程度の
真空度まで排気し、不図示の排気管をガスバーナーで熱
することで溶着し、外囲器の封止を行い、更に封止後の
真空度を維持するために、高周波加熱法でゲッター処理
を行った。
【0171】以上のように完成した本発明の画像形成装
置において、外部端子Dx1ないしDxmとDy1ない
しDynを通じ、走査信号及び変調信号を不図示の信号
発生手段より夫々の表面伝導型電子放出素子74に印加
することにより電子放出させると共に、高圧端子Hvを
通じてメタルバック85に数kV以上の高圧を印加し
て、電子ビームを加速し、蛍光膜84に衝突させ、励起
・発光させることで画像の表示が得られた。
【0172】実施例4 図17は、前述の表面伝導型電子放出素子を電子源とし
て用いたディスプレイパネルに、例えばテレビジョン放
送を初めとする種々の画像情報源より提供される画像情
報を表示できるように構成した本発明の画像形成装置の
一例を示す図である。
【0173】図中1700はディスプレイパネル、17
01はディスプレイパネルの駆動回路、1702はディ
スプレイコントローラ、1703はマルチプレクサ、1
704はデコーダ、1705は入出力インターフェース
回路、1706はCPU、1707は画像生成回路、1
708及び1709及び1710は画像メモリーインタ
ーフェース回路、1711は画像入力インターフェース
回路、1712及び1713はTV信号受信回路、17
14は入力部である。
【0174】尚、本画像形成装置は、例えばテレビジョ
ン信号のように、映像情報と音声情報の両方を含む信号
を受信する場合には当然映像の表示と同時に音声を再生
するものであるが、本発明の特徴と直接関係しない音声
情報の受信、分離、再生、処理、記憶等に関する回路や
スピーカー等については説明を省略する。
【0175】以下、画像信号の流れに沿って各部の機能
を説明する。
【0176】まず、TV信号受信回路1713は、例え
ば電波や空間光通信等のような無線伝送系を用いて伝送
されるTV信号を受信するための回路である。
【0177】受信するTV信号の方式は特に限られるも
のではなく、例えばNTSC方式、PAL方式、SEC
AM方式等、いずれの方式でもよい。また、これらより
更に多数の走査線よりなるTV信号、例えばMUSE方
式を初めとする所謂高品位TVは、大面積化や大画素数
化に適した前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに
好適な信号源である。
【0178】TV信号受信回路1713で受信されたT
V信号は、デコーダ1704に出力される。
【0179】TV信号受信回路1712は、例えば同軸
ケーブルや光ファイバー等のような有線伝送系を用いて
伝送されるTV信号を受信するための回路である。前記
TV信号受信回路1713と同様に、受信するTV信号
の方式は特に限られるものではなく、また本回路で受信
されたTV信号もデコーダ1704に出力される。
【0180】画像入力インターフェース回路1711
は、例えばTVカメラや画像読み取りスキャナーなどの
画像入力装置から供給される画像信号を取り込むための
回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1704に出
力される。
【0181】画像メモリーインターフェース回路171
0は、ビデオテープレコーダー(以下VTRと略す)に
記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取り
込まれた画像信号はデコーダ1704に出力される。
【0182】画像メモリーインターフェース回路170
9は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を取り
込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1
704に出力される。
【0183】画像メモリーインターフェース回路170
8は、静止画ディスクのように、静止画像データを記憶
している装置から画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた静止画像データはデコーダ1704に入力さ
れる。
【0184】入出力インターフェース回路1705は、
本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコンピュー
タネットワークもしくはプリンターなどの出力装置とを
接続するための回路である。画像データや文字・図形情
報の入出力を行うのは勿論のこと、場合によっては本画
像形成装置の備えるCPU1706と外部との間で制御
信号や数値データの入出力などを行うことも可能であ
る。
【0185】画像生成回路1707は、前記入出力イン
ターフェース回路1705を介して外部から入力される
画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU170
6より出力される画像データや文字・図形情報に基づ
き、表示用画像データを生成するための回路である。本
回路の内部には、例えば画像データや文字・図形情報を
蓄積するための書き換え可能メモリーや、文字コードに
対応する画像パターンが記憶されている読み出し専用メ
モリーや、画像処理を行うためのプロセッサー等を初め
として、画像の生成に必要な回路が組み込まれている。
【0186】本回路により生成された表示用画像データ
は、デコーダ1704に出力されるが、場合によっては
前記入出力インターフェース回路1705を介して外部
のコンピュータネットワークやプリンターに出力するこ
とも可能である。
【0187】CPU1706は、主として本表示装置の
動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わる作業
を行う。
【0188】例えば、マルチプレクサ1703に制御信
号を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を
適宜選択したり組み合わせたりする。その際には表示す
る画像信号に応じてディスプレイパネルコントローラ1
702に対して制御信号を発生し、画面表示周波数や走
査方法(例えばインターレースかノンインターレース
か)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適宜制
御する。また、前記画像生成回路1707に対して画像
データや文字・図形情報を直接出力したり、あるいは前
記入出力インターフェース回路1705を介して外部の
コンピュータやメモリーをアクセスして画像データや文
字・図形情報を入力する。
【0189】尚、CPU1706は、これ以外の目的の
作業にも関わるものであってよい。例えば、パーソナル
コンピュータやワードプロセッサ等のように、情報を生
成したり処理する機能に直接関わってもよい。あるいは
前述したように、入出力インターフェース回路1705
を介して外部のコンピュータネットワークと接続し、例
えば数値計算等の作業を外部機器と協同して行ってもよ
い。
【0190】入力部1714は、前記CPU1706に
使用者が命令やプログラム、あるいはデータなどを入力
するためのものであり、例えばキーボードやマウスの
他、ジョイスティック、バーコードリーダー、音声認識
装置等の多様な入力機器を用いることが可能である。
【0191】デコーダ1704は、前記1707ないし
1713より入力される種々の画像信号を3原色信号、
又は輝度信号とI信号、Q信号に逆変換するための回路
である。尚、図中に点線で示すように、デコーダ170
4は内部に画像メモリーを備えるのが望ましい。これ
は、例えばMUSE方式を初めとして、逆変換するに際
して画像メモリーを必要とするようなテレビ信号を扱う
ためである。
【0192】画像メモリーを備える事により、静止画の
表示が容易になる。あるいは前記画像生成回路1707
及びCPU1706と協同して、画像の間引き、補間、
拡大、縮小、合成を初めとする画像処理や編集が容易に
なるという利点が得られる。マルチプレクサ1703
は、前記CPU1706より入力される制御信号に基づ
き、表示画像を適宜選択するものである。即ち、マルチ
プレクサ1703はデコーダ1704から入力される逆
変換された画像信号の内から所望の画像信号を選択して
駆動回路1701に出力する。その場合には、一画面表
示時間内で画像信号を切り換えて選択することにより、
所謂多画面テレビのように、一画面を複数の領域に分け
て領域によって異なる画像を表示することも可能であ
る。
【0193】ディスプレイパネルコントローラ1702
は、前記CPU1706より入力される制御信号に基づ
き、駆動回路1701の動作を制御するための回路であ
る。ディスプレイパネルの基本的な動作に関わるものと
して、例えばディスプレイパネルの駆動用電源(図示せ
ず)の動作シーケンスを制御するための信号を駆動回路
1701に対して出力する。ディスプレイパネルの駆動
方法に関わるものとして、例えば画面表示周波数や走査
方法(例えばインターレースかノンインターレースか)
を制御するための信号を駆動回路1701に対して出力
する。また、場合によっては、表示画像の輝度やコント
ラストや色調やシャープネスといった画質の調整に関わ
る制御信号を駆動回路1701に対して出力する場合も
ある。駆動回路1701は、ディスプレイパネル170
0に印加する駆動信号を発生するための回路であり、前
記マルチプレクサ1703から入力される画像信号と、
前記ディスプレイパネルコントローラ1702より入力
される制御信号に基づいて動作するものである。
【0194】本発明では、電子源が半導体基板上に構成
できるので、駆動回路の全部あるいは一部を電子源に集
積化することが可能であり、小型化・安定化が図れる。
【0195】以上、各部の機能を説明したが、図17に
例示した構成により、本画像形成装置においては多様な
画像情報源より入力される画像情報をディスプレイパネ
ル1700に表示することが可能である。即ち、テレビ
ジョン放送を初めとする各種の画像信号は、デコーダ1
704におて逆変換された後、マルチプレクサ1703
において適宜選択され、駆動回路1701に入力され
る。一方、デイスプレイコントローラ1702は、表示
する画像信号に応じて駆動回路1701の動作を制御す
るための制御信号を発生する。駆動回路1701は、上
記画像信号と制御信号に基づいてディスプレイパネル1
700に駆動信号を印加する。これにより、ディスプレ
イパネル1700において画像が表示される。これらの
一連の動作は、CPU1706により統括的に制御され
る。
【0196】本画像形成装置においては、前記デコーダ
1704に内蔵する画像メモリや、画像生成回路170
7及び情報の中から選択したものを表示するだけでな
く、表示する画像情報に対して、例えば拡大、縮小、回
転、移動、エッジ強調、間引き、補間、色変換、画像の
縦横比変換等を初めとする画像処理や、合成、消去、接
続、入れ換え、嵌め込み等を初めとする画像編集を行う
ことも可能である。また、本実施例の説明では特に触れ
なかったが、上記画像処理や画像編集と同様に、音声情
報に関しても処理や編集を行なうための専用回路を設け
てもよい。
【0197】従って、本画像形成装置は、テレビジョン
放送の表示機器、テレビ会議の端末機器、静止画像及び
動画像を扱う画像編集機器、コンピュータの端末機器、
ワードプロセッサを初めとする事務用端末機器、ゲーム
機などの機能を一台で兼ね備えることが可能で、産業用
あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0198】尚、図17は、表面伝導型電子放出素子を
電子ビーム源とする表示パネルを用いた画像形成装置と
する場合の構成の一例を示したに過ぎず、本発明の画像
形成装置がこれのみに限定されるものでないことは言う
までもない。
【0199】例えば図17の構成要素の内、使用目的上
必要のない機能に関わる回路は省いても差し支えない。
また、これとは逆に、使用目的によっては更に構成要素
を追加してもよい。例えば、本表示装置をテレビ電話機
として応用する場合には、テレビカメラ、音声マイク、
照明機、モデムを含む送受信回路等を構成要素に追加す
るのが好適である。
【0200】本画像形成装置においては、とりわけ表面
伝導型電子放出素子を電子源としているので、デイスプ
レイパネルの薄形化が容易であり、画像形成装置の奥行
きを小さくすることができる。それに加えて、表面伝導
型電子放出素子を電子ビーム源とする表示パネルは大画
面化が容易で輝度が高く視野角特性にも優れるため、画
像形成装置は臨場感にあふれ、迫力に富んだ画像を視認
性良く表示することが可能である。
【0201】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基体上に形成された対向する一対の素子電極と電子放出
部を有する薄膜からなる表面伝導型電子放出素子におい
て、素子電極間の薄膜中に非オーミック接合を設け、そ
の接合を介して逆バイアス電圧を印加してフォーミング
処理を行うことにより、従来困難であった亀裂の形状や
位置の制御が可能となった。その結果、電子放出特性の
ばらつきが減少し、同一基体上に複数の表面伝導型電子
放出素子を作製した場合の均一性が向上した。また、p
n接合近傍のみに電界が集中するため、低パワーでのフ
ォーミング処理が可能となった。さらに、半導体基板を
用いた場合、駆動回路を同一基板上に集積化することが
可能となり、小型化が図れる。
【0202】入力信号に応じて電子を放出する電子源に
おいては、同一基体上に上記の表面伝導型電子放出素子
を複数個配置した電子源であって、同一基体上に複数の
表面伝導型電子放出素子を複数個並列に配置し、個々の
素子の両端を配線に接続した表面伝導型電子放出素子の
行を複数もち、更に、変調手段を有している配置法、あ
るいは基体に互いに電気的に絶縁されたm本のX方向配
線とn本のY方向配線とに、該表面伝導型電子放出素子
の一対の素子電極とを接続した表面伝導型電子放出素子
を複数個配列した配置とする電子源とすることで、安定
かつ歩留り良く作製できるようになった。また、均一性
の向上により、周辺回路等の負担も軽減され、安価な装
置を提供することができる。
【0203】画像形成装置においては、入力信号に基づ
いて画像を形成する装置であって、少なくとも画像形成
部材と前記電子源により構成されたことを特徴とする電
子源であるため、安定で制御された電子放出特性の均一
性の向上がなされ、例えば蛍光体を画像形成部材とする
画像形成装置においては、低電流で明るい高品位な画像
形成装置、例えばカラーフラットテレビが実現された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面型表面伝導型電子放出素子を示す
概略的構成図である。
【図2】本発明の垂直型表面伝導型電子放出素子を示す
概略的構成図である。
【図3】本発明の表面伝導型電子放出素子の製造方法を
示す図である。
【図4】フォーミング波形の例を示す図である。
【図5】本発明の表面伝導型電子放出素子の測定評価系
の一例を示す概略的構成図である。
【図6】本発明の表面伝導型電子放出素子の放出電流−
素子電圧特性(I−V特性)を示す図である。
【図7】単純マトリクス配置の本発明の電子源の概略的
構成図である。
【図8】単純マトリクス配置の電子源を用いた本発明の
画像形成装置に用いる表示パネルの概略的構成図である
【図9】図8の表示パネルにおける蛍光膜を示す図であ
る。
【図10】図8の表示パネルを駆動する駆動回路の一例
を示す図である。
【図11】梯型配置の電子源の概略的平面図である。
【図12】梯型配置の電子源を用いた本発明の画像形成
装置に用いる表示パネルの概略的構成図である。
【図13】実施例3における電子源を示す概略的平面図
である。
【図14】図13におけるA−A’断面図である。
【図15】実施例3における電子源の製造手順を示す図
である。
【図16】実施例3における電子源の製造手順を示す図
である。
【図17】実施例4における画像形成装置を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 基体 2 電子放出部 3,6 薄膜 4,5 素子電極 21 段差形成部材 50 素子電流Ifを測定するための電流計 51 電源 52 放出電流Ieを測定するための電流計 53 高圧電源 54 アノード電極 55 真空装置 56 排気ポンプ 72 X方向配線(下配線) 73 Y方向配線(上配線) 74 表面伝導型電子放出素子 75 結線 81 リアプレート 82 支持枠 83 ガラス基板 84 蛍光膜 85 メタルバック 86 フェースプレート 88 外囲器 91 黒色導伝材 92 蛍光体 101 表示パネル 102 走査回路 103 制御回路 104 シフトレジスタ 105 ラインメモリ 106 同期信号分離回路 107 変調信号発生器 114 共通配線 121 表示パネル 122 グリッド電極 123 開口 131 層間絶縁層 132 コンタクトホール 1700 ディスプレイパネル 1701 駆動回路 1702 ディスプレイコントローラ 1703 マルチプレクサ 1704 デコーダ 1705 入出力インターフェース回路 1706 CPU 1707 画像生成回路 1708 画像メモリーインターフェース回路 1709 画像メモリーインターフェース回路 1710 画像メモリーインターフェース回路 1711 画像入力インターフェース回路 1712 TV信号受信回路 1713 TV信号受信回路 1714 入力部

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けられた一対の素子電極間を
    連絡する薄膜に電子放出部を有する電子放出素子におい
    て、 基板上に対向する一対の素子電極を形成し、 素子電極間に電子放出部形成用の薄膜を形成すると共
    に、薄膜中に非オーミック接合を形成し、 素子電極間に非オーミック接合を介して逆バイアス電圧
    を印加してフォーミング処理することにより、薄膜の非
    オーミック接合部に電子放出部を形成したことを特徴と
    る電子放出素子。
  2. 【請求項2】 薄膜中に形成した非オーミック接合が、
    半導体のpn接合であることを特徴とする請求項1の電
    子放出素子。
  3. 【請求項3】 フォーミング処理より高い真空度下で電
    圧を印加して安定化処理したことを特徴とする請求項1
    又は2の電子放出素子。
  4. 【請求項4】 有機物質の存在下で電圧を印加して活性
    化処理したことを特徴とする請求項1又は2の電子放出
    素子。
  5. 【請求項5】 フォーミング処理及び活性化処理より高
    い真空度下で電圧を印加して安定化処理したことを特徴
    とする請求項4の電子放出素子。
  6. 【請求項6】 素子電極が同一面上に形成された平面型
    であることを特徴とする請求項1ないし5いずれかの電
    子放出素子。
  7. 【請求項7】 素子電極が絶縁層を介して上下に位置
    し、該絶縁層の側面に電子放出部を含む薄膜が形成され
    た垂直型であることを特徴とする請求項1ないし5いず
    れかの電子放出素子。
  8. 【請求項8】 電子放出素子が表面伝導型電子放出素子
    であることを特徴とする請求項1ないし7いずれかの電
    子放出素子。
  9. 【請求項9】 基板上に設けられた一対の素子電極間を
    連絡する薄膜に電子放出部を有する電子放出素子の製造
    方法において、 基板上に素子電極を形成すると共に、素子電極間を連絡
    する電子放出部形成用の薄膜を形成する工程と、 薄膜に非オーミック接合を形成する工程と、 素子電極間に非オーミック接合を介して逆バイアス電圧
    を印加して、薄膜に電子放出部を形成するフォーミング
    工程とを有することを特徴とする電 子放出素子の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 フォーミング工程の後に、フォーミン
    グ工程より高い真空度下で電子放出素子に電圧を印加す
    る安定化工程を有することを特徴とする請求項9の電
    放出素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 フォーミング工程の後に、有機物質の
    存在下で電子放出素子に電圧を印加する活性化工程を有
    することを特徴とする請求項9の電子放出素子の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 活性化工程の後に、フォーミング工程
    及び活性化工程より高い真空度下で電子放出素子に電圧
    を印加する安定化工程を有することを特徴とする請求項
    11の電子放出素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 一対の素子電極間を連絡する薄膜に電
    子放出部を有する電子放出素子を、基板上に複数備える
    電子源の製造方法において、 基板上に複数対の素子電極を形成すると共に、各対の素
    子電極間を連絡する電子放出部形成用の薄膜を形成する
    工程と、 各薄膜に非オーミック接合を形成する工程と、 各対の素子電極間に非オーミック接合を介して逆バイア
    ス電圧を印加して、薄膜に電子放出部を形成するフォー
    ミング工程とを有することを特徴とする 電子源の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 フォーミング工程の後に、フォーミン
    グ工程より高い真空度下で電子放出素子に電圧を印加す
    る安定化工程を有することを特徴とする請求項13の電
    子源の製造方法。
  15. 【請求項15】 フォーミング工程の後に、有機物質の
    存在下で各表面伝導型電子放出素子に電圧を印加する活
    性化工程を有することを特徴とする請求項13の電子源
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 活性化工程の後に、フォーミング工程
    及び活性化工程より高い真空度下で各電子放出素子に電
    圧を印加する安定化工程を有することを特徴とする請求
    項15の電子源の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項13ないし16いずれかの方法
    で製造されたことを特徴とする電子源。
  18. 【請求項18】 電子放出素子が、その素子電極が同一
    面上に形成された平面型であることを特徴とする請求項
    17の電子源。
  19. 【請求項19】 電子放出素子が、その素子電極が絶縁
    層を介して上下に位置し、該絶縁層の側面に電子放出部
    を含む薄膜が形成された垂直型であることを特徴とする
    請求項16の電子源。
  20. 【請求項20】 電子放出素子が表面伝導型電子放出素
    子であることを特徴とする請求項17ないし19いずれ
    かの電子源。
  21. 【請求項21】 複数の電子放出素子を配列した素子列
    を少なくとも1列以上有し、各電子放出素子を駆動する
    ための配線がマトリクス配置されていることを特徴とす
    る請求項17ないし20いずれかの電子源。
  22. 【請求項22】 複数の電子放出素子を配列した素子列
    を少なくとも1列以上有し、各電子放出素子を駆動する
    ための配線がはしご状配置されていることを特徴とする
    請求項17ないし20いずれかの電子源。
  23. 【請求項23】 請求項17ないし22いずれかの電子
    源と、該電子源からの電子線の照射により画像を形成す
    る画像形成部材とを有することを特徴とする画像形成装
    置。
  24. 【請求項24】 請求項17ないし22いずれかの電子
    源と、該電子源から放出される電子線を情報信号に応じ
    て変調する変調手段と、該電子源からの電子線の照射に
    より画像を形成する画像形成部材とを有することを特徴
    とする画像形成装置。
  25. 【請求項25】 請求項17ないし22いずれかの電子
    源と、該電子源からの電子線の照射により画像を形成す
    る画像形成部材とを組み合わせることを特徴とする画像
    形成装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項17ないし22いずれかの電子
    源と、該電子源から放出される電子線を情報信号に応じ
    て変調する変調手段と、該電子源からの電子線の照射に
    より画像を形成する画像形成部材とを組み合わせること
    を特徴とする画像形成装置の製造方法。
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