JP2886603B2 - 火災警報装置及び火災警報方法 - Google Patents

火災警報装置及び火災警報方法

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JP2886603B2 JP2053149A JP5314990A JP2886603B2 JP 2886603 B2 JP2886603 B2 JP 2886603B2 JP 2053149 A JP2053149 A JP 2053149A JP 5314990 A JP5314990 A JP 5314990A JP 2886603 B2 JP2886603 B2 JP 2886603B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、火災感知器から得られるデータに基づいて
火災警報を行なう火災警報装置及び火災警報方法に関す
る。
〔従来の技術〕
一般に、火災警報技術においては、火災感知器におい
て温度,煙濃度等を検知し、検知データを解析すること
によって火災が発生したか否かを検出するようになって
いる。ところで、従来では、火災感知器において検知さ
れた温度,煙濃度等のデータが一定の閾値以上で一定の
期間持続したか否かにより火災が発生したか否かを検出
するようになっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述のような従来の仕方では、火災発
生の初期に発生する熱や煙等を検出して早期に警報を発
することが望まれる場合に、検出用の上記閾値,期間を
小さく設定する必要があったので、このため、火災でな
い現象やノイズ等の影響を受け易く、これらの現象をも
火災の発生によるものと誤まって判断し、誤報が出力さ
れ易いという欠点があった。また、火災感知器が故障等
によって一定の閾値以上のデータを一定期間以上出力す
るような場合にも、これを火災の発生によるものと誤ま
って判断し、誤報が出力されるという欠点があった。
本発明は、上記従来技術の欠点を解決し、誤報の発生
率を著しく低減させることが可能であって、さらには火
災発生等の判断に必要なデータ等の容量を増加させずに
迅速にかつ信頼性良く火災発生等の判断を行なうことの
可能な火災警報装置及び火災警報方法を提供することを
目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明の火災警報装置およ
び火災警報方法は、火災感知器から時系列的に得られる
アナログレベルデータに基づいて波形パターンデータを
求める波形パターン算出手段と、波形パターン算出手段
により得られた波形パターンデータに基づいて現象の量
的な性質と空間的な性質とを推定し、量的な性質と空間
的な性質とから現象がどの型に属するかの推論を行なう
推論手段とを備え、該推論手段からの推論結果に基づい
て火災判断を行なうようになっていることを特徴として
いる。また、本発明の火災警報装置では、前記推論手段
は、前記推定結果にさらに環境自体の情報をも加えて、
総合的な推論を行なうようになっていることを特徴とし
ている。また、本発明の火災警報方法は、火災感知器の
特性を近似的に表現するために、該火災感知器から得ら
れるであろうアナログレベルデータを、該火災感知器近
傍の現象の量と該火災感知器の属性を示すパラメータと
を用いて近似したモデルを用い、該火災感知器からアナ
ログデータが得られたときに、該アナログレベルデータ
を、上記モデルに従って、現象の量に近似変換し、近似
変換した現象の量に基づいて火災判断を行なうことを特
徴としている。
また本発明の火災警報方法は、火災感知器から時系列
的に得られるアナログレベルデータを解析する解析工程
と、アナログレベルデータの解析結果を参照して火災発
生の可能性が高いか、火災発生の可能性が低いか、ある
いは火災感知器の故障等かを識別する識別工程と、火災
発生の可能性が高いと識別されたときにのみ火災警報を
出力する出力工程とを有していることを特徴としてい
る。
〔作用〕
本発明の火災警報装置および火災警報方法では、火災
感知器から時系列的に得られるアナログレベルデータに
基づいて波形パターンデータを求め、この波形パターン
データを参照して現象の量および分布範囲を推定し現象
がどの型に属するかの判定を行なったり型の移行を検出
する。まして、この推定結果とともに環境自体の情報を
も加えてどのような対処がなされるべきかを総合的に推
定する。
また本発明の火災警報方法では、火災感知器の特性を
近似的に表現するために、該火災感知器から得られるで
あろうアナログレベルデータを、該火災感知器近傍の現
象の量と該火災感知器の属性を示すパラメータとを用い
て近似したモデルを用い、該火災感知器からアナログレ
ベルデータが得られたときに、該アナログレベルデータ
を、上記モデルに従って、現象の量に近似変換し、近似
変換した現象の量に基づいて火災判断を行なう。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明に係る火災警報装置の一実施例のブロ
ック図である。第1図を参照すると、本実施例の火災警
報装置は、中央監視装置1と、中央監視装置1に接続さ
れている少なくとも1つの火災感知器FD1〜FDnとから構
成されている。中央監視装置1には、種々の演算処理を
行なうマイクロプロセッサ等の中央処理装置2と、処理
プログラムや所定のデータ等が格納される記憶装置3
と、火災感知器FD1〜FDnとの間で信号の送受信を行なう
伝送回路4と、中央処理装置2と伝送回路4とのインタ
フェースとして機能する伝送インタフェース部5と、各
種の操作スイッチ,テンキー等を有する操作部6と、各
種の表示,警報を行なう警報表示部6と、中央処理装置
2と操作部5,警報表示部7との間のインタフェースとし
て機能する入出力インタフェース部8とが設けられてい
る。また火災感知器FD1〜FDnには、熱,煙,炎等を検知
してこの検知レベルのアナログ信号を出力するセンサ9
と、センサ9からのアナログ信号を中央監視装置1での
デジタル処理に適したアナログレベルデータに変換して
中央監視装置1に伝送する伝送部10とがそれぞれ設けら
れている。
中央監視装置1の中央処理装置2は、記憶装置3内に
記憶されている処理プログラムによって各種の処理を実
行するようになっており、通常、ポーリング等により、
火災感知器FD1〜FDnを所定の時間間隔で呼び出し、その
ときに火災感知器FD1〜FDnから時系列的に返送されるア
ナログレベルデータに基づいて波形パターンデータを求
める波形パターン算出処理と、この波形パターンデータ
から現象(熱,煙等)についてその量および分布範囲を
推定し現象がどの型に属するかの判定を行なったり型の
移行を検出する第1の推定処理と、この推定結果によっ
てどのような対処がなされるべきかを建物の種類や状況
あるいはその場所の過去のデータ等をも加味して総合的
に推定する第2の推定処理とを行なうようになってい
る。
本実施例における第1の推定処理では、波形パターン
算出処理で得られた波形パターンデータを予め作成され
ている標準波形パターンと直接比較して判断しようとす
るのでなく、得られた波形パターンデータから、現象が
どの型に属するか等を知識ベースを利用し、例えば「if
-then」形式の知識表現により推定するようになってい
る。また第2の推定処理においても、第1の推定処理に
おいて推定された現象の型等と建物の種類等の環境自体
の情報とからどのような対処がなされるべきかを知識ベ
ースを利用し、「if-then」型式の知識表現により推定
するようになっている。
次にこのような構成における火災警報処理動作の一例
について説明する。なお以下では簡単のため、1つの火
災感知器,例えばFD1だけに着目し、火災感知器FD1のセ
ンサ9が煙濃度を感知するものとして説明する。第2図
は中央処理装置2が実行する処理の流れを示すフローチ
ャートであって、第2図を参照すると、中央処理装置2
は、先づ、初期化ルーチンを実行して処理前の準備を行
なう(ステップS1)。次いで、火災感知器FD1を所定の
時間間隔で呼び出し、火災感知器FD1からの煙濃度のア
ナログレベルを示すアナログレベルデータSL(ti)を順
次に取込んで、順次順番がわかるようにまたは時刻のデ
ータとともに記憶装置3に格納する(ステップS2)。こ
れにより記憶装置3には、煙濃度の時間的推移を示すア
ナログレベルデータが順次に格納され、中央処理装置2
は、最新のアナログレベルデータを格納するごとに、い
ま取込んだアナログレベルデータと前回までに取込んだ
アナログレベルデータとからアナログレベルデータの時
間変化率,すなわちアナログレベルの波形の傾きA
(m)を、例えば、 A(m)=〔SL(ti)−SL(ti-1)〕/(ti−ti-1) ……(1) として算出する(ステップS3)。そして、この傾きA
(m)が前回までの傾きA(m−1)とほぼ同じである
か否かを判断し(ステップS4)、近似的に同じであれ
ば、前回までの傾きとほぼ同一の傾きでアナログレベル
の波形が継続しているものとして処理し、今回の傾きA
(m)を新たなデータとしては格納せず、前回までの傾
きA(m−1)の継続時間tcにさらに(ti−ti-1)を加
算してこれを更新する(ステップS5)。これに対し、近
似的に同じでない場合には、アナログレベルの変化が前
回までとは異なるものとなってとみなし、前回までの傾
きA(m−1)の継続時間tcはこれにより確定し、前回
までの傾きA(m−1)と、前回の継続時間tcと、今回
の傾きA(m)と、今回のアナログレベルデータSL
(ti)とを記憶装置3に記憶する(ステップS5)。この
ようにして、記憶装置3には煙濃度の推移の特徴を示す
アナログレベルの波形を傾きデータと継続時間データと
によりパターン化した波形パターンデータが順次に格納
される。なお傾きデータは、例えば上昇,下降等の正負
どちらの方向に傾いているかの情報と、傾きの程度(大
きさ)とから形成されている。
第3図(a)乃至(d)は上述したような波形パター
ン算出処理の具体例を示す図である。第3図(a),
(b)はセンサ9で検知された煙濃度のレベル変化の一
例をそれぞれ示している。第3図(a)には発炎を伴わ
ない火災(薫焼火災)時のレベル変化が示されており、
このときには、レベルの経時的変化は、燻った状態の緩
やか部分と、勢いを増しつつある部分とから形成されて
いる。これに対し第3図(b)には最初から発炎を伴う
火勢の強い燃焼の火災が示されており、このときには比
較的短時間で高濃度の煙になる。第3図(c)は第3図
(a)に示す煙濃度のレベル波形をパターン化した結果
を示しており、この場合には、パターン化によりレベル
波形の各線分の傾きと継続時間のデータからなる波形パ
ターンデータP1,P2,P3,P4,P5,P6が記憶装置3に格納さ
れる。また第3図(d)は第3図(b)に示す煙濃度の
レベル波形をパターン化した場合を示しており、この場
合にも同様にして波形パターンデータQ1,Q2,Q3,Q4がア
ナログレベル波形を特徴付けるデータとして格納され
る。
このように、本実施例では、火災感知器FD1からのア
ナログレベルデータに基づいて火災が発生したか否か等
の判断を行なうに先立って、膨大な量のアナログレベル
データをアナログレベル波形の特徴量をもち火災等の判
断に適した波形パターンデータに変換し、データ量を著
しく圧縮することができて、これらの波形パターンデー
タを記憶装置3内に効率的に蓄積することができる。
記憶装置3内に今回までの波形パターンデータが蓄積
されると、中央処理装置2は、第1の推定処理を行な
う。すなわち、先づ、記憶装置3内にステップS5で記憶
された今回のアナログレベルデータSL(ti)を読出し
て、これが正常のレベルか否かを判断する(ステップS
8)。正常のレベルであるときには、火災の発生などの
異常がないとみなし、処理を終了する。これに対し、今
回のアナログレベルデータSL(ti)が正常のレベルでな
いときには、火災の発生などの異常な現象が起きたとみ
なし、ステップS9乃至S12に進む。すなわち、このとき
には記憶装置3に以後順次に記憶される波形パターンデ
ータを読出し、波形パターンデータから現象,すなわち
煙(あるいは熱等)の量的な性質(多いか少ないか)を
捉え、また空間的な性質(広い範囲に存在するか、狭い
範囲だけのものか)を推定する処理を開始する。
第4図は現象を量と分布空間とにより4つの型に大き
く分類した場合の例を示しており、第4図では、現象
は、量が少なく分布空間も狭い型E1と、量は多いが分布
空間の狭い型E2と、量は少ないが分布空間が広い型E
3と、量も大きく分布空間も広い型E4とに分類されてい
る。なお、1つの現象において、1つの型,例えばE1に
固定されているとは限らず、火災の場合等には、時間の
経過とともに例えば型E1から型E2,型E3,型E4へと順次
に推移していくのが一般である。煙や熱の現象を量的に
捉えるのは、火災感知器FD1〜FDnのセンサ9からの出力
がそもそも量的なレベルを示しているので、問題はな
い。一方、波形パターンデータから現象の空間的な性質
を推定しようとするのは、空間に広く分布している煙や
熱は、安定したレベル波形を示すのに対し、局所的な煙
や熱は時間とともに大きく変動し、不安定なレベル波形
を示すであろうとの考えに基づいている。すなわち、煙
や熱は時間が経つにつれて移動,拡散するという現象の
物理的性質をとらえ、空間的な拡散は、レベル波形の上
では時間軸に反映されるとの考え方に基づいている。
第5図は型E1あるいは型E2の例として煙SM1がセンサ
9のところで局所的に発生した状態を示している。この
ような状態はセンサ9にたばこの煙を吹きかけたときな
どに発生する。煙は短時間のうちにセンサ9を包むが、
すぐに拡散してしまう。従って、センサ9で検知される
煙濃度の波形パターンは、第6図に示すように、急峻な
立上りと立下りとを示すことが予想される。
これに対して、第7図は通常の火災のように空間に多
量の煙SM2が発生した状態を示している。この場合に
は、センサ9で感知される煙濃度の波形パターンは第8
図に示すように型E2から型E3へ移行するか、あるいは第
9図に示すように(また第3図(b),(d)で示した
ように)急峻に立上り、すぐに型E4となり、この状態か
持続することが予想される。
また第10図は発炎を伴なわない薫煙火災の場合や、ホ
ールのような空間が広い場合などに長い時間をかけて少
しづつ煙SM3が空間に充満する状態を示している。この
場合には、センサ9で感知される煙濃度の波形パターン
は第11図に示すように(または第3図(a),(c)で
示したように)、ゆっくりと着実に上昇し続けて、型E3
となることが予想される。
以上の例のように、得られた波形パターンデータに基
づいて現象の空間的な性質が推定できる。従って、中央
処理装置2は、時間とともに順次に得られる波形パター
ンデータが上記4つの型E1,E2,E3,E4のどれに該当する
か、またはどれに近いかを判定するとともに、さらにあ
る型から別の型へ移行したときにはそれを検出する。ま
た4つの型E1,E2,E3,E4の分類で不十分な場合には、中
間型,混合型等にさらに細かく分類する。
このような処理を実際に行なわせる仕方として、火災
発生時等に生ずると予想される各種の標準波形パターン
を予め作成しておき、得られた波形パターンデータを各
種の標準波形パターンとパターンマッチングさせて火災
の発生か否かまたはセンサ9の故障等かを判断させるこ
とも可能である。ただし、この場合には、多数の標準波
形パターンを用意しなければならず、それらを記憶する
のに一般には大容量を要し、また個々の標準波形パター
ンとマッチングを行なうので一般には処理時間がかか
り、また判断される情報は波形パターンだけに限られる
ので、適切な警報,表示を迅速にかつ信頼性良く行なう
のには限度がある。
このため本実施例では、中央処理装置2は、パターン
マッチングによる手法ではなく、構文解釈的な推論を第
12図に示すようにして行なうようにしている。すなわ
ち、第12図の処理では、どのような傾きと継続時間の線
分がどの時点で得られたかの波形パターンデータを入力
させることによって波形識別用の知識K1により型の推定
を第1の推定処理として行なわせ、また推定された型に
よってどのような対処がなされるべきかを建物の種類
(オフィスビル,病院,地下街等)や状況(例えば、曜
日,昼間,夜間等の日時)あるいはその場所の過去のデ
ータ(その波形パターンが過去に良く発生しているか
等)についての知識K2により第2の推定処理として推定
させている。知識K1は「if-then」型式のルールとして
知識ベースに記憶されており、例えば、「もし、時刻t
以前に、傾きが“g1”から“g2”に、継続時間が“11"
から“12"の線分が得られたならば、そのときには、そ
の波形が型“X"に属する可能性が高い。」というような
ルールに従って判別を行なう。同様に知識K2も「if-the
n」型式のルールとして知識ベースに記憶されており、
例えば、「もし、型E4であって地下街であってその波形
パターンが過去に発生していないならば、そのときに
は、火災が発生した可能性が極めて高い。」,または、
「もし、型E3であってオフィスビルであって昼間であっ
てその波形パターンが過去に頻繁に発生しているなら
ば、そのときには、センサ9の故障等である可能性が極
めて高い。」,あるいは「もし、型E1,E2であってオフ
ィスビルであって昼間であってその波形パターンが過去
に頻繁に発生しているならば、そのときには、たばこ等
の局所的な煙であり、火災発生の可能性が低い。」とい
うようなルールに従って判別を行なう。
第2図のステップS9乃至S12は、上述のようなルール
を用いた推定処理の概略を示したものであり、ステップ
S8において、異常であると判断されると、上記推定によ
ってこれがセンサ9の故障等によるものか、火災発生の
可能性が高いか否かを判別し(ステップS9)、センサ9
の故障等であると判別したときには、警報表示部7に故
障警報表示を行なう。また火災発生の可能性が高いと判
別したときには、火災警報表示S11を行ない(ステップS
11)、火災発生の可能性が高くないと判別したときに
は、警報表示を行なわずに処理を終了する。
このように、本実施例では、得られた波形パターンデ
ータの情報を参照し、さらには例えば建物の種類や状
況,過去のデータ等の環境自体の情報をも考慮して総合
的な判断を推定によって行なうようになっているので、
異常原因がセンサの故障等によるものか、火災発生の可
能性が高いものか、火災発生の可能性の低いものかをそ
れぞれ信頼性良く判別することができる。そして、火災
発生の可能性が高いと判別された場合にのみ火災警報を
出力するようにしているので、従来に比べて誤報を著し
く少なくすることができる。
また、推定に必要な情報としてアナログレベルデータ
から処理に最低限必要な所定の特徴だけを抽出した波形
パターンデータを用い、またパターンマッチングでなく
推定によりすなわち構文解釈的な推論により判別を行な
うようにしているので、火災発生等の判断を迅速にかつ
信頼性良く行なうことができて、火災の発生を早期に検
出することが可能となる。なおこの際に、判断に必要な
データ等の量をパターンマッチングによる場合などに比
べて少なくすることができる。さらに判断に必要な各種
のデータ等は知識ベースに知識表現として全て格納され
ているので、利用者にとってわかり易くかつ管理し易い
ものとなっている。
なお、上述した推定処理において、以下のようにして
計算される近似的な煙量という概念を導入しても良い。
すなわち、個々のセンサ9の特性をも加味して推定をよ
り精度良く行なう場合、センサ9の特性を近似的に表現
するために、時刻nにおいてそのセンサ9から得られる
であろう波形のレベルXnを、時刻nにおけるセンサ9近
傍の煙の量Unと、センサ9の属性を示すパラメータα,
β(0<α,β<1.0)とを用いて Xn=α×Xn-1+β×Un-1 ……(2) として近似したモデルを用いる。なお、パラメータα
は、センサ9内に入った煙が外に出るまでの時定数を表
わし、これが“0"の場合には、時刻nでセンサ9に入っ
た煙が時刻(n+1)には外に出てしまっていることを
意味し、また“1.0"の場合には、センサ9内に一度入っ
た煙が外に出ないことを意味する。またパラメータβ
は、外部の煙がセンサ9内に入り易いか否かを表わす係
数であって、これが“0"のときには、煙はセンサ9内の
入れないことを意味し、また“1.0"の場合にはセンサ9
の内外で差がなく、センサ9が例えば外部環境に直接露
出していることを意味している。いま、パラメータα,
βがそれぞれ“0.5"のセンサ9のモデルの場合には、一
定の濃度の煙(Un=“1")の中にこのセンサを入れてみ
ると、センサから得られるレベルXnは、時刻nの経過と
ともに煙の量Gに対して第13図のように変化する。
上記(2)式を、 Un-1=(Xn−α×Xn-1)/β ……(3) に変形することにより、アナログ波形のレベルXnからセ
ンサ9への近似的な煙入力が計算できる。ここで注意す
べきは、波形において同じ1レベルの上昇であっても、
それがどのレベルから上昇したかにより、煙入力が異な
ることである。例えばレベル“0"からレベル“1"への上
昇には、 U=(1.0−0.5×0.0) /0.5=2.0 ……(4) の煙入力を必要とするが、レベル“10"からレベル“11"
への上昇には、 U=(11.0−0.5×10.0)/0.5=12.0 ……(5) の煙入力を必要とする。
このような近似的な煙量という概念をさらに導入する
ことによって、より信頼性良く、判別を行なわせること
ができる。
〔発明の効果〕
以上に説明したように本発明によれば、火災感知器か
ら時系列的に得られるアナログレベルデータに基づいて
波形パターンデータを求め、この波形パターンデータに
基づいて現象の量および分布範囲を推定し現象がどの型
に属するかの判定を行なったり型の移行を検出するよう
にしているので、誤報の発生率を著しく低減させること
ができるとともに、火災発生等の判断に必要なデータ等
の容量を増加させずに実際の火災発生を早期にかつ信頼
性良く検出することができる。
また、火災感知器の特性を近似的に表現するために、
該火災感知器から得られるであろうアナログレベルデー
タを、該火災感知器近傍の現象の量と該火災感知器の属
性を示すパラメータとを用いて近似したモデルを用い、
該火災感知器からアナログレベルデータが得られたとき
に、該アナログレベルデータを、上記モデルに従って、
現象の量に近似変換し、近似変換した現象の量に基づい
て火災判断を行なうので、火災発生の判別を信頼性良く
行なうことができて、誤報の発生率を著しく低減させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る火災警報装置の一実施例のブロッ
ク図、第2図は中央処理装置が実行する処理の流れを示
すフローチャート、第3図(a)乃至(d)はアナログ
レベルデータから波形パターンデータを得る一例を説明
するための図、第4図は現象を量と分布空間とにより4
つの型に分類した場合の例を示す図、第5図は煙がセン
サのところで局所的に発生した状態を示す図、第6図は
第5図の場合に予想される波形パターンの一例を示す
図、第7図は空間に多量の煙が発生した状態を示す図、
第8図,第9図はそれぞれ第7図の場合に予想される波
形パターンを示す図、第10図は長い時間をかけて少しづ
つ煙が空間に充満する状態を示す図、第11図は第10図の
場合に予想される波形パターンを示す図、第12図は本発
明による推論処理の具体例を示す図、第13図は時刻nの
経過に伴なうセンサのレベルXnの変化を示す図である。 1……中央監視装置、2……中央処理装置、3……記憶
装置、4……伝送回路、5……伝送インタフェース部、
6……操作部、7……警報表示部、8……入出力インタ
フェース部、9……センサ、10……伝送部、FD1乃至FDn
……火災感知器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−298498(JP,A) 特開 昭59−157789(JP,A) 特開 平1−191998(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G08B 17/00 - 31/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】火災感知器から時系列的に得られるアナロ
    グレベルデータに基づいて波形パターンデータを求める
    波形パターン算出手段と、波形パターン算出手段により
    得られた波形パターンに基づいて現象の量的な性質と空
    間的な性質とを推定し、現象の量の多少と現象の分布空
    間の広狭とに基づいて現象の型を複数の型に分類すると
    き、現象の量的な性質と空間的な性質とから現象が前記
    複数の型のどの型に属するかの推論を行なう推論手段と
    を備え、該推論手段からの推論結果に基づいて火災判断
    を行なうようになっていることを特徴とする火災警報装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の火災警報装置において、前
    記推論手段は、前記推定結果にさらに環境自体の情報を
    も加えて、火災発生の可能性の有無に関する推論を行な
    うようになっていることを特徴とする火災警報装置。
  3. 【請求項3】火災感知器から時系列的に得られるアナロ
    グレベルデータに基づいて波形パターンデータを求め、
    該波形パターンデータに基づいて現象の量的な性質と空
    間的な性質とを推定し、現象の量の多少と現象の分布空
    間の広狭とに基づいて現象の型を複数の型に分類すると
    き、現象の量的な性質と空間的な性質とから現象が前記
    複数の型のどの型に属するかの推論を行ない、該推論結
    果に基づいて火災判断を行なうことを特徴とする火災警
    報方法。
  4. 【請求項4】火災感知器の特性を近似的に表現するため
    に、該火災感知器内に入った煙が外に出るまでの時定数
    をαとし、外部の煙が該火災感知器内に入り易いか否か
    を表わす係数をβとし、時刻nにおいて該火災感知器か
    ら得られるであろうアナログレベルデータXnを、時刻n
    −1における煙の量Un-1と時刻n−1に該火災感知器か
    ら得られたアナログレベルデータXn-1と該火災感知器の
    属性を示す上記パラメータa,βとを用いてXn=α×Xn-1
    +β×Un-1として近似したモデルを用い、該火災感知器
    からアナログレベルデータが得られたときに、該アナロ
    グレベルデータを、上記モデルに従って、煙の量に近似
    変換し、近似変換した煙の量に基づいて火災判断を行な
    うことを特徴とする火災警報方法。
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