JP2909089B2 - マルエージング鋼およびその製造方法 - Google Patents
マルエージング鋼およびその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はBを含有する18%Ni系マルエージング鋼およ
びその製造方法に関し、特に靱性の優れたマルエージン
グ鋼の結晶粒微細化法に関するものである。
びその製造方法に関し、特に靱性の優れたマルエージン
グ鋼の結晶粒微細化法に関するものである。
マルエージング鋼は、超強力鋼の一つとして知られて
おり、高い強度と優れた靱性有することから例えば宇
宙、航空機、高速回転機器の分野に特殊スプリング、ボ
ルト、容器などに用途が多く、中でも18%Ni系のマルエ
ージング鋼は、熱処理として固溶化処理と時効処理を行
なうことによって容易に良好な強靱性を得ることができ
るため、広範囲から分野に使用されている。
おり、高い強度と優れた靱性有することから例えば宇
宙、航空機、高速回転機器の分野に特殊スプリング、ボ
ルト、容器などに用途が多く、中でも18%Ni系のマルエ
ージング鋼は、熱処理として固溶化処理と時効処理を行
なうことによって容易に良好な強靱性を得ることができ
るため、広範囲から分野に使用されている。
しかし、等に引張強さが200kgf/mm2以上の高強度を有
するマルエージング鋼においては、強度の上昇につれて
延性、靱性が劣化するという問題があり、特に肉厚の小
さい部品では、結晶粒が粗いと延性、靱性などの特性の
バラツキも大きくなるので結晶粒を微細化することは一
層重要になる。これを解決する一つの手段としてオース
テナイト結晶粒を微細化するという方法が用いられ、例
えば板、棒、パイプ等の冷間加工が可能な形状および比
較的サイズの小さいものを対象として、冷間加工を加
え、さらに固溶化処理を行なうという方法がとられてき
た。
するマルエージング鋼においては、強度の上昇につれて
延性、靱性が劣化するという問題があり、特に肉厚の小
さい部品では、結晶粒が粗いと延性、靱性などの特性の
バラツキも大きくなるので結晶粒を微細化することは一
層重要になる。これを解決する一つの手段としてオース
テナイト結晶粒を微細化するという方法が用いられ、例
えば板、棒、パイプ等の冷間加工が可能な形状および比
較的サイズの小さいものを対象として、冷間加工を加
え、さらに固溶化処理を行なうという方法がとられてき
た。
これに対して、靱性の改善に有効な合金元素を添加す
る方法も試みられており、例えば特公昭59−34226号に
はB、Zr、Ca、Mgの1種または2種以上を含有させたマ
ルエージング鋼、また特開昭61−210156号にはBを含有
するマルエージング鋼およびその製造方法、特開昭52−
23520号にはB、Zr、Ca、Vを同時に添加したマルエー
ジング鋼に加工熱処理を組み合せた製造方法などの記載
がある。
る方法も試みられており、例えば特公昭59−34226号に
はB、Zr、Ca、Mgの1種または2種以上を含有させたマ
ルエージング鋼、また特開昭61−210156号にはBを含有
するマルエージング鋼およびその製造方法、特開昭52−
23520号にはB、Zr、Ca、Vを同時に添加したマルエー
ジング鋼に加工熱処理を組み合せた製造方法などの記載
がある。
前述の固溶化処理前に冷間加工を施す方法は、結晶粒
度番号10以上の微細な結晶粒を得るには、固溶化処理温
度を実質的に固溶化が不十分な程度に低く抑える必要が
ある。ところが、固溶化処理温度が低くなりすぎると、
結晶粒は微細化するものの、逆にMoを比較的多く含むマ
ルエージング鋼ではFe、Mo等からなる未固溶の粗大な金
属間化合物が残存し、延性、靱性を低下させるという問
題があった。
度番号10以上の微細な結晶粒を得るには、固溶化処理温
度を実質的に固溶化が不十分な程度に低く抑える必要が
ある。ところが、固溶化処理温度が低くなりすぎると、
結晶粒は微細化するものの、逆にMoを比較的多く含むマ
ルエージング鋼ではFe、Mo等からなる未固溶の粗大な金
属間化合物が残存し、延性、靱性を低下させるという問
題があった。
また、前述のB、Zr、Ca、Mgの1種または2種以上含
有したマルエージング鋼の特公昭59−34226号において
はBは0.0025%以下で添加すると、Zr、Caと同様に脱酸
強化による清浄度向上の他、脱窒および結晶粒界へのM
o、Crなどの析出を防止し延性、靱性を付与すると記載
されており、特開昭61−210156号においてはBを0.0005
〜0.0020%添加すると未再結晶溶体化処理温度域が広が
り、工業的に未再結晶溶体化処理を容易に行なうことが
できるようになり、その結果として引張強度および破壊
靱性とともに優れた鋼を製造することができることが示
されている。
有したマルエージング鋼の特公昭59−34226号において
はBは0.0025%以下で添加すると、Zr、Caと同様に脱酸
強化による清浄度向上の他、脱窒および結晶粒界へのM
o、Crなどの析出を防止し延性、靱性を付与すると記載
されており、特開昭61−210156号においてはBを0.0005
〜0.0020%添加すると未再結晶溶体化処理温度域が広が
り、工業的に未再結晶溶体化処理を容易に行なうことが
できるようになり、その結果として引張強度および破壊
靱性とともに優れた鋼を製造することができることが示
されている。
ところが、上述のマルエージング鋼や製造方法では細
線あるいは薄板の結晶粒度は微細化することができても
通常の寸法として使用されるマルエージング鋼の棒材や
板材の結晶粒度をASTM No.10以上の超微細にして靱性ま
たは他の特性を安定して得ることは困難である。
線あるいは薄板の結晶粒度は微細化することができても
通常の寸法として使用されるマルエージング鋼の棒材や
板材の結晶粒度をASTM No.10以上の超微細にして靱性ま
たは他の特性を安定して得ることは困難である。
また、特開昭52−23520号には、B、Zr、Ca、Vをそ
れぞれ1%以下で同時に添加したマルエージング鋼を溶
体化処理した後、50℃以下に急冷し、その後100〜350℃
の温度で加工率10〜95%の塑性加工を加え、続いてオー
ステナイト化終了温度(Af点)から1200℃までの温度で
加熱保持した後、室温まで冷却し、その後時効処理を行
なう方法であるが、例えば広幅の板などを100〜350℃の
温度範囲に加熱しながら連続して塑性加工するいは、高
価な設備を要する欠点があった。
れぞれ1%以下で同時に添加したマルエージング鋼を溶
体化処理した後、50℃以下に急冷し、その後100〜350℃
の温度で加工率10〜95%の塑性加工を加え、続いてオー
ステナイト化終了温度(Af点)から1200℃までの温度で
加熱保持した後、室温まで冷却し、その後時効処理を行
なう方法であるが、例えば広幅の板などを100〜350℃の
温度範囲に加熱しながら連続して塑性加工するいは、高
価な設備を要する欠点があった。
本発明はかかる点に鑑み、超微細な結晶粒を有するマ
ルエージング鋼およびその製造方法を提供するものであ
る。
ルエージング鋼およびその製造方法を提供するものであ
る。
発明者はマルエージング鋼の結晶粒微細化に有効な合
金元素について、種々検討した結果、一定量のBを添加
したマルエージング鋼に特定の固溶化処理と冷間加工条
件を組み合わせた場合にのみ超微細な結晶粒が得られる
ことを知見したものである。具合的には、Bの添加量を
変化させた18%Ni系のマルエージング鋼およびBを添加
しない18%Ni系のマルエージング鋼について熱間加工
後、第1表に示すように1回目の固溶化処理を行ない、
その後冷間加工を施し、続いて第2回目の固溶化処理を
行なった結果を第3図に示す。
金元素について、種々検討した結果、一定量のBを添加
したマルエージング鋼に特定の固溶化処理と冷間加工条
件を組み合わせた場合にのみ超微細な結晶粒が得られる
ことを知見したものである。具合的には、Bの添加量を
変化させた18%Ni系のマルエージング鋼およびBを添加
しない18%Ni系のマルエージング鋼について熱間加工
後、第1表に示すように1回目の固溶化処理を行ない、
その後冷間加工を施し、続いて第2回目の固溶化処理を
行なった結果を第3図に示す。
第3図からBを添加したマルエージング鋼はB無添加
のマルエージング鋼に比較して結晶粒が微細化してお
り、特にBを0.0003%以上含有するマルエージング鋼は
結晶粒度番号が10以上と著しく微細化している。しか
し、同じBを添加したマルエージング鋼でも1回目の溶
体化処理後に冷間加工を施さない場合は、2回目の固溶
化処理後においてもほとんど結晶粒が微細化しないこと
がわかる。
のマルエージング鋼に比較して結晶粒が微細化してお
り、特にBを0.0003%以上含有するマルエージング鋼は
結晶粒度番号が10以上と著しく微細化している。しか
し、同じBを添加したマルエージング鋼でも1回目の溶
体化処理後に冷間加工を施さない場合は、2回目の固溶
化処理後においてもほとんど結晶粒が微細化しないこと
がわかる。
発明者はBのほかにCa、Zr、Y、Mgなどの各元素につ
いて同様な試験を行なった結果、結晶粒の微細化に有効
な元素はBを添加した場合にのみ効果があることを新規
に見出し本発明に至ったものである。すなわち、第1の
発明は重量%で、C 0.03%以下、Si 0.1%以下、Mn 0.1
%以下、P 0.01%以下、S 0.01%以下、Ni 16〜20%、C
o 7〜14%、Mo 3.0〜5.5%、Al 0.2%以下、Ti 0.3〜2.
0%、N 0.01%以下、B 0.0003〜0.01%を含有し、残部
が実質的にFeからなり、かつ結晶粒度がASTM No.で10以
上の細粒であることを特徴とする、超微細結晶粒を有す
るマルエージング鋼であり、第2の発明は、第1の発明
に記載の組成からなるマルエージング鋼を、熱間加工後
800〜950℃の温度で固溶化処理を行ない、その後加工率
で10%以上の冷間加工を行なった後、さらに再結晶温度
以上の温度で固溶化処理を行なうことを特徴とする超微
細結晶粒を有するマルエージング鋼の製造方法である。
いて同様な試験を行なった結果、結晶粒の微細化に有効
な元素はBを添加した場合にのみ効果があることを新規
に見出し本発明に至ったものである。すなわち、第1の
発明は重量%で、C 0.03%以下、Si 0.1%以下、Mn 0.1
%以下、P 0.01%以下、S 0.01%以下、Ni 16〜20%、C
o 7〜14%、Mo 3.0〜5.5%、Al 0.2%以下、Ti 0.3〜2.
0%、N 0.01%以下、B 0.0003〜0.01%を含有し、残部
が実質的にFeからなり、かつ結晶粒度がASTM No.で10以
上の細粒であることを特徴とする、超微細結晶粒を有す
るマルエージング鋼であり、第2の発明は、第1の発明
に記載の組成からなるマルエージング鋼を、熱間加工後
800〜950℃の温度で固溶化処理を行ない、その後加工率
で10%以上の冷間加工を行なった後、さらに再結晶温度
以上の温度で固溶化処理を行なうことを特徴とする超微
細結晶粒を有するマルエージング鋼の製造方法である。
本発明において、1回目の固溶化処理はFe、Moを主成
分とする未固溶の金属間化合物を残留させないために実
施するもので、上記目的を達成するためには800℃以上
が必要で、950℃を越えると結晶粒が粗大化するため、
1回目の固溶化処理温度範囲を800〜950℃に限定する。
1回目の固溶化処理後に行なう冷間加工は、材料に加工
歪を付加して、その後実施する2回目の固溶化処理によ
って微細に再結晶させるために行なうものである。例え
ば、第1表に示す工程Cおよび工程EないしIの結果を
まとめると第2図に示すように冷間加工率が10%以上で
微細化効果が得られるものの、B無添加の材料は、冷間
加工を行なっても効果のないことがわかる。
分とする未固溶の金属間化合物を残留させないために実
施するもので、上記目的を達成するためには800℃以上
が必要で、950℃を越えると結晶粒が粗大化するため、
1回目の固溶化処理温度範囲を800〜950℃に限定する。
1回目の固溶化処理後に行なう冷間加工は、材料に加工
歪を付加して、その後実施する2回目の固溶化処理によ
って微細に再結晶させるために行なうものである。例え
ば、第1表に示す工程Cおよび工程EないしIの結果を
まとめると第2図に示すように冷間加工率が10%以上で
微細化効果が得られるものの、B無添加の材料は、冷間
加工を行なっても効果のないことがわかる。
したがって1回目の固溶化処理後に実施する冷間加工
率は10%以上に限定する。望ましくは冷間加工率は20%
以上である。引続いて行なう固溶化処理は、前の工程で
冷間加工して材料に歪を付加し、再結晶させて結晶粒を
微細化するため少なくとも再結晶温度以上の温度で実施
する必要がある。第1図は第1表に示した工程Aないし
Dの熱間加工後、840℃×1時間、1回目の固溶化処理
を行ない、続いて30%の冷間加工を施した後、2回目の
固溶化処理温度と結晶粒度との関係を調べた一例を示す
図である。第1図から、結晶粒度を微細にするには2回
目の固溶化処理温度は再結晶温度以上で、しかも低温側
で実施することが良いことがわかる。しかし、材料の寸
法あるいは2回目の固溶化処理前の冷間加工率などによ
って適正な加熱保持時間、再結晶温度等は変化するので
2回目の固溶化処理条件を適宜選択することが望まし
い。
率は10%以上に限定する。望ましくは冷間加工率は20%
以上である。引続いて行なう固溶化処理は、前の工程で
冷間加工して材料に歪を付加し、再結晶させて結晶粒を
微細化するため少なくとも再結晶温度以上の温度で実施
する必要がある。第1図は第1表に示した工程Aないし
Dの熱間加工後、840℃×1時間、1回目の固溶化処理
を行ない、続いて30%の冷間加工を施した後、2回目の
固溶化処理温度と結晶粒度との関係を調べた一例を示す
図である。第1図から、結晶粒度を微細にするには2回
目の固溶化処理温度は再結晶温度以上で、しかも低温側
で実施することが良いことがわかる。しかし、材料の寸
法あるいは2回目の固溶化処理前の冷間加工率などによ
って適正な加熱保持時間、再結晶温度等は変化するので
2回目の固溶化処理条件を適宜選択することが望まし
い。
以下に本発明の組成の限定理由について述べる。
Niはマルエージング鋼のマトリックス(基地)である
低Cのマルテンサイトを形成させるために少なくとも16
%は必要な元素であるが、20%を越えるとオーステナイ
トが安定化し、マルテンサイト組織を形成しにくくなる
ことから、Niは16〜20%とした。
低Cのマルテンサイトを形成させるために少なくとも16
%は必要な元素であるが、20%を越えるとオーステナイ
トが安定化し、マルテンサイト組織を形成しにくくなる
ことから、Niは16〜20%とした。
Coは、マトリックスであるマルテンサイト組織を安定
性に大きく影響することなく、Moの固溶度を低下させる
ことによってMoが微細な金属間化合物を形成して析出す
るのを促進することによって析出強化に寄与するが、そ
の含有量が7%未満では必ずしも十分効果が得られず、
また14%を越えると脆化する傾向がみられることから、
Coの含有量を7〜14%に限定した。
性に大きく影響することなく、Moの固溶度を低下させる
ことによってMoが微細な金属間化合物を形成して析出す
るのを促進することによって析出強化に寄与するが、そ
の含有量が7%未満では必ずしも十分効果が得られず、
また14%を越えると脆化する傾向がみられることから、
Coの含有量を7〜14%に限定した。
Moは時効処理により、微細な金属間化合物を形成し、
マトリックスに析出することによって強化に寄与する元
素であるが、その含有量が3.0%未満の場合その効果が
少なく、また5.5%を越えて含有すると延性、靱性を劣
化させるFe、Moを主要元素とする粗大析出物を形成しや
すくなるため、Moの含有量を3〜5.5%とした。
マトリックスに析出することによって強化に寄与する元
素であるが、その含有量が3.0%未満の場合その効果が
少なく、また5.5%を越えて含有すると延性、靱性を劣
化させるFe、Moを主要元素とする粗大析出物を形成しや
すくなるため、Moの含有量を3〜5.5%とした。
Tiは、Moと同様に時効処理により微細な金属間化合物
を形成し、析出することによって強化に寄与する元素で
あるが、その含有量が0.3%未満の場合その効果が少な
く、2.0%を越えて含有させると延性、靱性が劣化する
ことから、Tiの含有量を0.3〜2.0%とした。
を形成し、析出することによって強化に寄与する元素で
あるが、その含有量が0.3%未満の場合その効果が少な
く、2.0%を越えて含有させると延性、靱性が劣化する
ことから、Tiの含有量を0.3〜2.0%とした。
Alは、時効析出した強化に寄与するだけでなく、脱酸
作用を持っているが、0.2%を越えて含有させると靱性
が劣化することから、その含有量を0.2%以下とした。
作用を持っているが、0.2%を越えて含有させると靱性
が劣化することから、その含有量を0.2%以下とした。
Nは、その含有量が0.01%を越えるとTi、Cとともに
炭窒化物を形成し介在物として残るだけでなく、効果に
寄与する有効Ti量を減少させる不純物元素であることか
ら、その含有量を0.01%以下とした。
炭窒化物を形成し介在物として残るだけでなく、効果に
寄与する有効Ti量を減少させる不純物元素であることか
ら、その含有量を0.01%以下とした。
Bは、結晶粒を微細化するのに必要な、かつ有効な元
素であるが、その含有量が0.0003%未満の場合十分な効
果が得られず、また0.01%を越えて含有させると靱性が
劣化することから、その含有量を0.0003%〜0.01%とし
た。
素であるが、その含有量が0.0003%未満の場合十分な効
果が得られず、また0.01%を越えて含有させると靱性が
劣化することから、その含有量を0.0003%〜0.01%とし
た。
結晶粒度番号は大きい方が強度、靱性が高くなるが、
10より小さいとその効果が不十分であり、本発明の方法
によれば10以上が達成できるので10以上とした。
10より小さいとその効果が不十分であり、本発明の方法
によれば10以上が達成できるので10以上とした。
以下、本発明を実施例にて説明する。
第2表に示す試料番号1〜11の組成からなる18%Ni系
マルエージング鋼を真空誘導溶解にて溶解して10kgイン
ゴットに鋳造し、1200℃で均質化焼鈍したのち、鍛伸、
熱間圧延を行なって4.5mm厚さの平材に仕上げた。
マルエージング鋼を真空誘導溶解にて溶解して10kgイン
ゴットに鋳造し、1200℃で均質化焼鈍したのち、鍛伸、
熱間圧延を行なって4.5mm厚さの平材に仕上げた。
この平材を用いて、第1表に示す工程のうち、工程
C、D、EおよびIの熱処理、冷間加工を行なった後、
さらに480℃〜520℃の範囲で時効処理を行ない、縦断面
の結晶粒度を測定した。その結果を第2表に併記する。
C、D、EおよびIの熱処理、冷間加工を行なった後、
さらに480℃〜520℃の範囲で時効処理を行ない、縦断面
の結晶粒度を測定した。その結果を第2表に併記する。
Bを含有する本発明合金の1ないし10は第2表に示す
ように結晶粒度No.10以上の細粒であるのに対して、B
無添加の比較合金11は冷間加工を行なっても細粒効果が
小さいことがわかる。また比較法の工程Iは、1回目の
固溶化処理後に冷間加工は行なわずに2回目の固溶化処
理を実施したものであるが、Bを含有する本発明合金の
1ないし10に関しても細粒化しないことがわかる。
ように結晶粒度No.10以上の細粒であるのに対して、B
無添加の比較合金11は冷間加工を行なっても細粒効果が
小さいことがわかる。また比較法の工程Iは、1回目の
固溶化処理後に冷間加工は行なわずに2回目の固溶化処
理を実施したものであるが、Bを含有する本発明合金の
1ないし10に関しても細粒化しないことがわかる。
本発明によれば、Bを含有するマルエージング鋼の結
晶粒を容易に微細化することができ、またBを含有し結
晶粒が結晶粒度番号で10以上と超微細なマルエージング
鋼は、強度、靱性等に優れること、および特に肉厚の小
さい部品では、結晶粒が超微細であることによって延
性、靱性等のバラツキが小さいことが期待され、各種工
具材、構造部材等に用いれば、優れた工具寿命、機械的
性質を示すなどの工業上顕著な効果を持つことが予想さ
れる。
晶粒を容易に微細化することができ、またBを含有し結
晶粒が結晶粒度番号で10以上と超微細なマルエージング
鋼は、強度、靱性等に優れること、および特に肉厚の小
さい部品では、結晶粒が超微細であることによって延
性、靱性等のバラツキが小さいことが期待され、各種工
具材、構造部材等に用いれば、優れた工具寿命、機械的
性質を示すなどの工業上顕著な効果を持つことが予想さ
れる。
第1図は、Bを含有するマルエージング鋼とBを含有し
ないマルエージング鋼について、冷間加工後に行なう2
回目の固溶化処理温度と結晶粒度番号の関係を示す図で
あり、第2図は、Bを含有するマルエージング鋼と含有
しないマルエージング鋼の2回の固溶化処理の間に行な
う冷間加工の加工率と結晶粒度番号の関係を示す図であ
り、第3図は、マルエージング鋼のB含有量と結晶粒度
番号の関係を示す図である。
ないマルエージング鋼について、冷間加工後に行なう2
回目の固溶化処理温度と結晶粒度番号の関係を示す図で
あり、第2図は、Bを含有するマルエージング鋼と含有
しないマルエージング鋼の2回の固溶化処理の間に行な
う冷間加工の加工率と結晶粒度番号の関係を示す図であ
り、第3図は、マルエージング鋼のB含有量と結晶粒度
番号の関係を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】重量%で、C 0.03%以下、Si 0.1%以下、
Mn 0.1%以下、P 0.01%以下、S 0.01%以下、Ni 16〜2
0%、Co 7〜14%、Mo 3.0〜5.5%、Al 0.2%以下、Ti
0.3〜2.0%、N 0.01%以下、B 0.0003〜0.01%を含有
し、残部が実質的にFeからなり、かつ結晶粒度がASTM N
o.で10以上の細粒であることを特徴とする、超微細結晶
粒を有するマルエージング鋼。 - 【請求項2】請求項1に記載の組成からなるマルエージ
ング鋼を、熱間加工後800〜950℃の温度で固溶化処理を
行ない、その後加工率で10%以上の冷間加工を行なった
後、さらに再結晶温度以上の温度で固溶化処理を行なう
ことを特徴とする超微細結晶粒を有するマルエージング
鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10651289A JP2909089B2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | マルエージング鋼およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10651289A JP2909089B2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | マルエージング鋼およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02285053A JPH02285053A (ja) | 1990-11-22 |
| JP2909089B2 true JP2909089B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=14435471
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10651289A Expired - Lifetime JP2909089B2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | マルエージング鋼およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2909089B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1111080B1 (en) | 1999-12-24 | 2007-03-07 | Hitachi Metals, Ltd. | Maraging steel having high fatigue strength and maraging steel strip made of same |
| FR2816959B1 (fr) * | 2000-11-17 | 2003-08-01 | Imphy Ugine Precision | Procede pour fabriquer une bande ou une piece decoupee dans une bande en acier maraging laminee a froid |
| JP2006283085A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Hitachi Metals Ltd | バネ材の製造方法 |
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1989
- 1989-04-26 JP JP10651289A patent/JP2909089B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02285053A (ja) | 1990-11-22 |
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