JP2910567B2 - 継目無し鋼管穿孔用プラグの表面疵検査装置 - Google Patents

継目無し鋼管穿孔用プラグの表面疵検査装置

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JP2910567B2 JP16880294A JP16880294A JP2910567B2 JP 2910567 B2 JP2910567 B2 JP 2910567B2 JP 16880294 A JP16880294 A JP 16880294A JP 16880294 A JP16880294 A JP 16880294A JP 2910567 B2 JP2910567 B2 JP 2910567B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、継目無し鋼管の穿孔
に用いられるプラグの表面疵を自動的に精度良く検出で
きる表面疵検査装置に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】継目無し鋼管の穿孔に用いられ
るプラグは砲弾型の紡錘形状をしており、そのため先端
部は他の部位に比較して熱容量が相対的に小さく、しか
も穿孔の際には強圧下を受けるので、穿孔作業中に部分
的な熱溶損を起こして表面疵が生じやすい。このような
先端部の熱溶損に限るものではないが、プラグの表面に
溶損部が発生すると、プラグは形状不良の状態となり、
穿孔後の鋼管に内面の性状不良や肉厚精度の不良を来す
ことになるため、できるだけ早期にプラグ自身の表面疵
を発見する必要がある。
【0003】ところが、現在、上記溶損部を早期にかつ
自動的に検出する効果的な手段は見付かっておらず、一
般的には定期的な目視観察により管理されているのが現
状である。しかし、この管理手段では、常時絶え間無く
プラグの観察がなされるわけではないので溶損部を早期
に検出することが困難な上に、観察者によって熱溶損の
許容範囲の判断が異なるため、溶損部発見の遅れにより
穿孔された鋼管に品質不良を来したり、プラグ廃却の時
期が早まってコスト増になったりするという問題を回避
できなかった。
【0004】このため、「プラグのプロフィ−ル陰影を
ITVカメラで撮影してその形状寸法の概略を監視し、
健全品との形状寸法差から異常を発見する方法」が提案
され("住友金属,Vol.36, No.1, Jan.1984”, 第48〜49
頁)、プラグ全体の概略寸法の監視という点では非常に
効果的であるとの評価が集まった。しかしながら、この
方法には、プラグの陰影を監視するためにそのままでは
プラグの軸方向の1断面についてしか検査することがで
きないという原理上の問題があり、プラグ全周について
の検査はプラグを軸回りに回転させない限り不可能で、
設備上大きな制約となっていた。
【0005】その上、仮にプラグを回転させ得るように
しても、偏心等の影響によって測定精度の悪化を来すこ
とが考えられた。しかも、プラグは健全品であってもプ
ロフィ−ルそのものが単純な形状ではないため、溶損品
と健全品との比較が行いにくく、また陰影を生じさせる
ための投影光の廻り込みや外乱光等による精度不良の問
題もあり、プラグの熱溶損部を精度良く検出するという
目的のためには不十分であった。
【0006】このようなことから、本発明の目的は、プ
ラグの先端部に発生しやすい熱溶損部を主とする継目無
し鋼管穿孔用プラグの表面疵を、全周にわたり自動的に
精度良く検出できる装置を提供することに置かれた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成すべく行われた本発明者の研究結果等を基に完成され
たものであり、「継目無し鋼管穿孔用プラグの表面疵検
査装置として“継目無し鋼管穿孔用プラグの表面にスリ
ット状の光(スリット光)を投影しその投影スリット光
の形状変化により表面疵を検出する方式”を適用すると
共に、 その装置構成を、 検体プラグの表面にレ−ザスリ
ット光を“プラグの軸方向と垂直な複数の方向”から照
射するスリット光投光器と、 プラグ表面に投影されたス
リット光をプラグの軸方向前方から撮像する撮像器と、
前記撮像器により撮像したスリット光投影画を画像処理
し線画として抽出する画像処理装置と、 “前記線画を基
に最小自乗法により近似させて作成される近似真円”と
“線画”との偏差の大小により疵であるか否かを判定す
る疵判定装置を備えて成る構成とした点」に大きな特徴
を有している。
【0008】以下、実施例に係る図面に基づいて本発明
をより具体的に説明する。図1及び図2は本発明の“継
目無し鋼管穿孔用プラグの表面疵検査装置”の一例を示
した概要説明図であり、図1はその側面説明図、図2は
要部の正面説明図である。図面において、符号1はレ−
ザ光源、2はシリンドリカルレンズ、3はビ−ムスプリ
ッタ、4, 4′は反射ミラ−、5は検体であるプラグの軸
方向前方に対向配置されたCCDカメラであり、これら
は何れも架台6に把持されている。
【0009】なお、この実施例装置では、反射ミラ−4
及びCCDカメラ5はそれぞれ可動機構7, 7′に支持さ
れており、何れも検体であるプラグの軸方向に移動可能
で、特にCCDカメラ5は反射ミラ−4に追従して移動
するようになっている。また、符号8はCCDカメラ5
の前面に取付けられた干渉フィルタ−、9は可動機構
7′に取付けられた位置検出器であり、符号10は架台6
に設けられた光学窓である。そして、符号11は画像処理
装置(画像処理装置の詳細については図3を用いて後述
する)、16は疵判定装置である。
【0010】
【作用】上記実施例装置において、検査を受けるプラグ
が所定位置に配置されると(この例では横置きされ
る)、このプラグの表面に向けてレ−ザ光源1よりレ−
ザ光が照射される。ここで、レ−ザ光源1より射出され
たレ−ザ光(レ−ザ光源としては例えばHe−Ne等のガス
レ−ザや半導体レ−ザを使用することができる)は、ま
ずシリンドリカルレンズ2によってスリット形状に変換
される。そして、スリット形状に変換されたレ−ザ光
(スリット光17)は更にビ−ムスプリッタ3により2つ
のスリット光束に分割され、分割された各スリット光17
はそれぞれ反射ミラ−4, 4′を介してプラグの軸方向と
垂直な方向からプラグ表面に照射される。
【0011】プラグ表面に照射されたスリット光17は、
プラグの表面に照射箇所の曲面に沿った光の帯(投影ス
リット光)を描き出すが、この投影スリット光をプラグ
の軸方向前方に対向配置されたCCDカメラ5により撮
像する。なお、この場合、プラグの軸線とCCDカメラ
の撮像軸線とが一致するように両者の配置位置は調整さ
れており、またCCDカメラの前面にはレ−ザ光の波長
に応じた干渉フィルタ8が設置されていて外乱光の影響
が低くなるように配慮されている。更に、スリット光の
照射や投影スリット光の撮像は何れも架台6に設けられ
た光学窓10を介して行われ、粉塵等の影響が光学窓の汚
れだけで済むように保守性への配慮もなされている。
【0012】上述のように、レ−ザスリット光をプラグ
の軸方向と垂直な方向からプラグの表面に照射し、該表
面に投影されたスリット光(投影スリット光)をプラグ
軸方向前方から撮像するため、もしもプラグ表面のスリ
ット光投影部位が完全に健全であれば、撮像された投影
スリット光は“円弧の一部”となっているか、あるいは
スリット光を投影する方向の数によっては“完全な円”
となっている。しかし、プラグ表面のスリット光投影部
位に熱溶損等の疵が発生しているならば投影スリット光
は疵の形状に応じて変形するため、撮像されるスリット
光が円弧又は円ではなくなり、歪んだ形状のものとな
る。従って、この投影スリット光の形状変化を定量的に
評価すれば、溶損等による疵の検出が可能である。
【0013】なお、一般に溶損等によるプラグの疵はプ
ラグ先端部(プラグ軸方向に曲率を持った部分)で特に
問題になるものであるが、前記のような方法でプラグ先
端部の全面を検査するためには、プラグ自身をその軸方
向に移動させるか、もしくはスリット光の投影位置と撮
像器(カメラ)の位置を変化させることなくこれらを対
でプラグ軸方向に移動するようにすれば良い。この何れ
の手法によっても撮像器(カメラ)のピントは常にスリ
ット光の投影位置に合うこととなるため、被写界深度等
を考慮する必要はなく、従ってプラグの先端部全面にわ
たっての検査は非常に容易となる。
【0014】図1及び図2に示した実施例装置では、反
射ミラ−4及びCCDカメラ5を移動することによりプ
ラグ軸方向の複数の位置での投影スリット光の撮像が可
能なように図られている。即ち、この装置では反射ミラ
−4は可動機構7により支持されており、この可動機構
7によって反射ミラ−4をプラグの軸方向に移動させス
リット光の照射位置(即ち検査位置)を変更するように
なっている。同様に、CCDカメラ5も可動機構7′で
支持し、反射ミラ−4に追従してプラグの軸方向に移動
するようにされており、そのため常にスリット光照射位
置にピントが合った状態で投影スリット光の撮像を行う
ことが可能である。
【0015】上記実施例装置は、反射ミラ−4及びCC
Dカメラ5を移動することによりプラグ軸方向の複数の
位置での投影スリット光を撮像するものであるが、設備
上可能であるならば、プラグ自身をその軸方向に移動さ
せて複数位置での投影スリット光の撮像が可能となるよ
うにして良いことは既述した通りである。
【0016】さて、設定されたピッチ毎にプラグ軸方向
の各位置で撮像した投影スリット光(スリット光投影
画)は、画像処理装置11で画像処理を施されて投影スリ
ット光の中心線だけの単純な線画(スリット線)とさ
れ、続いて疵判定装置16において“これら各スリット
線”の“これに近似する真円”からの偏差を算出し、そ
の大小により疵(溶損等)であるか否かを判定する。
【0017】ところで、上記画像処理装置11は、予め設
定しておいたプラグの軸方向検査ピッチに応じて撮像し
た複数の投影スリット光(スリット光投影画)をそれぞ
れ2値化し細線化等の画像処理を施すことによってスリ
ット線のみを抽出すると同時に、各々のスリット線を合
成して検査領域全体を一枚の画像とするために用いられ
るものであるが(照射光源として単色光であるレ−ザを
用いているために外乱光の影響を受けることなく高精度
にスリット線の抽出が可能である)、図3にこの画像処
理装置の構成例を示す。
【0018】図3において、CCDカメラ5により撮像
された投影スリット光(スリット光投影画)は、A/D
変換器12によってりA/D変換を施された後、画像メモ
リA(13)にデジタル信号として記憶される。記憶された
投影スリット光は、画像メモリB(14)に転送されるタイ
ミングで適当な“しきい値”により2値化された後、細
線化処理等を施されて投影スリット光の中心位置を算出
され、結果としてのスリット線抽出画が画像メモリB(1
4)に記憶される。なお、図4は、画像メモリA(13)に記
憶させた画像と、これを2値化して画像メモリB(14)に
記憶させた画像とを対比した説明図である。
【0019】次に、プラグの軸方向に反射ミラ−4及び
CCDカメラ5が移動し、可動機構7′に取付けられた
位置検出器9の出力を基に予め設定された検査ピッチ毎
に次の投影スリット光がCCDカメラ5により撮像され
る。そして、撮像された投影スリット光は先と同様に画
像メモリA(13)にデジタル信号として記憶され、また記
憶された投影スリット光は先と同様に画像処理され画像
メモリB(14)において先に記憶されたスリット線抽出画
の上に重ね書きされる。以降、同様の手順が繰り返さ
れ、プラグ軸方向の検査ピッチに応じて各位置のスリッ
ト線抽出画が重ね書きされて、最終的にプラグ先端部の
検査領域全体のスリット線抽出画の合成画が画像メモリ
B(14)に作成される。従って、プラグ軸方向の検査ピッ
チをかなり細かく設定しても、画像メモリの枚数として
基本的には2枚で十分であり、低コストで、高分解能、
高精度の検査が可能である。
【0020】図5に、健全なプラグについて画像メモリ
B(14)に作成されたスリット線抽出画の合成画の例を、
そして図6に溶損があるプラグについて画像メモリB(1
4)に作成されたスリット線抽出画の合成画の例を示す。
なお、これらはプラグの半周にのみスリット光を投影し
た場合の例である。また、見やすくするために敢えてプ
ラグ軸方向のサンプリングピッチを長くしている。この
図5及び図6より、溶損のある箇所ではスリット光が変
形しているので観測が可能であることが分かる。
【0021】なお、8bit の画像メモリを用いた場合は
全てのスリット線が255階調の濃淡で表示されるが、
この実施例装置では、軸方向の各検査位置における各ス
リット線が次の疵判定装置16で互いに区別できるよう、
各スリット線に1〜255階調の濃淡をつけて画像メモ
リB(14)に記憶している。従って、軸方向の検査ピッチ
としては全検査領域を軸方向の255分割にまで取るこ
とができる。検査ピッチを更に細かく設定する場合は、
8bit 以上の画像メモリを使用するか、画像メモリを1
枚追加すれば良い。
【0022】先にも述べたが、画像処理装置11によりス
リット線合成画が得られると、これを基に次の疵判定装
置16で疵(溶損等)であるか否かの自動判定がなされ
る。判定ロジックとしては、各スリット線を基にその真
円を近似し、この近似真円と実際のスリット線との偏差
の大小を予め設定した“しきい値(閾値)”により弁別
する手法を採用することができる。この疵の有無を判定
するロジックの1例を、図7及び図8を参照しながら説
明する。
【0023】まず、採取した各スリット線を構成する点
の座標から図8に示すように近似真円の中心点を算出
し、これより最小自乗法によって真円を近似した後、真
円からの偏差(図8を参照)を算出する。そして、この
偏差が予め設定した“しきい値(閾値)”以上である場
合には疵(溶損)であると判定する。このように、得ら
れたスリット線のみで疵(溶損)の判定を行うため、健
全なプラグとの比較を行う必要がなく、判定を極めて簡
易に行うことができる。なお、設定した値以上の偏差が
全スリット線の中に1つでもあれば不良とするか、ある
いはその個数がある値以上になった時に不良とするかは
任意に決めれば良い。何れにしても、プラグの管理基準
を定量的に設定することが可能で、従来のような判断の
バラツキを無くすることが可能になる。
【0024】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、従来は目視観察に頼っていた継目無し鋼管の穿孔用
プラグに生じた表面疵の検知を自動的に早期かつ高精度
で行うことが可能となる上、疵の程度を定量的に判別す
ることも可能となって、継目無し鋼管の品質向上や製造
コストの低減に大きな寄与が期待されるなど、産業上有
用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る“継目無し鋼管穿孔用プラグの表
面疵検査装置”の側面説明図である。
【図2】本発明に係る“継目無し鋼管穿孔用プラグの表
面疵検査装置”の要部正面説明図である。
【図3】画像処理装置の構成例を示した説明図である。
【図4】画像メモリAに記憶させた画像と、これを2値
化して画像メモリBに記憶させた画像とを対比した説明
図である。
【図5】健全プラグのスリット線抽出画の例である。
【図6】溶損のあるプラグのスリット線抽出画の例であ
る。
【図7】疵判定ロジックを示した図である。
【図8】疵判定ロジックの説明補助図である。
【符号の説明】
1 レ−ザ光源 2 シリンドリカルレンズ 3 ビ−ムスプリッタ 4 反射ミラ− 4′反射ミラ− 5 CCDカメラ 6 架台 7 可動機構 7′可動機構 8 干渉フィルタ 9 位置検出器 10 光学窓 11 画像処理装置 12 A/D変換器 13 画像メモリA 14 画像メモリB 15 画像処理プロセッサ 16 疵判定装置 17 スリット光

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 継目無し鋼管穿孔用プラグの表面疵を投
    影スリット光の形状変化により検出する装置であって、
    検体プラグの表面にレ−ザスリット光を“プラグの軸方
    向と垂直な複数の方向”から照射するスリット光投光器
    と、プラグ表面に投影されたスリット光をプラグの軸方
    向前方から撮像する撮像器と、前記撮像器により撮像し
    たスリット光投影画を画像処理し線画として抽出する画
    像処理装置と、“前記線画を基に最小自乗法により近似
    させて作成される近似真円”と“線画”との偏差の大小
    により疵であるか否かを判定する疵判定装置を備えて成
    ることを特徴とする、継目無し鋼管穿孔用プラグの表面
    疵検査装置。
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