JP2914973B2 - 電子式エンジン制御装置 - Google Patents

電子式エンジン制御装置

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JP2914973B2
JP2914973B2 JP63003728A JP372888A JP2914973B2 JP 2914973 B2 JP2914973 B2 JP 2914973B2 JP 63003728 A JP63003728 A JP 63003728A JP 372888 A JP372888 A JP 372888A JP 2914973 B2 JP2914973 B2 JP 2914973B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は燃料機関(以下エンジンと言う。)の動作状
態を左右するエンジン制御量、例えば燃料噴射量や点火
進→遅角量、を制御する電子式エンジン制御装置に関す
る。
〔従来の技術〕
一般にエンジン制御量を調整する方法として以下に示
すものが提案されている。
すなわち、エンジンの作動状態を複数の領域に分割し
てこの領域に対応した制御定数を定め、この制御定数を
やはり複数の領域に対応して圧画された電子的記憶手段
に記憶させ、エンジン作動時にこの制御定数を読み出し
て制御量を調整するようにしている。
このような装置は例えば特開昭60−111034号公報等に
詳細に説明されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、この種の装置においては電子的記憶手段に
記憶される制御定数は、エンジンを実際に作動させてそ
れぞれの領域で排気有害成分が最も低下する時の値とか
発生トルクが最も大きい時の値のようにエンジンに必要
とされる値を探索、いわゆる人為的に制御定数の値を何
度も変更して最も要求特性を満足する値を求めるように
して決定されていた。
このため、最終的に制御定数を決定するためには多く
の時間と人手がかかるという問題や、その精度もおのず
と限界があるという問題があつた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の目的は、上記課題を解決し、エンジンの制御
定数のマッチング調整を大幅に短縮すると共にインジェ
クタ,空気流量計の経年変化等に対してもメンテナンス
フリー化を容易にすることにある。
この目的は、エンジンの排気ガス成分により空燃比を
検出する空燃比センサ、前記空燃比センサの検出信号に
基づいた実際の機関制御により得られる運転状態の異な
る2つの空燃比補正係数を用いることにより、インジェ
クタの無効噴射時間及び燃料噴射量の傾きを示すインジ
ェクタ燃料噴射量特性と吸入空気量を測定する空気流量
計の空気流量特性の各特性目標値からのずれを示す特性
指標を、前記燃料噴射量特性と前記空気流量特性のそれ
ぞれについて独立して算出する特性指標算出手段を有
し、前記特性指標算出手段によって求められた特性指標
のうち、少なくともいずれかの特性指標により、前記燃
料噴射量特性又は空気流量特性の少なくともいずれかを
補正する補正手段を有することを特徴とする電子式エン
ジン制御装置により達成される。
〔作用〕
空燃比補正係数は、制御定数の適正な値からの誤差を
反映する。例えば、インジエクタ係数が適正値より大き
な値となつていたときには、燃料が多く噴射され、フイ
ードバツク制御により空燃比補正係数は小さな値とな
る。インジエクタ係数の影響は、各運転領域の空燃比補
正係数に対して均一に寄与する。また空気流量特性の誤
差は、空気流量が等しい等空気流量ライン上に影響を及
ぼす。またインジエクタの無効噴射時間の誤差は、基本
噴射時間の小さな領域に特に大きく影響を及ぼす。そこ
で、インジエクタ係数,インジエクタの無効噴射時間及
び空気流量特性の誤差の影響を考慮し、各々の誤差を示
す指票を空燃比補正係数から算出し、各々の制御係数を
適正化し、各制御変数を適正化する。
〔実施例〕
以下、本発明を図に示す実施例により説明する。自動
車用ガソリンエンジンは運転状態を総合的に制御して、
排ガスの状態を良好にし、燃費の改善が図れるようにマ
イクロコンピユータを使用した制御装置により、エンジ
ンの運転状態を表す各種センサからの信号を取り込み、
燃料供給量や点火時期など種々の制御を行つて、最適な
エンジンの運転状態が得られるようにした電子式エンジ
ン制御量調整装置(以下、EECと記す。)が使用されて
いる。
このようなEECを燃料噴射タイプの内燃機関に適用し
たシステムの一例を第1図及び第2図で説明する。
第1図はエンジンの制御系全体を概略的に示した一部
断面図で、図において吸入空気はエアクリーナ2,スロツ
トルチヤンバ4、空気管6を通り、シリンダ8の中に供
給される。排気ガスはシリンダ8から排気管10を通り、
大気中へ排出される。
スロツトルチヤンバ4には、燃料を噴射するためのイ
ンジエクタ12が設けられており、このインジエクタ12か
ら噴射した燃料はスロツトルチヤンバ4の空気通路内で
霧化され、吸入空気と混合して混合気を形成し、この混
合気は吸気管6を通つて、吸気弁20の開弁により、シリ
ンダ8の燃焼室へ供給される。
インジエクタ12の出口近傍には絞り弁14が設けられて
いる。絞り弁14は、アクセルペダルと機械的に連動する
ように構成され、運転者により駆動される。
スロツトルチヤンバ4の絞り弁14の上流には空気通路
22が設けられ、この空気通路22には電気発熱体からなる
熱式空気流量計のような流量センサ24が配置され、空気
量に応じて変化する電気信号AFが取り出される。この発
熱体(ホツトワイヤ)からなる流量ワイヤ24はバイパス
空気通路22内に設けられているので、シリンダ8からの
バツクフアイヤ時に生じる高温ガスから保護されると共
に、吸入空気中のごみなどによつて汚染されることも保
護される。このバイパス空気通路22の出口はベンチユリ
の最狭部近傍に開口され、その入口はベンチユリの上流
側に開口されている。
インジエクタ12には、燃料タンク30からフユーエルポ
ンプ32を介して加圧された燃料が常時供給され、制御回
路60からの噴射信号がインジエクタ12に与えられたと
き、インジエクタ12から吸気管6の中に燃料が噴射され
る。
吸気弁20から吸入された混合気はピストン50により圧
縮され、点火プラグ(図示してない)によるスパークに
より燃焼し、この燃焼は運動エネルギに変換される。シ
リンダ8は冷却水54により冷却される。この冷却水の温
度は水温センサ56により計測され、この計測値TWはエン
ジン温度として利用される。排気管10の集合部には、A/
F(空燃比)センサ142が設けられ、排気ガス中のO2の濃
度を計測して計測値入を出力する。
また、図示しないクランク軸にはエンジンの回転数に
応じて基準クランク角度毎に及び一定角度(例えば0.5
度)毎に基準角度信号及びポジシヨン信号を出すクラン
ク角センサが設けられている。
このクランク角センサの出力、水温センサ56の出力信
号TW,A/Fセンサ142の出力信号及び発熱体24からの電気
信号AFはマイクロコンピユータやメモリなどからなる制
御回路60に入り、インジエクタ12や点火コイル62を制御
する入力とする。
更に、スロツトルチヤンバ4には絞り弁14を跨いで吸
気管6に連結するバイパス26が設けられ、このバイパス
26には開閉制御されるバイパスバルブ61が設けられてい
る。
このバイパスバルブ61は絞り弁14を迂回してけられた
バイパス26に臨ませられ、パルス電流によつて開閉制御
され、そのリフト量によりバイパス26の段面積を変更す
るもので、このリフト量は制御回路60の出力によつて駆
動部が駆動され制御される。即ち、制御回路60によつて
駆動部の制御のため開閉周期信号が発生され、駆動部は
この開閉周期信号によつてバイパスバルブ61のリフト量
を調節する。
EGR制御弁90は排気管10と吸入管6との間の通路を制
御し、排気管10から吸入管6へのEGR量を制御する。
従つて、第1図ではインジエクタ12を制御して、空燃
比(A/F)の制御と燃料増量及び減量制御とを行い、バ
イパスバルブ61とインジエクタ12によりアイドル時のエ
ンジン回転数制御(ISC)を行うことができ、更にEGR量
の制御も行うことができる。
第2図はマイクロコンピユータを用いた制御回路60の
全体構成図で、セントラル・プロセシング・ユニツト
(以下、CPUと記す。)とリード・オンリ・メモリ(以
下、ROMと記す。)とランダム・アクセス・メモリ(以
下、RAMと記す。)と入出力回路108とから構成されてい
る。上記CPU102はROM104内に記憶された各種のプログラ
ムにより、入出力回路108からの入力データを演算し、
その演算結果を再び入出力回路108へ戻す。これらの演
算に必要な中間的な記憶はRAM106を使用する。CPU102、
ROM104、RAM106、入出力回路108間の各種データのやり
取りはデータ・バスとコントロール・バスとアドレス・
バスから成るバス・ライン110によつて行われる。
入出力回路108には第1のアナログ・デジタル・コン
バータ122(以下、ADC1と記す。)と第2のアナログ・
デジタル・コンバータ124(以下、ADC2と記す。)と角
度信号処理回路126と1ビツト情報を入出力するための
デイスクリート入出力回路128(以下、DIOと記す。)と
の入力手段を持つ。
ADC1にはバツテリ電圧検出センサ132(以下、VBSと記
す。)と空燃比センサ142(以下、A/FSと記す。)との
出力がマルチ・ブレクサ162(以下、MPXと記す。)に加
えられ、MPX162により、この内の1つを選択してアナロ
グ・デジタル・変換回路164(以下、ADCと記す。)へ入
力する。ADC164の出力であるデジタル値はレジスタ166
(以下、REGと記す。)へセツトされる。
角度センサ146(以下、ANGLSと記す。)からは基準ク
ランク角、例えば180゜クランク角(4気筒の場合)を
示す信号(REFと記す。)と微少角、例えば1度クラン
ク角を示す信号(以下、POSと記す。)とが出力され、
角度信号処理回路126へ加えられ、ここで波形整形され
る。
DIO128には絞り弁14が全閉位置に戻つているときに動
作するアイドル・スイツチ148(以下、IDLE−SWと記
す。)とトツプ・ギア・スイツチ150(以下、TOP−SWと
記す。)とスタータ・スイッチ(以下、START−SWと記
す。)とが入力される。
次にCPUの演算結果に基づくパルス出力回路及び制御
対象について説明する。インジエクタ制御回路1134(以
下、INJCと記す。)は演算結果のデジタル値をパルス出
力に変換する回路である。従つて燃料噴射量に相当した
パルス幅を有するパルスINJがINJC1134で作られ、ANDゲ
ート1136を介してインジエクタ12へ印加される。
点火パルス発生回路1138(以下、IGNCと記す。)は点
火時期をセツトするレジスタ(以下、ADVと記す。)と
点火コイルの一時電流通電開始位置セツトするレジスタ
(以下、DWLと記す。)とを有し、CPUよりこれらのデー
タがセツトされる。セツトされたデータに基づいてパル
スIGNを発生し、点火コイルに一次電流を供給するため
の増幅器62へのANDゲート1140を介してこのパルスIGNを
加える。
バイパスバルブ61の開弁率は制御回路(以下、ISCCと
記す。)1142からANDゲート1144を介して加えられるパ
ルイISCによつて制御される。ISCC1142はパルス幅をセ
ツトするレジスタISCDとパルス周期をセツトするレジス
タISCPとを持つている。
EGR制御弁90を制御するEGR量制御パルス発生回路1178
(以下、FEGRCと記す。)にはパルスのデユーテイを表
す値をセツトするレジスタEGRDとパルスの周期を表す値
をセツトするレジスタEGRPとを有している。このEGRCの
出力パルスEGRはANDゲート1156を介してトランジスタ90
に加えられる。
また、1ビツトの入出力信号は回路DIO128により制御
される。入力信号としてはIDLE−SW信号、START−SW信
号、TOP−SW信号がある。また、出力信号として燃料ポ
ンプを駆動するためのパルス出力信号がある。このDIO
は端子を入力端子として使用するかを決定するためのレ
ジスタDDR192と、出力データをラツチするためのレジス
タDOUT194とが設けられている。
モードレジスタ1160は入出力回路108内部の色々な状
態を指令する命令を保持するレジスタ(以下、MODと記
す。)であり、例えばこのモードレジスタ1160に命令セ
ツトすることによりANDゲート1136、1140、1144、1156
をすべて動作状態にさせたり、不動作状態にさせたりす
る。このようにMODレジスタ1160に命令をセツトするこ
とにより、INJCやIGNC、ISCCの出力の停止や起動を制御
できる。
DIO128にはフユーエルポンプ32を制御するための信号
DIO1が出力される。
従つて、このようなEECを適用すれば、空燃比の制御
など内燃機関に関するほとんどすべての制御を適切に行
うことができ、自動車用として厳しい排ガス規制も充分
にクリア可能である。
そして、第1図及び第2図で示したEECでは、インジ
エクタ12による燃料の噴射が、エンジンの回転に同期し
て周期的に断続して行なわれ、燃料噴射量の制御は、1
回の噴射動作におけるインジエクタ12の開弁時間、つま
り噴射時間Tiの制御によつて行なわれている。
そこで、本発明の一実施例では、この噴射時間Tiは基
本的に、次に示すように定めている。
ここで、Kconst:インジエクタ係数 Tp:基本噴射時間 α:空燃比補正係数 Ts:インジエクタの無効噴射時間 Kl:定常学習係数 Kt:過渡学習係数 Ki:各種補正係数 Ks:シフト係数 Qa:流入空気流量 N :エンジン回転数 すなわち、エンジンの吸入空気流量Qaと回転数Nから
(2)式により基本燃料噴射時間Tpを定め、大まかに論
理空燃比(A/F=14.7)が得られるようにし、A/Fセンサ
142の信号λにより空燃比補正係数αを変えてフイード
バツクによる空燃比の補正を行ない、さらに正確な理論
空燃比を得られるようにした上で、さらに定常学習係数
Klによつて、空燃比制御に関係する各種アクチユエータ
やセンサの特性のばらつきや経年変化の補正を行なわせ
るようにし、これに、過渡学習係数Ktにより加速及び減
速の補正も行なわせ、これに、急減速時にシフト係数を
減算して、燃料噴射時間Tiを決定するものである。
ここで、学習係数Klについて説明する。A/Fセンサ142
は排ガス中の酸素の有無に応じて二値信号(高,低レベ
ル電圧)を出力する。この二値信号に基づいて、空燃比
補正係数αをステツプ的に増減し、その後、漸増又は漸
減して空燃比制御を行うことは周知である。A/Fセンサ
の出力信号λによつて、空燃比のリツチ又はリーンを検
出して動く空燃比補正係数αの状態を第3図に示す。
ここで、A/Fセンサの信号が反転したときの空燃比補
正係数αで、リーンからリツチの極値をαmax,リツチか
らリーンの極値をαminとし、その平均値αaveは次式で
計算する。
この平均値の考えは周知であるが、この実施例では、
平均値αaveの上限値(T.U.L)と下限値(T.L.L)の範
囲外にあるときは、平均値αaveと1.0の偏差Klを定常学
習補正量とするものである。この定常学習補正量Klの演
算は、A/Fセンサによるフイードバツク補正を行なつい
る全領域で実施する。
第4図に、定常学習補正量Klを書き込むテーブルを示
す。このテーブルは基本燃料噴射時間Tpとエンジン回転
数Nとで決まる分割点にKlを書き込むようにしている。
この学習タイミングは、分割点が変らないときで、極値
の回数がn回になつたときである。この第4図に示すテ
ーブルを定常学習マツプと定義する。この定常学習マツ
プは分割点(ここでは64点)全てが学習により埋められ
ることは、実用上まずありえない。このため、未学習の
分割点は学習している分割点を参考にして、作成する。
尚、この他過渡学習補正量Ktにも同様に定義されてい
る。
そこで、次に、この作成法について説明する。
第5図に、定常学習マツプ作成のために用いる、定常
学習マツプの分割点と同じ点数を持つ、バツフアマツプ
と比較マツプの一例を示す。
第6図に、定常学習マツプ作成のルーチンをブロツク
図で示す。(1)では、定常学習マツプと比較マップで
は全てクリアされており、バツフアマツプに定常学習補
正量を書き込んで行く。但し、この時点では、バツフア
マツプに二重書き込みはしない。(2)で、バツフアマ
ツプの書き込み個数がC個になつたら、バツフアマツプ
の内容を比較マツプに転送し、(3)で、バツフアマツ
プに書き込んであるC個の内容を参考にして、バツフア
マツプ全てを作成し、その内容を定常学習マツプに転送
する。(4)では、比較マツプの内容をバツフアマツプ
に再転送する。この時点から、燃料噴射時間の計算にKl
の値を使用する。この時点までは、(1)式のKlは1.0
である。(5)で定常学習補正量を定常学習マツプとバ
ツフアマツプの両方に書き込むと共に、空燃比補正係数
αを1.0にし、バツフアマツプと比較マツプの内容を比
較する。この比較した内容の違いが、ある個数になる
と、(6)において、(2)から(4)までのルーチン
をくり返し行うことになる。
この実施例によれば、定常学習補正Klは1.0からの偏
差を記憶するので、一回の補正量で、空燃比補正係数α
を1.0付近で制御することができ、排ガスの有害成分を
低減できる。
又、第4図に示す定常学習マツプで、基本燃料噴射時
間Tp7以上及びエンジン回転数N7以上では、最右端列及
び最下端行のマツプ値を使用することになるので、パワ
ー領域でも、常に最適なパワーとなるような補正を行う
ことができる。
次に、定常学習係数Klの学習ルーチンの一実施例を第
7図,第8図のフローチヤートによつて説明する。
このフローチヤートにしたがつた処理はエンジン始動
後、所定の周期で繰り返され、まず、ステツプ300でO2
フイードバツク制御に入つているか否かを判定し、結果
がYesの場合はステツプ302に進む。結果がNoの場合はス
テツプ332に向う。ステツプ302では、O2センサの信号が
λ=1(理論空燃比A/F=14.7)をよぎつたか否かを判
定する。結果がNoの場合はステツプ332に向い周知の積
分処理(図示せず)を行うことになる。結果がYesな
ら、ステツプ304に進み、(3)式に示す平均値αave
計算する。ステツプ306では、平均値αaveが第3図に示
す上・下限値の中に入つているか否かを判定し、結果が
Yesなら、正常なフイードバツク制御が行なわれている
ので、ステツプ326でカウンタをクリアし、ステツプ332
へ向う。一方、平均値αaveが上・下限値外にあるな
ら、ステツプ308で、平均値αaveと1との差を定常学習
補正量klとする。次に、ステツプ310では、第4図に示
す、基本燃料噴射時間Tpとエンジン回転数Nから決まる
現在の分割点を計算し、ステツプ321で、このルーチン
の1回前の分割点と比較して、分割点が変化しているか
否かを判定する。分割点が変化しているなら(Yes),
定常学習補正量Klを書き込む分割点が定まつていないの
で、ステツプ326に向う。分割点が変化してないなら、
ステツプ314でカウンタをアツプし、ステツプ316でカウ
ンタはnになつたか否かを判定する。カウンタ値がnで
ないなら(No)、ステツプ332に向う。カウンタ値がn
になつたら(Yes)、ステツプ318でカウンタをクリア
し、ステツプ320に進む。ステツプ320では、第6図で説
明した(2)から(4)の動作である定常学習マツプ最
初の作成が行われたか否かを判定する。マツプ作成がま
だなら、ステツプ322以降に進み、第6図で説明した
(1)の動作を行なう。ステツプ322では、分割点に
は、既に書き込んであるか否かを判定する。既に書き込
んであるなら(Yes)、何もしないでステツプ332に向
う。結果がNoなら、ステツプ324で、ステツプ308で計算
した定常学習補正量Klを分割点に書き込む。ステツプ32
0で、最初の定常学習マツプの作成をしたなら(Yes)、
ステツプ328以降に進み、第6図で説明した(5)
(6)の動作を行う。ステツプ328で定常学習マツプ及
びバツフアマツプの分割点に定常学習補正量Klを加算す
る。そして、ステツプ330で空燃比補正係数を1.0にす
る。
従つて、これらのステツプ300ないし332にしたがつて
処理が繰り返されることにより第6図で説明した(1)
(5)(6)の動作が得られたことになる。
次に、第8図のフローチヤートで、第6図に説明した
(2)(3)(4)の動作を説明する。
ステツプ350で、最初の定常学習マツプを作成したか
否かを判定する。作成がまだなら(No),ステツプ354
に進み、バツフアマツプの書き込む個数のチエツクを行
う。個数がm個になつたら、ステツプ356に進むが、m
個に達していないなら、ステツプ370に向う。ステツプ3
50で最初の定常学習マツプを作成したなら(Yes)、ス
テツプ352で、バツフアマツプと比較マツプのデータの
違いをチエツクする。バツフアマツプと比較マツプでそ
の内容にl個の違いがあるなら、ステツプ356に進み、
定常学習マツプの作成を行う。その内容にl個の違いが
ないなら、ステツプ370に向う。
ステツプ356で、マツプ作成中のフラグをセツトし、
学習結果の書き込みを禁止する。ステツプ358で、バツ
フアマツプの内容を比較マツプに転送し、ステツプ360
で、バツフアマツプを使用して、定常学習マツプの作成
を行う。ステツプ362で、作成したバツフアマツプの内
容を定常学習マツプに転送し、ステツプ364で、比較マ
ツプの内容をバツフアマツプに転送する。ステツプ366
で定常学習マツプを作成したというフラグをセツトす
る。このフラグは、ステツプ350及び第7図のステツプ3
20での判定に使用する。ステツプ368では、ステツプ356
でセツトした、マツプ作成中フラグをリセツトする。
以上説明したものはO2センサを用いたO2フイードバツ
ク制御および空燃比補正係数の定常学習による定常学習
係数の作成手順の例であり、この学習係数は後で説明す
る制御定数を決定する時に用いられる。
次に本実施例の発明の中心部分である2つの異なる運
転状態の空燃比補正係数より求める特性指標と、該特性
指標を参照して制御定数(インジエクタ係数、無効噴射
時間、空気流量特性)を補正する装置の動作について説
明する。
まず、制御定数が、エンジン,センサ及びアクチュエ
ータの物理特性と一致していない状態をアンマツチング
な状態と呼ぶことにする。該アンマツチングなインジエ
クタ係数Kconst,無効噴射時間Ts,空気流量特性Qaを用い
て燃料噴射時間は、(1)式の学習係数がKl=1.0,Kt
0,Ks=0の定常の未学習状態であるとすると次式とな
る。ここで、空燃比補正系数αは、マッチング状態から
の誤差を示すものであり、α=1.0のときは、誤差がな
くマッチングされた状態である。
Ti=Kconst・Qa/N・COEF・α+Ts …(4) そして、この状態をそれぞれマッチング(α=1.0)
された値Kconst*,Qa*,Ts*,COEF*を使つて記述する
と、次式となる。
Ti=Kconst*・Qa*/N・COEF*+Ts* …(5) (4)及び(5)式より、次式が成り立つ。
Kconst・Qa/N・COEF・α+Ts=Kconst・Qa*/N・COEF*+Ts* …(6) ここで、 を使ってまとめ、αについて解くと、 ここで左辺のTp*をもとにもどすことにより、 となる。
ここでα,COEF及びCOEFは、それぞれ(N,TP*),
(N,TP)及び(N,TP*)の関数であることより、これら
をα(N,TP*),COEF(N,TP)及びCOEF(N,TP*)と
して表わすと共に、上式(6e)の右辺を下記の(8)〜
(11)式のようにおくことにより(7)式を得る。
つまり、(6e)式は(7)式として表わされる 以上より、この空燃比補正係数αは、(7)〜(11)
式によれば、 Ts ;E1(主にTp*の関係、第13図参照) Kconst;E2(定数) Qa ;E3(Qaの関数) COEF ;E4(N,Tp*の関数) 等々それぞれ積としてαに反映されることが分かる。
次に、α(N,Tp*)を第9図のように等Qa線が対角線
状に並ぶように、N,Tp*を分割した場合を考える。ここ
では簡単のため、4x4のマツプを考え、αの学習値は格
子の交点とする。次に、(7)式に従つてアンマツチン
グが生じたときの要因別の誤差Eを以下に示す。
この時のαマツプの値は以下の通りである。
つまり、E1、E2、E3を表1のように定義すると、空燃
比補正系数αは、a、b、cの積として表わせる。
ここで(11)式のCOFEはマツチングがほぼとれている
ものとし、E4=1として仮定する。ここで縦軸Tpに対し
てはE1の値がa1,a2,…と変化し、対角線上ではQaのアン
マツチングのE3の値c1,c2,…がかかり、すべてのマツプ
の値に対してインジエクタ係数のアンマツチング項E2の
b1がかかつている。
このときのαマツプの係数をマトリツクスとみなし、
その同要素を表2に示すようにMijとする。
マトリツクスの各要素は表2に示したような形で各ア
ンマッチング要因を反映している。
つまり空燃比補正系数は、Tsの誤差の影響E1→a1〜a4
と、Kcoustの誤差を表わすb1,Qaの誤差を表わすE3→c1
〜c7より表わせる。
つまり、空燃比補正係数αの表示の要素Mijは、Kcou
t,Ts,Qaの誤差の表れとなっている。
このとき、対角線上、例えば、(M11,M22…M44)(M
12,M23,M34)は同じQaとなるようにしてある。ここで、
M11,M22…M44は、c4は共通で、a4…a1のみ変わってお
り、2つの異なる運転状態の空燃比補正系数の除算より
無効噴射時間Tsの誤差にを示す特性指標の一例として、
a1/a4=M44/M11が算出できる。つまり、第10図(a)に
示すように無効噴射時間Tsの誤差を示す特性指標を、a4
で規格化したa1〜a3はマトリックスの要素の割算として
それぞれ求められている。第10図(a)に示す無効噴射
時間Tsの誤差を示す特性指標を基本燃料噴射時間Tpで示
すと第10図(b)に示すようになる。基本燃料噴射時間
Tpに対する特性を捕らえることにより、例えば第11図に
示すような傾向(基本噴射時間Tpが小さな領域で、Ts
ンマッチング量に比例して大きく変化する)からTsを補
正しマツチングすることができる。
次に、第12図は第10図と同様にしてQaを補正している
ものである。このときはc4で規格化している。
以上の特性を考慮してうえでアンマツチングな状態の
マツチングの係数を下記のようにする。
Klcd;Kconst補正(スカラー;1変数) Klcd2(N,Tp);Ktrm補正(N,Tpマツプ;N分割数・Tp分割
数) Klcd3;Ts補正(スカラー;1変数) Klcd4(Qa);Qa補正(ベクトル;Qa分割数) これらの係数は、(4)及び(5)を考慮すると、そ
れぞれ以下のようにすればよい。
Klcd1=Kconst*/Kconst …(12) Klcd2(N,Tp)=COEF*(N,Tp*)/COEF*(N,Tp) …(13) Klcd3=Ts*−Ts …(14) Klcd4(Qa)=Qa*/Qa …(15) また、燃料噴射は、次式の燃料噴射を行う。
(16),(17)式によれば、O2フイードバツクにより
αに現われた係数の変化からその発生要因別にそれぞれ
Kconst,Ts及びQa毎に修正すべき係数をふりわける。特
に(17)式に示すように基本噴射時間はインジエクタ係
数(Kconst)の補正Klcd1とQaの補正Klcd4(Qa)の積に
より補正される。更に、次式に示すように燃料噴射時間
Tiは、Tp′に対しCOEF′及びαの積を乗じて算出し、バ
ツテリ補正電圧Ts′が加算され算出される。
以上の結果より、従来一括してαで補正していた燃料
噴射時間を発生要因別に分離し、特に基本噴射時間Tpを
(17)式に示すように補正することができる。つまり、
発生要因毎の分離学習が実現できる。
以下、上述の解析をもとにマツチングの手順を検討す
る。
まず、Kconst,Ts及びQaを設定し、O2フイードバツク
を行い各種運転状態を実現し、α(N,Tp)マツプの定常
学習するようにする。この際、(1)式における各種補
正項は、定常時のフイードバツク制御の空燃比補正係数
であるKtrm以外は0となるような運転条件、、つまり以
下の条件で定常学習を行う。
暖気運転後、運転を行い、定常運転(|ΔN|<ΔNs,|
ΔTp|<ΔTps)においてα(N,Tp)の学習を行う。
次に、αからの要因毎の分離を行う。ここではまず、
空気流量の補正を行う。表2のマトリツクスの要素の特
徴から、第12図に示すようにQa4のときのE4の値であるc
4で規格化した値は表に示すようにマトリツクスの要素
の除算により算出されることが分かる。表より、要素に
よつては算出方法が数通りあることが分かる。αマツプ
がすべて学習されている場合には、値のばらつき具合よ
り判定して平均処理が有効な場合には平均処理するとよ
い。またαマツプの学習個数が少ない場合には必要最少
限の値を取得するようにして、Qa補正をすればよい。
つまり、Klcd4(Qa)については、まず、次式の補正
をかけ相対誤差を1/c4一定にする。
Klcd4#(Qa)=ci/c4 …(19) Qai′(Qa)=Klcd4#(Qa)・Qai …(20) Klcd4(Qa)=c4・Klcd4#(Qa) …(21) 以上示したようなQaテーブルの補正を行うと同時に、
αマツプの対角要素を次式に示すように校正を行う。こ
れはQaテーブルを(20)式により校正することによりα
マツプへの影響因子がなくなつたため、行う補正であ
る。
Mij=Mij・(c4/ck) …(22) 但し、K=j−i+4 …(23) i,j;1,2,3,4 つまり、j−i=一定の対角要素に対して一律補正を
する。この結果、αマツプのQaに関する項はci=c4とな
る。
以上をまとめると、下記のようになる。
学習ずみのα(N,Tp)マツプより、まずQa誤差特性の
平均化を行い、Qa補正テーブルを作成する。ここで、α
マツプについても、Qa補正に対応したマツプの補正を行
う。
Kconst及びTsの補正については、次の2通りの方法を
提案する。1つはαマツプのマトリツクスの係数の除算
によりTsを補正する方法、もう一つはTp′とTiをプロツ
トしてTsを補正する方法である。
第11図に示したように、無効噴射時間Tsにアンマツチ
ングがあり、Ts*−Tsが“0"でない場合にはTpに対して
双曲線の特性を示し、Tpが大きなところで1となる特性
となる。そこで、例えば、Tp1やTp2の低負荷領域のa1/a
4,a2/a4の値が1に近ずけるようにTsの補正項K1cd3を増
減させてTsの最適値をみつける。ここで、例えば、Tsが
小さい場合には第1図に示したように低負荷域でのa1/a
4,a2/a4の値が1より大きくなるので、K1cd3を増す操作
を行う。Tsが大きい場合にも、同様の方法でK1cd3を小
さくする。このとき、al/a4の値が安定して増減傾向を
示すならば、Tsの収束速度を上げるため、増減の大きさ
を次式のように設定してもよい。
Klcd3=Klcd3+(constant)・al/a4 …(24) al/a4等の係数の算出は第10図に示す通りである。
上記の手順でTsの最適値が所定の範囲内に入つた時
の、αマツプの値はほぼ一定のαsになつたとすれば、
各要素の値を“1"の近傍になるように共通項をくくりだ
すと、(5)から(10)より、(7)式のE1=1,E3=Qa
4*/Qa4の条件を考慮すると、次式が成の立つ。
Kconst*/Kconst・c4=αs …(25) Klcd1=Kconst*/Kconst …(26) また、(21)式より、 Klcd4(Qa)=ci=c4(ci/c4)=c4・Klcd4#(Qa) …(27) (26)及び(27)式より、次式が成り立つ。
Klcd1・Klcd4(Qa)=Kconst*/Kconst・c4・Klcd4#(Qa) …(28) ここで、(29)式を使うと次式となる。
Klcd1・Klcd4(Qa)=αs・Klcd4#(Qa) …(29) 以上をまとめると、以下のようになる。
改訂されたαマツプより、Tsアンマツチングに依存
し、Tpの関数となる特性値を算出し、Ts補正値を本特性
値を参照値として適正化する。
次に、前述の操作によりほぼ平坦化されたαマツプの
共通係数の値を使つて、Qaの一律誤差とKconstの誤差率
の積を求める。以上の操作により、Ts及びKconstの校正
ができる。
次にTp′−Tiプロツト法によるKconst及びTsの補正を
示す。Qaテーブルの補正が実行されていると、QaはQa′
=Qa*/c4となつている。このとき燃料噴射は次式とな
つている。
ここで、(Tp′,Ti)を取得し、プロツトすると、第1
3図に示すように、プロツトされた軌跡は直線状にな
り、Tp′=0なる切片が、Ts*となり、直線の傾きが、
(29)式の下線に示すような値となる。ここでマツチン
グのとれた状態でのCOEF*=1と考えられるので、直線
の傾きをksとすれば、次式が成立つ。
Kconst*/Kconst・Qa4*/Qa4=Klcd1・c4=ks …(31) 以上により、同様にして係数のマツチングが可能とな
る。以上をまとめると、下記のようになる。
補正されたQaテーブルを使つて算出されたTp及びTiを
定常時の各運転状態で取得し、(Tp,Ti)の形成する直
線の傾きからQaの一律誤差とKconstの誤差の積を求め
る。また、Tp=0の切片からTsの補正値を求める。
以上の操作を繰り返すことにより、各制御定数の適正
化を実現することができる。各制御定数の適正化がなさ
れることにより、基本噴射時間の算出の適正化がなされ
ることにより点火時期の設定も適正となり、総合的な適
正なエンジン制御を実現することができる。
以下に、本実施例の具体的動作をフローチヤートを使
つて説明する。第14図は制御定数補正装置の構成を示
す。まず空燃比フイードバツク手段400は、O2フイード
バツクにより空燃比補正形数αを生成する。定常学習手
段500は、第7図、第8図に示した定常学習を実施し、
空燃比補正係数を定常時に学習する。次に定常学習され
た空燃比補正係数を使つて特性指標算出手段600によ
り、制御定数各々に関する特性指標を算出する。該特性
指標を参照して、制御定数補正手段700により、制御定
数の補正を実施し、制御定数の適正化を行う。
ここで制御定数に関する特性指標とは、第10図及び第
12図に示したai/a4,ci/c4等の値を示しており、学習さ
れた空燃比補正係数の要素間の除算により得られるもの
である。空燃比補正係数は“1"の近傍であるので除算
は、減算で代用することもできる。
次に具体的処理手順をフロー図を用いて説明する。第
15図は概略フローであり、定常学習500の処理の後に特
性補正ルーチン2000を行う。第16図は特性補正ルーチン
の概略フローである。学習個数が所定の値NAより大きな
場合、処理2020に進み、条件が成立しない場合には特性
補正は行わない。処理2020から2050では、詳細ロジツク
2060と簡易ロジツク2070の振り分けを行つている。Qa特
性の獲得数が所定の値NQAより大きく、Ts特性の獲得率
がNTSより大きい場合には、詳細ロジツク2060を実行
し、それ以外の場合には簡易ロジツク2070を実行する。
第18図は、簡易ロジツクのフロー図である。まずマツチ
ング状況フラグ演算2110を実行する。ここでは、定常学
習で得られた学習マツプの値が前回の値に対して、全体
として変化量が小さい場合に、マツチング(補正処理)
完了とする。また該変化量が所定の値を越えるときはマ
ツチングエラー(補正処理エラー)とし、それぞれフラ
グをセツトする。判定2120,2130ではフラグに応じた判
断を行う。マツチング完了であれば終了とする。尚完了
フラグはここには記載されていない別タスクで長周期で
起動され、定期的にマツチング処理を行う。またエラー
発生時は、マツチングエラー処理2150を実行する。ここ
では、基本的に補正処理を解除し、定常学習による空燃
比補正係数の制御のみとする。マツチング完了でもな
く、エラーでもない場合には、補正処理2135以下の処理
を行う。まずiの切換2135では、学習マツプ他補正係数
を2系統有するが、その一方を現行マツプと使用してい
るが、他のマツプを演算用マツプとして使用するため、
iの切換2135で、現行マツプから演算用マツプに切換を
行つた。次にマツプ条件検索2140を実行する。ここでは
Kconstの補正を行うため、Tpの大きな領域のマツプの値
を検索する。Tpの大きな領域は、Qa特性がばらつきがな
いとするとTsの影響が少なく、Kconstのみの影響がでる
ためである。次にαの中位平均算出2160を行う。ここで
は、処理2140で抽出されたαの値のうち、最大値及び最
少値を除く残りのαの平均値を出す処理を行う。ここで
抽出されたαが2ケの場合はその平均値、1ケの場合の
その値をACPPROCとして算出する。次の処理では、Kcons
tの補正値であるKLCD1にALPROCを代入する。続いて、マ
ツプ条件検索2180において、Tpが小さい領域でのα検索
を行い、処理2140,2160と同様にして、処理2190で、ALP
ROCを算出する。Ts補正値KLCD3は、処理2200に示したよ
うに、ゲインKKKCD3を乗じて算出する。次にマツプ補正
I2210において、Kcost及びTsに関する学習マツプの補正
を行う。マツプ補正を完了するとマツプ系統の切り換を
行い、新規係数で制御を実施する。以上が簡易ロジツク
による特性補正である。
次に第18図に詳細ロジツクのフローチヤートを示す。
ここでは、Qa,Kconst,Tsすべてがアンマツチングとして
補正処理を行う。
まず初期の処理2410,2420,2430,2435,2450までは簡易
ロジツクと同様のマツチング完了とエラー判定処理であ
る。Qa特性テーブル算出2440では、特性指標を算出して
いるが、すべての特性指標が入手できない場合には補間
計算を実施してすべての特性を計算する。この補間計算
により、学習がすべてできていない場合でも補正処理を
実施できる。続いてTs特性テーブル算出2460では、Ts特
性指標を算出する。ここで、Ts特性指標は第11図に示す
ような単調な特性であるので、得られた特性が、第11図
の特性からずれていた場合にはエラーフラグFTSCMPERを
ONさせる。次に判断2470において、エラーの場合には、
処理を終了する。エラーが発生していない場合には、Ts
の補正値であるKLCD3を算出する。次にマツプ補正2 2
500では、Kconst,Ts,Qaによる学習マツプの補正を行
う。マツプ補正2500が完了した時点で、マツプ系統を切
換えて、新しい係数での制御を実施する。以上が、詳細
ロジツクによる補正である。
本発明の一実施例によれば、学習個数が少ない場合で
も、簡易ロジツクKconst及びTsを補正を行えるので初期
のアンマツチング状態がある場合にも有効である。ま
た、Qa特性やTs特性もすべての値が知られなくとも補間
計算により、推定するため、実用的な補正が行なえるの
で、モード運転等を実施するだけで、適正な制御定数を
得ることができるため、エンジンの初期調整が簡便に済
ませることができるという効果がある。
次に、本発明の他の実施例を第19図により説明する。
先に述べた実施例では、回転数Nと基本噴射時間Tpの2
次元の定常学習マツプを用いて、そのマツプの要素間演
算により特性指標を求め、制御定数を補正していた。本
他の実施例では、該2次元の定常マツプは持たず、Qa補
正テーブルKLCD4(Qa)インジエクタ補正係数KLCD1,無
効噴射時間補正係数KLCD3及びワーキングRAMのみで補正
を行うものである。
O2フイードバツクプログラムの中で、基本噴射時間Tp
がある所定の大きな領域Tphで定常の場合、αTphは記憶
するようにしておく。また同様にして所定の小さなTpl
に対しても同様にαTplを記憶するようにしておく。補
正処理(2600以下)では、まず、αTplセツト済みの判
定2610を行い、セツトされていなければ、終了し、セツ
トされている場合には、Kconstの補正値、K1cd1を算出
する。次に、αTplセツト済みの判定2620を行い、セツ
トされている場合には、Tsの補正値Klcd3を算出、2630
を行い、以上が成立した元でQa特性学習を行う。これは
O2フイードバツクの中で実施され、所定の個数が学習さ
れたときには、未学習域について推定(補間)計算を実
施してもよい。
以上によれば、2次元マツプの学習を行わなくとも発
生要因別の特性補正が実施できる。
本実施例によれば、制御定数毎の補正テーブルのみを
持つて学習するため、メモリ容量を大幅に削減すること
ができ、学習処理を合理的に簡便に実現でき、CPUの負
担を軽減できる効果がある。
〔発明の効果〕
本発明によれば、コントロールユニツトの制御定数マ
ツチング調整を大幅に短縮することができ、開発期間を
短縮することができ、実車走行時も制御定数が適正化さ
れるためメンテナンスフリー化が容易となる。また補正
係数をモニタリングすることにより、定期点検時等で
は、センサ、アクチユエータの経年特性変化を正確に把
握することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の構成図、第2図は、ブロ
ツク図、第3図は、空燃比補正係数の説明図、第4図
は、学習マツプの構成図、第5図は、マツプの構成図、
第6図は、マツプ変更手順を示す図、第7図は、学習の
フローチヤート図、第8図は、マツプ作成変更のフロー
チヤート図、第9図は、マツプの構成図、第10図は、Ts
の特性指標を示す図、第11図は、Tsの特性を示す図、第
12図は、Qaの特性指標を示す図、第13図は、Tp−Tiプロ
ツトを示す図、第14図は、補正特性を示す図、第15図
は、特性補正ルーチンの概略フロー図、第16図は、補正
ロジツクのフローチヤート図、第17図は、簡易ロジツク
のフローチヤート図、第18図は、詳細ロジツクのフロー
チヤート図、第19図は、他の実施例のフローチヤート図
である。 12……インジエクタ、24……O2…センサ、102……CPU、
104……ROM、106……RAM、400……空燃比フイードバツ
ク手段、500……定常学習手段、600……特性指標算出手
段、700……制御定数補正手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿田子 武士 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社日立製作所佐和工場内 (56)参考文献 特開 平1−106942(JP,A) 特開 昭60−67744(JP,A) 特開 昭60−50249(JP,A) 特開 昭64−19143(JP,A) 特開 昭61−229961(JP,A) 特開 昭62−87645(JP,A) 特公 昭62−12380(JP,B2) 特公 平5−71789(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 45/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの排気ガス成分により空燃比を検
    出する空燃比センサと、前記空燃比センサの検出信号に
    基づいて実際の機関制御により得られる運転状態の異な
    る2つの空燃比補正係数を用いることにより、インジェ
    クタの無効噴射時間及び燃料噴射量の傾きを示すインジ
    ェクタ燃料噴射量特性と吸入空気量を測定する空気流量
    計の空気流量特性の各特性目標値からのずれを示す特性
    指標を、前記燃料噴射量特性と前記空気流量特性のそれ
    ぞれについて独立して算出する特性指標算出手段を有
    し、前記特性指標算出手段によって求められた特性指標
    のうち、少なくともいずれかの特性指標により、前記燃
    料噴射量特性又は空気流量特性の少なくともいずれかを
    補正する補正手段を有することを特徴とする電子式エン
    ジン制御装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の電子式エンジ
    ン制御装置において、前記運転状態の異なる2つの空燃
    比補正係数として、前記インジェクタの基本燃料噴射時
    間が等しく、前記空気流量計の空気流量が異なる2つの
    運転状態に対する空燃比補正係数を用いて、前記空気流
    量特性の特性指標を求めることを特徴とする電子式エン
    ジン制御装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の電子式エンジ
    ン制御装置において、前記状態状態の異なる2つの空燃
    比補正係数として、前記空気流量計の空気流量が等し
    く、前記インジェクタの基本燃料噴射時間が異なる2つ
    の運転状態に対する空燃比補正係数を用いて、前記イン
    ジェクタ燃料噴射量特性の特性指標を求めることを特徴
    とする電子式エンジン制御装置。
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