JP2948178B2 - 磁気ディスク用基板 - Google Patents
磁気ディスク用基板Info
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- JP2948178B2 JP2948178B2 JP9221305A JP22130597A JP2948178B2 JP 2948178 B2 JP2948178 B2 JP 2948178B2 JP 9221305 A JP9221305 A JP 9221305A JP 22130597 A JP22130597 A JP 22130597A JP 2948178 B2 JP2948178 B2 JP 2948178B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P40/00—Technologies relating to the processing of minerals
- Y02P40/50—Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
- Y02P40/57—Improving the yield, e-g- reduction of reject rates
Landscapes
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスクに係
り、磁気ヘッドの粘着を起こしにくく、耐摺動信頼性,
ヘッド浮上特性にすぐれかつ、低コストな磁気ディスク
を製造するに好適な磁気ディスク基板に関する。
り、磁気ヘッドの粘着を起こしにくく、耐摺動信頼性,
ヘッド浮上特性にすぐれかつ、低コストな磁気ディスク
を製造するに好適な磁気ディスク基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、薄膜磁気ディスク用基板表面
は、ヘッドの粘着防止等の要求から鏡面であるより、む
しろ適度な粗さが必要とされてきた。例えば特開昭62
−248133号公報に記載のように、Ni−P表面に
テキスチャーと呼ぶ同心円状溝を機械加工する方法と
か、特開昭60−38720号公報のように、アルミナ
−TiCセラミクス基板の材料の凹凸を用いる方法と
か、あるいは特開昭61−123016号公報にあるよ
うに下地めっき膜中に微粒子を分散させる方法とかの方
法が考案され、前記の目的を達成する試みが行われて来
た。
は、ヘッドの粘着防止等の要求から鏡面であるより、む
しろ適度な粗さが必要とされてきた。例えば特開昭62
−248133号公報に記載のように、Ni−P表面に
テキスチャーと呼ぶ同心円状溝を機械加工する方法と
か、特開昭60−38720号公報のように、アルミナ
−TiCセラミクス基板の材料の凹凸を用いる方法と
か、あるいは特開昭61−123016号公報にあるよ
うに下地めっき膜中に微粒子を分散させる方法とかの方
法が考案され、前記の目的を達成する試みが行われて来
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術による基
板では、ディスク性能・コスト・量産性の観点から見て
全ての必要特性を達成するものはなく、どれかの特性が
不満足なまま使わざるを得ない状況であった。以下それ
について述べる。
板では、ディスク性能・コスト・量産性の観点から見て
全ての必要特性を達成するものはなく、どれかの特性が
不満足なまま使わざるを得ない状況であった。以下それ
について述べる。
【0004】Ni−P基板の鏡面研磨加工表面に下地C
r膜、磁性媒体、保護膜、潤滑油膜を形成した磁気ディ
スクでは、ヘッドの停止時において、ディスクとヘッド
の接触面に潤滑油や水分が集まり、ヘッド粘着現象を生
じる。そのため、ディスクの回転不能や、ヘッドの保持
機構部品の破壊や変形を生じ、問題となる。
r膜、磁性媒体、保護膜、潤滑油膜を形成した磁気ディ
スクでは、ヘッドの停止時において、ディスクとヘッド
の接触面に潤滑油や水分が集まり、ヘッド粘着現象を生
じる。そのため、ディスクの回転不能や、ヘッドの保持
機構部品の破壊や変形を生じ、問題となる。
【0005】このため、Ni−P研磨表面に同心円状の
溝を加工するテキスチャー加工と呼ぶものを行い、ディ
スクの表面を粗して、粘着を防ぐことが、現在広く行わ
れている。しかし、テキスチャー加工には、以下に述べ
る本質的な問題がある。テキスチャー加工は微小な砥粒
でNi−P表面を切削加工する機構であるため、本質的
に加工時の材料の塑性流動によるバリや、切粉の再付着
により、ヘッドに衝突する凸起を生じやすい。このた
め、ディスク全面にわたってたとえば0.2μm程度の
スペーシングでヘッドを浮上させる表面を形成するのが
難しい。
溝を加工するテキスチャー加工と呼ぶものを行い、ディ
スクの表面を粗して、粘着を防ぐことが、現在広く行わ
れている。しかし、テキスチャー加工には、以下に述べ
る本質的な問題がある。テキスチャー加工は微小な砥粒
でNi−P表面を切削加工する機構であるため、本質的
に加工時の材料の塑性流動によるバリや、切粉の再付着
により、ヘッドに衝突する凸起を生じやすい。このた
め、ディスク全面にわたってたとえば0.2μm程度の
スペーシングでヘッドを浮上させる表面を形成するのが
難しい。
【0006】将来、ディスクの記録密度を増加させるた
めには、スペーシング距離の段階的低減が必要となる
が、その時、現在のテキスチャー加工では問題が多い。
めには、スペーシング距離の段階的低減が必要となる
が、その時、現在のテキスチャー加工では問題が多い。
【0007】Ni−Pテキスチャー基板のもう一つの問
題点はコストである。Al素材から出発し、Al素材表
面の機械加工,Ni−Pめっきの処理,Ni−P表面の
研磨加工、そして研磨後表面のテキスチャー加工を行っ
て完成するディスク基板は、工程数が多く、かならずし
も安価ではない。これは一つには、ディスク基板がAl
とNi−Pの異なる二つの材料の多層膜からなる複合体
であるためである。一方、セラミックスやガラスのよう
な単一材料の基板では、工程数も短く済み低価格化が可
能となる。
題点はコストである。Al素材から出発し、Al素材表
面の機械加工,Ni−Pめっきの処理,Ni−P表面の
研磨加工、そして研磨後表面のテキスチャー加工を行っ
て完成するディスク基板は、工程数が多く、かならずし
も安価ではない。これは一つには、ディスク基板がAl
とNi−Pの異なる二つの材料の多層膜からなる複合体
であるためである。一方、セラミックスやガラスのよう
な単一材料の基板では、工程数も短く済み低価格化が可
能となる。
【0008】以上述べたようにNi−P層をテキスチャ
ー加工するにはヘッド浮上性とコストについて、本質的
な問題を有している。本発明は後で述べるように、これ
らの問題点を解決しうる。
ー加工するにはヘッド浮上性とコストについて、本質的
な問題を有している。本発明は後で述べるように、これ
らの問題点を解決しうる。
【0009】次に、従来技術であるセラミックス基板に
ついて述べる。これは先に引用したように、Al2O3−
TiCのような複合セラミックス基板を用い、一旦は平
面に研磨加工をした後に、複合材料間の材料物性の差を
利用して、化学的にあるいは物理的エッチングにより段
差を形成するものである。
ついて述べる。これは先に引用したように、Al2O3−
TiCのような複合セラミックス基板を用い、一旦は平
面に研磨加工をした後に、複合材料間の材料物性の差を
利用して、化学的にあるいは物理的エッチングにより段
差を形成するものである。
【0010】本法ではAl2O3とTiCの二つの材料の
分散状態により、最終表面の凸起の高さや凸起間の寸法
が決定されるため、非常に高度な分散技術が必要とな
る。
分散状態により、最終表面の凸起の高さや凸起間の寸法
が決定されるため、非常に高度な分散技術が必要とな
る。
【0011】このAl2O3−TiC基板を評価したとこ
ろ、次の2点で問題があった。第一に重いこと、もう一
つはボイドの存在である。重量に関してはAl2O3(ア
ルミナ)の比重が約4と金属Alの1.5倍程ある。こ
れは高速回転する磁気ディスクの機構からは、好ましく
ない特性である。ただし、セラミックスの強度が大きい
分、板の厚みを減少して対策する方法は残されている。
ろ、次の2点で問題があった。第一に重いこと、もう一
つはボイドの存在である。重量に関してはAl2O3(ア
ルミナ)の比重が約4と金属Alの1.5倍程ある。こ
れは高速回転する磁気ディスクの機構からは、好ましく
ない特性である。ただし、セラミックスの強度が大きい
分、板の厚みを減少して対策する方法は残されている。
【0012】しかし、もう一つの問題であるボイドは材
料・プロセスから決まる本質的な問題である。すなわ
ち、セラミックス基板の形成において、セラミックス粉
末を焼結して形成するために、粉末粒子間の空隙が完全
には消滅できない。このため、高圧ホットプレス法等が
検討されてはいるが、ボイドを皆無にはできない。ボイ
ドには加工油や水分がしみ込んで残存しやすく、上側に
形成する膜に欠陥を発生させたり、膜の間の密着力を低
下させる。
料・プロセスから決まる本質的な問題である。すなわ
ち、セラミックス基板の形成において、セラミックス粉
末を焼結して形成するために、粉末粒子間の空隙が完全
には消滅できない。このため、高圧ホットプレス法等が
検討されてはいるが、ボイドを皆無にはできない。ボイ
ドには加工油や水分がしみ込んで残存しやすく、上側に
形成する膜に欠陥を発生させたり、膜の間の密着力を低
下させる。
【0013】上記の2点を複合セラミックを用いた基板
は実際の使用について問題がある。これに対し、後述す
るように、本発明はこれらの問題がなく、本質的にすぐ
れた基板材料を提供する。
は実際の使用について問題がある。これに対し、後述す
るように、本発明はこれらの問題がなく、本質的にすぐ
れた基板材料を提供する。
【0014】従来技術の三番目に挙げた、めっき膜中に
微粒子を分散させる方法は、具体的にはNi−P化学め
っき液中に、Al2O3やSiCなどの数μmオーダー、
あるいはサブミクロンオーダーの微粒子を混入し、めっ
き膜中に微粒子を取込ませるものである。これにより、
Ni−Pマトリックス中に、硬質微粒子が点在した膜が
形成される。
微粒子を分散させる方法は、具体的にはNi−P化学め
っき液中に、Al2O3やSiCなどの数μmオーダー、
あるいはサブミクロンオーダーの微粒子を混入し、めっ
き膜中に微粒子を取込ませるものである。これにより、
Ni−Pマトリックス中に、硬質微粒子が点在した膜が
形成される。
【0015】この方法の最大の問題は、Al2O3やSi
C等の微粒子がめっき膜中に均一に分散できないことで
あり、粒子密度の場所による粗密が生じる。そのために
磁気ディスク基板のように、全面にわたり、均一な表面
粗さや表面形状が要求されるものには不適当である。さ
らに、Ni−Pは250℃程度の加熱により強磁性体化
する問題も有する。
C等の微粒子がめっき膜中に均一に分散できないことで
あり、粒子密度の場所による粗密が生じる。そのために
磁気ディスク基板のように、全面にわたり、均一な表面
粗さや表面形状が要求されるものには不適当である。さ
らに、Ni−Pは250℃程度の加熱により強磁性体化
する問題も有する。
【0016】他方磁気ディスク用基板として、強化ガラ
スを用いることは知られている。これは通常のガラス表
面のナトリウムイオンをそれよりイオン半径の大きなカ
リウムイオン等にイオン交換処理し、表面に圧縮応力を
有する強化層を設けることにより、割れにくいガラス基
板を形成するものである。
スを用いることは知られている。これは通常のガラス表
面のナトリウムイオンをそれよりイオン半径の大きなカ
リウムイオン等にイオン交換処理し、表面に圧縮応力を
有する強化層を設けることにより、割れにくいガラス基
板を形成するものである。
【0017】この強化ガラス基板を実際に用いて、磁気
ディスクを形成するときには、その表面にNi−Pめっ
き膜と同様なテキスチャー加工を行って表面を適度に粗
して用いる必要がある。しかし、圧縮応力が強く入った
ガラス表面をテキスチャー加工するとチッピング(か
け)等が生じ易く、表面形状が均一な無欠陥なテキスチ
ャー加工面を形成するのは、かなり難しい。
ディスクを形成するときには、その表面にNi−Pめっ
き膜と同様なテキスチャー加工を行って表面を適度に粗
して用いる必要がある。しかし、圧縮応力が強く入った
ガラス表面をテキスチャー加工するとチッピング(か
け)等が生じ易く、表面形状が均一な無欠陥なテキスチ
ャー加工面を形成するのは、かなり難しい。
【0018】本発明の目的は、これら従来技術の問題点
を解決し、ディスク特性にすぐれた磁気ディスク用基板
を提供することにある。
を解決し、ディスク特性にすぐれた磁気ディスク用基板
を提供することにある。
【0019】すなわち、磁気ディスク基板に要求される
非磁性,軽量性,機械的強度および無欠陥性を始めと
し、特に摺動信頼性に関連する、ヘッド粘着を防止する
適切な表面粗さ,表面形状や、実際に磁気ディスクを製
造するときに必要となる生産性,耐熱性,低価格性など
の上記すべての総合特性において、従来の基板よりすぐ
れた新規な基板を提供することを本発明の目的とする。
非磁性,軽量性,機械的強度および無欠陥性を始めと
し、特に摺動信頼性に関連する、ヘッド粘着を防止する
適切な表面粗さ,表面形状や、実際に磁気ディスクを製
造するときに必要となる生産性,耐熱性,低価格性など
の上記すべての総合特性において、従来の基板よりすぐ
れた新規な基板を提供することを本発明の目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的は、非晶質であ
るガラスを連続相とし、該ガラス相中に結晶相を散在す
る複合体である結晶化ガラスを用いて、表面に微小な結
晶相の凸起を形成した磁気ディスク用基板であって、上
記凸起の結晶粒子の面密度が10 2 〜10 6 ヶ/mm 2 の
範囲であり、かつ基板の単位面積に対する上記結晶相が
凸起となって表面に露出している面積の総和が最大でも
30%である磁気ディスク用基板により達成される。
るガラスを連続相とし、該ガラス相中に結晶相を散在す
る複合体である結晶化ガラスを用いて、表面に微小な結
晶相の凸起を形成した磁気ディスク用基板であって、上
記凸起の結晶粒子の面密度が10 2 〜10 6 ヶ/mm 2 の
範囲であり、かつ基板の単位面積に対する上記結晶相が
凸起となって表面に露出している面積の総和が最大でも
30%である磁気ディスク用基板により達成される。
【0021】すなわち、非晶質であるガラスを連続相と
し、そのガラス相中に結晶相を孤立分散させた、一種の
複合材料である結晶化ガラスを基板材料として用い、か
つ本材料の特性を活用して、その表面に微細な凸起を多
数形成することにより、先に述べた目的に好適な基板を
形成するものである。
し、そのガラス相中に結晶相を孤立分散させた、一種の
複合材料である結晶化ガラスを基板材料として用い、か
つ本材料の特性を活用して、その表面に微細な凸起を多
数形成することにより、先に述べた目的に好適な基板を
形成するものである。
【0022】上記問題解決のために結晶化ガラスがどの
ように作用するかを、結晶化ガラス中の分散粒子として
存在する結晶化部分と、連続したマトリックス層である
ガラス層に大別して説明する。
ように作用するかを、結晶化ガラス中の分散粒子として
存在する結晶化部分と、連続したマトリックス層である
ガラス層に大別して説明する。
【0023】その前に、結晶化ガラスの材料と製造プロ
セスを概説する。結晶化ガラスとはアルカリ金属酸化物
(Li2O,Na2O,K2O)やアルカリ土類酸化物
(MgO,CaO,BaO,SrO)やAl2O3,Si
O2等より選び組合せた材料よりなるものである。製造
法は原料溶融後にガラス板化し、その後結晶化のための
熱処理等により、非晶質ガラス中に部分的に、例えばL
i2O,2SiO2等の結晶を析出させるものである。
セスを概説する。結晶化ガラスとはアルカリ金属酸化物
(Li2O,Na2O,K2O)やアルカリ土類酸化物
(MgO,CaO,BaO,SrO)やAl2O3,Si
O2等より選び組合せた材料よりなるものである。製造
法は原料溶融後にガラス板化し、その後結晶化のための
熱処理等により、非晶質ガラス中に部分的に、例えばL
i2O,2SiO2等の結晶を析出させるものである。
【0024】結晶化部の寸法は後で述べるように100
Å〜3.0μm程度が好適範囲であり、寸法と密度は、
熱処理条件により制御できる。この結晶化部の組成は、
Li2O・2SiO2,Li2O・SiO2,LiO2・A
l2O3・2SiO2,Li2O・Al2O3・4SiO2,
SiO2あるいは2MgO・2Al2O3・5SiO2など
である。結晶化部は、一般にマトリックス層と比較して
硬く、化学的にも安定なため、加工方法・条件を適切に
選ぶことにより、基板表面に均一に分散する微小凸起と
なる。この微小凸起は、磁気ヘッドの点状接触点となる
ため、潤滑油や水分を原因とするヘッドとの粘着現象を
防ぐ効果を有する。また、ディスクが高速回転する時に
間歇的に接触する磁気ヘッドとの衝突による、磁性膜の
損傷を防ぐ役目をする。さらに、この微小の凸起は磁気
ヘッドのスライダー面に堆積する汚れをクリーニングす
る作用をも有する。このため、ヘッドの墜落や衝突を防
止し、ディスク装置の信頼性寿命を飛躍的に増加させる
効果をも有する。
Å〜3.0μm程度が好適範囲であり、寸法と密度は、
熱処理条件により制御できる。この結晶化部の組成は、
Li2O・2SiO2,Li2O・SiO2,LiO2・A
l2O3・2SiO2,Li2O・Al2O3・4SiO2,
SiO2あるいは2MgO・2Al2O3・5SiO2など
である。結晶化部は、一般にマトリックス層と比較して
硬く、化学的にも安定なため、加工方法・条件を適切に
選ぶことにより、基板表面に均一に分散する微小凸起と
なる。この微小凸起は、磁気ヘッドの点状接触点となる
ため、潤滑油や水分を原因とするヘッドとの粘着現象を
防ぐ効果を有する。また、ディスクが高速回転する時に
間歇的に接触する磁気ヘッドとの衝突による、磁性膜の
損傷を防ぐ役目をする。さらに、この微小の凸起は磁気
ヘッドのスライダー面に堆積する汚れをクリーニングす
る作用をも有する。このため、ヘッドの墜落や衝突を防
止し、ディスク装置の信頼性寿命を飛躍的に増加させる
効果をも有する。
【0025】すなわち、従来広く実用化されている、テ
キスチャー加工表面が有する作用・効果以上の特性を、
この結晶化したガラス表面にある微小凸起は有する。
キスチャー加工表面が有する作用・効果以上の特性を、
この結晶化したガラス表面にある微小凸起は有する。
【0026】微結晶は上述のように、本質的には非晶質
体が安定な結晶体へと変態する自然現象により生じ、凸
起はガラス部と結晶化部の硬度等の材料物性の差を用い
て形成している。本質的に形成工程に無理がないプロセ
スである。そのため従来のテキスチャー加工で問題とな
る、バリ、チッピング、切粉の再付着という問題がな
い。さらに、結晶微粒子の寸法の密度を最適化すること
により、凸起の高さを制御でき、その結果基板全面にお
いて、ヘッド浮上特性が非常にすぐれた面を形成でき
る。
体が安定な結晶体へと変態する自然現象により生じ、凸
起はガラス部と結晶化部の硬度等の材料物性の差を用い
て形成している。本質的に形成工程に無理がないプロセ
スである。そのため従来のテキスチャー加工で問題とな
る、バリ、チッピング、切粉の再付着という問題がな
い。さらに、結晶微粒子の寸法の密度を最適化すること
により、凸起の高さを制御でき、その結果基板全面にお
いて、ヘッド浮上特性が非常にすぐれた面を形成でき
る。
【0027】結晶化部はガラス連続層に生じるミクロク
ラックの終点になるため、クラックの成長、拡大を抑制
する作用を持つ。このため結晶化ガラスの機械的強度や
硬度が増加し割れにくくなり、磁気ディスク基板として
十分な機械強度を実現する作用効果も有する。
ラックの終点になるため、クラックの成長、拡大を抑制
する作用を持つ。このため結晶化ガラスの機械的強度や
硬度が増加し割れにくくなり、磁気ディスク基板として
十分な機械強度を実現する作用効果も有する。
【0028】次に連続層としてのガラス層の作用・効果
を以下に示す。 (1)材料組成的に非磁性であり、加熱等により磁化す
る心配がないこと。(2)地球上に豊富に存在する元素
(Al,Si,Na,O等)よりなる原材料のため本質
的に安価であること。(3)材料的には、単一基板材料
であるため、工程数が少なくて済み製造コストを低くで
きる。(4)溶融過程を経てガラス化して形成するた
め、焼結材料で問題となる、ボイド,空隙が無い。
を以下に示す。 (1)材料組成的に非磁性であり、加熱等により磁化す
る心配がないこと。(2)地球上に豊富に存在する元素
(Al,Si,Na,O等)よりなる原材料のため本質
的に安価であること。(3)材料的には、単一基板材料
であるため、工程数が少なくて済み製造コストを低くで
きる。(4)溶融過程を経てガラス化して形成するた
め、焼結材料で問題となる、ボイド,空隙が無い。
【0029】その他、結晶化ガラスは結晶化という自然
現象を利用しているため、析出する微結晶粒子は本質的
に均一に分散する特性を持つ。
現象を利用しているため、析出する微結晶粒子は本質的
に均一に分散する特性を持つ。
【0030】以上に示したように結晶化ガラスは析出結
晶層とマトリックスガラス層がそれぞれの長所を出し合
い、また、その相互作用によりすぐれた物性を持つ。よ
って、磁気ディスク用高性能基板として好適な複合材料
である。
晶層とマトリックスガラス層がそれぞれの長所を出し合
い、また、その相互作用によりすぐれた物性を持つ。よ
って、磁気ディスク用高性能基板として好適な複合材料
である。
【0031】
(実施例1)以下に、本発明の一実施例を説明する。結
晶化ガラスを用いた磁気ディスク基板の製造工程は材料
調整から出発し、以下続いて加熱溶融,ガラス板の形
成,円板形状の加工,核発生熱処理,核成長熱処理,表
面研磨加工の順序で行うのが基本である。
晶化ガラスを用いた磁気ディスク基板の製造工程は材料
調整から出発し、以下続いて加熱溶融,ガラス板の形
成,円板形状の加工,核発生熱処理,核成長熱処理,表
面研磨加工の順序で行うのが基本である。
【0032】製造工程は上記に限ったものではなく、例
えば表面研磨加工の代わりににスパッタエッチングや化
学的エッチングを行っても良いし、円板形状加工後に円
板表面の高速の平坦平滑性実現のための機械加工を実施
してから熱処理しても良い。また熱処理は一段で済ます
こともできる。
えば表面研磨加工の代わりににスパッタエッチングや化
学的エッチングを行っても良いし、円板形状加工後に円
板表面の高速の平坦平滑性実現のための機械加工を実施
してから熱処理しても良い。また熱処理は一段で済ます
こともできる。
【0033】技術内容,材料特性に応じて工程の順序
や、工程の内容を変更することは、本発明の主旨に反す
るものではない。
や、工程の内容を変更することは、本発明の主旨に反す
るものではない。
【0034】以下に上記した代表的な工程手順に従っ
て、実施例を説明していく。本実施例においては材料と
してLi2O−SiO2−P2O5系を用いた。すなわち、
Li2O成分が19.4wt%,SiO2成分が77.9
wt%,P2O5成分が2.7wt%になるように、原料
粉末であるLi2CO3,SiO2,H3PO4を秤量し、
通常の方法で混合した。
て、実施例を説明していく。本実施例においては材料と
してLi2O−SiO2−P2O5系を用いた。すなわち、
Li2O成分が19.4wt%,SiO2成分が77.9
wt%,P2O5成分が2.7wt%になるように、原料
粉末であるLi2CO3,SiO2,H3PO4を秤量し、
通常の方法で混合した。
【0035】次に材料を1400℃で加熱溶融した後、
液体金属スズを用いたフロート法を用い、厚さ2.0m
mのガラス板に形成する。このガラス板より直径130
−内径40の寸法にガラス円板を機械加工により切出し
た。
液体金属スズを用いたフロート法を用い、厚さ2.0m
mのガラス板に形成する。このガラス板より直径130
−内径40の寸法にガラス円板を機械加工により切出し
た。
【0036】次にガラス円板を熱処理炉に入れ、10℃
/min.の昇温速度で550℃まで加熱後に1分間保
持し、その後10℃/min.の昇温速度で600℃ま
で昇温し、同温度で1分間保持した後に冷却した。冷却
は5℃/min.の速度で行った。
/min.の昇温速度で550℃まで加熱後に1分間保
持し、その後10℃/min.の昇温速度で600℃ま
で昇温し、同温度で1分間保持した後に冷却した。冷却
は5℃/min.の速度で行った。
【0037】上記の550℃の熱処理は、ガラス中に結
晶核を発生するための処理であり、その後の600℃の
熱処理はその結晶核を成長し、所定の寸法にするための
処理である。磁気ディスク用の結晶化ガラス基板では、
ガラス中に析出する結晶核の密度と寸法が、磁気ディス
クとしての特性と密度に関連するため、特に重要とな
る。
晶核を発生するための処理であり、その後の600℃の
熱処理はその結晶核を成長し、所定の寸法にするための
処理である。磁気ディスク用の結晶化ガラス基板では、
ガラス中に析出する結晶核の密度と寸法が、磁気ディス
クとしての特性と密度に関連するため、特に重要とな
る。
【0038】上記した熱処理の温度と時間は、結晶核の
密度と寸法を決定する。従って本実施例で示した条件以
外にも必要に応じて熱処理温度と時間を変えることはか
まわない。一般的には核形成温度はガラス転移温度より
少し高い温度が好ましく、核成長温度は核発生の処理温
度よりは高く、かつ軟化温度よりは低い温度が好適な範
囲である。
密度と寸法を決定する。従って本実施例で示した条件以
外にも必要に応じて熱処理温度と時間を変えることはか
まわない。一般的には核形成温度はガラス転移温度より
少し高い温度が好ましく、核成長温度は核発生の処理温
度よりは高く、かつ軟化温度よりは低い温度が好適な範
囲である。
【0039】次に熱処理冷却後のガラス基板を研磨加工
機で加工する。研磨機は研磨定盤を上下に2枚設けたも
ので、加工するガラス基板を治具を用いてその中間には
さみ、定盤を回転することにより、加工する。
機で加工する。研磨機は研磨定盤を上下に2枚設けたも
ので、加工するガラス基板を治具を用いてその中間には
さみ、定盤を回転することにより、加工する。
【0040】当研磨加工の目的は、結晶化ガラス表面に
微細な凸起を作るためである。すなわち結晶化ガラス中
のガラス部分が結晶化部と比較して、硬度が低いため比
較的すみやかに研磨加工され、結果として表面に微細な
凸起を形成できる。この場合結晶化部が凸起となる。し
かも、好適なことには、万一表面に異常に高い凸起があ
る場合定盤加圧力がその点に集中するため、このような
高い凸起はすみやかに除去される。
微細な凸起を作るためである。すなわち結晶化ガラス中
のガラス部分が結晶化部と比較して、硬度が低いため比
較的すみやかに研磨加工され、結果として表面に微細な
凸起を形成できる。この場合結晶化部が凸起となる。し
かも、好適なことには、万一表面に異常に高い凸起があ
る場合定盤加圧力がその点に集中するため、このような
高い凸起はすみやかに除去される。
【0041】従って当加工法を用いれば、基板面内で凸
起の高さがよく揃った加工表面を得ることができる。従
って、磁気ヘッドに衝突する異常に高い凸起がなく、か
つ、摺動信頼性や粘着を防止するに必要十分な微細で均
一な凸起を有する表面が得られる。
起の高さがよく揃った加工表面を得ることができる。従
って、磁気ヘッドに衝突する異常に高い凸起がなく、か
つ、摺動信頼性や粘着を防止するに必要十分な微細で均
一な凸起を有する表面が得られる。
【0042】尚、当研磨加工の定盤加圧力,回転速度,
時間や研磨材質は、加工面の微細凸起形状を支配する重
要なものである。
時間や研磨材質は、加工面の微細凸起形状を支配する重
要なものである。
【0043】次に有機溶剤,純水を用い、ブラッシング
や超音波を用いて、基板の表面を洗浄した。
や超音波を用いて、基板の表面を洗浄した。
【0044】その後、真空スパッタ装置内にて300℃
で真空ベークした後、クロム下地膜,Co−Ni磁性膜
およびカーボン保護膜を順次形成する。最後に大気中で
表面にフッ素形炭化水素よりなる潤滑油を塗布して磁気
ディスクとして完成する。尚、Cr下地層は場合によっ
ては設けなくてもかまわない。
で真空ベークした後、クロム下地膜,Co−Ni磁性膜
およびカーボン保護膜を順次形成する。最後に大気中で
表面にフッ素形炭化水素よりなる潤滑油を塗布して磁気
ディスクとして完成する。尚、Cr下地層は場合によっ
ては設けなくてもかまわない。
【0045】本実施例に係る磁気ディスクの性能を試験
したところ、記録密度は65,000bit/inch
を達成し、この時のヘッドの最小浮上高さは0.08μ
mであった。また、摺動信頼性として耐CSS特性(C
ontact StartStop)を評価したとこ
ろ、50,000回まで実施しても、ヘッドクラッシュ
を生じることなく、かつ試験後の磁気ヘッドスライダー
面に汚れ等の付着は皆無であった。
したところ、記録密度は65,000bit/inch
を達成し、この時のヘッドの最小浮上高さは0.08μ
mであった。また、摺動信頼性として耐CSS特性(C
ontact StartStop)を評価したとこ
ろ、50,000回まで実施しても、ヘッドクラッシュ
を生じることなく、かつ試験後の磁気ヘッドスライダー
面に汚れ等の付着は皆無であった。
【0046】粘着力も従来のコーティングディスクと同
等以下の低い値を示し、実用上の問題は無いことを確認
した。
等以下の低い値を示し、実用上の問題は無いことを確認
した。
【0047】(実施例2)実施例1においては材料とし
てLi2O−SiO2−P2O5系を用いたが、結晶化ガラ
ス材料としてはこれに限るものではなく、以下の材料系
も好適なディスク用結晶化ガラス基板を提供する。 Li2O−SiO2系 Li2O−Al2O3−SiO2系 Li2O−MgO−Al2O3−SiO2系 MgO−Al2O3−SiO2系 Na2O−Al2O3−SiO2系 BaO−Al2O3−SiO2系 また、上記の材料系より得られる析出結晶相としては、
次のものがある。 Li2O・SiO2 Li2O・2SiO2 LiO2・Al2O3・2SiO2 Li2O・Al2O3・4SiO2 SiO2 2MgO・2Al2O3・5SiO2 これらの析出相は出発材料,熱処理条件および後に述べ
る核形成促進剤などによって決定されるもので、様々な
組合せで析出するものであり、決して一義的に決まるも
のではない。
てLi2O−SiO2−P2O5系を用いたが、結晶化ガラ
ス材料としてはこれに限るものではなく、以下の材料系
も好適なディスク用結晶化ガラス基板を提供する。 Li2O−SiO2系 Li2O−Al2O3−SiO2系 Li2O−MgO−Al2O3−SiO2系 MgO−Al2O3−SiO2系 Na2O−Al2O3−SiO2系 BaO−Al2O3−SiO2系 また、上記の材料系より得られる析出結晶相としては、
次のものがある。 Li2O・SiO2 Li2O・2SiO2 LiO2・Al2O3・2SiO2 Li2O・Al2O3・4SiO2 SiO2 2MgO・2Al2O3・5SiO2 これらの析出相は出発材料,熱処理条件および後に述べ
る核形成促進剤などによって決定されるもので、様々な
組合せで析出するものであり、決して一義的に決まるも
のではない。
【0048】一般に結晶化ガラスを作製するのに核形成
剤の添加がしばしば行われている。例えば、金や銀や銅
とセリウムとの組合せで生じる金属コロイゴを用いる方
法がある。その他にもTiO2,ZrO2,P2O5のよう
な酸化物も核形成促進剤として使用可能であり、これ以
外にもNb,Ta,Mo,W元素などを用いても良い。
一方、ガラス材料の種類によっては核形成剤を添加しな
くても良いものもある。
剤の添加がしばしば行われている。例えば、金や銀や銅
とセリウムとの組合せで生じる金属コロイゴを用いる方
法がある。その他にもTiO2,ZrO2,P2O5のよう
な酸化物も核形成促進剤として使用可能であり、これ以
外にもNb,Ta,Mo,W元素などを用いても良い。
一方、ガラス材料の種類によっては核形成剤を添加しな
くても良いものもある。
【0049】(実施例3)実施例1の場合に、二段階の
熱処理工程により生じた析出結晶相は平均密度5×10
4ヶ/mm2であり、平均粒子の寸法は、0.05μmで
あった。
熱処理工程により生じた析出結晶相は平均密度5×10
4ヶ/mm2であり、平均粒子の寸法は、0.05μmで
あった。
【0050】この析出結晶相の出発材料が同一の場合に
は平均密度と平均粒子の寸法は、二段階の熱処理温度と
時間によって決定される。ここで重要なのは熱処理条件
ではなく、得られる析出結晶相の密度と寸法である。我
々は数多くの基板サンプルと、その基板を用いたときの
ディスクの性能を評価した実験結果から、析出結晶相の
平均粒子の径が0.01〜3.0μmであり、その平均
密度が102〜106ヶ/mm2の範囲であることが、デ
ィスク用基板として好適な特性範囲であることを明らか
にした。
は平均密度と平均粒子の寸法は、二段階の熱処理温度と
時間によって決定される。ここで重要なのは熱処理条件
ではなく、得られる析出結晶相の密度と寸法である。我
々は数多くの基板サンプルと、その基板を用いたときの
ディスクの性能を評価した実験結果から、析出結晶相の
平均粒子の径が0.01〜3.0μmであり、その平均
密度が102〜106ヶ/mm2の範囲であることが、デ
ィスク用基板として好適な特性範囲であることを明らか
にした。
【0051】粒子径が100Å以下であると、基板上に
形成する微小な凸起が小さすぎてしまい、磁気ヘッドと
の粘着という不具合を生じる。他方、粒子径が3.0μ
m以上になると表面の凸起が大きくなり過ぎ、磁気ヘッ
ドの浮上障害となるような凸起が多数生じて不具合であ
る。またビットエラーも増加する。
形成する微小な凸起が小さすぎてしまい、磁気ヘッドと
の粘着という不具合を生じる。他方、粒子径が3.0μ
m以上になると表面の凸起が大きくなり過ぎ、磁気ヘッ
ドの浮上障害となるような凸起が多数生じて不具合であ
る。またビットエラーも増加する。
【0052】以上の結果から析出結晶相の好適な平均粒
径は0.01〜3.0μmの範囲である。
径は0.01〜3.0μmの範囲である。
【0053】粒子密度に関しても同様に下限と上限があ
り、102ヶ/mm2以下の粒子密度になると、磁気ヘッ
ドの粘着を生じやすくなる。逆に粒子密度が106ヶ/
mm2を超えると、磁気ヘッドのスライダー面の摩耗が
大きくなることや信号ノイズの増加が生じるといった不
具合を生じる。
り、102ヶ/mm2以下の粒子密度になると、磁気ヘッ
ドの粘着を生じやすくなる。逆に粒子密度が106ヶ/
mm2を超えると、磁気ヘッドのスライダー面の摩耗が
大きくなることや信号ノイズの増加が生じるといった不
具合を生じる。
【0054】以上の結果から析出結晶相の好適な密度は
102〜106ヶ/mm2である。
102〜106ヶ/mm2である。
【0055】また、凸起となって表面に存在している結
晶粒子の面積の総和が、基板の単位面積に対して占める
割合も重要である。比率が30%を超えると、ヘッド浮
上特性に不具合を生じるため、30%以下が好適範囲であ
り、十分である。
晶粒子の面積の総和が、基板の単位面積に対して占める
割合も重要である。比率が30%を超えると、ヘッド浮
上特性に不具合を生じるため、30%以下が好適範囲であ
り、十分である。
【0056】(実施例4)先の実施例1においては2段
階の熱処理後に研磨加工をすることにより、表面に凸起
を形成した。表面における凸起の定量的表現としては、
凸起の高さを用いる。これは連続相であるガラス相が持
つ表面粗さの中心位置を基準線とし、そこから結晶相よ
りなる凸起の頂上までの平均高さを言う。
階の熱処理後に研磨加工をすることにより、表面に凸起
を形成した。表面における凸起の定量的表現としては、
凸起の高さを用いる。これは連続相であるガラス相が持
つ表面粗さの中心位置を基準線とし、そこから結晶相よ
りなる凸起の頂上までの平均高さを言う。
【0057】実施例1での研磨加工後の平均の凸起の高
さは0.02μmであった。この平均の凸起の高さは、
析出結晶相の寸法,密度、および研磨加工条件により制
御可能な量であるが、種々検討した結果、凸起の高さは
0.005〜0.20μmの範囲が好適な範囲であるこ
とを明らかにした。
さは0.02μmであった。この平均の凸起の高さは、
析出結晶相の寸法,密度、および研磨加工条件により制
御可能な量であるが、種々検討した結果、凸起の高さは
0.005〜0.20μmの範囲が好適な範囲であるこ
とを明らかにした。
【0058】すなわち、凸起高さが0.20μmを超え
てより高くなると、表面粗さが大きくなって、磁気ヘッ
ドが安定して浮上しなくなることや、S/Nが悪くなる
不具合を生じる。逆に、その高さが0.005μm以下
になると、表面特性が鏡面のそれに近づくために、ヘッ
ドとの粘着の発生等の不具合を生じる。
てより高くなると、表面粗さが大きくなって、磁気ヘッ
ドが安定して浮上しなくなることや、S/Nが悪くなる
不具合を生じる。逆に、その高さが0.005μm以下
になると、表面特性が鏡面のそれに近づくために、ヘッ
ドとの粘着の発生等の不具合を生じる。
【0059】以上の結果により、微小凸起の平均高さは
0.005〜0.20μmが好適な範囲であることが判
る。
0.005〜0.20μmが好適な範囲であることが判
る。
【0060】(実施例5)先の実施例1においては、結
晶核成長のための熱処理後に研磨加工を実施し、結晶相
とガラス相の硬度差を利用して、表面の凸起を形成し
た。この研磨加工は一応用例であり、それ以外にも、ガ
ラス基板を真空中にセットして、Ar+イオンを高速で
衝突させてエッチングする、いわゆるイオンミーリング
やスパッタエッチング法によっても代替可能である。
晶核成長のための熱処理後に研磨加工を実施し、結晶相
とガラス相の硬度差を利用して、表面の凸起を形成し
た。この研磨加工は一応用例であり、それ以外にも、ガ
ラス基板を真空中にセットして、Ar+イオンを高速で
衝突させてエッチングする、いわゆるイオンミーリング
やスパッタエッチング法によっても代替可能である。
【0061】同様にAl2O3やSiCの微粒子を空気と
共に吹きつけて加工する、いわゆるサンドブラスト処理
と言われている方法によっても可能である。
共に吹きつけて加工する、いわゆるサンドブラスト処理
と言われている方法によっても可能である。
【0062】さらに化学的方法としては、結晶相とガラ
ス相のフッ酸系の処理液に対するエッチング速度の差を
利用し、結晶相を凸起として形成する方法も可能であ
る。この場合は結晶化ガラス基板を一定時間、処理液に
浸漬するという、比較的安価なプロセスとなる得る長所
がある。
ス相のフッ酸系の処理液に対するエッチング速度の差を
利用し、結晶相を凸起として形成する方法も可能であ
る。この場合は結晶化ガラス基板を一定時間、処理液に
浸漬するという、比較的安価なプロセスとなる得る長所
がある。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、結晶化ガラスの有する
すぐれた特性を活用する磁気ディスク用基板を形成でき
るため、以下に挙げる数々の実用上の効果が得られる。
すぐれた特性を活用する磁気ディスク用基板を形成でき
るため、以下に挙げる数々の実用上の効果が得られる。
【0064】1.ヘッド浮上特性,ヘッド粘着特性の向
上 本発明に係る結晶化ガラス基板は、磁気ヘッドの粘着現
象を防ぎつつ、安定したヘッドの低浮上特性を実現でき
る。定量的に示せば、ヘッド粘着力の値として実績のあ
るコーティングディスクのそれを1.0とすれば、従来
のNi−Pテキスチャー基板のそれは1.2〜1.3で
あるが、本発明の値は0.9〜1.0である。
上 本発明に係る結晶化ガラス基板は、磁気ヘッドの粘着現
象を防ぎつつ、安定したヘッドの低浮上特性を実現でき
る。定量的に示せば、ヘッド粘着力の値として実績のあ
るコーティングディスクのそれを1.0とすれば、従来
のNi−Pテキスチャー基板のそれは1.2〜1.3で
あるが、本発明の値は0.9〜1.0である。
【0065】磁気ヘッドの浮上特性に関しては、基板の
状態でヘッドに衝突する凸起が無いときの最小限界浮上
量を比較する。従来のNi−Pテキスチャー基板のそれ
は0.15μmに対し、本発明の浮上量は0.08μm
である。
状態でヘッドに衝突する凸起が無いときの最小限界浮上
量を比較する。従来のNi−Pテキスチャー基板のそれ
は0.15μmに対し、本発明の浮上量は0.08μm
である。
【0066】重要なことはヘッド粘着力を低く保ったま
ま、ヘッドの浮上量を0.08μmまで低減できること
である。
ま、ヘッドの浮上量を0.08μmまで低減できること
である。
【0067】これは、本発明に係るディスク基板の表面
の凸起は本質的には非晶質から結晶への相変化を活用し
て形成しているため、均一で再現性と制御性とに富むた
めである。
の凸起は本質的には非晶質から結晶への相変化を活用し
て形成しているため、均一で再現性と制御性とに富むた
めである。
【0068】また、形成した表面の凹凸の形状は円板面
内で円周方向にも半径方向にも等方的に分布しているた
め、磁気ヘッドの円周方向、半径方向での粘着力が等方
的になる。これはテキスチャー加工が円周方向のみの一
方向加工で非対称である点と本質的に異なる。
内で円周方向にも半径方向にも等方的に分布しているた
め、磁気ヘッドの円周方向、半径方向での粘着力が等方
的になる。これはテキスチャー加工が円周方向のみの一
方向加工で非対称である点と本質的に異なる。
【0069】2.ヘッド・ディスク摺動信頼性の向上 本発明に係るディスク基板を用いて製造した薄膜磁気デ
ィスクの耐CSS回数は50,000回以上を記録し、
従来から実績のあるコーティングディスクと比較しても
遜色はない。比較として、テキスチャー加工したNi−
P基板を用いて製造した薄膜磁気ディスクのそれはCS
Sが32,000回でヘッドクラッシュを生じた。
ィスクの耐CSS回数は50,000回以上を記録し、
従来から実績のあるコーティングディスクと比較しても
遜色はない。比較として、テキスチャー加工したNi−
P基板を用いて製造した薄膜磁気ディスクのそれはCS
Sが32,000回でヘッドクラッシュを生じた。
【0070】結晶化ガラス基板を用いることにより、こ
のように摺動信頼性が向上するのは次の理由による。
のように摺動信頼性が向上するのは次の理由による。
【0071】一つには、基板表面に散在する結晶化部よ
りなる凸起先端が磁気ヘッドのスライダー面に付着する
汚れ等をクリーニングする効果をもつこと。
りなる凸起先端が磁気ヘッドのスライダー面に付着する
汚れ等をクリーニングする効果をもつこと。
【0072】二つには、散在する凸起の間の空間が、ヘ
ッドディスクの摺動で生じる微小な摩耗粉のトラップ場
所になること。
ッドディスクの摺動で生じる微小な摩耗粉のトラップ場
所になること。
【0073】三つめには上記凸起先端でヘッドスライダ
ーを支えるため、粘着が生じにくくなり、かつ保護膜や
媒体の面状破壊を生じにくくしていることである。な
お、ある確率にて、凸起の先端では保護膜や媒体が除去
され、硬い結晶析出相が露出することもあるが、それに
よって本発明の効果がそこなわれるものではない。
ーを支えるため、粘着が生じにくくなり、かつ保護膜や
媒体の面状破壊を生じにくくしていることである。な
お、ある確率にて、凸起の先端では保護膜や媒体が除去
され、硬い結晶析出相が露出することもあるが、それに
よって本発明の効果がそこなわれるものではない。
【0074】3.工程短縮 現在広く用いられているAl合金上にNi−Pめっき膜
を形成した2層構造の基板と比較し、本発明の結晶化ガ
ラス基板は単層,単一基板である。従って工程数の大巾
低減が出来る。Ni−P基板の場合は、一例を挙げれば
Alの電解精錬より出発し、以下、鋳造,熱間圧廷,冷
間圧廷,円板プレス打抜き,内外径加工,表面荒加工,
熱処理,表面仕上加工,めっき前処理,Ni−Pめっ
き,めっき表面研磨加工を経て、ようやく基板が完成す
る。その工程数は12にもなる。一方本発明の結晶化ガ
ラス基板の製造工程数は、実施例にも挙げたように、せ
いぜい6工程であり、半減できる。この結果、製造設備
費や加工費も約半減でき、基板製造コスト低減に大きな
効果をもつ。
を形成した2層構造の基板と比較し、本発明の結晶化ガ
ラス基板は単層,単一基板である。従って工程数の大巾
低減が出来る。Ni−P基板の場合は、一例を挙げれば
Alの電解精錬より出発し、以下、鋳造,熱間圧廷,冷
間圧廷,円板プレス打抜き,内外径加工,表面荒加工,
熱処理,表面仕上加工,めっき前処理,Ni−Pめっ
き,めっき表面研磨加工を経て、ようやく基板が完成す
る。その工程数は12にもなる。一方本発明の結晶化ガ
ラス基板の製造工程数は、実施例にも挙げたように、せ
いぜい6工程であり、半減できる。この結果、製造設備
費や加工費も約半減でき、基板製造コスト低減に大きな
効果をもつ。
【0075】4.材料物性による効果 従来広く用いられているAl合金上にNi−Pめっき膜
を形成した基板では、Al合金の比重が2.63であ
る。これに対し、本発明に係る結晶化ガラス基板の比重
は2.4〜2.5であり、Al合金より少しだが軽い。
従ってディスク装置の回転機構等への負担が低減できる
効果をもつ。
を形成した基板では、Al合金の比重が2.63であ
る。これに対し、本発明に係る結晶化ガラス基板の比重
は2.4〜2.5であり、Al合金より少しだが軽い。
従ってディスク装置の回転機構等への負担が低減できる
効果をもつ。
【0076】本発明による材料は、本質的に非磁性材料
であるため、例え300℃〜400℃の加熱をしても、
磁化する心配が皆無である。これはNi−P基板が約2
50〜280℃以上で磁化し、基板として使えなくなる
のに比較し、プロセス上の大きな耐熱マージンを持ち、
十分な基板の脱ガス等が可能となる。
であるため、例え300℃〜400℃の加熱をしても、
磁化する心配が皆無である。これはNi−P基板が約2
50〜280℃以上で磁化し、基板として使えなくなる
のに比較し、プロセス上の大きな耐熱マージンを持ち、
十分な基板の脱ガス等が可能となる。
【0077】本発明に係る磁気ディスク基板は一度溶融
し、液体状態を経てからガラス化しているため、本質的
にボイド欠陥が無い。これはセラミックス基板が粉体焼
結法で作られ、ボイドを発生しやすい点と対称的であ
る。ビットエラーの極めて少ない磁気ディスクを製造で
きる。
し、液体状態を経てからガラス化しているため、本質的
にボイド欠陥が無い。これはセラミックス基板が粉体焼
結法で作られ、ボイドを発生しやすい点と対称的であ
る。ビットエラーの極めて少ない磁気ディスクを製造で
きる。
【0078】本発明に係る磁気ディスク基板は材料物性
として、通常の一般のガラスと比較して、はるかに高強
度である。例えば一般的な板ガラスの曲げ強度が約50
0kg/cm2であるのに対し、本発明に係る結晶化ガ
ラスは1500から最高3500kg/cm2にも達す
る。
として、通常の一般のガラスと比較して、はるかに高強
度である。例えば一般的な板ガラスの曲げ強度が約50
0kg/cm2であるのに対し、本発明に係る結晶化ガ
ラスは1500から最高3500kg/cm2にも達す
る。
【0079】これは、割れにくい、実用強度を持つ基板
を形成できる。
を形成できる。
【図1】本発明に係る結晶化ガラス基板を有する磁気デ
ィスクの断面図である。
ィスクの断面図である。
1…結晶化ガラス基板、 2…Cr下地膜、 3…Co−Ni系磁性膜、 4…カーボン保護膜(表面潤滑油塗布)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/62 C03B 32/02 C03C 10/04
Claims (3)
- 【請求項1】非晶質であるガラスを連続相とし、該ガラ
ス相中に結晶相を散在する複合体である結晶化ガラスを
用いて、表面に微小な結晶相の凸起を形成した磁気ディ
スク用基板であって、上記凸起の結晶粒子の面密度が1
02〜106ヶ/mm2の範囲であり、かつ基板の単位面
積に対する上記結晶相が凸起となって表面に露出してい
る面積の総和が最大でも30%であることを特徴とする
磁気ディスク用基板。 - 【請求項2】 非晶質であるガラスを連続相とし、該ガラ
ス相中に結晶相を散在する複合体である結晶化ガラスを
用いて、表面に微小な結晶相の凸起を形成した磁気ディ
スクであって、上記凸起の結晶粒子の面密度が10 2 〜
10 6 ヶ/mm 2 の範囲であり、かつ基板の単位面積に対
する上記結晶相が凸起となって表面に露出している面積
の総和が最大でも30%であり、この基板に磁性膜,保
護膜及び潤滑油層を設けたことを特徴とする磁気ディス
ク。 - 【請求項3】 表面に結晶相が凸起となって露出する結晶
粒子の面密度が10 2 〜10 6 ヶ/mm 2 の範囲にありか
つ板の単位面積に対する上記結晶相が凸起となって露出
する結晶粒子の面積の総和が最大でも30%である微小
な結晶化ガラスの凸起を形成するための微細な結晶を、
ガラス内部に多数析出させたことを特徴とする磁気ディ
スク用ガラス板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9221305A JP2948178B2 (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | 磁気ディスク用基板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9221305A JP2948178B2 (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | 磁気ディスク用基板 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1004969A Division JP2886872B2 (ja) | 1989-01-13 | 1989-01-13 | 磁気ディスク用基板および磁気ディスク |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1091934A JPH1091934A (ja) | 1998-04-10 |
| JP2948178B2 true JP2948178B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=16764719
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9221305A Expired - Lifetime JP2948178B2 (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | 磁気ディスク用基板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2948178B2 (ja) |
-
1997
- 1997-08-18 JP JP9221305A patent/JP2948178B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1091934A (ja) | 1998-04-10 |
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