JP2980997B2 - 圧延ロール冷却方法及び装置 - Google Patents

圧延ロール冷却方法及び装置

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JP2980997B2 JP3045515A JP4551591A JP2980997B2 JP 2980997 B2 JP2980997 B2 JP 2980997B2 JP 3045515 A JP3045515 A JP 3045515A JP 4551591 A JP4551591 A JP 4551591A JP 2980997 B2 JP2980997 B2 JP 2980997B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷却水を再生循環使用
する圧延ロール冷却システムを備えた圧延設備に用いら
れて好適な圧延ロール冷却方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の圧延ロール冷却システム
であり、水処理場1で再生済の冷却水は給水ポンプ2に
よって昇圧され、スプレーヘッダー3から圧延ロール4
(作業ロール、補強ロール)にスプレーされる。
【0003】スプレー後、使用済の冷却水は、集水ピッ
ト5に集水され、送水ポンプ6により水処理場1に返送
され、油分、スケール等を除去されて再生され、再度冷
却水として循環使用される。
【0004】スプレーヘッダー3は、図11に示される
如く、スプレーノズルaを備えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来の圧
延ロール冷却方法では、水処理場が屋外に配置されてい
る等により、冷却水温が外気温や設備の運転状態の影響
を受け易く、図9に示される如く、季節間で10〜20℃も
の温度差を生ずる。この冷却水温の変動は、圧延ロール
の冷却効果を大きく変化せしめ、結果として圧延性の変
化により、焼付き等の操業不安定現象を発生せしめる。
【0006】尚、上述の冷却水温の変動対策として、特
公昭62-49126号公報に記載の如く、スプレーヘッダーに
給水される冷却水量を冷却水温に応じて調節することに
より、一定のロール冷却効果を確保するシステムが提案
されているが、冷却水の給水量を低流量から高流量まで
変更するための多大な設備が必要であり、冷却水温の変
動に十分に対応して一定のロール冷却効果を確保するこ
とに困難がある。
【0007】また、冷却水温の変動を一定にするため、
給水ポンプからスプレーヘッダーへの給水経路中に熱交
換設備を設けることも容易に考えられるが、20〜 100
(m3/分)という多量の冷却水を瞬時に加熱、冷却する
ことは多大な設備が必要であり、この場合も、冷却水温
の変動に十分に対応して一定のロール冷却効果を確保す
ることに困難がある。
【0008】本発明は、冷却水温が変動する場合にも、
一定のロール冷却効果を確保することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、スプレーヘッダーから圧延ロールにスプレーされる
冷却水を循環使用する圧延ロール冷却方法において、圧
延ロールに給水される冷却水温を検知し、該冷却水温の
検知結果に応じて、スプレーヘッダーによる冷却水のス
プレー直射部面積を制御するようにしたものである。
【0010】請求項2に記載の本発明は、スプレーヘッ
ダーから圧延ロールにスプレーされる冷却水を循環使用
する圧延ロール冷却装置において、圧延ロールに給水さ
れる冷却水温を検知する水温検知装置と、水温検知装置
の検知結果に応じて、スプレーヘッダーによる冷却水の
スプレー直射部面積を制御する制御装置とを有して構成
されるようにしたものである。
【0011】請求項3に記載の本発明は、請求項2に記
載の圧延ロール冷却装置において、スプレーヘッダーは
独立的にスプレー動作し得る複数のスプレーノズルを備
えており、制御装置は、水温検知装置の検知結果に応じ
てスプレーヘッダーの各スプレーノズルを各個単独又は
適宜の組合わせにてスプレー動作せしめるようにしたも
のである。
【0012】
【作用】本発明によれば、冷却水温の変動に応じて、ス
プレーヘッダーによる冷却水のスプレー直射部面積を制
御することにより、冷却水によるロール冷却効果を変更
することとなる。このため、冷却水温が変動する場合に
も、多大な設備を伴うことなく、一定のロール冷却効果
を確保できる。
【0013】従って、圧延ロールの冷却効果を常に一定
化でき、結果として、適正な圧延性を維持し、焼付き等
のない安定操業を確保できる。
【0014】尚、本発明において、「スプレーヘッダー
による冷却水のスプレー直射部面積」とは、ノズルより
ある速度を持ってスプレーされた水流又は粒子が直接的
に被スプレー面に衝突する部分を示し、一般に図7に示
す楕円内の面積に相当する。また、被スプレー面に衝突
した後の速度を失ったはね返りや流れ落ちる水で熱交換
を行なう部分を「水冷のみの冷却部」とする。
【0015】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す冷却水循環系
統図、図2は図1の制御系統を示すブロック図、図3は
熱伝達係数と流量との関係を示す線図、図4はスプレー
ヘッダーの一例を示す模式図、図5はスプレーノズルの
一例を示す断面図、図6はスプレーパターンの一例を示
す図表、図7はスプレー直射部面積を示す模式図、図8
はスプレーパターンと熱伝達係数との関係を示す線図、
図9は冷却水温の変動を示す線図、図10は従来例を示
す冷却水循環系統図、図11はスプレーヘッダーを示す
模式図である。
【0016】図1の圧延ロール冷却システム10におい
て、水処理場1で再生済の冷却水は給水ポンプ2によっ
て昇圧され、スプレーヘッダー11から圧延ロール4
(作業ロール、補強ロール)にスプレーされる。
【0017】スプレー後、使用済の冷却水は、集水ピッ
ト5に集水され、送水ポンプ6により水処理場1に返送
され、油分、スケール等を除去されて再生され、再度冷
却水として循環使用される。
【0018】然るに、圧延ロール冷却システム10は、
給水ポンプ2からスプレーヘッダー11への給水系中間
部に水温検知装置12を設けている。水温検知装置12
は、圧延ロール4に給水される冷却水温を検知する。
【0019】そして、圧延ロール冷却システム10は、
水温検知装置12の検知結果に応じて、スプレーヘッダ
ー11による冷却水のスプレー直射部面積を制御する制
御装置13を有している。
【0020】このとき、スプレーヘッダー11は、図4
に示す如く、圧延ロール4のロール軸方向に等間隔にて
区分された各1区間毎に、3種のスプレーノズルa1 、
a2 、a3 を3段配置している。
【0021】各スプレーノズルa1 〜a3 は、図5に示
す如く構成され、互いに独立的にスプレー動作し得るよ
うになっている。即ち、スプレーヘッダー11は、各ス
プレーノズルa1 〜a3 のそれぞれに対応するハウジン
グ21内に設けた給水室22に給水入口23、及び給水
出口24を開口し、給水出口24をポケット弁25によ
り開閉可能としている。ポケット弁25は、ばね26に
より開弁方向に付勢され、エア配管27から供給される
高圧エアにより閉弁方向に設定される。尚、28a〜2
8cはシール部材である。
【0022】制御装置13は、図2に示す如く、水温検
知装置12の検知結果に応じて、スプレーヘッダー11
の各スプレーノズルa1 〜a3 に対応するポケット弁2
5を開弁し、各ノズルa1 〜a3 を各個単独又は適宜の
組合わせにてスプレー動作せしめるのである。即ち、制
御装置13は、スプレーヘッダー11の各1区間におい
て、冷却水温に対応して開弁されてスプレー動作すべき
ノズルa1 〜a3 の作動パターンを、冷却水温に応じ
て、予め設定器31にて設定されている。そして、制御
装置13は、水温検知装置12の出力を変換器32を介
して受信した後、上記設定器31の設定データを用い
て、現在の冷却水温に適合する作動パターンが実現され
るように、操作部33を介してエア配管27の切換弁3
4を切換制御するのである。
【0023】スプレーヘッダー11におけるスプレーノ
ズルa1 〜a3の作動パターンは、例えば図6の如くで
あり、各ノズルa1 〜a3 を単独使用し、あるいはa1
及びa2 、a1 及びa3 、a2 及びa3 、a1 、a2 及
びa3 の如くに組合わせ使用することもできる。図7
(A)は図6のパターン“4”の直射部面積、図7
(B)は図6のパターン“3”の直射部面積である。
【0024】尚、スプレーヘッダー11の各1区間を構
成するノズルa1 〜a3 は、互いに同一仕様であって
も、異種仕様であってもよい。
【0025】図8は図6に示した、スプレーヘッダー1
1におけるノズルa1〜a3 の各作動パターンによるス
プレーテスト結果である。図8に示される如く、熱伝達
係数は、パターン“3”、“4”で明らかな如く、冷却
水量が1/2 であっても高い熱伝達係数を示し、ロール冷
却効果は、スプレー流量よりもスプレー直射部面積を制
御することにより良好化できる。このことを数式的に説
明すれば、下記(1) 式〜(3) 式の如くである。
【0026】圧延ロールからの抜熱量Qは(1) 式により
示される。
【0027】 Q=αA(TR −TW ) ・・・(1) α:熱伝達係数 A:見かけ上の伝熱面積 TR :ロール表面温度 TW :冷却水温度 ここで、見かけ上の伝熱面積Aはスプレーノズルのスプ
レー直射部面積と水流のみの冷却部面積に分けられ、熱
伝達係数αは一般にスプレー直射部における方が高い。
【0028】熱伝達係数αは流量密度W(kg/m2 )の関
数であり、面積一定であれば冷却水流量q(kg/ 時)の
関数で示される。
【0029】従って、抜熱量Qは、冷却水流量qが10リ
ットル/分のa1 と、20リットル/分のa2 を組合わせ
使用した場合、流量qが60リットル/分のa3 を単独使
用した場合に比して、 Q1 =α10A△T+α20A△T=(α10+α20)A△T ・・・(2) となり、図3に示される如く、α10+α20>α60の場
合、 Q2 =α60A△T<Q1 ・・・(3) となる。
【0030】そこで、制御装置13にあっては、上述の
スプレー直射部面積とロール冷却効果との関係を用い、
冷却水温の検知結果に応じて、スプレーヘッダー11に
おけるノズルa1 〜a3 の作動パターンを選択し、ロー
ル冷却効果を制御するものである。
【0031】例えば、パターン“4”を使用していて、
冷却水温が上昇してきた場合、その温度上昇量に応じて
パターン“4”から、“3”、“5”、“6”へと、よ
り熱伝達係数の高いパターンを選択することにより、パ
ターン“4”による以上の抜熱量を得ることができる。
【0032】次に、上記実施例の作用について説明す
る。
【0033】上記実施例によれば、冷却水温の変動に応
じて、スプレーヘッダー11による冷却水のスプレー直
射部面積を制御することにより、冷却水によるロール冷
却効果を変更することとなる。このため、冷却水温が変
動する場合にも、多大な設備を伴うことなく、一定のロ
ール冷却効果を確保できる。
【0034】従って、圧延ロール4の冷却効果を常に一
定化でき、結果として、適正な圧延性を維持し、焼付き
等のない安定操業を確保できる。
【0035】尚、本発明の実施においては、スプレーヘ
ッダーによる冷却水のスプレー直射部面積を変更する手
段として、上記実施例における如くの複数のスプレーノ
ズルの組合わせによるばかりでなく、遮蔽板によりノズ
ルの有効スプレー領域を変更する方法、あるいはノズル
のスプレー噴射方向を変更する方法(スプレーヘッダー
の取付角度変更)等を採用することもできる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、冷却水温
が変動する場合にも、一定のロール冷却効果を確保する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例を示す冷却水循環系統
図である。
【図2】図2は図1の制御系統を示すブロック図であ
る。
【図3】図3は熱伝達係数と流量との関係を示す線図で
ある。
【図4】図4はスプレーヘッダーの一例を示す模式図で
ある。
【図5】図5はスプレーノズルの一例を示す断面図であ
る。
【図6】図6はスプレーパターンの一例を示す図表であ
る。
【図7】図7はスプレー直射部面積を示す模式図であ
る。
【図8】図8はスプレーパターンと熱伝達係数との関係
を示す線図である。
【図9】図9は冷却水温の変動を示す線図である。
【図10】図10は従来例を示す冷却水循環系統図であ
る。
【図11】図11はスプレーヘッダーを示す模式図であ
る。
【符号の説明】
4 圧延ロール 10 圧延ロール冷却システム 11 スプレーヘッダー 12 水温検知装置 13 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−30112(JP,A) 特開 昭61−119623(JP,A) 特開 昭61−15628(JP,A) 特開 昭57−9507(JP,A) 特開 平1−21004(JP,A) 特開 平1−224105(JP,A) 特開 昭63−13610(JP,A) 特開 昭62−61713(JP,A) 特開 昭59−56516(JP,A) 実開 平3−70803(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 27/10 B21B 45/02 320 G01K 7/00 321 G01K 13/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプレーヘッダーから圧延ロールにスプ
    レーされる冷却水を循環使用する圧延ロール冷却方法に
    おいて、圧延ロールに給水される冷却水温を検知し、該
    冷却水温の検知結果に応じて、スプレーヘッダーによる
    冷却水のスプレー直射部面積を制御することを特徴とす
    る圧延ロール冷却方法。
  2. 【請求項2】 スプレーヘッダーから圧延ロールにスプ
    レーされる冷却水を循環使用する圧延ロール冷却装置に
    おいて、圧延ロールに給水される冷却水温を検知する水
    温検知装置と、水温検知装置の検知結果に応じて、スプ
    レーヘッダーによる冷却水のスプレー直射部面積を制御
    する制御装置とを有して構成されることを特徴とする圧
    延ロール冷却装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の圧延ロール冷却装置に
    おいて、スプレーヘッダーは独立的にスプレー動作し得
    る複数のスプレーノズルを備えており、制御装置は、水
    温検知装置の検知結果に応じてスプレーヘッダーの各ス
    プレーノズルを各個単独又は適宜の組合わせにてスプレ
    ー動作せしめる圧延ロール冷却装置。
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