JP2992257B2 - プラズマ溶融方法及びその装置 - Google Patents
プラズマ溶融方法及びその装置Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体廃棄物の溶融
減容処理、特に放射性や毒性を有する固体廃棄物の溶融
減容処理を行うためのプラズマ溶融方法及びその装置に
関する。
減容処理、特に放射性や毒性を有する固体廃棄物の溶融
減容処理を行うためのプラズマ溶融方法及びその装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマアークを熱源として固体廃棄物
を溶融減容処理する装置は、都市ごみ焼却灰溶融設備等
で実用化されており(公知文献として、川崎重工技報1
25号、1995年4月20日発行、2頁〜7頁に記載
のプラズマ式ごみ焼却灰溶融システムがある。)、原子
力発電所で発生する低レベルの放射性雑固体廃棄物の溶
融減容装置も開発されている(公知文献として、Journa
of the RANDEC No.13(November 1995) の41頁〜48
頁に記載の放射性廃棄物処理技術の開発状況、−川崎重
工の開発技術−がある)。
を溶融減容処理する装置は、都市ごみ焼却灰溶融設備等
で実用化されており(公知文献として、川崎重工技報1
25号、1995年4月20日発行、2頁〜7頁に記載
のプラズマ式ごみ焼却灰溶融システムがある。)、原子
力発電所で発生する低レベルの放射性雑固体廃棄物の溶
融減容装置も開発されている(公知文献として、Journa
of the RANDEC No.13(November 1995) の41頁〜48
頁に記載の放射性廃棄物処理技術の開発状況、−川崎重
工の開発技術−がある)。
【0003】ところで、上記のプラズマアークを熱源と
する固体廃棄物の溶融減容装置には、以下に述べるよう
な問題があった。 図5に示すように溶融物30を保持する部位即ち炉
容器31には、耐熱性を有する耐火物(耐火レンガ等)
32を設置しているが、耐火物32が溶融物30により
溶損したり、熱サイクルにより破損したりするため、定
期的あるいは不定期的にこれを交換する必要があった。 耐火物32の交換を、作業者が溶融炉内に入って実
施することになるため、作業環境が悪かった。 耐火物32の交換時に、粉砕された耐火物32のダ
スト等が発生するため、特にα線を放出する放射性廃棄
物や毒性を有する廃棄物を溶融する装置への適用が難し
かった。この場合には、完全遠隔で耐火物32の交換作
業を行うこととなるが、交換装置が高価となり、また作
業時間が長くかかり、装置の稼働率が大幅に低下する。
する固体廃棄物の溶融減容装置には、以下に述べるよう
な問題があった。 図5に示すように溶融物30を保持する部位即ち炉
容器31には、耐熱性を有する耐火物(耐火レンガ等)
32を設置しているが、耐火物32が溶融物30により
溶損したり、熱サイクルにより破損したりするため、定
期的あるいは不定期的にこれを交換する必要があった。 耐火物32の交換を、作業者が溶融炉内に入って実
施することになるため、作業環境が悪かった。 耐火物32の交換時に、粉砕された耐火物32のダ
スト等が発生するため、特にα線を放出する放射性廃棄
物や毒性を有する廃棄物を溶融する装置への適用が難し
かった。この場合には、完全遠隔で耐火物32の交換作
業を行うこととなるが、交換装置が高価となり、また作
業時間が長くかかり、装置の稼働率が大幅に低下する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、耐火
物等の交換を不要にして、炉容器の交換、補修頻度を大
減に減少し、また耐火物の補修のために作業員が近接す
る必要がなく、α線を放出する放射性廃棄物や、毒性を
有する廃棄物を溶融対象とすることができ、さらに炉容
器を外側から冷却することにより、冷却水の炉容器内へ
進入による水蒸気爆発の危険性を回避し、また炉容器へ
のプラズマの異常な放電を防止できるようにしたプラズ
マ溶融方法及びその装置を提供しようとするものであ
る。
物等の交換を不要にして、炉容器の交換、補修頻度を大
減に減少し、また耐火物の補修のために作業員が近接す
る必要がなく、α線を放出する放射性廃棄物や、毒性を
有する廃棄物を溶融対象とすることができ、さらに炉容
器を外側から冷却することにより、冷却水の炉容器内へ
進入による水蒸気爆発の危険性を回避し、また炉容器へ
のプラズマの異常な放電を防止できるようにしたプラズ
マ溶融方法及びその装置を提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のプラズマ溶融方法は、直流アーク放電型のプ
ラズマアークを熱源として固体廃棄物等を炉容器で溶融
減容するにおいて、炉容器を熱伝導性の良い金属製と
し、固体廃棄物の溶融中、炉容器を外面より冷却して、
炉容器内面に熱伝導率の悪い溶融再凝固させた酸化物の
薄い容器壁保護層を形成し、溶融物の固化を防止すると
共に溶融物が炉容器に直接接触しないようにすることを
特徴とするものである。
の本発明のプラズマ溶融方法は、直流アーク放電型のプ
ラズマアークを熱源として固体廃棄物等を炉容器で溶融
減容するにおいて、炉容器を熱伝導性の良い金属製と
し、固体廃棄物の溶融中、炉容器を外面より冷却して、
炉容器内面に熱伝導率の悪い溶融再凝固させた酸化物の
薄い容器壁保護層を形成し、溶融物の固化を防止すると
共に溶融物が炉容器に直接接触しないようにすることを
特徴とするものである。
【0006】上記プラズマ溶融方法を実施するための本
発明のプラズマ溶融装置は、直流アーク放電型のプラズ
マアークを熱源とする固体廃棄物等の溶融減容装置にお
いて、固体廃棄物の溶融物を保持する炉容器を、金属製
となすと共に電気的に地落し、且つ内面に電気絶縁層を
設け、この電気絶縁層の内面に、金属製の溶融物接触層
を設け、この溶融物接触層を炉容器とは電気的に絶縁
し、炉容器の外側には独立した境界を有する冷却機構を
設けたことを特徴とするものである。
発明のプラズマ溶融装置は、直流アーク放電型のプラズ
マアークを熱源とする固体廃棄物等の溶融減容装置にお
いて、固体廃棄物の溶融物を保持する炉容器を、金属製
となすと共に電気的に地落し、且つ内面に電気絶縁層を
設け、この電気絶縁層の内面に、金属製の溶融物接触層
を設け、この溶融物接触層を炉容器とは電気的に絶縁
し、炉容器の外側には独立した境界を有する冷却機構を
設けたことを特徴とするものである。
【0007】上記プラズマ溶融装置において、冷却機構
は、炉容器の外面に敷設した冷却管又は炉容器の外面形
状に沿う冷却ジャケットであることが好ましい。また、
上記プラズマ溶融装置において、炉容器の内面の金属製
の溶融物接触層の電位を連続的に監視し、電気絶縁層の
健全性をモニタすることができるようにすることが好ま
しい。
は、炉容器の外面に敷設した冷却管又は炉容器の外面形
状に沿う冷却ジャケットであることが好ましい。また、
上記プラズマ溶融装置において、炉容器の内面の金属製
の溶融物接触層の電位を連続的に監視し、電気絶縁層の
健全性をモニタすることができるようにすることが好ま
しい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のプラズマ溶融方法及びそ
の装置の実施形態について説明する。先ず、プラズマ溶
融方法を実施するためのプラズマ溶融装置を図1によっ
て説明すると、1は炉容器で、熱伝導性の良い金属例え
ば銅にて作製され、電気的に地落され、且つ内面にセラ
ミックス等の薄い電気絶縁層2が設けられている。この
電気絶縁層2を構成するセラミックスとしては、熱伝導
率の比較的高いセラミックス、例えばAlN、SiC等
が用いられる。炉容器1の外側には独立した境界を有す
る冷却機構として、例えば冷却管3が炉容器1の外面に
敷設されている。前記炉容器1の内面の電気絶縁層2の
内面には、金属製、例えば銅より成る溶融物接触層4が
設けられている。5は炉容器1の天井部内側で溶融物接
触層4の内面に張った耐火物である。6は炉容器1への
固体廃棄物の傾斜した供給路で、該供給路6の入口と出
口に垂直にシャッターダンパ7,8が設けられている。
9は炉容器1の天井に全方位傾動可能に設置されたプラ
ズマトーチで、これに対向して炉容器1の底面に電極1
0が設置されている。11は炉容器1の天井に設けられ
た可燃物投入路で、上端にホッパ12が設けられ、ホッ
パ12の下端と可燃物投入路11の途中に水平にシャッ
ターダンパ13,14が設けられている。15は下側の
シャッターダンパ14の下方で可燃物投入路11の途中
から分岐して設けられた排ガス路である。16は固体廃
棄物の供給路6と炉容器1を支持した架台である。17
は炉容器1の底に設けた出湯口、18はその下方に送り
込まれた耐火物製の受け容器である。
の装置の実施形態について説明する。先ず、プラズマ溶
融方法を実施するためのプラズマ溶融装置を図1によっ
て説明すると、1は炉容器で、熱伝導性の良い金属例え
ば銅にて作製され、電気的に地落され、且つ内面にセラ
ミックス等の薄い電気絶縁層2が設けられている。この
電気絶縁層2を構成するセラミックスとしては、熱伝導
率の比較的高いセラミックス、例えばAlN、SiC等
が用いられる。炉容器1の外側には独立した境界を有す
る冷却機構として、例えば冷却管3が炉容器1の外面に
敷設されている。前記炉容器1の内面の電気絶縁層2の
内面には、金属製、例えば銅より成る溶融物接触層4が
設けられている。5は炉容器1の天井部内側で溶融物接
触層4の内面に張った耐火物である。6は炉容器1への
固体廃棄物の傾斜した供給路で、該供給路6の入口と出
口に垂直にシャッターダンパ7,8が設けられている。
9は炉容器1の天井に全方位傾動可能に設置されたプラ
ズマトーチで、これに対向して炉容器1の底面に電極1
0が設置されている。11は炉容器1の天井に設けられ
た可燃物投入路で、上端にホッパ12が設けられ、ホッ
パ12の下端と可燃物投入路11の途中に水平にシャッ
ターダンパ13,14が設けられている。15は下側の
シャッターダンパ14の下方で可燃物投入路11の途中
から分岐して設けられた排ガス路である。16は固体廃
棄物の供給路6と炉容器1を支持した架台である。17
は炉容器1の底に設けた出湯口、18はその下方に送り
込まれた耐火物製の受け容器である。
【0009】上記のように構成されたプラズマ溶融装置
を用いる本発明のプラズマ溶融方法について説明する。
図1に示すように固体廃棄物の充填封塞されたドラム缶
19が、供給路6のシャッターダンパ7,8が開閉され
て1個ずつ炉容器1内に導入され、プラズマトーチ9か
らのプラズマアークが炉底の電極10に放電され、これ
によりドラム缶19ごと固体廃棄物が溶融され減容され
る。もちろん固体廃棄物はドラム缶に封塞されていなく
てもよい。この固体廃棄物の溶融中、炉容器1の外面に
敷設された冷却管3に冷却水を通して、炉容器1を冷却
し、炉容器1の内面、即ち溶融物接触層4の内面に熱伝
導率の悪い溶融再凝固させた酸化物の薄い容器壁保護層
20を形成し、溶融物21の固化を防止すると共に溶融
物21に炉容器1に直接接触しないようにする。かくし
て、溶融物21は再固化することなく炉容器1内に保持
されると共に、炉容器1の温度が低温に維持されるの
で、腐食や溶損を回避できる。
を用いる本発明のプラズマ溶融方法について説明する。
図1に示すように固体廃棄物の充填封塞されたドラム缶
19が、供給路6のシャッターダンパ7,8が開閉され
て1個ずつ炉容器1内に導入され、プラズマトーチ9か
らのプラズマアークが炉底の電極10に放電され、これ
によりドラム缶19ごと固体廃棄物が溶融され減容され
る。もちろん固体廃棄物はドラム缶に封塞されていなく
てもよい。この固体廃棄物の溶融中、炉容器1の外面に
敷設された冷却管3に冷却水を通して、炉容器1を冷却
し、炉容器1の内面、即ち溶融物接触層4の内面に熱伝
導率の悪い溶融再凝固させた酸化物の薄い容器壁保護層
20を形成し、溶融物21の固化を防止すると共に溶融
物21に炉容器1に直接接触しないようにする。かくし
て、溶融物21は再固化することなく炉容器1内に保持
されると共に、炉容器1の温度が低温に維持されるの
で、腐食や溶損を回避できる。
【0010】前記容器壁保護層20の厚さは、冷却によ
る抜熱量(溶融物からの熱流束)により異なるため、炉
の大きさやトーチ出力などの溶融炉のパラメータに依存
する。また、容器壁保護層20を形成させる材質(固体
廃棄物あるいは容器壁保護層形成用の固体)の熱伝導率
にも依存する。図2は、代表的なプラズマ溶融炉のパラ
メータから図3に示すように溶融物からの熱流束を10
0kW/m2 と想定し、容器壁保護層の熱伝導率λを変
化させて、溶融物接触層上の容器壁保護層厚さtを求め
た例である。ただしここでは、容器壁保護層内の温度差
を1000℃(溶融物温度を1500℃、溶融物接触層
表面温度を500℃)と仮定した。図2に示すように、
例えばガラスや代表的な固体廃棄物であるコンクリート
の熱伝導率は約1W/mKであり、再凝固した容器壁保
護層厚さは約10mmとなる。土砂などの主成分である
SiO2 (熱伝導率:約3W/mK)では約30mm,
Al2 O3 (熱伝導率:約10W/mK)では約100
mmの再凝固した容器壁保護層が形成される。図には表
示していないが、同じ条件で鉄(熱伝導率:約30W/
mK)で再凝固した容器壁保護層を形成させれば、厚さ
は約300mmとなる。再凝固した容器壁保護層厚さは
溶融炉サイズを合理化する観点で小さい方が望ましいの
で、できるだけ熱伝導率の小さい材質を使用することが
好ましい。すなわち、本発明の溶融方法では、最初に熱
伝導率の小さいコンクリートなどの廃棄物を炉容器底部
を保護するように装荷して溶融するか、容器壁保護層形
成用に炉容器底部を保護するように装荷したガラスなど
を溶融し、再凝固した容器壁保護層を形成させた後に鉄
などの廃棄物を溶融する。容器壁保護層形成時に炉容器
傾動装置(図示しない)を用いて炉容器を傾動させるこ
とは、容器壁保護層を広く形成させるために望ましい。
容器壁保護層は溶融炉更新後の初回の溶融運転時に形成
させれば、炉容器内面に形成されたままなので、次回以
降はどのような廃棄物から溶融しても良い。
る抜熱量(溶融物からの熱流束)により異なるため、炉
の大きさやトーチ出力などの溶融炉のパラメータに依存
する。また、容器壁保護層20を形成させる材質(固体
廃棄物あるいは容器壁保護層形成用の固体)の熱伝導率
にも依存する。図2は、代表的なプラズマ溶融炉のパラ
メータから図3に示すように溶融物からの熱流束を10
0kW/m2 と想定し、容器壁保護層の熱伝導率λを変
化させて、溶融物接触層上の容器壁保護層厚さtを求め
た例である。ただしここでは、容器壁保護層内の温度差
を1000℃(溶融物温度を1500℃、溶融物接触層
表面温度を500℃)と仮定した。図2に示すように、
例えばガラスや代表的な固体廃棄物であるコンクリート
の熱伝導率は約1W/mKであり、再凝固した容器壁保
護層厚さは約10mmとなる。土砂などの主成分である
SiO2 (熱伝導率:約3W/mK)では約30mm,
Al2 O3 (熱伝導率:約10W/mK)では約100
mmの再凝固した容器壁保護層が形成される。図には表
示していないが、同じ条件で鉄(熱伝導率:約30W/
mK)で再凝固した容器壁保護層を形成させれば、厚さ
は約300mmとなる。再凝固した容器壁保護層厚さは
溶融炉サイズを合理化する観点で小さい方が望ましいの
で、できるだけ熱伝導率の小さい材質を使用することが
好ましい。すなわち、本発明の溶融方法では、最初に熱
伝導率の小さいコンクリートなどの廃棄物を炉容器底部
を保護するように装荷して溶融するか、容器壁保護層形
成用に炉容器底部を保護するように装荷したガラスなど
を溶融し、再凝固した容器壁保護層を形成させた後に鉄
などの廃棄物を溶融する。容器壁保護層形成時に炉容器
傾動装置(図示しない)を用いて炉容器を傾動させるこ
とは、容器壁保護層を広く形成させるために望ましい。
容器壁保護層は溶融炉更新後の初回の溶融運転時に形成
させれば、炉容器内面に形成されたままなので、次回以
降はどのような廃棄物から溶融しても良い。
【0011】然して本発明のプラズマ溶融装置は、炉容
器1が金属より成り、延性を有するので、熱サイクルに
よる破損を避けることができ、従って、炉容器1の寿命
中は内面の補修が不要であり、装置の補修頻度を大幅に
減少できる。従って、従来のように耐火物の補修のため
に作業員が炉容器1に近接する必要がなく、α線を放出
する放射性廃棄物や、毒性を有する廃棄物を溶融対象と
することができる。また、本発明のプラズマ溶融装置
は、炉容器1を独立した境界を有する冷却管3等を介し
て外側から冷却する構造を採っているので、万一炉容器
1が疲労や溶接不良などにより破損しても冷却水が容器
内に漏入することがなく、水蒸気爆発を起すこともな
い。さらに本発明のプラズマ溶融装置は、炉容器1に金
属製容器を用いているが、その内面にセラミックスの電
気絶縁層2を設けているので、プラズマアークが炉容器
1に異常放電することがなく、炉容器1を破損する恐れ
がない。しかも、この電気絶縁層2は薄く、熱抵抗とな
らないように熱伝導率の比較的高いAlN,SiC等を
用いているので、固体廃棄物の溶融時安定して容器壁保
護層20を形成することができる。また、さらに、本発
明のプラズマ溶融装置は、炉容器1の内面の電気絶縁層
2に直接溶融物が接しないように銅より成る溶融物接触
層4が設けられているので、電気絶縁層2が破損せず、
絶縁不良を生じることがない。
器1が金属より成り、延性を有するので、熱サイクルに
よる破損を避けることができ、従って、炉容器1の寿命
中は内面の補修が不要であり、装置の補修頻度を大幅に
減少できる。従って、従来のように耐火物の補修のため
に作業員が炉容器1に近接する必要がなく、α線を放出
する放射性廃棄物や、毒性を有する廃棄物を溶融対象と
することができる。また、本発明のプラズマ溶融装置
は、炉容器1を独立した境界を有する冷却管3等を介し
て外側から冷却する構造を採っているので、万一炉容器
1が疲労や溶接不良などにより破損しても冷却水が容器
内に漏入することがなく、水蒸気爆発を起すこともな
い。さらに本発明のプラズマ溶融装置は、炉容器1に金
属製容器を用いているが、その内面にセラミックスの電
気絶縁層2を設けているので、プラズマアークが炉容器
1に異常放電することがなく、炉容器1を破損する恐れ
がない。しかも、この電気絶縁層2は薄く、熱抵抗とな
らないように熱伝導率の比較的高いAlN,SiC等を
用いているので、固体廃棄物の溶融時安定して容器壁保
護層20を形成することができる。また、さらに、本発
明のプラズマ溶融装置は、炉容器1の内面の電気絶縁層
2に直接溶融物が接しないように銅より成る溶融物接触
層4が設けられているので、電気絶縁層2が破損せず、
絶縁不良を生じることがない。
【0012】尚、上記本発明のプラズマ溶融装置におけ
る炉容器1の容器壁は、例えば2枚の銅板の間にAl
N,SiC等の粉末を挾み込んで圧延したり、熱間静水
圧加圧(HIP)法により成形するとよい。
る炉容器1の容器壁は、例えば2枚の銅板の間にAl
N,SiC等の粉末を挾み込んで圧延したり、熱間静水
圧加圧(HIP)法により成形するとよい。
【0013】上記本発明のプラズマ溶融装置において
は、電気的に地落された炉容器1と内面側の溶融物接触
層4とを絶縁して、溶融物接触層4の電位を図4に示す
ように電圧計22により連続的に監視することにより、
内面側の溶融物接触層4はプラズマトーチ9と炉容器
(アース)1の中間電位にあることを確認することで、
連続的にモニタすることができる。つまり、図4に示さ
れるように溶融物接触層4に導線23を接続し、この導
線23を炉容器1とは絶縁して取り出して電圧計22に
接続し、電圧計22の原理を利用して溶融物接触層4の
電位を連続的に検出することにより連続モニタすること
ができる。また、電圧計22の電圧低でインターロック
とし、プラズマトーチ9を停止すれば、プラズマ溶融装
置は安全に停止できる。即ち、内面側の溶融物接触層4
の電位が異常に低下し0となったら、電気絶縁層2が破
壊され、異常が生じていると推定されるので、プラズマ
溶融装置を安全に停止することができる。
は、電気的に地落された炉容器1と内面側の溶融物接触
層4とを絶縁して、溶融物接触層4の電位を図4に示す
ように電圧計22により連続的に監視することにより、
内面側の溶融物接触層4はプラズマトーチ9と炉容器
(アース)1の中間電位にあることを確認することで、
連続的にモニタすることができる。つまり、図4に示さ
れるように溶融物接触層4に導線23を接続し、この導
線23を炉容器1とは絶縁して取り出して電圧計22に
接続し、電圧計22の原理を利用して溶融物接触層4の
電位を連続的に検出することにより連続モニタすること
ができる。また、電圧計22の電圧低でインターロック
とし、プラズマトーチ9を停止すれば、プラズマ溶融装
置は安全に停止できる。即ち、内面側の溶融物接触層4
の電位が異常に低下し0となったら、電気絶縁層2が破
壊され、異常が生じていると推定されるので、プラズマ
溶融装置を安全に停止することができる。
【0014】
【発明の効果】以上の説明で判るように本発明のプラズ
マ溶融方法は、固体廃棄物の溶融中、炉容器を冷却し、
炉容器内面の溶融物接触層の内面に熱伝導率の悪い溶融
再凝固させた酸化物の薄い容器壁保護層を形成し、溶融
物の固化を防止すると共に炉容器に溶融物が直接接触し
ないようするのであるから、溶融物は再固化することな
く炉容器内に保持されると共に、炉容器の温度が低温に
維持されるので、腐食や溶損を回避できる。
マ溶融方法は、固体廃棄物の溶融中、炉容器を冷却し、
炉容器内面の溶融物接触層の内面に熱伝導率の悪い溶融
再凝固させた酸化物の薄い容器壁保護層を形成し、溶融
物の固化を防止すると共に炉容器に溶融物が直接接触し
ないようするのであるから、溶融物は再固化することな
く炉容器内に保持されると共に、炉容器の温度が低温に
維持されるので、腐食や溶損を回避できる。
【0015】また、本発明のプラズマ溶融装置は、炉容
器が金属より成り、延性を有するので、熱サイクルによ
る破損を避けることができ、炉容器の寿命中は内面の補
修が不要で、装置の補修頻度を大幅に減少できる。従っ
て、従来のように耐火物の補修のために作業員が炉容器
に近接する必要がなく、α線を放出する放射性廃棄物
や、毒性を有する廃棄物を溶融対象とすることができ
る。また、炉容器の外側に独立した境界を有する冷却機
構を設けて冷却するようにしているので、万一炉容器が
破損しても冷却水が容器内に漏入せず、水蒸気爆発を起
すこともない。さらに、炉容器の内面にセラミックスの
電気絶縁層が設けられているので、プラズマアークが炉
容器に異常放電することがなく、炉容器が破損すること
がない。また、さらに、炉容器の内面の電気絶縁層に溶
融物接触層が設けられているので、溶融物が直接電気絶
縁層に接触せず、従って破損せず、絶縁不良が生じるこ
とがない。しかも電気絶縁層は薄く、熱抵抗とならない
ように熱伝導率の比較的高いセラミックスより成るの
で、固体廃棄物の溶融時安定して再凝固した容器壁保護
層を形成できて、前記本発明のプラズマ溶融方法を効果
的に実施できる。
器が金属より成り、延性を有するので、熱サイクルによ
る破損を避けることができ、炉容器の寿命中は内面の補
修が不要で、装置の補修頻度を大幅に減少できる。従っ
て、従来のように耐火物の補修のために作業員が炉容器
に近接する必要がなく、α線を放出する放射性廃棄物
や、毒性を有する廃棄物を溶融対象とすることができ
る。また、炉容器の外側に独立した境界を有する冷却機
構を設けて冷却するようにしているので、万一炉容器が
破損しても冷却水が容器内に漏入せず、水蒸気爆発を起
すこともない。さらに、炉容器の内面にセラミックスの
電気絶縁層が設けられているので、プラズマアークが炉
容器に異常放電することがなく、炉容器が破損すること
がない。また、さらに、炉容器の内面の電気絶縁層に溶
融物接触層が設けられているので、溶融物が直接電気絶
縁層に接触せず、従って破損せず、絶縁不良が生じるこ
とがない。しかも電気絶縁層は薄く、熱抵抗とならない
ように熱伝導率の比較的高いセラミックスより成るの
で、固体廃棄物の溶融時安定して再凝固した容器壁保護
層を形成できて、前記本発明のプラズマ溶融方法を効果
的に実施できる。
【0016】さらに本発明のプラズマ溶融装置におい
て、炉容器の内面の金属製の溶融物接触層の電位を連続
的に監視し、電気絶縁層の健全性をモニタするようにし
たものにあっては、電気絶縁層の異常も検知できて、異
常時にプラズマ溶融装置を安全に停止することができ
る。
て、炉容器の内面の金属製の溶融物接触層の電位を連続
的に監視し、電気絶縁層の健全性をモニタするようにし
たものにあっては、電気絶縁層の異常も検知できて、異
常時にプラズマ溶融装置を安全に停止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ溶融装置の一実施形態を示す
概念図である。
概念図である。
【図2】容器壁保護層の熱伝導率λを変化させて再凝固
する容器壁保護層厚さtを求めた例を示すグラフであ
る。
する容器壁保護層厚さtを求めた例を示すグラフであ
る。
【図3】炉容器の内面に電気絶縁層を介して設けた溶融
物接触層上の容器壁保護層の断面図である。
物接触層上の容器壁保護層の断面図である。
【図4】本発明のプラズマ溶融装置の他の実施形態を示
す概念図である。
す概念図である。
【図5】従来の固体廃棄物の溶融減容装置を示す概略図
である。
である。
1 炉容器 2 電気絶縁層 3 冷却管 4 溶融物接触層 6 固体廃棄物の供給路 9 プラズマトーチ 10 電極 11 可燃物投入路 15 排ガス路 19 固体廃棄物の充填封塞されたドラム缶 20 熱伝導率の悪い溶融再凝固させた酸化物の薄い容
器壁保護層 21 溶融物 22 電圧計
器壁保護層 21 溶融物 22 電圧計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 誠一郎 東京都江東区南砂2丁目6番5号 川崎 重工業株式会社東京設計事務所内 (72)発明者 千代 亮 東京都江東区南砂2丁目6番5号 川崎 重工業株式会社東京設計事務所 (56)参考文献 特開 昭58−800(JP,A) 特開 昭55−101100(JP,A) 特開 平8−35779(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21F 9/30 F23G 5/00
Claims (4)
- 【請求項1】 直流アーク放電型のプラズマアークを熱
源として固体廃棄物を炉容器で溶融減容するにおいて、
炉容器を熱伝導性の良い金属製とし、固体廃棄物の溶融
中、炉容器を外面より冷却して、炉容器内面に熱伝導率
の悪い溶融再凝固させた酸化物の薄い容器壁保護層を形
成し、溶融物の固化を防止すると共に溶融物が炉容器に
直接接触しないようにすることを特徴とするプラズマ溶
融方法。 - 【請求項2】 直流アーク放電型のプラズマアークを熱
源とする固体廃棄物等の溶融減容装置において、固体廃
棄物の溶融物を保持する炉容器を、金属製となすと共に
電気的に地落し、且つ内面に電気絶縁層を設け、この電
気絶縁層の内面に、金属製の溶融物接触層を設け、この
溶融物接触層を炉容器とは電気的に絶縁し、炉容器の外
側には独立した境界を有する冷却機構を設けたことを特
徴とするプラズマ溶融装置。 - 【請求項3】 請求項2記載のプラズマ溶融装置におい
て、冷却機構が、炉容器の外面に敷設した冷却管又は炉
容器の外面形状に沿う冷却ジャケットであることを特徴
とするプラズマ溶融装置。 - 【請求項4】 請求項2または3記載のプラズマ溶融装
置において、炉容器の内面の金属製の溶融物接触層の電
位を連続的に監視し、電気絶縁層の健全性をモニタする
ことができるようにしたことを特徴とするプラズマ溶融
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9367906A JP2992257B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | プラズマ溶融方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9367906A JP2992257B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | プラズマ溶融方法及びその装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11190798A JPH11190798A (ja) | 1999-07-13 |
| JP2992257B2 true JP2992257B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=18490502
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9367906A Expired - Fee Related JP2992257B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | プラズマ溶融方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2992257B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102157215A (zh) * | 2011-03-16 | 2011-08-17 | 中科华核电技术研究院有限公司 | 一种放射性废物处理方法及装置 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20260035512A (ko) * | 2024-09-06 | 2026-03-13 | 비즈 주식회사 | 핵연료 응고층을 형성하는 원자로 구조체 |
| CN119763886B (zh) * | 2024-12-27 | 2026-01-16 | 中国原子能科学研究院 | 适用于放射性废物处理的装置 |
-
1997
- 1997-12-26 JP JP9367906A patent/JP2992257B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102157215A (zh) * | 2011-03-16 | 2011-08-17 | 中科华核电技术研究院有限公司 | 一种放射性废物处理方法及装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11190798A (ja) | 1999-07-13 |
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