JP2995180B1 - 立形ポンプのシール構造 - Google Patents

立形ポンプのシール構造

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JP2995180B1 JP24848098A JP24848098A JP2995180B1 JP 2995180 B1 JP2995180 B1 JP 2995180B1 JP 24848098 A JP24848098 A JP 24848098A JP 24848098 A JP24848098 A JP 24848098A JP 2995180 B1 JP2995180 B1 JP 2995180B1
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Abstract

【要約】 【課題】ポンプ停止時は、回転軸側に固着したロータと
胴管側に固着したフラップを気密的に密着させて胴管内
からの薬液や腐食性ガスの漏洩を防止し、ポンプ運転中
は回転接触する部分のない一種の軸封装置として機能す
る。 【解決手段】回転軸9上部に固着したロータ11と、こ
のロータ11に対応して胴管4に固着したフラップ13
に、それぞれに磁石10,12を内蔵し、フラップ13
を、ロータ下面に気密的に密着する位置からロータ下方
に離れて空隙sを形成する位置まで接離動可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立形ポンプのシー
ル構造に関するものであり、特に、環境を汚染する薬液
や腐食性の強い薬液等の移送に好適する立形ポンプのシ
ール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】円筒状の胴管上部にモータを配装し、胴
管下端に連設したケーシングにポンプ室を形成し、該ポ
ンプ室内に配装したインペラーを回転軸を介してモータ
に連結してなる立形ポンプは、主要部の構成部品点数が
少なく、接液部分に摺動部分を持たないなどの特徴があ
り、耐食・耐摩耗性・機械的強度に優れたポンプとし
て、環境を汚染する薬液や腐食性の強い薬液等の移送、
例えば、エッチングマシン等の薬液の循環用、メッキ装
置のメッキ液の循環用又は排ガス吸収塔等の薬液の循環
用等に広く使用されている。
【0003】この種の薬液の循環等に使用される従来の
立形ポンプのシール構造としては、胴管の上端面内側に
中空円板体状のガスシールプレートを取り付け、このガ
スシールプレートと回転軸との間をガスシールでシール
し、さらに、ガスシールプレート外周部と胴管の上端面
との間にO−リングを介装して胴管内から薬液や腐食性
ガスが外部へ漏洩するのを防止している。(先行技術と
しては、例えば、実公平7−20393号公報参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記するような、従来
の立形ポンプのシール部に使用されているガスシール
は、一般に、ゴム製のもので、このガスシールは、一定
の予圧を持たせてガスシールプレートと接触させること
によって胴管及びケーシング内からの腐食性ガスが外部
へ漏洩するのを抑制することを目的としているため、運
転中のポンプが停止すると、ポンプ停止直後に吐出管か
らポンプ側への薬液の逆流が始まり、その一部がポンプ
ケーシング、インペラ背面を通過し、胴管内を上昇して
胴管上部に設けたガスシール部から外部に漏洩すること
がある。また、胴管内を上昇する薬液によって胴管内の
腐食性ガスがガスシール部から外部に押し出されるよう
なこともある。
【0005】そこで、ポンプ停止時のポンプ側への薬液
の逆流防止のために、吐出配管中に逆止弁を設置するこ
とが推奨されているが、この場合は液質によっては逆止
弁の密封座面に結晶物が生じ、その効果が低下すること
がある。また、ポンプ自体の構造としては、回転軸と胴
管又はケーシングの固定部分との間に軸封装置、例え
ば、メカニカルシールやパッキングシールを設けること
が可能であるが、これでは、消耗品を極力少なくし、メ
ンテナンスフリーを追求する立て型ポンプとしての製品
価値が半減する。
【0006】そこで、本発明の課題は、ポンプの運転が
停止すると同時に、回転軸側に固着したロータと胴管側
に固着したフラップを気密的に密着させることにより、
胴管内からの薬液や腐食性ガスの漏洩を防止するととも
に、ポンプ運転中は回転接触する部分のない一種の軸封
装置として機能する立形ポンプのシール構造を提供する
ことを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の発明は、立形ポンプの
回転軸上部に磁石を内蔵したロータを固着し、このロー
タに対応して胴管に磁石を内蔵したフラップを固着し、
ロータとフラップのそれぞれに内蔵する磁石を、N極及
びS極を平面的に交互に配置して対応させ、フラップ
は、ロータが静止した状態でロータとフラップの両方の
磁石間に吸引力が作用してロータ下面に気密的に密着す
る位置からロータが回転した状態でロータとフラップの
両方の磁石間に反発力が作用してロータ下方に離れる位
置まで変形接離動可能に構成したことを特徴とする。
【0008】ここで、立形ポンプとして、円筒状の胴管
上部にモータを配装し、胴管下端に連設したケーシング
にポンプ室を形成し、該ポンプ室内に配装したインペラ
を回転軸を介してモータに連結し、ポンプ室下部に吸込
口を、ポンプ室側部に吐出口を開口させたポンプの基本
構成は公知のものである。
【0009】本発明においては、それぞれに磁石を内蔵
したロータとフラップでディスク形マグネットカップリ
ング形式のシール部を構成し、ロータ下面にフラップ上
面が密着した状態では、両面は回転軸に直角、すなわ
ち、水平になる配置とする。
【0010】回転軸は、ポンプ停止中、すなわち、モー
タが非通電中は回転が自由であるから、この回転軸と一
体でロータは、フラップ内の磁石のN極及びS極に対応
して両方の磁石間で吸引力が作用する位置で静止する。
つまり、静止状態にある時(ポンプ停止中)は、ロータ
とフラップの両方の磁石間に吸引力が作用してロータ下
面にフラップ上面が一定の面圧を生じて気密的に密着
し、シール性を発揮する。
【0011】従って、運転中のポンプが停止すると同時
に、ロータとフラップの両方の磁石の吸引力によりロー
タ下面にフラップ上面が気密的に密着し、ポンプが停止
した直後に吐出管からの薬液がポンプ側に逆流して薬液
面が胴管内を上昇することがあっても、これがロータと
フラップ間から胴管上部へ抜けて外部に漏洩することが
阻止される。また、胴管内の腐食性ガスも、胴管内を上
昇する薬液により圧縮されて圧力は高まることはあって
も、これがロータとフラップ間から押し出されて外部へ
漏洩することはない。
【0012】次ぎに、モータへの通電によって回転軸と
一体でロータが回転しようとすると、ロータ内の磁石
が、これと吸引力が作用しているフラップ内の磁石から
離される(外される)ことにより、マグネットカップリ
ングとしての脱調現象が生じ、磁石の同極の反発力とフ
ラップの自重及びポンプ運転中に発生する胴管内の負圧
によって、フラップ上面はロータ下方に離れてロータ間
に空隙を形成する。こうして、ロータはフラップと非接
触状態となって回転し、ポンプ運転中は回転接触する部
分のない一種の軸封装置として機能する。
【0013】また、ロータとフラップに内蔵する磁石の
数や大きさ等については、適用されるポンプの容量や胴
管の大きさ等によって実験的に設定されるが、磁石の磁
力としては、ロータとフラップ間に、マグネットカップ
リングとしての一定の吸引力が作用するように設定され
る。
【0014】また、ロータ下面に対するフラップ上面の
接離動としては、全面的に一斉に行われることが求めら
れる。そこで、請求項2記載の発明のように、ロータと
フラップをゴム資材で構成し、フラップの胴管に固着し
たフラップ外周部と、磁石を内蔵したフラップ主部との
間に、軸線方向に伸縮してフラップ主部を垂下させてロ
ータ下面から離すための伸縮部を設けた構成とするのが
好ましい。
【0015】このように構成すると、ポンプ停止中に、
ロータ下面にフラップ上面が気密的 に密着する時に、両
者間のゴムの接触面に一定の面圧を全面的に均等に生じ
させて請求項1記載に係る発明の作用効果をより実効あ
るものにする。また、ロータ下方にフラップ上面が離れ
る時は、伸縮部が伸長してロータに対応するフラップ主
部が垂下し、フラップ主部とロータ下面との間に空隙を
形成する。従って、この位置からのフラップ主部がロー
タ下面に密着するまでの動きは、常に全面的に一斉に行
われる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。
【0017】図1は本発明の実施の形態を示す立形ポン
プの断面図、図2は本発明の実施の形態を示すシール部
の拡大断面図である。
【0018】図1において、立形ポンプ1は、円筒状の
胴管4上部にモータ5を配装し、胴管4下端に連設した
ケーシング6にポンプ室7を形成し、ポンプ室7下部に
吸込口2を、ポンプ室7側部に吐出口3を開口させ、ポ
ンプ室7内に配装したインペラー8を回転軸9を介して
モータ5に連結している。
【0019】なお、実施の形態の回転軸9は、回転軸9
内の主軸部への薬液又は腐食性ガスの侵入を防止する構
成になっている。
【0020】本発明においては、前記回転軸9上部に磁
石10を内蔵したロータ11を固着し、このロータ11
に対応して胴管4に磁石12を内蔵したフラップ13を
固着している。ロータ11とフラップ13はゴム資材で
構成し、それぞれに内蔵する磁石10,12のN極及び
S極を平面的に交互に配置して対応させ、ロータ11と
フラップ13間に作用する磁力を全面的に均等に作用す
るようにし、ロータ11とフラップ13でディスク形マ
グネットカップリング形式のシール部を構成している。
【0021】ここで、フラップ13は、胴管4に固着し
たフラップ外周部13aと、磁石12を内蔵し、中央に
回転軸通穴14を有するフラップ主部13bとの間に、
軸線方向に伸縮する伸縮部13cを設け、ロータ下面1
1aに密着するフラップ主部13bがロータ下方に離れ
る時に、伸縮部13cが伸長してフラップ主部13bを
垂下させてフラップ主部13bとロータ下面11aとの
間に空隙s(図4参照)を形成するようにしている。な
お、図示はしていないが、フラップ主部13bに対応し
て胴管4側に設けたストッパーによってフラップ主部1
3bの垂下量は適宜に設定される。
【0022】上記構成からなる実施の形態の作用を図3
〜図5を参照しながら説明する。
【0023】図3:(a)ポンプが停止して回転軸9と
一体でロータ11が静止している状態を示す。(b)ロ
ータ11とフラップ13の両方の磁石10,12のN極
及びS極が互いに対応して吸引力が作用してロータ下面
11aにフラップ13上面が一定の面圧を生じて気密的
に密着している。この状態でロータ11とフラップ13
間でシール性が発揮される。
【0024】図4:(a)回転軸9と一体でロータ11
が回転しているポンプ運転中の状態を示す。(b)ロー
タ11の回転により、マグネットカップリングとしての
脱調現象が生じ、両方の磁石10,12の同極同士の反
発力とフラップ13の自重及びポンプ運転中に発生する
胴管4内の負圧によって、ロータ11下方にフラップ1
3が離れてロータ11とフラップ13に間に空隙sを形
成する。ロータ11はこの状態でフラップ13と非接触
状態で回転する。
【0025】図5:(a)運転中のポンプが停止し、回
転軸9と一体でロータ11が静止した直後の状態を示
す。(b)回転軸9は負荷から開放され、回転が自由に
なり、ロータ11とフラップ13の両方の磁石10,1
2のN極及びS極が互いに対応して吸引力が作用し、フ
ラップ13を引き上げてロータ下面11aにフラップ1
3上面が一定の面圧を生じて気密的に密着し、シール性
を発揮する。従って、ポンプの停止直後の薬液の逆流が
あっても、胴管4内の薬液や腐食性ガスが外部に漏洩す
ることが阻止される。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、本発明によれば、立形ポンプの胴管上部と回転
軸との間に、それぞれに磁石を内蔵したロータとフラッ
プを固着してディスク形マグネットカップリング形式の
シール部を構成し、ポンプ停止時には、ロータとフラッ
プの両方の磁石間に吸引力が作用してロータ下面にフラ
ップ上面が気密的に密着してシール性を発揮するので、
ポンプの停止直後の薬液の逆流に基づく胴管内の薬液や
腐食性ガスが外部に漏洩することが確実に阻止でき、腐
食性流体あるいは悪臭のある薬液を取り扱う管路系に適
用して有効なものである。
【0027】また、ポンプ運転中は、ロータの回転によ
り、マグネットカップリングとしての脱調現象が生じ、
ロータは、フラップ間に空隙を形成して非接触状態での
回転になるので、シール部材の摩耗等が軽減できてシー
ル部は長期に亘り安定したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す立形ポンプの断面図
である。
【図2】本発明の実施の形態を示す要部の拡大断面図で
ある。
【図3】(a),(b)は立形ポンプのシール部におけ
るシール機能を説明する説明図である。
【図4】(a),(b)は立形ポンプのシール部におけ
るシール機能を説明する説明図である。
【図5】(a),(b)は立形ポンプのシール部におけ
るシール機能を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 立形ポンプ 2 吸込口 3 吐出口 4 胴管 5 モータ 6 ケーシング 7 ポンプ室 8 インペラー 9 回転軸 10 磁石 11 ロータ 11a ロータ下面 12 磁石 13 フラップ 13a フラップ外周部 13b フラップ主部 13c 変形自在部 14 回転軸通穴

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】立形ポンプの回転軸上部に磁石を内蔵した
    ロータを固着し、このロータに対応して胴管に磁石を内
    蔵したフラップを固着し、ロータとフラップのそれぞれ
    に内蔵する磁石を、N極及びS極を平面的に交互に配置
    して対応させ、フラップは、ロータが静止した状態でロ
    ータとフラップの両方の磁石間に吸引力が作用してロー
    タ下面に気密的に密着する位置からロータが回転した状
    態でロータとフラップの両方の磁石間に反発力が作用し
    ロータ下方に離れる位置まで変形接離動可能に構成し
    たことを特徴とする立形ポンプのシール構造。
  2. 【請求項2】ロータとフラップをゴム資材で構成し、
    ラップの胴管に固着したフラップ外周部と、磁石を内蔵
    したフラップ主部との間に、軸線方向に伸縮してフラッ
    プ主部を垂下させてロータ下面から離すための伸縮部を
    設けたことを特徴とする請求項1記載の立形ポンプのシ
    ール構造。
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