JP2995668B2 - ポリエチレン樹脂ならびにそれを用いたパイプおよびパイプ用継手 - Google Patents

ポリエチレン樹脂ならびにそれを用いたパイプおよびパイプ用継手

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は押出成形、射出成形のいずれにも適し、しか
も長期寿命の優れたパイプを提供するのに適するポリエ
チレン樹脂ならびに同樹脂から成形されたパイプおよび
パイプ用継手に関する。
〔従来の技術〕
ポリエチレン樹脂を成形してなるパイプ類は広く実用
されているが、近年、特に水道用パイプやガス用パイプ
等にも用いられるようになっている。これらの地中に埋
設して用いるパイプは施工後極めて長い期間にわたって
使用されるため、特に長期間変形や破壊を来さない信頼
性が要求されている。これらの特性は静的荷重を加えら
れた材料が破断するまでの時間で示されるクリープ寿命
や、周期的に荷重を加えた際に材料が破断するまでの時
間で示される長時間の疲労強度によって示される。
またさらにこれらパイプは施工時につぎ足しながら施
工されるため、継手が必要となる。この継手は射出成形
によって成形されるため、高い流動性が要求されるとと
もに、同時に長時間のクリープ寿命や疲労強度が要求さ
れる。
一般にポリエチレン樹脂において流動性を向上させる
にはその平均分子量を下げることによって可能となる
が、平均分子量を低くすると長期寿命が悪くなる欠点が
ある。
パイプ用樹脂を目的としては従来から分子量の異なる
エチレン系重合体を、2段重合、溶融ブレンド、ドライ
ブレンド等の方法で混合することにより、分子量分布を
広げる方法などが提案されている。しかしながら例えば
特公昭63−67811号公報で提案されたものでは、密度が
高く剛性が高いものの長期寿命が劣り、また例えば特開
平8−134285号公報で提案されたものでは溶融時の粘度
が高く流動性が悪いため成形性に難点があり、物性およ
び成形性の両者を十分に満足できるものは従来得られて
いなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、優れたクリープ寿命と疲労強度を有
し、なおかつ流動性に優れ射出成形可能なポリエチレン
樹脂を提供することにあり、さらに上記特性を有するパ
イプおよび該パイプと組合せて用いるパイプ用継ぎ手を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は上記目的を達成すべく鋭意検討した結
果、荷重の異なるメルトフローレートが所定の値を満足
し且つ動的溶融粘度と周波数分散が所定の関係を満足す
るポリエチレン樹脂が、押出ならびに射出成形性に優れ
た上優れたクリープ寿命と疲労強度を有し、長期物性を
要求されるパイプやパイプ用継手の成形に利用した場合
顕著に優れた効果を示すことを見出し、本発明に到達し
た。
本発明は、第1に、密度0.915〜0.955g・cm-3、190℃
において荷重2.16kgfを用いて測定したメルトフローレ
ートが0.20dg・min-1以下、同じく190℃において荷重2
1.6kgfを用いて測定したメルトフローレートが17.0〜7
0.0dg・min-1、レオメータ190℃にてパラレルプレート
を用いてプレート間隙1.5mm、歪み10ないし15%で100か
ら0.01rad・s-1への周波数(ω)範囲で測定した際に得
られる動的溶融粘度(η:単位Pa・s)を式〔1〕で
充分に近似したときの零剪断粘度(η)が200,000〜
2,000,000Pa・s、特定時定数(τ)が50〜500sで、
かつ(τ0)が1.0×10-4〜4.0×10-4Pa-1であるこ
とを特徴とするポリエチレン樹脂にある: 本発明は、第2に、上記のポリエチレン樹脂を押出成
形により成形されたことを特徴としたパイプにある。
本発明は、第3に、上記のポリエチレン樹脂を押出成
形により成形されたことを特徴としたパイプ用継手にあ
る。
本発明は、第4に、上記の押出成形により成形された
パイプらと上記の射出成形により成形されたパイプ用継
手らとを組合せてなる連結したパイプにある。
〔発明の実施の形態〕
本発明のポリエチレン樹脂は密度が0.915〜0.955g・c
m-3、好ましくは0.935〜0.955g・cm-3の範囲である。密
度が0.915g・cm-3未満であると柔らかすぎて、パイプと
して不都合であり、0.955g・cm-3を越えるとクリープ特
性や、疲労強度が不十分になる。
本発明のポリエチレン樹脂は190℃において荷重2.16k
gfを用いて測定したメルトフローレート(以下MFR2.16
と略す)が0.20dg・min-1以下、好ましくは0.02〜0.20d
g・min-1であることを要する。0.20dg・min-1を越える
とクリープ寿命が不十分となる。
また本発明のポリエチレン樹脂は、190℃において荷
重21.6kgfを用いて測定したメルトフローレート(以下M
FR21.6と略す)は17.0〜70.0dg・min-1、好ましくは17.
0〜30.0dg・min-1であることを要する。17.0dg・min-1
未満であると、パイプを成形する際に押し出しが困難に
なったり、生産性が著しく低くなる恐れがあり、またパ
イプ継手の射出成形が困難になったり、成形後に変形し
たりする恐れがある。また70.0dg・min-1を越えるとパ
イプの長期寿命が低下したりする。
さらに本発明のポリエチレン樹脂組成物は、190℃に
おいてパラレルプレートを用いてプレート間隙1.5mm、
歪み10ないし15%で100から0.01s-1への周波数(ω)範
囲で測定した際に得られる動的溶融粘度(η;単位Pa
・s)と周波数(ω;単位s-1)とが一定の関係を満た
すことを要する。
具体的には動的溶融粘度と周波数を前記の式〔1〕に
充分に近似したときのηが200,000〜2,000,000Pa・
s、さらに好ましくは350,000〜1,000,000Pa・sの範囲
であり、特定時定数(τ)は50〜500s、さらに好まし
くは100〜300sの範囲であり、さらに(τ0)は1.0
×10-4〜4.0×10-4Pa-1の範囲である。
前記η、τはパラレルプレートを用いたレオメー
ターにて測定された値より求められる。すなわち190℃
においてプレート間隔1.5mm、歪み10ないし15%、周波
数(ω)を100から0.01(単位rad.・s-1)の範囲で動的
溶融粘度(η)を測定し、得られたデータを式〔1〕
に近似する。この近似により零剪断粘度(η)、特定
時定数(τ)、パラメーター(n)が求められる。な
お式〔1〕への回帰法の近似は市販されている回帰法の
コンピュータープログラムの適当なものを用いて計算で
きる。
なおτは緩和時間を表すパラメーターであり、nは
高剪断速度領域における剪断速度依存性を表すパラメー
ターである。
式〔1〕は一般に“Crossの式”と呼ばれる実験式
で、例えばGleen V.Gordon,Montgomery T.Shaw,“Com
puter Programs for Rheologists",Hanser Publish
ersに概説されている。
190℃における動的溶融粘度と周波数の関係は市販の
機器、例えばレオメトリックス社製RMS−800型レオメー
ター等を用いて得ることができる。
式中パラメーターのnは高剪断速度領域における溶融
粘度の剪断速度依存性を表している。
本発明において「充分に近似したとき」とは、最小二
乗法により近似された回帰曲線とデータポイントの線形
相関係数の二乗である偏向係数R2が0.9992以上となるよ
うに近似するという意味である。
ηは剪断応力の全くない状態での溶融粘度を表すも
のであり、重量平均分子量とZ平均分子量の両者に影響
されるパラメーターで、この値が大きいと一般に平均分
子量が高く、クリープ寿命と疲労強度が高い。
本発明のポリエチレン樹脂においてはηが200,000P
a・s未満ではクリープ寿命が不十分となり、2,000,000
Pa・sを越えると押し出しや射出の成形性が不良とな
る。
特性時定数(τ)は溶融状態での変形しにくさの指
標であり、本発明のポリエチレン樹脂組成物において
は、τは50〜500s、好ましくは100〜300sの範囲であ
る。50s未満ではクリープ寿命および疲労強度と、押
出、射出成形性のバランスが悪くなり、また500sを越え
るものを実用的規模で製造することは困難である。
またτとηの比(τ0)は樹脂の溶融時の弾
性の指標となるパラメーターであり、大きいほど弾性が
大きい。特に分子構造上、長鎖の分岐のある場合には顕
著に大きな値を示す。本発明のポリエチレン樹脂におい
ては長鎖の分岐のある分子構造は、クリープ寿命および
疲労強度が不十分となる恐れがあることと成形品の表面
肌の平滑性が悪化する恐れがあるため、望ましくない。
その意味で、本発明のポリエチレン樹脂においてτ0
は1.0×10-4〜4.0×10-4Pa-1の範囲である。τ0
が4.0×10-4Pa-1を越える場合は分子構造として長鎖の
分岐があることが予想され、その結果長期性能が劣り、
1.0×10-4Pa-1未満の場合は成形性が不良である。
本発明のポリエチレン樹脂は上記したすべての要件を
満たすポリエチレン樹脂であり、このようなポリエチレ
ン樹脂は特殊な分子量分布を有するポリエチレン樹脂
で、これらの要件を満たすことにより成形性を損なわず
に、優れたクリープ寿命と疲労強度を有するものであ
る。
本発明のポリエチレン樹脂はこのような特徴からパイ
プ、特に地中に埋設する水道用パイプ及びガス用パイ
プ、が最も好適な用途であるが、パイプ以外の用途に用
いることももちろん可能である。
本発明のポリエチレン樹脂はエチレンの単独重合また
はエチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、
1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテ
ン等のα−オレフィンとの共重合によって得られるもの
であり、上記要件を満たすものであれば、単段での重
合、分子量の異なる2種類以上の成分の多段重合、ある
いはこれらを後ブレンドにより混合する方法など、その
製造法は特に限定されるものではないが、中でも混合を
均一をするための手間ひまの煩雑さを考えると分子量の
異なる2種類以上の成分を多段重合で製造する方法が最
も好ましいものである。
最も好適な製造法の一つは、例えば特開昭58−225105
号公報に開示されたような塩化マグネシウム担持型のZi
egler触媒を用いてパイプループリアクターにおいて前
段に高分子量の成分を、後段のリアクターにおいて低分
子量の成分を連続的に懸濁重合する方法である。この際
に特に高分子量成分の重量平均分子量を700,000〜2,00
0,000程度とし、低分子量成分の重量平均分子量を20,00
0〜100,000程度の範囲とし、しかもその両者の比率を10
/90〜35/65程度の範囲とし、高分子量成分の分子量を相
対的に高くし、しかもその比率を少なくすると前記の特
定の条件を満たすポリエチレン樹脂が得られる。
本発明のポリエチレン樹脂にはその使用目的に応じ
て、本発明の特性を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂
や添加剤、顔料、充填剤等を適宜配合しうる。
本発明におけるパイプは特にクリープ寿命が長く長期
の疲労に対する強度の低下が少なく、しかも押出成形に
より成形され、特にその特性から給水管、配水管等の水
道配管用パイプ、あるいはガス配管用パイプとして好適
に用いられるパイプである。これらの水道用パイプある
いはガスパイプとして用いられる場合にはその口径が約
50〜500mmφ程度、肉厚約2〜50mm程度のもので、20℃
において10Mpa程度のフープ応力下で50年以上使用が可
能なものである。
本発明におけるパイプ用継手は射出成形によって成形
されるもので前記パイプをつなぎ合わせる場合に用いら
れ、内部にワイヤヒーターを埋め込んだ継手をパイプを
はめ込んだ後に融着する方法や、融着面を加熱して行う
方法などによってパイプどうしをつなぐのに用いられ
る。
この継手には、射出成形性とともにパイプとほぼ同等
の長期寿命が要求される。
〔実施例〕
次に、実施例および比較例により本発明を具体的に示
すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例1: 〔サンプル調製〕 前段が145リットル、後段が290リットルの2基のパイ
プループリアクターを直列につないだ2段重合用リアク
ターを十分に窒素置換した。次にイソブタンを供給して
リアクター内をイソブタンで満たした後、トリイソブチ
ルアルミニウムを前段リアクター中の濃度が1.0mmol・
リットル-1になるように供給し、攪拌しながら前段リア
クターを80℃、後段リアクターを90℃に昇温した。次い
でエチレンを前段リアクター中の濃度が1.0wt%、後段
リアクター中の濃度が2.6wt%となるように、水素を前
段リアクター中の濃度が0.1×10-3wt%、後段リアクタ
ー中の濃度が0.027wt%となるように供給するとともに
1−ヘキセンを前段リアクター中の濃度が6.4wt%とな
るように供給した。特開昭58−225105号公報の実施例1
の固体触媒成分の製造法に従って調製した固体触媒成分
のヘキサンスラリーを固体触媒成分の供給速度が2.0g・
h-1となるように連続的に供給して重合を開始した。イ
ソブタンを前段リアクターに51.5kg・h-1、後段リアク
ターにはさらに34.0kg・h-1で連続的に供給しつつ、生
成ポリエチレンを20kg・h-1で排出し、前段のトリイソ
ブチルアルミニウム濃度、前後段のリアクター中のエチ
レン、水素濃度ならびに温度は前述のとおり保持した。
排出されたポリエチレンのイソブタンスラリーは、常
圧に戻すことによりイソブタンを蒸発させ、ついで80℃
のコンベアドライアーにより乾燥し粉末とし、37mmφの
同方向、噛み合い型2軸押出機(L/D=32)を用いてペ
レタイズしてサンプルとした。
前段の高分子量成分の重量平均分子量は約770,000、
密度が0.917g・cm-3、後段の低分子量成分は推定重量平
均分子量は約56,000、推定密度が0.957g・cm-3で重合体
の物性値は表1に示した。
〔物性測定〕
メルトフローレートをJIS K 7210にしたがって190
℃において荷重2.16kgf(JIS K 7210の表1の試験条
件4)を用いて、同じく190℃において荷重21.6kgf(JI
S K 7210の表1の試験条件7)を用いて測定した。
レオメトリックス社製RMS−800型レオメーターを用い
て、190℃においてパラレルプレートを用いてプレート
間隙1.5mm、歪み10ないし15%で100から0.01s-1への周
波数(ω)範囲で測定し、動的溶融粘度(η;単位Pa
・s)と周波数(ω;単位s-1)の関係を得た。データ
は周波数1桁あたり5点採取した。得られたデータを式
〔1〕で充分に近似した。結果を表1に示す。
サンプルを日立造船産業製UH−70−32DN型パイプ成型
機(70mmφ)を用いてJIS K 6762に規定される呼び
径50のパイプを押出成形した。このパイプをJIS K 6
774の付属書の3.1に従い、5.9±0.2mm幅に切削した後、
剃刀の刃を用いて全周のノッチを1mmの深さで入れ、試
験片とした。
なお押出成形性は、この際の押出量と、モーター電流
から評価し、良好(◎)、やや良好(○)、やや不良
(△)、不良(×)にランク分けした。
この試験片に米倉製作所製浸漬型定荷重引張試験機CR
−20−50P型を用いて引張荷重を掛けノッチの部分から
切断するまでのクリープ寿命を測定した(JIS K 677
4の附属書1の全周ノッチ式引張クリープ試験)。ま
た、同じく80℃において島津製作所製サーボパルサーEH
F−EB08型を用いて引張荷重を0.5Hzの矩形波で掛け、切
断までの時間を疲労強度とした(JIS K 6774の附属
書2の全周ノッチ式引張疲労試験)。クリープ寿命、疲
労強度とも荷重を変えて数点の測定を行い、荷重を切断
面の断面積で除して応力とした。結果を併せて表1に示
す。高い応力下にあってもクリープ寿命が長いものが優
れたものであり、寿命時間とともに応力が急激に低下す
るものが劣るものである。
疲労強度は高い応力下にあっても大きいものが優れた
ものである。
サンプルを住友重機械工業製MIIISycap480/150型射出
成型機を用いて射出成形し、スパイラルフローの評価を
行った。その際ノズル温度230℃、型温45℃、射出圧750
kgf・cm-2の条件とした。
前記各種の試験結果を表1に合わせて示した。実施例
1はスパイラルフローは数値が大きいもののほうが流れ
性が良く、従って射出成形が容易であり、特に継手の成
形にも適したものである。実施例1のものは押出成形
性、クリープ寿命、疲労強度、スパイラルフローのいず
れも良好である。
実施例2: 実施例1と同様の方法で前後段の分子量、密度、生成
比率を変え重合を行った。それぞれの結果を表1に示
す。またそれらの物性試験についても実施例1と同様に
行い、表1に示した。押出成形性、クリープ寿命、疲労
強度、スパイラルフローのいずれも良好である。
実施例3: 実施例1と同様の触媒を用い、高分子量成分と低分子
量成分を別々に重合しブレンドした。この際ブレンドを
均質にするために、以下の操作を行った。すなわち、ま
ず高分子量成分60%と低分子量成分40%を配合し、37mm
φの同方向、噛み合い型2軸押出機(L/D=32)を用い
てペレット化し1次ブレンド品とした。次にこの1次ブ
レンド品を同じ押出機で溶融混練し、この際別のフィー
ド口より低分子量成分のみをサイドブィードし低分子量
成分を追加し2次ブレンド品とした。この際のフィード
速度比を1次ブレンド品70.7に対し、低分子量成分29.3
とした。さらにこの2次ブレンド品に対し再度同一の押
出機を用い、低分子量成分を全く同一の速度比でサイド
フィードして追加配合し最終ブレンド品を得た。これに
より最終ブレンド品の高分子量成分と低分子量成分の配
合比率は30/70重量%となった。最終ブレンド品の物性
試験は実施例1と同様に行い、表1に示した。押出成形
性、クリープ寿命、疲労強度、スパイラルフローのいず
れも良好である。
比較例1 実施例1と同様の方法で前後段の分子量、密度、生成
比率を変え多段重合を行った。それぞれの結果を表2に
示す。またそれらの物性試験についても実施例1と同様
に行い、表2に示した。η、τが低く、クリープ寿
命、疲労強度が劣る。
比較例2 実施例1と同様の方法で前後段の分子量、密度、生成
比率を変え多段重合を行った。れぞれの結果を表2に示
す。またそれらの物性試験についても実施例1と同様に
行い、表2に示した。MFR21.6、τが低く、クリープ
寿命、疲労強度、射出成形性が劣り押出成形性もやや劣
る。
比較例3 実施例1と同様の方法で前後段の分子量、密度、生成
比率を変え多段重合を行った。それぞれの結果を表2に
示す。またれらの物性試験についても実施例1と同様に
行い、表2に示した。MFR21.6が低く、クリープ寿命、
疲労強度、射出成形性、押出成形性が劣る。
比較例4 実施例1と同様の方法で前後段のコモノマー・分子
量、密度、生成比率を変え多段重合を行った。それぞれ
の結果を表2に示す。またそれらの物性試験についても
実施例1と同様に行い、表2に示した。MFR21.6、τ
が低く、クリープ寿命、疲労強度が劣り押出成形性もや
や劣る。
比較例5、6 市販のパイプ用樹脂を用いて実施例1と同様の測定を
行った。結果を表2に示す。比較例5はMFR21.6
η、τが低く、疲労強度、射出成形性、押出成形性
が劣り、比較例6はτ0が低く、クリープ寿命、疲
労強度が劣る。
表のデータのうちMFRは実測値である。他のデータ
は、周波数と動的溶融粘度の実測値を図表化し、式
〔1〕に最小二乗法により近似し、得られた計算結果か
ら求めた計算値である。尚表における「e−04」は×10
-4の意味である。
これらの結果から本発明のポリエチレン樹脂が従来パ
イプ用に用いられていたポリエチレン樹脂に比しより長
期寿命の水道用パイプおよびガスパイプにすることがで
き、また同樹脂から優れた射出成形性をもってパイプ用
継手とすることもできるため同じ特性をもつポリエチレ
ン樹脂によってパイプ本体とそれと組合せる継手を製造
することができ、つぎ足し施工性とつぎ足され埋設され
たパイプ全体の寿命をさらに長くすることが可能とな
る。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密度0.915〜0.955g・cm-3、190℃において
    荷重2.16kgfを用いて測定したメルトフローレートが0.2
    0dg・min-1以下、同じく190℃において荷重21.6kgfを用
    いて測定したメルトフローレートが17.0〜70.0dg・min
    -1、レオメーター190℃にてパラレルプレートを用いて
    プレート間隙1.5mm、歪み10ないし15%で100から0.01ra
    d・s-1への周波数(ω)範囲で測定した際に得られる動
    的溶融粘度(η:単位Pa・s)を式〔1〕で充分に近
    似したときの零剪断粘度(η)が200,000〜2,000,000
    Pa・s、特定時定数(τ)が50〜500secで、かつ(τ
    0)が1.0×10-4〜4.0×10-4Pa-1であることを特徴
    とする成形性及び長期物性に優れパイプ及びパイプ継手
    に適するポリエチレン樹脂。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載のポリエチレン樹脂を
    押出成形により成形されたことを特徴としたパイプ。
  3. 【請求項3】前記請求項1に記載のポリエチレン樹脂を
    射出成形により成形されたことを特徴としたパイプ用継
    手。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の押出成形により成形され
    たパイプと請求項3に記載の射出成形により成形された
    パイプ用継手との組合せ品。
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