JP3000845B2 - ポリスチレン系樹脂組成物からなる発泡体 - Google Patents
ポリスチレン系樹脂組成物からなる発泡体Info
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Description
成物からなる発泡体に関するものである。更に詳しく
は、本発明は、高い溶融張力と優れた流動性を有するた
め、発泡成形時のガス抜けが少なく、高発泡倍率が得ら
れ、発泡セルが均一であり、外観が良好である発泡体を
得ることができ、加工生産性に優れ、かつ衝撃強度に優
れたポリスチレン系樹脂組成物からなる発泡体に関する
ものである。
り、発泡体とすることは広く行われている。ところが、
ポリスチレンは、溶融張力が低く、発泡加工時にガス抜
けを伴い、よって高発泡倍率が得られ難く、発泡セルが
不均一となり、外観に劣り、得られる発泡体の衝撃強度
が低いという問題を有している。ところで、ポリスチレ
ンの分子量を上げることにより溶融張力及び衝撃強度を
高くする方法が知られている。しかしながら、この方法
によると、流動性が低下し、発泡成形時の生産性が低下
するという問題が発生する。
本発明が解決しようとする課題は、高い溶融張力と優れ
た流動性を有するため、発泡成形時のガス抜けが少な
く、高発泡倍率が得られ、発泡セルが均一であり、外観
が良好である発泡体を得ることができ、加工生産性に優
れ、かつ衝撃強度に優れたポリスチレン系樹脂組成物か
らなる発泡体を提供する点に存する。
リマー成分として、下記(A)〜(F)の条件を満足す
るポリスチレン系共重合体を50〜100重量%含有す
るポリスチレン系樹脂組成物からなる発泡体に係るもの
である。 (A):複数のビニル基を有する化合物を100〜10
00重量ppm含有すること (B):重量平均分子量が20万〜200万であること (C):分子量分布において、分子量10万以下の割合
が20〜30重量%であり、かつ分子量100万以上の
割合が1〜30重量%であること (D):Z平均分子量における分岐点の数が1〜20で
あること (E):メチルエチルケトン/メタノール混合溶媒不溶
分が3重量%以下であること (F):メタノール可溶分が5重量%以下であること
レン系化合物及び複数のビニル基を有する化合物を、構
成成分単量体として含有するものである。
ーメチルスチレンなどのαー置換アルキルスチレン、p
−メチルスチレンなどの核置換アルキルスチレンなどが
あげられる。
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレー
トなどをあげることができる。複数のビニル基を有する
化合物の含有量は、100〜1000重量ppm、好ま
しくは100〜700重量ppmである。該含有量が過
少であると本発明のZ平均分子量における分岐点の数を
得られ難く、一方該含有量が過多であると本発明のメチ
ルエチルケトン/メタノール混合溶媒不溶分を得られ難
い。
いては、上記のスチレン系化合物及び複数のビニル基を
有する化合物と共に、スチレン系化合物と共重合可能な
化合物、たとえばアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸メチルなどのエステル
誘導体などのビニルモノマー、更には無水マレイン酸、
マレイミド、核置換マレイミドなどを含有してもよい。
平均分子量が20万〜200万、好ましくは20万〜1
00万、更に好ましくは30万〜100万のものであ
る。該分子量が過小な場合は溶融張力及び衝撃強度に劣
る。一方該分子量が過大な場合は流動性に劣る。
量分布における分子量10万以下の割合が20〜30重
量%、かつ分子量100万以上の割合が1〜30重量
%、好ましくは5〜20重量%のものである。分子量1
0万以下の割合が過小な場合は流動性に劣り、一方該割
合が過大な場合は溶融張力に劣り、発泡体の外観に劣
る。また、分子量100万以上の割合が過小な場合は溶
融張力に劣り、成形体の外観に劣る。一方該割合が過大
な場合は流動性に劣る。
均分子量における分岐点の数が1〜20、好ましくは2
〜15のものである。該分岐点の数が過小な場合は流動
性に劣り、一方該分岐点の数が過大な場合は流動性に劣
るとともに成形体の外観にも劣る。ここで、Z平均分子
量における分岐点の数とは、ある分子量分布を有するポ
リスチレン系樹脂組成物の流動性を低下させると考えら
れる高分子量成分を代表する分子鎖中に含まれる分岐点
の数に相当する概念であり、下記の方法に求められる。
すなわち、前記の重量平均分子量及びZ平均分子量にお
ける分岐点の数は、検出器として示差屈折率計及び粘度
計を備えたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ
ー(GPC)を用いて、粘度ーGPC法により求めるこ
とができ、詳細は日本ゴム協会誌、第45巻、第2号、
105〜118頁(1972年)に記載されている。分
子量Mにおける分岐点の数(Bn(M))は下式により
求める。
〔(1+Bn(M)/7)1/2 +4/9・Bn(M)〕
-1/2 ここでIV(M)、IVL (M)はそれぞれ粘度−GP
C法によって測定した試料及び標準試料としての直鎖状
ポリスチレンの分子量Mでの極限粘度である。
メチルエチルケトン/メタノール混合溶媒不溶分が5重
量%以下、好ましくは3重量%以下のものである。該不
溶分が過多な場合は流動性に劣り、あえて成形した場合
には発泡品の外観が劣る結果となる。メチルエチルケト
ン/メタノール混合溶媒不溶分は次の方法により測定さ
れる。すなわち、樹脂組成物0.5gをメチルエチルケ
トン/メタノール(10/1体積混合比)の混合溶媒5
0mlに、室温下、2時間撹拌して溶解させる。この溶
液を濾過し、濾紙により分離された不溶分を乾燥し、精
秤する。かかる操作により得られた樹脂組成物成分の最
初に用いた樹脂組成物に対する重量割合をもって該不溶
分とする。
メタノール可溶分が3重量%以下、好ましくは2重量%
以下のものである。該可溶分が過多な場合は溶融張力に
劣り、外観及び発泡倍率に劣る。メタノール可溶分は次
の方法により測定される。すなわち、樹脂組成物約1g
を10mlのメチルエチルケトンに室温下に溶解させ、
300mlのメタノールを添加して再沈澱させ、濾過に
より固形分を集め、乾燥し、精秤する。かかる操作によ
り減少した樹脂組成物成分の最初に用いた樹脂組成物に
対する重量割合をもってメタノール可溶分とする。
法としてはバッチ式のサスペンジョン重合法又は連続バ
ルク重合法を用いることができる。また、熱重合法又は
開始剤による重合法のいずれをも使用でき、重合開始剤
としては種々のラジカル重合開始剤を使用することがで
きる。重合槽としては、完全混合型攪拌重合槽、プラグ
フロータイプの満液型(縦型又は横型)重合槽、静的混
合管型重合槽又はこれらの重合槽を組み合わせて用いる
ことができる。
は、連続バルク重合プロセスで製造するにあたり次の方
法により最適に製造することができる。すなわち、複数
のビニル基を有する化合物及びスチレン系化合物又は複
数のビニル基を有する化合物、スチレン系化合物及びス
チレン系化合物と共重合可能な化合物を重合するにあた
り、スチレン系化合物及び該スチレン系化合物に対して
100〜1000重量ppm、好ましくは100〜70
0重量ppmの複数のビニル基を有する化合物とを予め
均一に混合し、該混合物を重合槽に連続的に供給し、重
合温度140〜200℃において、最終転化率が60重
量%以上、好ましくは70重量%以上になるまで重合
し、その重合混合物を200〜280℃、好ましくは2
20〜270℃の予熱器に導き、続いて200〜280
℃、好ましくは220〜270℃で真空脱気槽を通し、
未反応モノマーを回収し、目的のポリスチレン系共重合
体を得る。
少であると本発明のZ平均分子量における分岐度を得ら
れ難く、よって流動性と溶融張力のバランスを欠く。一
方、該化合物の量が過多であると本発明のメチルエチル
ケトン/メタノール混合溶媒不溶分を得られ難く、よっ
て流動性に劣る。また、先にスチレン系化合物のみの重
合を一部実施し、続いて複数のビニル基を含有する化合
物を添加して重合した場合には、複数のビニル基を含有
する化合物のみが高度に重合した三次元架橋部分が生
じ、メチルエチルケトン/メタノール混合溶媒不溶分が
過多となる。また、上記の転化率が不十分な間に重合を
終了した場合には、未反応のビニル基が重合体中に残存
し、十分な分岐構造が得られず、得られる樹脂組成物は
流動性に劣る場合がある。
て行う必要がある。重合温度が低過ぎる場合には、ゲル
が発生し、メチルエチルケトン/メタノール混合溶媒不
溶分が過多となり、重合槽や配管を閉塞するというトラ
ブルを生じる。一方、重合温度が高過ぎる場合には、得
られる共重合体の溶融張力が不十分となる。
リマー成分として上記のポリスチレン系共重合体を50
〜100重量%、好ましくは60〜100重量%含有す
るものである。該含有量が過少な場合は、本発明の前記
の目的が十分に達成できない。なお、ポリスチレン系樹
脂組成物中における本発明のポリスチレン系共重合体以
外のポリマー成分としては、スチレン含量10〜90w
t%、好ましくは20〜80wt%のスチレン−ブタジ
エン共重合体又はスチレングラフトポリブタジエンを用
いることが好ましい。
ポリマー成分以外に、必要に応じて、滑剤、帯電防止
剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料
などを添加して得られる。更に、本発明の効果を損ねな
い範囲内において、ミネラルオイルなどの可塑剤、本発
明以外のポリスチレン系樹脂組成物、再生ポリスチレン
系樹脂を用いてもよい。
して発泡体とする方法としては、特に制限はないが、た
とえば分解型発泡剤とポリスチレン系樹脂組成物を押出
機で溶融混練し、発泡させる方法;ポリスチレン系樹脂
組成物を押出機で溶融させ、蒸発型発泡剤をシリンダー
途中から直接圧入し、混練、発泡させる方法;ポリスチ
レン系樹脂組成物からなる小ペレット又はビーズを押出
機又は水系懸濁液中で蒸発型発泡剤を含浸させ、その含
浸ペレット又ははビーズを水蒸気で発泡させる方法;な
どがあげられる。
ミド、トリヒドラジノトリアジン、ベンゼンスルホニル
セミカルバジドなどがあげられる。蒸発型発泡剤として
は、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタ
ン、i−ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、フレオンなど
があげられる。
動性のバランスにより、真空成形、圧空成形法により、
包装容器などの成形に好適に使用され、その加工生産性
にも優れている。また、発泡の均一性、衝撃強度に優れ
ていることにより、緩衝包装材や断熱材、土木用材とし
ても最適に使用される。
お、測定評価方法のうち、上記に記載した項目以外の項
目については以下のとおり実施した。
0に準拠して行なった。なお、温度200℃、荷重5k
gfとした。 (2)メルトテンション(溶融張力):東洋精機製作所
製のメルトテンションテスターII型を用い、樹脂温度
200℃、押出速度20mm/min、巻取速度13c
m/secで測定した。 (3)複数のビニル基を有する化合物の含有量:熱分解
ガスクロマトグラフィーにより定量した。熱分解条件は
試料0.5mgを600℃、10秒とした。
程度を発泡倍率により評価した。すなわち、G=(発泡
倍率−1)×100/1.05とし、G≧200の場合
は○(良好)、G<200の場合は×(不良)で表し
た。 (5)発泡倍率:1.05/シート密度で表した。 (6)外観及び発泡セルの均一性:得られた発泡体の外
観を目視により観察し、○(ガス抜けによるシートの肌
荒れがなく、セルが均一)及び×(シートの肌荒れがあ
り、セルが不均一)により評価した。 (7)衝撃強度(落球衝撃):得られた発泡シートを5
0mm×50mmに切り出し、球の重量を28.8gと
した以外はJIS K7211に準じて実施し、50%
破壊高さの値を測定した。
に複数のビニル基を含有する化合物であるジビニルベン
ゼン(純度55重量%、東京化成工業社製)をスチレン
に対して250wtppm添加して調整した溶液を連続
バルク重合反応槽に連続的に供給し、150℃で最終添
加率80wt%になるまで重合し、重合混合液を240
℃の真空脱気槽を通し未反応モノマーを回収することに
より、ポリスチレン系共重合体を得た。次に、上記のポ
リスチレン系共重合体100重量部に分解温度165℃
のアゾジカルボンアミド系発泡剤(ガス発生量=180
ml/g:セルマイク172−C 三協化成製)を1.
1重量部添加し、1200mm Tダイスを付けた90
mmφ押出機にてシリンダー温度160℃、ダイス温度
170℃、スクリュー回転数40rpmにて押出発泡
し、シート厚み5.3mmで密度が0.29である均一
な発泡シートを得た。
と同様に行ない、シート厚み4.0mm、密度0.40
g/ccの発泡シートを得た。 比較例2 ジビニルベンゼンを用いなかったこと及び重合温度を1
30℃としたこと以外は、実施例1と同様に行ない、シ
ート厚み5.0mm、密度0.3g/ccの発泡シート
を得た。 比較例3 ミネラルオイル3%添加したこと以外は、比較例2と同
様に行ないシート厚み3.5mm、密度0.45g/c
cの発泡シートを得た。評価結果を表1に示した。
件を満足する実施例1は、すべての評価項目において優
れた結果を示している。一方、Z平均分子量における分
岐点を有せず、かつ複数のビニル基を有する化合物を含
有しないポリスチレン系樹脂組成物を用いた比較例1は
溶融張力が低く、ガス抜けがはげしく、高発泡できず、
外観に劣り衝撃強度にも劣る。比較例1の分子量を高
め、溶融張力を高めた比較例2は流動性が劣り、押出圧
も高く生産性に劣る。Z平均分子量における分岐点を有
せず、複数のビニル基を有する化合物を含有せず、かつ
メタノール可溶分か過多な比較例3は、溶融張力に劣
り、ガス抜けが激しく、外観に劣る。
メタノール混合溶媒不溶分 *4 MeOH可溶分:メタノール可溶分
い溶融張力と優れた流動性を有するため、発泡成形時の
ガス抜けが少なく、高発泡倍率が得られ、発泡セルが均
一であり、外観が良好である発泡体を得ることができ、
加工生産性に優れ、かつ衝撃強度に優れたポリスチレン
系樹脂組成物からなる発泡体を提供することができた。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリマー成分として、下記(A)〜
(F)の条件を満足するポリスチレン系共重合体を50
〜100重量%含有するポリスチレン系樹脂組成物から
なる発泡体。 (A):複数のビニル基を有する化合物を100〜10
00重量ppm含有すること (B):重量平均分子量が20万〜200万であること (C):分子量分布において、分子量10万以下の割合
が20〜30重量%であり、かつ分子量100万以上の
割合が1〜30重量%であること (D):Z平均分子量における分岐点の数が1〜20で
あること (E):メチルエチルケトン/メタノール混合溶媒不溶
分が3重量%以下であること (F):メタノール可溶分が5重量%以下であること - 【請求項2】 (B)重量平均分子量が20万〜100
万である請求項1記載の発泡体。 - 【請求項3】 (D)Z平均分子量における分岐点の数
が2〜15である請求項1記載の発泡体。 - 【請求項4】 ポリスチレン系共重合体以外のポリマー
成分が、スチレン−ブタジエン共重合体又はスチレング
ラフトポリブタジエンである請求項1記載の発泡体。
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Applications Claiming Priority (1)
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