JP3013976B2 - 磁気テープの早送りまたは巻戻し方法 - Google Patents

磁気テープの早送りまたは巻戻し方法

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JP3013976B2
JP3013976B2 JP6262185A JP26218594A JP3013976B2 JP 3013976 B2 JP3013976 B2 JP 3013976B2 JP 6262185 A JP6262185 A JP 6262185A JP 26218594 A JP26218594 A JP 26218594A JP 3013976 B2 JP3013976 B2 JP 3013976B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープの巻取リー
ルを回転させる駆動モータの回転速度を目標値に一致さ
せる制御を行う磁気テープ装置(例えばビデオカセット
レコーダ、ビデオカセットプレイヤー、DATなど)に
係り、より詳細には、巻き取りが終了に近づいたときに
は、目標値を、高速巻き取りに対応した値から低速巻き
取りに対応した値に、所定特性に従って連続的に変化さ
せる磁気テープの早送りまたは巻戻し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープであるビデオテープを記録ま
たは再生の媒体として用いるビデオカセットレコーダ等
の磁気テープ装置では、早送りや巻戻しの所要時間を短
縮すると共に、早送りや巻戻しがビデオテープの損傷の
原因とならないようにする制御方法が採用されている。
すなわち、供給リールのビデオテープの残量が多いとき
には、高速でもって巻き取りを行うことにより、巻き取
りの所要時間の短縮を図っている。そして供給リールの
ビデオテープの残量が少なくなったときには、巻き取り
の速度を高速から低速に変化させ、低速巻き取り状態に
おいてビデオテープの終端を検出したとき、巻き取りを
停止させている。また巻き取り速度を高速から低速に変
化させるとき、巻き取り速度を急激に低下させると、巻
き取られたビデオテープにたるみ等が生じるので、巻き
取り速度は徐々に減速するように制御されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来技術
においては、早送りや巻戻しにおける駆動モータの制御
の目標値は、通常再生時の駆動モータの制御目標値を基
準値として、基準値の整数倍の値として扱われている。
このため、巻き取り速度を徐々に減速させるため、制御
目標値を徐々に小さい値に変化させるときにも、図3の
91でもって示すように、制御目標値は、基準値の間隔
でもって不連続に減少する値として与えられる。その結
果、駆動モータの回転速度は、92の曲線でもって示す
ように、大きく波打ちながら減速する。このため、93
に示すように、巻き取りの張力も併せて波打つことにな
り、巻き取られたビデオテープにたるみが発生するとい
う問題を生じていた。
【0004】本発明は上記課題を解決するため創案され
たものであって、その目的は、巻き取りが終了に近づい
たときには、駆動モータの制御の目標値を、高速巻き取
りに対応した値から低速巻き取りに対応した値に、所定
特性に従って連続的に変化させることにより、巻き取り
速度を減速させたときにも、たるみを発生させることな
くビデオテープなどの磁気テープを巻き取ることのでき
る磁気テープの早送りまたは巻戻し方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明に係る磁気テープの早送りまたは巻戻し方法は、
磁気テープの巻取リールを回転させる駆動モータの回転
速度と目標値との差異に基づいて前記駆動モータを駆動
することにより、前記駆動モータの回転速度を前記目標
値に一致させる制御を行う磁気テープ装置に適用し、供
給リールの磁気テープの残量が少ない状態において、早
送りまたは巻戻しにおける高速巻き取り時に前記磁気テ
ープの引張力を0としたとき、前記供給リールから供給
される前記磁気テープの減速特性より減速の度合いが少
ない減速特性を目標減速特性とするとき、前記供給リー
ルの前記磁気テープの残量が予め設定された残量である
規定残量より多いときには、前記目標値を前記高速巻き
取りに対応した値に設定し、前記供給リールの前記磁気
テープの残量が前記規定残量より少なくなったときに
は、前記目標値を、前記高速巻き取りに対応した値から
低速巻き取りに対応した値に、前記目標減速特性に従っ
て変化させる方法としている。
【0006】
【作用】供給リールの磁気テープの残量が少ない状態に
おいて、早送りまたは巻戻しにおける高速巻き取り時に
磁気テープの引張力を0としたとき、供給リールから供
給される磁気テープの供給速度は、磁気テープの供給側
の慣性と摩擦力等との影響によって定まる減速特性に従
って減速する。この減速特性をテープ減速特性と称する
とすると、巻き取り速度をテープ減速特性に従って減速
する場合では、巻取リールに巻き取られる磁気テープ
は、張力が略0となる状態で巻き取られることになる。
このため、テープ減速特性より減速の度合いが少ない目
標減速特性に従って巻き取り速度を減速すると、巻き取
られる磁気テープは、テープ減速特性の減速の度合いと
目標減速特性の減速の度合いとの、双方の減速の度合い
の差異によって定まる張力でもって巻き取られることに
なる。また、このときの張力の値は略一定の値となる。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の一実施例について図面を参
照しつつ説明する。図1は、本発明に係るビデオテープ
の早送りまたは巻戻し方法の一実施例が適用される装置
の電気的構成を示すブロック図である。
【0008】本装置は、詳細には、ビデオカセットレコ
ーダであり、ビデオテープを走行させるために1つの駆
動モータ1を備えている。そして録画時あるいは再生時
には、駆動モータ1はキャプスタンの駆動と巻取リール
の駆動とを行う。また早送り時あるいは巻戻し時には、
駆動モータ1は巻取リールを駆動する。フレケンシ・ジ
ェネレータ2は、駆動モータ1の回転速度を電気信号に
変換するためのブロックとなっており、駆動モータ1の
回転周期に等しい周期の信号を生成する。そして生成し
た信号を周期検出部3に送出する。
【0009】周期検出部3は、フレケンシ・ジェネレー
タ2から送出される信号の周期を検出することによっ
て、駆動モータ1の回転速度を検出するためのブロック
となっており、検出した回転速度を減算部6のプラス入
力に送出する。目標値生成部4は、駆動モータ1の回転
速度の目標値を生成するブロックである。すなわち、録
画時や再生時に駆動モータ1に要求される回転速度の目
標値、あるいは早送り時や巻戻し時に駆動モータ1に要
求される回転速度の目標値を生成する。そして生成した
目標値を減算部5のプラス入力に送出する。
【0010】減速制御部7は、早送り動作あるいは巻戻
し動作において、ビデオテープの巻き取り速度を減速さ
せるための制御を行うブロックとなっており、早送りや
巻戻しにおいて高速巻き取りを行っている時、あるいは
録画時や再生時では、単に値0を生成し、出力するに過
ぎない。しかし供給リールに巻かれたビデオテープの残
量が、予め設定された値(規定残量)より少なくなった
ときには、巻き取り速度を減速するため、生成する値を
変化させる。すなわち、供給リールと巻取リールとの回
転速度の比率に基づいて生成される出力11が、供給リ
ールのビデオテープの残量が規定残量より少なくなった
ことを示すとき、値0を開始値として、所定特性(後に
詳述する)に従って連続的に増加する値を生成し、生成
した値を減算部5のマイナス入力に送出する。
【0011】減算部5は、目標値生成部4が送出した値
から、減速制御部7が送出した値を減じ、減算結果を減
算部6のマイナス入力に送出するブロックとなってお
り、減算部6は、周期検出部3によって検出された回転
速度から、減算部5が出力した値を減じ、減算結果を乗
算部8に送出するブロックとなっている。乗算部8は、
動作モードを示すモード出力12に従って、減算部6の
減算結果を整数倍するためのブロックとなっており、モ
ード出力12が、例えば2倍速の再生を指示する場合で
は、減算部6の出力に値2を乗じ、乗じた結果をPWM
9に送出する。
【0012】PWM9は、乗算部8から送出される値に
対応する比率でもってオンとオフとを繰り返すパルス幅
変調を行うことによって、乗算部8から出力されるデジ
タル値を、高精度でアナログ値に変換するブロックとな
っている。そして変換したアナログ値を駆動回路10に
送出する。駆動回路10は、PWM9から送出されるア
ナログ値に対応した出力でもって駆動モータ1を駆動す
るパワーアンプとなっている。
【0013】以上説明したように、駆動モータ1は、フ
レケンシ・ジェネレータ2、周期検出部3、減算部6、
乗算部8、PWM9、駆動回路10からなるループによ
ってサーボ制御される構成となっている。そのため、駆
動モータ1の回転速度は、減算部6のマイナス入力に与
えられる目標値に一致するように制御される。すなわ
ち、減速制御部7の出力値が0であるときには、駆動モ
ータ1の回転速度は、目標値生成部4が生成する目標値
に一致するように制御される。また減速制御部7が0以
外の値を送出するときには、駆動モータ1の回転速度
は、目標値生成部4が送出する目標値から、減速制御部
7が送出する値を減算した結果と一致するように制御さ
れる。
【0014】以下に、図2を参照しつつ、減速制御部7
から送出される値の変化の特性について説明する。
【0015】同図における速度S1は、早送りまたは巻
戻しにおける高速巻き取りの巻き取り速度を示してお
り、速度S2は、早送りまたは巻戻しにおける低速巻き
取りの巻き取り速度を示している。そして早送りまたは
巻戻しの高速巻き取りにおいて、巻き取りを停止する等
の方法により、ビデオテープを巻き取る引張力を0とす
ると、供給されるビデオテープの速度は、供給側の慣性
と摩擦力等との関係により定まる特性でもって減速を開
始し、やがて速度は0となる。また、このときの減速特
性は、供給リールに巻き取られたビデオテープの残量に
よって異なった値を示す。
【0016】図2に示す破線31の減速特性は、高速巻
き取り時、供給リールに巻き取られたビデオテープの残
量が少ない状態において、ビデオテープを巻き取る引張
力を0としたとき、ビデオテープの走行速度が低下する
特性を一次近似した特性を示している。この特性をテー
プ減速特性と称するとすると、巻き取り速度をテープ減
速特性に従って減速するときには、巻き取りにおけるビ
デオテープの張力は、0近傍の値となることを意味す
る。このため巻き取りの減速特性を、テープ減速特性よ
り減速の度合いが少ない特性に従って減速するときに
は、巻き取りにおけるビデオテープの張力は、減速の度
合いの少なさに対応した値となる。
【0017】同図における直線32は、一次変化する減
速特性を示しており、テープ減速特性より減速の度合い
が少ない減速特性を示している。この減速特性を目標減
速特性と称するとすると、目標減速特性に従って巻き取
り速度を減速するときには、巻き取り速度を減速した場
合にも、巻き取りにおいて略一定の張力が確保されるこ
とを意味する。このため、減速制御部7は、巻き取り速
度を減速させる指示が与えられたときには、直線32の
傾きに対応した特性でもって増加する値を生成し、減算
部5に送出する。
【0018】このことを図2を参照しつつ詳細に説明す
ると、破線33は、破線31により示されるテープ減速
特性に対応した目標値の変化特性を示している。いま、
その傾きを−Aにより示すとする。また直線34は、直
線32により示される目標減速特性に対応する目標値の
変化特性を示している。その傾きを−(A−d)でもっ
て示すとする。つまり目標減速特性は、テープ減速特性
に対して、値dだけ、減速の度合いが少なくなってい
る。このため減速制御部7は、減算部6のマイナス入力
に与えられる目標値が、−(A−d)なる傾きとなるよ
うにするため、減速時では、(A−d)なる傾きでもっ
て増加する値を送出する。
【0019】上記構成からなる装置において実行される
本発明の一実施例について、以下に説明する。
【0020】モード出力12が早送りまたは巻戻しを指
示するとき、乗算部8は、減算部6の出力値に対して、
モード出力12の指示に対応した整数値を乗じ、乗算結
果をPWM9に送出する。このため駆動モータ1のサー
ボ制御のループゲインは、早送りまたは巻戻しの回転速
度に対応した最適値に設定される。また目標値生成部4
は、高速巻き取り時の駆動モータ1の回転速度の目標値
(図2のV1により示す)を生成し、減算部5に送出す
る。また減速制御部7は、値0を生成し、減算部5に送
出する。このため減算部6のマイナス入力には、目標値
生成部4が生成した目標値に等しい値V1が与えられ
る。その結果、駆動モータ1の回転速度は、目標値V1
に等しい回転速度でもって回転するように制御され、ビ
デオテープの高速巻き取りが行われる(このときの巻き
取り速度は、図2では、速度S1として示されてい
る)。
【0021】そして供給リールに巻かれたビデオテープ
の残量が規定残量より少なくなったとき(時刻T1)、
出力11は、減速開始の指示を減速制御部7に与える。
そのため減速制御部7は、値0を開始値として、値を一
次的に増加させる。この結果、減算部5の出力値は、時
刻T1からの経過期間をtにより示すとすると、
【数1】V1−(A−d)×t として定まる値となり、直線34に沿って値が減少する
ことになる。このため駆動モータ1は、減算部5が出力
する値が減少するに従い、回転速度が低下するように制
御される。そのためビデオテープの巻き取り速度は、直
線32に沿って、つまり目標減速特性に沿って減速す
る。
【0022】また減速制御部7は、生成する値が、低速
巻き取り時の目標値V2と高速巻き取り時の目標値V1
との差異に等しい値となったとき(時刻T2)には、値
を増加させることを停止し、一定値を維持する。このた
め減算部5の出力は、時刻T2以後では、値V2に維持
される。その結果、ビデオテープの巻き取り速度は、速
度がS2となると、以後、この速度S2に維持される。
すなわち低速巻き取りとなる。そして低速巻き取りにお
いて、供給リールから供給されるビデオテープの終端が
検出されたときには、駆動モータ1の回転が停止され、
巻き取りが終了する。
【0023】以上説明したように、巻き取り速度を減速
するときには、供給されるビデオテープの減速特性に比
して、減速の度合いが少なく、且つその少なさが略一定
となる減速特性(目標減速特性)に沿って巻き取り速度
の減速を行っている。このため減速時のビデオテープの
張力は、図2の35でもって示すように、略一定に維持
される。その結果、巻き取られるビデオテープは、減速
時においても、たるみを発生することなく巻取リールに
巻き取られることとなる。
【0024】上記に既に説明したように、本実施例で
は、テープ減速特性を、一次近似により得られる特性で
もって代表させている。またテープ減速特性より減速の
度合いが少ない目標減速特性についても、一次変化する
特性としている。このため、ビデオテープの巻き取り速
度の減速の制御が、簡単な方法でもって実行可能となっ
ている。
【0025】上記実施例では磁気テープ装置の一つであ
るビデオカセットレコーダについて説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、ビデオカセットプレ
ーヤやDATなどの磁気テープ装置であれば良い。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る磁気テープの早送りまたは
巻戻し方法は、巻取リールを回転させる駆動モータの回
転速度を目標値に一致させる制御を行う磁気テープ装置
に適用している。そして供給リールの磁気テープの残量
が少ない状態において、早送りまたは巻戻しにおける高
速巻き取り時に磁気テープの引張力を0としたとき、供
給リールから供給される磁気テープの減速特性より減速
の度合いが少ない減速特性を目標減速特性とするとき、
供給リールの磁気テープの残量が予め設定された残量で
ある規定残量より多いときには、目標値を高速巻き取り
に対応した値に設定し、供給リールの磁気テープの残量
が規定残量より少なくなったときには、目標値を、高速
巻き取りに対応した値から低速巻き取りに対応した値
に、目標減速特性に従って変化させる方法としている。
このため巻き取り速度は、高速巻き取りに対応した速度
から低速巻き取りに対応した速度に、所定特性に従って
連続的に変化するので、巻き取り速度を減速させたとき
にも、たるみを発生させることなく磁気テープを巻き取
ることが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るビデオテープの早送りまたは巻戻
し方法の一実施例が適用される装置の電気的構成を示す
ブロック図である。
【図2】巻き取り速度の減速時の目標値、巻き取り速
度、テープ張力の変化を示す説明図である。
【図3】従来技術における巻き取り速度の減速時の目標
値、巻き取り速度、テープ張力の変化を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 駆動モータ 2 フレケンシ・ジェネレータ 3 周期検出部 4 目標値生成部 5 減算部 6 減算部 7 減速制御部 11 減速開始を指示する出力 12 動作モードを示すモード出力 31 テープ減速特性 32 目標減速特性

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気テープの巻取リールを回転させる駆
    動モータの回転速度と目標値との差異に基づいて前記駆
    動モータを駆動することにより、前記駆動モータの回転
    速度を前記目標値に一致させる制御を行う磁気テープ装
    置において、 供給リールの磁気テープの残量が少ない状態において、
    早送りまたは巻戻しにおける高速巻き取り時に前記磁気
    テープの引張力を0としたとき、前記供給リールから供
    給される前記磁気テープの減速特性より減速の度合いが
    少ない減速特性を目標減速特性とするとき、 前記供給リールの前記磁気テープの残量が予め設定され
    た残量である規定残量より多いときには、前記目標値を
    前記高速巻き取りに対応した値に設定し、 前記供給リールの前記磁気テープの残量が前記規定残量
    より少なくなったときには、前記目標値を、前記高速巻
    き取りに対応した値から低速巻き取りに対応した値に、
    前記目標減速特性に従って変化させることを特徴とする
    磁気テープの早送りまたは巻戻し方法。
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