JP3044835B2 - 磁電変換素子 - Google Patents
磁電変換素子Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化合物半導体材料を用い
た磁電変換素子に関する。
た磁電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】磁界の測定や磁界の変化を検知し、電気
信号に変換する素子としてホール素子が知られている。
ホール素子は半導体に電流Iを流し、これに垂直に磁界
Bを加えた場合に電流Iに直角方向に生ずるいわゆるホ
ール電圧VH を検知するものであり、回転角検出用の磁
気センサー等に多用されている。
信号に変換する素子としてホール素子が知られている。
ホール素子は半導体に電流Iを流し、これに垂直に磁界
Bを加えた場合に電流Iに直角方向に生ずるいわゆるホ
ール電圧VH を検知するものであり、回転角検出用の磁
気センサー等に多用されている。
【0003】ホール素子に使用される半導体としてはS
i、InP、InSb、InAs、GaAs等が知られ
ている。ホール素子用半導体に要求される特性として
は、微小な磁界の変化を高感度に検知できるように大き
なホール出力電圧を有することである。すなわちホール
係数が大きいことがまず要求される。ホール係数は電子
移動度(Electron Mobility )によって決まり、電子移
動度が高いほど大きなホール電圧が発生し、高感度のホ
ール素子が得られる。電子移動度が高い半導体としては
InSb、InAsが知られており、室温での電子移動
度はそれぞれ30,000、28,000cm2 /V・
s程度である。
i、InP、InSb、InAs、GaAs等が知られ
ている。ホール素子用半導体に要求される特性として
は、微小な磁界の変化を高感度に検知できるように大き
なホール出力電圧を有することである。すなわちホール
係数が大きいことがまず要求される。ホール係数は電子
移動度(Electron Mobility )によって決まり、電子移
動度が高いほど大きなホール電圧が発生し、高感度のホ
ール素子が得られる。電子移動度が高い半導体としては
InSb、InAsが知られており、室温での電子移動
度はそれぞれ30,000、28,000cm2 /V・
s程度である。
【0004】一方、性能の安定化したホール素子として
はホール電圧の温度依存性が小さいことが要求される。
ホール電圧の温度依存性を小さくするためにはバンドギ
ャップエネルギーの大きな材料を使用すれば良く、前記
のInSb、InAsのバンドギャップがそれぞれ0.
172eV、0.36eV(at 300K)であるのに対し
て、InP、GaAsではそれぞれ1.35eV、1.
42eV(at 300K)である。しかし電子移動度は43
00cm2 /V・s、6000cm2 /V・sと低い。
はホール電圧の温度依存性が小さいことが要求される。
ホール電圧の温度依存性を小さくするためにはバンドギ
ャップエネルギーの大きな材料を使用すれば良く、前記
のInSb、InAsのバンドギャップがそれぞれ0.
172eV、0.36eV(at 300K)であるのに対し
て、InP、GaAsではそれぞれ1.35eV、1.
42eV(at 300K)である。しかし電子移動度は43
00cm2 /V・s、6000cm2 /V・sと低い。
【0005】上記のような半導体の性質を利用した高感
度のホール素子としては、たとえばInSbやInAs
を使用したものが提案されている(特開昭59-13385参
照) 。また、温度依存性が小さく信頼性の高いホール素
子としてはGaAsを使用したものが知られている(特
開昭53- 20782 参照)。さらに電子移動度が高く、バン
ドギャップエネルギーの大きなInAsSb、InGa
Sb,InGaAs等の3元系混晶III-V族化合物半導
体を応用しようすることも提案されている(特開昭61-
20378 参照)。これらの半導体は混晶比を調整すること
によって電子移動度8000〜20000cm2 /V・
s、バンドギャップ0.2〜2.0eVのものが得ら
れ、ホール素子の感磁部として利用すれば高感度でかつ
高信頼性を備えたものが得られると期待されている。
度のホール素子としては、たとえばInSbやInAs
を使用したものが提案されている(特開昭59-13385参
照) 。また、温度依存性が小さく信頼性の高いホール素
子としてはGaAsを使用したものが知られている(特
開昭53- 20782 参照)。さらに電子移動度が高く、バン
ドギャップエネルギーの大きなInAsSb、InGa
Sb,InGaAs等の3元系混晶III-V族化合物半導
体を応用しようすることも提案されている(特開昭61-
20378 参照)。これらの半導体は混晶比を調整すること
によって電子移動度8000〜20000cm2 /V・
s、バンドギャップ0.2〜2.0eVのものが得ら
れ、ホール素子の感磁部として利用すれば高感度でかつ
高信頼性を備えたものが得られると期待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、自動車等の高度
な電装化に見られるように、温度変化の激しい環境下で
精密な回転制御の必要性が高まり、高出力、高信頼性を
備えたホール素子の開発が要望されるようになってき
た。高感度の磁電変換素子用として大きなホール電圧を
示すInSb、InAsはバンドギャップエネルギーが
小さく、温度依存性が大きいため、自動車のエンジンル
ーム内のように高温になる環境下では信頼性に乏しい欠
点があった。従来、温度依存性を問題にするような高信
頼性のホール素子用にはGaAs半導体が使用されてき
た。しかしGaAs半導体は電子移動度が小さく、ホー
ル電圧が低いので計器用やオーディオ用のブラシレスマ
イクロモーターの制御用には使用できない欠点があっ
た。
な電装化に見られるように、温度変化の激しい環境下で
精密な回転制御の必要性が高まり、高出力、高信頼性を
備えたホール素子の開発が要望されるようになってき
た。高感度の磁電変換素子用として大きなホール電圧を
示すInSb、InAsはバンドギャップエネルギーが
小さく、温度依存性が大きいため、自動車のエンジンル
ーム内のように高温になる環境下では信頼性に乏しい欠
点があった。従来、温度依存性を問題にするような高信
頼性のホール素子用にはGaAs半導体が使用されてき
た。しかしGaAs半導体は電子移動度が小さく、ホー
ル電圧が低いので計器用やオーディオ用のブラシレスマ
イクロモーターの制御用には使用できない欠点があっ
た。
【0007】通常、ホール素子用の半導体は半導体単結
晶基板上にエピタキシャル成長させたものを使用する。
基板として利用できるのはGaP、GaAs、InP等
である。これらは良質の単結晶基板が量産されている。
しかし、混晶III-V族3元系化合物半導体の多くは前記
基板単結晶とは格子定数が異なり、混晶比によっても格
子定数が変化するため、結晶性の良いエピタキシャル成
長結晶を得るのは困難をともなっていた。
晶基板上にエピタキシャル成長させたものを使用する。
基板として利用できるのはGaP、GaAs、InP等
である。これらは良質の単結晶基板が量産されている。
しかし、混晶III-V族3元系化合物半導体の多くは前記
基板単結晶とは格子定数が異なり、混晶比によっても格
子定数が変化するため、結晶性の良いエピタキシャル成
長結晶を得るのは困難をともなっていた。
【0008】たとえば、特開昭61-20378ではGaAs基
板上に3元混晶化合物をエピタキシャル成長させること
を提案している。しかし、GaAs基板の格子定数は
5.653Åであるのに対して、III 族のGaをInに
置換していくと格子定数は大きくなり、InAsの6.
058Åに近付く。格子定数の違い(格子ミスマッチ)
が大きくなるほどエピタキシャル成長させた結晶は不完
全なものとなり、高い電子移動度は得られなかった。
板上に3元混晶化合物をエピタキシャル成長させること
を提案している。しかし、GaAs基板の格子定数は
5.653Åであるのに対して、III 族のGaをInに
置換していくと格子定数は大きくなり、InAsの6.
058Åに近付く。格子定数の違い(格子ミスマッチ)
が大きくなるほどエピタキシャル成長させた結晶は不完
全なものとなり、高い電子移動度は得られなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者はInP基板上
にエピタキシャル成長させた結晶性の良いGax In
(1-x) Asを感磁部として使用することにより、高感度
で高信頼性のホール素子を提供することを目的としてい
る。そのために本発明ではInPエピタキシャル成長層
とGax In(1-x) Asエピタキシャル成長層とでヘテ
ロ接合を構成し、InPエピタキシャル成長層とGax
In(1-x) Asエピタキシャル成長層との厚さとキャリ
ア濃度とを特定範囲に限定することにより目的が達成さ
れることを見出し、発明に至ったものである。
にエピタキシャル成長させた結晶性の良いGax In
(1-x) Asを感磁部として使用することにより、高感度
で高信頼性のホール素子を提供することを目的としてい
る。そのために本発明ではInPエピタキシャル成長層
とGax In(1-x) Asエピタキシャル成長層とでヘテ
ロ接合を構成し、InPエピタキシャル成長層とGax
In(1-x) Asエピタキシャル成長層との厚さとキャリ
ア濃度とを特定範囲に限定することにより目的が達成さ
れることを見出し、発明に至ったものである。
【0010】基板に使用するInP単結晶はできるだけ
結晶欠陥の少ないものが好ましいことは言うまでもな
い。たとえばEPD(Etch Pit Density) は5×104
cm-2が好ましい。また、絶縁性が高いことが好まし
く、Feドープまたはアンドープで、比抵抗が104 Ω
・cm以上のものが使用できる。通常はLEC法により
得られたインゴットをスライスして表面を研磨したもの
を使用する。面方位は特に制限はなく、通常(1 0
0 )面もしくはこれより10°以内で傾斜した方位を
使用する。
結晶欠陥の少ないものが好ましいことは言うまでもな
い。たとえばEPD(Etch Pit Density) は5×104
cm-2が好ましい。また、絶縁性が高いことが好まし
く、Feドープまたはアンドープで、比抵抗が104 Ω
・cm以上のものが使用できる。通常はLEC法により
得られたインゴットをスライスして表面を研磨したもの
を使用する。面方位は特に制限はなく、通常(1 0
0 )面もしくはこれより10°以内で傾斜した方位を
使用する。
【0011】InP基板上にInPエピタキシャル成長
層とGax In(1-x) Asエピタキシャル成長層とによ
りヘテロ接合を作る。このヘテロ接合構造を設けること
により、たとえば基板からの不純物のエピタキシャル成
長層領域への拡散を抑制する効果が得られる。かつま
た、基板に存在する格子欠陥のエピタキシャル成長層へ
の伝播等を抑制する効果を生じるため、電子移動度が向
上する結果となる。また、通常ではホール素子の高感度
化による入力抵抗の増大を伴うが、このようなヘテロ接
合を複数個設けることにより高い電子移動度を維持しな
がら、しかも入力抵抗をホール素子の実用的な範囲に保
持したまま高感度化が得られる利点がある。
層とGax In(1-x) Asエピタキシャル成長層とによ
りヘテロ接合を作る。このヘテロ接合構造を設けること
により、たとえば基板からの不純物のエピタキシャル成
長層領域への拡散を抑制する効果が得られる。かつま
た、基板に存在する格子欠陥のエピタキシャル成長層へ
の伝播等を抑制する効果を生じるため、電子移動度が向
上する結果となる。また、通常ではホール素子の高感度
化による入力抵抗の増大を伴うが、このようなヘテロ接
合を複数個設けることにより高い電子移動度を維持しな
がら、しかも入力抵抗をホール素子の実用的な範囲に保
持したまま高感度化が得られる利点がある。
【0012】InPエピタキシャル成長層とGax In
(1-x) Asエピタキシャル層の順序に特に制限は無い
が、高品質のGax In(1-x) Asエピタキシャル層を
得るためには、通常InP基板上にInPエピタキシャ
ル成長層をバッファ層として積載する。InPバッファ
層は通常アンドープのものを厚さ(d1 )0.1μm以
上積載する。0.1μm以下では基板の格子欠陥等の影
響を排除することができず、良好なGax In(1-x) A
sエピタキシャル成長層は期待出来ない。InPエピタ
キシャル成長層のキャリア濃度(n1 )は1×1015〜
1×1017cm-3が適当である。
(1-x) Asエピタキシャル層の順序に特に制限は無い
が、高品質のGax In(1-x) Asエピタキシャル層を
得るためには、通常InP基板上にInPエピタキシャ
ル成長層をバッファ層として積載する。InPバッファ
層は通常アンドープのものを厚さ(d1 )0.1μm以
上積載する。0.1μm以下では基板の格子欠陥等の影
響を排除することができず、良好なGax In(1-x) A
sエピタキシャル成長層は期待出来ない。InPエピタ
キシャル成長層のキャリア濃度(n1 )は1×1015〜
1×1017cm-3が適当である。
【0013】InPエピタキシャル層の上に目的とする
Gax In(1-x) Asエピタキシャル成長層を載置し、
ヘテロ接合を形成する。Gax In(1-x) Asエピタキ
シャル成長層の厚さ(d2 )はホール素子の入力抵抗の
実用的範囲である数百Ω〜数kΩを得るために、0.1
〜1.0μmが適当であり、さらにInPエピタキシャ
ル層の厚さd1 とd2 との関係はd1 ≦d2 とする必要
がある。InPの電子移動度はGax In(1-x) Asの
電子移動度より低いためd1 を厚くするのは得策ではな
い。d1 はd2 よりも小さくとどめ、d2 は0.1〜
1.0μmとするのが適当である。
Gax In(1-x) Asエピタキシャル成長層を載置し、
ヘテロ接合を形成する。Gax In(1-x) Asエピタキ
シャル成長層の厚さ(d2 )はホール素子の入力抵抗の
実用的範囲である数百Ω〜数kΩを得るために、0.1
〜1.0μmが適当であり、さらにInPエピタキシャ
ル層の厚さd1 とd2 との関係はd1 ≦d2 とする必要
がある。InPの電子移動度はGax In(1-x) Asの
電子移動度より低いためd1 を厚くするのは得策ではな
い。d1 はd2 よりも小さくとどめ、d2 は0.1〜
1.0μmとするのが適当である。
【0014】ホール素子の入力抵抗の実用的範囲とする
ためには、Gax In(1-x) Asエピタキシャル成長層
のキャリア濃度(n2 )は5×1015〜1×1017cm
-3が適当である。キャリア濃度が1×1017cm-3以上
になるとかえって電子移動度が低下する。また、Gax
In(1-x) Asエピタキシャル成長層のキャリア濃度n
2 はInPエピタキシャル層のキャリア濃度n1 よりも
大きくするか、すくなくとも同じとすることが必要であ
る。
ためには、Gax In(1-x) Asエピタキシャル成長層
のキャリア濃度(n2 )は5×1015〜1×1017cm
-3が適当である。キャリア濃度が1×1017cm-3以上
になるとかえって電子移動度が低下する。また、Gax
In(1-x) Asエピタキシャル成長層のキャリア濃度n
2 はInPエピタキシャル層のキャリア濃度n1 よりも
大きくするか、すくなくとも同じとすることが必要であ
る。
【0015】Gax In(1-x) Asエピタキシャル層の
混晶比xは0.37≦x≦0.57とする。x=0.4
7の場合の格子定数は5.869Åであり、InP基板
の格子定数と一致し、大幅な格子ミスマッチは生じない
ので好ましい。しかし、混晶比をx=0.47に維持す
るのは困難を伴う。xが0.47からずれるに従って格
子ミスマッチも大きくなり、結晶欠陥が発生しやすくな
って電子移動度が低くなる。電子移動度が6000cm
2 /V・sとなる格子ミスマッチの許容範囲はおよそ±
0.7%以内である。x=0.37の場合の格子定数は
5.9086Åで格子ミスマッチは+0.68%、x=
0.57の場合の格子定数は5.8275Åで格子ミス
マッチは−0.70%である。
混晶比xは0.37≦x≦0.57とする。x=0.4
7の場合の格子定数は5.869Åであり、InP基板
の格子定数と一致し、大幅な格子ミスマッチは生じない
ので好ましい。しかし、混晶比をx=0.47に維持す
るのは困難を伴う。xが0.47からずれるに従って格
子ミスマッチも大きくなり、結晶欠陥が発生しやすくな
って電子移動度が低くなる。電子移動度が6000cm
2 /V・sとなる格子ミスマッチの許容範囲はおよそ±
0.7%以内である。x=0.37の場合の格子定数は
5.9086Åで格子ミスマッチは+0.68%、x=
0.57の場合の格子定数は5.8275Åで格子ミス
マッチは−0.70%である。
【0016】また、混晶比xに対するバンドギャップエ
ネルギーEg(eV)の関係はEg=0.36+1.0
64xとなり、混晶比xが大きくなるほどバンドギャッ
プエネルギーは大きくなる。その結果、混晶比xが大き
くなるほどホール電圧の温度依存性も低くなる。混晶比
xが0.37≦x≦0.57の範囲ではホール電圧の温
度係数は0.03〜0.08%と非常に小さい。
ネルギーEg(eV)の関係はEg=0.36+1.0
64xとなり、混晶比xが大きくなるほどバンドギャッ
プエネルギーは大きくなる。その結果、混晶比xが大き
くなるほどホール電圧の温度依存性も低くなる。混晶比
xが0.37≦x≦0.57の範囲ではホール電圧の温
度係数は0.03〜0.08%と非常に小さい。
【0017】Gax In(1-x) Asエピタキシャル層は
液相成長法でも気相成長法で作ってもよい。特にIII 族
原料化合物としてシクロペンタンジエニルインジウム
(C5H5 In)を使用した常圧のMO−VPE法によ
る場合は良好なGax In(1-x ) Asエピタキシャル成
長膜が得られる。
液相成長法でも気相成長法で作ってもよい。特にIII 族
原料化合物としてシクロペンタンジエニルインジウム
(C5H5 In)を使用した常圧のMO−VPE法によ
る場合は良好なGax In(1-x ) Asエピタキシャル成
長膜が得られる。
【0018】上記のようにして得られたInP基板上の
Gax In(1-x) Asエピタキシャル成長結晶を利用し
て、公知のフォトリソグラフィー法、真空蒸着法、リフ
トオフ、メサエッチング法等を駆使してホール素子を得
る。Gax In(1-x) As上に良好なオーミック電極を
形成するにはAu−12%Ge合金を使用する。通常の
フォトリソグラフィー工程に従ってオーミック電極用パ
ターンを形成した後、真空蒸着装置を使用して約120
0ÅのAu−12%Ge合金と、約400ÅのNiを連
続的に蒸着する。次いでリフトオフ法により電極パター
ンを形成した後、ホール素子の活性層に相当する部分だ
けを残して他の部分をメサエッチングにより除去して感
磁部のパターンを形成し、フォトレジストを除去する。
さらに、Gax In(1-x) AsとAu−12%Ge電極
材料とを合金化するために、窒素雰囲気中で420℃前
後で1〜2分間熱処理を施す。
Gax In(1-x) Asエピタキシャル成長結晶を利用し
て、公知のフォトリソグラフィー法、真空蒸着法、リフ
トオフ、メサエッチング法等を駆使してホール素子を得
る。Gax In(1-x) As上に良好なオーミック電極を
形成するにはAu−12%Ge合金を使用する。通常の
フォトリソグラフィー工程に従ってオーミック電極用パ
ターンを形成した後、真空蒸着装置を使用して約120
0ÅのAu−12%Ge合金と、約400ÅのNiを連
続的に蒸着する。次いでリフトオフ法により電極パター
ンを形成した後、ホール素子の活性層に相当する部分だ
けを残して他の部分をメサエッチングにより除去して感
磁部のパターンを形成し、フォトレジストを除去する。
さらに、Gax In(1-x) AsとAu−12%Ge電極
材料とを合金化するために、窒素雰囲気中で420℃前
後で1〜2分間熱処理を施す。
【0019】
【作用】磁電変換素子の基本特性を決定する感磁部の材
質を、物理的に優れた良質のGax In(1-x) As結晶
とし、InPエピタキシャル層とヘテロ接合を形成し、
Gax In(1-x) Asエピタキシャル層の厚さをInP
エピタキシャル層の厚さよりも大きくし、かつ、Gax
In(1-x) Asエピタキシャル層のキャリア濃度をIn
Pエピタキシャル層のキャリア濃度よりも高くすること
により、磁電変換素子の高感度、高信頼性を実現させる
ようにした。
質を、物理的に優れた良質のGax In(1-x) As結晶
とし、InPエピタキシャル層とヘテロ接合を形成し、
Gax In(1-x) Asエピタキシャル層の厚さをInP
エピタキシャル層の厚さよりも大きくし、かつ、Gax
In(1-x) Asエピタキシャル層のキャリア濃度をIn
Pエピタキシャル層のキャリア濃度よりも高くすること
により、磁電変換素子の高感度、高信頼性を実現させる
ようにした。
【0020】
【実施例】以下、本発明の磁電変換素子について実施例
にて詳しく説明する。 (実施例1) 比抵抗1×107 Ω・cmの半絶縁性FeドープInP
単結晶ミラーウェーハを、通常の常圧MO−VPE装置
内にセットし、真空置換後アルシン(AsH3)、ホス
フィン(PH3 )および水素(H2 )をそれぞれ50c
c/min、60cc/min、6l/minの割合で
混合したガスを流通し、V族元素の蒸発を防止しながら
600℃迄加熱した。加熱後、InP成長用原料ガスと
してシクロペンタンジエニルインジウム(CpIn:C
5 H5 In)、ホスフィン(PH3 )及びドーパントガ
スとして硫化水素ガス(H2 S)の混合ガスを、それぞ
れ100cc/min、500cc/min、2cc/
minの割合でキャリアガスとして水素ガス6l/mi
nと共に、前述のガスと瞬時に切り替えて装置内へ導入
し、30分間InPをエピタキシャル成長させた。次い
で、Gax In(1-x) As成長用原料ガスとしてCpI
n、トリメチルガリウム(TMG:(CH3 )3 G
a)、アルシン(AsH3 )、及びドーパントガスであ
る硫化水素、キャリアガスである水素(H2 )からなる
混合ガスを、100cc/min、5cc/min、3
00cc/min、5cc/min、6l/minの割
合で前述のガスと瞬時に切替えて装置内に導入し、60
分間にわたりGax In(1-x) Asをエピタキシャル成
長させた。
にて詳しく説明する。 (実施例1) 比抵抗1×107 Ω・cmの半絶縁性FeドープInP
単結晶ミラーウェーハを、通常の常圧MO−VPE装置
内にセットし、真空置換後アルシン(AsH3)、ホス
フィン(PH3 )および水素(H2 )をそれぞれ50c
c/min、60cc/min、6l/minの割合で
混合したガスを流通し、V族元素の蒸発を防止しながら
600℃迄加熱した。加熱後、InP成長用原料ガスと
してシクロペンタンジエニルインジウム(CpIn:C
5 H5 In)、ホスフィン(PH3 )及びドーパントガ
スとして硫化水素ガス(H2 S)の混合ガスを、それぞ
れ100cc/min、500cc/min、2cc/
minの割合でキャリアガスとして水素ガス6l/mi
nと共に、前述のガスと瞬時に切り替えて装置内へ導入
し、30分間InPをエピタキシャル成長させた。次い
で、Gax In(1-x) As成長用原料ガスとしてCpI
n、トリメチルガリウム(TMG:(CH3 )3 G
a)、アルシン(AsH3 )、及びドーパントガスであ
る硫化水素、キャリアガスである水素(H2 )からなる
混合ガスを、100cc/min、5cc/min、3
00cc/min、5cc/min、6l/minの割
合で前述のガスと瞬時に切替えて装置内に導入し、60
分間にわたりGax In(1-x) Asをエピタキシャル成
長させた。
【0021】このInP、Gax In(1-x) Asエピタ
キシャル成長層の諸特性を測定したところ、以下のとお
りであった。InPエピタキシャル層はn形で厚さは
0.2μm、キャリア濃度は通常のホール効果測定によ
り(1±0.1)×1016cm-3、300Kにおける電
子移動度は3200±200cm2 /V・sであった。
Gax In(1-x) Asエピタキシャル成長層はn形で厚
さは0.4μm、キャリア濃度は(2±0.1)×10
16cm-3、混晶比xはx=0.47±0.03、300
Kにおける電子移動度は11000±500cm2 /V
・s、バンドギャップエネルギーEgはEg=0.86
eVで、ホール電圧の温度係数は0.05%/℃であっ
た。これらの結果を表1に整理する。
キシャル成長層の諸特性を測定したところ、以下のとお
りであった。InPエピタキシャル層はn形で厚さは
0.2μm、キャリア濃度は通常のホール効果測定によ
り(1±0.1)×1016cm-3、300Kにおける電
子移動度は3200±200cm2 /V・sであった。
Gax In(1-x) Asエピタキシャル成長層はn形で厚
さは0.4μm、キャリア濃度は(2±0.1)×10
16cm-3、混晶比xはx=0.47±0.03、300
Kにおける電子移動度は11000±500cm2 /V
・s、バンドギャップエネルギーEgはEg=0.86
eVで、ホール電圧の温度係数は0.05%/℃であっ
た。これらの結果を表1に整理する。
【0022】
【表1】
【0023】次に、このInP、Gax In(1-x) As
エピタキシャル成長層により構成されたヘテロ接合を、
磁電変換素子の一つであるホール素子に適用した例を示
す。まず、通常のフォトリソグラフィー工程によりオー
ミック電極用のパターンを形成し真空蒸着装置によりA
u−Ge(Ge:12%)を1200Å、Niを400
Åの厚さに連続的に蒸着した。電極材料を蒸着後、通常
のフォトリソ法により電極パターンを形成した。
エピタキシャル成長層により構成されたヘテロ接合を、
磁電変換素子の一つであるホール素子に適用した例を示
す。まず、通常のフォトリソグラフィー工程によりオー
ミック電極用のパターンを形成し真空蒸着装置によりA
u−Ge(Ge:12%)を1200Å、Niを400
Åの厚さに連続的に蒸着した。電極材料を蒸着後、通常
のフォトリソ法により電極パターンを形成した。
【0024】次に、ホール素子の活性層に相当する部分
だけを残し、メサエッチングにより感磁部のパターンを
形成し、フォトレジストを除去した。さらにオーミック
電極材料とGax In(1-x) Asを合金化するため、N
2 雰囲気中で420℃で1分間熱処理を施した。この熱
処理により良好なオーミック電極が形成された。以上の
ようなプロセスで作成されたGax In(1-x) Asホー
ル素子と従来のInSbホール素子およびGaAsホー
ル素子の特性を比較し、結果を表2に示す。
だけを残し、メサエッチングにより感磁部のパターンを
形成し、フォトレジストを除去した。さらにオーミック
電極材料とGax In(1-x) Asを合金化するため、N
2 雰囲気中で420℃で1分間熱処理を施した。この熱
処理により良好なオーミック電極が形成された。以上の
ようなプロセスで作成されたGax In(1-x) Asホー
ル素子と従来のInSbホール素子およびGaAsホー
ル素子の特性を比較し、結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2より明らかなように、本発明のホール
素子は感度が70mV/mA・KGと高く、従来のホー
ル素子に無い高感度で温度特性に優れた性能を示してい
る。
素子は感度が70mV/mA・KGと高く、従来のホー
ル素子に無い高感度で温度特性に優れた性能を示してい
る。
【0027】(実施例2〜3、比較例1〜2)InP、
Gax In(1-x) Asエピタキシャル成長層の厚さ(d
1 、d2 )及びキャリア濃度(n1 、n2 )を変更した
以外は実施例1と同様にしてホール素子を作成し、特性
を測定した。厚さの制御はエピタキシャル成長する時間
を調節することにより行った。キャリア濃度はドーピン
グガスである硫化水素の流量を調節することによって行
った。これらの結果を表3にまとめて示す。
Gax In(1-x) Asエピタキシャル成長層の厚さ(d
1 、d2 )及びキャリア濃度(n1 、n2 )を変更した
以外は実施例1と同様にしてホール素子を作成し、特性
を測定した。厚さの制御はエピタキシャル成長する時間
を調節することにより行った。キャリア濃度はドーピン
グガスである硫化水素の流量を調節することによって行
った。これらの結果を表3にまとめて示す。
【0028】
【表3】
【0029】表3より感磁部の電子移動度が6000c
m2 /V・s以上となり感度が60mV/mA・kG以
上で、しかもホール電圧の温度係数が0.08%/℃以
下となるのは、明細書特許請求の範囲の条件を満たす必
要があることがわかる。この条件を満足しない場合には
ホール素子の感度に著しい低下が認められた。
m2 /V・s以上となり感度が60mV/mA・kG以
上で、しかもホール電圧の温度係数が0.08%/℃以
下となるのは、明細書特許請求の範囲の条件を満たす必
要があることがわかる。この条件を満足しない場合には
ホール素子の感度に著しい低下が認められた。
【0030】(実施例4〜5、比較例3〜4)Gax I
n(1-x) Asエピタキシャル成長層のGa混晶比xの値
を変えた以外は実施例1と同様にしてホール素子を作成
した。混晶比xの変更はGax In(1 -x) Asエピタキ
シャル成長工程でTMG及びCpInの流量を変更する
ことにより行った。結果を表4に示す。
n(1-x) Asエピタキシャル成長層のGa混晶比xの値
を変えた以外は実施例1と同様にしてホール素子を作成
した。混晶比xの変更はGax In(1 -x) Asエピタキ
シャル成長工程でTMG及びCpInの流量を変更する
ことにより行った。結果を表4に示す。
【0031】
【表4】
【0032】表4よりGa混晶比xは0.37≦x≦
0.57の範囲で電子移動度が高くなることがわかっ
た。ホール電圧の温度係数は混晶比xの増加と共に減少
する傾向にあり、上記範囲では0.03〜0.08%/
℃と良好な結果を示すことがわかった。
0.57の範囲で電子移動度が高くなることがわかっ
た。ホール電圧の温度係数は混晶比xの増加と共に減少
する傾向にあり、上記範囲では0.03〜0.08%/
℃と良好な結果を示すことがわかった。
【0033】(実施例6)実施例1で作成したGax I
n(1-x) Asエピタキシャル成長層の上に、さらにIn
Pエピタキシャル成長層を実施例1と同様の条件で形成
した。このInPエピタキシャル成長層のキャリア濃度
は1.0×1016cm-3であった。このようにして得ら
れたヘテロ界面を2個有するエピタキシャルウエーハを
用いて、実施例1を同様にしてホール素子を作成した。
このホール素子の感度は60mV/mA・KG、ホール
電圧の温度係数は0.045%/℃であり、感度は従来
のホール素子並であったが、ホール電圧の温度依存性は
極めて小さく、信頼性の高いホール素子を得ることがで
きた。
n(1-x) Asエピタキシャル成長層の上に、さらにIn
Pエピタキシャル成長層を実施例1と同様の条件で形成
した。このInPエピタキシャル成長層のキャリア濃度
は1.0×1016cm-3であった。このようにして得ら
れたヘテロ界面を2個有するエピタキシャルウエーハを
用いて、実施例1を同様にしてホール素子を作成した。
このホール素子の感度は60mV/mA・KG、ホール
電圧の温度係数は0.045%/℃であり、感度は従来
のホール素子並であったが、ホール電圧の温度依存性は
極めて小さく、信頼性の高いホール素子を得ることがで
きた。
【0034】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明の磁電変換素子
により温度変化の大きい環境で低磁束密度の微小な変化
を検出できるようになる。その結果、たとえば温度環境
の厳しい自動車用や高出力の電動機を備えた産業機械で
の回転制御用として用途が広がる。
により温度変化の大きい環境で低磁束密度の微小な変化
を検出できるようになる。その結果、たとえば温度環境
の厳しい自動車用や高出力の電動機を備えた産業機械で
の回転制御用として用途が広がる。
フロントページの続き (72)発明者 臼田 雅彦 埼玉県秩父市大字下影森1505番地 昭和 電工株式会社秩父工場内 (56)参考文献 特開 昭60−198877(JP,A) Revue Phys.Appl.18 (1983)pp.757−761 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 43/00 - 43/14 JICSTファイル(JOIS)
Claims (4)
- 【請求項1】 半絶縁性リン化インジウム(InP)単
結晶基板上に形成されたInPエピタキシャル成長層と
ヒ化ガリウムインジウム(GaxIn(1-x)Asただし、
0.37≦x≦0.57)エピタキシャル成長層よりな
るヘテロ界面を具備し、該InPエピタキシャル成長層
の厚さd1(μm)と該GaxIn(1-x)Asエピタキシ
ャル成長層の厚さd2(μm)との関係が 0.1≦d1≦d2≦1 ・・・・・・(1) を満足し、かつ該InPエピタキシャル成長層のキャリ
ア濃度n1(cm-3)と該GaxIn(1-x)Asエピタキ
シャル成長層のキャリア濃度n2(cm-3)との関係が n1≦n2 ・・・・・・(2) 5×1015≦n2≦1×1017 ・・・・・・(3) を満足する半導体材料を感磁部として有することを特徴
とする磁電変換素子。 - 【請求項2】 ヘテロ界面を少なくとも2個以上有する
ことを特徴とする請求項第1項記載の磁電変換素子。 - 【請求項3】 感磁部のGaxIn(1-x)Asエピタキシ
ャル成長層の電子移動度が、6000cm2/V・s以
上であることを特徴とする請求項第1項記載の磁電変換
素子。 - 【請求項4】 ホール電圧の温度係数が、0.03〜
0.08%/℃であることを特徴とする請求項第1項記
載の磁電変換素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3145419A JP3044835B2 (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 磁電変換素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3145419A JP3044835B2 (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 磁電変換素子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05275767A JPH05275767A (ja) | 1993-10-22 |
| JP3044835B2 true JP3044835B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=15384818
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3145419A Expired - Fee Related JP3044835B2 (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 磁電変換素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3044835B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3399046B2 (ja) * | 1993-10-12 | 2003-04-21 | 昭和電工株式会社 | ホール素子 |
| JP3399053B2 (ja) * | 1993-12-01 | 2003-04-21 | 昭和電工株式会社 | ヘテロ接合ホール素子 |
-
1991
- 1991-05-21 JP JP3145419A patent/JP3044835B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| Revue Phys.Appl.18(1983)pp.757−761 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05275767A (ja) | 1993-10-22 |
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