JP3098024U - 誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性を高め、設備コストと生産コストを下げることの出来る誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置を提供すること。
【解決手段】高周波誘導加熱コイルが数ターン巻かれており、かつ当該高周波誘導加熱コイルの中央部にフェライト・コアを設けた誘導加熱装置とアーク溶接装置との組合せ、からなる。又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、誘導を行なう金属接合部に開先がある場合、フェライト・コアが開先内にあることからなる。又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、誘導加熱による金属接合部の温度が100℃〜200℃であること。又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、高周波誘導フェライト・コア付きコイルの終端部とアーク発生点の距離が50mm〜150mmであること。
【選択図】 図6b
【解決手段】高周波誘導加熱コイルが数ターン巻かれており、かつ当該高周波誘導加熱コイルの中央部にフェライト・コアを設けた誘導加熱装置とアーク溶接装置との組合せ、からなる。又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、誘導を行なう金属接合部に開先がある場合、フェライト・コアが開先内にあることからなる。又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、誘導加熱による金属接合部の温度が100℃〜200℃であること。又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、高周波誘導フェライト・コア付きコイルの終端部とアーク発生点の距離が50mm〜150mmであること。
【選択図】 図6b
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、誘導加熱とアーク溶接(TIG溶接,MIG・MAG溶接,サブマージアーク溶接)の組合せによる各種金属材料のパイプ及び大型構造物の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のアーク溶接では単独アーク電極か、2本〜4本をシリーズに配置した多電極アーク溶接であり、アーク熱を利用して接合する金属を溶融し溶接ワイヤも溶融して接合するものである。
又異種熱源を組合せた誘導加熱法としてはレーザ熱源とMIG及びMAG溶接を組合せたものがある。
【0003】
又、溶接部の開先とほぼ同一の断面形状を有する一定長さの誘導加熱コイルと、誘導加熱コイルの溶接方向後側に配置される溶接装置本体とで構成される先行技術(特許公開平7−40051号)がある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前記従来技術における、アーク溶接のみで自動溶接を行う場合は、アーク熱により開先内の金属表面を溶融しながら同時にワイヤを溶融する必要があり、当然のことながら金属の熱伝導率に応じて熱は拡散すると同時にアーク柱から熱拡散による損失も大きく投下電力エネルギーの全てが溶接に使われるわけではないという問題点があり、又、ハイブリッドアーク溶接の場合は、高価であること(本考案と比較し5〜20倍)、開先加工を必要とする厚板溶接での適用は困難、即ち接合部に開先加工がされており、開先内部を加熱することは極めて困難である等の問題点があり、又前記先行技術(例えば特許公開平7−40051号)の場合はV−開先を基本とする広い開先の場合は適用出来るが、狭開先の場合には適用出来ず、又フェライト・コアは使用されておらず、かつ1ターン巻のコイルであり磁束強度および発熱効果において効率が悪いという問題点があった。
【0005】
そこで本考案は、生産性を高め、設備コストと生産コストを下げることの出来る誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本考案の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置は、高周波誘導加熱コイルが数ターン巻かれており、かつ当該高周波誘導加熱コイルの中央部にフェライト・コアを設けた誘導加熱装置とアーク溶接装置との組合せからなる。
又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、誘導を行なう金属接合部に開先がある場合、フェライト・コアが開先内にあることからなる。
又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、誘導加熱による金属接合部の温度が100℃〜200℃であることが好適である。
又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、高周波誘導フェライト・コア付きコイルの終端部とアーク発生点の距離が50mm〜150mmであることが好適である。
【0007】
【考案の実施の形態】
以下本考案の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。
図1aは従来のTIG溶接装置を示す図であり、溶接電源3,シールドノズル1,電極(タングステン電極)2,溶接金属4等が示されている。
図1bは従来のMIG/MAG溶接装置を示す図であり、溶接電源3,シールドノズル1,電極(ワイヤー)2,溶接金属4,コンタクトチップ5,ワイヤー送給ローラ6,溶滴7等が示されている。
図1a,図1bに示すように一般のアーク自動溶接(TIG,MIG/MAG溶接)はアーク熱を利用して接合する金属を溶融し、溶接ワイヤーも溶融して接合するものである。
【0008】
又図2は従来の誘導加熱装置を示す図であり、加熱金属21(炭素鋼ロッド)に高周波電源8,高周波水冷コイル9が配置されている状態及び表皮効果による渦電流10が示されている。
又図2に示すように、従来の誘導加熱法では、金属のまわりに高周波磁束を発生させる高周波水冷コイルを配列し、金属表面に表皮効果による渦電流を誘導することで急速加熱するものであり、利用分野としては熱間鍛造、高周波焼入、高周波ロウ付、焼バメ等で利用されている。
【0009】
しかし、従来のこのアーク溶接及び誘導加熱法の場合、前記したような問題点があり、そこで本考案はその問題点を解決すべく 図3a、及び図3bに示す如く溶接金属4に高周波誘導加熱コイル11を数ターン巻、その高周波誘導加熱コイル11の中心部にフェライト・コア12を設けることを考案した。
【0010】
図3aは開先15が浅い場合の本考案の誘導加熱装置を示す図であり、溶接金属4に開先15があり、その開先15にフェライト・コア12が挿入され、そのフェライト・コア12に高周波誘導加熱コイル11が数ターン巻かれている状態が示されている。又、高周波誘導加熱コイル11は水冷銅チューブ14に絶縁材13が巻いてある。
【0011】
図3bは開先15が狭く深い場合の本考案の誘導加熱装置を示す図であり、溶接金属4に開先15があり、その開先15にフェライト・コア12が挿入され、そのフェライト・コア12に高周波誘導加熱コイル11が数ターン巻かれており、開先15が狭く深いのでフェライト・コア12の長さも浅い場合より大きくなっている。
図3aには示していないが、水の入ってくる、又出ていく水冷銅チューブ16,17及び高周波発生電源18が示されている。
【0012】
磁束は通常、金属よりフェライト・コア12の方が流れやすいため集中してフェライト・コア12を通過し、開先2内の金属を通過して磁束閉回路を形成することが出来、開先内表面に渦電流による加熱部を確保することが出来るものである。又コイルが数ターン巻かれているので磁束強度及び発熱効果等において効率が非常に高いものである。
【0013】
図4a、図4bは溶接金属4にサーモカップルをA,B,C点で取り付けた状態を示し、図4aは正面からみた図であり、図4bは側面からみた図である。
矢印は進行方向を示している。
【0014】
図5は溶接金属4の表面を本考案の誘導加熱装置が移動速度を変えて図4に示すA,B,C点を3ヶ所を加熱し温度変化を測定した結果を示す図である。図5をみれば分かるように開先内底部、溶接金属裏面及び溶接金属表面の温度をみると移動速度が100mm/分と比較的遅い場合はその差が110℃もあるが900mm/分と高速移動においてはその差は10℃と低く開先内が充分加熱されていることが示されている。したがって、本考案で開発されたフェライト・コア12付き高周波誘導加熱コイル11をアーク溶接トーチの前方に配列して開先内表面を加熱しながらアーク溶接を行うと生産性を大幅に改善することができるものである。
【0015】
図6aは本考案の誘導加熱装置を正面からみた図であり、サーモカップル取付位置がE点で示されている。
図6bは本考案の誘導加熱装置アーク溶接装置(TIG溶接)との組合せを示す側面からみた図であり、シールドノズル1,電極2,ワイヤー19及びワイヤーガイド20示されているアーク溶接機及び前方に配置されているフェライト・コア12付き高周波誘導加熱コイル11が矢印方向に進む状態を示している。このフェライト・コア12付き高周波誘導加熱コイル11が開先内表面を加熱しながらアーク溶接を行うので非常に効率の良い溶接が出来るものである。又サーモカップル取付位置がE点で示されている。
【0016】
図7は本考案の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置と従来のアーク溶接による温度測定方法とその結果を示すものである。
曲線Dの温度測定カーブはアーク溶接のみの場合の測定結果である。
室温20℃から最高温度に到達する時間(△t)は6秒を要している。
曲線E(図6a、図6bのサーモカップル取付位置E点における測定)は誘導加熱とアーク溶接による場合を示しており最高温度に到達する時間(△t)は5秒であり1秒短縮している。
この場合の予熱温度は180℃である。
この場合最高温度も680℃でありアーク溶接のみの場合(530℃)より150℃高く潜在エネルギーが大きいことを示している。
TIG溶接においてアーク溶接の投下エネルギーの410AX11.5V=4175Joulを一定とし、溶接速度とワイヤ送給量を増加すると溶接速度450mm/分、ワイヤ送給量4200mm/分と40%以上生産性を伸ばすことに成功した。
この時の誘導加熱コイルの終端部とアーク点の配列空間は150mmである。
アーク溶接法の種類によってこの距離は50〜150mmが適正と考えられる。
誘導加熱による金属の加熱温度は金属の種類によって変化するので100℃〜200℃が適正温度と考えられるものである。
【0017】
開先15がない場合は図示していないが溶接金属4上に高周波誘導加熱コイル11を数ターン巻いてその中心部にフェライト・コア12をコイル下部と同じ面に配置することにより前記と同様の効果を得るものである。
【0018】
【考案の効果】
本考案は以上の構成を要するので、特に開先を有する場合、誘導加熱装置が金属接合部開先内を効率よく加熱しながらアーク溶接とともに働くので本考案の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置は極めて高い生産性を確保出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1a】従来のTIG溶接装置を示す図である。
【図1b】従来のMIG/MAG溶接装置を示す図である。
【図2】従来の誘導加熱装置を示す図である。
【図3a】開先が浅い場合の本考案の誘導加熱装置を示す図である。
【図3b】開先が深い場合の本考案の誘導加熱装置を示す図である。
【図4a】正面からみた溶接金属のサーモカップルをA,B,C点で取り付けた状態を示す図である。
【図4b】側面からみた溶接金属のサーモカップルをA,B,C点で取り付けた状態を示す図である。
【図5】A,B,C点3ヶ所の温度変化を測定した結果を示す図である。
【図6a】本考案の誘導加熱装置を正面からみた図である。
【図6b】本考案の誘導加熱装置とアーク溶接装置との組合せを側面からみた図である。
【図7】本考案の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置と従来のアーク溶接装置による温度測定方法とその結果を示す図である。
【符号の説明】
1 シールドノズル
2 電極
3 溶接電源
4 溶接金属
5 コンタクトチップ
6 ワイヤー送給ローラ
7 溶滴
8 高周波電源
9 高周波水冷コイル
10 渦電流
11 高周波誘導加熱コイル
12 フェライト・コア
13 絶縁材
14 水冷銅チューブ
15 開先
16 水の入ってくる水冷銅チューブ
17 16水の出て行く水冷銅チューブ
18 高周波電源
19 ワイヤー
20 ワイヤーガイド
21 加熱金属
【考案の属する技術分野】
本考案は、誘導加熱とアーク溶接(TIG溶接,MIG・MAG溶接,サブマージアーク溶接)の組合せによる各種金属材料のパイプ及び大型構造物の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のアーク溶接では単独アーク電極か、2本〜4本をシリーズに配置した多電極アーク溶接であり、アーク熱を利用して接合する金属を溶融し溶接ワイヤも溶融して接合するものである。
又異種熱源を組合せた誘導加熱法としてはレーザ熱源とMIG及びMAG溶接を組合せたものがある。
【0003】
又、溶接部の開先とほぼ同一の断面形状を有する一定長さの誘導加熱コイルと、誘導加熱コイルの溶接方向後側に配置される溶接装置本体とで構成される先行技術(特許公開平7−40051号)がある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前記従来技術における、アーク溶接のみで自動溶接を行う場合は、アーク熱により開先内の金属表面を溶融しながら同時にワイヤを溶融する必要があり、当然のことながら金属の熱伝導率に応じて熱は拡散すると同時にアーク柱から熱拡散による損失も大きく投下電力エネルギーの全てが溶接に使われるわけではないという問題点があり、又、ハイブリッドアーク溶接の場合は、高価であること(本考案と比較し5〜20倍)、開先加工を必要とする厚板溶接での適用は困難、即ち接合部に開先加工がされており、開先内部を加熱することは極めて困難である等の問題点があり、又前記先行技術(例えば特許公開平7−40051号)の場合はV−開先を基本とする広い開先の場合は適用出来るが、狭開先の場合には適用出来ず、又フェライト・コアは使用されておらず、かつ1ターン巻のコイルであり磁束強度および発熱効果において効率が悪いという問題点があった。
【0005】
そこで本考案は、生産性を高め、設備コストと生産コストを下げることの出来る誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本考案の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置は、高周波誘導加熱コイルが数ターン巻かれており、かつ当該高周波誘導加熱コイルの中央部にフェライト・コアを設けた誘導加熱装置とアーク溶接装置との組合せからなる。
又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、誘導を行なう金属接合部に開先がある場合、フェライト・コアが開先内にあることからなる。
又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、誘導加熱による金属接合部の温度が100℃〜200℃であることが好適である。
又、前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、高周波誘導フェライト・コア付きコイルの終端部とアーク発生点の距離が50mm〜150mmであることが好適である。
【0007】
【考案の実施の形態】
以下本考案の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。
図1aは従来のTIG溶接装置を示す図であり、溶接電源3,シールドノズル1,電極(タングステン電極)2,溶接金属4等が示されている。
図1bは従来のMIG/MAG溶接装置を示す図であり、溶接電源3,シールドノズル1,電極(ワイヤー)2,溶接金属4,コンタクトチップ5,ワイヤー送給ローラ6,溶滴7等が示されている。
図1a,図1bに示すように一般のアーク自動溶接(TIG,MIG/MAG溶接)はアーク熱を利用して接合する金属を溶融し、溶接ワイヤーも溶融して接合するものである。
【0008】
又図2は従来の誘導加熱装置を示す図であり、加熱金属21(炭素鋼ロッド)に高周波電源8,高周波水冷コイル9が配置されている状態及び表皮効果による渦電流10が示されている。
又図2に示すように、従来の誘導加熱法では、金属のまわりに高周波磁束を発生させる高周波水冷コイルを配列し、金属表面に表皮効果による渦電流を誘導することで急速加熱するものであり、利用分野としては熱間鍛造、高周波焼入、高周波ロウ付、焼バメ等で利用されている。
【0009】
しかし、従来のこのアーク溶接及び誘導加熱法の場合、前記したような問題点があり、そこで本考案はその問題点を解決すべく 図3a、及び図3bに示す如く溶接金属4に高周波誘導加熱コイル11を数ターン巻、その高周波誘導加熱コイル11の中心部にフェライト・コア12を設けることを考案した。
【0010】
図3aは開先15が浅い場合の本考案の誘導加熱装置を示す図であり、溶接金属4に開先15があり、その開先15にフェライト・コア12が挿入され、そのフェライト・コア12に高周波誘導加熱コイル11が数ターン巻かれている状態が示されている。又、高周波誘導加熱コイル11は水冷銅チューブ14に絶縁材13が巻いてある。
【0011】
図3bは開先15が狭く深い場合の本考案の誘導加熱装置を示す図であり、溶接金属4に開先15があり、その開先15にフェライト・コア12が挿入され、そのフェライト・コア12に高周波誘導加熱コイル11が数ターン巻かれており、開先15が狭く深いのでフェライト・コア12の長さも浅い場合より大きくなっている。
図3aには示していないが、水の入ってくる、又出ていく水冷銅チューブ16,17及び高周波発生電源18が示されている。
【0012】
磁束は通常、金属よりフェライト・コア12の方が流れやすいため集中してフェライト・コア12を通過し、開先2内の金属を通過して磁束閉回路を形成することが出来、開先内表面に渦電流による加熱部を確保することが出来るものである。又コイルが数ターン巻かれているので磁束強度及び発熱効果等において効率が非常に高いものである。
【0013】
図4a、図4bは溶接金属4にサーモカップルをA,B,C点で取り付けた状態を示し、図4aは正面からみた図であり、図4bは側面からみた図である。
矢印は進行方向を示している。
【0014】
図5は溶接金属4の表面を本考案の誘導加熱装置が移動速度を変えて図4に示すA,B,C点を3ヶ所を加熱し温度変化を測定した結果を示す図である。図5をみれば分かるように開先内底部、溶接金属裏面及び溶接金属表面の温度をみると移動速度が100mm/分と比較的遅い場合はその差が110℃もあるが900mm/分と高速移動においてはその差は10℃と低く開先内が充分加熱されていることが示されている。したがって、本考案で開発されたフェライト・コア12付き高周波誘導加熱コイル11をアーク溶接トーチの前方に配列して開先内表面を加熱しながらアーク溶接を行うと生産性を大幅に改善することができるものである。
【0015】
図6aは本考案の誘導加熱装置を正面からみた図であり、サーモカップル取付位置がE点で示されている。
図6bは本考案の誘導加熱装置アーク溶接装置(TIG溶接)との組合せを示す側面からみた図であり、シールドノズル1,電極2,ワイヤー19及びワイヤーガイド20示されているアーク溶接機及び前方に配置されているフェライト・コア12付き高周波誘導加熱コイル11が矢印方向に進む状態を示している。このフェライト・コア12付き高周波誘導加熱コイル11が開先内表面を加熱しながらアーク溶接を行うので非常に効率の良い溶接が出来るものである。又サーモカップル取付位置がE点で示されている。
【0016】
図7は本考案の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置と従来のアーク溶接による温度測定方法とその結果を示すものである。
曲線Dの温度測定カーブはアーク溶接のみの場合の測定結果である。
室温20℃から最高温度に到達する時間(△t)は6秒を要している。
曲線E(図6a、図6bのサーモカップル取付位置E点における測定)は誘導加熱とアーク溶接による場合を示しており最高温度に到達する時間(△t)は5秒であり1秒短縮している。
この場合の予熱温度は180℃である。
この場合最高温度も680℃でありアーク溶接のみの場合(530℃)より150℃高く潜在エネルギーが大きいことを示している。
TIG溶接においてアーク溶接の投下エネルギーの410AX11.5V=4175Joulを一定とし、溶接速度とワイヤ送給量を増加すると溶接速度450mm/分、ワイヤ送給量4200mm/分と40%以上生産性を伸ばすことに成功した。
この時の誘導加熱コイルの終端部とアーク点の配列空間は150mmである。
アーク溶接法の種類によってこの距離は50〜150mmが適正と考えられる。
誘導加熱による金属の加熱温度は金属の種類によって変化するので100℃〜200℃が適正温度と考えられるものである。
【0017】
開先15がない場合は図示していないが溶接金属4上に高周波誘導加熱コイル11を数ターン巻いてその中心部にフェライト・コア12をコイル下部と同じ面に配置することにより前記と同様の効果を得るものである。
【0018】
【考案の効果】
本考案は以上の構成を要するので、特に開先を有する場合、誘導加熱装置が金属接合部開先内を効率よく加熱しながらアーク溶接とともに働くので本考案の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置は極めて高い生産性を確保出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1a】従来のTIG溶接装置を示す図である。
【図1b】従来のMIG/MAG溶接装置を示す図である。
【図2】従来の誘導加熱装置を示す図である。
【図3a】開先が浅い場合の本考案の誘導加熱装置を示す図である。
【図3b】開先が深い場合の本考案の誘導加熱装置を示す図である。
【図4a】正面からみた溶接金属のサーモカップルをA,B,C点で取り付けた状態を示す図である。
【図4b】側面からみた溶接金属のサーモカップルをA,B,C点で取り付けた状態を示す図である。
【図5】A,B,C点3ヶ所の温度変化を測定した結果を示す図である。
【図6a】本考案の誘導加熱装置を正面からみた図である。
【図6b】本考案の誘導加熱装置とアーク溶接装置との組合せを側面からみた図である。
【図7】本考案の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置と従来のアーク溶接装置による温度測定方法とその結果を示す図である。
【符号の説明】
1 シールドノズル
2 電極
3 溶接電源
4 溶接金属
5 コンタクトチップ
6 ワイヤー送給ローラ
7 溶滴
8 高周波電源
9 高周波水冷コイル
10 渦電流
11 高周波誘導加熱コイル
12 フェライト・コア
13 絶縁材
14 水冷銅チューブ
15 開先
16 水の入ってくる水冷銅チューブ
17 16水の出て行く水冷銅チューブ
18 高周波電源
19 ワイヤー
20 ワイヤーガイド
21 加熱金属
Claims (4)
- 高周波誘導加熱コイルが数ターン巻かれており、かつ当該高周波誘導加熱コイルの中央部にフェライト・コアを設けた誘導加熱装置とアーク溶接装置との組合せからなることを特徴とする誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置。
- 前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、溶接を行なう金属接合部に開先がある場合、フェライト・コアが開先内にあることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置。
- 前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、誘導加熱による金属接合部の温度が100℃〜200℃であることを特徴とする請求項1又は2記載の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置。
- 前記誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置において、高周波誘導フェライト・コア付きコイルの終端部とアーク発生点の距離が50mm〜150mmであることを特徴とする請求項2記載の誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003002946U JP3098024U (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | 誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003002946U JP3098024U (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | 誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP3098024U true JP3098024U (ja) | 2004-02-19 |
Family
ID=43251794
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2003002946U Expired - Lifetime JP3098024U (ja) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | 誘導加熱ハイブリッドアーク溶接装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3098024U (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011238300A (ja) * | 2010-05-06 | 2011-11-24 | Kuroda Techno Co Ltd | 磁気ディスク装置の製造方法及び装置並びに磁気ディスク装置用半田付け装置 |
| WO2017164431A1 (ko) * | 2016-03-22 | 2017-09-28 | 주식회사 다원시스 | 필러 와이어 공정을 위한 하이브리드 가열 방법 및 시스템 |
-
2003
- 2003-05-23 JP JP2003002946U patent/JP3098024U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011238300A (ja) * | 2010-05-06 | 2011-11-24 | Kuroda Techno Co Ltd | 磁気ディスク装置の製造方法及び装置並びに磁気ディスク装置用半田付け装置 |
| WO2017164431A1 (ko) * | 2016-03-22 | 2017-09-28 | 주식회사 다원시스 | 필러 와이어 공정을 위한 하이브리드 가열 방법 및 시스템 |
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