JP3105366B2 - 合成樹脂型内成形用離型剤を用いる熱可塑性ポリエステル樹脂型内成形物への離型性付与方法及び熱可塑性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

合成樹脂型内成形用離型剤を用いる熱可塑性ポリエステル樹脂型内成形物への離型性付与方法及び熱可塑性ポリエステル樹脂組成物

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JP3105366B2 JP30474292A JP30474292A JP3105366B2 JP 3105366 B2 JP3105366 B2 JP 3105366B2 JP 30474292 A JP30474292 A JP 30474292A JP 30474292 A JP30474292 A JP 30474292A JP 3105366 B2 JP3105366 B2 JP 3105366B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂型内成形用離型
剤を用いる熱可塑性ポリエステル樹脂型内成形物への離
型性付与方法及び熱可塑性ポリエステル樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂型内成形用離型剤とし
て、1)モンタンワックス、カルナウバワックス、密ロ
ウ、石油系ワックス等のワックス類及びそれらの変性物
(特開昭54−4742、特開昭60−18846
3)、2)合成エステルワックス類(特開昭55−86
837)、3)高級脂肪酸の金属石ケン類(特公昭54
−4742)、4)ポリジェン−ポリビニルグラフト共
重合体(特開昭63−54462)、5)ポリジメチル
シロキサン、ポリフェニルシロキサン等のシロキサンオ
イル類(特開昭64−69306)、6)ポリフロロエ
チレン等の含フッ素重合体、等が提案されており、これ
らを用いる合成樹脂型内成形物への離型性付与方法とし
て、これらを合成樹脂に混練するか又は型表面に塗布す
ることが行なわれている。
【0003】ところが、前記1)〜4)の離型剤には、
耐熱性が劣るため、合成樹脂と混練する際に熱分解し易
く、それによって発生するガス状物質や炭化物等が型表
面や成形物表面を汚染するという欠点がある。かかる欠
点は高温で溶融成形するポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル
樹脂の型内成形において顕著となる。また前記5)、
6)の離型剤には、耐熱性は優れているが、合成樹脂と
の混練性が悪くて相分離するため、各種の障害、例えば
溶融物圧送時のスリップ、息付き現象、成形物の表面汚
染等を生じるという欠点がある。したがって、その使用
方法は型表面塗布に限定されてしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来の合成樹脂型内成形用離型剤を用いる
合成樹脂型内成形物への離型性付与方法では、耐熱性が
劣るために型表面や成形物表面を汚染するか、又は合成
樹脂との混練性が悪くて相分離するために各種の障害を
生じる点である。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記課題を解決するべく鋭意研究した結果、ポリオルガ
ノシロキサンにビニル単量体をグラフト重合した特定構
造のポリシロキサン−ポリビニルグラフト共重合体を合
成樹脂型内成形用離型剤として用い、該合成樹脂型内成
形用離型剤を熱可塑性ポリエステル樹脂に対し所定割合
で含有させて型内成形することが正しく好適であること
を見出した。
【0006】すなわち本発明は、下記の式1で示される
シロキサン単位と下記の式2で示されるシロキサン単位
とから主形成されたポリシロキサン−ポリビニルグラフ
ト共重合体から成る合成樹脂型内成形用離型剤を熱可塑
性ポリエステル樹脂100重量部に対し0.07〜3重
量部の割合で含有させて、型内成形することを特徴とす
る熱可塑性ポリエステル樹脂型内成形物への離型性付与
方法と、該合成樹脂型内成形用離型剤を熱可塑性ポリエ
ステル樹脂100重量部に対し0.07〜1重量部配合
して成ることを特徴とする熱可塑性ポリエステル樹脂組
成物とに係る。
【0007】
【式1】
【0008】
【式2】
【0009】[式1及び式2において、 R1〜R3:ケイ素原子に直接結合した炭素原子を有す
る、同時に同一又は異なる、非置換又は置換のラジカル
重合性をもたない炭化水素基。 A:ケイ素原子に直接結合した炭素原子を有し且つBと
連結した2価の有機基。 B:ビニル重合体ブロック。]
【0010】式1及び式2において、R1〜R3はケイ素
原子に直接結合した炭素原子を有する、非置換又は置換
の、ラジカル重合性をもたない炭化水素基である。これ
らのうちで非置換炭化水素基としては、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、ア
ラルキル基等が挙げられるが、なかでもメチル基、エチ
ル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はフェ
ニル基が有利に選択される。また置換炭化水素基として
は、置換基としてハロゲン、エポキシ基、シアノ基、ウ
レイド基等を有する置換炭化水素基が挙げられるが、な
かでもγ−グリシドキシプロピル基、β−(3,4−エ
ポキシ)シクロヘキシルエチル基、γ−クロロプロピル
基、トリフルオロプロピル基等が有利に選択される。こ
れらの非置換炭化水素基と置換炭化水素基とは任意の比
率にすることができる。
【0011】式2において、Aはケイ素原子に直接結合
した炭素原子を有し、且つBと連結した2価の有機基で
ある。Aはポリオルガノシロキサンにビニル重合体ブロ
ックを連結する基として重要である。かかるAとして
は、エチレン基、プロピレン基、3−オキソ−4−オキ
サ−1,7−ヘプタンジイル基、2−メチル−3−オキ
ソ−4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基、トリメチ
レンチオキシ基等が挙げられる。
【0012】式2において、Bはビニル単量体をグラフ
ト重合して得られるビニル重合体ブロックである。かか
るBには、フッ素置換基を有しないビニル単量体をグラ
フト重合して得られるビニル重合体ブロックの他に、フ
ッ素置換基を有するビニル単量体を含有するビニル単量
体をグラフト重合して得られるビニル重合体ブロックが
包含される。そしてここに、フッ素置換基を有するビニ
ル単量体を含有するビニル単量体をグラフト重合して得
られるビニル重合体ブロックには、フッ素置換基を有す
るビニル単量体をグラフト重合して得られるビニル重合
体ブロックの他に、フッ素置換基を有するビニル単量体
とフッ素置換基を有しないビニル単量体とをグラフト重
合して得られるビニル重合体ブロックが包含される(以
下、これらを単にビニル重合体ブロックという)。
【0013】上記のフッ素置換基を有しないビニル単量
体としては、1)メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘ
キシルメタクリレート等のアルキルメタクリレート類、
2)メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレート等のアルキルアクリレート類、3)スチレ
ン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体、4)
ビニルベンゾエート、酢酸ビニル等のビニルエステル
類、等が挙げられるが、なかでも芳香族ビニル単量体、
アルキル(メタ)アクリレート、アクリロニトリルから
選ばれる1種又は2種以上を90重量%以上含有するも
の、特にスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0014】また上記のフッ素置換基を有するビニル単
量体としては、1)1H,1H,11H−エイコサフル
オロウンデシルアクリレート、1H,1H−ヘプタフル
オロブチルアクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル
アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペン
チルアクリレート、1H,1H−ペンタデカフルオロオ
クチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロ
プロピルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチ
ルアクリレート等のフルオロアルキルアクリレート類、
2)1H,1H,11H−エイコサフルオロウンデシル
メタクリレート、1H,1H−ヘプタフルオロブチルメ
タクリレート、ヘキサフロオロイソプロピルメタクリレ
ート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタ
クリレート、1H,1H−ペンタデカフルオロオクチル
メタクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ
プロピルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフル
オロプロピルメタクリレート、2,2,2−トリフルオ
ロエチルメタクリレート等のフルオロアルキルメタクリ
レート類、3)2,2,3,3−テトラフルオロプロピ
ル−2−(トリフルオロメチル)プロペノエート、2,
2,2−トリフルオロエチル−2−(トリフルオロメチ
ル)プロペノエート等のα−フルオロアルキルアクリル
酸エステル類、4)1−(トリフルオロメチル)ビニル
アセテート等のα−フルオロアルキルビニルカルボン酸
エステル類、5)ビニルトリフルオロアセテート等のフ
ルオロカルボン酸ビニルエステル類、6)3−フルオロ
スチレン、4−フルオロスチレン等のフルオロ置換スチ
レン類、7)α−トリフルオロメチルスチレン等のα−
フルオロアルキルスチレン類、等が挙げられるが、なか
でもビニル基の近傍にフッ素置換基やフルオロアルキル
基を有しないものが好ましい。フッ素の電子吸収性やフ
ルオロアルキル基による立体効果の影響が少なく、グラ
フト重合性に優れているからである。ビニル単量体とし
てフッ素置換基を有しないビニル単量体とフッ素置換基
を有するビニル単量体とを用いる場合には、それぞれフ
ッ素置換基を有する、芳香族ビニル単量体、カルボン酸
ビニル、アルキル(メタ)アクリレートから選ばれる1
種又は2種以上を2重量%以上含有するものが好まし
い。
【0015】次に本発明におけるポリシロキサン−ポリ
ビニルグラフト共重合体の製造方法について説明する。
先ず、加水分解によってシラノール基を形成し得る化合
物(以下シラノール基形成性化合物という)を水系媒体
中で酸又はアルカリ等の加水分解触媒存在下で加水分解
してシラノール化合物を生成させる。次に、シラノール
化合物を無機酸又は有機酸等の縮重合触媒存在下で縮重
合し、ポリシロキサンの水性エマルジョンを生成させ
る。水性エマルジョンの平均粒子径を小さくして安定な
ポリシロキサンの水性エマルジョンを生成させるため
に、シラノール基形成性化合物の加水分解反応系やシラ
ノール化合物の縮重合反応系に適宜界面活性剤を用いる
ことができる。最後に、ポリシロキサンの水性エマルジ
ョンにビニル単量体及びラジカル重合触媒を加えてグラ
フト重合を行ない、ポリシロキサンにビニル重合体ブロ
ックを導入する。
【0016】シラノール基形成性化合物としては、各種
のアルコキシラン、クロルシラン、ハイドロジェンシラ
ン、アシロキシシラン、シクロシロキサン化合物等が挙
げられる。本発明では、加水分解によってシラノール基
が2個形成されるようなシラノール基形成性化合物を主
原料として用いる。また本発明では、前述したようにポ
リシロキサンにビニル重合体ブロックを導入するため
に、シラノール基形成性化合物として、分子中にラジカ
ル重合性基又はチオール基等の官能基を有するシラノー
ル基形成性化合物を用いる。
【0017】式1で示されるシロキサン単位を形成する
こととなるシラノール基形成性化合物としては、1)ジ
メチルジメトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、ジ
メチルジハイドロジェンシラン、ジメチルクロルシラノ
ール等のシラン化合物、2)ヘキサメチルジシロキサ
ン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等のシロキサ
ン化合物、3)γ−グリシドキシプロピル・メチル・ジ
メトキシシラン、γ−ウレイドプロピル・メチル・ジメ
トキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピル・メチ
ル・ジメトキシシラン等の極性基で置換された炭化水素
基を有するシラン化合物、等が挙げられる。
【0018】式2で示されるシロキサン単位を形成する
こととなるシラノール基形成性化合物としては、メタク
リロイルオキシプロピル・メチル・ジメトキシシラン、
ビニル・メチル・ジメトキシシラン、アリール・メチル
・ジメトキシシラン、メルカプトプロピル・メチル・ジ
メトキシシラン等のシラン化合物が挙げられる。
【0019】前述したように本発明では、ポリシロキサ
ン−ポリビニルグラフト共重合体を製造するのに、加水
分解によってシラノール基が2個形成されるようなシラ
ノール基形成性化合物を主原料として用いるが、シラノ
ール化合物の縮重合によって得られるポリシロキサンの
分子量の調節やポリシロキサンの末端基の構造を制御す
る目的で、加水分解によってシラノール基が1個形成さ
れるようなシラノール基形成性化合物を適宜用いること
ができる。かかるシラノール基形成性化合物の使用割合
は通常、全シラノール基形成性化合物中、シロキサン単
位として2モル%以下、好ましくは1モル%以下であ
る。
【0020】加水分解によってシラノール基が1個形成
されるようなシラノール基形成性化合物としては、1)
トリメチルメトキシシラン、トリメチルクロルシラン、
トリメチルハイドロジェンシラン等のシラン化合物、
2)ヘキサメチルジシロキサン等のシロキサン化合物、
3)γ−グリシドキシプロピル・ジメチル・メトキシシ
ラン、γ−ウレイドプロピル・ジメチル・メトキシシラ
ン、N,N−ジメチルアミノプロピル・ジメチル・メト
キシシラン等のシラン化合物、4)メタクリロイルオキ
シプロピル・ジメチル・メトキシシラン、ビニル・ジメ
チル・メトキシシラン、アリール・ジメチル・メトキシ
シラン、メルカプトプロピル・ジメチル・メトキシシラ
ン等のシラン化合物、等が挙げられる。
【0021】ポリシロキサン−ポリビニルグラフト共重
合体を製造するには、前述したようにシラノール基形成
性化合物を水系媒体中で加水分解し、生成したシラノー
ル化合物を縮重合して、ポリシロキサンの水性エマルジ
ョンを得る。ここで用いる水系媒体は、水を30重量%
以上、好ましくは90重量%以上含有する均一溶媒であ
る。水以外に併用できる溶媒としては、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、アセトン、テトラヒドロ
フラン等の水溶性溶媒が挙げられる。
【0022】グラフト重合は、ポリシロキサンの水性エ
マルジョンにラジカル重合触媒及びビニル単量体を加
え、不活性ガス雰囲気下で撹拌することによって行な
う。この際の反応は室温から用いたビニル単量体の沸点
の温度で実施できる。
【0023】かくしてポリシロキサンにビニル単量体が
グラフト重合した、ポリシロキサン−ポリビニルグラフ
ト共重合体の水性エマルジョンを得る。該水性エマルジ
ョンからポリシロキサン−ポリビニルグラフト共重合体
を分離する方法について本発明は特に制限するものでは
ないが、該水性エマルジョンに、1)塩化ナトリウム、
塩化カリウム、臭化カリウム、硫酸ナトリウム等のアル
カリ金属塩、2)塩化カルシウム、塩化マグネシウム等
の水溶性アルカリ土類金属塩を加えて、ポリシロキサン
−ポリビニルグラフト共重合体を塩析分離する方法が有
利である。上記1)、2)の塩類はいずれか1種又は2
種以上をそのまま加えてもよいし、濃厚水溶液として加
えてもよい。必要に応じ、塩析分離したものを更に遠心
分離し、濾過分離して、水洗等により塩類の除去を行な
い、乾燥する。
【0024】ポリシロキサン−ポリビニルグラフト共重
合体を形成するシロキサン単位のうちで式2で示される
シロキサン単位の全シロキサン単位に対する割合につい
て本発明は特に制限するものではないが、該割合は通常
10モル%以下とし、好ましくは4モル%以下とする。
またポリシロキサン−ポリビニルグラフト共重合体に占
めるポリシロキサン部分はその分子量が7000〜50
0000のものが好ましく、20000〜100000
のものが更に好ましい。そしてポリシロキサン−ポリビ
ニルグラフト共重合体のうちでビニル重合体ブロックの
割合は、該ビニル重合体ブロックや適用する合成樹脂の
種類によっても異なるが、物性面からみて1〜80重量
%とするのが好ましく、10〜50重量%とするのが更
に好ましい。
【0025】ポリシロキサン−ポリビニルグラフト共重
合体を合成樹脂型内成形用離型剤として用い、型内成形
して得られる成形物に離型性を付与する熱可塑性ポリエ
ステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレンジ
カルボキシレート等がある。
【0026】合成樹脂型内成形用離型剤を用い、型内成
形によって得られる熱可塑性ポリエステル樹脂型内成形
物へ離型性を付与するには、該離型剤であるポリシロキ
サン−ポリビニルグラフト共重合体を熱可塑性ポリエス
テル樹脂100重量部に対し0.07〜3重量部、好ま
しくは0.7重量部以下の割合で含有させる。該離型剤
を合成樹脂に含有させる方法について本発明は特に制限
するものではない。かかる方法としては、1)熱可塑性
ポリエステル樹脂に離型剤を添加混合し、必要に応じて
溶融混練する方法、2)離型剤を高濃度に含有した熱可
塑性ポリエステル樹脂のマスター製品を調製しておき、
これを熱可塑性ポリエステル樹脂に加えて所定の含有割
合となるように希釈する方法、等がある。本発明におい
ては、このようにして上記離型剤を熱可塑性ポリエステ
ル樹脂に配合することにより、離型性の改良された、型
内成形に適した熱可塑性ポリエステル樹脂組成物が得ら
れる。これらは成形時のガス発生が抑制されるため、金
型汚れの防止効果にも優れている。上記離型剤の配合量
は、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対し、好
ましくは0.07〜1重量部、更に好ましくは0.07
〜0.7重量部とすると、離型効果及び金型汚れの防止
効果がより十分に得られる。
【0027】ポリシロキサン−ポリビニルグラフト共重
合体から成る合成樹脂型内成形用離型剤を含有する熱可
塑性ポリエステル樹脂組成物を調製するには、公知の混
練プロセスが適用できる。かかる混練プロセスとして
は、ミル、カレンダー、ニーダー、エクストルーダー等
を用いるプロセスがある。混練温度は、適用する熱可塑
性ポリエステル樹脂の融点以上、一般には160〜30
0℃である。
【0028】採用する型内成形法について本発明は特に
制限するものではないが、射出成形法が有利である。
【0029】本発明において、型内成形して得られる熱
可塑性ポリエステル樹脂成形物に高度の離型性を付与す
るためには、離型剤であるポリシロキサン−ポリビニル
グラフト共重合体として、その融解温度が50〜260
℃のものを用いるのが好ましい。また型内成形法として
射出成形法を適用し、成形物を得る場合には、離型剤で
あるポリシロキサン−ポリビニルグラフト共重合体とし
て、適用する型の温度以上且つ熱可塑性合成樹脂の融点
以下の融解温度を有するものを用いるのが好ましい。
【0030】
【実施例】以下本発明の構成及び効果をより具体的にす
るため、試験区分1としてポリシロキサン−ポリビニル
グラフト共重合体の合成例を、試験区分2として型内成
形例を挙げる。尚、各例において部は重量部を、%は重
量%を表わす。また試験区分1における種々の物性値及
び特性は次のように測定又は評価したものである。
【0031】・ポリシロキサン−ポリビニルグラフト共
重合体におけるポリシロキサン部分の分子量 ビニル単量体をグラフト重合する前のポリシロキサンの
水性エマルジョンの一部を取り出し、これにテトラヒド
ロフランを加え、振とう撹拌して、ポリシロキサンを抽
出した。この場合、該水性エマルジョンからのポリシロ
キサンの抽出効果を上げるため、必要に応じて塩化カル
シウムを適量添加した。得られたポリシロキサン抽出液
から減圧下にテトラヒドロフランを留去し、分子量測定
用のポリシロキサンを得、該ポリシロキサンについて、
GPCを用い、分子量(ポリスチレン換算)を測定し
た。
【0032】・融解温度 試料を融点測定装置にとり、加熱して該試料が融解し始
めたところから昇温速度を毎分1℃に調節し、該試料の
全体が融解したときの温度を測定して、これを融解温度
とした。
【0033】試験区分1(ポリシロキサン−ポリビニル
グラフト共重合体の合成例) ・合成例1 オクタメチルシクロテトラシロキサン100.6g
(0.34モル)、ヘキサメチルジシロキサン1.6g
(10ミリモル)、γ−メタクリロキシプロピルメチル
ジメトキシシラン2.0g(8.8ミリモル)、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸1.1gをイオン交換水315g
に溶解し、ホモミキサーで分散した。次に、これをホモ
ジナイザーに通して均一乳化し、シラノール化合物の水
性エマルジョン421gを得た。これをフラスコに仕込
み、80℃にて5時間縮重合した。この後、16時間徐
冷して炭酸ナトリウムの飽和水溶液で中和し、濾過して
ポリシロキサンの水性エマルジョンを得た。ここで得た
ポリシロキサンの水性エマルジョンを別のフラスコに仕
込み、過硫酸カリウム1.6g、イオン交換水400g
を加えて70℃に加熱した。反応系を窒素置換した後、
スチレン45g(0.43モル)を2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、80℃に加熱して4時間熟成し、40
℃まで徐冷して濾過した。濾液に塩化カルシウム11.
6gを加えて塩析した後、濾過し、温水1000gで洗
浄して、乾燥した。白色粉末を得た。かくして得た白色
粉末のポリシロキサン−ポリビニルグラフト共重合体
は、そのポリシロキサン部分の分子量が約11000で
あった。
【0034】・合成例2 オクタメチルシクロテトラシロキサン97.7g(0.
33モル)、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキ
シシラン4.3g(19.6ミリモル)、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン7.6g(3
2.4ミリモル)を混合し、混合シロキサンモノマーを
得た。これをドデシルベンゼンスルホン酸1.0gを溶
解したイオン交換水300gに加え、ホモミキサーにて
分散した後、更にホモジナイザーで均一乳化して、シラ
ノール化合物の水性エマルジョンを得た。次に、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸31gとイオン交換水217gと
をフラスコに仕込み、よく溶解した後、温度を80〜8
5℃に昇温し、上記のシラノール化合物の水性エマルジ
ョンを2時間かけて滴下した。滴下終了後、85℃で1
時間熟成した。熟成後、室温まで冷却し、炭酸ナトリウ
ムで中和して、ポリシロキサンの水性エマルジョンを得
た。ここで得たポリシロキサンの水性エマルジョンにイ
オン交換水483gと過硫酸カリウム1.5gとを溶解
し、別のフラスコに移して、窒素を流しながら70℃ま
で加温した。そしてスチレン100g(0.96モル)
をゆっくり滴下した。滴下終了後、3時間熟成し、塩化
カルシウムを用い、合成例1と同様にして白色粉末を得
た。かくして得た白色粉末のポリシロキサン−ポリビニ
ルグラフト共重合体は、そのポリシロキサン部分の分子
量が約67000であった。
【0035】合成例1及び2で得たポリシロキサン−ポ
リビニルグラフト共重合体について、合成原料の仕込み
比より、その内容を算出し、結果を表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】表1において、 *1:式1で示されるシロキサン単位/式2で示される
シロキサン単位
【0038】試験区分2(型内成形例) ・実施例1〜4、比較例1〜4(射出成形例) 表2に記載の離型剤及び配合剤を市販のポリブチレンテ
レフタレート樹脂(商品名ノバドール、極限粘度
[η]:1.10dl/g、三菱化成社製)にブレンダーで
混合した後、押出し機で混練押出しし、ペレットとし
た。このペレットを用いて射出成形を行い、成形物の物
性、成形時の樹脂流動性、離型性及び発生ガスを測定又
は評価した。結果を表2に示した。
【0039】・物性測定法 引張試験:ASTM D638に準拠 アイゾット衝撃強さ:ASTM D256に準拠
【0040】・流動性測定法 スパイラル流動長測定用試験金型(キャビティ:幅6mm
×厚さ2mm)を用いて、シリンダー温度260℃、射出
圧力1150kg/cm2、金型温度80℃の条件で成形を行
い、その流動長(成形品長さ)から流動性を評価した。
【0041】・離型性評価方法 直径32mmのスクリュー式射出成形機でキャビティ縦8
0mm×横80mm×厚さ4mm、逆テーパー2.5度の格子
金型を用い、シリンダー温度260℃、射出圧力115
0kg/cm2、金型温度80℃の条件で成形サイクル(主に
冷却時間)を変えて成形を行い、離型時の成形品への突
き出しピンの跡の変形の程度を離型性の指標とした。 離型性の判定 ○:変形が認められない △:僅かに変形する ×:変形が著しい ××:突き出し不良
【0042】・成形時発生ガス評価方法 直径32mmのスクリュー式射出成形機でガス評価金型を
用い、シリンダー温度260℃、金型温度50℃の条件
で100ショット連続成形した時の金型の汚れの程度を
発生ガス量の指標とした。 発生ガスの判定 ○:ガス量が極めて少ない △:ガス量が少ない ×:ガス量が多い ××:ガス量が非常に多い
【0043】
【表2】
【0044】表2において、 添加量:ポリブチレンテレフタレート樹脂100重量部
に対する離型剤又は配合剤の重量部 配合剤X:ペンタブロモベンジルポリアクリレート 配合剤Y:三酸化アンチモン R−1:分子量470であるパラフィン系ワックス R−2:分子量900であるポリオレフィン系ワックス R−3:分子量1000であるα−オレフィンを共重合
したポリオレフィン系ワックス R−4:分子量4000であるα−オレフィンを共重合
したポリオレフィン系ワックス
【0045】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、型表面や成形物表面を損なうことがない、また
成形操作上の障害を生じることがない優れた離型性を熱
可塑性ポリエステル樹脂型内成形物に付与することがで
きるという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 67:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 283/12 C08L 67/00 - 67/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式1で示されるシロキサン単位と
    下記の式2で示されるシロキサン単位とから主形成され
    たポリシロキサン−ポリビニルグラフト共重合体から成
    る合成樹脂型内成形用離型剤を熱可塑性ポリエステル樹
    脂100重量部に対し0.07〜3重量部の割合で含有
    させて型内成形することを特徴とする熱可塑性ポリエス
    テル樹脂型内成形物への離型性付与方法。 【式1】 【式2】 [式1及び式2において、 R1〜R3:ケイ素原子に直接結合した炭素原子を有す
    る、同時に同一又は異なる、非置換又は置換のラジカル
    重合性をもたない炭化水素基。 A:ケイ素原子に直接結合した炭素原子を有し且つBと
    連結した2価の有機基。 B:ビニル重合体ブロック。]
  2. 【請求項2】 式2のBが、芳香族ビニル単量体、アル
    キル(メタ)アクリレート、アクリロニトリルから選ば
    れる1種又は2種以上を90重量%以上含有するビニル
    単量体をグラフト重合して得られるビニル重合体ブロッ
    クである請求項1記載の熱可塑性ポリエステル樹脂型内
    成形物への離型性付与方法。
  3. 【請求項3】 式2のBが、それぞれフッ素置換基を有
    する、芳香族ビニル単量体、カルボン酸ビニル、アルキ
    ル(メタ)アクリレートから選ばれる1種又は2種以上
    を2重量%以上含有するビニル単量体をグラフト重合し
    て得られるビニル重合体ブロックである請求項1記載の
    熱可塑性ポリエステル樹脂型内成形物への離型性付与方
    法。
  4. 【請求項4】 型内成形が射出成形である請求項1、2
    又は3記載の熱可塑性ポリエステル樹脂型内成形物への
    離型性付与方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3記載の合成樹脂型内
    成形用離型剤を熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部
    に対し0.07〜1重量部配合して成る熱可塑性ポリエ
    ステル樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 合成樹脂型内成形用離型剤の配合量が
    0.07〜0.7重量部である請求項5記載の熱可塑性
    ポリエステル樹脂組成物。
JP30474292A 1991-08-12 1992-10-15 合成樹脂型内成形用離型剤を用いる熱可塑性ポリエステル樹脂型内成形物への離型性付与方法及び熱可塑性ポリエステル樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3105366B2 (ja)

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