JP3127038U - ボックスカルバート - Google Patents

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Abstract

【課題】継手の増強と止水性能の確保の両立が図れると共に、メッセルシールド工法に適用可能なボックスカルバートを提供すること。
【解決手段】ボックス本体10の開放された一端11の段差外周面11bを拘束して設けた拘束環体20と、ボックス本体10の開放された他端12に一体成形した雄形継手13とを具備し、前記拘束環体20の一部を延出して延出部20bを形成した。
【選択図】図1

Description

本考案はボックスカルバートに関し、より詳細には継手の増強と止水性の両立を図ったボックスカルバートに関するものである。
断面が矩形を呈するコンクリート製のボックスカルバートは、その両端部にインロー継手を構成する雄形継手と雌形継手とを有していて、これらの継手はボックスカルバートを形成する際にボックス本体と一体に成形している。
また雄形継手の外周面に環状のゴム製シール材を付設して、継手部の止水性を確保している(特開2003−247677号公報等)。
一般にボックスカルバートは、バックホー等による溝の開削作業と、開削溝内に吊り込だボックスカルバートを既設のボックスカルバートの先端に順次継ぎ足す敷設作業と、敷設を完了した溝の埋め戻しを経て敷設している。
また敷設したボックスカルバートから反力を得てメッセルシールド機を掘進しながら敷設するメッセルシールド工法も知られている。
この種の工法に用いられるボックスカルバートは、継手がなく、単に平に形成した接合面を相互に当接させている。
このように推進反力が作用する用途に用いられるボックスカルバートは、接合面の一方にシール材を取着すると共に、接合した複数のボックスカルバート間をPC材で緊張することで接合部の止水性を確保しているため、止水性コストが高くつくといった難点がある。
また既述した推進反力が作用することのない一般のボックスカルバートをメッセルシールド工法へ適用した場合、継手部が強度的な弱点となって、継手のコンクリート躯体に亀裂が入ったり、座屈破壊するおそれがあるため、現行のボックスカルバートを推進工法へ適用するにはいくつもの改良が必要である。
本考案は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところは継手の増強と止水性能の確保の両立が図れるボックスカルバートを提供することにある。
さらに本考案はこれまで適用が困難とされてきた大きな推進反力が作用するメッセルシールド工法や推進工法に適用可能なボックスカルバートを提供することにある。
本願の第1考案は、両端を開放したコンクリート製のボックス本体を具備したカルバートボックスであって、前記ボックス本体の開放された一端の段差外周面を拘束して設けた拘束環体と、前記ボックス本体の開放された他端に一体成形した雄形継手とを具備し、前記拘束環体の一部をボックス本体の端面から軸線と平行に延出して、拘束部材と雌形継手を兼用する延出部を形成したことを特徴とする、カルバートボックスを提供する。
本願の第2考案は、前記第1考案において、ボックス本体の開放された一端の段差外周面と、拘束環体との間に、水膨潤性のシール材を介装したことを特徴とする、カルバートボックスを提供する。
本願の第3考案は、前記第2考案において、前記段差外周面と拘束環体の周面間に樹脂コーティング層を追加して介在させたことを特徴とする、カルバートボックスを提供する。
本願の第4考案は、前記第1乃至3考案の何れかにおいて、推進力を伝達可能なように、ボックス本体の開放された一端および他端の両端面を、ボックス本体の軸線に対して直交する平面として形成したことを特徴とする、カルバートボックスを提供する。
本願の第5考案は、前記第1乃至4考案の何れかにおいて、雄形継手を構成する段差外周面に環状のシール材を取着したことを特徴とする、カルバートボックスを提供する。
本願の第6考案は、前記第1乃至4考案の何れかにおいて、雄形継手を構成するシール材を、拘束環体の延出部の内周面に取着したことを特徴とする、カルバートボックスを提供する。
本願の第7考案は、前記第1乃至6考案の何れかにおいて、前記ボックス本体がその軸線と平行な分断線に沿って分割した複数の分割体で構成したものでることを特徴とする、カルバートボックス提供する。
本考案はつぎの特有の効果を奏する。
(1)本考案はボックス本体の開放された一端の段差外周面に拘束環体を拘束して設けると共に、拘束環体の一部に延出部を形成した。
これにより、ボックス本体の開放された一端が硬質材とコンクリートの合成構造となり、曲げや座屈に対する強度を著しく向上することができる。
(2)拘束環体がボックス本体の拘束部材としての機能と雌形継手としての機能を併有するので、構成部品点数の削減を図って経済的な設計が可能となる。
(3)大きな軸力が作用するメッセルシールド工法や推進工法に適用可能なボックスカルバートを提供することが可能となる。
(4)ボックス本体の開放された一端の段差外周面と、拘束環体との間に、水膨潤性のシール材を介装すると、ボックス本体と拘束環体間に良好なシール性を付与することができる。
(5)段差外周面と拘束環体の周面間に、水膨潤性のシール材に加えて樹脂コーティング層を介在させると、ボックス本体と拘束環体間間のシール性がさらによくなる。
(6)ボックス本体は全体を一体に成形した形態だけでなく、運搬移動性に配慮した複数の分割体で構成したものにも適用できて、汎用性に富む。
以下、図面を参照しながら本考案の実施例について説明する。
(1)カルバートボックスの概要
図1に本考案に係るカルバートボックス1の全体斜視図を示す。
カルバートボックス1は両端を開放したコンクリート製のボックス本体10と、ボックス本体10の開放された一端11に設けた拘束環体20と、ボックス本体10の開放された他端12に一体成形した雄形継手13とを具備する。
(2)ボックス本体
ボックス本体10は、例えば型枠を用いた振動締め固め法により成形した鉄筋コンクリート製の函体である。
本例ではボックス本体10が断面形状が正方形を呈する場合について示すが、その断面形状は長方形、円形等のその他の形状であってもよいことは勿論である。
(3)拘束環体
ボックス本体10の開放された一端11の端面11aは、推進力の伝達面となるため、ボックス本体10の軸線に対して直交する平面として形成されている。
図2を基に拘束環体20について説明する。
環状を呈する拘束環体20はボックス本体10の拘束部材と雌形継手を兼用する部材で、鋼板等の硬質板で形成されている。
ボックス本体10の開放された一端11の外周面が端面11aから軸方向に沿った所定の幅に亘って窪んでいて、この窪んだ段差外周面11bに拘束環体20の基端部20aが外装して取着される。
拘束環体20を外装することで、ボックス本体10の開放された一端11が硬質材とコンクリートの合成構造となり、さらに拘束環体20がボックス本体10の開放された一端11を拘束するので、曲げや座屈に対する強度が著しく向上する。
換言すれば、拘束環体20を外装するだけでボックス本体10の開放された一端11の強度を増強できるので、従来の補強方法である鉄筋の配筋量を増したり、コンクリートの躯体厚を厚くするといった不経済な設計手法を採用しないで済む。
段差外周面11bには水膨潤性のシール材15を付設して、拘束環体20の基端部20aと段差外周面11bとの間に良好なシール性が確保されている。
より好ましくは、段差外周面11bと拘束環体20の周面間に介在させた樹脂コーティング層16を組み合わせることで、拘束環体20と段差外周面11b間のシール性がさらによくなる。
段差外周面11bに外装した拘束環体20の一部は、ボックス本体10の端面11aから軸線と平行に延出して延出部20bを形成している。
延出部20bの内形は後述する雄形継手13の全周に亘り密接して外装可能な形状を呈し、また延出部20bの突出長は雄形継手13の突出長を超えない寸法とする。
また、シール材15や拘束環体20の設置時期は、ボックス本体10を成形する際に予め一体に取着する場合の他に、ボックス本体10の成形後に後付けしてもよい。
(4)雄形継手
図3を参照して雄形継手13について説明する。
ボックス本体10の開放された他端12の端面12aは、既述した端面11aと同様に推進力の伝達面となるため、ボックス本体10の軸線に対して直交する平面として形成される。
ボックス本体10の開放された他端12の外周面が端面12aから軸方向に沿った所定の幅に亘って窪んでいて、この窪んだ段差外周面12bに環状のシール材14の基部が埋設されている。
シール材14はゴム製の公知のシール材で、本例ではひとつのシール材14を取着した場合を示すが、所定の距離を隔てて複数を並設してもよい。
また、シール材14の設置時期は、ボックス本体10を成形する際に予め取着する場合の他に、ボックス本体10の成形後に後付けしてもよい。
(5)カルバートボックスの使用例1
既述したカルバートボックス1は、従来と同様に施工時に軸力(推進反力)が作用しない一般の開削工法に適用して使用することができる。
図4を基にカルバートボックス1A,1Bの接合方法について説明すると、一方(右方)のカルバートボックス1Aの雌形継手を兼用する拘束環体20の延出部20bに、他方(左方)のカルバートボックス1Bの雄形継手13を嵌合しながら、或いはその逆の組み合わせで嵌合しながらカルバートボックス1を順次組み増ししていく。
この際、両端面11a,12aが当接するまで嵌合する。
その結果、雄形継手13に取着したシール材14が拘束環体20を構成する延出部20bの内周面に圧接して、雄形継手13と拘束環体20間に良好なシール性を確保できる。
(6)カルバートボックスの使用例2
既述したカルバートボックス1は、施工時に軸力(推進反力)が作用するメッセルシールド工法に適用して使用することができる。
図示しないメッセルシールド機を開削溝内にセットした後、開削溝内に吊り込んだカルバートボックス1を上記と同様に順次嵌合する。
そして、既設のカルバートボックス1に反力を得てメッセルシールド機を敷設予定方向に向けて掘進する。
メッセルシールド機の推進に当たり、図4に示すようにカルバートボックス1の継手に軸線方向に向けた大きな推進反力が作用し、この推進反力は互いに当接する嵌合部の両端面11a,12aに夫々圧縮力として作用する。
本考案は、以下に詳述する拘束環体20の拘束作用により、嵌合部の圧縮変形を効果的に抑制することができる。
カルバートボックス1(1A)は、ボックス本体10の開放された一端11が拘束環体20により外装されている。
そのため、ボックス本体10の開放された一端11が鋼とコンクリートの合成構造となって強度が増している。
さらに拘束環体20から延出した延出部20bが、カルバートボックス1(1B)の雄形継手13の外周面を実質的に拘束して、鋼とコンクリートの合成構造となっている。
したがって、カルバートボックス1,1(1A,1B)に軸線方向に向けて大きな推進力が作用することに伴い、各ボックス本体10の開放された一端11と他端12が圧縮されても、拘束環体20が外方へ向けた圧縮変形を拘束するため、コンクリート躯体が容易に破損することはない。
したがって、隣り合う両端面11a,12a間で推進反力を伝達しあって、複数のカルバートボックス1,1(1A,1B)・・・群の破損を回避することができる。
上記したように各ボックス本体10の開放された一端11と他端12が圧縮されても、圧縮破壊をすることがなく、さらにまた、カルバートボックス1,1(1A,1B)の間は、拘束環体20とシール材14,15との組み合わせにより、良好なシール性が確保されている。
そのため、複数のカルバートボックス1,1(1A,1B)・・・群を接続しながらメッセルシールド機で掘進しても、嵌合部の止水要素に毀損を生じることがないから、各カルバートボックス1,1(1A,1B)の嵌合部の止水性が損なわれることはない。
尚、以上は各カルバートボックス1をメッセルシールド工法に用いた場合について説明が、立坑内から地中に推進する推進工法に適用することも勿論可能である。
以降に他の実施例について説明するが、その説明に際し、前記した実施例1と同一の部位は同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
図5はカルバートボックス1を構成するボックス本体10の開放された他端12の段差外周面12bをボックス本体10の軸線に対して傾斜させ、傾斜した段差外周面12bに環状のシール材14を取着した他の実施例を示す。
本実施例の場合、段差外周面12bは端面12aへ向けて下り勾配に形成する。
本例のように傾斜した段差外周面12bを採用することで、段差外周面12bを成形するための型枠の脱型が容易となる利点があるだけでなく、地震等によりカルバートボックス1,1(1A,1B)が軸方向に変位した場合にも、拘束環体20の延出部20bの内周面とシール材14との対向距離が一定となるから、良好なシール性を維持できるといった利点がある。
以上は雄形継手13と拘束環体20を構成する延出部20bの内周面間をシールするシール材14を、雄形継手13の段差外周面12bに取着した場合について説明したが、反対にシール材14は拘束環体20を構成する延出部20bの内周面に取着してもよい。
本例のようにシール材14を拘束環体20側に取着しても、既出した実施例と同様のシール性能を維持することができる。
また以上はボックス本体10の全体を一体に成形した場合について説明したが、ボックス本体10はその軸線と平行な分断線に沿って分割した複数の分割体で構成したものであってもよい。
ボックス本体10を複数の分割体に分割することで、分割体の運搬移動がし易くなって、大口径のカルバートボックス1の設計が可能となる。
本例の場合、複数の分割体を箱状のボックス本体10に組立てた後に環状の拘束環体20を装着する。
そうすると、拘束環体20が箍部材として機能するため、分割式のボックス本体10の一体性がよくなる。
尚、本例ではシール材14,15は分割式のボックス本体10を組立てた後に後付することになる。
本考案の実施例1に係るボックスカルバートの全体斜視図 ボックス本体の開放された一端の縦断面図 ボックス本体の開放された他端(雄継手)の縦断面図 ボックスカルバートを嵌合させた嵌合部の縦断面図 本考案の実施例2に係るボックスカルバートの嵌合部の縦断面図
符号の説明
1(1A,1B)・・・ボックスカルバート
10・・・・・・ボックス本体
11・・・・・・ボックス本体の開放された一端
11a・・・・・端面
11b・・・・・段差外周面
12・・・・・・ボックス本体の開放された他端
12a・・・・・端面
12b・・・・・段差外周面
13・・・・・・雄形継手
14・・・・・・シール材
15・・・・・・シール材
20・・・・・・拘束環体
20a・・・・・拘束環体の基端部
20b・・・・・拘束環体の延出部

Claims (7)

  1. 両端を開放したコンクリート製のボックス本体を具備したカルバートボックスであって、
    前記ボックス本体の開放された一端の段差外周面を拘束して設けた拘束環体と、
    前記ボックス本体の開放された他端に一体成形した雄形継手とを具備し、
    前記拘束環体の一部をボックス本体の端面から軸線と平行に延出して、拘束部材と雌形継手を兼用する延出部を形成したことを特徴とする、
    カルバートボックス。
  2. 請求項1において、ボックス本体の開放された一端の段差外周面と、拘束環体との間に、水膨潤性のシール材を介装したことを特徴とする、カルバートボックス。
  3. 請求項2において、前記段差外周面と拘束環体の周面間に樹脂コーティング層を追加して介在させたことを特徴とする、カルバートボックス。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかにおいて、推進力を伝達可能なように、ボックス本体の開放された一端および他端の両端面を、ボックス本体の軸線に対して直交する平面として形成したことを特徴とする、カルバートボックス。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかにおいて、雄形継手を構成する段差外周面に環状のシール材を取着したことを特徴とする、カルバートボックス。
  6. 請求項1乃至請求項4の何れかにおいて、雄形継手を構成するシール材を、拘束環体の延出部の内周面に取着したことを特徴とする、カルバートボックス。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れかにおいて、前記ボックス本体がその軸線と平行な分断線に沿って分割した複数の分割体で構成したものでることを特徴とする、カルバートボックス。
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