JP3127043U - 通気層確保部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】垂木の間隔の変動に対する調節幅を大きくし、かつ、押し潰されないようにすることによって、現場作業の負担を軽減する通気層確保部材を提供。
【解決手段】垂木と接する2辺の各縁部10aに設けられる第1の凸部11と、それら第1の凸部11,11の間に、1以上設けられる第2の凸部12とを設けることにより、調節幅を大きくし、中央部を支える。
【選択図】図3

Description

産業上の利用分野
本考案は、野地板と断熱材との間に通気層を確保するための通気層確保部材に関するものである。
一般に、屋根に断熱材を施工する場合、断熱材の室内外側に通気層を設け、並行する垂木間に断熱材を充填することにより行う。野地板と断熱材との間に通気層を確保するための技術として、特許第3400766号公報に記載される屋根断熱施工方法がある。
この屋根断熱施工方法は、図1に示すように、上面に野地板4を張った垂木1,1間に断熱材6を充填する際に、垂木1,1間に室内側から通気層確保部材7を嵌め込み、野地板4と断熱材6との間に通気層5を確保する。その後、垂木1,1間に断熱材6を通気層確保部材7に当接するように室内側から充填する。
この通気層確保部材7は、例えば、段ボールのような通気性を有する板状部材により構成される。図2に示すように、板状部材は、予め所定の寸法に切断された板状部材として形成される。垂木間に取付け時に垂木に接する2辺に沿う縁部を山折りされて形成される凸部11を有する。この凸部11は、断面が、V字形状ないしU字形状に折り返されて、ばね性が発揮できる形態に構成される。
通気層確保部材7を垂木1,1間に室内側から嵌め込むだけで、この凸部11により、容易に通気層5を確保することができる。凸部11は、ばね性を有しており、ステープルなどの特別な固定手段を用いなくても、弾性力により自ら垂木に圧接して、落下することがない。さらに、垂木の間隔が若干相違した場合でも、折り返し部分の開き角度によって、寸法差異を吸収して、嵌め込むことができる。
特許第3400766号公報
上述した通気層確保部材7では、通気層確保部材7の寸法が垂木の間隔と若干相違する程度の場合には、両端部の凸部11のばね性を利用して、若干の寸法差異を吸収することができる。
しかし、通気層確保部材7の寸法と大きく異なる場合には、嵌め込むことが容易ではなくなる。例えば、垂木1,1間の間隔が通気層確保部材7の幅と比べてかなり狭い場合は、両端部の凸部11による調節機構による調節では限度がある。無理に嵌め込むと、通気層確保部材7の中央部8が湾曲し、通気層が狭くなる。
また、垂木の間隔が通気層確保部材の幅と比べてかなり大きい場合には、両端部の凸部11がばねとして作用せず、落下することが考えられる。これに対処するには、凸部11の折り返し位置を、現場作業によって変更しなければならず、作業員の負担が増えるという問題がある。
また、通気層確保部材7の中央部8は、後に充填される断熱材6を装填する際に、押圧に耐えられず、湾曲ないし折れ曲がりが生じる場合がある。一旦折れ曲がると、突っ張ることが出来なくなるため、バネ性を利用してはめ込むことが出来なくなる。
本考案は、垂木の間隔の変動に対する調節幅を大きくでき、かつ、折れ曲がらないようにすることができて、現場作業の負担を軽減することができる通気層確保部材を提供することを目的とする。
本考案の第1の態様は、
野地板と断熱材との間に通気層を確保するための部材であって、垂木の間に嵌め込む通気層確保部材において、
前記垂木に接する2辺の各辺の縁部に設けられ、山折されて山状に突出する第1の凸部と、
前記2辺に設けられる第1の凸部の間に少なくとも1条設けられる、山折されて山状に突出する第2の凸部と、を有し、
前記第1の凸部は、山折に折り返された一片が垂木に接する辺となるものであり、
前記第1の凸部および第2の凸部は、いずれもばね性を有し、かつ、開き角度が変更可能であること
を特徴とする。
本考案の第2の態様は、
野地板と断熱材との間に通気層を確保するための部材であって、垂木の間に嵌め込む通気層確保部材において、
前記垂木に接する2辺の各辺の縁部に設けられ、山折されて山状に突出する第1の凸部を形成するための第1のミシン目と、
前記2辺に設けられる第1の凸部の間に少なくとも1条設けられる、山折されて山状に突出する第2の凸部を形成するための第2のミシン目と、を有し、
前記第1の凸部は、前記第1のミシン目において山折に折り返された一片が垂木に接する辺となるものであること
を特徴とする。
本考案により、垂木の間隔の変動に対する調節幅を大きくすることができて、かつ、折れ曲がらないようにすることができ、現場作業の負担を軽減することができる。
以下に、実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態の通気層確保部材100の構造について、取り付ける前の状態について、図3を参照して説明する。次いで、製造時の形態について、図4を参照して説明する。
本実施形態に係る通気層確保部材100は、野地板4と断熱材6との間に通気層5を確保するために、垂木1、1間に嵌め込むに際に、寸法の調節を行うための調節機能と、断熱材装填時の押圧に耐えて、折れ曲がりが起きないようにするためのスペーサ機能を持たせたものである。
通気層確保部材100は、垂木1と接する2辺の各縁部10aに設けられる第1の凸部11と、それら第1の凸部11,11の間に、1条以上設けられる第2の凸部12とを有する。第2の凸部12は、図3の例では、3条設けられている。
第1の凸部11(以下、単に凸部11と表記する)は、各縁部10aにおいて、板状部材101を、その断面がV字形状ないしU字形状に山折されて、ばね性が発揮できる形態に構成される。本実施形態では、V字形状に折り返される構造となっている。このような構成とすることにより、通気層確保部材100を垂木1,1間に室内側から嵌め込むだけで、この凸部11により、容易に通気層5を確保することができる。凸部11には、山折のための板状部材の折り返しによるばね性が付与される。このばね性により、ステープルなどの特別な固定手段を用いなくても、垂木1に圧接して、垂木1,1間に保持される。さらに、垂木の間隔が若干相違した場合でも、山折り部分の開き角度によって、寸法差を吸収して、嵌め込むことができる。
第2の凸部12(以下、単に凸部12と表記する)は、図3に示すように、板状部材の中間部に、間隔を空けて3条設けられている。この凸部12も、凸部11と同様に、板状部材101を、その断面がV字形状ないしU字形状に山折りされて、ばね性が発揮できる形態に構成される。本実施形態では、V字形状に折り返される構造となっている。このような構成とすることにより、凸部12には、凸部11と同様に、山折のための板状部材の折り返しによるばね性が付与される。凸部12に付与されるばね性によって、凸部の開き角度が適宜変えられるため、板状部材101の幅方向の長さが調節されることとなる。すなわち、凸部12は、凸部11と共に、板状部材101の幅方向の長さ調節代として機能する。凸部12の本数は、1〜複数本とすることができる。本数が多いほど調整代を大きくすることができる。
また、通気層確保部材100の凸部11、11間に凸部12を設けている。このため、断熱材装填時に、断熱材に押されても、この凸部12が圧力を受けて耐え、スペーサとして機能するため、押気層確保部材100が折れ曲がりにくくなる。
このような構成において、凸部12を山折にしない、すなわち、平坦状態に保てば、通気層確保部材100における、垂木間の方向の幅が長い状態に、保持される。一方、凸部12のいずれかについて、山折すると、山折の開き角度によって、寸法差を吸収することができる。凸部12が複数ある場合には、山折りする凸部12の数を増やすことによって、より狭い垂木間隔に対応することができる。図3に示す例は、3条設けられたすべての凸部12について、山折を行っている場合を示す。
通気層確保部材100は、板状部材101により構成される。板状部材101としては、例えば、段ボールが挙げられる。段ボールを用いる場合、紙の質、紙の厚さや中芯の段数などは、特に限定されない。なお、材料を段ボールにすれば、断熱材中に湿気が侵入しても、段ボールを通して湿気が通気層に排出されるため、結露のおそれが少ない。板状部材101の寸法は、例えば、図4に示すように、幅(垂木と直交する方向の長さ)Wが555mm、長さ(垂木と平行となる方向の長さ)Lが910mm、厚さDが5mmである。
同程度の剛性と通気性を有する材料であれば、特に限定されない。すなわち、以下に述べるような形状に加工可能であれば、段ボールに限られず、他の材料を使用することもできる。
このような構成とすることにより、垂木と接する両辺の凸部11および中央部の凸部12について、板状部材101の幅方向長さを開き角度の変化に応じて伸縮させることにより、通気層確保部材の寸法を調節することができるようにする。その結果、通気層確保部材を垂木1の間隔にかなりの広狭があっても、垂木1、1の間に嵌め込むことが可能となる。また、中央部の凸部12の内、突出させる凸部12の数を変えることにより、調節可能な長さについて適宜設定することができる。
通気層確保部材100は、例えば、図3に示すように、予め山折加工を施してから、出荷することが可能である。しかし、倉庫等での保管、現場への搬送等における取扱いの容易性を考慮すると、板状部材の形態で、すなわち、図4に示すように、折り曲げない形態として製造することも可能である。そこで、本考案では、他の実施形態として、山折加工を、現場において行うようにした形態を提供する。
この形態は、前述した図3に示す形態についていえば、山折加工前の形態ということもできる。そこで、以下の説明では、他の形態として、格別に区別せずに説明する。
本実施形態では、通気層確保部材100について、凸部11および12の加工作業を、現場において行うことを想定して、できる限り容易に加工できるようにしている。すなわち、山折を容易にするため、凸部11および12を設ける位置を予め決めておき、その位置に、山折を容易にする形態とする事前加工を施しておく。事前加工としては、例えば、山折の位置にミシン目、切り込み等を設けることが挙げられる。この事前加工は、折り曲げなければ、板状部材としての剛性を保持し、折り曲げた後は、ばね性が付与されるような加工とする。従って、このような機能が実現できればミシン目、切り込みに限られない。また、ミシン目の位置、数も、加工の容易性を考慮して適宜設定することができる。
本実施形態では、現場加工をより容易にするため、山折部分のみならず、山状に突出した部分と平坦部分とのつなぎ領域にも事前加工を施している。すなわち、山折の頂部の山折用ミシン目と、つなぎ部分の谷折のミシン目とを設けている。具体的には、図4に示すように、板状部材101における凸部11を設ける位置として、例えば、段ボールの長辺方向に沿って、それぞれの両端から距離W1 48mmと距離W2 85mmの位置に、事前加工として、2本のミシン目11a,11bを設ける。両端から1本目のミシン目11aの箇所を山折に適したミシン目とし、その内側、すなわち山の裾となる位置は、谷折に適したミシン目(例えば、裏面側にミシン目を入れる)11bとする。また、板状部材101の中間に、複数の凸部12に対応する12a,12b,12cを設ける。これらのミシン目12a,12b,12cのうち、中央にあるミシン目12aを山折に適したミシン目とし、その両側の山の裾となる位置に間隔、例えば、W3 37mmで、谷折に適したミシン目12b,12cを入れる。
本実施形態では、中央の位置に設けられた凸部12の山折のミシン目12aからの距離、例えば、W4 96mmの位置に、他の凸部12の山折加工を行うためのミシン目12aを設けている。その両側に間隔W3でミシン目12b,12cを設けている。ミシン目の方向は、本実施形態の場合、段ボールの中芯の方向と垂直になるようにする。
次に、本考案に係る寸法調節機能を持つ通気層確保部材100を屋根断熱施工に適応した場合について、図5を参照して説明する。通気層確保部材100を用いた屋根断熱施工は、おおよそ次の手順のように行う。
まず、所定の間隔で設けられた垂木1の上面に野地板4を張る。この後、垂木1、1間に、通気層確保部材100を、凸部12が室外側(野地板4側)になるように、室内側から垂木1、1間に挿入する。その後、断熱材6を、垂木1の間に、通気層確保部材100に当接するように室内側から装填する。
図5(a)は両端部の凸部11の他に、中央部にも中央部の凸部12を3箇所設けた場合である。両端部の凸部11および中央部の凸部12が、それぞれ、ばねとして作用しているため、凸部11の外側の辺10aが垂木1に圧接する。このため、ステープルなどの特別な固定手段を用いなくても、通気層確保部材100が、垂木1、1間において保持され、落下することなく、通気層5を確保できる。また、中央部の凸部12が設けられているために、この凸部12がスペーサとして機能して、折れ曲がりを防ぐ。従って、湾曲、折れ曲がることなく、通気層5が確保できる。
次に、図5(b)は図5(a)と比べて、垂木1、1の間隔がかなり狭い場合である。本考案に係る寸法調節機能を持つ通気層確保部材100は、中央部に3箇所、中央部の凸部12があるため、中央部の凸部12の全部または一部について、凸部12の開き角度を小さくする調節を行うことによって、間隔の狭さを吸収することができる。この場合も、(a)の場合と同様に、湾曲ないし折れ曲がることなく、通気層5が確保できる。
調節できる幅を広げたい場合は、中央部の凸部12の箇所を増やすことにより対応することができる。図5(c)に示す例は、凸部12を4条設けた例である。
図6に示す例は、図5(a)に示す例と比べて、垂木1、1間の間隔がかなり大きな場合に適用した例である。本例では、通気層確保部材100は、3条の凸部12を設けることができるように、事前加工が施してある。図6において、破線の引き出し線で示す12の位置がそれである。図6に示す例は、用意されている山折用のミシン目のうち一つのみを山折して凸部12とし、他は、すべて平坦のままとした例である。このように、凸部12を凸部とすることにより、また、凸部としないことにより、幅調節を行うことができる。これにより、これにより、調節する範囲が広がっただけでなく、中央部の凸部12の数を調節する(山折にせず、そのままにする)ことで、垂木1の間隔が大幅に大きくなった場合でも対応できる。垂木の間隔が大きい場合は、中央部が折れやすいことが考えられるが、図6の場合は、中央部の凸部12が、支えになっている。
本考案に係る通気層確保部材100の幅(短辺方向)、長さ(長辺方向)、ミシン目の位置や本数は、垂木1の間隔や通気層の高さに応じて変えればよく、サイズは特に限定されない。
通気層確保部材100を垂木1の間に取り付けるために、第1の凸部11、および、第2の凸部12のばね性を利用するので、特別な固定手段を必要としない。もちろん、ステープルや釘などで固定することも可能である。
図7に本考案に係る通気層確保部材の他の実施例を示す。図7は、図3の通気層確保部材100に通気層側からアルミ箔13を張ったものである。アルミ箔13を張った通気層確保部材110は、室外からの太陽輻射を反射し、熱を断熱材6に伝えにくくする。そのため、遮熱効果をさらに上げることができる。
従来の通気層確保部材に用いて屋根断熱施工方法を施した屋根断熱構造の断面図。 従来の通気層確保部材に用いる段ボールの斜視図。 本考案に係る通気層確保部材の斜視図。 本考案に係る通気層確保部材に用いる板状部材の斜視図。 本考案に係る寸法調節機能を持つ通気層確保部材を用いて屋根断熱施工状態を示す屋根断熱構造の断面図。 本考案に係る寸法調節機能を持つ通気層確保部材を用いて屋根断熱施工状態を示す屋根断熱構造の断面図。 本考案に係る通気層確保部材の他の実施形態を示す斜視図。
符号の説明
1…垂木、4…野地板、5…通気層、6…断熱材、7…通気層確保部材、8…中央部、11…両端部の凸部、11a、11b…ミシン目、12…中央部の凸部、12a、12b、12c…ミシン目、13…アルミ箔、100…通気層確保部材、101…板状部材、110…アルミ箔を張った通気層確保部材。

Claims (4)

  1. 野地板と断熱材との間に通気層を確保するための部材であって、垂木の間に嵌め込む通気層確保部材において、
    前記垂木に接する2辺の各辺の縁部に設けられ、山折されて山状に突出する第1の凸部と、
    前記2辺に設けられる第1の凸部の間に少なくとも1条設けられる、山折されて山状に突出する第2の凸部と、を有し、
    前記第1の凸部は、山折に折り返された一片が垂木に接する辺となるものであり、
    前記第1の凸部および第2の凸部は、ばね性を有すること
    を特徴とする通気層確保部材。
  2. 請求項1に記載の通気層確保部材において、
    前記第1の凸部は、前記垂木に接する2辺の各辺の縁部に設けられた山折用ミシン目において山折して形成され、
    前記第2の凸部は、前記2辺に設けられる第1の凸部の間に少なくとも1条設けられた山折用ミシン目において山折して形成されること
    を特徴とする通気層確保部材。
  3. 野地板と断熱材との間に通気層を確保するための部材であって、垂木の間に嵌め込む通気層確保部材において、
    前記垂木に接する2辺の各辺の縁部に設けられ、山折されて山状に突出する第1の凸部を形成するための第1のミシン目と、
    前記2辺に設けられる第1の凸部の間に少なくとも1条設けられる、山折されて山状に突出する第2の凸部を形成するための第2のミシン目と、を有し、
    前記第1の凸部は、前記第1のミシン目において山折に折り返された一片が垂木に接する辺となるものであること
    を特徴とする通気層確保部材。
  4. 請求項3に記載の通気層確保部材において、
    前記第1のミシン目において山折されて形成される第1の凸部と、前記第2のミシン目において山折されて形成される第2の凸部とは、ばね性を有すること
    を特徴とする通気層確保部材。
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