JP3136460B2 - 疲労強度および表面性状に優れた直線軌道軸およびその製造方法 - Google Patents
疲労強度および表面性状に優れた直線軌道軸およびその製造方法Info
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Description
り案内化して機械装置などの自動化、高能率化、高精度
化などの要求を満足する部材として利用されている直線
軌道軸およびその製造方法に関するものである。
しては、所定形状を有する穴型ダイスを通してダイス前
方へ引抜きするのが一般的である。この方法では、通常
10〜20%程度ずつ減面しながら最終断面形状に加工
するため、幾台ものダイスを通して引抜き加工する。こ
のため先付け機と引抜き機とを組合せるか、或いは、先
付け機と押出し機そして引抜き機とを並べて加工する方
法が採られているが、特に延性の低い材料では引抜きと
焼鈍を交互に施して加工しなければならない。
を有する複雑な形状を引抜き加工すると、狭隘部ではメ
タルが充満しにくく、また、フィン部は素材径より外周
にメタルを張り出せないなど、引抜きにより複雑断面形
状を形成することは非常に困難であって、最終的には切
削加工などにより断面形状を整えているのが実状であ
る。
り案内化して幾度となく同じ動作を行うことを目的とし
た機械部品であるので、転がり疲労に耐えるようショッ
トピーニングによって表層に圧縮の残留応力を付与して
利用されていることが、例えば「Wear」VOL.8
6,No.1,P.157〜165に記載されている。
また、場合によってはすべり面近傍の表層の硬さを向上
させて対応するために高周波焼入れを施すことが、例え
ば「鉄鋼材料を生かす熱処理技術」(株)マグネ、19
82年5月、P.14〜15に述べられており、また、
窒化処理などを施すことが例えば「熱処理技術入門」
(社)日本熱処理技術協会、昭和59年6月、P.25
〜26およびP.208〜212にも述べられており、
これらの効果も小さくはない。しかしながら、直線運動
すべり案内面は、精密機械の加工や組立などミクロンオ
ーダーの精度が要求されることから、切削加工後に研削
処理などを施すことが必須とされている。
軸は引抜き加工を前提として複雑形状を整えているが、
断線などを起こすと著しい生産性低下を余儀なくされる
という問題を有するだけでなく、加工工程が複雑でしか
も繰り返し作業とその調整を行うには非常な熱練を必要
とするなど、多くの問題を含んでいる。また、直線軌道
軸の狭隘部やフィン部を有する複雑な形状の引抜き加工
では、メタルが充満しにくく、しかも張り出せないな
ど、直線軌道軸の引抜き加工による製造は非常に困難で
あった。
を解消し、耐久性、特に疲労強度と表面粗度の要求され
る直線軌道軸や異形断面金属棒においても大減面率の引
抜き加工を可能とする、疲労強度および表面性状に優れ
た直線軌道軸およびその製造方法を提供することを目的
とする。
カーボン量が0.35〜0.55wt%である低合金鋼
からなり、表層圧縮残留応力が300MPa以上で表面
粗さRmaxが3.0μm以下であることを特徴とする
疲労強度および表面性状に優れた直線軌道軸であり、本
発明の直線軌道軸の製造方法は、カーボン量が0.35
〜0.55wt%である低合金鋼を加工素材とし、直線
軌道軸の断面と同じ穴型で水冷配管を施した穴型ダイス
の後方で前記加工素材の降伏応力の0.6〜1.0倍の
押出し圧力を付与し、穴型ダイスの前方では加工後素材
の降伏応力の0.4〜1.0倍の引抜き張力を同時に付
与することを特徴とする表層圧縮残留応力が300MP
a以上で表面粗さRmaxが3.0μm以下である疲労
強度および表面性状に優れた直線軌道軸の製造方法であ
る。
直線軌道軸は、狭隘部1とフィン部2をコーナーに有し
ている。本発明の直線軌道軸は、特に狭隘部1の表層圧
縮残留応力が300MPa以上であるとともに、その表
面粗さがRmaxで3.0μm以下である。材質はカー
ボン量が0.35〜0.55wt%である低合金鋼とす
るが、この成分範囲であれば、押出し圧力と引抜き張力
をほぼ同時に付与して、図2に示すような狭隘部1とフ
ィン部2とを隣接して設けた直線軌道軸の冷間加工が良
好に行える。カーボン量が0.35wt%未満であれば
抗張力の値が極度に低下し、疲労強度は勿論、直線軌道
軸としての使用性能を充分満足できない。また、カーボ
ン量が0.55wt%を超えると加工時の変形抵抗が大
きくなって、直線軌道軸のフィン部に充分なメタルを満
たすことが難しくなる。
工の一例を示す。図2に示した直線軌道軸の断面と同型
で水冷配管を施した穴型ダイス3の後方では、低合金鋼
加工素材4の降伏応力の0.6〜1.0倍の押出し圧力
σB を付与し、穴型ダイス3の前方では加工後素材5の
降伏応力の0.4〜1.0倍の引抜き張力σT を同時に
付与する。
4の降伏応力の0.6〜1.0倍の押出し圧力σB を付
与するのは、狭隘部1とフィン部2とにメタルを積極的
に流すためであると共に、疲労強度の面から特に狭隘部
1の表層圧縮残留応力を300MPa以上とするためで
ある。つまり、押出し圧力σB が低合金鋼加工素材4の
降伏応力の0.6倍未満では、狭隘部1とフィン部2の
形成が不安定となるばかりでなく、狭隘部1の表層圧縮
残留応力を300MPa以上確保することが困難とな
る。また、押出し圧力σB を低合金鋼加工素材4の降伏
応力の1.0倍を超えて付与すると、低合金鋼加工素材
4が太り現象を生じ、狭隘部1とフィン部2の形成が不
安定となるばかりでなく、加工後の表面粗さが非常に悪
化してRmaxで3.0μm以下を確保することが困難
となる。
の降伏応力の0.4〜1.0倍の引抜き張力σT を付与
するのは、狭隘部1やフィン部2を有する直線軌道軸を
1パス冷間加工して疲労強度の面から重要な狭隘部1の
表層圧縮残留応力を300MPa以上とするためであ
る。引抜き張力σT が加工後素材5の降伏応力の0.4
倍未満では、狭隘部1とフィン部2の形成が不安定とな
るばかりでなく、狭隘部1の表層圧縮残留応力を300
MPa以上確保することが困難となる。また、引抜き張
力σT を加工後素材5の降伏応力の1.0倍を超えて付
与すると、加工後素材5が細り現象を生じ、狭隘部1と
フィン部2の形成が不安定となるばかりでなく、断線の
可能性も高いし、また、加工後の表面粗さが非常に悪化
してRmaxで3.0μm以下を確保することが困難と
なる。
いることにより、1パスで50〜80%の大減面加工を
可能とする。直線軌道軸の様な複雑形状で、しかも、狭
隘部とフィン部をコーナーに有する低合金鋼直線軌道軸
の加工では、ダイスを冷却しなければ加工素材の変形に
よる発熱や、加工素材と穴型ダイスとの摩擦による発熱
が穴型ダイスの耐久性を低下させることになり、その結
果、加工後の表面粗さを悪化させることとなる。場合に
よっては、穴型ダイス全体を冷却することによって穴型
ダイス寿命を大幅に向上させて、直線軌道軸の断面寸
法、形状や、狭隘部の表面粗さを確保することもでき
る。
減少加工を容易に施せるだけでなく、複雑な断面形状を
要求される場合、特に型充満や張出し部材に有効な手段
となり、直線軌道軸は1パスで容易に製造することがで
きる。従って、表層圧縮残留応力が300MPa以上で
表面粗さRmaxが3.0μm以下の直線軌道軸を得る
ことが可能となり、従来狭隘部の圧縮残留応力を確保す
るため施していたショットピーニングなどの必要が全く
なる。しかも、表面粗さを確保するため必要であった切
削後研削工程も、1パスの冷間加工で最終形状を得るこ
とができるため省略できる。また、従来はショットピー
ニングで表層圧縮残留応力を付与しても、狭隘部の表面
粗さを確保するために研削するので表層の最も大きな圧
縮残留応力は除去されていたが、本発明によればそのよ
うな無駄な工程は一挙に解消される。
直径20mmの円形断面を有する中実S53C圧延棒鋼
を加工素材とし、潤滑には燐酸塩被膜に金属石鹸を上乗
せした。
じ穴型で水冷配管を施した穴型ダイス後方の押出し圧力
を加工素材の降伏応力の0.6〜1.0倍付与し、穴型
ダイスの前方の引抜き張力を加工後素材の降伏応力の
0.4〜1.0倍同時に付与した。
の型充満性、および張出し性を評価した。また、加工性
と型充満性が共に良好であったNo.3〜6によって製
造した直線軌道軸4本について、狭隘部表層の残留応力
と粗さを測定した結果を表4に示す。
縮残留応力が付与されていたが、この程度の残留応力で
は繰返し使用には耐えない。従来の引抜き工程では3回
繰り返さなければNo.4〜6と同等の加工ができなか
ったうえ、3回目の引抜きでカッピークラックを発生し
てしまうので、結局製品を作ることができなかった。ま
た、本発明では、新たな加工の段取りに要する時間は従
来の3分の1となった。
される直線軌道軸を、型充満や張出しの問題なく1パス
で容易に製造可能である。製造した直線軌道軸は、表層
圧縮残留応力が300MPa以上で表面粗さRmaxが
3.0μm以下であるため、従来必要であったショット
ピーニングなどの処理や切削後の研削工程を省略するこ
とができる。また、ショットピーニングで付与した表層
の最も大きな圧縮残留応力を除去するような無駄な工程
は一挙に解消されるので、工業的な価値が高い。
Claims (2)
- 【請求項1】 カーボン量が0.35〜0.55wt%
である低合金鋼からなり、表層圧縮残留応力が300M
Pa以上で表面粗さRmaxが3.0μm以下であるこ
とを特徴とする疲労強度および表面性状に優れた直線軌
道軸。 - 【請求項2】 カーボン量が0.35〜0.55wt%
である低合金鋼を加工素材とし、直線軌道軸の断面と同
じ穴型で水冷配管を施した穴型ダイスの後方で前記加工
素材の降伏応力の0.6〜1.0倍の押出し圧力を付与
し、穴型ダイスの前方では加工後素材の降伏応力の0.
4〜1.0倍の引抜き張力を同時に付与することを特徴
とする表層圧縮残留応力が300MPa以上で表面粗さ
Rmaxが3.0μm以下である疲労強度および表面性
状に優れた直線軌道軸の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06291968A JP3136460B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 疲労強度および表面性状に優れた直線軌道軸およびその製造方法 |
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| JP06291968A JP3136460B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 疲労強度および表面性状に優れた直線軌道軸およびその製造方法 |
Publications (2)
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|---|---|
| JPH08134592A JPH08134592A (ja) | 1996-05-28 |
| JP3136460B2 true JP3136460B2 (ja) | 2001-02-19 |
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| JP06291968A Expired - Fee Related JP3136460B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 疲労強度および表面性状に優れた直線軌道軸およびその製造方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3136460B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104889186A (zh) * | 2015-06-18 | 2015-09-09 | 燕山大学 | 一种ZrTiAlV合金电场辅助正反复合挤压成形方法 |
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|---|---|---|---|---|
| CN105642683A (zh) * | 2014-11-13 | 2016-06-08 | 嘉兴市杰成机械有限公司 | 拉丝机 |
-
1994
- 1994-11-02 JP JP06291968A patent/JP3136460B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH08134592A (ja) | 1996-05-28 |
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