JP3140554U - 墓の花台及び墓 - Google Patents

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Abstract

【課題】納骨の際の作業負担を軽減した墓を提供する。また、納骨の際の作業負担を軽減した墓において、納骨室への雨水の浸入を更に防止した墓を提供する。
【解決手段】内部に納骨室16が形成され、前面に納骨室16に通じる開口15を備えた箱石1と、この箱石の前面に接して配置された花台とを備えている。花台は、前面に四角形ないし台形形状で開口する当該形状断面の空所27と、当該空所の奥端から背面に貫通する骨壺が通過可能な断面積の貫通部33と、前記空所の奥端に前方に取出し可能に嵌挿されて前記貫通部を閉鎖している蓋板4と、当該蓋板の前面ないし両側部に設けられた指掛け47とを備えている。貫通部33は、断面円形の貫通部とするのが好ましい。
【選択図】図1

Description

この考案は、納骨作業を容易にした墓の構造に関するものである。
我が国の墓は、図5に示すように、土台石6、箱石1、上台石7、竿石8などと呼ばれる石材を積み重ねて作られている。現在立てられる墓は、石に凹所を穿つ機械や凹所の内面を研磨する機械の普及により、箱石1を底面から四角く穿って天井を一体に備えた納骨室16を形成する構造が一般的となっている。箱石1の前面には、納骨室16に骨を収めるための開口15が設けられている(特許文献1)。
箱石1は、中央部に上下に貫通する四角い角孔17を備えた土台石6の上に載置され、この土台石の角孔17と箱石に穿った凹所11とにより、土の底面と石の内壁及び天井面とを持った納骨室16が形成される。土台石6上には、箱石1の前面に接して香炉台ないし花台(以下、花台と総称する。)2が設置される。花台2の背面は一平面となっており、花台2を箱石1の前面に密着させて設置することにより、納骨用の開口15が閉鎖される。
花台2は、ろうそく立てや線香立てを備えた香炉台25の両側に花立て26を一体に設けた構造が一般的である。花台2には、前面に開口する正面視で四角ないし台形断面の奥壁を備えた空所27を設けて当該空所内にろうそく立てや線香立てを備えたものが普及している。この構造は、ろうそくや線香の火を風雨から守る構造として有効である。この空所27には、前面に両開き型の扉28を設けるのが一般的で、扉28の開閉動作と連動してろうそく立てや線香立てが空所27から出没する構造を備えたものも提案されている(特許文献2)。
従来構造では、箱石1の前面と花台2の背面は段差や凹凸のない平面で、花台2を箱石1の前面にその背面を密着させて配置することにより、箱石1の前面開口15を閉鎖している。納骨室16に骨を納めるときは、花台2をずらし、前面開口15を通して納骨室16に骨を納め、花台2を元に戻す。
一方、納骨室16に雨水が侵入するのを防止する構造として、土台石の角孔17の周縁部上面に当該角孔17を囲む突条(周畝)9を一体に削り出して、箱石の凹所11をこの周畝の外側に嵌合する寸法として、雨水が土台石6と箱石1の境目に侵入しても、周畝9によって当該雨水が納骨室内に流入するのを防止した構造が提供されている。また、角孔17の周囲の土台石6上面に、角孔17との間に土台石6の上面と同一高さの周畝を残した状態で周溝を刻設し、この周溝から土台石の底面ないし外周面に連通する通水孔及び通水溝を設けることにより、土台石と箱の間から納骨室に雨水が侵入するのを防止した構造も提案されている(特許文献3)。
なお、箱石1に穿つ凹所11は、その天井面12を四角錐ないしドーム形などの中高面とすることにより、納骨室16の天井面からの結露水の滴下を防止できる。すなわち、納骨室16の天井面で凝集した結露水は、落下する前に斜面や円弧面に沿って下方に流れ、内壁面に沿って流下するから、納骨室内の骨壷等への結露水の滴下が防止できる。内壁面に沿って土台石上に流下した結露水は、前記周畝により納骨室内への流入が阻止される(特許文献3)。
特開平9−78886号公報 特開2004−225266号公報 特開2006−214262号公報
前述したように、従来の墓では、納骨の際に花台2を一旦ずらし、その後元の位置に戻す必要があった。花台2の重さは一律ではないが、20〜30kg程度あり、また石材は角を土台石や箱石などにぶつけると角が欠けてしまう。そのため、花台2の移動は慎重に行わねばならず、納骨の際に花台2を移動するために、石材の扱いに慣れた少なくとも2人の作業者が必要であった。
この考案は、納骨をする際の作業負担を軽減した墓を提供することを課題としている。また、納骨の際の作業負担を軽減した墓において、納骨室への雨水の浸入を更に防止した墓を提供することを課題としている。
この考案は、近時の墓の花台2には、ろうそく立てや線香立てを配置する空所27が設けられていることに着目して、この花台2の空所27の奥に箱石1の前面開口15に連なる貫通部33を設けることにより、花台の空所27、貫通部33及び箱石1の前面開口15を通して納骨することができるようにし、しかも、花台の空所27の奥端には貫通部33を閉鎖しかつ納骨時に手前に取外すことができる蓋板4を嵌装して、常時は花台の空所27の奥に設けた貫通部33を当該蓋板で閉鎖することにより、上記課題を解決している。
蓋板4には、手前に引出すときの指掛けを設けておく。この指掛けは、蓋板4の前面両側に凹部47を設ける態様が簡単で体裁も良い。貫通部33は、加工が簡単で加工精度も高くできる円形孔とするのが好ましく、下記蓋板の突部45との嵌め合い公差も小さくできることから、蓋板4の安定な装着と円滑な着脱を実現できる。蓋板4には、その背面に貫通部33に嵌入される突部45を設けておき、この突部45が貫通部33に嵌挿されることにより蓋板4の倒れが防止される構造とするのが、加工上及び蓋板4の安定上、好ましい。突部45の厚さaは、蓋板4の厚さbの1.5倍程度にすれば、蓋板4の倒れを確実に防止できる。
蓋板4は、常時は花台の空所27の奥にその背面壁32に接した状態で嵌装しておき、納骨時には蓋板4を取外して、花台の空所2、貫通部33及び箱石の前面開口15を通して骨を納骨室16に入れる。蓋板4を取外すときは、花台の空所27に設けたろうそく立てや線香立ては予め取外しておく。花台の空所27の前面に扉28が設けられているものでは、扉装着部を斜めにして通過させることにより、蓋板4を花台の空所27の外へ取出すことができる。
あまり好ましい構造ではないが、花台の空所の奥に設ける貫通部33は、当該空所と同じ断面形状及び寸法のものとすることも可能である。
箱石1の前面と花台2の背面との隙間に侵入した雨水が納骨室16に入るのを防止するには、箱石の前面開口15の外側の位置に段差面が形成されるような凹部22と当該凹部に嵌挿される凸部34とを、そのいずれか一方を箱石1の前面に設けて他方を花台2の背面に設けるのが良い。凸部34の上部の段差面35には、この段差部分まで流入した雨水を両側に流すための流水溝37を、この凸部34を設けた箱石1の前面又は花台2の背面と平行に設けておくことで、納骨室16への雨水の流入を確実に防止できる。
この出願の請求項1の考案に係る墓の花台は、前面に四角形ないし台形形状で開口する当該形状断面の空所27と、当該空所の奥端から背面に貫通する骨壺が通過可能な断面積の貫通部33と、前記空所の奥端に前方に取出し可能に嵌挿されて前記貫通部を閉鎖している蓋板4と、当該蓋板の前面ないし両側部に設けられた指掛け47とを備えていることを特徴とする墓の花台である。
この出願の請求項2の考案に係る墓の花台は、前面に開口する正面視で四角形ないし台形断面の空所27と、当該空所の奥端から背面に貫通する前記空所の断面積より小断面積の貫通部33と、背面に設けた突部45を前記貫通部に前方に取出し可能に嵌挿されて前記空所の奥壁を形成している蓋板4と、当該蓋板の両側縁に形成した凹部からなる指掛け47とを備えていることを特徴とする墓の花台である。
この出願の請求項3の考案に係る墓の花台は、上記特徴を備えた墓の花台において、貫通部33が断面円形の貫通部であることを特徴とするものである。
この出願の請求項4の考案に係る墓は、前面に納骨室16に通じる開口15を備えた箱石1と、この箱石の前面に接して配置された上記特徴を備えた花台とを備えている墓である。
この出願の請求項5の考案に係る墓は、上記特徴を備えた墓において、箱石1の前面と花台2の背面とに、当該箱石の前面開口15より大きい面積の凹部22とこれに嵌挿される凸部34とが形成され、この凸部の上段差面35に流水溝37が前記箱石の前面又は花台の背面と平行に設けられていることを特徴とする墓である。
納骨の際には、両開き扉28を開き、台板31を花台の空所27から取出し、更に指掛け47に指をかけて手前に引くことにより、蓋板4を手前に引出して取外す。この状態で花台の空所27の奥に設けた貫通部33が納骨室16に連通するから、花台の空所27及びその奥の貫通部33を通し、更に箱石の前面開口15を通して納骨室16に骨を入れる。そして、蓋板4、台板31を元の位置に戻し、参拝のあと扉28を閉める。このように、納骨の際に花台を動かす必要がなく、納骨時の作業が非常に容易になる。
また箱石1の前面と花台2の背面とに凹部22と凸部34を設けてその凸部の上段差面に流水溝37を形成した構造によれば、雨水が箱石1と花台2との間の隙間を通って箱石の前面開口15から納骨室16に侵入するのを防止することができるという効果がある。
以下、この考案の好ましい実施形態を示す図面を参照して、この考案を説明する。墓の外観は、図5に示した従来構造のものと変わりはない。
箱1には、内部を底面側から四角く穿って納骨室の上部となる凹所11が形成されている。この凹所の天井面12は、図1に示されているように、最も高い中央部から四方へ凹曲面となって下がるドーム形である。このドーム形の天井面12は、円弧面13によって周囲の内壁面14に滑らかに連結されている。箱1の前面には、納骨室に骨壷を収めるための四角い開口15が設けられている。
箱石1を載置する土台石6には、納骨室16の下部を形成する角孔17が設けられている。角孔17の周囲には、周畝9が土台石6と一体に形成されている。この周畝9は、その外側の土台石上面を削り落とすことによって形成されたものである。土台石6の上に箱石1を載せたとき、その凹所11の内壁面が周畝9の外側に位置する。土台石6は、墓所の地面に敷いた砂利の上かコンクリートの基礎の上に載せられる。
風のある降雨時には、風上側の土台上面に降った雨水が土台石6と箱1との隙間を通って納骨室の方へ流入してくる。しかし、この雨水は、周畝9で阻止され、納骨室内に侵入することはない。
箱石1の前面には、その前面開口15の外側、すなわち、前面開口15の上方に上段差面20を有し、前面開口15の両外側に側段差面21を有する凹部22が形成されている。
花台2は、香炉台25の両側に花立て26を一体に備え、香炉台25部分の前面に深い矩形の空所27が穿設されている。この空所27の前面には、両開き扉28が設けられている。空所27内には、ろうそく立て29と線香立てとを上面に設けた台板31が、空所27の底面に引出可能に単に置かれた状態で挿入されている。空所27の背面壁32には、円形の貫通部33が穿設されている。この貫通部33は、箱石の前面開口15より面積が小さい、骨壺が通過可能な円形断面で、箱石1の前面に花台2を設置したとき、箱石の前面開口15に連なる位置に設けられている。
空所27の奥端には、背面に貫通部33に嵌挿される円形の突部45を備え、空所27の内側に嵌挿される前面形状を備えた蓋板4が、嵌装されている。この嵌装状態において、蓋板背面の円形の突部45は貫通部33に所定の嵌め合い公差で嵌挿され、蓋板4はこの突部45と貫通部33の嵌挿によって保持されている。蓋板4の板厚は約1cm、突部45の厚さは約1.5cmである。蓋板4の両側辺には、指掛けとなる凹部47が設けられている。
花台2の背面には、箱石前面の凹部22の内側に挿入される凸部34が形成されている。凸部34の上段差面35には、花台の背面と平行な流水溝37が設けられ、側段差面36には、この流水溝37に連なる流下溝38が形成されている。箱石1の前面と花台2の背面との間に侵入した雨水は、凸部34の上段差面35により流下が阻止され、流水溝37を流れて流下溝38に沿って土台石6上に流下する。この流下する位置は、土台石6に設けた角孔17を囲んでいる周畝9の外側なので、流下した雨水が納骨室16に侵入することはない。
この考案の墓の箱石と花代と土台石部分の断面側面図 箱石と土台石を前方から見た斜視図 花台を背後から見た斜視図 蓋板を背後から見た斜視図 墓全体の斜視図 花台の背面側の一部破壊部分側面図
符号の説明
1 箱
2 花台
4 蓋板
6 土台石
7 角台
8 竿石

Claims (5)

  1. 前面に四角形ないし台形形状で開口する当該形状断面の空所(27)と、当該空所の奥端から背面に貫通する骨壺が通過可能な断面積の貫通部(33)と、前記空所の奥端に前方に取出し可能に嵌挿されて前記貫通部を閉鎖している蓋板(4)と、当該蓋板の前面ないし両側部に設けられた指掛け(47)とを備えている、墓の花台。
  2. 前面に開口する正面視で四角形ないし台形断面の空所(27)と、当該空所の奥端から背面に貫通する前記空所の断面積より小断面積の貫通部(33)と、背面に設けた突部(45)を前記貫通部に前方に取出し可能に嵌挿されて前記空所の奥壁を形成している蓋板(4)と、当該蓋板の両側縁に形成した凹部からなる指掛け(47)とを備えている墓の花台。
  3. 貫通部(33)が断面円形の貫通部である請求項1又は2記載の墓の花台。
  4. 前面に納骨室(16)に通じる開口(15)を備えた箱石(1)と、この箱石の前面に接して配置された請求項1、2又は3記載の花台とを備えた、墓。
  5. 箱石(1)の前面と花台(2)の背面とに、当該箱石の前面開口(15)より大きい面積の凹部(22)とこれに嵌挿される凸部(34)とが形成され、この凸部の上段差面(35)に流水溝(37)が前記箱石の前面又は花台の背面と平行に設けられている、請求項4記載の墓。
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