JP3140555U - コンクリート管体の接続構造及び接続部のシールリング - Google Patents

コンクリート管体の接続構造及び接続部のシールリング Download PDF

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智 大西
雄吉 平木
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平和コンクリート工業株式会社
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Abstract

【課題】コンクリート管体の接続構造に関し、接続時にシールリングの剥離や捩れ、破断等が生じるおそれがなく、外部から管内への水の浸入と、管内から外部への水の漏出との両者を確実に防止することができる技術手段を提供する。
【解決手段】外周部に管軸方向両外側を向くように斜めに立設されたシールリップを一体に備えたゴム質のシールリング1の円周方向に設けた空洞3に負圧を作用させて、シールリングを大気圧迫して外径を縮径した状態で差込端部6を隣接する管体のソケット12に差し込んだ後、空洞3を大気圧開放するか加圧するかして、接続作業時に圧迫されていたシールリング1をゴムの弾力又はゴムの弾力と空洞3内の圧力により復帰させて、シールリングの外周部に立設されているシールリップ2の先端辺をソケット12の内周面に押接することにより、水封作用を発揮させる。
【選択図】図5

Description

この考案は、ボックスカルバートやヒューム管などのコンクリート管体の接続部に設ける水封用のシールリング及びそのようなシールリングを用いたコンクリート管体の接続構造に関するものである。
ボックスカルバートやヒューム管などのコンクリート管体(以下、単に「管体」と言う。)は、コンクリート成型工場において所定の長さに成型される。これらの管体は、隣接する管体の対向する管端相互を接続することによって管路を形成する。
この接続部の構造として、図9に示すように、管体の一端に外径を小径とした差込端部6を形成し、他端には内径を大径としたソケット(差込端部6を挿入する受け口ないし差し口)12を形成し、差込端部6の外周に水封用のシールリング1を嵌着した状態で、差込端部6を隣接する管体のソケット12に軸方向に差し込む構造が知られている。
シールリング1は、通常、外周に幅狭い裁頭円錐状の舌片を形成するように軸方向に斜めに延びる複数のシールリップ2を一体に備えている。このシールリップは、差込端部6側の管体5に向って傾斜する方向、すなわち差込端部6をソケット12に挿入したときにソケット内周面から作用する摩擦力によってリップが倒れる方向に傾斜させて設けている。
シールリングの外周に上記と逆方向に傾斜したリップを設けると、差込端部6をソケット12に差し込もうとしたときに、当該逆方向に傾斜したリップがソケット12から作用する反力で起立して差込を阻止し、差込端部6をソケット12に差し込むことができなくなる。
シールリング1は、差込端部6をソケット12に差し込むときに縮径する柔軟性が必要である。一方、管体が接続された後は、管内外に圧力差が生じたときでも確実に水封できる剛性が必要である。一般にシールリング1には、ソケット12に挿入されるときに外径が押し潰されて縮径しやすいように、その断面の中心部分に円周方向の空洞3が形成されている。
シールリング1は、差込端部6をソケット12に差し込むときに、ソケット12から作用する軸方向の摩擦力により、図8に示すように端部がまくれ上がりやすい。また、差込時に差込端部6とソケット12の軸心がずれていると、このまくれ上がりが不均一に発生してシールリングに捩れや破断が起ることがある。
このような問題が起らないように、シールリング1は、接着剤によって差込端部6の外周に接着されており、一般的には、差込端部6の外周に円周溝を設けてシールリング1の内周側をこの円周溝に嵌め込んだ状態で接着している。管接続時のシールリング1のまくれ上がりや破断を防止する構造として、特許文献1には、シールリング1の内径側を管体を成型する時に差込端部6の外周に埋め込む(モールド成型する)構造が提案されている。
特開2005‐54883号公報
上記のような管体の接続において、管体の接続作業を容易にすること、すなわち差込端部を隣接する管体のソケットに差し込みやすくすることと、接続部の確実な水封を実現することとは、互いに相反する技術課題である。すなわち差し込んだ状態でのシールリングの潰れ代を小さくしたり、シールリングのゴム質を柔軟なものにしたりすると、管体の接続作業は容易になるが、ソケットの内周に対するシールリップの押付け力が小さくなり、また、内外の圧力差によってシールリップが変形しやすくなるので、水封性能は低下する。一方、シールリングの潰れ代を大きくしたり、硬度の高いゴム質にすると、水封性能は向上するが、差込端部を差し込むときにソケットからシールリップに作用する摩擦力が大きくなるため、差し込みに大きな力を必要とし、かつシールリングの剥離や裂断等が生じやすくなる。
暗渠ないし管路の施工においては、指定された条件下で管の接続部における水封作用が確実に発揮されることが必要である。しかし、この要請のためにシールリングのゴムの硬度を高くしたり、潰れ代を大きくすると、管接続時の作業性が低下すると共に、シールリングのねじれや破断による施工不良が発生する危険が増すという問題があった。
また、従来のシールリングでは、差込端部6をソケット12の内側に差込可能とするためにシールリップ2の傾斜方向を差込力によってシールリップが倒れる方向のものしか設けることができないため、図8に示すように、外部から管内に浸入しようとする水Aは確実に阻止することができるが、管内から外部へと漏出する水Bに対する水封が不完全になるという問題があった。
この考案は、これらの問題を解決するためになされたもので、上記構造の管体の接続において、接続部におけるシールリングの水封性能を低下させることなく、管体の接続作業を容易に行うことが可能で、かつ接続時にシールリングの剥離や捩れ、破断等が生じるおそれのない技術手段を提供することを課題としている。更にこの考案は、管体の接続作業が容易であると共に、外部から管内への水の浸入と、管内から外部への水の漏出との両者を確実に防止することができる技術手段を提供することを課題としている。
この考案に係る管体接続部のシールリングは、管端相互を接続した管体5の一方の管端に設けたソケット12の内周と当該ソケットに差込まれている他方の管体の差込端部6の外周との間に介装されて、当該管端相互の接続部を水封しているゴム質のシールリングである。この考案のシールリングは、断面中央部に円周方向の空洞3を備え、当該空洞3に連通して半径方向内径側に延びる吸引パイプ4を備えている。
この出願の請求項1の考案に係る管体接続部のシールリングは、上記構造を備えたシールリングであって、当該シールリングの外周部に、先端縁がソケット12の内周面に弾圧される細幅の裁頭円錐膜を形成するように立設されたシールリップ2を備え、当該シールリップが、シールリング外周の管軸方向の一方の側と他方の側とに、それぞれの側のもの2a、2bの先端縁が当該側の管軸方向の更に外側に位置するように傾斜させて設けられていることを特徴とするものである。
この考案のシールリング1は、その円周方向に設けた空洞3に負圧を作用させることを可能にしたもので、シールリングを大気圧で圧迫(扁平に押し潰し)可能にしたものである。この考案のシールリング1は、当該圧迫により外径を縮径させた状態で、当該シールリングを装着した差込端部6を隣接する管体のソケット12に差込むことができるものである。差し込んだ後、空洞3を大気圧に復帰するか加圧するかして、接続作業時に圧迫されていたシールリング1をゴムの弾力又はゴムの弾力と空洞3内の圧力により復帰させて、シールリングの外周ないし外周部に立設されているシールリップ2の先端辺をソケット12の内周面に押接することにより、水封作用を発揮させる。
この考案のシールリング1は、その空洞3に負圧を作用させるために、基端がこの空洞3に連通してシールリングの内径側半径方向に延びる吸引パイプ4を備えている。管体の差込端部6にシールリング1を嵌着するとき、この吸引パイプ4は、当該差込端部6の管壁を貫通するように設けたパイプ挿通孔7に挿通される。吸引パイプ4はパイプ挿通孔7の内径側に先端が突出する長さとする。
この出願の請求項2の考案に係る管体の接続構造は、本願の考案に係るシールリングを用いた管体の接続構造である。すなわち、2つの管体の一方の管端に設けた差込端部6を他方の管端に設けたソケット12に挿入して当該2つの管体相互を接続し、かつ当該差込端部6の外周とソケット12の内周との間に円周方向の空洞3を備えた断面形状のゴム質のシールリング1を介在させることにより、当該接続部を水封する管体の接続構造において、差込端部6の管壁を半径方向に貫通するパイプ挿通孔7と、空洞3に連通してシールリング1の半径方向内径側に延びて前記パイプ挿通孔7に挿通されている吸引パイプ4とを備え、管体接続時に、吸引パイプ4から作用させた負圧により空洞3を大気圧迫してシールリングの外周を縮径させたことを特徴とする管体の接続構造である。
上記接続構造におけるシールリング1は、その外周部の管軸方向の一方の側と他方の側とに、それぞれを当該シールリングと一体にして管軸方向両外側を向くように斜めに立設された、先端縁が前記ソケットの内周面に弾圧される、細幅の裁頭円錐膜からなるシールリップを備えている。
管体の差込時に吸引パイプ4に真空ポンプを接続して空洞3内の空気を吸引し続けて差込が完了した後、真空ポンプを外して空洞3の負圧を解除する。または、シールリング1を差込端部6に装着する前に真空ポンプで空洞3に負圧を作用させ、その状態で吸引パイプ4の先端を熱融着するか栓を嵌めて封止し、その状態でシールリング1を差込端部6に装着して接続作業を行い、その後、吸引パイプ4の先端を切除して空洞3の負圧を解除する。
必要があれば、吸引パイプ4から空洞3内に加圧空気や発泡剤を注入して空洞3を積極的に膨らますことも可能である。空洞3に発泡剤を注入するときは、吸引パイプ4をシールリング1の円周方向に間隔を開けて2個設け、その一方から発泡剤を注入するか、あるいは吸引パイプ4にニードルを差し込んで当該ニードルから空洞3内に発泡剤を注入する。
管体相互を接続する際、すなわち一方の管体に設けた差込端部6を隣接する管体のソケット12に差し込む際に、シールリング1を大気圧で圧迫して縮径させるので、差込作業が極めて容易になる。また、差込時にシールリングの外周ないしシールリップにソケット12から作用する摩擦力を大幅に軽減できるので、シールリングの剥離や捩れ、破断等を完全に防止することができる。
更に差込時にソケット12から大きな摩擦力が作用しないことから、シールリングの外周に外縁が差込端部の先端側に向いた、すなわち差込時にソケットから作用する摩擦力によって起立する方向に傾斜したシールリップを設けても、ソケット12内への差込端部6の差し込みに支障が生じないようにできる。従って、そのような方向に傾斜したシールリップ2aと、従来と同様な方向に傾斜したシールリップ2bとの両者を設けることにより、空洞3内の負圧を解除した接続完了状態において、管の内外両方向からの確実な水封作用を発揮できる構造とすることができる。
以下、この考案の実施形態を示す図1〜7を参照して、この考案を更に説明する。この考案のシールリング1は、図2、7に示すように、管軸方向の両側に傾斜したシールリップ2a、2bを備えたものである。それぞれの側に傾斜したシールリップ2a、2bは、それぞれ2〜3個設けるのがよい。シールリング1の管軸方向両側に配置したそれぞれのシールリップ2a、2bは、先端がそれぞれの側の更に管軸方向の外側を向くように傾斜している。
シールリング1の略中央部には、管軸方向に細長い断面形状の円周方向の空洞3が設けられている。シールリング1の内周壁の一箇所又は円周方向に間隔を開けた2箇所には、シールリングの内径側に半径方向に延びるゴム質の吸引パイプ4が接着又は一体成型により設けられている。吸引パイプ4の基端は、空洞3に連通しており、先端は開口している。
管体5の差込端部6には、その周壁を半径方向に貫通して、図3に破線で示すパイプ挿通孔7が設けられている。パイプ挿通孔7の内周側端部には、図4に示すように、座ぐり孔(大径にした軸方向長さの短い孔)9が設けられている。差込端部6の外周には、シールリング1の内径側の部分を嵌め込むための円周溝8が設けられている。シールリング1は、その内周面と円周溝8の底面とを接着剤で接着した状態で、かつ吸引パイプ4をパイプ挿通孔7に挿通した状態で、差込端部6に嵌着される。この装着状態において、吸引パイプ4は、パイプ挿通孔7を貫通して、その先端は、少なくとも座ぐり孔9部分に突出している。
シールリング1を真空室内に入れて吸引パイプ4の先端を栓13やヒートシールなどで封止したあと真空室から取出すと、シールリングの空洞3が大気圧により圧迫され(扁平に押し潰され)てシールリング1の外径が縮径する(図2(b)参照)。縮径したシールリング1を管体5の差込端部6に装着し(図4)、当該差込端部6を隣接する管体のソケット12に差し込み(図5)、差込完了後、栓13を取り外すか吸引パイプ4の先端を切除すると、空洞3内に大気が導入されて、ゴムの弾力により空洞3が膨らみ、シールリップ2a、2bの先端がソケット12の内面に弾圧される(図6)。
あるいは、管体の差込端部6に装着したシールリング1の吸引パイプ4の先端に真空ポンプを接続して空洞3内の空気を吸引して空洞3を大気圧迫しながら差込端部6を隣接する管体のソケット12に差し込み、差込完了後、真空ポンプを取り外すと、空洞3内に大気が導入されて、ゴムの弾力により空洞3が膨らみ、シールリップ2a、2bの先端がソケット12の内面に弾圧される(図6)。
管体接続完了後のソケット12内面へのシールリップ2a、2bの弾圧力をより大きくしたいときは、吸引パイプ4及びパイプ挿通孔7を円周方向に間隔を開けて2個設けた構造とし、空洞3に大気を導入した後、発泡体注入ノズルを一方のパイプ挿通孔の座ぐり孔9に挿入して、そこに挿通されている吸引パイプ4を通して空洞3内に発泡剤を注入する。発泡剤としては、ゴム質の膜が形成される発泡剤とし、空洞3内で発泡させ、その発泡膜により吸引パイプ4を封止する。
吸引パイプ4が一本であっても、ニードルを備えた発泡体注入管の先端に吸引パイプ4の内径より小径のニードルを装着し、そのニードルを先端が空洞3に達するように吸引パイプ4に差し込み、その状態で空洞3に発泡剤を注入することができる。注入時に空洞3内の空気や余分の発泡剤は、ニードルと吸入パイプの間の隙間を通って流出する。
空洞3の断面形状は、図7に示すように、管軸方向両端が径方向に拡がった鼓形のような断面形状とすることができる。このような形状にすると、空洞3を負圧にしてシールリング1を大気圧迫したときに、その軸方向両端部が中間部に比べてより大きく圧迫されるために、シールリングの外周の軸方向両側に設けたシールリップ2a、2bがシールリングの圧迫に伴って倒れ、圧迫時にシールリップ2a、2bの先端縁をより大きく縮径させることができる。
このようにして装着されたシールリング1は、図6に示すように、両側のシールリップ2a、2bのそれぞれが外部から管内へと向う圧力A及び管内から外部へと向う圧力Bを当該圧力に基づくシールリップ2a、2bの起立により封止するので、管の内外両方向の水封を確実に行うことが可能である。
この考案のシールリングの一例を示す正面図 図1のシールリングの通常状態(a)及び大気圧迫状態(b)の拡大断面図 図1のシールリングを装着する管体の差込端部の正面図 大気圧迫して差込端部に装着したシールリングの拡大断面図 差込作業時の接続部の状態を示す拡大断面図 接続完了後の接続部の状態を示す拡大断面図 鼓形断面の空洞を備えたシールリングの図2と同様な図 シールリングの従来構造の一例を示す拡大断面図 従来構造のシールリングの水封作用の説明図
符号の説明
1 シールリング
2(a,b) シールリップ
3 空洞
4 吸引パイプ
5 管体
6 差込端部
7 パイプ挿通孔
12 ソケット

Claims (2)

  1. 管端相互を接続したコンクリート管体の一方の管端に設けたソケットの内周と当該ソケットに差込まれている他方の管体の差込端部外周との間に介装されて、当該管端相互の接続部を水封しているゴム質の、断面中央部に空洞を備えた、シールリングであって、先端縁が前記ソケットの内周面に弾圧される細幅の裁頭円錐膜を形成するように立設されたシールリップを外周部に備えているシールリングにおいて、
    前記空洞に連通して半径方向内径側に延びる吸引パイプと、管軸方向の一方の側と他方の側とにそれぞれ管軸方向両外側を向くように傾斜した前記シールリップとを備えている、コンクリート管体接続部のシールリング。
  2. 2つのコンクリート管体の一方の管端に設けた差込端部を他方の管端に設けたソケットに挿入して当該2つの管体相互を接続し、かつ当該差込端部の外周とソケットの内周との間に円周方向の空洞を備えた断面形状のゴム質のシールリングを介在させることにより、当該接続部を水封するコンクリート管体の接続構造において、
    前記シールリング外周部の管軸方向の一方の側と他方の側とにそれぞれを当該シールリングと一体にして管軸方向両外側を向くように斜めに立設されて先端縁が前記ソケットの内周面に弾圧される細幅の裁頭円錐膜からなるシールリップと、
    前記差込端部の管壁を半径方向に貫通するパイプ挿通孔と、
    前記空洞に連通して前記シールリングの半径方向内径側に延びて前記パイプ挿通孔に挿通されている吸引パイプとを備え、
    管体接続時に前記吸引パイプから作用させた負圧により前記空洞を大気圧迫してシールリングの外周を縮径させたことを特徴とする、コンクリート管体の接続構造。
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JP2014017452A (ja) * 2012-07-11 2014-01-30 Shin Etsu Polymer Co Ltd 基板収納容器

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