JP3141054U - 生分解性織物の濾過材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コーヒー、紅茶、緑茶、烏龍茶等の嗜好性飲料を抽出する濾過材の使用後の廃棄処分問題と嗜好性飲料を抽出する濾過材の抽出性及び微粉末の漏洩防止を考案することにある。
【解決手段】 生分解性の織物からなり、経糸または緯糸のいずれか一方が主成分としてポリ乳酸系の生分解性重合体を含む15dtex以上のモノフィラメント、他方が竹繊維から成る紡績糸またはポリ乳酸系の生分解性重合体を含む15dtex以上のモノフィラメントと竹繊維から成る100dtex以上の紡績糸で構成された織物から成る濾過材により、課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本考案は、生分解性織物の濾過材に関するものであって、更に詳しく述べるならばコーヒー、紅茶、緑茶、烏龍茶等の嗜好性飲料をお湯、または水で抽出に使用される生分解性抽出容器に使用されるバッグの織物シートで、生分解性を有し、しかもバッグの外観が独特の光沢を呈すると共に濾過性及び形状保持性に優れるものである。
従来、コーヒー、紅茶、緑茶、烏龍茶等の嗜好性飲料をお湯、または水で抽出するために使用する抽出袋状体にはナイロンフィラメント、及びポリエステルフィラメント等のような合成繊維の織物、又は不織布、或は紙から成るバッグが用いられてきた。
前記合成繊維から成る袋状体はお茶等を抽出後、家庭ゴミとして排出されてきた。ところが、このようなバッグに用いる合成繊維は、それ自体に生分解性がないために、これを埋め立て処理、若しくは焼却後埋め立て処理せざるを得ず、これが近年、問題となっているゴミ増加の一因となっている。
一方近年、緑茶、紅茶等を織物や紙または不織布等のバッグに充填し、これにお湯をそそいで調製する飲用法が急速に普及している。お茶の葉の乾燥した粉末はお湯を注ぐと膨潤してバッグの目を潜り難くなるので、従来バッグの素材には例えば、ナイロン紗等割合に織目が粗い生地が使用されていることが多かった。しかし、お茶の粉末中に含まれる微粉末はバッグの目を通って漏れ出すため、お茶の中に微粉末が含まれ苦味が強く、また舌に接触した感じもよくない等の問題があった。
また、最近試みられる様になったいわゆる煎茶の水出し法は、粉茶と葉茶が適度に混じり合ったお茶に常温の水或いは冷水を注いでお茶を抽出させる方法である。バッグの中に封入されている乾燥したお茶の葉の粉末に水を注いだ場合、お湯に較べて膨潤に時間がかかりまたその度合いも低下するので、その間に微粉末がバッグから漏れ出し易く、微粉末による苦味及び舌に接触した感じを悪くする等の問題点が指摘されている。
などの以上のような問題が残されている。
考案の詳細な説明
本考案は、生分解性織物の濾過材に関するものであって、更に詳しく述べるならばコーヒー、紅茶、緑茶、烏龍茶等の嗜好性飲料をお湯、または水で抽出に使用される生分解性抽出容器に使用されるバッグの織物シートで、生分解性を有し、しかもバッグの外観が独特の光沢を呈すると共に濾過性及び形状保持性に優れるものである。
以下、本考案を詳細に説明する。
本考案では、市販のコーヒー、紅茶、緑茶、烏龍茶等の嗜好性飲料の抽出フィルター、バッグの使用状態から次のような問題点を解決することに努めたものである。その問題点としては、▲1▼従来使用されているフィルター、バッグの濾過材の素材はナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成繊維が多く、それ自体に生分解性がないために、これを埋め立て処理、若しくは焼却後埋め立て処理せざるを得なくゴミ増加の問題となっている。▲2▼次に従来バッグの素材には例えば、ナイロン紗等割合に織目が粗い生地が使用されていることが多かった。しかし、お茶の粉末中に含まれる微粉末はバッグの目を通って漏れ出すため、お茶の中に微粉末が含まれ苦味が強く、また舌に接触した感じもよくない等の問題があった。▲3▼煎茶の水出し法は、粉茶と葉茶が適度に混じり合ったお茶に常温の水或いは冷水を注いでお茶を抽出させる方法である。バッグの中に封入されている乾燥したお茶の葉の粉末に水を注いだ場合、お湯に較べて膨潤に時間がかかりまたその度合いも低下するので、その間に微粉末がバッグから漏れ出し易く、微粉末による苦味及び舌に接触した感じを悪くする等の問題点が指摘されている。本考案は、これらの問題点の解決できるよう鋭意研究を重ねた。
考案が解決するための手段
上記で説明した▲1▼から▲3▼の問題を解決する手段としては、織物の縦糸、緯糸に生分解性のポリ乳酸系重合体を主成分とした繊維と竹繊維の紡績糸、を各種組み合わせと織物構成によりこれらの課題を克服することができた。
本考案の濾過材は、生分解性の織物からなり、経糸または緯糸のいずれか一方が主成分としてポリ乳酸系の生分解性重合体を含む15dtex以上のモノフィラメント、他方が竹繊維から成る100dtex以上の紡績糸またはポリ乳酸系の生分解性重合体を含む15dtex以上のモノフィラメントと竹繊維から成る100dtex以上の紡績糸で構成された織物から成る特徴とするものである。
前記織物の下記式により表わされるカバーファクター値K:
K=(Nx(A)1/2/T)+(Mx(B1/2/S+Mx(B1/2/S
〔但し、上式中、Nは経糸密度(本/10cm)を表し、M、Mは緯系密度(本/10cm)を表し、Aは経糸の繊度(dtex)を表しB、Bは緯糸の繊度(dtex)を表し、Tは経糸の比重を表し、S、Sは緯糸の比重を表す。〕
が、1600〜6400であることが好ましい。
また、竹繊維の紡績糸の撚り密度は400回/m以下が好ましい。
考案の効果
本考案は、経糸または緯糸のいずれか一方に生分解性のポリ乳酸系重合体のモノフィラメントを使用し、他方に竹繊維から成る紡績糸又は生分解性ポリ乳酸系重合体のモノフィラメントと竹繊維から成る紡績糸を使用した生分解性織物の濾過材である。その結果、織物を構成する素材のすべてが生分解性であり、使用後は焼却せず埋め立て処理が可能となり手間と廃棄物処理コスト軽減に繋がる。
又、従来バッグの素材には例えば、ナイロン紗等割合に織目が粗い生地が使用されていることが多く、お茶の粉末中に含まれる微粉末はバッグの目を通って漏れ出すため、お茶の中に微粉末が含まれ苦味が強く、また舌に接触した感じもよくなかったが、織物構成を15dtex以上のモノフィラメントと竹繊維の100dtex以上n紡績糸を経糸、緯糸に使用し、カバーファクター値Kを1600〜6400に規制することにより、お茶の中にバッグの目をすり抜ける微粉末がへり、苦味が弱く舌の触感も良好となる。
更に、本考案の生分解性織物は、竹繊維から成る紡績糸を使用しているため、竹繊維の独特の光沢を呈し、物品に高級感を与えるため商品価値を高める効果がある。
以下、本考案を実施するために基づいて詳細に説明する。
本考案に用いられるポリ乳酸重合体とは、乳酸又はその2量体ラクチドをモノマーとして重合したものであって、この重合体は、光学異性体D体及びL体の各々のホモポリマーであってもよく、これらの共重合体であってもよく、或は、これらの混合体であってもよい。
また、本考案に用いられる竹繊維は、天然抗菌性を有する短繊維で、これを紡績糸にしたのち織物の縦糸または緯糸に使用する。好ましくは緯糸としての使用が、製織加工性の点から良い。
本考案の織物の構造も特に限定せず濾過性を有する織物は広範囲な組織を有するものが使用可能であるが、本発明のバッグは主として緑茶、紅茶等の乾燥した粉末を封入して使用され、これらのお茶の粉末はお湯を注ぐと水分を吸収して急速に膨潤するため、織目が粗な平織の布が適している。
バッグの織物を構成する経糸または緯糸のいずれか一方は、モノフィラメントである必要があり、その太さは特に限定しないが15dtex以上が好ましい。いずれか一方にモノフィラメントを使用するのはバッグの形状保持性及び抽出性を考慮したためである。
また、経糸または緯糸にモノフィラメントを使用した場合、他方の緯糸または経糸には竹繊維の紡績糸またはモノフィラメントと竹繊維の紡績糸を使用する必要がある。紡績糸全体のdtex及び個々の繊維の太さは特に限定せず、広範囲の紡績糸が使用可能であるが、紡績糸全体として100dtex以上が好ましい。
これはバッグにお茶の葉の粉末を封入してお湯を注いで抽出する時、抽出性を高め均一な濃度のお茶を得るためにはバッグの中でお茶の葉と充分な量のお湯が混合された状態に保持されることが好ましく、そのためにはバッグの中にお湯が充分入った状態でその形状が保持されている必要がある。このため経糸または緯糸のモノフィラメントは15dtex以上、竹繊維の紡績糸全体の太さが100dtex以上であることが好ましい。ここで、モノフィラメントの太さが15dtexより細く、竹繊維の紡績糸の太さが100dtexより細くなると、抽出時いわゆるバッグの腰がやや弱くなって、バッグを充分に膨らんだ状態に保持出来ず、抽出速度がやや低下し、得られたお茶等の濃度も不均一になる傾向がみられるからである。
また、本考案のバッグの紡績糸の撚糸密度は特に限定せず、すなわち撚りが強いもの或いは撚りが弱いものも使用可能であるが、撚りが強過ぎると抽出時の微粉末が漏洩し易い傾向が見られるため、撚糸密度は400回/m以下が好ましい。
更に本考案の生分解性織物の濾過材のシート、バッグにおいて竹繊維の紡績糸は、経糸または緯糸として使用することが必要で、好ましくは緯糸として使用することが適している。竹繊維の紡績糸を使用することにより、織物は全体として竹繊維の独特の光沢を呈することにある。これは後述の実施例1で使用した織物の顕微鏡写真より分かる様に、外観上竹繊維の紡績糸が占める比率からくるものと考えられる。
本考案の嗜好性飲料抽出用バッグに使用する生分解性織物の、経糸または緯糸のいずれか一方がモノフィラメントであり、他方は竹繊維の紡績糸又はモノフィラメントと竹繊維の紡績糸の併用する必要がある。経糸または緯糸のどちらをモノフィラメントとすることも可能であるが、織物の性質及び得られたバッグの形状保持性を考慮して、一般には機械的性質が優れたモノフィラメントを経糸とすることが好ましい。また、モノフィラメントの太さは15dtex以上が好ましいが、バッグの濾過性及び抽出時の形状保持性更には経済性の観点より20〜35dtex程度の太さが適正である。
竹繊維の紡績糸も経糸または緯糸のいずれにも使用可能であるが、前記の所論より一般に緯糸に使用され、その太さは個々の繊維の太さの合計が100dtex以上であることが好ましい。
本考案の織物のカバーファクター値K:
K=(Nx(A)1/2T)+(Mx(B1/2/S+Mx(B1/2/S
〔但し、上式中、Nは経糸密度(本/10cm)を表し、M、Mは緯系密度(本/10cm)を表し、Aは経糸の繊度(dtex)を表し、B、Bは緯糸の繊度(dtex)を表し、Tは経糸の比重を表し、S、Sは緯糸の比重を表す。〕
織物のカバーファクタ値Kが1600未満であると、抽出の際の濾過漏れが大きくなることがあり、またカバーファクタ値Kが6400を超えると、抽出の際に目づまりを生ずることがあるため、1600〜6400であることが好ましい。
以下、本考案の実施例を挙げて本考案を更に具体的に説明する。
(実施例1)として、ポリ−L−乳酸繊維(26dtexモノフィラメント、比重1.24)を経糸に用いて、経糸密度465本/10cm、緯糸はポリ−L−乳酸繊維(26dtexモノフィラメント、比重1.24)と竹繊維の紡績糸(166.7dtex紡績糸、比重0.8)、それぞれの緯糸密度146本/10cm(カバーファクター値K=4600)の平織物を製織し、精練仕上げセットをした。この織物を130cm幅のロールロール状にスリットしたものに超音波法によりカットシールを施して、タテ65mmxヨコ42mmのヒラ袋体を作成し、本考案の抽出バッグを得た。
また、その繊維形状を示すため、図1に図面に代わる顕微鏡写真を(48倍)を示した。この写真から、粗に配置された経糸と縦糸の間に、緯糸の紡績糸が分散して広い面積をカバーしていることがわかる。
(実施例2)ポリ−L−乳酸繊維(26dtexモノフィラメント、比重1.24)を経糸に用いて、経糸密度405本/10cm、緯糸はポリ−L−乳酸繊維(26dtexモノフィラメント、比重1.24)と竹繊維の紡績糸(197dtex紡績糸、比重0.8)、それぞれの緯糸密度142本/10cm(カバーファクター値K=4730)の平織物を製織し、精練仕上げセットをした。この織物を130cm幅のロールロール状にスリットしたものに超音波法によりカットシールを施して、タテ65mmxヨコ42mmのヒラ袋体を作成し、本考案の抽出バッグを得た。
(比較例1)ポリエステル繊維(28dtexモノフィラメント、比重1.38)を経緯に用いて、経糸密度374本/10cm、緯糸密度354本/10cm(カバーファクタ値K=2791)の平組織織物に製織し、精練、仕上げセットした。この織物を130cm幅のロール状にスリットしたものに、超音波法によるカットシールを施して、タテ65mm×ヨコ42mmのヒラ袋体を作製し、比較抽出バッグを得た。
(比較例2)実施例1と同様にして、但し、平組織織物の経糸密度を213本/10cmに変更し、緯糸密度を180本/10cmに変更し、そのカバーファクタ値Kを1586として、比較抽出バッグを作製した。
尚、本比較例1に用いたポリエステル繊維の繊維径は、実施例1,2に用いたポリ乳酸繊維と同じ繊維糸径となるように設定された。
(茶抽出性能試験)
抽出バッグに収容させる茶葉は、茶の微粉末濾過漏れ性能と抽出性能との再現性を高めるために、市販の緑茶を購入し「標準篩による製茶の粒度測定法」(原、及び他2名による茶技研、No.11 45〜49(1958))に従って、茶葉の粒度を30号上、50号下に篩分けを行い、30号上が80wt%、50号下が20wt%含まれるように、均一に混合したものを用い、抽出バッグの上部の開口部から精密天秤で精秤した茶葉を一袋あたり2g(±5%)宛装入した。
上記の実施例1,2及び比較例1,2で作製された茶葉収容抽出バッグを、各々について30袋宛用意し、茶の抽出前の微粉末の漏れ量と抽出後の微粉末の漏れ量を評価した。
茶葉収容抽出バッグの抽出方法は、標準茶の審査方法(熱湯抽出法)を採用し、抽出バッグからの微粉末漏れ量は下記の方法で測定した。
抽出バッグからの茶葉微粉末の漏れ量は、抽出前(乾燥時)及び抽出後の各々について測定した。抽出前の微粉末の漏れ量の測定には300mlビーカーを用い、ビーカーの外に微粉末が落ちないように、ビーカー内で、バッグを、上下に1袋当り20回宛振り、抽出バッグから漏出した微粉末をビーカー内に集めた。同じビーカーを用いて、上記の操作を他の4袋についてくり返し、これに蒸留水を加えて、予め乾燥させて質量を測っておいた定量濾紙で濾過し、この濾紙を乾燥させて、質量増加分を測定し、この値をもって微粉末の漏れ量(1袋あたりに換算する)とした。
別に、バッグの茶葉抽出後の微粉末の漏れ量を測定するために、300mlのビーカーの底部に静かにバッグを置き、ビーカー中に5分間沸騰した熱湯200mlを、可及的速やかに(20秒間)注ぎ、ビーカー内部にバッグを静かに沈めた状態を5分間保持し、その後速やかにバッグを取り出し、ビーカー内部に沈降した粉末を、質量測定ずみの定量濾紙No.2で濾別し、この濾紙をデシケーターで乾燥させた後、微粉末の質量を求めた。その結果を表1に示す。
Figure 0003141054
表1は、実施例1,2については、微粉末の漏れ量が少なく、逆に比較例3については、微粉末の漏れ量が多い結果となった。
本考案は、ポリ乳酸系重合体からなる繊維と竹繊維の紡績糸からなる生分解性織物の濾過材を提供するものである。この織物を用いた本考案の抽出バッグは、実用上十分な抽出濾過性能を有し、生分解性に優れ、製造技術的に幾分かの難度はあれ、製造する際の実現性が高いことと、産業上での利用度の高いことが予想できる。
本考案の織物拡大代表写真を示す。生分解性織物の繊維形状を示すために撮影した。図面に代わる顕微鏡写真(48倍)である。
符号の説明
1 織物
2 経糸(ポリ−L−乳酸繊維 26dtexモノフィラメント)
3 緯糸(ポリ−L−乳酸繊維 26dtexモノフィラメント)
4 緯糸(竹繊維 197dtex紡績糸)

Claims (2)

  1. 生分解性の織物からなり、経糸または緯糸のいずれか一方が主成分としてポリ乳酸系の生分解性重合体を含む15dtex以上のモノフィラメント、他方が竹繊維から成る100dtex以上の紡績糸またはポリ乳酸系の生分解性重合体を含む15dtex以上のモノフィラメントと竹繊維から成る100dtex以上の紡績糸で構成された織物から成る。
  2. 前記生分解性織物の下記式により表わされるカバーファクター値K:
    K=(Nx(A)1/2T)+(Mx(B1/2/S+Mx(B1/2/S
    〔但し、上式中、Nは経糸密度(本/10cm)を表し、M、Mは緯系密度(本/10cm)を表し、Aは経糸の繊度(dtex)を表し、B、Bは緯糸の繊度(dtex)を表し、Tは経糸の比重を表し、S、Sは緯糸の比重を表す。〕が、1600〜6400である。
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