JP3141683B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents
燃料噴射弁Info
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Description
されたノズル口を燃料噴射弁本体内に配置されたニード
ルによりノズル口の内側から開閉制御する、いわゆる内
開弁式の燃料噴射弁と、ニードルの先端部を燃料噴射弁
本体の先端部から外部に突出させると共にニードルの突
出先端部に弁部を形成し、このニードル弁部によってノ
ズル口をノズル口の外側から開閉制御する、いわゆる外
開弁式の燃料噴射弁とが公知である。この場合、例えば
特開昭62−67276号公報に記載されているように
ニードルは通常、強力な圧縮ばねによって閉弁状態に維
持される。
に強力な圧縮ばねによってニードルを閉弁状態に維持し
ようとすると寸法の大きな圧縮ばねが必要となるために
燃料噴射弁の寸法が大きくなってしまうという問題があ
る。また、ニードルを開弁するときにはこの強力な圧縮
ばねに抗してニードルを開弁しなければならないために
ニードルに対して強力なアクチュエータが必要になると
いう問題がある。また、このような強力な圧縮ばねを用
いるとニードルの開弁動作に応答遅れを生じ、また上述
の公報に記載された燃料噴射弁におけるように圧縮ばね
のばね力のみによってニードルを閉弁しようとするとニ
ードルの閉弁動作に応答遅れを生じるという問題があ
る。
めに本発明によれば、ニードルの先端部を燃料噴射弁本
体の先端部から外部に突出させると共にニードルの突出
先端部に弁部を形成し、ニードルを燃料噴射弁本体の内
部方向に移動させたときに弁部がノズル口を閉鎖し、ニ
ードルを外方に向けて移動させたときに弁部がノズル口
を開口するようにした燃料噴射弁において、燃料噴射弁
の燃料入口通路内に間欠的に燃料を供給するための燃料
供給装置を具備し、ニードル上にピストンを固定し、ノ
ズル口側のピストンの一側に燃料で満たされた圧力制御
室を形成すると共にノズル口と反対側のピストンの他側
に圧力制御室から漏洩した燃料を排出するための漏洩燃
料排出室を形成し、漏洩燃料排出室を漏洩燃料排出室か
ら燃料入口通路に向けてのみ流通可能な逆止弁を介して
燃料入口通路に連結し、圧電素子の伸縮作用により圧力
制御室内の燃料圧を制御して圧力制御室内の圧力を増大
させたときにピストンに作用する燃料圧によりニードル
を移動させてノズル口を閉鎖すると共に圧力制御室内の
圧力を減少させたときにニードルの弁部に作用する燃料
圧によりニードルを移動させてノズル口を開口するよう
にしている。
用いた4ストローク圧縮着火式内燃機関を示している。
図1および図2を参照すると、1は機関本体、2はシリ
ンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5
は燃焼室、6は一対の吸気弁、7は一対の吸気ポート、
8は一対の排気弁、9は一対の排気ポート、10は燃焼
室5の頂部中央部に配置された燃料噴射弁、11は機関
駆動の噴射ポンプを夫々示す。各吸気ポート7はほぼま
っすぐに延びるストレートポートからなり、従って図1
および図2に示す圧縮着火式内燃機関では吸気ポート7
から燃焼室5内に流入する空気流によって燃焼室5内に
はスワールが発生せしめられない。
す。図3を参照すると、20は噴射ポンプ本体、21は
燃料供給ポンプを夫々示し、構造を容易に理解しうるよ
うに燃料供給ポンプ21は90度回転したところを示し
ている。燃料供給ポンプ21は機関により駆動される駆
動軸22上に取付けられたロータ23を有し、燃料供給
口24から吸込まれた燃料はロータ23を経て燃料吐出
口25から噴射ポンプ本体20内の加圧燃料室26内に
吐出される。駆動軸22の内端部は加圧燃料室26内に
突出しており、この駆動軸22の内端部には歯車27が
取付けられる。
シリンダ28内にはプランジャ29の一端部が挿入さ
れ、プランジャ29の他端部は気筒数と同数のカム山3
0aを形成したカムプレート30に連結される。駆動軸
22の内端部は回転力を伝達しうるカップリング31を
介してカムプレート30に連結され、カムプレート30
は圧縮ばね32のばね力によりローラ33上に押圧され
る。駆動軸22が回転してカムプレート30のカム山3
0aがローラ33と係合するとプランジャ29は軸方向
に移動する。従ってプランジャ29は回転しつつ往復動
せしめられることになる。
形成され、プランジャ29内には加圧室34内に連通す
る燃料吐出口35と燃料溢流孔36とが形成される。プ
ランジャ29の周りには燃料吐出口35と整列可能な気
筒数と同数の燃料吐出通路37が等角度間隔で形成され
ており、各燃料吐出通路37は逆止弁38を介して夫々
対応する燃料噴射弁10に連結される。一方、プランジ
ャ29上には燃料溢流孔36の開閉制御をするスピルリ
ング39が挿入され、このスピルリング39の位置はピ
ボットピン40周りにおいて回動可能に支持されている
制御リンク機構41により制御される。
に固定された偏心ピン43に引張りばね44を介して連
結され、回動軸42はアクセルペダル12(図1)に連
結されてアクセルペダル12により回動せしめられる。
また、加圧燃料室26内には歯車27により回転せしめ
られて回転数が高くなるほど制御リング機構41を時計
回りに付勢するガバナ機構45が設けられる。加圧燃料
室26内の加圧燃料は燃料供給ポート26aから加圧室
34内に供給され、加圧室34内の燃料はプランジャ2
9が右方に移動するにつれて圧縮される。次いでプラン
ジャ29に形成された燃料吐出口35がいずれかの燃料
吐出通路37に連通すると加圧室34内の加圧燃料が逆
止弁38を介して対応する燃料噴射弁10に供給され
る。
し、燃料溢流孔36が加圧燃料室26内に開口すると燃
料噴射弁10への燃料の供給が停止される。燃料溢流孔
36が加圧燃料室26内に開口する時期はスピルバルブ
39の位置によって変化し、従ってスピルバルブ39の
位置によって燃料噴射弁10に供給される燃料量が制御
される。このスピルバルブ39の位置は制御リンク機構
41とガバナ機構45によってアクセルペダル12(図
1)の踏込み量が増大するほど燃料噴射弁10への供給
燃料量が増大し、機関回転数が高くなるほど燃料噴射弁
10への供給燃料量が減少するように制御される。
には噴射圧制御弁46が取付けられる。この噴射圧制御
弁46は加圧室34内に連通する燃料溢流ポート47
と、この燃料溢流ポート47を通常圧縮ばね48のばね
力により閉鎖している弁体49と、弁体49の背圧室5
0とを具備し、背圧室50は導管51を介して加圧燃料
室26に連結される。プランジャ29により加圧室34
内の燃料が圧縮されたときに加圧室34内の燃料圧が弁
体49の開弁圧よりも高くなると加圧室34内の燃料は
燃料溢流ポート47を介して溢流し、次いでこの溢流し
た燃料は導管52を介して加圧燃料室26内に返戻され
る。従って加圧室34内の最大燃料圧は弁体49の開弁
圧によって定まり、燃料噴射弁10に供給される燃料の
最大圧も弁体49の開弁圧によって定まることになる。
給ポンプ21の吐出量が増大するので機関回転数が高く
なるほど加圧燃料室26内の燃料圧が高くなる。加圧燃
料室26内の燃料圧が上昇するとそれに伴なって背圧室
50内の燃料圧が上昇するので機関回転数が高くなるほ
ど弁体49の開弁圧が高くなり、斯くして機関回転数が
高くなるほど燃料噴射弁10に供給される燃料の最大圧
が増大せしめられる。
型燃料噴射ポンプに改良を加えたものであり、スピルリ
ング39、ガバナ機構45等による燃料の調量機構を具
えている。しかしながら、後述するように本発明による
実施例では燃料噴射弁10が内部に燃料を蓄えるための
燃料貯蔵室を有する型式の燃料噴射弁からなり、燃料噴
射弁10の開弁時間、又は燃料噴射時間と燃料噴射圧を
制御することにより燃料噴射量を制御可能とされている
ので、スピルリング39やガバナ機構45等を有さずに
噴射圧制御弁46のような燃料調圧手段のみを具えた燃
料噴射ポンプを使用することもできる。
ている。図4を参照すると、60は燃料噴射弁本体、6
1は燃料噴射弁本体60内において摺動可能なニード
ル、62はニードル61の先端部に一体形成された弁
部、63はニードル61の円錐状受圧面61a周りに形
成された燃料溜まり、64は最大噴射量時における燃料
噴射量の数十倍の容積を有する燃料貯留室、65は燃料
供給口、66は環状をなす薄板状のピエゾ圧電素子板を
積層することよって得られたピエゾ圧電素子を夫々示
す。図4に示されるようにピエゾ圧電素子66の下端部
は燃料噴射弁本体60により支持されており、ピエゾ圧
電素子66の上端部には端板67が固定される。ニード
ル61の上端部はピエゾ圧電素子66内および端板67
内を延びており、端板67はニードル61の上端部に螺
着される。この端板67は例えば弛み止めナット68に
よってニードル61に強固に固定される。
る燃料吐出通路37(図3)に連結され、斯くして噴射
ポンプ11から吐出された燃料が燃料供給口65に供給
される。燃料供給口65に供給された燃料は燃料供給口
65から燃料貯留室64に向けてのみ流通可能な逆止弁
69を介して燃料貯留室64に供給され、燃料貯留室6
4内に供給された燃料は燃料溜まり63および燃料通路
70を介してニードル61の先端部周りに供給される。
る。図5に示されるようにニードル61の弁部62は円
錐状の噴射燃料案内面71を有しており、この噴射燃料
案内面71は通常シート面72上に着座している。この
とき燃料噴射弁10からの燃料噴射は停止せしめられて
いる。燃料噴射弁10から燃料を噴射すべきときにはピ
エゾ圧電素子66から電荷がディスチャージされる。ピ
エゾ圧電素子66から電荷がディスチャージされるとピ
エゾ圧電素子66が軸方向に収縮するためにニードル6
1が下降せしめられる。その結果、弁部62がシート面
72から離れ、斯くして燃料貯留室64内の燃料が弁部
62とシート面71間に形成されるノズル口73から噴
射される。
ジされるとピエゾ圧電素子66は軸方向に伸長する。そ
の結果、ニードル61が上昇せしめられ、弁部62の噴
射燃料案内面71が再びシート面72上に着座する。斯
くして燃料の噴射作用が停止せしめられる。このように
図4に示される燃料噴射弁10ではニードル61を軸方
向に付勢するばねが一切設けられておらず、ニードル6
1によるノズル口73の開閉制御はピエゾ圧電素子66
の伸縮作用によって行われる。ピエゾ圧電素子66の伸
縮時間は極めて短かく、従ってこのようにニードル61
をピエゾ圧電素子61により直接駆動するとニードル6
1によるノズル口73の開閉時間を極めて短かくするこ
とができる。
燃料Fは弁部62の噴射燃料案内面71により案内され
てノズル口73から薄膜円錐状に広げられる。図1に示
される実施例では燃料噴射弁10は燃焼室5の頂部中央
部に配置されており、従って図1に示される実施例では
燃料Fは燃焼室5の頂部中央部から燃焼室5の周辺部に
向けて薄膜円錐状に広がるように噴射される。
1に示す電子制御ユニット80の出力信号に基いて制御
される。この電子制御ユニット80はディジタルコンピ
ュータからなり、双方向性バス81を介して相互に接続
されたROM(リードオンリメモリ)82、RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)83、CPU(マイクロプロセ
ッサ)84、入力ポート85および出力ポート86を具
備する。アクセルペダル12にはアクセルペダル12の
踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ90
が取付けられ、この出力電圧はAD変換器87を介して
入力ポート85に入力される。また、入力ポート85に
は機関が一定クランク角度回転する毎に出力パルスを発
生するクランク角センサ91が接続され、このクランク
角センサ91の出力パルスから現在のクランク角と機関
回転数とが算出される。一方、出力ポート86は駆動回
路88を介して燃料噴射弁10のピエゾ圧電素子66に
接続される。
燃料噴射弁10を用いて行われるすすおよびNOX の発
生量を実質的に零にしうる画期的な新たな燃焼方法につ
いて説明する。なお、この新たな燃焼方法については最
もすすおよびNOX が発生しやすい高負荷運転時に焦点
をあてて説明する。従来より用いられている通常の圧縮
着火式内燃機関では平均粒径が20μm〜50μm程度
或いはそれ以下である燃料が圧縮上死点前30度程度以
後に燃焼室内に供給される。しかしながらこのように燃
料粒子の平均粒径が50μm以下となるように燃料を微
粒化して噴射するようにしている限り噴射時期をいかに
設定しようとも燃料噴射圧をいかに設定しようともすす
とNOX の同時低減を図ることは困難であり、ましてや
すすおよびNOX の発生量を実質的に零にすることは不
可能である。これは従来の燃焼方法に本質的な問題があ
るからである。即ち、従来の燃焼方法においてすすおよ
びNOX の同時低減が困難である大きな要因は二つある
と考えられる。その一つは燃料が噴射されるや否や一部
の燃料がただちに気化し、この気化した燃料により早期
に急激な燃焼が開始されることである。他の一つは燃料
を燃焼室内全体に均一に分散させようとしても実際には
燃料が燃焼室内全体に均一に分散せず、燃料が燃焼室内
の限られた領域内に集まってしまうか、或いは燃料が燃
焼室内のほぼ全体に分散しても過濃領域と稀薄領域とが
混在してしまうことにある。
焼が開始されると後続する噴射燃料が燃焼火炎内に飛び
込むためにこれらの噴射燃料は空気不足の状態で燃焼せ
しめられることになり、斯くしてすすが発生することに
なる。また、燃焼室内に過濃混合気が形成されるとこの
過濃混合気の燃焼によってもすすが発生することにな
る。一方、噴射燃料が燃焼室内の限られた領域内に集ま
り、この集まった燃料が燃焼せしめられるとこの領域内
の燃焼温度は燃料が燃焼室内に分散している場合の燃焼
温度よりも高くなり、斯くしてNOX が発生することに
なる。また噴射燃料が早期に急激に燃焼して燃焼圧が急
激に上昇すると燃焼温度が更に高くなり、斯くして更に
NOX が発生することになる。
けば、即ち噴射燃料が噴射後早期に気化するのを阻止
し、噴射燃料を燃焼室内に均一に分散させればすすとN
OX の同時低減が可能になると考えたのである。そして
実験を重ねた結果、噴射燃料の平均粒径を従来の燃焼方
法において使用されている平均粒径よりも大巾に大きく
し、かつ噴射時期を従来の燃焼方法において通常使され
ている噴射時期よりもかなり早めるとすすおよびNOX
の発生量を実質的に零まで低減できることを見い出した
のである。次にこのことについて説明する。
よる燃焼室5内の圧力Pの変化を示している。図6から
わかるように燃焼室5内の圧力Pはほぼ圧縮上死点前B
TDC 60度を越えると急速に上昇する。これは吸気
弁6の閉弁時期とは無関係であっていかなる往復動式内
燃機関であっても燃焼室5内の圧力Pは図6に示される
ように変化する。
ける燃料の沸騰温度、即ち沸点Tを示している。燃焼室
5内の圧力Pが上昇すれば燃料の沸点Tもそれに伴なっ
て上昇するので燃料の沸点Tもほぼ圧縮上死点前60度
を越えると急速に上昇する。一方、図7において破線は
圧縮上死点前BTDC θ0 度において燃料が噴射され
たときの燃料粒子の径の差による燃料粒子の温度変化の
差異を示している。噴射直後の燃料粒子の温度はそのと
きの圧力により定まる沸点Tよりも低く、次いで燃料粒
子は周囲から熱を受けて温度上昇する。このときの燃料
粒子の温度上昇速度は粒径が小さいほど速くなる。
μm程度であったとすると燃料粒子の温度は噴射後急速
に上昇して圧縮上死点TDCよりもはるか前のクランク
角において沸点Tに達し、燃料粒子からの沸騰による急
激な燃料の蒸発作用が開始される。また、図7からわか
るように燃料粒子の粒径が200μmの場合でも燃料粒
子の温度は圧縮上死点TDCに達する前に沸点Tに達
し、沸騰による急激な燃料の蒸発作用が開始される。こ
のように圧縮上死点TDCに達する前に沸騰による急激
な燃料の蒸発作用が開始されるとこのとき蒸発した燃料
による爆発的な燃焼が生じ、斯くして前述したように多
量のすすおよびNOX が発生することになる。
度よりも大きくなると燃料粒子の温度の上昇速度が遅く
なるためにほぼ圧縮上死点TDC或いはそれ以後になら
ないと燃料粒子の温度が沸点Tに達しない。従って燃料
粒子の径を500μm程度よりも大きくすればほぼ圧縮
上死点TDCに達する前に沸騰による急激な燃料の蒸発
作用は行われず、ほぼ圧縮上死点TDC或いは圧縮上死
点TDC後に沸騰による急激な燃料の蒸発作用が開始さ
れることになる。
成分を含んでおり、燃料の沸点というと多数の沸点が存
在することになる。従って燃料の沸点を考える場合には
主要燃料成分の沸点を考えることが好ましいと云える。
また、噴射燃料の粒径は完全に均一になることはあり得
らないので噴射燃料の粒径を考える場合には噴射燃料の
平均粒径で考えることが好ましいと云える。このように
考えると噴射燃料の平均粒径を平均粒径の燃料粒子の温
度がほぼ圧縮上死点TDC又は圧縮上死点TDC後にそ
のときの圧力により定まる主要燃料成分の沸点Tに達す
る粒径以上とすれば噴射後ほぼ圧縮上死点TDCに達す
るまでは燃料粒子からの沸騰による急激な燃料の蒸発は
生じず、ほぼ圧縮上死点TDC後に燃料粒子からの沸騰
による急激な蒸発を生じることになる。
ぼ同時に沸騰による急激な燃料の蒸発作用が開始され、
全燃料粒子から蒸発した燃料がいっせいに着火し燃焼を
開始する。このとき図8(A)に示されるように燃料粒
子が燃焼室5内の一部に集まっていると各燃料粒子の周
りの空気量が不十分であるために各燃料粒子は空気不足
の状態で燃焼せしめられることになり、斯くしてすすが
発生することになる。このようにすすが発生するのを阻
止するためには燃料が着火するときに各燃料粒子の周り
に十分な空気が存在するように各燃料粒子同志が互いに
十分な間隔を隔てつつ図8(B)に示されるように各燃
料粒子が燃焼室5内全体に亘って分散していることが好
ましい。
粒子が燃焼室5内全体に分散するためには燃焼室5内の
圧力Pが低いときに燃料噴射弁10から燃料を噴射させ
なければならない。即ち、燃焼室5内の圧力Pが高くな
ると空気抵抗が大きくなるために噴射燃料の飛行距離が
短かくり、斯くしてこのときには図8(A)に示される
ように燃料粒子が燃焼室5内全体に広がることができな
い。前述したように燃焼室5内の圧力Pはほぼ圧縮上死
点前BTDC 60度を越えると急速に上昇して高くな
り、事実ほぼ圧縮上死点前BTDC 60度を越えた後
に燃料噴射を行うと図8(A)に示されるように燃料粒
子が燃焼室5内に十分に広がらない。これに対してほぼ
圧縮上死点前BTDC 60度以前は燃焼室5内の圧力
Pは低く、従ってほぼ圧縮上死点前BTDC 60度以
前に燃料噴射が行われると着火時に図8(B)に示され
るように燃料粒子が燃焼室5内の全体に亘って分散する
ことになる。このことは実験により確かめられている。
なお、この場合、燃料の噴射時期はほぼ圧縮上死点TD
C前BTDC 60度以前であれば圧縮行程時であって
も吸気行程時であってもよい。
0度以前に燃料を噴射し、このときの噴射燃料の平均粒
径を平均粒径の燃料粒子の温度がほぼ圧縮上死点TDC
又は圧縮上死点TDC後にそのときの圧力により定まる
主要燃料成分の沸点Tに達する粒径以上とすれば噴射後
ほぼ圧縮上死点TDCに達するまでは燃料粒子からの沸
騰による急激な燃料の蒸発は生じず、ほぼ圧縮上死点T
DC後に燃料粒子からの沸騰による急激な燃料の蒸発が
開始され、このとき各燃料粒子は図8(B)に示される
ように燃焼室5内全体に分散することになる。
と各燃料粒子から蒸発した燃料はいっせいに着火燃焼せ
しめられる。このとき各燃料粒子の周りには十分な空気
が存在するのですすが発生することがなく、また燃焼室
5内全体で燃焼が行われるので燃焼温度が低くなり、斯
くしてNOX が発生することもない。また、各燃料粒子
が燃焼開始に時間差を生ずると先に燃焼した燃料の燃焼
熱によって後から燃焼する燃料の燃焼ガスが加熱される
ために燃焼ガス温が高くなってNOX が発生してしま
う。しかしながら上述したように各燃料粒子から蒸発し
た燃料はほぼ同時に燃焼が開始されるのでこの意味から
もNOX が発生することがない。
0MPa とし、機関回転数を1000r.p.m とし、燃料噴
射量を15mm3 として噴射時期を変えた場合のすす、即
ちスモークの発生量とNOX の発生量の実験結果を示し
ている。燃料噴射時期をほぼ圧縮上死点前BTDC 6
0度以前に設定すると驚くべきことにスモークおよびN
OX が全く発生しないことがわかる。
り確立された新たな燃焼方法は、ほぼ圧縮上死点TDC
前60度以前に燃料噴射を開始し、このときの噴射燃料
の平均粒径を平均粒径の燃料粒子の温度がほぼ圧縮上死
点TDC又は圧縮上死点TDC後にそのときの圧力によ
り定まる主要燃料成分の沸点Tに達する粒径以上とする
ことにある。そしてこの新たな燃焼方法を用いるとすす
およびNOX の発生量を実質的に零とすることができ
る。
要な点は比較的大きな粒径の燃料を燃料粒子同志の間隔
を隔だてつつ燃焼室5内全体に分散させることであり、
従ってハードの面からみると新たな燃焼方法を実行する
上で燃料噴射装置、特に燃料噴射弁10が重要な役割を
果すことになる。図4はこのような新たな燃焼方法を実
行するのに適した燃料噴射弁10の一例を示している。
一方、図10は燃料噴射制御のタイムチャートを示して
おり、従って次に図10を参照しつつ燃料噴射弁10に
よる燃料噴霧の形成方法について説明する。
信号が発生してピエゾ圧電素子66から電荷がディスチ
ャージされると燃料噴射が開始される。図10に示され
るように本発明による実施例では噴射時期の例えば18
0度位前に噴射ポンプ11から吐出された加圧燃料が燃
料噴射弁10の燃料貯留室64内に供給される。その結
果、燃料貯留室64内の燃料圧が上昇せしめられる。こ
のときの燃料貯留室64内の燃料圧は20MPa 程度であ
る。次いで圧縮上死点前BTDC 60度の少し手前に
なるとピエゾ圧電素子66の駆動信号が発せられ、それ
によってピエゾ圧電素子66から電荷がディスチャージ
される。ピエゾ圧電素子66から電荷がディスチャージ
されるとニードル61が下降して燃料貯留室64内の燃
料が燃焼室5内に噴出される。
であってかなり低圧であり、一方ニードル61のリフト
量は一般的な燃料噴射弁よりも大きく設定されている。
従ってニードル61が下降するとノズル口73からは粒
径の大きな燃料が一気に噴射される。このときには燃焼
室5内の圧力は低く、従って噴射燃料は燃焼室5の周辺
部まで良好に飛散する。燃料噴射が開始されると図10
に示されるように燃料貯留室64内の圧力が低下し、斯
くして燃料噴射率は噴射開始時に最も高くなり、次いで
徐々に減少する。燃料貯留室64内の圧力が低下すると
ノズル口73からの燃料の噴出速度が低下する。従って
後から噴射された燃料が先に噴射された燃料を追い抜く
ことがなく、斯くして燃料粒子が燃焼室5内に均一に分
散されることになる。次いで図10に示されるように圧
縮上死点前BTDC 60度に達する前に燃料噴射が完
了せしめられる。
れた噴射圧制御弁46の弁体49の開弁圧は機関回転数
が高くなるにつれて高くなり、従って燃料ポンプ11か
ら吐出された燃料が燃料貯留室64内に供給されたとき
の燃料貯留室64内の燃料圧は図11(A)に示される
ように機関回転数Nが高くなるほど高くなる。即ち、噴
射燃料が燃焼室5の周辺部まで広がるには時間を要し、
一方噴射が行われてから着火するまでの時間は機関回転
数Nが高くなるほど短かくなる。そこで機関回転数Nが
高くなるほど燃料貯留室64内の燃料圧を高くして機関
回転数Nが高くなるほど噴射燃料が燃焼室5内に速く広
がるようにし、それによって着火時には機関回転数Nに
かかわらずに燃料粒子が図8(B)に示されるように燃
焼室5内に均一に広がるようにしている。なお、この場
合燃料噴射圧を制御する代りに機関回転数Nが高くなる
につれて噴射開始時期を早めるようにしてもよい。
(B)に示されるように燃料噴射開始時期θSはアクセ
ルペダル12の踏込み量Lが増大するほど、即ち機関負
荷が高くなるほど早められる。また、噴射期間θTはア
クセルペダル12の踏込み量Lと機関回転数Nの関数と
して図11(C)に示すマップの形で予めROM82内
に記憶されている。
2に示すルーチンにより実行される。なお、このルーチ
ンは一定クランク角毎の割込みによって実行される。図
12を参照するとまず初めにステップ100において図
11(B)に示す関係から噴射開始時期θSが算出され
る。次いでステップ101では図11(C)に示す関係
から噴射期間θTが算出される。次いでステップ102
では噴射開始時期θSと噴射期間θTから噴射完了時期
θEが算出される。次いでステップ103では噴射開始
時期θSにピエゾ圧電素子66から電荷をディスチャー
ジし、噴射完了時期θEにピエゾ圧電素子66に電荷を
チャージするピエゾ圧電素子66の駆動信号が発生せし
められる。
す。なお、この実施例において図4と同様の構成要素は
同一の符号で示す。図13を参照するとこの実施例では
ニードル61の上端部周りの燃料噴射弁本体60内にニ
ードル61と共軸的にシリンダ110が形成され、ニー
ドル61の上端部に固定されたピストン111がシリン
ダ110内に摺動可能に挿入される。ノズル口73側の
ピストン111の一側には圧力制御室112が形成さ
れ、この圧力制御室112内にはピストン111を上方
に向けて付勢するばね力の弱い圧縮ばね113が配置さ
れる。一方、ノズル口73と反対側のピストン111の
他側には圧力制御室112から漏洩した燃料を外部に排
出するための漏洩燃料排出室114が形成される。この
漏洩燃料排出室114内の燃料は排出通路115を介し
てピエゾ圧電素子66の周囲に導びかれ、ピエゾ圧電素
子66を冷却した後に排出口117から排出される。従
ってこの漏洩燃料排出室114内は低圧となっている。
61の軸線方向に摺動可能なピストン118が配置さ
れ、ピストン118の頂面と燃料噴射弁本体60間にピ
エゾ圧電素子66が挿入される。このピストン118は
皿ばね119によってピエゾ圧電素子66に向けて付勢
される。一方、ピストン118の下方にはピストン11
8の下端面により画定された可変容積室120が形成さ
れる。この可変容積室120は一方では燃料通路121
を介して圧力制御室112に連結され、他方では燃料通
路122を介して燃料貯留室64内に連結される。この
燃料通路122内には可変容積室120から燃料貯留室
64内に向けてのみ流通可能な逆止弁123が配置され
る。また、燃料供給口65は燃料入口通路124および
燃料入口通路124から圧力制御室112に向けてのみ
流通可能な逆止弁125を介して圧力制御室112に連
結される。
ンプ11から燃料噴射が行われるほぼ180°クランク
角前に燃料が供給される。この燃料は逆止弁125を介
して圧力制御室112および可変容積室120内に供給
され、更に逆止弁123を介して燃料貯留室64内に供
給される。このとき圧力制御室112、可変容積室12
0および燃料貯留室64内はほぼ等しい高圧となってお
り、従ってこのときにはピストン111に作用する圧力
制御室112内の燃料圧によりニードル61は上方に付
勢されて弁部62によりノズル口73が閉鎖されてい
る。このようにニードル61によるノズル口73の閉鎖
作用は圧力制御室112内の燃料圧によって行われる。
素子66から電荷がディスチャージされる。ピエゾ圧電
素子66から電荷がディスチャージされるとピエゾ圧電
素子66は収縮し、その結果ピストン118が上昇する
ために可変容積室120内の燃料圧が低下する。可変容
積室120内の燃料圧が低下すると圧力制御室112内
の燃料圧も低下し、斯くしてニードル61の弁部62の
背面に作用する燃料圧によりニードル61が下降して燃
料噴射が開始される。次いでピエゾ圧電素子66に電荷
がチャージされてピエゾ圧電素子66が伸長するとピス
トン118が下降して圧力制御室112内の燃料圧が上
昇し、斯くしてニードル61が上昇せしめられるために
燃料噴射が停止される。
はピストン118の径よりもかなり小さい。このように
ピストン111の径をピストン118の径よりも小さく
するとピストン118の移動量が小さくてもピストン1
11の移動量を大きくすることができる。云い換えると
ニードル61のリフト量を大きくすることができる。な
お、この実施例では圧縮ばね113のばね力によりニー
ドル61の閉弁作用を行うわけでないので圧縮ばね11
3のばね力は小さなばね力で十分であり、場合によって
はこの圧縮ばね113を設けなくともよい。
を示す。なお、図14において図13と同様な構成要素
は同一符号で示す。図14を参照するとこの実施例では
漏洩燃料排出室114が排出通路130を介して逆止弁
125上流の燃料入口通路124に連結され、この排出
通路130内に漏洩燃料排出室114から燃料入口通路
124内に向けてのみ流通可能な逆止弁131が配置さ
れる。この実施例においても燃料供給口65へは噴射ポ
ンプ11から燃料噴射が行われるほぼ180°クランク
角前に燃料が供給され、噴射ポンプ11からの燃料供給
作用が行われておらず、従って燃料入口通路124内の
燃料圧が低圧のときに漏洩燃料排出室114内の燃料が
逆止弁131を介して燃料入口通路124内に返戻され
る。この実施例では漏洩燃料排出室114から燃料を排
出するための排出導管を燃料噴射弁の外部に配設する必
要がないので燃料噴射システム全体を簡素化することが
できる。
答性を向上することができると共に燃料噴射システム全
体を簡素化することができる。
変化を示す図である。
る。
る。
る。
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】 ニードルの先端部を燃料噴射弁本体の先
端部から外部に突出させると共にニードルの突出先端部
に弁部を形成し、ニードルを燃料噴射弁本体の内部方向
に移動させたときに弁部がノズル口を閉鎖し、ニードル
を外方に向けて移動させたときに弁部がノズル口を開口
するようにした燃料噴射弁において、燃料噴射弁の燃料
入口通路内に間欠的に燃料を供給するための燃料供給装
置を具備し、ニードル上にピストンを固定し、ノズル口
側のピストンの一側に燃料で満たされた圧力制御室を形
成すると共にノズル口と反対側のピストンの他側に圧力
制御室から漏洩した燃料を排出するための漏洩燃料排出
室を形成し、該漏洩燃料排出室を漏洩燃料排出室から上
記燃料入口通路に向けてのみ流通可能な逆止弁を介して
燃料入口通路に連結し、圧電素子の伸縮作用により圧力
制御室内の燃料圧を制御して圧力制御室内の圧力を増大
させたときにピストンに作用する燃料圧によりニードル
を移動させてノズル口を閉鎖すると共に圧力制御室内の
圧力を減少させたときにニードルの弁部に作用する燃料
圧によりニードルを移動させてノズル口を開口するよう
にした燃料噴射弁。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06118276A JP3141683B2 (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 燃料噴射弁 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06118276A JP3141683B2 (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 燃料噴射弁 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07324664A JPH07324664A (ja) | 1995-12-12 |
| JP3141683B2 true JP3141683B2 (ja) | 2001-03-05 |
Family
ID=14732650
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP06118276A Expired - Fee Related JP3141683B2 (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 燃料噴射弁 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3141683B2 (ja) |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP06118276A patent/JP3141683B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07324664A (ja) | 1995-12-12 |
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