JP3142494B2 - 車両用ペダル装置 - Google Patents

車両用ペダル装置

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JP3142494B2
JP3142494B2 JP3797897A JP3797897A JP3142494B2 JP 3142494 B2 JP3142494 B2 JP 3142494B2 JP 3797897 A JP3797897 A JP 3797897A JP 3797897 A JP3797897 A JP 3797897A JP 3142494 B2 JP3142494 B2 JP 3142494B2
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智行 野上
和成 神戸
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
Aisin Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ペダル装置
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、所定値以上の外力が車両の前方から作用した際の乗
員保護対策として種々の構成が案出されている。この種
の対策の一例として、実開平1−73464号公報に開
示された構成を挙げることができる。
【0003】簡単に説明すると、図4に示される如く、
この公報に開示された構成では、ステアリングシャフト
400を覆うステアリングコラム402が、上板部材4
04及び一対の側板部材406から成るチルトブラケッ
ト408並びにこれらの側板部材406間を貫通してス
テアリングコラム402の下縁を支持するシャフト41
0によって車体側に支持されている。
【0004】さらに、上述したチルトブラケット408
の下方側には、略円弧面形状とされかつ弾性変形可能な
ニープロテクタ412が配設されている。このニープロ
テクタ412は、弾性変形可能なステー414を介して
ステアリングコラム402の下縁側に弾性的に支持され
ている。
【0005】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用すると、乗員は車両前方側へ慣性移動
しようとし、これに伴い乗員の脚部は膝を起点として屈
曲しながら同方向へ慣性移動しようとする。このため、
仮にニープロテクタ412が配設されていない場合に
は、乗員の膝がチルトブラケット408に接触する可能
性がある。しかしながら、上記の如く、チルトブラケッ
ト408の下方にニープロテクタ412を配設しておけ
ば、乗員の膝はニープロテクタ412に接触するのみと
なる。
【0006】このようなニープロテクタ412を配設す
る構成も所定値以上の外力が車両の前方から作用した際
の乗員保護対策として有意義なものと思われるが、乗員
の脚部との関係における当該対策としては別の観点から
アプローチすることも可能であり、又乗員の脚部との関
係における当該対策を多面的に成立させることが多重防
護の観点からも重要である。
【0007】このような視点から着想し実験を重ねた結
果、本件発明者は、所定値以上の外力が車両の前方から
作用した際におけるボディーパネル等の変形、変位挙動
に着目し、これを利用して車両用ペダルから乗員の脚部
への荷重入力を阻止することも極めて有効な対策として
成立するという結論に至った。
【0008】本発明は上記知見に鑑み、所定値以上の外
力が車両の前方から作用した際に、車両用ペダルから乗
員の脚部への荷重入力を阻止することができる車両用ペ
ダル装置を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係る車両用ペダル装置は、所定値以上の外力が車両前部
に作用した際に略車両後方側へ変位する車体側構成部材
に固定されたペダルブラケットと、このペダルブラケッ
トに揺動可能に支持され、乗員の踏力を受けて揺動中心
軸回りに揺動される踏力受部と、この踏力受部に対して
揺動中心軸回りに相対移動可能に配置され踏力受部で受
けた踏力を伝達するための踏力伝達部と、を含んで構成
される車両用ペダルと、踏力受部と踏力伝達部とに掛け
渡されることで両者を連結すると共に、踏力受部の揺動
時に付勢力に基づく拘束力を付与することによって踏力
受部に追従して踏力伝達部を一体的に移動させる付勢手
段と、車体側構成部材が略車両後方側へ変位した際に付
勢手段と係合可能な位置に配置され、係合することによ
り付勢手段による踏力受部と踏力伝達部との連結状態を
解除する解除手段と、を有することを特徴としている。
【0010】請求項2記載の本発明に係る車両用ペダル
装置は、所定値以上の外力が車両前部に作用した際に略
車両後方側へ変位する車体側構成部材に固定されたペダ
ルブラケットと、このペダルブラケットに揺動可能に支
持され、乗員の踏力を受けて揺動中心軸回りに揺動され
る踏力受部と、この踏力受部に対して揺動中心軸回りに
相対移動可能に配置されると共に踏力受部で受けた踏力
が伝達される被伝達部材と結合される踏力伝達部と、を
含んで構成される車両用ペダルと、踏力受部と踏力伝達
部とに掛け渡されることで両者を連結すると共に、踏力
受部の揺動時に付勢力に基づく拘束力を付与することに
よって踏力受部に追従して踏力伝達部を一体的に移動さ
せる第1付勢手段と、この第1付勢手段の付勢力に基づ
く拘束力によって踏力伝達部が追従移動した際に、追従
移動後の位置で踏力伝達部に係合される係合手段と、踏
力受部と踏力伝達部とに掛け渡されることで両者を連結
すると共に、踏力受部の揺動時に踏力伝達部が係合手段
に係合される方向へ踏力伝達部を付勢する第2付勢手段
と、車体側構成部材が略車両後方側へ変位した際に第1
付勢手段及び第2付勢手段とそれぞれ係合可能な位置に
配置され、係合することにより第1付勢手段及び第2付
勢手段による踏力受部と踏力伝達部との連結状態を解除
する解除手段と、を有することを特徴としている。
【0011】請求項1記載の本発明の作用は、以下の通
りである。車両用ペダルの通常操作をする場合には、車
両用ペダルの踏力受部に乗員の踏力が付与される。これ
により、踏力受部は、揺動中心軸回りに略車両前方側へ
揺動される。このとき、本発明では車両用ペダルの踏力
伝達部が踏力受部に対して揺動中心軸回りに相対移動可
能に配置されているが、車両用ペダルの踏力受部と踏力
伝達部とには付勢手段が掛け渡されており、この付勢手
段の付勢力に基づく拘束力が付与されることによって踏
力受部に追従して踏力伝達部が一体的に移動されるよう
になっている。このため、踏力受部が略車両前方側へ揺
動されると、これに追従して踏力伝達部が揺動される。
これにより、踏力受部に付与された踏力は、踏力伝達部
を介して伝達されることになる。
【0012】一方、所定値以上の外力が車両前部に作用
すると、車体側構成部材が略車両後方側へ変位すること
がある。この場合、車体側構成部材に固定されたペダル
ブラケットも略車両後方側へと変位する。ここで、本発
明では車体側構成部材が略車両後方側へ変位した際に付
勢手段と係合可能な位置に解除手段が配置されているの
で、ペダルブラケットが略車両後方側へ変位すると解除
手段が付勢手段に係合される。これにより、付勢手段に
よる踏力受部と踏力伝達部との連結状態が解除される。
その結果、車両用ペダルの踏力受部が踏力伝達部に対し
てフリーな状態となる。
【0013】請求項2記載の本発明の作用は、以下の通
りである。車両用ペダルの通常操作をする場合には、車
両用ペダルの踏力受部に乗員の踏力が付与される。これ
により、踏力受部は、揺動中心軸回りに略車両前方側へ
揺動される。このとき、本発明では車両用ペダルの踏力
伝達部が踏力受部に対して揺動中心軸回りに相対移動可
能に配置されているが、車両用ペダルの踏力受部と踏力
伝達部とには第1付勢手段が掛け渡されており、この第
1付勢手段の付勢力に基づく拘束力が付与されることに
よって踏力受部に追従して踏力伝達部が一体的に移動さ
れるようになっている。このため、踏力受部が略車両前
方側へ揺動されると、これに追従して踏力伝達部が揺動
されると共に追従移動後の位置で係合手段が踏力伝達部
に係合される。さらに、踏力受部が略車両前方側へ揺動
されると、第2付勢手段によって踏力伝達部が係合手段
に係合される方向への付勢力が作用するので、係合手段
と踏力伝達部との係合状態は維持される。これにより、
踏力伝達部は追従移動後の位置に確実に保持され、この
踏力伝達部を介して踏力受部に付与された踏力が被伝達
部材に伝達させることになる。
【0014】一方、所定値以上の外力が車両前部に作用
すると、車体側構成部材が略車両後方側へ変位すること
がある。この場合、車体側構成部材に固定されたペダル
ブラケットも略車両後方側へと変位する。ここで、本発
明では車体側構成部材が略車両後方側へ変位した際に第
1付勢手段及び第2付勢手段と係合可能な位置に解除手
段が配置されているので、ペダルブラケットが略車両後
方側へ変位すると解除手段が第1付勢手段及び第2付勢
手段にそれぞれ係合される。これにより、第1付勢手段
及び第2付勢手段による踏力受部と踏力伝達部との連結
状態が解除される。その結果、車両用ペダルの踏力受部
が踏力伝達部に対してフリーな状態となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を用いて、本発
明の一実施形態について説明する。
【0016】図1には、車両用ペダルとしての吊り下げ
式かつ足踏み式のパーキングブレーキペダル10の周辺
構造が概略的に示されている。以下、この図を用いて、
パーキングブレーキペダル10を含む周辺構造の全体的
な構成について説明することにする。
【0017】エンジンルーム12と車室内空間14とを
仕切る位置には、車体側構成部材としてのダッシュパネ
ル16が略垂直に配置されている。ダッシュパネル16
の上端部は、車両幅方向を長手方向として配置されてカ
ウルの一部を構成する図示しないカウルインナパネルの
前側にスポット溶接等により固着されている。また、ダ
ッシュパネル16の下端部は、図示しないフロアパネル
にスポット溶接等により固着されている。
【0018】上述したダッシュパネル16の室内側に
は、ダッシュパネル16に対して略平行に配置されたベ
ース部18A及びこのベース部18Aの両側部から略車
両後方側へ屈曲された一対のサイド部18Bを含んで構
成され、水平断面形状が略コ字形とされたペダルブラケ
ット18が配置されている。ペダルブラケット18のベ
ース部18Aからはダッシュパネル16側へ向けて上下
一対の脚部20が取り付けられており、これらの脚部2
0がダッシュパネル16に当接されて図示しないボルト
・ナット等の締結具によって固定されている。
【0019】上述したペダルブラケット18における一
対のサイド部18Bの後方下側には、踏力受部としての
パーキングブレーキペダル10が揺動可能に支持されて
いる。より詳しく説明すると、図3に示されるように、
パーキングブレーキペダル10の下端部には乗員の踏力
が付与されるペダルパッド22が一体に設けられてお
り、又パーキングブレーキペダル10の上端部には面直
角方向を軸方向とする揺動中心軸としての円筒状のペダ
ルボス24が貫通状態で配置されている。このペダルボ
ス24が一対のサイド部18Bに軸支されることによ
り、パーキングブレーキペダル10はペダルボス24回
りに揺動可能に支持されている。
【0020】このパーキングブレーキペダル10に隣接
する位置には、側面視で略扇形状とされた踏力伝達部と
してのセクタプレート26が配置されている。なお、パ
ーキングブレーキペダル10及びセクタプレート26が
本発明における車両用ペダルに相当する。このセクタプ
レート26の外周部所定範囲には、ラチェット歯28が
一体に形成されている。このラチェット歯28と対応す
る位置には、側面視で略「へ」の字形とされた係合手段
としてのポールレバー30(図1参照)が配設されてい
る。ポールレバー30はペダルブラケット18のサイド
部18Bから立設されたピン32に揺動可能に軸支され
ており、又先端部にはラチェット歯28に係合可能なロ
ック爪30Aが形成されている。なお、ピン32には図
示しない捩じりコイルスプリングが巻装されており、ポ
ールレバー30をそのロック爪30Aがラチェット歯2
8に係合する方向(図1の矢印A方向)へ回転付勢して
いる。また、ポールレバー30の回転軌跡上には、ポー
ルレバー30の回転を規制するピン状のストッパ34が
立設されている。さらに、ポールレバー30は図示しな
いケーブルを介して車室内に配置された解除レバーと連
結されており、解除レバーを引くことによりポールレバ
ー30が解除方向(矢印A方向と反対方向)へ揺動され
るようになっている。
【0021】また、セクタプレート26の所定位置に
は、複数の孔が形成されている。より具体的には、セク
タプレート26の下部側には、パーキングブレーキペダ
ル10のペダルボス24の外径寸法よりも僅かに大径と
された円孔状の軸支孔36が形成されている。また、セ
クタプレート26の上部前端側には、軸支孔36よりも
小径とされた円孔状の係止孔38が形成されている。さ
らに、セクタプレート26の上部周縁側には、係止孔3
8よりも更に小径とされた各々一対の固定孔40、42
が並設されている。
【0022】上述したセクタプレート26の軸支孔36
内へは、パーキングブレーキペダル10のペダルボス2
4の一端部24Aが相対回転可能に挿通されている。ま
た、セクタプレート26の係止孔38へは、図示しない
パーキングブレーキケーブル内に挿通された被伝達部材
としてのブレーキワイヤ44の一端部が固定された断面
略コ字形のクレビス46とセクタプレート26とを連結
するクレビスピン48が挿通されている。なお、ブレー
キワイヤ44の他端部は、図示しないパーキングブレー
キ本体(センタブレーキ方式の場合にはデファレンシャ
ルギヤ部に配設されたブレーキドラムがこれに相当し、
又ドラムブレーキ方式の場合には左右の後輪に内蔵され
たブレーキドラムがこれに相当する)に接続されてい
る。
【0023】さらに、上述したパーキングブレーキペダ
ル10におけるペダルボス24の他端部24Bには、コ
イルスプリング50が取り付けられている。このコイル
スプリング50は、ペダルボス24の他端部24Bに略
緊密に巻装されるコイル部50Aと、このコイル部50
Aの内端側から上方側へ延出された一方の端部50B
と、コイル部50Aの外端側から上方側へ延出された他
方の端部50Cと、によって構成されている。このう
ち、コイルスプリング50の一方の端部50Bはセクタ
プレート26の一方の一対の固定孔40の間に配置さ
れ、この状態で矩形板状の固定金具52があてがわれて
図示しないリベット等の締結具によってセクタプレート
26に固定されている。
【0024】一方、パーキングブレーキペダル10にお
けるペダルボス24の一端部24Aにも、コイルスプリ
ング54が取り付けられている。このコイルスプリング
54も前述したコイルスプリング50と基本的には同様
に構成されており、ペダルボス24の一端部24Aに略
緊密に巻装されるコイル部54Aと、このコイル部54
Aの内端側から上方側へ延出された一方の端部54B
と、コイル部54Aの外端側から下方へ延出された他方
の端部54Cと、によって構成されている。但し、コイ
ル部54Aは、前述したコイルスプリング50のコイル
部50Aの巻き方向と逆方向に巻かれている。なお、一
方の端部54Bは、セクタプレート26の他方の一対の
固定孔42の間に配置され、この状態で固定金具52が
あてがわれてセクタプレート26に固定されている。
【0025】なお、上述したコイルスプリング50が請
求項1記載の本発明における付勢手段並びに請求項2記
載の本発明における第1付勢手段にそれぞれ相当し、コ
イルスプリング54が請求項2記載の本発明における第
2付勢手段に相当する。
【0026】図1に示されるように、上述したペダルブ
ラケット18の略車両後方側には、高強度部材であるパ
イプ状のインパネリインフォース56が略車両幅方向を
長手方向として配置されている。このインパネリインフ
ォース56における所定位置(ペダルブラケット18の
後方側となる位置)には、側面視で鉤状に構成された解
除手段としてのプッシュバー58が配設されている。こ
のプッシュバー58は、基端部がインパネリインフォー
ス56に溶接等により固着されかつ略車両下方側へ延出
される基部58Aと、この基部58Aから略車両前方側
へ屈曲された屈曲部58Bと、この屈曲部58Bの先端
部に設けられると共に二股に分岐されて略車両前方側へ
突出する一対の押圧部58C、58Dと、によって構成
されている。上段側の押圧部58Cと下段側の押圧部5
8Dとは、上下に所定の段差を有している。このうち、
上段側に配置された押圧部58Cは、コイルスプリング
50における他方の端部50Cの後方に所定距離だけ離
間して配置されている。また、下段側に配置された押圧
部58Dは、コイルスプリング54における他方の端部
54Cの後方に所定距離だけ離間して配置されている。
【0027】次に、本実施形態の作用並びに効果を説明
する。図1に示される状態が、パーキングブレーキペダ
ル10の非操作時の状態である。この状態では、ポール
レバー30のロック爪30Aは、セクタプレート26の
ラチェット歯28に対して非係合状態を維持している。
【0028】この状態から、乗員がパーキングブレーキ
ペダル10のペダルパッド22に踏力を付与すると、パ
ーキングブレーキペダル10はペダルボス24回りに略
車両前方側(矢印B方向側)へ揺動される。
【0029】このとき、ペダルボス24の他端部24B
に巻装されたコイルスプリング50のコイル部50Aの
巻き方向がペダルボス24の回転方向に一致しているた
め、コイル部50Aとペダルボス24の他端部24Bと
の間には所定の締付力(即ち、コイル部50Aの付勢力
に基づく拘束力)が発生する。さらに、コイルスプリン
グ50の一方の端部50Bは固定金具52によってセク
タプレート26に固定されているため、パーキングブレ
ーキペダル10が矢印B方向へ揺動されると、前記付勢
力に基づく拘束力によってセクタプレート26が矢印C
方向へ追従して揺動される。このため、セクタプレート
26のラチェット歯28がポールレバー30のロック爪
30Aと干渉し、乗員の踏み込みが停止された位置で両
者が係合状態(即ち、ロック状態)となる。
【0030】なお、ペダルボス24の一端部24Aに巻
装されたコイルスプリング54のコイル部54Aの巻き
方向は前述したコイルスプリング50のコイル部50A
の巻き方向と逆方向であるため、パーキングブレーキペ
ダル10が略車両前方側へ揺動されると、コイル部54
Aは緩む方向への力を受ける。その一方で、コイルスプ
リング54の一方の端部54Bは、固定金具52によっ
てセクタプレート26に固定されている。これらのこと
から、セクタプレート26には、コイルスプリング54
の一方の端部54Bを介して、ラチェット歯28がポー
ルレバー30のロック爪30Aに係合される方向(矢印
C方向と反対方向)への付勢力が作用する。従って、乗
員が足をパーキングブレーキペダル10のペダルパッド
22から離しても、セクタプレート26のラチェット歯
28とポールレバー30のロック爪30Aとの係合状態
は確実に維持される。
【0031】上記の如くしてパーキングブレーキペダル
10の略車両前方側への揺動に追従してセクタプレート
26が略車両後方側へ揺動されると、セクタプレート2
6に結合されたブレーキワイヤ44が牽引される。この
ため、パーキングブレーキが作動状態となる。なお、こ
のパーキングブレーキ作動状態を解除するには、図示し
ない解除レバーを引いてポールレバー30をラチェット
歯28から強制的に離間させればよい。
【0032】上述した内容を総括すると、本実施形態で
は、パーキングブレーキペダル10とセクタプレート2
6とをコイル部50A、54Aの巻き方向が相互に逆方
向とされた一対のコイルスプリング50、54によって
連結したので、通常のパーキングブレーキ操作について
は従来通り良好に維持されるということになる。
【0033】また、付言すれば、上述した本実施形態に
おけるコイルスプリング50、54は、一方向の摩擦ク
ラッチ手段として機能するものである。
【0034】ここで、所定値以上の外力が車両前部に作
用すると、その際の荷重が図示しないマスタシリンダ及
びブレーキブースタを介してダッシュパネル16に入力
される。このため、図2に示される如く、ダッシュパネ
ル16が略車両後方側へ変位することがある。この場
合、ダッシュパネル16の後方変位に伴ってペダルブラ
ケット18も略車両後方側へと変位することになる。
【0035】これに対し、ペダルブラケット18の後方
側に配置されているインパネリインフォース56は高強
度部材であることから、相対的には略車両後方側へ殆ど
変位しない。このため、インパネリインフォース56に
固定されたプッシュバー58は組付位置に保持されてい
る。従って、前述した如くペダルブラケット18が略車
両後方側へ変位すると、プッシュバー58の一対の押圧
部58C、58Dがコイルスプリング50、54の他方
の端部50C、54Cにそれぞれ係合(当接)して、こ
れらを略車両前方側へ押圧する。このため、双方のコイ
ルスプリング50、54のコイル部50A、54Aが緩
み、ペダルボス24とセクタプレート26との間の拘束
力が失われる。従って、パーキングブレーキペダル10
とセクタプレート26との一体的な連結状態が解除され
る。これにより、パーキングブレーキペダル10はフリ
ーな状態となる。その結果、パーキングブレーキペダル
10は、その自重或いは乗員の踏力付与によってセクタ
プレート26に対して略車両前方側へ容易に相対回転さ
れる(図2の二点鎖線参照)。従って、本実施形態によ
れば、所定値以上の外力が車両前部に作用した際に、パ
ーキングブレーキペダル10のペダルパッド22から乗
員の脚部へ荷重が入力されるのを阻止することができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明に係る車両用ペダル装置は、所定値以上の外力が車両
前部に作用して車体側構成部材が略車両後方側へ変位し
た際に付勢手段と係合可能な位置に解除手段を配置し、
この解除手段が付勢手段と係合することにより、付勢手
段による踏力受部と踏力伝達部との連結状態を解除する
構成としたので、車両用ペダルの踏力受部を踏力伝達部
に対してフリーな状態にすることができ、その結果、所
定値以上の外力が車両の前方から作用した際に、車両用
ペダルから乗員の脚部への荷重入力を阻止することがで
きるという優れた効果を有する。
【0037】また、請求項2記載の本発明に係る車両用
ペダル装置は、所定値以上の外力が車両前部に作用して
車体側構成部材が略車両後方側へ変位した際に第1付勢
手段及び第2付勢手段とそれぞれ係合可能な位置に解除
手段を配置し、この解除手段が第1付勢手段及び第2付
勢手段と係合することにより、第1付勢手段及び第2付
勢手段による踏力受部と踏力伝達部との連結状態を解除
する構成としたので、請求項1記載の発明と同様に、車
両用ペダルの踏力受部を踏力伝達部に対してフリーな状
態にすることができ、その結果、所定値以上の外力が車
両の前方から作用した際に、車両用ペダルから乗員の脚
部への荷重入力を阻止することができるという優れた効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る車両用ペダル装置の全体構成
を組付状態で示す側面図である。
【図2】図1に示される状態から所定値以上の外力が車
両前部に作用した際の作動を示す図1に対応する側面図
である。
【図3】図1に示されるペダルボスまわりの要部を示す
分解斜視図である。
【図4】従来構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 パーキングブレーキペダル(踏力受部、車両用
ペダル) 16 ダッシュパネル(車体側構成部材) 18 ペダルブラケット 24 ペダルボス(揺動中心軸) 26 セクタプレート(踏力伝達部、車両用ペダル) 30 ポールレバー(係合手段) 44 ブレーキワイヤ(被伝達部材) 50 コイルスプリング(付勢手段、第1付勢手段) 54 コイルスプリング(第2付勢手段) 58 プッシュバー(解除手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲葉 卓也 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイ シン精機株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−211115(JP,A) 実開 平2−96241(JP,U) 実開 平1−161861(JP,U) 実開 昭58−47923(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 7/06 G05G 5/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定値以上の外力が車両前部に作用した
    際に略車両後方側へ変位する車体側構成部材に固定され
    たペダルブラケットと、 このペダルブラケットに揺動可能に支持され、乗員の踏
    力を受けて揺動中心軸回りに揺動される踏力受部と、こ
    の踏力受部に対して揺動中心軸回りに相対移動可能に配
    置され踏力受部で受けた踏力を伝達するための踏力伝達
    部と、を含んで構成される車両用ペダルと、 踏力受部と踏力伝達部とに掛け渡されることで両者を連
    結すると共に、踏力受部の揺動時に付勢力に基づく拘束
    力を付与することによって踏力受部に追従して踏力伝達
    部を一体的に移動させる付勢手段と、 車体側構成部材が略車両後方側へ変位した際に付勢手段
    と係合可能な位置に配置され、係合することにより付勢
    手段による踏力受部と踏力伝達部との連結状態を解除す
    る解除手段と、 を有することを特徴とする車両用ペダル装置。
  2. 【請求項2】 所定値以上の外力が車両前部に作用した
    際に略車両後方側へ変位する車体側構成部材に固定され
    たペダルブラケットと、 このペダルブラケットに揺動可能に支持され、乗員の踏
    力を受けて揺動中心軸回りに揺動される踏力受部と、こ
    の踏力受部に対して揺動中心軸回りに相対移動可能に配
    置されると共に踏力受部で受けた踏力が伝達される被伝
    達部材と結合される踏力伝達部と、を含んで構成される
    車両用ペダルと、 踏力受部と踏力伝達部とに掛け渡されることで両者を連
    結すると共に、踏力受部の揺動時に付勢力に基づく拘束
    力を付与することによって踏力受部に追従して踏力伝達
    部を一体的に移動させる第1付勢手段と、 この第1付勢手段の付勢力に基づく拘束力によって踏力
    伝達部が追従移動した際に、追従移動後の位置で踏力伝
    達部に係合される係合手段と、 踏力受部と踏力伝達部とに掛け渡されることで両者を連
    結すると共に、踏力受部の揺動時に踏力伝達部が係合手
    段に係合される方向へ踏力伝達部を付勢する第2付勢手
    段と、 車体側構成部材が略車両後方側へ変位した際に第1付勢
    手段及び第2付勢手段とそれぞれ係合可能な位置に配置
    され、係合することにより第1付勢手段及び第2付勢手
    段による踏力受部と踏力伝達部との連結状態を解除する
    解除手段と、 を有することを特徴とする車両用ペダル装置。
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